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11 納品代行におけるサプライチェーンマネジメントシステムについて1

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11 納品代行におけるサプライチェーンマネジメントシステムについて1
納品代行におけるサプライチェーンマネジメントシステム
について
講演者:株式会社南王 取締役納品代行事業部長 醍醐 久人氏
175
176
納品代行というのは当然車で物を運びますので運送業ということになります。運送業は
今多種多様になっています。運送事業は大半が出荷主を中心にした商売で、そのシステム
を作るのが運送業になるわけですが、納品代行事業は両方を見て仕事をしているという点
で運送業の中でも異質になっています。
私は納品代行事業南王の責任者をしていますが、今は取引先様、百貨店様、そして現場
と、3 カ所全部を担当しています。百貨店様や、メーカー様のシステムは非常に変化をして
います。この変化にきちんと対応して、その真ん中に入って便利な納品代行事業になるに
はどうしても皆様の声を借りて仕事をすることが一番の近道であり、一番のサービスにな
ると確信をしています。メーカー様から言われるのは、「あいつは、最近百貨店ばかり行っ
て、百貨店のほうを見て仕事をしている」と。百貨店様に行って言われるのは、
「あいつは
メーカーばかり行ってちっともこっちに来ない」と。現場の人間には、「現場の責任者なの
に外にばかり行って全然中をやらない」と、3 カ所すべてから小言をもらっています。全部
が正しくもあり間違ってもいるということで、皆さんに言い訳をしながら、できるだけ 3
カ所を回って新しいものを作っていきたいと思っているのが現状です。
会社概要
設
立
1951年 ( 昭和26年5月18日 )
資本金
3億2432万5千円 ( 平成17年8月現在 )
代表者
代表取締役社長 大原 泰夫
社員数
537名 ( 男性 473人 ・ 女性 66人 ) ( 平成17年8月現在 )
事業内容
百貨店検品 ・ 納品代行 ・ 流通加工 ・ 一般貨物運送 ・ その他
本
社
東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟19階
東京都江東区有明1-1
東京都江東区有明1-2-2
東京都江東区有明1-3-33
大阪府大阪市淀川区西中島6-5-16
営業所
大阪府大阪市淀川区野中南2-8-10
㈱阪急百貨店 十三商品センター内
北海道札幌市中央区北6条西16丁目-1-5
宮城県仙台市宮城野区大梶15-20 ㈱藤崎 大梶センター内
静岡県静岡市駿河区豊田2丁目7-3
(株)静岡伊勢丹 豊田センター内
売上高
85億1千万円 ( 平成17年4月 )
会社概要を簡単に説明いたします。株式会社南王は、昭和 26 年設立ですので今年で 55
年になります。運送業の中では非常に古い企業です。東京の日本橋界隈から運送事業をス
タートしました。正社員は 537 名ですが、ドライバー、検品作業のアルバイト、パートを
含めると約 1,500 名で仕事をしているというのが実態です。荷役業者からスタートして、
現在は大阪、札幌、仙台に自営営業所を持っています。平成 17 年 9 月に静岡に出店をしま
177
した。名古屋、福岡については、同業者との業務提携を行っています。当初東京からスタ
ートしましたが、全国の納品代行の適用エリアについては何らかの形で納品代行事業に携
わっているのが南王の実態です。売上高は、平成 17 年 4 月 54 期の売上で 85 億円です。
運送業者は数万社あると言われていますが、運送業というのは特異体質の業界になって
います。実際に直接お金をもらう荷主様と契約している運送業者は全運送業者の 10%しか
ありません。まさしく 10%が主契約をしていて、残り 9 割は同じ運送業者に属していると
いうピラミッド型になっています。南王はその中で 85 億円の売上の中堅どころと捉えられ
ると思います。運送業、路線業者でいうと 1,000 億円以上の企業が結構あります。しかし、
運送業約 5 万社と言われていますので、それはほんの一握りです。
85 億円の仕事の中で当社が納品代行事業をどれくらい行っているかというと、70%が百
貨店納品代行事業で、約 60 億円の納品代行事業を全国で行っています。60 億円を年間で上
げるというとどれくらいの荷物を集めるかというと、月約 60 万ケース、ハンガーで 60 万
着になります。我々は年間 66 を目指していこうと言っております。ですから、1カ月 60
万ケースの箱を集め、合わせてハンガーも 60 万着集めていく。そういって積み重ねた結果
が 60 億円になると理解してください。60 万ケースを集めるために首都圏では 2 トン車と 4
トン車を約 180 台常備して集荷に駆けずり回っています。
60 万ケースを何社から集めているかというと、約 2,000 の取引先様です。当然一つの取
引先様で 2 カ所のセンターがあったり、月に 10 本もお客様がいれば月に 5 個のお客様もい
ます。2,000 社から毎日出ている訳ではなく、実際は月曜日から金曜日に荷物を集荷するお
客様が約 1,200 社です。
20 年前は納品代行というものはなく全国の百貨店様は自社の検品センターがございまし
た。その時には 60 万ケースを仮に 20 万集めたとしても、それは夕方集荷をして、仕分け
をして、翌日各百貨店様のセンターに持っていくという仕組でした。納品代行も少し勉強
しまして、今では検品代行業務ということで百貨店様から検品業務を受託するようになり
ました。今 60 万ケースの中で約 70%の 42 万ケースを私ども南王の中で検品しています。
これまでシステム化ということで伝票レス、送り状レスを進めておりますが、現状、ま
だ大半が目による伝票の検品です。42 万ケースの検品で、1 日で 4 万枚ぐらいの仕入伝票
処理を行っています。土日も行っていますが、仮に 1 ヶ月当たり 22 日稼動という形で計算
すると約 80 万枚の伝票を処理しています。
納品代行の仕事は当然物を運び、その中で内容を検品いたします。きちんと納品しまし
たという結果をお渡しするのが、納品代行の役割になりますので、伝票管理というのは今
までも大変な処理数でした。マイクロフィルムで撮ったり、現状はレーザースキャナーで
すべて撮影をしています。1 年間保管をして、問い合わせがあったときにすぐその伝票をコ
ピーできるような体制を作っています。これが納品代行のインフラになっています。
創業 55 年になりますが、当社は元来日本橋堀留界隈でスタートした区域業者です。大半
の運送業は 1 代、2 代で築いたオーナー会社というのが大半ですが、我々納品代行事業のお
178
客様である百貨店様が全国展開をし、システム化もしてきた。取引先様もどちらかという
と東京、大阪集中で、何とかジャパンというものが出てきた時には、東京 1 カ所集中とい
う形でしたが、東京から全国、大阪から全国という要求が我々に対しても非常に強くなっ
てきました。そのようなことを加味して、今回 55 年目を迎えて 7 月にオーナー会社から大
阪に本社を持つ WORLD・LOGI という物流提案会社と資本提携を結び、WORLD・LOGI
グループとして 8 月から再出発をしました。当然南王という名前が残って、そのまま納品
代行事業を行っていますが、WORLD・LOGI の中の子会社という形で再出発をしています。
我々南王の仲間は吸収されて大変だろうと言います。現実には大変ですが、違った意味
で納品代行事業をさらに伸ばしていこうという親会社からの指令も出ています。今までの
のんびりした会社から、スピードある会社に変われという指令が併せて出ていますので、
そういう意味でスピードに対する大変さが出ています。ただし、今後に向かっていろんな
ものに挑戦していける環境になりましたので、現場のほうは逆に安心して仕事をさせても
らっているというのが実態です。百貨店様には非常に心配をかけましたが、何とか明るい
未来ということで再チャレンジをしています。今後の南王に期待をしていただきたいと思
います。
VISION
VISION
納品代行業におけるパイオニアとして、またWORLD・LOGIグループの一員とし
て、幅広い提案力と実行力を身につけ、常にお客様本位の高品質なサービス提
供を追及してまいります。
【具体的対応】
◇ 流通加工業務における品質向上と効率化 の追求
◇ ソリューション力を強化し、お客様本位の物 流システムを構築する。
◇ 百貨店様とのシステム連携による、検品レ ス化を推進と、検品業務の効率
化により、 お客様のコスト負担削減に努力する。
納品代行事業のビジョン、南王のビジョンというのは何か。先ほどお話したように 70%
が納品代行事業を行っていますが、残りの 30%は何をしているか。それは 20%が百貨店様
商材の物流委託を行っています。ですから、9 割方、百貨店様、小売店様に近い商材に対す
る物流と納品代行です。残り 10%は全く毛色の変わった仕事をしています。東京に築地と
179
いう大きな魚市場があります。その中卸から出る東京地区の鮮魚の共同配送を行っていま
す。23 区に 60 台ほどの車を用意して、1 日 2 便で魚を 23 区に運ぶ共同配送というものに
挑戦しています。非常に東京地区が環境に厳しくなってきているなかで、共同配送がこれ
からさらに進んでいくだろうということで、その前段階として当社は共同配送に挑戦して
います。当初は実験事業でスタートしたものが、今では 10%ながら我々運送業の核として
行っています。
その中で、納品代行事業ということのビジョンとは何か。我々の納品代行は昭和 41 年に
スタートしました。多分古参企業といえると思います。納品代行事業は約 40 年近くの事業
になっています。納品代行事業をそれだけ長くやっていますと、当然事業疲労を起こして
います。最初の 15 年くらいは不遇の時代。その後、納品代行というのが目新しくて、何も
しなくても非常によかった時代。そして、バブルの崩壊とともに奈落の底に落ちた時代。
いろいろ山あり谷ありというものを経験しています。反省として、残念ながら運送業とい
うのは重たい車だったり、施設や人があったりしますので、今ある仕事をどうしても継続
したい、安定を求めたいということで、問題提案力に欠けるところがあります。そういっ
たことを踏まえて、今後幅広い提案力をつけていこう。提案力だけではなく、実行してい
こう。最終的には常にお客様目線でいく。ここでいう納品代行事業の目線とはどういうこ
とかといえば、メーカー様、卸様などの出荷主様と百貨店様双方への目線という形になり
ます。非常に難しいものですが、挑戦していくことが我々のビジョンです。
具体的な対策としては、納品代行事業は検品まで入りました。我々はメーカー物流とい
うものにも挑戦しています。流通加工という言葉にして品質の向上を図かるということと、
今やっている仕事でいいのかどうかを反芻して、一歩進んだ形で物流を作っていくことで
す。3 番目は現実的な話ですが、なんとかシステムのインフラはそろえました。それに対し
て、もっと現場での効率化を図っていこうと。そうすることがお客様に効率の提案ができ
る。同時に、最終的には負担の軽減によって、ローコスト、ハイクオリティに挑戦をして
いく。やりますというと、すぐまけろと言われますので今日は挑戦するというビジョンを
説明します。
180
【全国ネットワーク】
„
仙台支店
大阪支店
九州
(提携)
東京本社
静岡(営)
名古屋
(提携)
納品リードタイム
札幌
翌々日開店前
仙台
翌日開店前
首都圏
翌日開店前
静岡
翌日開店前
名古屋
翌日開店前
関西
翌日開店前
中国
翌日PM
四国
翌々日AM
福岡
翌日PM
九州その他
翌々日
※百貨店によっては納品リードタイムが、
異なる場合があります。
続いて、全国ネットワークということです。現状は東京を中心にして百貨店様への開店
前納品を実現しているのが、北は仙台、南は関西までの実現を果たしています。さらに、
大阪地区の取引先様につきましても、どういうリードタイムに挑戦しているかというと、
同じように開店前について一部実現をしています。ただし、書いてあるリードタイムとい
うのは最短という形になっていまして、納品代行事業でいうと今非常に厳しい形になって
います。一つは、NOx の問題。加えて、2 年前に高速道路の大型車 90 キロ規制ということ
で、早く走れなくなりました。
その結果、東京・大阪間が 6 時間で到着するものが現在 8 時間かかっています。併せて、
東京地区につきましてはそういった路線の事情も踏まえて、路線業者の東京地区の集荷が
早くなっており、メーカー様の出荷の順番がどうしても納品代行が後回しになる。全部で
はありませんが、傾向として見受けられます。
結果的にメニューとしましては、東京・大阪間も夕方は集荷を 2 回します。東京の分と
全国の便を分けて出していただくことで、店舗への供給時間も約束する取り組みを行って
います。そうすることで、東京・大阪につきましても翌日開店前納品を実現しています。
また、一部の百貨店様には協力をいただき、大阪地区のものについても東京で検品がで
きるような体制を敷きました。車は集荷して 4 トン、10 トンと、いっぱいになるまで出発
できません。幹線効率を考えてその時間をうまく使おうということで、大阪の我々支店な
り、ターミナルに着いた段階で、夜中にリレーするだけで、中を見なくてもよくなりまし
た。最終的に開店前納品を実現することができました。これは開店前に何とか納入してい
こうという目標をきちんと明確にして、メーカー様、卸様のほうにお願いをした結果、実
181
現していることです。現在非常に東京地区に取引先様が集中していますが、今後について
は、午後は 2 回納品することによって、大阪地区、関西地区の百貨店様につきましても定
期的なきちんとした開店前納品を可能な限り実現していこうと思っています。これが全国
ネットワークというものの現在の環境です。
百貨店様調達システムの変遷
自 社 納 品 ~1970代
納 品 代 行 制 ~1990代
検 品 代 行 制 ~ 現在
集 約 納 品 セ ン タ ー
ここで、百貨店調達システムにもう一度戻って変遷ということに触れます。簡単に言う
と4段階に来てまして、今が集約納品センターの時代かなと思っています。35 年前、納品
代行が始まった時にはほとんどが自社納品でした。その後、一部納品代行が共同輸送の中
で生まれて、百貨店様のセンターで納品を受けるということで、あくまでも主体は百貨店
様であり、我々は取引先様に代わって荷物の荷出しをして商品を読み上げるということで
した。その後、昼間に納品をするのでなく、夜中に商品の検品というところまで入れば、
出荷した翌日には店頭に上がるのではないかということで、今から 15 年前の 1990 年ごろ
から当社施設での検品を提案し、検品代行制度がスタートしました。
首都圏では今大半の百貨店様が指定検品代行制ということで、当社のほうに検品を委託
しております。まだまだ目の作業が多いです。読み上げるほう、検品を受けるほう、買う
ほうの責任の重さというものを行って初めて分かりました。非常に伝票の重さというもの
を感じながら、何とか効率化していきたいということで現状展開しております。
その中で集約納品センターという形までは来ました。役割の変化ということで言うと、
納品代行の時代はメーカー様と卸様に代わって納品業務の負荷を軽減すればよかった時代
です。それが検品代行になると当然百貨店様の検品センター機能を一部代行するというこ
とで、百貨店様側からすると百貨店様のセンターコストを軽減する目的があります。それ
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と、代行業者が夜間に検品をすることで納品リードタイムを短縮でき、店舗納品車両も集
約して車両混雑を軽減できます。
納品代行の役割の変化
納品代行
検品代行
集約納品
センター
メーカー・卸様の百貨店等での納品業務負荷の軽減
百貨店様の検品センター機能を一部代行することでセン
ターコストの軽減し、代行業者が夜間検品することで、納品
リードタイムの短縮し、店舗納品車両の集約で車両混雑を
軽減
百貨店様、メーカー・卸様、納品代行で、情報ネットワークの
活用による発注情報、ASN情報、在庫情報等の情報を共
有化することで業務プロセスを簡素化
納品代行の時代については、3 時に集荷したところと5時に集荷したところの違いがあり
ます。トラックに積んでいきますので、3 時に集荷したものが一番奥になり、5 時に集荷し
たものが手前になります。それを下ろすと逆になります。納品でセンターに持っていくと、
また逆になったりします。納品代行の時代は、集荷した時間と検品の上がり時間において、
早く出したお客様が夕方に上がってしまったり、遅く出したお客様が逆に一番早く上がっ
たりで、本当の意味での納品サービスがなかなかできなかった時代です。これが検品代行
になりますと、当然百貨店様への到着時間を明確にして商品を運びますので、当日運ぶの
が例えば 2 回という形になりますと、2 回の時間で同じサービスになります。それと合わせ
て、逆に受け側からすると同じ時間に合わせた形で店内業務のローテーションができるよ
うになったのではないかと思っています。
そういう業務のサービスから、今は集約納品センターということで、指定代行制とか、
限定納品制と呼ばれていますが、当然我々はそのような役割の中でネットワークシステム
を活用して、できるだけ業務プロセスを簡素化することに挑戦していくのが集約納品セン
ターということになります。これが納品代行業における検品代行と集約納品センターの大
きな違いです。納品代行業者は運ぶ運賃と検品する手間賃というもので商売が成り立って
います。検品というのは注文伝票と合わせたり、注文伝票と合わないと電話をしたり、一
斉検品をして伝票回収して、伝票をお返しするという作業になって、手間賃が非常に大き
なウエートをしめていました。しかし、現在は、情報システムを駆使して、この検品シス
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テムの効率化を図っていこう、検品レスにしようと努力しています。売上頭がなくなるわ
けですから、一方では一瞬売上がなくなりますが、最終的には効率で勝負していこうと、
果敢に挑戦しています。
南王が追求する納品代行
メーカー・卸様⇔百貨店様の物流合理化推進のためのサービ
ス拡大
1.情報化サービス
多様な百貨店様の情報基盤をメーカー・卸様に代わっての
EDI代行(検品レス・伝票レスの推進)
2.店舗後方支援サービス
納品商品の館内搬送はもとより、店舗内物流及び商品陳
列等のサービス提供での販売支援
*弊社の基本構想は、平成9年3月日本百貨店協会物流委員
会様が発表された『百貨店ロジスティックの確立を目指して』
の方向性を目指し機能整備と納品システム構築を推進して
参ります。
今の流れの中で、集約納品センターで我々がこれから何をするかというと、情報化のサ
ービスと店舗後方支援サービスです。当然物流は川上から川下に流れます。しかし、納品
代行業者として、運送業者の中で 1 社ぐらい川下から逆に川上に上っていく会社があって
もいいのではないかということで、情報化に併せて店舗後方支援サービスを今後徹底して
行っていきたいと思っています。
店舗後方支援サービスとして、検品代行、館内搬送については、指定納品代行制になっ
てくると末端までだよ、売り場までだよという流れが当たり前になってきていますので、
当然それはサービスとしております。ですから、現在の取り扱いは、検品代行については
年間で 500 万ケース、館内搬送については 150 万ケースぐらいの実績を持っています。併
せて、複数の企業様の返品検品にも対応しています。
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【店舗支援サービス】
„
取扱量
検品代行
約500万ケース/年
館内搬送
約150万ケース/年
返品代行
約20万ケース/年
宅配取次
約5万ケース/年
補充陳列
約10万ケース/年
店外催事搬出入
その他
納品代行サービスに付随し、店舗(売場)サービスを拡充!
・ 店舗(売場)まで商品をお届けいたします。
・ 店舗(売場)へ返品商品をお引取りに伺います。
チャーター便
ストックヤード管理
※取扱量については処理見込数
・ 店舗(売場)から店舗間移動商品など宅配便の取次ぎいたします。
・ 店舗(売場)での商品補充陳列などの作業、承ります。
店舗支援サービスについては実用化というレベルになってきました。それに併せて、私
ども南王は店内についてもっと違うことをやってみようと、ヤマト運輸とも資本提携して
いますので、宅配の取次ぎを始めました。もう一つは、もっと中に売り場に入っていこう
と、補充陳列にも挑戦を始めました。去年の今ごろから始まって、年間 10 万ケースぐらい
で展開しています。店内支援サービスといっていますが、補充陳列と検品代行、宅配取引、
その他をセットにして店舗の中の支援サービスを図っていこうと考えています。
言葉で言うのは簡単で格好いいのですが、百貨店様に店舗支援サービスをやりますと大
手を振って言えるほど、まだまだ人材もいないし、非常に厳しいです。特に店舗のバック
ヤードの仕事は売上を上げる部分ではありませんので、どうしてもこの提案をすると厳し
い効率化という生産性を要求されます。そのようなものも含めて、ぜひ今後については挑
戦をしていきたいと思っています。
185
納品代行サービス
貨物追跡システム
百貨店EDI
検品システム
荷主様A)
集荷
集荷
返返送
送
荷主様B)
値
札
加
工
返
品
検
品
納
品
代
行
返
品
引
取
検
品
代
行
納品
納品
館
内
搬
送
百貨店様
品
返返品
(売場)
24時間稼動の検品センターでの随時検品および従来の百貨店様センターを経由せず、店舗直送によ
り、百貨店 様への商品供給リードタイムを大幅に短縮。
また百貨店様とのシステム連携により、今後検品レス化を推進し、納品コストの大幅削減を目指します。
最終的な納品代行サービスということで申しますと、一つは今までありました百貨店
EDI のサービスを駆使して、EDI 検品サービスシステムを行っていきたいということです。
百貨店様が行っているシステム化については基本的に装備をしました。ただ、納品代行の
生産性がそれで上がったかというと、残念ながらそこまでいっていません。我々はどちら
かというと一番上にある貨物追跡というシステムを絡めたり、最終的には検品結果、管理
システムをきちんと作ることによって生産性を上げ効率化を追求していこうと考えていま
す。それが最終的な納品代行サービスではないかと思いますので、それについて挑戦をし
てまいります。
186
IQRS
CollabAgent
e-MP
LOBINS
JAICS-L
各種の情報基盤の連携は進められているが、メーカー・卸様では、それぞれに対応
情報システムということでいうと、基本的に納品代行が真ん中に入っていますので、す
べてそろえさせていただきました。一応基盤はそろいました。ただし、残念ながら基盤が
そろっただけというのが現状のように思っています。それから、システム化というのは非
常に難しいなということを痛切に感じました。私は営業レベルですから、情報システムの
人間に「明日から用意しろ」とか、そういうことを今までも言っていまして、非常にその
ころ情報システムの人間が苦慮したことをつくづく痛切に感じました。
187
代行ASN/SCM(事例1)【外資化粧品様ー保管型ー】
発注データ
ASNデータ
出荷指示
荷主様
百貨店様
(メーカー様)
(売場)
出荷実績
ピッキング
スキャン検品
実績データ
代行 ASN/SCM は上図の形でシステムを用意しました。検品レスということでいうと、
私どもが物流委託で行っています化粧品があります。化粧品の外資ブランドです。ここに
つきましては、私どものシステムを利用して、今は ASN/SCM というところまで完成をし
ました。化粧品は非常に細かいものを 1 カ月で 100 万点出荷をしています。その出荷ケー
スが製品化粧品の場合、データによると約 9,000 ケースが出ます。同様に、化粧品の場合
は販促品が同じくらいの数が出ます。当然販促品は、百貨店様に入るときには検品の必要
ありませんので、この 9,000 ケースの製品につきましては全量スキャン検品をしています。
ピッキングのときにスキャン検品をして、当然外資系商品ですから JAN コードではなく
EAN コードを利用して検品をしています。その検品数が 60 万点ということです。
スキャン検品を導入して約 3 年になりますが、当時は 1 日 1 回ミスが出ていました。多
いときで何件も出ていたというものが、8 月は 60 万点で 2 行という実績になりました。2
行ですので、30 万点に 1 行という形になります。国産の化粧品が百貨店様で SCM を始め
た時に 20 万点に 1 行のリスクの割合ですよと言われていましたので、何とかそれをクリア
できるような形になりました。
その 9,000 ケースの中で、現状 ASN/SCM に対応しているのが約 750 ケースで、8%に上
っています。平成 17 年内に 15%までいく予定です。9,000 ケースのうち大半が百貨店様商
売になりますので、百貨店様がどんどん ASN/SCM をシステム化という形で導入をしてき
ますと、仮に 9,000 ケースの中の半分の 4,500 が検品レスになりますと、物流委託という
仕事は同じですが、もう一つの納品代行の検品作業については、仮に 1 個 200 円というコ
ストがかかったとすると、4,500 ケースで 90 万円です。すると、約 1 年間で 1,000 万円の
188
納品代行のコスト低減という提案ができます。そのようなところまでインフラがそろって
います。
代行ASN/SCM(事例2)【アパレル・雑貨企業様他ー通過型ー】
ASNデータ
荷主様
百貨店様
(メーカー様)
(売場)
仕分
集荷
スキャン検品
実績データ
同様に、今メーカー様の在庫は扱っていませんが、百貨店様に入るために、スキャン検
品が必要ですという部分については、我々の中でそのようなデータ作成サービスも行って
います。これは今、複数の百貨店様に個別に対応しておりますが、40 社登録がありまして、
月間で 4,000 ケースぐらいが私どもでスキャン検品をしてデータを送っているという実績
を作っています。
189
2次元伝票発行代行(事例3)
発注
出荷指示
荷主様
百貨店様
(メーカー様)
出荷実績
集荷
(売場)
ピッキング
(スキャン)検品
実績データ
2次元
伝票
2 次元伝票の発行代行も行っています。これについてはどちらかというとまだあまり需要
がありませんが、ある程度の情報化というものについてはそろえました。
もう一つ店舗支援サービスということで申し上げますと、今回トライをしています事例
を簡単に報告いたします。店舗支援はできればコストをかけたくない。要は人の手も煩わ
190
せたくない。そして、お客様が入ってきたときに物流の煩雑を見せたくないというのが店
舗側の要求だと感じています。その中で、うまく納品代行事業と併せて店舗の効率化を図
れないかと、百貨店様ではありませんが、大型専門店様に後方支援サービスということで、
販売させていただきました。
店舗後方支援業務(事例)【ー大型雑貨専門店ー】
南王ABCセン
ターにて商品を
検品後、オリコン
に伝票単位に商
品を詰め替え店
舗商品受渡場所
に搬送
今回の仕事の一番のキーポイントは、陳列をできるだけ速やかにしたいということです。
雑貨の専門店ですので、陳列に非常に手間がかかります。今回陳列を物流に絡めたいとい
うことが最大のテーマという形で案件を頂きましたので、陳列をベースにした形で、納品
代行の仕事と併せて荷受、すなわち品出しの補充陳列というものを提案したいと考えてい
ます。併せて、返品の取り組み、宅配の取り組み、ストックヤード、バックヤードの整備
を行います。店舗のストックヤードについてはすべて南王の人間で行い、管理だけをお願
いします。
補充陳列をするためにオリコンを利用しました。これは今回特別に置いたオリコンでは
なくて、もともと南王の中で在庫のストック用に使っていた 75 リッターの標準オリコンで
す。横も前もフタになっている形で、要は在庫にでも使用できます。一部はメーカー様に
このオリコンを渡して、オリコンのまま集荷をさせていただきます。その段階で検品をし
ていただいて、店内に入る商品の約 7 割をこのオリコンで入れることにしました。
191
客注品等は、入荷チェック後専用ラックに保管
検品のセンターがある江東区有明から店舗までの運賃をできるだけ軽減をしていこうと
考えましたオリコンの運搬の効率化も考え、一番良い運び方は何か。百貨店様で思考され
ているカゴテーナーも一つの方法です。しかし、オリコンにキャスターをつけるとそのま
ま運べるのではないかということで、今はこれで対応しています。
入荷チェック
192
Fly UP