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事業所等への実地指導・監査について(PDF:163KB)
平成28年度介護サービス施設・事業所等管理者研修会 事業所等への実地指導・監査について Ⅰ 実地指導と監査の概要について Ⅱ 実地指導の流れと留意点について Ⅲ 平成27年度実地指導の主な指摘事項について Ⅳ 平成27年度監査の主な指摘事項について 1 Ⅰ 実地指導と監査の概要について① 【実地指導】 1 実地指導とは 県は,適正な事業所運営が図られるよう,介護保険施設 等実地指導マニュアル(国),県実地指導要綱(県)等に基 づき,介護サービス事業者の事業所において,「運営指導」 及び「報酬請求指導」を実施。(介護保険法第24条等) ⇒管理者等からの聞き取りや関係書類の確認 ① 運営指導は,政策上の重要課題である,「高齢者虐待 防止」, 「身体拘束廃止」を重視して実施。 ② 報酬請求指導は,特に加算・減算に関して重点的に実 施。 2 Ⅰ 実地指導と監査の概要について② 2 実施主体は 定期的な実地指導は,福祉指導課福祉監査室(主に福祉 系)や各保健所地域保健推進室【水戸,日立,潮来,土浦, 筑西】(主に医療系)が,随時の(特別な)実地指導は,長寿 福祉課地域ケア 推進室が,主体となり実施。 ※ なお,常総市,つくば市及び笠間市に所在する事業所 (介護保険施設除く)は,指導・監査の権限が当該市に 移譲されているため,当該市が実施 3 要綱上の実施回数は 施設系は,4年に1回以上,その他は,指定更新までに,1 回以上。 3 Ⅰ 実地指導と監査の概要について③ 4 選定条件は 定期的な実地指導は,新規事業所を優先的に,随時の実 地指導は,問題があると疑われる事業所を選定し実施。 5 実施の通知は 定期的な実地指導は,福祉指導課と各保健所から,随時 の実地指導は,長寿福祉課から通知。 6 指導の結果は 「改善状況報告書」の提出や「介護報酬返還(過誤調整)」 等の措置。(著しい法令等違反がある場合は「監査」へ移行) 4 Ⅰ 実地指導と監査の概要について④ 【監査】 1 監査は,県が入手した各種情報により,著しい法令等違反 や,不正請求等が認められる場合又はそ の疑いがある場合 に随時実施。 ※ 各種情報とは,市町村,利用者,その家族,従業員 及び実地指導後の情報など ※ 実地指導から監査に切り替える場合もある 2 長寿福祉課が中心となり福祉指導課,各保健所及び市町 村と連携して実施。 3 原則として,事前の通知を行わずに実施。 4 監査の結果,「改善勧告」,「改善命令」,「効力の停止」, 「指定取消」などの措置がある。 5 Ⅰ 実地指導と監査の概要について⑤ 1 ○ 27年度実地指導実績(介護予防含む)【定期的指導】 ・福祉指導課 961 事業所 ・各保健所 271 事業所 計 1,232 事業所 ○ 28年度実地指導予定数(介護予防含む) ・福祉指導課 1,000 事業所 ・各保健所 (前年度並みに実施予定) 事業所 2 27年度監査実績 ・4事業所 うち「勧告」4事業所 〃 「介護報酬返還」4事業所 3 27年度介護報酬返還指導額 約 4,000万円 6 Ⅰ 実地指導と監査の概要について⑥ 【平成28年度実地指導の留意事項】 1 事前通告を行わない実地指導の実施について ・ 高齢者虐待等が疑われる場合に,機動的な実地指導 ができるよう,「事前通告」を行なわない。 ⇒県の実地指導要綱の改正(平成28年4月1日適用) ⇒要介護者に対する人格尊重義務違反の確認 2 介護職員処遇改善加算の確認について ・ 賃金改善方法の周知(計画内容の掲示等)の確認等 3 地域密着型通所介護に対する指導等について ・ 市町村に指導・監査権限があるため,市町村が実地指 導・監査を実施する。(県,国も合同で実施する場合あり) 7 Ⅱ 実地指導の流れと留意点について① 【定期的指導】 1 実施通知受領(1~2か月前頃) ・事前提出書類の作成依頼 2 事前準備 ・事前提出書類(自己点検票等)の作成,提出 ※参考:地域ケア推進室ホームページ 3 実地指導当日 ・巡視,事前提出書類等に基づく確認,指導 4 指導結果の通知等 ・「口頭指摘」,「文書指摘」,「監査への移行」 5 実地指導後の対応 ・改善状況報告書の提出(「文書指摘」の場合) 【期限:指摘通知から1か月後】 ・介護報酬の不正請求→自主返還の手続き 8 Ⅱ 実地指導の流れと留意点について② ○ 疑義照会は,実地指導を直接行う又は行った担当 者等に対して行う。(介護報酬の返還に係る件につ いても同様。) ○ 書類の補正や返還金の精査は,適正かつ迅速に行 い,指摘された事項について,何時までに,どのよ うな改善措置を講じるのかを,具体的に記載する。 (参考資料を添付) ○ また,なぜ,不適切,不適正なこととなっていた のか実地指導当日,説明が不足していた場合は,そ の理由・経緯も併せて記載する。 ○ 改善報告書が不適切な場合,補正・再提出を求め たり,追加で実地指導等を行う場合がある。 9 Ⅲ 平成27年度実地指導等における主な指摘事項① 【各サービス共通事項】文書指摘が多い順 ① 運営規程の内容不備(重要事項説明書や運営実 態との相違) ② 個別サービス計画が未作成,説明・同意・交付 が未実施 ③ 利用料等の受領が不適切(日常生活に要する費 用が曖昧な名目や一律で徴収,利用がないのに徴 収) ④ 居宅サービス計画の説明・同意・交付が未実施 又,サービス担当者会議やモニタリングが未実施 ⑤ 秘密保持対応が不適切(利用者等との個人情報利 用同意書,職員との秘密保持の誓約書等が未徴収) 10 Ⅲ 平成27年度実地指導における主な指摘事項② ⑥ 苦情の内容等の記録や苦情対応の具体的手順が 未作成 ➆ 勤務体制の確保が不備(月毎の勤務表・出勤簿 未作成,職員研修が未実施) ⑧ 災害時の通報・連携体制・避難計画が未整備, 避難訓練が未実施 ⑨ 個別サービス計画の見直しが未実施,サービス の質の評価・改善が未実施 ⑩ 人員配置が不適切(必要職員が未配置・不足 ) ⑪ 重要事項説明書の交付・説明・同意が未実施 ⑫ 重要事項等が未掲示 ⑬ 職員の健康診断が未実施,衛生管理が不適切 11 Ⅲ 平成27年度実地指導における主な指摘事項③ 【加算・減算等】主に介護報酬返還に至ったもの 【居宅介護支援】サービス担当者会議未実施減算,特定事業 所集中減算,居宅介護支援費の割当て誤り 【訪問介護】サービス提供責任者(2級)減算,同一建物減算, 特定事業所加算,初回加算 【通所介護】看護職員基準欠如減算,定員超過利用減算, 送迎減算,サービス提供体制強化加算,入浴介助加算, 個別機能訓練加算Ⅰ・Ⅱ,口腔機能向上加算,運動機 能向上加算,生活機能向上グループ活動加算,事業所規 模の区分誤り 12 Ⅲ 平成27年度実地指導における主な指摘事項③ 【訪問看護】同一建物減算 【特定施設入居者生活介護】夜間看護体制加算 【介護老人福祉施設】身体拘束廃止未実施減算,栄養マネ ジメント加算,初回加算,夜勤職員配置加算 【介護老人保健施設】夜勤職員配置加算 ※ 一部,ケアプラン点検や国の会計実地検査等の指導も含む。 ※ 記録の整備 ・関係諸記録は,サービスを提供した日から5年間保存する。 13 Ⅳ 平成27年度監査における主な指摘事項について 【勧告】主な内容 ○ 居宅介護支援:介護支援専門員(兼管理者)の人員基準 違反,不正請求(居宅介護支援費の割り当て等) ○ 通所介護:生活相談員の人員基準違反,通所介護計画 の説明・同意・交付が未実施。不正請求(サービス提 供時間,入浴介助加算等) ○ 訪問介護:訪問介護員の人員基準違反,訪問介護計画 が未作成,不正請求(一人の訪問介護員が同一時間 帯に複数利用者にサービスを提供等) 14 【参考】平成26年度監査の概要(全国)について ○ 指定取消(94件) 訪問介護,通所介護,居宅介護支援の順 ○ 効力の停止(118件:一部83件・全部35件) 【指定取消理由】 ① 介護給付費の不正な請求があった。(63件) ② 人員,設備及び運営に関して,基準に従った適切な運 営ができなくなった。(30件),帳簿書類の提出命令に従 わず,又は虚偽の報告をし た。(30件) ③ 質問に対し,虚偽の答弁をし,又は検査を拒み妨げ た。(18件),介護保険法その他保険医療機関若しくは 福祉に関する法律に基づく命令に違反した。(18件) ④ 不正の手段により指定を受けた。(17件) 15