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ベトナム・ハイフォン市地域振 - CLAIR(クレア)一般財団法人自治体国際

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ベトナム・ハイフォン市地域振 - CLAIR(クレア)一般財団法人自治体国際
(別添2)
平成22年度自治体国際協力促進事業(モデル事業)
ベトナム・ハイフォン市
地域振興協力促進事業
香川県
1. 事業 目 的
財団法人自治体国際化協会の助成事業 - ベトナム・ハイフォン市地域振興
協力 促進 事 業 ( 調査 事 業 )- とし て、 地 域 資源 を活 用 した 情 報発 信、地 域 振興
の手法について、本県が持つ経験やノウハウを活かし、ハイフォン市に情報提
供するなど、ハイフォン市の地域活性化に協力するため、本県の取り組み状況
の紹介及びハイフォン市における観光振興の状況及び地域資源の実態把握をハ
イフ ォン 市 にお い て実 施し た。
2. 背景
(1 )ベ ト ナム の 観光 事情
ベト ナ ムで は 2012~2017 年での 全 国 6 省に おい て ベト ナ ム観 光年 を開 催 する
こ とと し てお り (こ れま で ベ ト ナム 観光 年 は 2003 年か ら 現在 まで で、 東 北部
ア ン ニ ン 省 、 西 北 部 デ ィ エ ン ビ エ ン 省 、 北 中 部 ゲ ア ン 省 、 ハ ノ イ 市 等 で 開 催 )、
文 化ス ポ ーツ 観 光省 によ ると 、2012 年 の 北中 部ト ゥ アテ ィ エン ・フ エ省 を はじ
め と し て 、 2014 年 の 中 部 高 原 地 方 ラ ム ド ン 省 、 2015 年 の 北 中 部 タ イ ン ホ ア 省 、
2016 年の メ コン デ ルタ 地方 キ エン ザ ン省 、2017 年 の東 北 部ラ オカ イ省 で それ ぞ
れ ベト ナ ム観 光 年を 開催 する こ とと し 、 ハイ フォ ン 市 は 2013 年に 開催 す るこ
と が決 定 して い る。
ベト ナ ム観 光 年は 国内 外企 業 によ る イン フラ 投資 の 促進 、 全国 の観 光活 性 化
を 目的 に 毎年 開 催さ れて おり 、2013 年 の 開催 を目 途 にハ イ フォ ン市 当局 は 観光
振 興に 重 点的 施 策に 取組 んで い くこ と が見 込ま れて い る。
ベト ナ ムへ の 観光 客は 、 隣 国 の中 国 、ア メリ カ 、 韓 国、 日 本 が 多く 、 ア メ リ
カはベ ト ナム 戦 争終 結か ら 30 年以 上 経っ た今 、米軍 元兵 士 やそ の家 族 、そ し て
サ イゴ ン 陥落 、 社会 主義 共和 国 発足 で 旧南 ベト ナム を 飛び 出 した ベト ナム 系 ア
メ リカ 人 の多 く がベ トナ ムを 訪 問し た いと 考え てい る から だ と い われ てい る 。
一 方、 韓 国は 、 日本 と同 様に ベ トナ ム へビ ザな し で 渡 航が 可 能 に なっ てか ら 観
光 客が 伸 び始 め たと い わ れて い る。
また 、ベ ト ナ ム 観 光 総 局 の 統 計 に よ る と 、東 北 ア ジ ア 地 域 か ら の ベ ト ナ ム 訪 問 者
の 内 日 本 人 が 28% と 最 も 大 き な シ ェ ア を 占 め 、 ま た ベ ト ナ ム に お け る 2010 年 の 年
初 10 ヶ 月 の 日 本 人 観 光 客 数 は 前 年 同 期 比 22% 増 の 35 万 人 、通 年 で は 43 万 1000 人
に達すると見込まれている。
- 1 -
(2 )ハ イ フォ ン 市と 香川 県と の 繋が り
本 県 では 、 香川 県と 地理 的 環境 が 似て おり 、国 内 ・国 際 の経 済交 流点 と し
て重 要 な役 割 を果 たし てい る ベト ナ ム第 3の 海港 都 市ハ イ フォ ンと 、県 議 会
を中 心 とし て 代表 団が 相互 訪 問し た り、 独立 行政 法 人国 際 協力 機構 ( JICA)
の委 託 を受 け、行 政改 革及 び 企業 誘 致に 関す る協 力 事業 を 平 成 19 年度 ~21 年
度 の 3 ヶ年 で 実施 して いる 。
3. 事業 内 容
(1)香 川県 で の地 域資 源を 活 用し た 地域 振興 策の 説 明
( 2) ハ イフ ォ ン 市 にお ける 地 域資 源 の協 議、 現地 地 域資 源 確認
4. 相手 先
ベト ナ ム社 会 主義 共和 国
ハ イフ ォ ン市
5. 事業 期 間
平 成 22 年 11 月 1 日( 月) ~11 月 4 日 (木 )
Date
1日 目
11/1(月 )
2日 目
11/2(火 )
3日 目
11/3(水 )
5日 目
行
程
関西 空港 発
ハノ イ着
ハノ イ発 、 ハイ フ ォン 着
ハイ フォ ン
香川 県で の 地域 資 源を 活用 した 地 域振 興 策の 説明
ハイ フォ ン にお け る地 域資 源の 協 議
現地 地域 資 源確 認
ハイ フォ ン 発
ハノ イ着 、 ハノ イ 発
関西 空港 着
11/4(木 )
6. ハイ フ ォン 市 地域 振興 協力 促 進事 業 協議
○ 場所 : ハイ フ ォン 市人 民委 員 会庁 舎
- 2 -
○ ハイ フ ォン 市 参加 者
・ 外 務局 長 ファ ン・ フー ・ ツー (Pham Huu Thu)
・文 化・ス ポー ツ・観 光 局 副局 長 グェ ン・ア ン・ツァ ン( Nguyen Anh Tuan)
・外務 局 儀典 副 課長 グエ ン・テ ィ・ツ ー・フォ ン( Nguyen Thi Thanh Huong)
・ 外 務局 儀 典課 職員 グエ ン ・テ ィ ・ハ イ・ ビン (Nguyen Thi Hai Binhh)
( 1) 香 川県 で の地 域資 源を 活 用し た 地域 振興 策の 説 明
香 川県 の 概要 及び 観光 名 所、 特 産品 等に つい て 映像 及 び関 係資 料に よ り
説 明 。ま た 、本 県で 実施 し た地 域 振興 の新 たな 手 法で あ る瀬 戸内 国際 芸 術
祭 ( 瀬戸 内 の島 を舞 台と し た現 代 アー トの 祭典 、 平 成 22 年 7 月 19 日~10
月 31 日 ま で開 催、 来場 者 約 93 万 8 千人 )を 紹 介し た 。
ま た 、旅 行 者に とっ ての 楽 しみ は 現地 なら では の 食文 化 であ り、 ここ で
しか 味 わえ な い、 いわ ゆる ご 当地 グ ルメ 、ハ イフ ォ ンは 香 川で いう 讃岐 う
どん と 同じ よ うな 麺の 食文 化 (ハ イ フ
ォン : バイ ン ダー ・ク ア) を 持つ 地 域
であ る 。 ベ ト ナム の麺 食で あ る 「 フ ォ
ー」 と はま た 違う 、ハ イフ ォ ンで し か
食べ れ ない も のと して 、積 極 的な 展 開
をす る こと は 誘客 の面 白い 仕 掛 け と な
るか も しれ な い。
ご 当 地グ ル メ の PR 手法 とし て 、
グル メ の内 容 及び 食べ られ る 店が 掲
香川県のさぬきうどんパンフレット
載さ れ た案 内 物 な ど、 香川 の 事例 、 取り 組み を紹 介 した 。
ハイ フ ォン 市 との 地域 振興 策 協議
観光資源について説明をするツー外務局長
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( 2) ハ イフ ォ ンに おけ る地 域 資源 の 協議
ハ イフ ォ ンは 香川 県と 同 じ海 に 面し た都 市と し て、 様 々な 地域 資源 を 有
し て いる が 、広 報・ PR がが 今 後の 課 題と なっ て いる 。
島 嶼部 の 景観 とし ては 、 ハイ フ ォン 市の 隣 に あ るハ ロ ン湾 が有 名で 、 国
内 外 から 観 光客 が来 訪し て いる 。
ベ トナ ム で は 1959 年 から 観 光業 がス ター ト した が、1986 年の ドイ モ イ政
策 以 降民 間 出資 の観 光事 業 が認 め られ 現在 に至 っ てい る 。
※ 国 際観 光 業を 経営 して い る会 社 は8 社、 観光 客 向け の 交通 手段 を運 営 す
る 会社 は 9社 。
観 光局 副 局長 ツア ン氏 も 民間 旅 行社 の経 営者 と して の 実績 を買 われ て 、
人 民 委員 会 に採 用さ れ 副 局 長と し て観 光振 興 に 奔 走し て いる 。こ れま で の
市 の HP で 観光 地の 簡単 な 説明 は 有る もの の 、観 光 地と し て のイ ンタ ー ネッ
ト の 活用 や パン フレ ット 等 印刷 物 の情 報発 信が 十 分で な く、 今後 香川 県 の
事 例 を参 考 もし なが ら、 積 極的 な PR に努 めて い く旨 の 意向 が示 され た 。
な お、 ハ イフ ォン 市の 主 な観 光 資源 とし ては 、
・ カッ ト ・バ 島・・・ハイ フォ ン 市か ら東 へ 45km、367 の島 から なる 。
・ド・ソ ン・・・・・・・ハイ フォ ン 市か ら南 へ 20km、海 水浴 場と して 人 気 、別
荘 も 多数 建 設さ れて いる 。
・ニュ イ・ボ イ・・・広い 原野 で 象の 形に 似て い ると こ ろか ら、象 山と も呼
ばれ 、鍾 乳 洞が ある 。
・水上 人 形劇 ・・・・・今 は ハイ フ ォン 市の 水上 人 形劇 団 で見 れる が 、も とも
とは 農作 業の 合 間に 村祭 り とし て 池な どで 行わ れ て い
いた。人 形は 棒 で操 られ 、歴 史遺 跡、有名 な人 物、日
常生 活を テ ーマ にし て演 じ られ て いる 。
・ ド ・ ソ ン の 闘 牛 ・・・国 家的 な 15 の祭 りの 1つ 、 陰 暦 8 月 9 日開 催。
・灯 籠 飛ば し ・・・・ビン・バ オ郡 の 祭り 、灯 籠 は直 径 1m、高 さ 1.4m で豊
作を 祈る 祭 りと して 実施 。
・漁業 の 祭り ・・・・カッ ト・ハ イ 地区 で 3 月 30 日 ~4 月 1 日 に開 催さ れ る、
木製 の 竜の 船 トゥ エン ・ロ ン の競 争 。
・ バ イ ン ダ ー ・ ク ア ・ ・・ 香 川県 の麺 文 化 とし て讃 岐 うど ん が有 名で ある る が、
ハイ フ ォン 市 でも バイ ンダ ー・ク ア (カ ニ麺 、泥蟹 のス
ープ と 茶色 い 平麺 が特 徴 )が 名物 と なっ てい る。
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(3 )ハ イ フォ ン 市観 光施 設 確 認
カット・バ島
最近では3星クラスの宿泊施設が
増えている。
ハ イ フ ォ ン 市 の HP に は 19 の ホ テ
ルが掲載されている。
CATBA
ISLAND
RESORT
経 営 す る Huong 氏 は 島 へ の 高 速 艇 を
運 航 さ せ る な ど 、観 光 の 多 角 化 を い ち
早く手がけている。
ハイフォン博物館
ハイフォンの歴史、自然、文化を紹
介した施設。展示物が古いため、来
年度大規模な改修を行う予定。
ハ ン ・ ケ ン 堂 (寿 人 堂 )
1856 年 築 造 、 レ ー 王 朝 と グ エ ン 王
朝 の 建 築 様 式 が 混 在 し 、「 エ 」 の 形
に 建 立 。 こ こ で 毎 年 チ ャ オ (闘 鶏 )
が開催。
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7. 今後 に 向け て
平 成 22 年 11 月 11 日に 開催 さ れた 第 3 回日 越 観光 協 力委 員会 会議( ハノ
イ市 開 催 )に おい て 、観光 総 局の ホ アン・ティ・デ ィエ ッ プ副 局長 は、2015
年に ベ トナ ム へ日 本人 観光 客 を 100 万人 誘致 し、 日 本人 の 海 外 旅行 先ト ッ
プ 5 に 入る こ とを 目指 す こ と を明 ら かに して いる 。
ハ イ フォ ン 市は 首都 ハノ イ の東 約 100km に位 置し 、 北部 で はハ ノイ に 次
ぐ規 模 の都 市 であ り、 ハノ イ から 車 で2 時間 半、 ホ ーチ ミ ンか らハ イフ ォ
ン市 の 空港 へ 2時 間で 訪れ る こと の でき る交 通至 便 な土 地 であ り、 また 、
カッ ト ・バ 島 等観 光資 源に 富 んで お り、 今後 更な る 誘客 が 見込 める とこ ろ
であ る 。
一 方 で今 回 複数 の施 設を 見 て廻 っ たが 、い ずれ も 外国 語 表記 はな され て
おら ず 、パ ン フレ ット 等説 明 資料 も ない こと から 、 施設 、 名所 の理 解 を 深
める こ とが で きな い状 況に あ る。 ハ ノイ やホ ーチ ミ ンの よ うな 大都 市や ハ
ロン 湾 であ れ ば、 日本 人が 頻 繁に 訪 れる こと から 、 様々 な 名所 、旧 跡に 関
する 説 明は 日 本の 旅行 ガイ ド ブッ ク に写 真入 りで 、 詳細 な 掲載 がな され て
いる が 、ハ イ フォ ンは 数ペ ー ジに と どま って おり 、 旅行 雑 誌、 図書 から 仔
細を 伺 うこ と はで きな い。 ち なみ に イン ター ネッ ト によ る ミシ ュラ ンガ イ
ドに も ハイ フ ォン 市の 名所 紹 介と し て、 トン キン 湾 やカ ッ ト・ バ島 など 3
ヶ所 の 掲載 が ある のみ であ る こと か ら、 他の 国々 に おけ る ハイ フォ ン市 の
情報 も 日本 同 様に 充実 が求 め られ る 状況 にあ ると 考 えら れ る。
今 回 の調 査 事業 をも とに 今 後機 会 があ れば 、本 県 の地 域 振興 の手 法を 伝
えて い くと と もに 、人 々 の 温 か さ と 人 情 の 細 や か さ が 根 付 く 四 国 遍 路 の「 お せ
ったい」の文化も紹介できればと考えている。
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