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ふじのくに ユニバーサルデザイン行動計画

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ふじのくに ユニバーサルデザイン行動計画
ふじのくに
ユニバーサルデザイン行動計画
<2010-2013>
ふじのくにユニバーサルデザイン行動計画
第1章
目次
計画の策定
1 ユニバーサルデザインとは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
2 計画策定の趣旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
3 ユニバーサルデザインの普及・浸透 ・・・・・・・・・・・・・・
3
4 これまでの取組の課題など ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
5 これからの取組の視点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
第2章
ユニバーサル社会“ふじのくに”づくり
1 計画の目標(目指す姿) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
2 計画期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
第3章
推進施策
施策体系 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Ⅰ 心温まるまちづくり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1 利用しやすさと人への温かさが感じられる施設等の整備 ・・・・
2 人にやさしい歩行空間や交通機関等の整備 ・・・・・・・・・・
16
17
17
21
Ⅱ 心温まる製品やサービス・情報の提供 ・・・・・・・・・・・・・
1 人にやさしいものづくり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2 住んでよしのサービス・情報の提供 ・・・・・・・・・・・・・
3 おもてなしの心あふれるサービス・情報の提供 ・・・・・・・・
24
24
27
31
Ⅲ 思いやりのある社会づくり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34
1 一人ひとりが実践できる人づくり ・・・・・・・・・・・・・・ 34
2 すべての人の社会参加の促進 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 38
第4章
1
2
3
4
5
計画の推進
県の役割 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
市町の役割 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
事業者の役割 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
県民の役割 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
NPO等の役割 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
44
44
45
45
45
指標(目標数値)一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46
第1章
計画の策定
1 ユニバーサルデザインとは
誰もが人として尊重され、それぞれの立場で社会に参画し、様々な触れ合いの中
で快適に生活することができる社会の実現は、私たちすべての願いです。
ユニバーサルデザインは、
「すべての人のためのデザイン(構想、計画、設計)
」
であり、まちづくりやものづくりなどを進めるに当たり、年齢、性別、能力、言
語など、人々が持つ様々な特性や違いを認め合い、はじめから、できるだけすべ
ての人が利用しやすい、すべての人に配慮した、環境、建築、施設、製品等のデ
ザインをしていこうとする考え方です。
2 計画策定の趣旨
静岡県では、誰もが暮らしやすい社会づくりを進めるため、全国で初めて平成 11
年度から、ユニバーサルデザインの理念を県政全般に導入し、すべての行政分野で
その推進に取り組んでいます。
推進に当たっては、第一期(平成 12~16 年度)
、第二期(平成 17~22 年度)
の行動計画を策定し、県民への理念の普及をはじめ、県有施設への導入や大規模イ
ベントでの実践など、ハード・ソフトの両面にわたり、様々な取組を行っています。
また、国ではバリアフリー新法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関
する法律)の施行やバリアフリー・ユニバーサルデザイン推進要綱が策定され、産
業界では、高齢化の進展等を背景として、ユニバーサルデザインに配慮した製品や
サービスの提供が進んでいます。
その結果、ユニバーサルデザインに関する県民認識度の上昇をはじめ、鉄道駅に
おけるエレベーター等の設置や超低床ノンステップバスの導入、点字誘導ブロック
が敷設された幅の広い歩道の整備、誰もが使いやすい家電製品や住宅設備などの普
及、多言語や音声、ICTによる多様な情報提供など、県民生活へのユニバーサル
デザインの普及・浸透は着実に進んでいます。
一方、整備された施設の中には、実際に利用してみると利用しにくさを感じるこ
とがあるなど、利用者の視点が十分に反映されていない事例も見受けられます。
しかしながら、ユニバーサルデザインは改良・改善を継続していくことで進化す
る理念であり、変化する社会のニーズや科学技術の進歩などにも対応していくこと
が重要です。
高齢化の一層の進展をはじめ、障害のある人の社会参加、県民の生活意識の変化
やライフスタイルの多様化、外国人の居住者や旅行者の増加などにより、誰もが暮
らしやすい社会づくりを進めるユニバーサルデザインの重要性はますます高まって
います。
1
この行動計画(第三期)は、ユニバーサルデザインの普及・浸透を進めていくこ
とにより、すべての人が自由に活動できるとともに、ユニバーサルデザインの理念
に通じる思いやりの心に触れ合い、住む人も訪れる人も心温まる社会の実現を目標
として、多様な取組の推進(多様性)や地域の資源(産業)との結合(経済性)な
どにも視点をおきながら、継続的に県の取組を実施していくために策定したもので
す。
【静岡県の人口推移・将来推計人口】
4,000
40%
3,500
3,000
833
23.7%
2,475
)
2,223
0
7.9%
453
400
30.1%
2,413
2,301
35%
361
2,531
2,565
2,532
320
31.6%
27.6%
2,373
30%
25% 高
2,131
2,233
2,042
1,933
20.6%
1,800
17.7%
齢
化
15% 率
20%
14.8%
1,000
500
504
338
2,000
千
人 1,500
538
569
(
人
口 2,500
825
795
619
695
34.6%
32.9%
10.3%
9.1%
10%
12.1%
261
313
367
445
S50
S55
S60
H2
65歳以上
554
666
779
894
H7
H12
H17
H22
1,026 1,092 1,108 1,113 1,122 5%
0%
15~64歳
H27
H32
0~14歳
H37
H42
H47
高齢化率
(資料)平成 17 年以前:総務省「国政調査」各年 10 月 1 日現在の人口
平成 22 年以降:国立社会保障・人口問題研究所「都道府県別将来推計人口」
(平成 19 年 5 月推計)
【 静岡県の外国人登録者数の推移 】
(人)
3.00%
120,000
100,000
11,579
2.50%
12,329
11,104
6,373
80,000
9,347
6,701
5,606
11,162
6,569
6,522
6,573
6,551
11,909
12,766
12,672
13,670
6,946
3,800
6,965
40,000
3,647
2,684
0
H元
2.00%
1.50%
13,655
8,776
1.00%
51,250
3,048
2,665
2,127
199
7,813
2,100
1,254
2,293
11,402
10,310
4,817
4,024
7,782
20,000
6,159
6,402
12,548
60,000
5,797
12,110
52,014
51,441
42,625
41,489
31,329
0.50%
21,129
0.00%
H5
ブラジル
H10
中国
H15
フィリピン
(資料)法務省「在留外国人統計」
2
H18
H19
韓国・朝鮮
ペルー
H20
その他
H21
対人口比
3 ユニバーサルデザインの普及・浸透
~これまでの取組の成果など~
(1)考え方の普及
ユニバーサルデザインによる誰もが暮らしやすい社会づくりを進めていくため
には、行政、事業者、県民一人ひとりがユニバーサルデザインを正しく理解し、主
体的に取り組んでいくことが必要です。
このため、県では、普及啓発用のパンフレットをはじめ、行政や事業者の具体的
な導入を支援するマニュアルの作成、小中学生から大人まで幅広い層を対象として、
具体的なアイデア・活動を募集・表彰するユニバーサルデザイン大賞(アイデアコ
ンクール)の実施、小中学校等への出前講座、県民や事業者等を対象とした講演会
やシンポジウムの開催等、様々な機会を通じてユニバーサルデザインの考え方の普
及に取り組んでいます。
普及のためのパンフレット
左:『しずおかユニバーサルデザイン』パンフレット
日本語、英語、ポルトガル語、中国語(簡体字・繁体字)
、韓国語で作成
右:『ユニバーサルデザイン
みんなにやさしいまちづくり』
(小学生版)
『道路もユニバーサルデザイン』
こうした県の取組に加え、バリアフリー新法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化
の促進に関する法律)の施行に伴う公共施設や公共交通機関等への導入が進んだこ
となどにより、ユニバーサルデザインの県民認識度や県内事業者の取組割合が上昇
するなど、考え方の普及は着実に進んでいます。
○県民認識度、県内事業者の取組割合の上昇
県が実施したユニバーサルデザインに関する県民等意識調査によると、ユニバ
ーサルデザインという言葉の県民認識度は、平成 11 年度の 31%から平成 21 年
度には 65%に上昇しています。また、県内事業者の取組割合は、平成 12 年度の
25%から平成 21 年度には 43%に上昇しています。
3
○ユニバーサルデザイン大賞(アイデアコンクール)応募数の上昇
ユニバーサルデザインへの関心の高まりにより、アイデア等を募集・表彰する
ユニバーサルデザイン大賞(アイデアコンクール)への応募数も、平成 12 年度
の306件から、平成 21 年度には1,525件と、大幅に増加しています。
ユニバーサルデザイン大賞表彰式
○県内市町の積極的な取組
県が実施した市町のユニバーサルデザインへの取組調査によると、県内 34 市
町のほとんどが推進部署の設置など推進体制を整備するとともに、市町有施設へ
の導入や市町民への普及啓発など、積極的な取組が展開されています。
○教科書への導入
ユニバーサルデザインが社会の中に浸透してきたことにより、国語や社会・公
民、図画工作・美術、保健体育、技術・家庭、英語など、多くの教科書にユニバ
ーサルデザインが取り上げられるようになっています。
ユニバーサルデザインが取り上げら
れた教科書(小・中学校)
4
(2)暮らしやすいまちづくり
道路や公共建築物など社会資本へのユニバーサルデザインの導入を積極的に進め
ています。
「ユニバーサルデザインを活かした建築設計マニュアル」を策定し、県有施設へ
の導入をはじめ、市町有施設や民間施設への普及を図るとともに、快適な歩行空間
の整備や公共交通機関への導入を促進しています。
その結果、富士山こどもの国などユニバーサルデザインを導入した県有施設、段
差の解消等歩きやすい歩道、分かりやすい道路標識等の整備が進むとともに、鉄道
駅へのエレベーター等の設置や超低床ノンステップバスの導入などが進んでいます。
誰もが暮らしやすいまちづくりが進んでいると感じる県民の割合も上昇しており、
暮らしやすいまちづくりは、着実に進んでいます。
○県有施設への導入
富士山こどもの国、小笠山総合運動公園、浜名湖ガーデンパークなどの県有施設
では、多機能トイレや点字誘導ブロックの整備など、ユニバーサルデザインを積
極的に導入しています。
(例)「小笠山総合運動公園(エコパ)
」(掛川・袋井市)
スタジアムやアリーナのほか、最寄りの JR 愛野駅から公園までの連絡路を
含め、ユニバーサルデザインを取り入れて整備しました。公園の入口には、2
箇所の階段と動く歩道、スロープカーを設置しているほか、スタジアムの2層
目の最前列に296席分の車いす使用者用観覧席を設置しています。
公園入口の階段、動く歩道、スロープカー
車いす使用者用観覧席(296 席)
○歩きやすい歩道整備
県道井川湖御幸線では、子ども連れの人、高齢者、ハイヒールの女性、車いす利
用者、目の不自由な人など、様々な人のニーズに対応した歩きやすい歩道整備を
行っています。整備の過程で、実物大の模型による検証なども行っています。タ
イルのつなぎ目を工夫し、車いす利用者が振動を気にせず走行できるようにした
ほか、雨水透過性タイルを使用し、雨の日でも歩きやすいようにしました。
5
○道路標識など公共サインの改善
目的地への円滑な誘導や沿道空間の魅力向上を図るため、「地域別公共サイン整
備行動計画」を策定し、初めて訪れる人にも、外国人観光客にも分かりやすい道
路案内標識の改善、新設を行っています。
○県内主要駅のユニバーサルデザイン化
鉄道駅、バスターミナル等の旅客施設について
は、誰もが利用しやすいよう駅構内の段差の解消、
エレベーターやエスカレーター、多機能トイレの
設置、移動経路に配慮した分かりやすい誘導案内
表示などの整備が進められています。
県内主要駅(1日あたりの乗降客数 5,000 人
以上、高低差5m以上)の整備率は、平成 21 年
度末現在で、39 駅のうち 32 駅で 82%となっ
鉄道駅のエレベーター
ています。
○超低床ノンステップバスの導入
出入口の段差をなくし、車いす使用者や高齢者の乗
降を容易にする超低床ノンステップバスの導入が進
められています。県内の超低床ノンステップバス導
入割合は、平成 20 年度末現在で、29.7%です。
超低床ノンステップバス
○誰もが暮らしやすいまちづくりが進んでいると感じる県民の割合の上昇
道路や建築物や公共交通機関など、社会資本へのユニバーサルデザインの導入
が進んだことにより、県が実施したユニバーサルデザインに関する県民意識調査
によると、誰もが暮らしやすいまちづくりが進んでいると感じる県民の割合は、
平成 16 年度の 42%から平成 21 年度には 76%に上昇しています。
6
(3)使いやすいものづくり
暮らしやすさを実感できる県民生活の実現には、生活環境の向上に寄与するもの
づくりが重要です。
県では、ユニバーサルデザインに配慮したものづくりのアイデア・ヒント集の作
成や県工業技術研究所による研究開発などにより製品開発を促進するとともに、製
品の展示会や表彰などにより利用促進を進めています。
「アイデア・ヒント集」
(製造業編)
「しずおか UD プラザ 2008」
誰もが働きやすい安全で快適な職場づく
県の施策や先進的に取り組んでいる企業・NPO
りや人にやさしいものづくりの事例など
等の活動と実践事例を紹介する展示会
こうした県の取組に加え、急速な高齢者人口の増加を背景として、高齢者や障害
のある人等の多様なニーズに対応した製品づくりに取り組む企業が増加したことに
より、生活家電など暮らしの中のユニバーサルデザイン製品の普及は、着実に進展
しています。
○民間との共同研究による製品開発
家具メーカーと県との共同研究により「和室ダ
イニングセット」を開発しました。通常、和室で
は、畳に直接座りますが、高齢になるとひざを曲
げて座れなくなる人が多く、そういう人向けに座
面が30cm の高さで、畳を傷つけない椅子とテ
ーブルを開発したものです。
共同開発した和室ダイニングセット
7
○暮らしの中のユニバーサルデザイン製品の普及
私たちの身の回りを見ると、ユニバーサルデザインに配慮した製品が数多く見
受けられるようになっています。
・洗濯物が出し入れしやすい斜めドラム式洗濯機
・文字情報に対応した地上デジタルテレビ
・見やすく扱いやすいリモコン
・高齢者にも使いやすい携帯電話
・ユニバーサルデザインの文房具
・住宅の廊下と部屋との段差解消、階段への手すりの設置
・滑りにくく、入口に段差のない浴室
・体に優しい多機能トイレ
・洗髪中でもリンスと区別できる突起のあるシャンプ容器
・空けやすい食品パッケージ
など
○共用品市場規模の拡大
民間企業の取組が進んだ結果、財団法人共用品推進機構の調査によると、共用
品(注)の市場規模は年々拡大し、平成7年の 4,869億円から、平成 20 年度に
は3兆 3,402億円に拡大しています。
(注)共用品:身体的な特性や障害にかかわりなく、より多くの人々が共に利用
しやすい製品、施設、サービス
(億円)
〔共用品市場規模金額の推移〕
35,000
33,402
32,396
29,028
30,000
29,990
26,386
25,000
21,924
20,000
18,548
14,694
15,000
10,227
10,000
5,000
22,176
23,790
22,631
11,201
4,869
0
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20 (年度)
出典:
「共用品市場規模に関する 2009 年度調査に関する報告」(財)共用品推進機構
8
(4)利用しやすいサービス・情報の提供など
高齢化の進展やインターネットの普及等により、高齢者、障害のある人、外国人、
子ども連れの人など、誰もがより快適に生活できるよう、多様なニーズに応じたき
め細やかなサービスが提供されています。
また、誰もが便利に、迅速に、確実に必要な情報を入手できるよう広報紙、テレ
ビ・ラジオ、インターネット等様々な媒体を利用した情報提供が行われています。
○暮らしの中のユニバーサルデザインのサービス
コンビニエンスストアで販売されている弁当や小分けされた惣菜は、若者のほ
か、高齢者にも受け入れられています。また、テレビ、カタログ、インターネッ
トを使った通信販売や宅配サービスは、高齢者、障害のある人、妊婦、小さな子
どもがいる人など誰もが便利に買い物をすることができるサービスです。
○様々な人に配慮した分かりやすい印刷物
印刷物の作成に当たっては、外国人に配慮
した外国語版の作成や視覚に障害のある人に
音声で情報を提供できる SP コードの利用を
進めています。
SP(音声)コード付き印刷物と
活字文書読み上げ装置
また、色の見え方に差がある方への情報提供を具体的にどうすべきかなどの注
意点をまとめた「カラーユニバーサルデザインのための指針」を策定するととも
に、平易な語句、大きな文字、絵やイラストの使用などの配慮を行っています。
『カラーユニバーサルデザインのため
の指針』(平成 18 年 3 月作成)
9
○インターネットを活用した行政サービスなど
電子申請や県有施設予約システムの導入など、在
宅で行政サービスを利用できる環境の整備や、視覚
に障害のある人などに配慮したホームページの作成
や、点字やカセットテープによる音の県民だよりな
ど、多様なニーズに対応したサービスを提供してい
ます。
点字 県民だより
○多言語表記による観光案内板
富士山静岡空港の開港等に伴い、就航先の韓
国や中国からの訪問客も増加しています。
県内主要観光地では、日本語に加え、英語、
中国語(簡体字、繁体字)韓国語で表記した多
言語観光案内板を整備し、外国人観光客にも分
かりやすい観光案内を進めています。
多言語表記広域観光案内看板
○外国人への防災情報の提供
インターネットラジオ等を利用した外国語による防災情報の提供、防災啓発パ
ンフレットの多言語化などを行っています。
『地震防災ガイドブック』
日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語、
中国語、韓国語、タガログ語で作成
10
(5)共生の社会づくり
高齢者、障害のある人、外国人など、すべての人が社会の中でいきいきと暮らし、
自立した生活を送れるよう、働くための環境整備や社会参加活動の促進など、共生
の社会づくりを進めています。
○障害のある人の就労支援
福祉と産業界、地域をつなぎ、障害のある人が働くことを広く支援する拠点施設
として平成22年5月に「障害者働く幸せ創出センター」を設置し、障害のある
人の働くことに関する情報の収集や発信、総
合相談窓口の設置、授産事業の支援などを行
っています。
また、障害のある人が職場適応し継続して
働けるよう、就労、通勤などの支援を行うジ
ョブコーチを職場に派遣しています。
平成 22 年度授産製品コンクール
受賞製品の展示
○ユニバーサル園芸の推進
農耕や園芸活動を通じて心身の機能回復や生きがいある生活の確保、豊かな地
域づくりを実現しようとするユニバーサル園芸の一環として、農業分野での障害
者就業の促進と市民農園の開設促進を行っています。
障害のある人も作業しやすい
職場環境で共に働く
11
○高齢者の生きがいづくり
高齢期を迎えてもいきいきと暮らすことができるよう、老人クラブ等の健康づ
くり活動や生きがいづくり活動の支援などを行っています。また、環境美化活動
やボランティア活動、地域における子育て支援活動への参加や世代間交流による
伝統や生活文化の伝承など、高齢者の社会参加を促進しています。
「ねんりんピックしずおか 2006」
(開会式)
60 歳以上の人たちを中心としたスポー
ツ、文化、健康と福祉など幅広いイベント
が県内 18 市町の会場で開催
○外国人児童生徒への教育支援など
外国人児童生徒への就学支援として、
小・中学校への相談員の派遣や、高等学校
への学習支援員の配置により、日本語指導
や適応指導、学習指導等を行っています。
外国人児童への日本語指導
また、国際交流員が県内の小中学校を訪問
し、すべての児童生徒に対しブラジルやアメ
リカの文化や暮らしを紹介し、日本と外国の
双方の文化に対し理解を深める出前講座を行
っています。
国際交流員による出前講座
12
4 これまでの取組の課題など
●
利用者視点の充実
バリアフリー新法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)や「静
岡県福祉のまちづくり条例」などにより、公共施設や公共交通機関等、多くの人が利
用する施設では、障害のある人や高齢者等も利用できるようユニバーサルデザインに
配慮した整備が着実に進められています。
しかしながら、整備された施設の中には、実際に利用してみると利用しにくさを感
じる事例も見受けられます。
これは、ガイドライン等の示す基準は遵守しているものの、その意図するところが
十分に理解されずに施行された場合などが考えられ、利用者への配慮が少し不足した
ことによるものと考えられます。
誰もが利用しやすい施設とするためには、ガイドライン等に加え、利用者の声を反
映するなど、実際に利用する人に十分配慮した整備を進めることが必要です。
● コミュニケーション機能の充実
建築物や道路、公共交通機関では、段差の解消やスロープ、エレベーターの設置な
ど、移動できる、利用できるといった環境整備に加え、利用者が必要とする情報を分
かりやすく伝えるというコミュニケーション機能への配慮が求められています。
初めて利用する人にも分かりやすく、利用しやすい施設とするためには、トイレ、
エレベーターの場所等、建物内の案内、誘導に関する情報提供を工夫するなど、コミ
ュニケーション機能を高めることが必要です。
コミュニケーション機能の充実は、パンフレット等の印刷物や、ホームページなど、
サービス・情報分野にも求められています。
● 心のユニバーサルデザインの実践
誰もが暮らしやすいまちづくりを進めるためには、建築物や道路などのハード整備
に加え、暮らしの中で人々との温かい気持ちの触れ合いが不可欠です。
しかしながら、整備された歩道の点字誘導ブロック上に自転車等を駐車したり、車
いす使用者用駐車施設に障害のない人が駐車し、車いす使用者の利用ができなくなっ
たりするなど、マナーが問題となるケースも生じています。
さらに、核家族化や隣近所との関係が希薄な住民の増加などにより、多様な人と交
流する機会が減少し、障害のある人や高齢者等に対する理解や思いやりの心を学ぶ機
会が少なくなっていることが考えられます。
こうしたことから、ユニバーサルデザインの普及に当たっては、一人ひとりが相手
の立場に立って考え、行動し、困っている人に自然に手を差し伸べることができる“思
いやりの心(心のユニバーサルデザイン)”を育てていくことが必要です。
13
5 これからの取組の視点
● 継続的な改良・改善(継続性)
ユニバーサルデザインで整備された施設の中には、実際に利用してみると利用しに
くさを感じる事例があるなど、取組の中には、様々な課題を抱えているものもありま
す。
しかしながら、ユニバーサルデザインは改良・改善を継続していくことで進化する
理念であり、また、変化する社会のニーズや科学技術の進歩などにも対応していくこ
とで新たな取組も生まれてきます。
常に利用者の声に耳を傾け、改良・改善を続けることにより、その過程で得られる
知恵やアイデアが新しい取組への展開をもたらします。
●
多様な取組の推進(多様性)
ユニバーサルデザインは、「すべての人のためのデザイン」と訳されることから、
汎用性の高い取組や事例(基準、デザイン)を画一的に普及することをイメージする
場合もあります。
しかしながら、例えば高齢者や障害のある人と言っても、そのニーズは多種多様で
あると同時に、お互いのニーズが競合する場合もあります。
さらに、地域の特性を生かしながら、地域のニーズに対応した取組も効果的です。
多様な解決策が用意され、その中から自らのニーズを満たすものを選択できる社会、
社会全体でユニバーサルデザインを実現するという視点のもと、多様な取組を展開し
ていくことが重要です。
● 地域の資源(産業)との結合(経済性)
高齢化の進展や経済のグローバル化などにより、高齢者や外国人など、消費者の多
様なニーズに対応できる製品づくりやサービスの提供が求められています。
静岡県では、富士山をはじめとする豊かな自然環境を生かした観光産業や、家具を
はじめとする地場産業の蓄積があります。
こうした地域の資源(産業)とユニバーサルデザインとの結合により、新たなサー
ビスや製品の提供が期待できます。
●
取組を支援する仕組みづくり
県をはじめ、市町、事業者・団体、県民一人ひとりによる継続的で多様な取組を展
開していくためには、それらを支援する仕組みづくりが効果的です。
行政、教育機関、試験研究機関などが連携しながら、学校へのユニバーサルデザイ
ン教育支援、授産所製品のビジネス化支援、地域産業のユニバーサルデザインビジネ
ス化支援などを行う地域のユニバーサルデザインセンターとしての機能を構築するな
ど、取組を支援する仕組みづくりを検討していく必要があります。
14
第2章
ユニバーサル社会“ふじのくに”づくり
1 計画の目標
ユニバーサルデザインの精神は、相手の立場や気持ちを理解しようとする心であり、
思いやりの心に通じています。ユニバーサルデザインの普及・浸透を進めていくことに
より、すべての人が自由に活動できるとともに、暮らしの中で思いやりの心に触れ合い、
住む人も訪れる人も心が温まる社会の実現を目指します。
目
標
すべての人が自由に活動し、住む人も訪れる人も
心温まる理想郷“ふじのくに”づくり
◎ すべての人が自由に活動できる共生社会
・高齢者、障害のある人、子ども連れの人、外国人など、
すべての人が自由に活動し、いきいきと生活できる社会
◎ 心温まる社会
☆
温もりをもたらす住空間
・利用しやすさと人への温かさが感じられる建築物、道路など
・人にやさしい製品
・おもてなしの心あふれるサービス
☆
など
人との触れ合いに心温まる社会
・県民一人ひとりの実践による思いやりのある社会
・誰もが社会参加できる仕組み(環境)
2 計画期間
平成22年度(2010年度)から平成25年度(2013年度)までの4年間を計
画期間とします。(県総合計画基本計画と同期間)
この計画期間の中で、優先度等に配慮しながら施策を進めていくとともに、必要に
応じて、追加・修正していきます。
15
第3章
推進施策
施策体系
Ⅰ 心温まるまちづくり
1 利用しやすさと人への温かさが感じられる施設等の整備
(1) 建物・公園・水辺空間
(2) 住宅
2 人にやさしい歩行空間や交通機関の整備
(1) 道路・歩行空間
(2) 交通機関等
Ⅱ 心温まる製品やサービス・情報の提供
1 人にやさしいものづくり
(1) 製品開発の促進
(2) 製品の利用促進
2 住んでよしのサービス・情報の提供
(1) 分りやすい行政情報の提供
(2) 行政サービスの利便性の向上
(3) 防災情報の提供
3 おもてなしの心あふれるサービス・情報の提供
(1) 観光のユニバーサルデザイン
(2) 商業のユニバーサルデザイン
Ⅲ 思いやりのある社会づくり
1 一人ひとりが実践できる人づくり
(1) 理念の普及
(2) 人権意識の醸成
(3) 子どもへの教育
2 すべての人の社会参加の促進
(1) 障害のある人の自立と就労支援
(2) 高齢者の社会参加
(3) 多文化共生社会の実現
(4) 男女共同参画社会の実現
16
Ⅰ
1
心温まるまちづくり
利用しやすさと人への温かさが感じられる施設等の整備
取組方針
誰もが自由に活動し、安心して生活できる環境を確保するため、建築物、公園、河川・
漁港等の水辺空間、住宅の整備を進めます。利用者の声を反映するなど、利用者の視点に
十分配慮した整備を進めます。
(1)建築物・公園・水辺空間
県有施設へのユニバーサルデザインの導入はもとより、市町の施設や民間施設への
ユニバーサルデザインの導入を促進します。
また、車いす使用者用駐車場の適正な利用を促進する等、誰もがより快適に利用で
きる環境の整備を進めます。
(2)住
宅
ユニバーサルデザインを取り入れた県営住宅等の整備を進めるとともに、多様な生
活様式に対応し、誰もが安全で安心して、快適に暮らすことができる住宅の建設を促
進します。
現状値
目標値
21 年度
25 年度
75.5%
90%
3,307 件
4,200 件
25%
67%
(16 水系)
(47 水系)
水辺の交流拠点整備箇所数(河川)
53 箇所
61 箇所
水辺の交流拠点整備箇所数(漁港・港湾)
43 地区
50 地区
№
1
2
3
指
標
誰もが暮らしやすいまちづくりが進んでいると感じ
る県民の割合
「福祉のまちづくり条例」に定める不特定多数が利用
する施設の同条例基準への適合件数(累計)
ユニバーサルデザインを導入した河川整備計画が策
定された河川流域の県土に占める割合
4
5
住宅及び住環境に対して満足している人の割合
17
70.6%
(H15)
75%
№
指標
6
県営住宅へのユニバーサルデザイン導入の割合
7
高齢者円滑入居賃貸住宅の登録戸数
現状値
目標値
21 年度
25 年度
29.1%
600戸
(H22)
23 年度中
策定予定
3,000 戸
〔取組内容〕
(1)建築物・公園・水辺空間
○建築物
ア
県有施設について、誰もが快適に利用できるよう、エレベーターの設置、段差
の解消、多機能トイレの設置、分かりやすい案内誘導表示等の整備を行います。
(担当部局:経営管理部
イ
ほか)
市町等が行う地区集会所等のコミュニティ活動拠点施設について、誰もが快適
に利用できるよう、段差の解消、多機能トイレの設置、分かりやすい案内誘導
表示等の整備を促進します。
(事業名:コミュニティ施設整備事業費、担当部局:経営管理部)
ウ
市町や民間事業者に対し、ユニバーサルデザインに配慮した建築物設計の基準
となる「ユニバーサルデザインを活かした建築設計」の普及を行います。
(担当部局:経営管理部、くらし・環境部)
エ
福祉のまちづくり条例により、不特定かつ多数の人が日常的に利用する公共的施
設の構造及び設備の整備についての必要な基準を定め、誰もが安全で円滑に使
用できる施設の整備を促進します。
(事業名:社会福祉推進事業費ほか、担当部局:くらし・環境部、健康福祉部)
オ
私立学校について、誰もが快適に利用できるよう、エレベーターの設置、段差
の解消、多機能トイレの設置、分かりやすい案内誘導表示等の整備を促進しま
す。
(担当部局:文化・観光部)
カ
多くの人が利用する県有施設の周辺において、点字、触知板、音声、絵文字等
による施設の案内表示や道順案内板等の設置を進めます。
(事業名:美術館運営事業費、舞台芸術拠点施設管理運営事業費、
グランシップ管理運営事業費
ほか、担当部局:文化・観光部、教育委員会)
18
キ
車いす使用者用駐車場について、誰もが駐車場を利用しやすい環境づくりに向
けて、車いす利用者に配慮しつつ、障害のある人、高齢者、妊産婦等に利用証
を交付する取組等により、駐車場の適正利用の推進を図ります。
(事業名:車いす使用者用駐車場適正利用推進事業費、担当部局:健康福祉部)
ク
農業・農村の活性化施設の整備にあたり、エレベーターの設置、段差の解消、
多機能トイレの設置等、誰もが利用しやすい施設の整備を行います。
(事業名:県営農村総合整備事業費(中山間地域総合整備事業)、
担当部局:交通基盤部)
ケ
県立学校内のエレベーターの設置、分かりやすい案内、トイレの改善、段差の解
消など、誰もが利用しやすい施設の整備を行います。
(事業名:県立学校等施設整備事業費、地震対策緊急整備事業費、
担当部局:教育委員会)
コ
市町立学校について、誰もが快適に利用できるよう、エレベーターの設置、段
差の解消、多機能トイレの設置、分かりやすい案内表示等の整備を促進します。
(事業名:公立学校施設整備費国庫負担事業、
安全・安心な学校づくり交付金、担当部局:教育委員会)
○公園
サ 公園について、誰もが快適に利用できるよう都市緑化を推進する市町に助成し、
段差の解消、スロープ、多機能トイレの設置等の整備を促進します。
(事業名:公園・緑化推進事業費、担当部局:交通基盤部)
○水辺空間
シ
河川や海岸の空間を利用した高水敷、遊歩道等において、誰もが快適に利用で
きるよう、歩きやすい歩道やスロープ等の整備を行います。
(事業名:県単独河川事業費(河川海岸環境整備事業)
ほか、
担当部局:交通基盤部)
ス
港湾や漁港などの緑地や人工海浜等の交流空間について、誰もが快適に利用で
きるよう、歩きやすい歩道や分かりやすい案内誘導表示等の整備を行います。
(事業名:港湾関係国庫補助事業費(港湾環境整備事業)、
県営漁港整備事業費(漁港環境整備事業)
セ
ほか、担当部局:交通基盤部)
高齢者や障害のある人、外国人等、地域住民の幅広い参画を積極的に進め、ユ
ニバーサルデザインを取り入れた河川整備計画、漁港整備計画、港湾整備計画
の策定を行います。
(担当部局:交通基盤部)
19
(2)住宅
ア
住宅建築事業者向けに作成したユニバーサルデザインの導入事例「アイデア・
ヒント集」を活用し、意識啓発と取組促進を図ります。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
イ
高齢者が安心して安全に過ごすことが出来る住宅を普及させるため、高齢者対
応住宅普及研修会を開催します。
(事業名:高齢者にやさしい住まいづくり推進事業費、
担当部局:くらし・環境部)
ウ
住まい関連イベントにおいて、高齢者や障害のある人が安心して安全に、快適
に暮らすことができる質の高い住宅の普及と浸透を図ります。
(担当部局:くらし・環境部)
エ
高齢者が安心して、円滑に入居できる賃貸住宅の情報を提供するため、高齢者
円滑入居賃貸住宅(高円賃)の登録を推進します。
(担当部局:くらし・環境部)
オ
県営住宅について、誰もが暮らしやすいよう、エレベーターの設置、段差の解
消、手すりの設置等の整備を行います。
(事業名:県営住宅総合再生整備事業費、担当部局:くらし・環境部)
カ
市街地再開発事業により整備される住宅について、エレベーターの設置、段差
の解消、階段の手すりの設置等を推進するため、事業を実施する組合等に対し
て、助言及び啓発を行います。
(担当部局:交通基盤部)
20
2
人にやさしい歩行空間や交通機関等の整備
取組方針
誰もが移動しやすい空間を確保するため、安全で安心して利用できる歩行空間や交通機関等
の整備を進めます。面的な広がりや連続性を確保するとともに、わかりやすい案内表示など利
用者への情報提供(コミュニケーション機能)に配慮した整備を進めます。
(1)道路・歩行空間
誰もが道路、歩行空間を安全で快適に移動できるよう、段差のない歩行空間やバリ
アフリー対応型の信号機の設置、誰にも分かりやすい案内表示等の整備を進めます。
(2)交通機関等
誰もが円滑に移動できるよう、公共交通事業者と連携し、ユニバーサルデザインに
配慮された鉄道駅等旅客施設の整備や超低床ノンステップバス等、利用しやすい旅客
車両の導入を促進します。
№
1
指
標
誰もが暮らしやすいまちづくりが進んでいると感じる県
民の割合
2
主要な旅客施設周辺等の主な道路のバリアフリー化率
3
無電柱化推進計画に基づく幹線道路の無電柱化の割合
4
地域別公共サイン整備行動計画に基づく道路案内標識の
整備率
5
社会資本整備重点計画に基づく、信号機等のバリアフリ
ー化率
6
主要駅(39 駅)のユニバーサルデザイン化の割合
7
県内乗合バスのノンステップバス導入の割合
21
現状値
目標値
21 年度
25 年度
75.5%
90%
82.9%
100%
7.6%
23 年4月
(H19)
策定予定
52.3%
100%
92.9%
100%
(H24)
82.1%
23 年度
(32 駅)
策定予定
29.7%
(H20)
35%
〔取組内容〕
(1)道路・歩行空間
ア
地域住民等との対話型行政を積極的に進め、利用者の意見を取り入れた道路整
備を行います。
(担当部局:交通基盤部)
イ
生活の主要な移動経路となる駅や商店街、病院、福祉施設を相互に結ぶ道路等
について、誰もが安全で快適に移動できるよう、幅の広い歩道の整備や歩道の
段差・勾配の改善、無電柱化等、道路・歩行空間の整備を行います。
(事業名:社会資本整備総合交付金事業費
県単独交通安全施設整備事業費
ウ
ほか、担当部局:交通基盤部)
公共交通機関への円滑な乗り換え、鉄道による市街地分断の解消等を図るため、
交通結節点(鉄道駅周辺)の整備を行います。
(事業名:社会資本整備総合交付金事業費、担当部局:交通基盤部)
エ
目的地への円滑な誘導を確保するため、
「地域別公共サイン整備行動計画」に基
づき、案内の統一性や連続性及び英語表記を充実させた分かりやすい道路案内
標識の整備を行います。
(事業名:社会資本整備総合交付金事業費、
県単独交通安全施設整備事業費、担当部局:交通基盤部)
オ
ユニバーサルデザインに配慮した公共施設整備がされるよう、土地区画整理事
業を実施する市町・土地区画整理組合等に対して助言及び啓発を行います。
(担当部局:交通基盤部)
カ
すべての人が安全で暮らしやすいまちづくりを目指し、バリアフリー対応型信
号機や信号灯器のLED化等を推進します。
(担当部局:警察本部)
キ
誰もが安全で安心して移動できる交通社会の実現のため、高齢者の事故防止等
を重点項目とした「あなたが主役の交通安全県民運動」を行います。
(事業名:交通安全県民運動事業費、担当部局:くらし・環境部)
ク
高齢者や障害のある人等が日常生活等で利用する施設(生活関連施設)等へ移
動しやすい環境を整備するため、バリアフリー新法に基づく市町の基本構想の
策定を促進します。
(担当部局:文化観光部)
22
(2)交通機関等
ア
鉄道事業者が行うエレベーターやエスカレーター、多機能トイレの設置等、鉄
道駅のユニバーサルデザイン施設整備に対し助成する市町を支援し、鉄道駅の
ユニバーサルデザイン化を促進します。
(事業名:鉄道駅ユニバーサルデザイン施設整備事業費助成、
担当部局:文化・観光部)
イ
路線バス事業者が行う超低床バス(ノンステップバス)の導入に対し助成する
市町を支援し、誰もが利用しやすいバスの導入を促進します。
(事業名:バス交通活性化対策事業費助成、担当部局:文化・観光部)
ウ
誰もが自由に移動できる地域の生活交通を確保するため、公共交通としてのバ
スのあり方やバス路線確保のための調査、検討を行います。
(事業名:総合交通企画推進費、担当部局:文化・観光部)
エ
地域の実情に応じた利便性の高い生活交通の確保に向け、デマンド交通や乗合
タクシーなど新しい運行形態の導入について、市町や事業者、住民等との協働
により検討します。
(事業名:総合交通企画推進費、担当部局:文化・観光部)
23
Ⅱ
1
心温まる製品やサービス・情報の提供
人にやさしいものづくり
取組方針
高齢者や外国人など利用者の多様なニーズに応じた製品があふれる環境づくりを進め
るため、地域の産業(資源)との連携も図りながら、多様なものづくりを支援するとと
もに、ユニバーサルデザインに配慮された製品の利用促進を図ります。
(1)製品開発の促進
利用者のニーズを反映した製品の開発が行われるとともに、ユニバーサルデザイ
ンによる付加価値の高い製品づくり、ブランド力の強化が図られるよう、企業の取
組促進を図ります。
(2)製品の利用促進
県民にユニバーサルデザインに配慮した製品の情報提供や表彰を行うなど、ユニ
バーサルデザインに配慮した製品の普及と利用促進に努めます。
指
№
1
2
3
標
県内企業、団体等のうちユニバーサルデザインに取り
組んでいる企業等の割合
工業技術研究所によるユニバーサルデザインに関す
る研究開発技術指導及び相談の件数
工業技術研究所のユニバーサルデザインに関する新
製品、新技術開発研究のうち、企業との共同研究に取
り組む件数
24
現状値
目標値
21 年度
25 年度
43.2%
50%
435 件/年 450 件/年
3件/年
3件/年
〔取組内容〕
(1)製品開発の促進
ア
県工業技術研究所において、ユニバーサルデザインに配慮した製品の研究開発
を行うとともに、研究開発を行う地場産業等の企業への技術指導を行い製品の
開発を支援します。
(事業名:技術研究所試験研究費(工業技術研究所研究指導事業)
、
担当部局:経済産業部)
イ
家具などの地場産業の業界団体が行う付加価値の高い製品づくりや見本市の開
催による販路拡大を支援します。
(事業名:地場産業振興事業費助成、担当部局:経済産業部)
ウ
企業が開発したユニバーサルデザインに配慮した製品のマーケティングやブラ
ンド戦略を支援するため、製品のモニタリング、専門家等による助言を行いま
す。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、
担当部局:くらし・環境部、経済産業部)
エ
製造業向けに作成したユニバーサルデザインの導入事例「アイデア・ヒント集」
を活用し、製造事業者への意識啓発と取組促進を図ります。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
(2)製品の利用促進
ア
出前講座やイベント等の開催を通してユニバーサルデザインに配慮した製品を
紹介し、ユニバーサルデザインに配慮した製品の利用促進を図ります。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
イ
県の物品調達にあたっては、ユニバーサルデザインに配慮した製品の利用に努
めます。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、
担当部局:くらし・環境部、出納局)
ウ
静岡県総合社会福祉会館内に設置している介護実習・普及センターにおいて、
介護機器に関する情報提供や相談を行います。
(事業名:介護サービス向上促進事業費(高齢者介護実習事業)、
担当部局:健康福祉部)
25
エ
工業技術研究所研究成果発表会等において、ユニバーサルデザインに配慮した
製品の開発成果を発表し、ユニバーサルデザインに配慮した製品の利用促進を
図ります。
(事業名:技術研究所試験研究費(工業技術研究所研究指導事業)
、
担当部局:経済産業部)
オ
ユニバーサルデザインに配慮した製品など、優れたデザイン製品を選定・顕彰
します。
(事業名:商工業総合振興対策費(グッドデザインしずおか選定事業)
、
担当部局:経済産業部)
26
2
住んでよしのサービス・情報の提供
取組方針
ますます高度化、多様化する行政に対する要望に的確に対応し、県民に対する行政サ
ービスの質の向上を図るため、誰もが分かりやすい行政情報の提供や行政サービスの利
便性の向上に努めます。
(1)分かりやすい行政情報の提供
誰もが迅速かつ確実に必要な情報が入手できるよう、分かりやすい表現や表示、
多様な広告媒体を利用した情報提供、情報の多言語化を進めます。
(2)行政サービスの利便性の向上
利用しやすく満足度の高い行政サービスを提供するため、行政サービスの利用手
続きの簡素化を図るとともに、様々な人に配慮した行政サービスの提供を進めます。
(3)防災情報の提供
高齢者、障害のある人、外国人など、誰もが的確に行動し、安全を確保できるよ
う、多様な防災情報の提供を進めます。
№
指
標
現状値
目標値
21 年度
25 年度
1
県政に関心のある県民の割合
57.3%
66%
2
県民だよりを読んでいる県民の割合
67.3%
75%
3
地方税(法人二税)の電子申告率
31.1%
50%
4
水防法に基づき指定した河川の浸水想定区域内の市町の
うち、ハザードマップを作成・公表した市町数
18 市町
26 市町
5
外国語ボランティアバンク登録者数
876 人
1,000 人
27
〔取組内容〕
(1)分かりやすい行政情報の提供
ア
誰にも分かりやすい行政情報を提供するため、大きな文字、見やすい書体、絵
の使用、見やすい色使いなどデザインへの配慮や、分かりやすい表現の使用、
外国語の併記などを進めます。
(担当部局:経営管理部
イ
ほか)
視覚に障害のある人に配慮し、リーフレット「県税のしおり」
(概要版)等へ活
字や文字の読み上げコード(SPコード)を掲載します。
(担当部局:経営管理部)
ウ
県の広報については、誰もが情報を入手できるよう音声や点字を使用した「県
民だより」を発行するとともに、印刷物の文字サイズの拡大、レイアウトの工
夫をします。また、広報テレビ番組において、文字放送や手話通訳の活用等を
行います。
(事業名:県民広報推進事業費、担当部局:企画広報部)
エ
オキシダント情報等について、視覚に障害のある人へ配慮し、文字放送や携帯
電話の文字情報サービスを活用した情報提供を行います。
(担当部局:くらし・環境部)
オ
富士登山者向けのマナーガイドブック「富士山へ登る人のために」を多言語(英
語、中国語、韓国語、ポルトガル語)で作成し、配布します。
(事業名:富士山環境保全推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
カ
より多くの外国人が円滑な日常生活を送られるよう、外国語のラジオ放送によ
る情報提供を行うとともに、外国人支援アドバイザーを活用し、日常生活にお
ける様々な問題を母国語で相談できる体制の整備を進めます。
(事業名:多文化共生推進事業費、担当部局:文化・観光部)
(2)行政サービスの利便性の向上
ア
県民の多様なニーズに対応し、窓口の拡大や利用時間の延長など、窓口サービ
スの利便性の向上を図るとともに、行政手続きの簡素化を進め、県民負担の軽
減や処理の迅速化を図ります。
(担当部局:経営管理部
ほか)
28
イ
県税の電子申告やコンビニエンスストアでの県税納付、自動車保有関係手続き
のワンストップサービス(OSS)等、県税の申告・納付に係る利便性の向上に
より、県民負担の軽減を図ります。
(事業名:納税環境整備事業費、担当部局:経営管理部)
ウ
誰もが手軽に公文書の情報公開請求ができるよう、ファックスやインターネッ
トによる公文書開示請求の受付を推進します。
(事業名:情報公開推進事業費、担当部局:経営管理部)
エ
インターネットを活用した電子申請受付システムや施設予約システム、申請書
類等ダウンロードサービスを運用し、県民の利便性向上と負担軽減や行政手続
きの処理の迅速化を促進します。
(事業名:電子県庁推進事業費、担当部局:経営管理部)
オ
県立美術館等において、視覚や聴覚に障害のある人も鑑賞を楽しめるよう、音
声ガイド等の設置、展示や鑑賞方法、案内表示の工夫を進めます。
(事業名:美術館運営事業費、舞台芸術拠点施設管理運営事業費、
グランシップ管理運営事業費、担当部局:文化・観光部)
カ
子育て中の人も行事やイベントに参加できるよう、おもちゃ、絵本などの託児
セットの貸し出しを行い、行事やイベントにおける託児サービスの実施を促進
します。
(担当部局:健康福祉部)
キ
誰もが見学しやすいよう浄水場の展示方法や案内表示の工夫を行います。
(担当部局:企業局)
ク
県立中央図書館において、県の庁舎や市町立図書館との連携による貸出や返却
場所の拡大、多言語による蔵書検索システムの整備等、利用者へのサービスの
向上を図り、誰もが利用しやすく、分かりやすい図書館の運営を行います。
(事業名:県立中央図書館管理費、県立中央図書館運営費
担当部局:教育委員会)
ほか、
ケ 県立中央図書館において、視覚に障害のある人や高齢者に配慮した朗読 CD、大
きな活字の本等、蔵書資料形態の多様化を推進します。
(事業名:県立中央図書館資料充実費
29
ほか、担当部局:教育委員会)
コ 携帯電話のEメールやファックスを利用した 110 番通報など、すべての人に配
慮し、より迅速確実な 110 番通報のため、受理・指令・臨場等システムの高度
化を図ります。
(事業名:110番静岡運営事業費、担当部局:警察本部)
サ
各運転免許センターに来場する外国人等にわかりやすい案内表示や放送等を行
います。
(担当部局:警察本部)
(3)防災情報の提供
ア
非常災害時に誰もが的確に行動し、安全確保ができるよう、全国統一デザイン
を用いた避難標識の設置を促進します。
(事業名:大規模地震対策等総合支援事業費助成、担当部局:危機管理部)
イ
非常災害時に誰もが確実に防災情報を入手し、安全確保ができる環境づくりを
促進するため、市町が行う同報無線施設の整備に助成します。
(事業名:大規模地震対策等総合支援事業費助成、担当部局:危機管理部)
ウ
インターネット等で原子力発電所周辺の環境放射線の測定データをリアルタイ
ムで公開します。
(事業名:環境放射能対策事業費、担当部局:危機管理部)
エ
外国人を対象とした防災研修会の開催や多言語による防災啓発パンフレットの
配布により、地震防災等の危機管理情報についての正しい知識の普及を促進し
ます。
(事業名:県民防災啓発強化事業費、担当部局:危機管理部)
オ
日本語の理解が十分でない外国人が災害時に困らないよう、災害通訳ボランテ
ィア等を活用したサポート体制を整えます。
(事業名:多文化共生推進事業費、担当部局:文化・観光部)
カ
誰もが確実に防災情報を入手し、安全を確保できるよう、洪水ハザードマップ
の基図となる浸水想定区域図を作成し、市町が作成する洪水ハザードマップの
作成を支援します。
(事業名:県単独河川事業費(水害避難支援対策事業)、
担当部局:交通基盤部)
30
3
おもてなしの心あふれるサービス・情報の提供
取組方針
高齢者、障害のある人、外国人など誰もが何度でも訪れたくなる観光地、商業地づく
りを進めるため、おもてなしの心あふれる顧客サービスや分かりやすい情報の提供を進
めます。
(1)観光のユニバーサルデザイン
誰もが円滑に移動でき、旅行を楽しむことができる観光地づくりを進めるため、
観光施設のユニバーサルデザイン化や観光案内看板の多言語表記などを進めます。
また、旅行者の満足度を高め、静岡ならではのおもてなしを提供できる観光地づ
くりを進めます。
(2)商業のユニバーサルデザイン
誰もが利用しやすく買い物を楽しむことができる商店や商店街づくりを進めるた
め、多様なニーズに応じた様々な顧客サービスや、分かりやすい情報の提供を進め
ます。
№
指
標
1
静岡県へ再び訪れたいと強く感じる旅行者の割合
2
観光交流客数
3
外国人延べ宿泊者数
4
「ふじのくに魅力ある個店」新規登録件数
現状値
目標値
21 年度
25 年度
56%
60%
1億
31
1億
4,078 万人
5,000 万人
372 千人
558 千人
―
400件
〔取組内容〕
(1)観光のユニバーサルデザイン
ア
旅行者を温かく迎え、おもてなしを実践できるよう、旅館・ホテル等観光関連
産業を対象とした、おもてなし力向上のための各種研修会、講習会等を開催し
ます。
(事業名:ふじのくにしずおか観光振興事業費(宿泊産業振興事業)
、
担当部局:文化・観光部)
イ
観光地における多機能トイレの設置、観光案内看板の多言語化を進めるととも
に、観光施設のユニバーサルデザイン化を行う市町に対して助成します。
(事業名:観光施設整備事業費、担当部局:文化・観光部)
ウ
自然歩道(身近にある山の登山道、ハイキングコース等)について、ユニバー
サルデザインに配慮した分かりやすい案内標識、公衆トイレ等の整備を行いま
す。
(事業名:自然環境整備交付金、観光施設整備事業費、
担当部局:文化・観光部)
エ
ホテル・旅館等宿泊施設向けに作成したユニバーサルデザインの導入事例「ア
イデア・ヒント集」を活用し、意識啓発と取組促進を図ります。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
オ
富士登山者向けのマナーガイドブック「富士山へ登る人のために」を多言語(英
語、中国語、韓国語、ポルトガル語)で作成し、配布します。〔再掲〕
(事業名:富士山環境保全推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
カ
観光ボランティアガイドを支援し、訪れる人に地域の歴史や文化を伝える事業
を推進します。
(事業名:ふじのくにおもてなし推進事業費
(観光ボランティアガイド地域活動強化事業)、担当部局:文化・観光部)
キ
障害のある人や高齢者等、誰もが旅行を楽しめるよう、ユニバーサルデザイン
に配慮した旅行を円滑に進めるためのコーディネート業務、旅行(観光)業者
への相談サービス等を行う事業者を支援します。
(事業名:ふるさと雇用再生特別基金事業
(ユニバーサル・バリアフリー旅行促進事業)
、担当部局:文化・観光部)
32
(2)商業のユニバーサルデザイン
ア
商店街について、生活者にとって利便性の高い買い物環境の整備を図るため、
段差の解消、使いやすいトイレの整備等、ユニバーサルデザインに配慮した商
店街づくりを推進します。
(事業名:いきいき商店街づくり事業費助成、担当部局:経済産業部)
イ
地域とともに歩み、ユニバーサルデザイン等に配慮する個店を「ふじのくに魅
力ある個店」として登録する制度を創設し、魅力ある個店づくりを推進します。
(担当部局:経済産業部)
ウ
小売店向けに作成したユニバーサルデザインの導入事例「アイデア・ヒント集」
を活用し、意識啓発と取組促進を図ります。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
エ
高血圧、糖尿病等により食事制限を受けている人でも安心して外食できるよう、
外食料理店等において、メニューへの栄養成分の表示を促進します。
(事業名:食の安全・安心推進事業費、担当部局:健康福祉部)
オ
食品パッケージへの表示について、品名等をわかりやすく表示するように指導
するとともに、文字を一定以上の大きさ(原則8ポイント以上)に拡大するよ
うに指導を行います。
(事業名:食の安全・安心推進事業費、担当部局:健康福祉部)
カ
乳幼児、妊産婦、病者の発育、健康の保持・回復などに適する特別用途食品(病
者用食品、特定保健用食品等)の普及を図るとともに、栄養成分を表示した食
品の普及・啓発を行います。
(担当部局:健康福祉部)
33
Ⅲ
1
思いやりのある社会づくり
一人ひとりが実践できる人づくり
取組方針
暮らしの中で思いやりの心に触れ合う心温まる社会づくりを進めるためには、県民一人
ひとりが実践できる思いやりのある人づくりが重要であることから、ユニバーサルデザイ
ンの理念の普及や子どもへの教育などを進めます。
(1)理念の普及
県民一人ひとりがユニバーサルデザインの考え方を理解し、それぞれの活動を通じ
て、まちづくり、ものづくり、情報・サービスの提供、すべての人の社会参加の促進
に取り組んでいくよう、ユニバーサルデザインの理念の普及を進めます。
(2)人権意識の醸成
県民一人ひとりがお互いを尊重し、多様な価値観を認め合いながら、誰もが幸せに
暮らせるよう、人権意識の醸成に努めます。
(3)子どもへの教育
互いの個性や違いを理解し、様々な人の多様性に気づく心を醸成するため、子ども
のころからユニバーサルデザインを学習し、多様な人との共生を体験できる教育環境
の整備を進めます。
現状値
目標値
21 年度
25 年度
75.5%
90%
県民のユニバーサルデザインを知っている人の割合
64.7%
100%
本県が「人権尊重の意識が生活の中に定着した住みよい
30.5%
県になっている」と感じる県民の割合
(H20)
№
1
2
3
4
5
指
標
誰もが暮らしやすいまちづくりが進んでいると感じる
県民の割合
ユニバーサルデザインを知っている児童生徒の割合
「困っている人がいるときは手助けをする」と答える児
童生徒の割合
34
45%
小学 56.8%
小学 78%以上
中学 70.6%
中学 85%以上
高校 87.1%
高校 93%以上
特別 60.9%
特別 80%以上
小学 80.9%
小学 85%
中学 77.9%
中学 83%
高校 72.8%
高校 80%
〔取組内容〕
(1)理念の普及
ア
県民だより、総合情報誌「ふじのくに」、テレビ、ラジオ等広報番組により、ユ
ニバーサルデザインの理念の普及啓発を行います。
(事業名:県民広報推進事業費、担当部局:企画広報部)
イ
ユニバーサルデザインの講演会や出前講座を通じてユニバーサルデザインの理
念の普及を図るとともに、高齢者や障害のある人、妊産婦などへの理解を深め、
困っている人に声を掛けるなど、人に対する「思いやりの心(心のユニバーサ
ルデザイン)
」の醸成を図ります。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
ウ
ユニバーサルデザインのアイデアコンクール(しずおかユニバーサルデザイン
大賞)の実施を通じて、ユニバーサルデザインの理念の普及を図ります。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
エ
ユニバーサルデザインに配慮した製品の展示や、取組事例を紹介する発表会等
の開催、情報発信等を通して、ユニバーサルデザインの理念の普及を図ります。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
オ
行政、教育機関、試験研究機関等が連携しながら、学校へのユニバーサルデザ
イン教育支援、地域産業のユニバーサルデザインのビジネス化支援等、ユニバ
ーサルデザインの取組を支援する仕組みづくりについて検討を進めます。
(担当部局:くらし・環境部、文化・観光部、経済産業部)
カ
公民館等においてユニバーサルデザイン関係の講座や実践事業を展開するよう、
公民館職員研修会等で啓発を行います。
(事業名:社会教育関係団体育成事業費(地域公民館活動振興事業)
、
担当部局:教育委員会)
(2)人権意識の醸成
ア
県民が人権尊重の意味を正しく理解できるよう、人権に関する講演会の開催や
マスメディアの活用による啓発広報等を行います。
(事業名:人権啓発活動事業費、担当部局:健康福祉部)
35
イ
「人権啓発センター」において、人権教育・啓発に関する情報誌・リーフレッ
トの作成、配布、ビデオ・図書等の貸出しを行うとともに、人権に関する相談
を行います。
(事業名:人権啓発センター運営等事業費、担当部局:健康福祉部)
ウ
学校・PTA関係者、各種団体関係者などを対象とした人権に関する研修会を
開催し、広く人権意識の醸成を図ります。
(担当部局:教育委員会)
エ
教育委員会事務局等新任職員研修会において、人権に関する講義を実施します。
(担当部局:教育委員会)
(3)子どもへの教育
ア
学校における人権教育(ユニバーサルデザイン教育を含む。以下同じ)の充実
を図るため、人権教育研究指定校の設置や人権教育研修協議会、人権教育担当
者研修会の開催を通して、効果的な指導方法等を充実させるとともに、人権教
育指導資料の研究と活用を促進します。
(事業名:人権教育総合推進事業費
イ
ほか、担当部局:教育委員会)
教職員の人権感覚を高め、自分も他の人も大切にする子どもを育てるために、
研修会の充実や心の教育の推進を図ります。
(事業名:人権教育総合推進事業費
ウ
ほか、担当部局:教育委員会)
教育委員会発行の広報紙等により、ユニバーサルデザインの考え方や具体的事
例の紹介を行い、児童生徒等への普及を図ります。
(事業名:教育広報活動費、担当部局:教育委員会)
エ
互いに豊かに生きようとする姿勢を培い「心のユニバーサルデザイン」を推進
するため、小中学校及び高等学校の教室を活用した特別支援学校分校の整備を
行い、児童生徒のふれあいを促進します。
(事業名:県立学校等施設整備事業費、担当部局:教育委員会)
オ
高等学校の工業科における実習、課題研究などにおいて、ユニバーサルデザイ
ンの考えを取り入れたものづくりに取り組みます。
(担当部局:教育委員会)
36
カ
高等学校の家庭科の授業における住生活、高齢者問題等の分野でユニバーサル
デザインの考え方を取り入れた授業を行います。
(担当部局:教育委員会)
キ
小・中・高等学校・特別支援学校の児童・生徒が、地域住民と交流する中で、
個性や違いを理解する心を育てるため、ユニバーサルデザインの考え方に触れ、
体験的に学べる「ふじのくにゆうゆう net」にユニバーサルデザインに関する講
座の登録を呼び掛け、児童生徒の参加を促進します。
(事業名:ふじのくに学びの「宝箱」活用推進事業費、担当部局:教育委員会)
ク
ユニバーサルデザインのアイデアコンクール(しずおかユニバーサルデザイン
大賞)の実施を通じて、ユニバーサルデザインの理念の普及を図ります。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
ケ
児童生徒を対象とした出前講座を通じてユニバーサルデザインの理念の普及を
図るとともに、高齢者や障害のある人、妊産婦などへの理解を深め、困ってい
る人に声を掛けるなど、人に対する「思いやりの心(心のユニバーサルデザイ
ン)」の醸成を図ります。
(事業名:ユニバーサルデザイン推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
37
2
すべての人の社会参加の促進
取組方針
すべての人が社会の中でいきいきと暮らし、自立した生活を送るとともに、その能力
を最大限に発揮できる共生の社会づくりを進めます。
(1)障害のある人の自立と就労支援
障害のある人が住み慣れた地域の中で自立して生活できるよう就労支援を行う
とともに、障害のある人への情報保障の充実、芸術活動・スポーツ活動の振興によ
り、多様な社会参加を促進します。
(2)高齢者の社会参加
家庭や地域の人々と長寿を喜び、長寿者が生きがいを持って、その意欲と能力を
活かしながら、自分らしくいきいきと暮らすことができる社会環境を整備します。
(3)多文化共生社会の実現
外国人県民の地域社会への参画や日本人県民と外国人県民の交流、相互理解を図
り、安心して快適に暮らせる多文化共生の地域づくりを進めます。
(4)男女共同参画社会の実現
男女が性別に関わりなくその個性と能力を十分に発揮する機会が確保されてい
ることにより、社会の対等な構成員として自らの意思により職場、学校、地域、家
庭その他社会のあらゆる分野における活動に参画し、共に責任を担う社会づくりを
進めます。
№
1
指
標
自分の住んでいるまちが、安心して暮らせるところだ
と思っている障害のある人の割合
現状値
目標値
21 年度
25 年度
20.7%
60%
2
自立し、社会参加していると感じている障害のある人
の割合
20.2%
3
障害者雇用率
1.65%
4
工賃倍増計画対象施設で働く障害のある人の平均工
賃月額
38
(H18)
12,562 円
70%
1.8%
30,000 円
(H23)
№
指
標
5
自立高齢者(援護を要しない高齢者)の割合
6
外国語ボランティアバンク登録者数
7
外国人県民に親しみを感じる日本人県民の割合
8
個性や能力を発揮できる機会が男女で差がないと思
う県民の割合
現状値
目標値
21 年度
25 年度
86.0%
(H21)
876人
17%
18.9%
90%
1,000 人
50%
(H27)
50%
〔取組内容〕
(1)障害のある人の自立と就労支援
○ 雇用機会の確保と就業支援
ア
「障害者働く幸せ創出センター」を拠点に、働くことに関する総合相談や情報
収集・共有、企業と作業所の連携推進等の各種支援を行います。
(事業名:障害者働く幸せ創出事業費、担当部局:健康福祉部)
イ
工賃水準向上のため、授産製品の品質向上、販売促進を図ります。
(事業名:障害者働く幸せ創出事業費(工賃水準向上計画等推進事業)
、
担当部局:健康福祉部)
ウ
障害のある人の雇用機会の確保、就労者への職場定着支援等を関係機関と連携
して取り組むとともに、就労支援のため、適性や就業希望に応じた多様な職業
訓練を実施します。
(事業名:障害者地域連携就労支援事業費、
技術専門校障害者再就職支援事業費、担当部局:健康福祉部、経済産業部)
エ
障害のある人の雇用の促進と地位の向上を図るため、障害のある人が技能を競
う障害者技能競技大会(アビリンピック県大会)の実施支援を行います。
(事業名:技能継承促進事業費、担当部局:経済産業部)
39
○ 多様な社会参加の促進
オ
県点字図書館、県聴覚障害者情報センターにおける、障害のある人への情報提
供の充実を図ります。
(事業名:点字図書館等運営事業費
カ
ほか、担当部局:健康福祉部)
障害のある人とない人との円滑なコミュニケーションの確保を図るため、通訳
等を派遣します。
(事業名:地域生活支援事業費(コミュニケーション支援事業)、
担当部局:健康福祉部)
キ
県障害者芸術祭の開催による創作活動等の振興と障害者芸術の鑑賞機会の提供、
障害者スポーツの振興を通じて社会参加を促進します。
(事業名:障害者スポーツ振興事業費助成
ほか、担当部局:健康福祉部)
(2)高齢者の社会参加
○生きがい活動・社会参加の促進
ア
中高年期から高齢期を迎える準備やひとり暮らし高齢者等の閉じこもり予防の
観点からも、多様な生きがい活動ができる環境の整備促進やその知識と経験を
活かした参加の場づくりを進めます。
(事業名:元気高齢者対策推進事業費、担当部局:健康福祉部)
イ
高齢期を迎えてもいきいきと暮らすことができるよう、老人クラブ等の健康づ
くり活動や生きがいづくり活動の支援などを通じて元気高齢者対策を推進する
とともに、環境美化活動やボランティア活動、地域における子育て支援活動へ
の参加や世代間交流による伝統や生活文化の伝承など、高齢者の社会参加を促
進します。
(事業名:元気高齢者対策推進事業費
ウ
ほか、担当部局:健康福祉部)
高齢者にとって働くことは生きがいづくりの面からも重要であることから、高
齢者雇用の拡大、定年後の起業の支援、シルバー人材センターの機能の充実な
ど、高齢者の就業の支援を行うとともに、ボランティア活動等の積極的な社会
貢献の促進を図ります。
(事業名:シルバー人材センター運営費特別支援事業費
担当部局:健康福祉部、経済産業部)
40
ほか、
(3)多文化共生社会の実現
○ 誰もが理解しあえる地域づくりの推進
ア
意見交換会の開催や国際交流員の活動などにより、外国人県民と日本人県民双
方に、相互の文化や生活習慣を理解し多文化共生の地域づくりを進めるための
意識啓発を図ります。
(事業名:多文化共生推進事業費、担当部局:文化・観光部)
イ
多言語で情報を提供する体制を充実するとともに、日本語教室の開催などによ
り、外国人県民のコミュニケーション支援を推進します。
(事業名:多文化共生推進事業費、担当部局:文化・観光部)
○ 誰もが快適に暮らせる地域づくりの推進
ウ
外国人の子ども等の社会的自立に向けて、教育相談や支援などを行う体制整備
を図ります。
(事業名:多文化共生推進事業費、外国人児童生徒トータルサポート事業費、
担当部局:文化・観光部、教育委員会)
エ
外国人労働者の雇用の適正化や医療通訳ボランティア制度の検討など、外国人
県民の生活環境全般の充実を図ります。
(事業名:多文化共生推進事業費、担当部局:文化・観光部、経済産業部)
オ
定住外国人の就業を支援するため、職業訓練の受け入れ体制を整備するととも
に、定住外国人に対する職業訓練を実施します。
(事業名:定住外国人職業能力開発推進事業費
カ
ほか、担当部局:経済産業部)
多文化共生や国際交流、国際協力活動の推進において、地域の核となる、静岡
県国際交流協会など民間国際交流推進団体の育成・支援を図ります。
(事業名:多文化共生推進事業費、担当部局:文化・観光部)
○ 誰もが安全・安心を実感できる地域づくりの推進
キ
多言語による広報啓発や講習会の開催などにより、外国人県民の防犯・交通安
全対策を推進します。
(事業名:多文化共生推進事業費
ほか、
担当部局:くらし・環境部、文化・観光部、警察本部)
41
ク
外国人県民向けの防災知識の普及啓発や災害通訳ボランティアを活用した緊急
時サポート体制の構築などにより、外国人県民の危機管理対策を推進します。
(事業名:多文化共生推進事業費ほか、担当部局:文化・観光部、危機管理部)
(4)男女共同参画社会の実現
○ 男女の人権を尊重し、多様な生き方が選択できる土壌づくり
ア
男女の固定的な役割分担意識にとらわれず、様々な分野に参画していけるよう
に、男女の人権尊重の視点に立ち、制度や慣行を必要に応じて見直すとともに、
性別や年代等を考慮した意識改革を推進します。
(事業名:男女共同参画推進事業費
ほか、
担当部局:くらし・環境部、健康福祉部、教育委員会)
イ
学校、家庭、職場、地域において、男女の人権尊重や男女平等の推進に関する
教育・学習を充実します。
(事業名:人権啓発活動事業費、人権教育総合推進事業費
ほか
担当部局:くらし・環境部、健康福祉部、教育委員会)
ウ
男女間の暴力やセクシャル・ハラスメント等の根絶に向けた啓発を行うととも
に、被害者に対する相談・保護・自立支援などの総合的な支援を図ります。
(事業名:男女共同参画推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
○ 誰もが安心して暮らすことができる環境づくり
エ
男女が働きながら安心して子育て・介護・家事ができるよう、仕事と家庭や地
域での生活の両立について、県民や職場の理解を促進します。
(事業名:仕事と生活の調和推進中小企業支援事業費、
担当部局:くらし・環境部、経済産業部)
オ
多様なニーズに対応した保育・介護支援サービスや相談体制の拡充など、子育
てや介護の社会的支援体制を充実します。
(事業名:保育対策等促進事業費助成
ほか、
担当部局:くらし・環境部、健康福祉部)
42
○ 元気で活力ある社会づくり
カ
政策や方針を決定する過程への女性の参画拡大に向け、県が率先して取り組む
とともに、市町や企業等に対する働きかけを行います。
(事業名:男女共同参画推進事業費、担当部局:くらし・環境部)
キ
男女共同参画社会づくり宣言推進事業の拡充等により、男女双方にとってワー
ク・ライフ・バランスの実現を図り、男女が共に能力を発揮できる就労環境を
整備します。
(事業名:男女共同参画推進事業費
ほか、
担当部局:くらし・環境部、経済産業部)
ク
男女共同参画の視点を踏まえて地域活動を行う団体を拡充し連携を促進します。
(事業名:男女共同参画活動支援・協働事業費、担当部局:くらし・環境)
ケ
県男女共同参画センターの情報発信機能や交流機能の強化を図り、地域の課題
解決に向けた実践的な取組を推進します。
(事業名:あざれあ運営・管理費、担当部局:くらし・環境部)
43
第4章
計画の推進
ユニバーサルデザインの推進に当たっては、県、市町、事業者、県民、NPO等が
自らの役割を担い、ともに連携しながら、主体的・継続的に取り組んでいくことが重
要です。
1 県の役割
(1)総合的な推進
県は、「静岡県ユニバーサルデザイン推進本部」を中心に、全庁をあげて本計画
の総合的かつ効果的な推進を図ります。
ユニバーサルデザインの推進には、市町、事業者、県民、NPO等の理解とそ
の自主的な取組が不可欠であることから、幅広い普及活動や情報提供、取組に対
する支援等を行います。
また、国に対しては、国が所管する法令、助成制度等の整備や拡充、推進に必
要な各種事業の実施について働きかけていきます。
(2)進行管理など
静岡県ユニバーサルデザイン推進本部等において、毎年度実施状況等を把握し、
その着実な推進を図ります。
また、今後、社会状況の変化等を踏まえて、必要に応じて、計画の見直しを行
います。
2 市町の役割
ユニバーサルデザインの推進に当たっては、住民や地域に密着した行政機関であ
る市町の担う役割は大きく、まちづくりや各種のサービスの提供など、県の施策と
連携を図りながら、様々な分野における取組が求められています。
県内のすべての市町において、ユニバーサルデザインの推進体制の整備や、推進
に関する指針などの作成、バリアフリー新法に基づく基本構想をはじめ、ユニバー
サルデザインを取り入れたまちづくり計画を策定するなど、施策の推進に当たって
ユニバーサルデザインの考え方を導入することが必要です。
その際には、県や国などの行政機関や事業者、民間団体などと連携、協働し、住
民の積極的な参加を促進しながら施策を推進することが求められています。
44
3 事業者の役割
消費者や各種のサービスの利用者は、誰もが、安全で使いやすい製品や配慮の行
き届いたサービスの提供を求めています。事業者においては、消費者の立場に立っ
て、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた製品やサービスの提供に取り組ん
でいくことが必要です。
また、高齢者、女性、障害のある人など誰もが働きやすいように、就業環境の整
備等に積極的に取り組んでいくことが求められています。
各事業者や業界においては、ユニバーサルデザインの考え方を普及啓発するとと
もに、ユニバーサルデザインを推進する人材を育成することが必要です。
4 県民の役割
例えば、歩道に自転車を放置しないこと、段差で困っている人に手を差し延べる
ことなどは、心のユニバーサルデザインの実践です。県民一人ひとりが、互いにそ
れぞれを尊重し、理解し合う心を持つことが大切です。このため、それぞれの家庭
や地域において、個性を認め、相手の立場にたって考える心を育てることが必要で
す。
また、ユニバーサルデザインの効果的な推進には、県民の皆さんがユニバーサル
デザインの理解を深め、まちづくりなどへの参加を通じて行政や事業者などに対し
て意見や提言を行うことや、取組を評価することが求められています。このため、
県民一人ひとりが、暮らしの中にユニバーサルデザインの視点を取り入れ、身近な
こと、できることから主体的に行動することが必要です。
5 NPO等の役割
様々な分野で社会貢献等を通じた幅広い活動を行うNPO等の団体は、行政、事
業者、県民をつなぐ役割が期待されており、社会を支える重要な担い手の一つです。
NPO等の団体には、行政、事業者などと連携し、人材のネットワーク化を図り
ながら、まちづくりなどにおいてユニバーサルデザインを推進するための活発な活
動が求められています。
45
指標(目標数値)一覧
Ⅰ―1 利用しやすさと人への温かさが感じられる施設等の整備
現状値
目標値
21 年度
25 年度
75.5%
90%
3,307 件
4,200 件
25%
67%
(16 水系)
(47 水系)
水辺の交流拠点整備箇所数(河川)
53 箇所
61 箇所
水辺の交流拠点整備箇所数(漁港・港湾)
43 地区
50 地区
住宅及び住環境に対して満足している人
70.6%
№
指標
1
誰もが暮らしやすいまちづくりが進んで
いると感じる県民の割合
備
考
「UD に関する県
民意識調査」
「福祉のまちづくり条例」に定める不特定
2
多数が利用する施設の同条例基準への適
合件数(累計)
ユニバーサルデザインを導入した河川整
3
備計画が策定された河川流域の県土に占
める割合
4
5
6
7
の割合
(H15)
県営住宅へのユニバーサルデザイン導入
の割合
高齢者円滑入居賃貸住宅の登録戸数
29.1%
600戸
(H22)
75%
国土交通省
「住生活
総合調査」による
23 年度中
策定予定
3,000 戸
Ⅰ―2 人にやさしい歩行空間や交通機関等の整備
№
1
2
指標
誰もが暮らしやすいまちづくりが進んで
いると感じる県民の割合
主要な旅客施設周辺等の主な道路のバリ
アフリー化率
46
現状値
21 年度
目標値
25 年度
75.5%
90%
82.9%
100%
備
考
「UD に関する県
民意識調査」
№
3
4
5
6
7
指標
無電柱化推進計画に基づく幹線道路の無
電柱化の割合
地域別公共サイン整備行動計画に基づく
道路案内標識の整備率
現状値
目標値
21 年度
25 年度
7.6%
23 年4月
(H19)
策定予定
52.3%
100%
社会資本整備重点計画に基づく、信号機等
のバリアフリー化率
92.9%
主要駅(39 駅)のユニバーサルデザイン
82.1%
23 年度
化の割合
(32 駅)
策定予定
備
考
100%
(H24)
39 駅は、1 日あたり利
用者数5千人以上かつ高
低差5m 以上の駅
県内乗合バスのノンステップバス導入の
29.7%
割合
(H20)
35%
Ⅱ-1 人にやさしいものづくり
指標
№
1
県内企業、団体等のうちユニバーサルデ
ザインに取り組んでいる企業等の割合
現状値
目標値
21 年度
25 年度
43.2%
50%
備
考
「UD に関する事業
者向取組調査」
工業技術研究所によるユニバーサルデザ
2
インに関する研究開発技術指導及び相談 435 件/年 450 件/年
の件数
工業技術研究所のユニバーサルデザイン
3
に関する新製品、新技術開発研究のうち、
3件/年
3件/年
企業との共同研究に取り組む件数
Ⅱ―2 住んでよしのサービス・情報の提供
№
指標
現状値
目標値
21 年度
25 年度
備
考
1
県政に関心のある県民の割合
57.3%
66%
「県政世論調査」
2
県民だよりを読んでいる県民の割合
67.3%
75%
「県政世論調査」
47
指標
№
3
地方税(法人二税)の電子申告率
現状値
目標値
21 年度
25 年度
31.1%
50%
18 市町
26 市町
876 人
1,000 人
備
考
備
考
水防法に基づき指定した河川の浸水想定
4
区域内の市町のうち、ハザードマップを作
成・公表した市町数
5
外国語ボランティアバンク登録者数
Ⅱ―3 おもてなしの心あふれるサービス・情報の提供
№
1
指標
静岡県へ再び訪れたいと強く感じる旅行
者の割合
目標値
21 年度
25 年度
「静岡県における
56%
60%
観光の流動実態と
満足度調査」
1 億 4,078
2
観光交流客数
3
外国人延べ宿泊者数
4
現状値
「ふじのくに魅力ある個店」新規登録件
数
1 億 5,000 「静岡県観光交流
万人
万人
372 千人
558 千人
―
400件
の動向調査」
観光庁「宿泊旅行統
計調査」
Ⅲ―1 一人ひとりが実践できる人づくり
№
指標
1
誰もが暮らしやすいまちづくりが進ん
でいると感じる県民の割合
現状値
目標値
21 年度
25 年度
75.5%
90%
いる人の割合
3
意識調査」
64.7%
本県が「人権尊重の意識が生活の中に定
着した住みよい県になっている」と感じ
る県民の割合
48
考
「UD に関する県民
県民のユニバーサルデザインを知って
2
備
30.5%
(H20)
100%
45%
「人権問題に関する
県民意識調査」
現状値
目標値
21 年度
25 年度
小学 56.8%
小学 78%以上
ユニバーサルデザインを知っている児
中学 70.6%
中学 85%以上
「教育振興基本計画
童生徒の割合
高校 87.1%
高校 93%以上
進捗管理(児童生徒
特別 60.9%
特別 80%以上
対象調査)
」
小学 80.9%
小学 85%
中学 77.9%
中学 83%
高校 72.8%
高校 80%
現状値
目標値
21 年度
25 年度
20.7%
60%
障害者政策課調査
70%
障害者政策課調査
№
4
5
指標
「困っている人がいるときは手助けを
する」と答える児童生徒の割合
備
考
Ⅲ―2 すべての人の社会参加の促進
№
指標
備
考
自分の住んでいるまちが、安心して暮
1
らせるところだと思っている障害のあ
る人の割合
2
3
4
5
自立し、社会参加していると感じてい
20.2%
る障害のある人の割合
(H18)
障害者雇用率
1.65%
工賃倍増計画対象施設で働く障害のあ
る人の平均工賃月額
自立高齢者(援護を要しない高齢者)
86.0%
の割合
(H21)
6
外国語ボランティアバンク登録者数
7
外国人県民に親しみを感じる日本人県
民の割合
8
12,562 円
個性や能力を発揮できる機会が男女で
差がないと思う県民の割合
49
876人
17%
18.9%
1.8%
厚生労働省「障害者の
雇用状況について」
30,000 円
(H23)
90%
介護保険課「介護保険
事業状況報告」
1,000 人
50%
(H27)
50%
「多文化共生アンケ
ート日本人調査」
「男女共同参画に関
する県民意識調査」
ユニバーサルデザイン
資料№57
平成23年3月
静岡県くらし・環境部
県民生活課ユニバーサルデザイン班
〒420-8601 静岡市葵区追手町9番6号
TEL 054-221-3153
FAX 054-221-2642
E-mail [email protected]
http://www.pref.shizuoka.jp/ud/
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