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6.1 MS-Access 2010 の起動・終了
第6章 データベース 6.1 MS-Access 2010 の起動・終了 1.Access2010 の起動 (1)マウスの左ボタンでスタートボタンをクリックします。 (2)表示されるメニューの[すべてのプログラム]にマウスカーソルを移動します。 (3)表示されるプログラム一覧から[Microsoft Office]⇒[Microsoft Access 2010]の順にクリックすると、Access2010 が起動しま す。 2.空のデータベースの新規作成 (1)初期画面で、「使用できるテンプレート」内の「空のデータベース」をクリックします。 (2) 「ファイル名」を記入し、「保存先」を選択して、「作成」ボタンをクリックします。Access では、まずデータベースファイルを保存して 作業を行います。 (3)データベースウインドウが開きます。 ① ② ファイル名を 記入 ④ ③ 保存先の選択 図 6-1 初期画面 3.より速い起動方法 デスクトップまたはフォルダ内にある Access 2010 データベースファイルをダブルクリックすると、Access 2010 が起動され、そのデー タベースファイルが開きます。 4.Access 2010 の終了 (方法 1)タイトルバーの右端にある[×]をクリックします。 (方法 2)「ファイル」メニューで「終了」を選択します。 Campus System Guide 2014- 59 6.2 Access 2010 の仕組み Access 2010 はテーブル、フォーム、クエリー、レポート、マクロ、モジュールといった複数の要素から成り立っています。これらの要素の ことをオブジェクトと呼びます。それぞれの働きを理解してください。 1.テーブル データベースにおけるデータを蓄積するための器です。エクセルのワークシートによく似ています。実際、エクセルのファイルをテーブル として取り込むこともできます。Access 2010 のもっとも基本的なオブジェクトです。データを入力する際、このテーブルに直接入力する こともできますが、一般的にはフォームを使います。 図 6-2 テーブル 2.フォーム テーブルのデータをカード形式や伝票形式などで入力/表示させるためのものです。フォームを使えば、入力時に IME(日本語入力 システム)の ON/OFF 制御などを行うこともできます。 3.クエリー データの抽出、並べ替え、計 算といった処理をあらかじめ 指定しておくものがクエリーで す。クエリーを実行するだけで 自動的に抽出結果や並べ替 えの結果などを表示すること ができます。 図 6-3 フォーム 60 - Campus System Guide 2014 第6章 データベース 4.レポート 主に印刷する際に使います。テーブルのデータを分類し、集計したりして印刷する機能です。普通の印刷では一覧形式で印刷する だけですが、レポートを使うと多彩な印刷が行えます。 図 6-4 レポート 5.マクロ、モジュール マクロやモジュールは、コマンド操作やデータ処理を自動化するときに使います。上級者向けですのでここでは扱いません。 6.各オブジェクトの関係 Access 2010 では、フォームを使ってテーブルにデータを入力し、逆にフォームにデータを表示します。また、クエリーで加工したり、レ ポートで印刷したりします。 入力 テーブル フォーム データの蓄積 データの入力・表示 印刷 選 択・結 合 表示 レポート データの印刷・出力 表示 クエリー データの加工 印刷 図 6-5 各オブジェクトの関係 Campus System Guide 2014- 61 6.3 データベースの作成 データベースの作成にはテーブルやクエリーなどを自分で作る方法と、データベースウィザードを使って簡単にデータベースを作る方 法があります。しかし、最初からウィザードを使う方法だと決まったデータベースしか作ることが出来ません。ここでは例として住所録を テーブルやフォームから作ってみたいと思います。 1.テーブルを作成する (1)空のデータベースを作成します。 (2)「作成」⇒「テーブルデザイン」の順にクリックします。 (3)新規テーブルがデザインビューで開かれます。「フィールド名」を入力し、「データ型」を選択します。 ここを選択 ②ここをクリックします ①「フィールド名」を 入力し、[Tab]キーを 押します 図 6-6 テーブルデザイン ③ここを選択 図 6-7 デザインビュー (4)その他の「フィールド名」と「データ型」も同じ手順で設定し、「閉じる」ボタンをクリックします。 ②ここをクリック ①その他の「フィールド名」、 「データ型」も入力します 図 6-8 テーブル(住宅録) (5)保存するか聞いてくるので「はい」ボタンをクリックします。 (6)「テーブル名」を記入し、「OK」ボタンをクリックします。 テーブル名を入力 ここをクリック 図 6-9 テーブルの保存 62 - Campus System Guide 2014 ここをクリック 図 6-10 テーブル名の入力 第6章 データベース (7)主キーを設定するか聞いてきますので「はい」ボタンをクリックします。 データベースでは、主キーの設定は重要ですが、ここでは自動設定にまかせます。 ここをクリック 図 6-11 主キーの設定 (8)画面左側のナビゲーションウィンドウで、作成したテーブルを確認することができます。 (9)作成したテーブルを選択し、「開く」ボタンをクリックします。 ここをクリック 図 6-12 テーブルを開く (10)空のテーブルが「データシートビュー」で開きます。「データシ データ型 ートビュー」とは、Excel のような表形式の表示方式のことです。 よく使うデータ型には、以下のようなものがあります。 表 6-1 データ型 図 6-13 データシートビュー データ型 テキスト型 メモ型 数値型 日付/時刻型 通貨型 オートナンバー型 説明 文字列。最大 255 バイト。 文字列。最大 65535バイト。 数値 日付や時刻 金額 数値が自動的に入力される Campus System Guide 2014- 63 2.フォームを作成する (1)「作成」⇒「フォームウィザード」の順にクリック (2)フォームに含めるフィールドを選択します。 します。 ①前に作成したテーブルが選択さ ②ここをクリック。 れていることを確認します すると、選択可能な フィールドがすべて 選択されます ここをクリック 図 6-14 フォームウィザード ③「次へ」をクリック 図 6-15 フィールド設定 (3)フォームのレイアウトを指定します。 ④フォームの名前に名前をつける ①名前を入力します 「次へ」をクリック ②「完了」をクリック 図 6-16 フォームのレイアウト 図 6-17 フォームの名前入力 これでテーブルと入力用フォームができました。 ウィザードで作成されたフォームも、レイアウトの変更やフィールドの追加・削除などを自由にできます。ここでは、詳細を省略します。 64 - Campus System Guide 2014 第6章 データベース 6.4 データの入力 1.データを入力します (1)作成したファイルを開くと図のような画面が表示されます。データを入力するにはテーブルに直接入力することもできますが、たいて いはフォームを使って入力します。 画面左側のナビゲーションウィンドウから、フォームを開きます。 ここをクリック 図 6-18 フォームの入力 (2)入力用フォームが開かれます。 次のレコードへ (一つのフォームを入力し 終わったらこれを押します。) 先頭のレコードへ 新規レコード追加 先頭のレコードへ 現在編集中の レコード番号 一つ前のレコードへ 図 6-19 入力用フォーム Campus System Guide 2014- 65 (3)では、実際にデータを入力してみましょう。 新規データの画面を出します。サンプルデータが表示されている場合は下の方にあるボタンで新規データへと移動します。 「住所録 ID」の欄は自動的に決められる「オートナンバー」となっているので入力はできません。 入力するデータは自分や友だちのデータでいいでしょう。ただし、個人情報を入力した場合はそのファイルが他人の手に渡らないよう にしっかりと管理してください。 表 6-2 ショートカット 主なショートカットキー Tab キー・・・・・・・・・・・次のフィールドへ移動 Shift+Tab・・・・・・・・・前のフィールドへ移動 Esc・・・・・・・・・・・・・・・・・修正内容の取り消し Page Up・・・・・・・・・・・一つ前のレコードへ Page Down・・・・・・・一つ後ろの(次の)レコードへ ↑ ↓ ・・・・・・・・・・・・・フィールド間の移動 フォームに入力したら、テーブルにもデータが入力されたかどうかを確認してみましょう。ナビゲーションウィンドウの「テーブル」内にあ る「住所録」をクリックするか、住所録のテーブルタブをクリックすることでテーブルを開いて確認できます。このテーブルの中に、先ほど 自分が入力したものがそのまま入っているはずです。 ここをクリック 66 - Campus System Guide 2014 図 6-20 住宅録のテーブルタブ 第6章 データベース 6.5 データの印刷 1.レポートの作成 アクセスではテーブルやフォームを印刷することも出来ますが、一般的にはレポートを印刷します。ここでは印刷するレポートを作成し てみます。 (レポートがすでにある場合や、テーブルやフォームを印刷したい場合はこの項目を読む必要はありません。飛ばして次の項目に行っ て結構です。) (1)リボン部の「作成」⇒「レポートウィザード」をクリックします。 フォーム作成と同じように画面の指示に従って入力していき ます。 (2)レポートに含める項目を選択し、「次へ」をクリックします。 (3)グループレベルを設定します。変更不要の場合そのまま 図 6-21 レポートウィザード 「次へ」をクリックします。 (4)各フィールドの並べ替えを 4 つまで行うことができます。変更不要の場合そのまま「次へ」をクリックします。 (5)印刷形式を選択します。レイアウト形式と印刷の向きを指定し、「次へ」をクリックして下さい。 (6)最後にレポート名を入力し、「完了」をクリックします。これでレポートが作成され、プレビューが表示されます。 フォント、配色などを変更したい場合はレポートデザインツールから変更することができます。 図 6-22 レポートデザインツール 2.プレビュー (1)レポートのプレビュー ナビゲーションウィンドウの「レポート」内 にある「住宅録」をクリックすることで プレビューが表示されます。 (2)テーブルやフォームのプレビュー レポートと同じくナビゲーションウィンドウの「テーブル」または「ウォーム」内の「住 宅録」をクリックします。 図 6-23 プレビューの表示 Campus System Guide 2014- 67 3.印刷 テーブルやフォーム、レポートなど印刷したいものを開いた状態で、[ファイル]メニューの[印刷]をクリックします。 [ファイル]メニューの[印刷]をクリックすると、印刷するページを指定することが出来ます。 データベースは大量のデータが登録できる為、印刷枚数が思ってもみないほど大量になり、紙の無駄になってしまうことがあります。 印刷プレビューで確認し、本当に必要なページだけ印刷するようにしましょう。 図 6-24 印刷 68 - Campus System Guide 2014 第6章 データベース 6.6 カスタマイズ もし、データベースを作っている途中で要らない項目や、足りない項目が出てきても、後から項目を削除したり、追加したりすること ができます。 1.テーブルからフィールドを削除する/テーブルにフィールドを追加する 「住所録」テーブルを開いてください。 フィールド名 フィールド 図 6-25 フィールドの編集 ここでは「身長」を削除します。ウィザードの時点でこのフィールドをはずしてある場合は他の名前に読み替えてください。 (1)「身長」のフィールド名をクリックするとフィールド全体が選択されます。この状態のと き選択された場所の上で右クリックすると下の図のようなポップアップメニューが出ま す。 (2)このメニューの「フィールドの削除」を選択すればそのフィールドは削除されます。同 様にしていらないフィールドを消してください。 次に項目を追加します。フィールド名は「E-メール」とします。 (1)フィールドを挿入したい場所で右のポップアップメニューを表示させます。 (2)このメニューの「列の挿入」を選択します。そのフィールドの左側に新しいフィールド ができます。 できたばかりのフィールドには「フィールド 1」という名前が付けられていますが、これで はなんのフィールドかわかりにくいので名前を変えましょう。 (1)名前を変えたいフィールドを選択してポップアップメニューを 表示させます。 (2)このメニューの「フィールド名の変更」を選択して名前を変更します。 テーブルの内容を変更すると、その影響は他のフォームやレポートにも及びます。 図 6-26 ポップアップメニュー Campus System Guide 2014- 69 2.フォームからフィールドを削除する/フォームにフィールドを追加する 「住所録」フォームを開いてください。メインメニューの「住所録の編集」でも同じです。 (1)フォームを編集するには画面を右クリックし、表示されるポップアップメニュー内の「デザインビュー」ボタンを押します。 ラベル フィールド 図 6-27 フォームの編集 フィールドはテーブルのデータが表示されるところです。ラベルはフィールドに対する見出しです。 (2)削除したいフィールドを選択して右クリックしてください。出てきたメニューから「切り取り」を選択します。 次にテーブルに追加した「E-mail」をフォームに追加します。 (1)フォームデザインツール内の「デザイン」→「既存のフィールドの追加」をクリックし、フィールドリストを表示させます。 図 6-28 フォームデザインツール (2)「E-mail」というフィールドをクリックすれば新しいフィールドができます。 (3)変更が終わったら「上書き保存ボタン」を押して保存します。 尚、レポートの変更もフォームとほぼ同じ操作でおこないます。 図 6-29 フィールドリスト 70 - Campus System Guide 2014 第6章 データベース 6.7 他の Office ソフトとの連携 Access 2010 は Excel 2010 等の表計算ソフトのファイル(ワークシート)をテーブルとして取り込んだり、その逆にテーブルを出力す ることもできます。 1.Excel のワークシートをテーブルとして取り込む (1)「外部データ」タブの「インポートとリンク」グループの「Excel」を選びます。 図 6-30 インポート (2)取り込みたいファイル、現在のデータベースのデータの保存方法と保存場所を指定し、「OK」をクリックします。 図 6-31 インポート設定 Campus System Guide 2014- 71 2.テーブルを Excel のワークシートとして出力する (1)出力したいテーブルが選択されているのを確認して、「外部データ」エクスポート内の「Excel」を選択します。 図 6-32 エクスポート (2)出力先のファイル名、ファイル形式、オプションを選択し「OK」をクリックします。 図 6-33 エクスポート設定 72 - Campus System Guide 2014