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講演録 - 奈良県

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講演録 - 奈良県
「長寿社会の県土マネジメント」
政策研究大学院大学特別教授
森地
茂
ご紹介いただきました森地でございます。こんなに大勢の自治体のトップの方の前でお
話しする機会はめったにないことでございます。お役に立てるかどうか、心配でございま
すが、用意した資料に従ってご説明を申し上げたいと思います。
用意しましたのは「1.人口減少で日本の経済は縮小するか?」、「2.地方市町村の持
続可能性」、「3.インフラの高齢化と市町村の技術者不足」の3つでございまして、最初
はプロローグ的でございますが、人口減少で日本のお先は真っ暗だという話が、いろいろ
な評論家の方、あるいはマスコミ等で毎日のように言われますが、それは本当なのかとい
うことが出発点でございます。では、どうするのかというのが2番目。それから、もう1
つの高齢化はインフラの高齢化でございます。先日、中央道でトンネルの天井が落ちて、
大変な問題になりましたけれども、こういうことは我々技術者の中では周知でございまし
て、実は大昔からこういう話をしていましたが、なかなか社会的関心を持っていただけな
かった。それがやっと動き出した。こんなことについてもお話を申し上げたいと思います。
最初に、強靭化という何かいかめしい名前の、奈良県出身の藤井聡という京大教授が火
をつけたというか提言して、政府の中心的な課題になりました。いかめしい名前ですが、
この強靭化というのは、弾力性があるとか、回復力があるとか、こういう意味で、英語で
はレジリエンスという名前になっています。
強靭化というと、政府は公共事業を増やすのかと、マスコミの方が皆さん言われるもの
ですから、ナショナル・レジリエンス(防災・減災)懇談会というものができております。
私もお手伝いをしておりますが、そこでは、専ら災害の問題でございます。とんでもない
災害が起こったらどうするのか。私の担当は幾つかありますが、最近報告を出したのは、
東海道筋が切れたらどうするか、富士山が爆発したらどうするか、東名が切れたらとか、
東海道新幹線はどうするかという話でございます。
しかしながら、強靭な、レジリエントだというのは「回復力のある」、もう少し平たく言
えば「安心できる」という意味ではないかと思います。では、レジリエントな国土とは何
かと自分で問い直しますと、心配事は何だろうと。やっぱり少子高齢化、人口減少でどう
なるか、経済の国際競争力あるいは地域間格差の問題をどう考えればいいのか、大災害、
それからインフラの高齢化と、こんなことでございます。
-1-
特に、地方の市町村にとっては、先行する高齢化と人口減少と、それから生活サービス、
療 、 交通 、 買 い 物 、コミ ュニティ ーといったことをどうやって 維 持あるいは 向 上さ
せ ていこうかということが テ ーマになってございます。
それで、「人口減少で日本の経済は縮小するか?」という テ ーマに 入 るわけですが、これ
は 簡単 でございまして、人口の 推計値 、これは 年率 でコンマ何 % 減りますということで、
大体 全 国 区 の人口については ほ とんど 狂 ったことがない ぐ らい 正確 なものでございます。
それから、 労働 力人口。これはコンマ 0 . 4%ぐ らい減少するという 推計値 が出ておりま
特に医
す。
権交代 前の デ フレのときに出された OECD の 長期予測 でも、日本の経済 成長率 とい
うのはプラス1 . 3 % 。いろんな機関が出しておりますが、どの機関も1 . 何 %ぐ らいと言
政
っています。
%ぐ らいの人口減に 対 して、それ 以 上の生 産 性 向 上、 豊 か
になることはそんなに 難 しいことではないということでございます。少なくとも 短期 的に
はそういうことでございます。 長期 的には、 産 業 構造 を変えるとかいろんな 構造改革 をし
なければならないわけですが、 短期 的にはそういうことでし ょ う。
では、な ぜ こんなに日本中 悲観 的になったかというと、この2 0年 間、デ フレのもとで、
多 くの県が人口減少とマイナス 成長 を 同時 に経 験 してきて、なかなか前 向 きになれなかっ
つまり、人口減少、コンマ何
た、こういうことではないかと思います。
講演 資料 P .5 )これは、左側 が日本、右側 が ド イ ツ の 各年 の人口の 伸び率 でござい
ます。 黄色 い線が社会増、 ピ ン ク の線が自 然 増、つまり ピ ン ク の線は 古来 の ド イ ツ 人、 黄
色 い線が 移民 で 入 ってきた人ということでございます。こういう経 緯 を経てきております
が、最近は 移民 ではあまり 入 らないという格 好 になりました。
こちらは、 横 が人口で、 縦 が実 質 の GDP のグラフでございますが、ここで人口が減っ
ていますが、 ず っと GDP の ほ うは上がってきているわけです。 時 々 下 がったところがあ
りますが、これは人口が増えていても 下 がっている。ここも増えていても 下 がっている。
ここで初めて、人口が減って実 質GDP も 下 がっているというのがございますが、これは
3つとも 世界 不 況 の 時 で、 ド イ ツ そのものの問題というよりも国際的な 状況 でそうなった
わけで、少なくとも ド イ ツ は人口減少 下 で ず っと経済 成長 を続けてまいりました。
では、高齢化、人口減少によって日本が 衰退 するとすればどんなときか。人口が減りま
すから、我々の 消費 が減って 総需要 が減る。市 場規模 が縮小する。1人当たりの 所得 が縮
(
-2-
労働 力が不足する。それから、高齢化で 財 政や 金融 に 悪影響 を 及ぼ す。それから、
ほ かの国と 成長 力に格差があるので競争力が 低下 する。中国のような活力が持てない。地
域の高齢化で生活 水準 、サービスが 低下 する。あるいはコミ ュニティ ーが 維 持 困難 になる。
インフラが 老 齢化する。それから、 将来 の不安によって国 民 の意 欲 が減 退 して、 結果 的に
技術 革 新とか 改革 力が減 退 する。もし起こるとすれば、こういうことでございます。これ
らがお 互 いに 悪循環 を 形成 するということで、考えて み ますと、近 年 の デ フレ 現象 はまさ
にこういう 悪循環 であったと言っていいかと思います。
したがって、 今 日申し上げたいのは、とにかくここで我々がどうやって前を 向 くのか。
コンマ何 % 分 ぐ らいは人口が減っても、生 産 性を上げられるのだと思うかどうかが大変 重
要 ではないかと思います。
非常 にマ ク ロな話で 恐 縮ですが、3つの方 策 がございます。1つは、 ア ジ ア の 繁栄 を国
内 の 各 地域にどうやって 内部 化するか。これは 観光 でもありますし、あるいはそれ ぞ れの
地域の 物産品 を ア ジ ア に 向 かって発 信 できるか。 労働 力については、 女 性、高齢者、 外 国
人の 労働 力をどう活用するか。それから、何より生 産 性の 向 上、地域の国際競争力 向 上と
いうのは、技術 革 新、社会シス テム の 改善 、 規制緩和 、 財 政 改革 、 福祉年金制度改革 とも
ろもろございます。それから意 識改革 でございます。
考えて み ますと、こういう政 策 はこの2 0年 の デ フレの間に ず っと言われてきて、もう
メニュ ーは 十 分そろっている。 唯一 足りないのは、人口が減少する中でこれを 早 くやらな
いと意味がない。あるいは ほ んとうに国力が 衰退 する。 改革 が 誰 かのための 改革 ではなく
てこの国を人口減少 下 でさらに発 展 さ せ るために 必要 なことだというように思うかどうか
小する。
ではないかと思います。
ここからが本題でございます。
全 国では 成長 可能でも 限界集 落の中で人口が減ってきたところにそれだけの生
産 性を、 GRP を、 総 生 産 を上げられるのかというと、小 集 落ではなかなか 難 しい。そう
すると、どんな地域 単位 でなら可能なのかという 議 論に 入 ってまいります。そして、生活
サービスはどうやったら 維 持できるのかということでございます。
国土 形成計画 、政 権交代 してあまり話題にも上らなくなったわけでございますが、国土
形成計画 で 一 番 メ インの 主張 は2 層 の 広 域 圏 、つまり国際競争力とか地域格差の縮小には
広 域の地方 圏 で、それから、生活サービスの 維 持 向 上には 広 域の生活 圏 でということが最
大の 主張 でございました。
問題は、
3
- -
受 けて、 総務省 が 定住 自立 圏構想 という政 策 を出されました。行政 界 を 越 えた、
市町村 合併 の 後 の政 策 として 協 力してやっていけば、それを国は 支援 します。 民 間 施設へ
も 支援 します。あるいは 条件 不 利 地域政 策 。 例 えば 過疎法 とか山村 振興法 とか 半島法 とか
たくさんございますが、 今 まではこの 母都 市の ほ うは 過疎 地ではない。しかしながら、 協
力する 相 手が 過疎 地だとすると、 両 方、 全 体でその 優遇措置 を 受 けられまよということが
最初の 構想 でございました。ち ょ うど自 民党 政 権 が 民主党 にかわったときの 9月 が地域か
らの 応募 の 締 め切りでございました。 残念 ながら 予算 が ず っと縮小されましたが、 制度 は
今 も続いております。もう1つが 広 域 連携 でございます。このように 一応 、政 策 としては
対策 が 施 されているということでございます。
( P . 9 )人口3 0万 人 ぐ らいで1 時 間 圏ぐ らいのところを 赤 でくくっております。人
口3 0万 人 都 市は県 庁所在 地 ぐ らいの 規模 ですから、そこには 歓楽 地、大 学 、あるいは 文
化的な 施設 もあり、 十 分自立していける。それから、1 時 間 圏ぐ らいは大 都 市では当たり
前のようにいいお医者さんにかかろうと思えば、あるいはいいものを 買 いたければ、それ
ぐ らい 移 動する 距離 でございますから、こういうところでは 民 間 施設 も公的な 施設 も何の
問題もなくま ず やっていける。
では、 白 地のところはどうするのか。これが問題でございます。ちな み に、1 時 間 圏 で
2 5万 人 以 上の 圏 域は 全 人口の 95% を カバ ーできます。残 った 5% のところを、一 体我々
それを
はどうやっていくのかということになってまいります。
総務省 の 定住 自立 圏構想 は、当初2 .5万 人とか、最近では 5万 人とか、これ ぐ らいの中
心 都 市でまとまっていきまし ょ うというような政 策 でございます。当 時 つくったものでご
ざいますが、これは 病院 とか 診療所 についてのグラフでございます。
( P .1 0 )A が大 都
市、 E が 過疎 地だと思ってください。これは人口の増 加率 で分 類 してございます。 棒 グラ
フが人口1 ,000 人当たりの 病院 とか 診療所 の 数 でございます。折 れ線グラフは当 時 の1
0年 間の 伸び率 でございます。つまり、 過疎 地では 病院 が大 都 市に 比べ ると少なくて、な
おかつそれがどんどんつ ぶ れているということでございました。
ところが、 左側 の 図 の市町村 単位 ではなくて、 右側 の 図 のある 場所 から1 時 間の 単位 で
全 国を 見 てまいりますと、実はこのレ ベ ルが ほ とんど変わらなくて、しかもこの 伸び率 も
プラス1 0%以 上という格 好 でございます。
( P .11)これを 同じ ように教 育施設 で 見 ますと、教 育施設 の 場合 は 過疎 地の ほ うが
人口当たりの 学校数 は 多 いわけでございますが、これも1 時 間 圏 でやるとこんなことにな
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- -
売 業で 見 ても( P .12)、1 時 間くらいの 単位 で 見 るとち ゃ んと 維
持できています。このような資料を私は用意して、当 時 、国土 審議 会の 計画部 会 長 をやっ
ておりましたので、先 ほ どのような生活 圏 をどうしていこうかという 議 論をしたわけでご
りますし、それから小
ざいます。
P .13)もう1つ、これは 横軸 が自分の町に 住 んでいるけれどもよその町に 働 きに
行っている人の 比率 でございます。 縦軸 が 他 地域に 住 んでいるけれども自分の地域に 働 き
に 来 ている人の 比率 でございます。1 960年 ごろはこんな格 好 で市町村 内 でかなり 完結
していました。この 色 の 違 いは町の大きさでございます。どんどん変わってきまして、こ
れは 95年 ごろにこんな格 好 で、つまり、市町村 界 を 越 えて 働 きに行っている人が 非常 に
多 くなっているということでございます。
では、それが 空 間的にどんな分 布 になっているのか、 対応策 はどうするのかということ
でございますが、人口の少子化、高齢化の 進 行 タ イミングが 違 います。 過疎 地 ほ ど高齢化
が 早 いという格差がございます。地方では 若年層 が 流 出するということでございます。大
都 市 部 では、 居住 地の 魅 力と地 価 によって、地域的な差がだんだん出てきております。 都
市の 顕著 な高齢化地域というのは、東京でいいますと 多摩ニュ ー タウ ンとか、高 度成長期
に 同じ世代 の人が 多 く 入 ったところが 全員 高齢化して 非常 に 困 った 状態 になっている 同一
世代居住 地域。それから、 再開 発が 進 まない 住宅 地とか 商 業地。こういうところが高齢化
地域になってございます。高齢化地域の課題は、生活サービス 水準 をどうやって 維 持しよ
(
うかということでございます。
都 市 部 では 鉄 道 沿 線の格差になってございます。東京でいいますと、東
京の 西側 の東 急 とか小 田急 とか、この 沿 線は 年 齢分 布 があまり動きま せ ん。 若 い人が 入 っ
てきて、 年寄 りの ほ うも意 外 と動くのです。ところが、東 側 の 鉄 道の 沿 線は、 年 齢分 布 が
そのまま 右 に ず っと 移 動しています。
ところが、東京に関していうと、関 西 と 違 って 鉄 道のお 客 はまだ増えております。増え
ているものですから経 営 者は み んな安心しているのですが、実はこの ピ ラミッ ド が ず っと
上に上がっているということは、 団塊世代 が 働 かなくなった 途端 に 一気 にお 客 が減るとい
う 危 機にあります。これが 沿 線によってすごく格差が出ているということでございます。
今 日は直 接 の テ ーマでないので持って 来 ま せ んでしたが、実は、関 西 でも 同じ 分 析 をや
って み ました。 割合元気 なところは京 都 線でございます。 一 番 厳 しいのが 南 に行く線でご
ざいます。 和歌 山の ほ うに行く線でございます。したがって、 南 海 電鉄 は 早 々と自治体と
この問題が、大
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- -
協 力して、 多世代 ミッ ク ス 型 の町をどうやってつくるのかという 戦略 を 打 ち立てられて実
行しておられます。東京は不思 議 なことに、 一 番大 丈夫 な東 急電鉄 だけがそういうことを
やっております。知事に「奈良もそうですか」とお 聞 きしたら、「なかなか近 鉄 が 協 力して
くれなくて ね 」と ぼ やいておられましたけれども、少なくともこの 鉄 道の役 割 というのは
非常 に大きい。
何で私が東京でそんなことを分 析 し、役 所 に提 案 しているかというと、自治体ができる
多世代 ミッ ク ス 型 のための 努 力というのは、 例 えば 保育所 をつくりまし ょ うとか、あるい
は 若 い人が 働 きやすいようにしまし ょ うとか、そういう政 策 なんです。やっぱりお役 所 で
すから 限 りがございます。
ところが、 鉄 道会社というのは 沿 線でいろんな事業を 展開 していますから、役 所 ではご
ざいま せ んから、自分の意思でいろんなことができます。しかも、東京でいいますと、 鉄
道会社の 収入 のうち 鉄 道 部門 が 占 めているのは大体1 ~ 2 割ぐ らいで、あとは関 連 事業で
稼 いでいるのです。したがって、 沿 線が高齢化して 購買 力がなくなると事業 全部 がだめに
なるので、これは 鉄 道としては 看過 できない。だから 頑張 りまし ょ う。したがって、自治
体と 鉄 道会社が 協 力して、その人口 構造 についても何とか安 全 にするし、何も 若 い人だけ
ではなくて、お 年寄 りについても 快適 に 過 ご せ るような町をつくるのに、役 所 だけではな
くて 鉄 道会社もあなたたちの 仕 事ではないですかということでございます。
今 申し上げたとおりでございます。 現 実に、東京で、少なくとも東 急 は 巨 大な 病院 を大
岡 山というところに、 駅 の直上に 展開 をしております。ここで 今 までやっていなかった人
間 ド ッ ク もやっていますし、それからいろんな ケア施設 をつくって み たり、大変な 努 力を
しておられます。 商 業地も、ここは 若 い人 向 き、ここはお 年寄 り 向 きというようなことを
やっていますし、子 育 ての 世代支援 もいろいろな格 好 で 展開 をしています。
では、地方 部 はどうか。自立生活 圏 の 形成 で、市町村の 協 力による生活サービスの 維 持
向 上、医 療・福祉 体 制 で医 師 の 確保 、巡 回医 療 、介 護 サービス。公共 交通 については 通学 、
通院 、 福祉 、 買 い 物 などの 交通 を 確保 する。あるいは公 営 や 委託バ スの 運 行、あるいは 住
民 の自家用 車 活用。これらのことについても 制度 的な バ ッ クア ップがなされてまいりまし
たし、 買 い 物 についても 民 間 ベ ースでの 巡 回 販売 や 通信販売 がどんどん増えてきておりま
す。地域 交通 活性化 法 という 法律 も 今年 また 概算要求 で 改善 するということでございます。
少し 脱 線しますが、中央政府が 交通 事業 規制緩和 をしました。それまでは 黒字 のところ
で 稼 いで、 赤字路 線を 交通 事業者が 赤字覚悟 でやっていたわけです。いわ ゆ る 内部補助 で
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規制緩和 したものですから、 黒字路 線に 他 社が 参入 して 利益 が減少したために地方
路 線がどんどん 廃止 されました。日本はそれを自治体の方々が大変な 苦労 をしてどうした
らいいかと 悩 んでおられます。
ヨ ーロッ パ や アメ リ カ は、この事業 規制緩和 をやったのは中央政府で、そのおかげで 被
害を 受 けたのは自治体だと、どうしてくれるんだということになりまして、 EU の 場合 は
PSO( パブ リッ ク・サービス・オブ リ ゲ ーション)、バ スとか 航空 について国が 責任 を持
ってサービスを 維 持する、あるいは アメ リ カ は 航空 だけでございますが、 EAS (エッ セ
ンシ ャ ル・エ ア ・サービス)ということをやっております。
何もお 金 をばらまくということではなく、 規制緩和 を少し 緩 めて 独占 的な経 営権 を 与 え
て、やりたい会社があれば 例 えば 5年 間は ほ かの 企 業をいれないであなただけがサービス
できるけどどうですかという提 案 に 対 して、サービスと 運賃 で 一 番いいところを 選ぶ とい
うことをやります。 一般 的には 誰 もそこに 応募 してきま せ んので、そこで 補助金 について
の 入札 。どれ ぐ らい 補助金 をもらったらやりますかという競争をします。 今 では、 アメ リ
カ でも ヨ ーロッ パ でもこういうところばかりを 狙 ってやる事業者が出てきているというこ
すが、
とでございます。
門 ではございま せ んので、あまり 余計 なことをし ゃべ らない ほ うがい
いかと思いますが、奈良県の地域の 健康志向 とまち づ くり、これは大変先 進 的なものかと
思います。実は、私が前からおつき 合 いしている東大と京大で、 全 く 独 立に 同じ ようなこ
とを言っている先生がおられて、 同じ ようなトライ ア ルをやっておられます。東大の 場合
は 柏 プロジ ェク トでございますし、京大の 場合 は 笹田 先生が 滋賀 県の県立 病院 の 総長 とい
う ポ ストについて、このまち づ くりをやっておられます。
要 するに、なる べ く 病院 に 入院 しないで 歩 いて 元気 に 暮 らしなさいということです。昔
は1 軒 のうちに、お じ いち ゃ ん、おばあち ゃ んから 孫 までいたんですが、 今 はそれは 難 し
い。だとすれば、家 庭内 ではなくて、コミ ュニティ ーで 同じ ようなことができるようなま
ち づ くりをしま せ んかと。つまり、 年寄 りのためというよりも、 若 い子 供 たちのためにも
世代 がミッ ク スしているということは大変 重要 だという発 想 でございます。
多 くの地方 都 市で、 都 心回 帰現象 が 90年代 に起こりました。これは 病院へ の近 接 性、
あるいは 都 心の活力は 魅 力的だということで、 全部 の県 庁所在 地ではございま せ んが、か
なりの県 庁所在 地で 都 心回 帰 が起こりました。これは東京とか大 阪 の 都 心回 帰 とは少し 違
って、 む しろ、医 療 ということが 多 かったような 気 がいたします。
ここはもう私は専
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都 市の 場合 は 複数 の 病院 が 存在 していますので、それよりも生活 環境 と 交通利便 性の
選択 がどうかという問題でございます。郊外居住 者の 都 心 移転 と、郊外駅 周 辺へ の 移転 と、
そのまま 郊外 に 住む という大体3分化いたします。ただし、医 療 とか介 護 に 対 する不安 感
が大変ございますので、これを 病院 とか 診療所 のネット ワ ー ク下 で 信頼感 を 得 るようにし
まし ょ うとか、医 療施設 ・ 福祉施設 の 連携 とか、家 庭内 治 療 ・介 護 の 支援 強化とか、知事
がおっし ゃ っていることを 含 めて 理想 的なまち づ くりにどう 挑戦 したらいいかという話な
大
のではないかと思います。
勝 手にこんなことを 素 人ながら思うわけでございますが、医 療施設 間、
医 師 間の 協調 は、 今 、奈良で 進 めておられるように、大変 重要 でございます。 片 や競争し
てサービスを上げなき ゃ いけないということがございます。
脱 線ばっかりで 恐 縮でございますが、私が 勤 めておりました東京大 学 、 学 生 時代 は、東
大 病院 というのはどうしようもない 病院 だというのが 学 生たちの 一般 的な評 価 でございま
した。実は、 今 、大 学病院 のサービスラン キ ングで 慶応 大 学 を 超 えました。ものすごくサ
ここからは私が
ービスがよくなりました。
在職 していたころ、 デパ ートの幹 部 に 病院 に 勤務 して
もらって、 職員 の教 育 をしてもらうということをやりました。 残念 ながら、あまり 効果 が
出ま せ んでした。
その 後 、近 隣 の 奥様 方が ボ ラン ティア でお手伝いに 入 ってこられました。 結果 的に、こ
の人たちの 態度 と、 病院 の公 務員 の 看護婦 さんや事 務員 の 態度 に差がありまして、 み んな
が何となく 恥ず かしくなって、その 奥様 方とやっているうちに、どんどんサービスが上が
ってきて、そこ へ今 の IT 化の 投 資が行われて、ラン ク が 一気 に上がりました。こんなこ
ともございました。何か競争というのが大変 重要 でございます。
それから、市 民 の 選択 可能性も 重要 でございまして、安心して町医者にも行けるし、地
元 のお医者さんにも行けるし、大きなところにも 必要 なら行けるというような、この安心
感 をどうするのか。もちろん、 個 人 情 報の 扱 い、あるいは医 療 関 係 者の 利 害、もろもろご
これをよくするために、私たちが
ざいます。
難 しいと専 門 の方は言われるのですが、 遠隔 医 療 の可能性は
本当にないのか。地方 部 の 病院 の 診療科 とか医 師 の不足、 片 や、 IT 化、 セ ンサー、 画像
処理 、伝 送 といったもろもろのことの 展開 により何とかできないのかなと思う 次第 でござ
それから、これはなかなか
います。
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- -
勉 強をして み ました。皆さんがよくご 存じ のことばかりかと思い
ますが、実は、高知の分 析 を 学 生としておりました。これは何かというと、先 ほ ども言い
ましたように、東京で人口が増えているからといいながら、 非常 に心配な 状況 も出ており
ますので、東京の人口 構造 はどうなるのかということを分 析 しているうちに、どうも人口
問題 研究所 が言っている ほ ど東京の人口は減らない。 過去 からいつも ア ン ダ ー・エス ティ
メ ートで、もっと東京にたくさん人が 集 まっているという 状況 がございます。逆 に言うと、
地方はそれ ぐ らいたくさん人を出していたということでございます。
では、東京はもう少し人が 来 るかなと思ったときに、地方はそんなにどんどん人を出す
のかということで、 一 番 厳 しい 状況 にある高知の分 析 をしました。こういうことなんだと
わかって、 今 回、知事さんから奈良での 講演依頼 を 受 ました。奈良で高知の話ししても 仕
方がないので、きっと 同じ ような 傾向 だろうと思ってやって み ましたら、実は 随 分 状況 が
違 う、 同じ ような 面 もありますけど 違 うというようなこともわかりました。
こんなことで、高知を 見 ながら、あるいは奈良を 見 ながら、持続可能性の課題を デ ー タ
から 見 るということでございます。人口減少はどのように 進む のか。高齢化 率 はどこまで
高まるのか。それから、人口減少と地域経済の関 係 はどうなるのか。これが ポ イントでご
ざいます。高知県の ほ うは 学 生と 約 1 年 間分 析 しておりましたが、奈良県は1 週 間しかや
っておりま せ んので、本当にこれで 正 しいのかどうかはまた 後ほ どご意 見 を 伺 いたいとこ
ここからが少し奈良の
ろでございます。
ず 、県でございます。( P .2 0 )横軸 は自 然 増減 率 、縦軸 が社会増減 率 でございます。
これは高 度成長期 のそれ ぞ れの 時代 でございますが、こちらは東京でございます。地方の
県は自 然 増減しているけど、これ ぐ らい大 都 市に出しているという 時代 でございました。
次 の 時代 になると、それがだんだん真ん中の ほ うに 集 まってまいります。ただ、 相 変わら
ず 、東京はこんなところにおります。さらに、直近でございます。これが直近のところに
来 ますと ほ とんど 原 点に 集 まります。東京はまだここにおりますけども、 ほ とんどこの 原
点にある。つまり、自 然 増減も社会増減も大体サ チュ レートしてきているということでご
ま
ざいます。
P .21) 縦軸 は高齢化 率 でございます。 字 が小さくて 恐 縮です。 左側 が 北 海道で、
右側 が 沖縄 でございます。 左 から 右 が ず っと県の 順序 でございます。ここに奈良県がござ
います。奈良県で高齢化 率50%越 えているところは1つでございます。 片 や、高知県に
は2つでございます。高齢化 率 が 50%越 えているところは 全 国でたった11町村しかな
(
9
- -
状況
でございます。 世 の中の人に話していますと、これがどんどん上がって行くんだという 印
象 を持っておられる方が 多 いわけでございます。それでは、本当に上がり続けるのという
い。
「たった」と言ったら申しわけないかもわからない。11町村しかない。こういう
のが問題提起でございます。
P .22)高知と奈良でございますが、県 単位 の人口 移 動のグラフです。 赤 い線は 転
出でございます。 青 い線が 転入 でございます。かつては大 都 市にどんどん人を出しており
ました。差分は 青 い 棒 グラフでございます。 メ ッシ ュ をかけたところ、 色 をつけたところ
が 好景気 のときでございます。 景気 がよくなると地方から大 都 市に人が 集 まるということ
でございます。かつては不 景気 になると公共事業を増やしました。公共事業は大体 全 国 バ
ランスよくやりますから、地方は 割合 いい。しかしながら、 景気 がよくなると、 財 政出動
を 絞 りますから、 民 間 主導 になります。 民 間の 投 資 消費 はどうしても大 都 市ですから、大
都 市に人が 集 まるということになっておりまして、奈良県はどうかというと、高 度成長期
から ず っと 転入 の ほ うが 多 い。プラスで ず っと 参 りました。この 辺 で 逆転 をしました。2
000年 ごろでございます。 純 減になっている。人口 移 動は縮小しています。高知は 好景
時 に 流 出しています。奈良は 流入 から 流 出に変わりました。
( P .23)これが 年 齢 別 でございますが、 左側 が ゼ ロ 歳 から 4歳 、 右側 が 85歳以 上
で、これは 普通 の ピ ラミッ ド を 横 にしたものでございます。 青 い線が1 960年代 の 年 齢
別 人口分 布 でございました。つまり、この 辺 です ね 。1 0歳 から1 4歳 というところが 一
番 多 い。 60年 に1 0歳 から1 4歳 ですから、 昭和45年 から 50年 という、つまり ベ ビ
ー ブ ー ム のところが 非常 に 多 い。この人口を 一気 に 吐 き出していくわけでございます。 吐
き出したという意味は、 青 い線が 60年 、 茶色 の線が 70年 でございます。この1 0歳 か
ら1 4歳 は1 0年 経つと2 0歳 から2 4歳 になります。ここでございますが、この 茶色 の
ピ ー ク でございますが、これだけいた人口ががんと落ちる。つまり、 若 い人を大 都 会に 多
く出したということでございます。ところが、それから1 0年 たって3 0歳 から3 4歳 に
なりますと、ここの 茶色 からグリーンの 色 に変わって、3 0歳 から3 4歳 のところにきま
すとここで 戻 ります。つまり、 Uタ ーンでございます。 学校 に行っていたのが 戻 ってくる
などの Uタ ーンでございます。その 世代 が、その 後 は ほ とんどそのまま ず っと 移 行してい
ます。 水色 の線が2 000年 の 形 でございます。 一 番直近、2 0 1 0年 の 形 がこの 赤 でご
(
ざいます。
それに
対 して奈良県でございます。 デ ジ タ ル デ ー タ がす ぐ に手に 入 らなかったので 80
0
-1 -
年 からでございますが、奈良県の 場合 は 80年 からこう上がって、こういう 移 行をしてい
る。大体安 定 した格 好 で 移 行している。これを安 定 と 呼ぶ のか、先 ほ どの東京の東 側 の地
域と 似 たような格 好 をしているということでございます。高齢者が 働 かなくなると 鉄 道の
お 客 は減るということでございます。高知県では 今 申し上げたようなことでございます。
( P .2 4 )では、 時代別 、 年代別 の人口増減はどうか。 今 の デ ー タ を増減で 見 たもの
でございます。高知県は1 0歳 から1 4歳 の人が2 0歳 から2 4歳 になったときにどれ ぐ
らい変化しているかと。 急激 に減っております。その 後 、 Uタ ーン。2 0歳 から2 4歳 の
人が3 0歳 から3 4歳 になるところになると、減り方は 非常 に少ない格 好 でございますが、
それが 70年 、 80年 に 来 るとプラスに 転じ ます。つまり、その 辺 の 世代 の人たちは1回
大 都 会に出たのですが、 戻 ってくる。 結果 的にプラスになるということでございます。こ
の 後 は大体安 定 していて、この 辺 からはだんだん減ってくる。この減っていく分は、 亡 く
なる分もありますし、それから、子 供 たちのところに行くというような格 好 で減る分もあ
ろうかと思います。 割合 安 定 しています。しかも、この 赤 線、直近の分も ほ とんど ゼ ロの
ところにございます。
単位 、奈良県のグラフは 千 人 単位 です。ところが、奈良県の 場合 、
80年 から 90年 、 90年 から、2 000年 からという3つでございますが、 一 番減ると
ころが1 5歳 から1 9歳 、あるいは2 5歳 から2 9歳 に行くところです。ここで 一気 に減
って、その 後 、こういうところで 戻 る。高知県より少し 年 をとってから出ていくというよ
うな格 好 でございます。大 卒 といったような格 好 で出ていくのでし ょ う。問題はこの 赤 の
線。直近の線が高知県が大体ここにいたのが、ややマイナスのところで ず っと 推移 してい
る。こんな格 好 でございます。
( P .2 5 )奈良県で 細 かい デ ー タ を分 析 できなかったので、高知県だけで 恐 縮ですが、
これは 他 県との 移 動の 内訳 でございます。 他 県に出ていく人が、高知市から出ていってい
るのか、 過疎 地から出ていっているのかと 見 ますと、 結 論だけ言いますと、高知市と県 内
の 他 の市町村との関 係 でいうと、高知市は、 全 県から人口を 集 めています。 集 めて大体 全
県人口の 5割 が高知市の人口です。高知市は実は 集 めておいてそれ 以 上に 外 に持ち出して
いるという格 好 でございます。 転勤族 が 多 いとか、それから大 学 の 進学率 が高いとか、こ
んなことも関 係 しているかと思いますが、このような 状況 にあります。
( P .2 6 )それから、県 庁所在 地、これは市町村 別 でございます。これが 一 番 厳 しい、
山の中の大 豊 町でございますが、実は 60年代 から 70年代 にかけて 急激 に落として、そ
高知県のグラフは人
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後横 ばい。これは高知市でございます。 ず っと増やして少し増え方が減ってきている。
あとのところは 一気 に減って、また 戻 ってというような大体 横 ばいでございます。これが
団塊 の 世代 についての 移 動でございます。
右側 はプレ 団塊世代 。もう少し前でございます。私の 世代 でございますが、その 世代 も
やはりこんな格 好 で 移 動しています。この デ ー タ からだけではないのですが、 ほ かの デ ー
タ もあわ せ て 見 ますと、 団塊世代 が 他 地域に 転 出した市町村、つまり、高 度成長期 に 一気
に出ていった。そういう町 ほ ど 逆 に高齢化 率 が高いのです。つまり、 今 、 年寄 りになる人
を 多 く出してきたのですから、高齢化 率 が 低 いように思うのですけども、実はそうではな
くて、その 世代 を出したところ ほ ど、高齢化 率 が高い。つまり、 年 をとった 部 分、 団塊 の
世代 分がもう大 都 市に 移 っていて、今 やお 年寄 りになって大 都 市に 住 んでいるという 構図 。
したがって 今 は高齢 率 が高いのですが、間もなくこれは回復に 向 かいます。問題は、 団塊
の 世代 が 残 っている市町村で高齢化 率 が高くなるということが起こります。
( P .2 7 )これは奈良県の デ ー タ でございます。奈良県の 相 手県 別 の人口 移 動で、 横
軸 が 年 で、 縦軸 が人でございます。 千 人 単位 でございます。大 阪 に 対 しては、 圧倒 的に人
口を奈良がとっていた 時代 が続きまして、大体安 定 して バ ランスしているという 時期 に 入
りました。 次 に、これが 対西 日本でございます。かつて 西 日本からいっぱいとったけれど
も、だんだん安 定 している。ところが、東京に 対 してはやや 拡 大するような格 好 になって
の
います。
他 にとられているところはどこかというと、京 都 、 神戸 も 若干 でございます。 対 京 都 は
大体出たり 入 ったりしていたのが、このところ ず っと人口をとられるということでござい
ます。大変 驚 いたことに、東京と京 都 にとられているのでございます。
ちな み に、東京には人口がどんどん 入 ってくるということを言って、 一極集 中と言われ
ていますが、東京の社会増減を 見 ますと、 全 国から 一 番たくさん 来 ているのは 北 海道、東
北 です。ただし、 全 国の 各 地域 別 に 見 ますと、 入 ってきている 層 は ほ とんど1 5歳 から2
5歳 です。つまり、大 学 に 入 るときと 就職 するときに 入 ってきて、あとの 世代 については
東京から 流 出の ほ うが 多 いのです。 今現在 も ず っとです ね 。 唯一 の 例外 が関 西 です。関 西
だけはあら ゆ る 世代 の人が東京に 入 ってきている。大変不思 議 な 現象 があります。つまり、
若 いところの 層 をどれ ぐ らいとってそれを キ ープするか。あるいはそれをまた 戻 すかとい
うところが大変 重要 な ポ イントになっております。その 後 は、 割合 、 三十五 、 六歳 からは
安 定 して生活するということでございます。
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P .2 9 )過去 の デ ー タ を 踏 まえて、人口問題 研究所 と 同じ ように、出生 率 、死亡率 、
あるいは 移 動 率 などを市町村 別 に 計算 したものがこれでございます。市町村 別 に 見 ますと、
50%超 えるところは 今 2つだと言いましたけれども、 ほ とんどそれ 以内 に 収束 をしてま
いります。これが高知の 結果 でございます。奈良県は実は 既 に地 元 で 計算 しておられたの
で、そのまま 引 用してまいりました。 恐 らく 同じ 方 法 でやっておられると思いますが、奈
良県は 50%超 えるところが 結構 たくさんあります。
これは何であろう。 対応策 は何だろうということが私の 疑 問でございました。
( P .3 0 )これは高知県の人口を市町村 別 に 見 ないで生活 圏別 に 見 てまいります。生
活 圏別 に 見 ていくと、実は先 ほ どまでの デ ー タ で人口がたくさん減ったところも、生活 圏
で 見 るとあまり減っていないということがわかります。大 豊 町はここに 入 りますが、大 豊
町というのは高知の真上の県 境 でございます。本当の森 林 地域でございます。 室戸 は 室戸
岬 の ほ うでございます。 一 番 厳 しいところです。大体この 辺 が上にいて、あとは 下 がって
いきますが、 八十 何 パ ー セ ント ぐ らいのところまで落ちてきていました ね 。
左側 はどうか。これは生 産額 でございます。市町村の生 産額 はどうか。人口は 70 とか
80% ですが、こちら 側 は 90 から1 00% 、つまり人口減 ほ ど生 産額 は落ちていないと
いうことでございます。 下 が奈良県でございます。 基準年次 が少し 違 いますが、こちら 側
は生活 圏別 にやって み てここが 一 番 厳 しいのですが、 90% 、 85% 、高知県とあまり変
わらない。高知県より少しましな ほ うでございます。ところが、 総 生 産額 の 指数 は高知県
よりも 厳 しい 状態 にあるということがわかります。まだ 勉 強不足でございますが、おそら
く、 同じ農 業でも、 野菜 をつくっているとか、 花卉 をつくっているとか、 南 国と奈良県は
違 うのかなという 気 もいたします。
生活 圏 で 見 るとな ぜ 人口は 維 持できるのだろうか。1つは、 基礎 的な 雇 用があれば、そ
れだけの人は 要 る。人口が減ってもそれだけの人は 要 る。 例 えば、 北 海道に ニセ コという
町がございます。観光 地で大変活発でございますが、面積 が東京 都 と 同じぐ らいあります。
ここで人口が減ったから公 務員 の 数 を減ら せ といっても、 膨 大なエリ ア を カバ ーしなけれ
ばならないので、とても 無理 ですと、東京で言っているのとは 違 うのだということを、 今
国会 議員 になりました ニセ コの町 長 さんが 盛 んに言っておられます。そんなことがあった
ので公 務員 の 数 を 調べ て み ました。( P .31)これは 60年 を ベ ースにしてございます。
ご 覧 いただきますように、大 豊 町だけが少し減っていますが、 ほ かのところは大体 キ ープ
(
しています。
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圏 で 見 ますと、最 低 のサービスは 必要 です。 例 えば、 食 料 品
は 必ず買 うわけですし、 ク リー ニ ングは 必ず 出すわけですというような 調 子で、これも 割
合 安 定 しています。これは市町村ごとでございます。生活 圏 を 単位 にすると、もう少し安
定 します。つまり、少なくともサービス事業者あるいは公 務員 、こういう人たちの 数 が ベ
ースにあって、それに 対 してまたいろんなサービスをするというような格 好 である人口が
維 持できるのではないかということでございます。ここに 一 番 基 幹にある 農林水産 業が生
産 性が上がるとすれば、まちの持続性というのはある 程度保 てるのではないかということ
それからもう1つが、生活
でございます。
移 動は縮小 基調 、生 産年 齢人口はやっぱり 一定数存在 する。 限界集 落のように生活
圏 自体が 消滅 するということはあり 得 ない。では、高齢化 率 はどうか。それが ず っと上が
り続けることはあり 得 ない。あるいは従 来 の市町村 単位 を 拡張 した生活 圏単位 でいろんな
指標 を 見 ていくと少し 違 った 形 が 見 えます。そうすると、人口減少 ほ どは経済生 産 は落ち
込 まない。こういうことが高知県から言えたことでございます。
奈良県の 場合 は高知県とは 全 く 違 います。奈良市あるいは 北部 の ほ うは大 都 市 圏 でござ
いますから、大 都 市としての性格を持っていて、南 の ほ うに行きますと、大 都 市 圏 の 外側 、
外縁部 としての 難 しさを持っているということで、こういう立地にあることの差 異 が 今見
たような 数字 に出ているのかもわかりま せ ん。
まだ 勉 強不足で 恐 縮でございますが、 今 、 学 生と 全 国の県についてそれ ぞ れがどうなる
かを 勉 強して み ようと。もしかしたら、大 都 市 圏 周 辺 、東京でいうと 埼玉 の 外 れや 房総 の
端 っこのようなところと 千葉 市とか大 宮 市というのは 全然違 う問題を 抱 えているかもしれ
ない。東京では専ら ニュ ー タウ ンが高齢化したという話ばかり 盛 んでございますが、実は
違 うところに問題があって、そこに 光 を当てて何か考えなき ゃ いけないかもしれない。こ
んなことを思っている 次第 でございます。
もう1つの話題、インフラの高齢化でございます。私は 80年 、 8 1 年 と MIT におり
ました。 ボ ストンにおりました。子 供 が小 学校 2 年 生と 4年 生でした。レー ガ ンが出てく
る直前で、 アメ リ カ が最 悪 のときでございます。 ホ ー ム レスなんて言 葉 がはやり出したこ
ろでございます。その当 時 の アメ リ カ は、 橋 が落ち、 下水 道 処理場 がつ ぶ れたけれども、
直すお 金 がないというので、市 民 がある町から み んな 移住 したとか、私は毎日1 6キ ロを
車 で 通勤 しておりましたけれども、その間に 必ず信号 が何 カ所 かはついていない。大 渋滞
でございました。とにかくお 金 のないときでございました。
人口
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非常 に 驚 いたのは、私の子 供 は 郊外 の パブ リッ ク ス ク ールにおりました。 外 国人は私の
子 供 2人だけです。2 年 生と 4年 生ですが、この 学校 が何と 閉鎖 されました。お 金 がない
からというので先生を 全員首 にして、 学校 を 閉鎖 して、その 建物 をマンションに 売 り出し
ました。その 後 、何回か行っておりますが、 今 でも昔の 校庭 は 駐車場 になり、昔の教 室 は
高 級 マンションになっています。日本の小 学校 は高 級 マンションにはならないなと思って、
少し 羨 ましい 気 分がいたしましたけども、そんなことでございましたし、 消 防 署 が 閉鎖 さ
れて、 消 防士が 全員首 になりました。
それから、地 下鉄 の 駅 、 都 心は間 隔 が近いので、地 下鉄 の 駅 を何 駅 か 封鎖 しました。 江
戸時代 の 蟄居閉門 ですか、 玄 関に バツ印 の 木 を 打 つ、ああいうことが地 下鉄 の 駅 で起こっ
ていて大変な 時代 でございました。
当 時 出されたのが『America in Ruins( 崩壊 する アメ リ カ )』という本で
ございます。これは パ ット・ チ ョートという アメ リ カ 人のジ ャ ーナリストが 書 いたもので
ございますが、何 年 か前に日本に 来 て、私と 一緒 に 講演 会をやりました。 彼 いわくは、自
分が本を出 版 して、1 週 間 後 には大 統領 から 呼 ばれたそうでございます。大 統領 はす ぐ さ
ま、この 老朽 化 対策 をしろと言って、それまで ず っと減らしてきた公共事業をしっかり メ
ン テ ナンスしろと言って 予算 を増やしました。
その 後 、 アメ リ カ の 学 会で 80年代 から、公共 施設 の アセ ットマネジ メ ントという言い
方をしています。日本では アセ ットマネジ メ ントは不動 産 業 界 の話の用語でございますが、
イン タ ーナショナルに アセ ットマネジ メ ントといったら、インフラの アセ ットマネジ メ ン
ト。これが最 重要研究テ ーマになりました。我が国でも 90年代 ごろから、 確 か大 阪 府が
最初だったと思いますが、そういうところから 始 まって、この アセ ットマネジ メ ントを先
進 的な 組織 が 始 めました。それがだんだん 普及段階 に 至 りました。日本はインフラの 老朽
化と 同時 に災害で 壊 れることが 多 いものですから、この2つを セ ットにしてどのように考
えていくかということが大変 重要 でございます。
アメ リ カ からの教 訓 は、実は 80年代 からこの 老朽 化 対策 を ず っとやりましたが、大体
数年 に1回 橋 が落ちます。この間、小 仏 トンネルで天井が落ちましたけども、それと 同じ
ことが ボ ストンで起こっております。幾らお 金 を 入 れてもなかなかうまくいかない。それ
が 一 たん 累積 さ せ て、これを直すためにこれだけお 金 が 要 るといっても、 次 の 世代 のイン
フラがまた 年寄 りに 入 ってくるわけです。追 い 駆 けっこになって、なかなか 追 いつけない。
非常 に 長期 間かかる。これが アメ リ カ の教 訓 でございます。
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細部 の 部材 の 欠陥 を 検 知するというのは 至難 の業でございます。高い 橋 が
あって、あそこの ボ ルトが 腐 っているということがなかなか 見 つからない。これを 一 体ど
うするのか。これは技術 開 発。こういう社会でございます。
それから、もう1つは専 門 家不足の自治体をどうするか。この 対策 は 広 域行政と PFI
もう1つは、
でございます。
この3つをどうやっていくかというのがイン
タ ーナショナルに大変言われていて、日本
時代 に 入 ってきたということかと思います。
こんなことを言ってもなかなかご 理解 いただけないんですが、
( P .3 5 )これはたまた
ま 下里 先生という 琉球 大の先生からいただいたものでございますが、このコン ク リートの
橋 がごそっと落ちました。な ぜ 落ちたかというと、コン ク リートの 表面 が 腐 ってきて、 鉄
筋が 外へ露 出して、ついに落ちたということでございます。
( P .3 6 )これはス ティ ールの 橋 でございます。このス ティ ールの 橋 は、東 工 大の 三
木 先生という専 門 家が 現 地に行って、このそばにビ デオ をつけていて、いつ落ちるか、い
つ落ちるかと ず っとこれを 見 ていた。もちろん人は 通 さないです。それがビ デオ に 撮 れた
と言って、す ぐ に 送 ってきてくれました。 悲惨 なものでございます。ここがもう 鉄板 が 外
れてすき間ができている。こんなことで ガ サッと落ちた。
実は、 アメ リ カ でまだ 数万橋 を、 数年 前は1 0万橋 と言っていた、 今 は 半 分 ぐ らいにな
っています、ス ク ール バ スに子 供 を 乗せ て 通 すと落ちるかもしれないので、子 供 をおろし
て、子 供 は 歩 いて 渡 って、 後 から バ スが 渡 るという 橋 が アメ リ カ にはまだ 数万橋 あるので
す。「そんなことは日本で起こりま せ んよ ね 」なんて言っていましたら、「何言っているの
ですか。 沖縄 ではいっぱいありますよ」と言われて、小 学校 の先生が、あの 橋 は 危 ないか
らあそこは子 供 たちを 車 と 一緒 に 渡 るなとやっているところがあるそうでございます。 沖
縄 は 塩 害が 厳 しいのでよそごとのように 聞 こえるかもわかりま せ んが、 塩 害がなくても、
時代 が経つと 必ず こういう 時代 が 参 ります。
( P .3 7 )これは 全 国でございますが、建設後50年以 上のインフラがどれ ぐ らいか。
今 は大体2 0% 。これが道 路橋 。これが 排水施設 や 水門 、 下水 道、 港湾 、 岸壁 。こんなも
のが 数% から2 0%ぐ らいでございます。平 成 32 年 になるとこれが 二 、 三十% になり、
平 成4 2 年 になると 四 、 五十% になるということでございます。 確 実に 年 をとります。国
と公 団 の 施設 については、これは 通 行 止 め、これは 通 行 規制 、これは 合計 でございますが、
む しろ、 数 でいうと、県とか市町村の 管理 するところが 非常 に 厳 しい 状態 にあるというこ
もいよいよその
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とでございます。
庭部長 からこの デ ー タ をいただきました。( P .3 8 )奈良県はどうですかということ
でございます。さすが奈良県は、点 検 については、県は1 00% 、市町村は 9 3 % 、 全 体
で 95% 、大体 全 国 ベ ース ぐ らい、点 検 は 進 行しています。 計画策定 はどうかというと、
県は1 00% 、県 内 市町村は 70% で、 全 県でいうと2 割ぐ らいがまだ 残 っています。 8
割 は 計画 もできました。 全 国に 比べ これは少し高い ぐ らいであります。
今後 1 0年 間の 要修理 、 修繕 の 橋 の 数 はどれ ぐ らいあるかを 見 ますと 結構 な 数 でござい
ます。747橋梁 を直さなき ゃ いけま せ ん。既 に直したところは県で1 8% 、市町村で2 .
3 % ということでございます。全 国平 均 は1 4.6% ですから、県はそれを上回っているけ
れども、市町村ははるかに 下 回っている。
次 にトンネルの 場合 でございますが、 50年 を経 過 するのは、 今 3 0%ぐ らいですが、
2 0年後 には 6割 、3分の2が 50年 を経 過 するということになります。そのうち、県 管
理 が3分の2で、市町村 管理 が2 0%ぐ らい。
奈良県は道 路 ストッ ク について 垂 直 補完 をやりますとのことです。 伺 いましたら、 具 体
的には、市町村に道 路 ストッ ク の 総 点 検 の説明会を実 施 して、 垂 直 補完 というのは、県の
事 務所 と市町村が 協 力していろんなことをやっていきまし ょ うということのようでござい
ますが、特にトンネル点 検 には市町村道の 通 行 規制 と地 元調整 が 必要 で、市町村の方が 一
緒 に 入 らないとなかなかうまくいかないということを 伺 っております。
トンネルにしろ、道 路 にしろ、 河川 にしろ、いろいろなものについて、 全 国的に市町村
には専 門 家がいま せ んし、 例 えば 橋梁 でいいますと、市町村の山間地の 橋梁 というのは本
当に点 検 が 難 しいのです。 深 い 谷 のところにある。こういうところに人がいなくてなかな
かできない。 今 、ロ ボ ットでやるとか、 ひずみ計 をつけて自動的に 警 報がなるようにとい
った技術 開 発が 進 んでおりますけども、それを 待 っているわけにいかないので、これをど
うやっていくかということが大変 重要 になります。
市町村の技術者不足に 対 して、これは実は直近のことではなく、 長野 県に 昭和 の初 期 か
らこういうトライ ア ルがございます。何をやったかというと、 複数 市町村の土 木 事 務処理
機関、つまり、 複数 市町村で 個別 に土 木 技術者を 雇 えないものですから、当 時 、 広 域 連携
してグループごとに人を 雇 って土 木振興 会というのをつくって、市町村の技術的な話はそ
こにまとめてやら せ ていたのです。こういうことが 戦 前からございました。
ところが、何 年 か前に、 随 意 契約 はいけないということになって、この 仕組み が動かな
大
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結果 的にどうしたかというと、 広 域 連合 の中にその 組織 を 吸収 してやって
います。ち ょ うど奈良県でおやりになっていることに近いかもしれま せ ん。ただ、これは
市町村がまとまってですから、奈良県の ほ うが 合理 的なのではないかと思います。県の土
木 事 務所 に市町村の業 務 と 職員 を 受 け 入 れて、 協働 事業と人 材育成 の 工夫 をやっていこう
と。これは 全 国で初めてのトライかと思います。 アセ ットマネジ メ ントは、大 阪 の 次 、 青
森がやりました。教 育 のシス テム とか、あるいはそういう 垂 直 統合 的な話はなかなか 進 ま
なかったのですが、これは 画期 的な政 策 かと思います。
ちな み に、 全 国の 広 域 連合 を ず っと 見 ていますと、こういうインフラの分 野 を 広 域 連合
がしているところは ほ とんどありま せ ん。ご み処理 とか 消 防は 随 分あるのです。しかしな
がら、インフラ 系 のところは ほ とんどないということは、まだあまりそういうことに 危 機
感 をお持ちではなかったのかもしれま せ ん。
ちな み に、 冒頭 言いましたように、国はこの間の 笹 子トンネルを 契 機にして、 一斉 にい
ろいろな 仕組み を強化しました。実はその前からやっていたのですが、あまりマスコミに
出てきま せ んでしたけれども、あれでだんだん 理解 が 進 んで、点 検 や 修繕 というようなこ
くなりました。
とをやっております。
非常 におもしろい 試み だと思うのですが、実は 効率 化 対策
として、国は大 宮 国道という1つの事 務所 を 試験 的に 包括契約 、性能発 注 をいたしました。
これは何かというと、 清掃 、点 検 、道 路 の 補修 、あるいは 植栽 ということを 一括 してある
会社にまとめて 契約 するというやり方でございます。大 宮 国道はそういうことを 始 めまし
た。自治体ではインフラ関 係 は奈良県が初めてで、中 和 幹線の 管理 を 包括契約 するという
ことが行われました。 確 か2 期 目に 入 ります。
官 も 民 もこういう経 験 がなかったものですから、奈良県は 通常 の発 注 業 務 でやっておら
れるのですが、大 宮 国道の ほ うは性能発 注 になっていまして、このレ ベ ルにしなさいとい
うようなことになっています。性能発 注 は、 今 までのこうなったらこうしなさいという 契
約 に 比べ ると、 民 間に 任せ ますからより 合理 的になるというのが教 科書 的な発 想 でござい
それから、もう1つ奈良県で
ますが、本当にやってくれるかどうかわからないという心配もございます。
宮 国道で何が起こっているかというと、国は国でものすごく心配するから、 頻繁 にあ
れ 調べ ろ、これ 調べ ろと言うのです ね 。 民 間の ほ うは 民 間の ほ うで、初めて 受注 したので
失敗 したら大変だというので、 頻繁 に点 検 して、 民 間はなかなか 儲 からないという 状態 で
ございますが、こういう経 験 を 積み ながら、より 合理 的に、少ないエンジ ニア でできるよ
大
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向 になっていくのだろうと思います。
新 設施設 に関して、 建設企 業に 数年 間の性能 保証 をするなど、発 注制度 のいろんな 模索
うな方
も行われております。
後 でございますが、人口減少 下 でも経済 成長 は可能です。ただ、地方 部 の市町村の持
続可能性には 広 域 連携 はどうしても 必要 になります。それから、 広 域生活 圏 の高齢化 率 は
上がり続けるわけではない。高齢化社会に 対 するまち づ くりがどうしても 必要 。地域を 支
えるインフラの 老朽 化が大変 深刻 で、その 補修 のために新たな 仕組み が 必要 です。こんな
ことを 今 思いながら、いろんなところでトライをしています。
大変 雑駁 なお話で、 5 分 ほ ど 長 く話をしてしまいました。ご 清聴 、大変ありがとうござ
最
いました。
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