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エルセに関する詳細情報
給排水管保全・延命装置『エルセ』の概要 [背景] 骨組みや外壁などの長寿命化は、国の100年住宅、200年住宅の方針にもあるとおり徐々に浸 透してきていますが、配管設備自体の寿命は30年程度と短いのが現状です。 現在または将来、施設や設備の老朽化は確実にやってきます。老朽化に伴い、施設・設備の改修 工事は確実におこなわなければなりません。 この改修工事には莫大な費用と工期がかかります。さらに給排水管の更新・更正をおこなうと、配 管が露出して施設の景観を損ね、印象も悪くなってしまいます。 そこで、施設・設備の保全延命を莫大な費用をかけずに施工可能な給排水管保全・延命装置『エ ルセ』をご提案します。エルセは、薬剤や動力を必要としないため、施設だけでなく環境問題や住民 の皆様にも安心してご利用いただける施設にすることが可能です。 [目的・効果] セラミックス処理法を活用することで、建物内の給排水管、及び水まわりにおける設備機器の保全 延命により、配管閉塞を防止し、配管寿命を延命します。 1.給排水管の赤さび・スケール・ヌメリの除去、付着防止 2.給湯器・各種洗浄機のスケール除去効果 3.浴槽のぬめり・スケール除去、付着防止 4.厨房排水のぬめり・スケールの除去、付着防止 5.トイレ尿石の除去、付着防止 以上の効果により、給排水管のメンテナンス費用(劣化対策や更新費用)、 薬品代等の削減によるコストメリットが大きく期待できます。 給排水管保全・延命装置の処理メカニズム 1∼3mmφの粒状セラミックス(エルセセラミックス)が入った容器に通水させることで、水分子が 構造化し、溶解力の向上した水になり、水が本来持つ機能を引き出します。 水流でセラミックスを『泉が湧き出るように』流動させることでセラミックス−水界面の電気二重層 やエルセ同士の摩擦や衝突作用によって発生する電気的作用によって水の機能を向上させます。 水流によって、セラミックスが流動可能な状態にしてありますので、表面に付着物が発生し、水が 機能化されなくなるといった問題が起こることもありません。 エルセセラミックスは表面がガラス質で非常に硬度が高く、表面積が非常に小さくなっていますの で、成分の溶出や吸着などがなく、水そのものを改質します。 ・Thermoelectric conversion effect ・piezoelectric effect Water flow Water flow positive charge ⊖⊕ ⊖⊕⊕⊖ ⊕⊖ ⊖ ⊖⊕ ⊖⊕ ⊖⊕ ⊖⊕ SiO SiO2 SiO2 2 electric double layer ⊕⊕⊕⊕ ⊕⊕ e- ⊖⊖ ⊖ ⊕⊕ SiO 2 Current Water flow Local heat ⊕⊕ ⊖⊖ ⊖ ⊕ e-⊖ SiO ⊕ Ceramics Kazuishi Sato, Mariko Ago, Katsumi Ishikawa, Tsuneo Sato, and Kunihiko Okajima, Okajima, Environment Control in Biology, 43(3),(2005) *現在特許申請中 特開2004-182574 粒状セラミックス及びその製造法 2 no charge 流動セラミックス粒子による処理原理 + 水素放出型 =還元的 =強水素結合性 + + Cl− :Hydrogen セラミック ス処理 + + カチオン過剰型= カチオン過剰型=陰イオントラップ =陰性分子トラップ =偽水素結合性 + + :Oxygen + :Positive hole : Hydrogen bond + + 水素結合切断 セラミックス処理前後の水の構造変化(推定) 赤さび発生について ①鉄の成分であるFeがFe2+となり水中に溶出する。 Fe →Fe2+ + 2e②Fe2+とともに生成されたe-は水中に放出され、水分子及び溶存酸素と反応して水酸化物イオンを 生成する。 H2O + 1/2O2 + 2e- → 2OH Fe2+ + 2OH- → Fe(OH)2 ③水中に放出された鉄イオン(Fe2+)は水酸化物イオン(OH-)と結合して水酸化第一鉄となる。時間 が経つと水酸化第一鉄(Fe(OH)2)がさらに酸素と反応して、以下の反応が生じる。 Fe(OH)2 + 1/4O2 + 1/2H2O → Fe(OH)3 Fe(OH)2 → FeOOH + H2O 2Fe(OH)2 → Fe2O3 + 2H2O 水酸化第一鉄(Fe(OH)2)がさらに酸化されることで水酸化第二鉄(Fe(OH)3)となる。水酸化第二 鉄は赤褐色で、赤サビの成分である。これが脱水し 、鉄表面に付着することで赤サビとなる。赤サビ 同士の結合は強固なものではないため、溶解し、これが赤水となる。配管に付着した赤サビが成長し ていくことでサビこぶとなり、サビこぶが電極のように作用(腐食電池作用)することで、鉄イオンが溶 出→赤サビ化が促進することになる。 赤サビ化が進行すると、サビこぶによる配管閉塞の原因となったり、鉄配管の腐食(サビ化)が進 行することで配管に穴が開き(孔食)、漏水の原因となったりする。 赤水の程度 *水道水質基準 0.3mg/l以下 [軽度] 休日明けなどの給水時に短時間赤水が出る。 着色はしていないが、水滴面が赤茶になる。 [中度] 毎朝最初の給水時に赤水が出る。 [重度] 常時淡い赤水が出る。 鉄濃度が0.3mg/l以下であれば透明だが、1mg/lを越すと赤みがかって来る。 14.2mg/l 40mg/l 3.2mg/l 赤さびに対する効果 エルセによって処理された水により、赤さびに対して浸透→膨潤→剥離と作用しま す。また、赤さびが剥離することで、さびの酸素濃淡電池部分が減少し、赤さびの進 行を防止します。 赤水の原因は、配水管の酸化によるサビ!! ① H2 O H 2O エルセで処理された水が、サビに対して 活性水となった水が、サビに対して 浸透 剥離 浸透→→膨潤 膨潤→→ 剥離 の作用を繰り返して、サビを剥離します。 の作用を繰り返して、サビを剥離します。 H2O H 2O H 2O H2O H2 O H 2O H2 O H2 O ② H2 O H2O H 2O H2O H2O ③ H2 O H2 O H2O 配管に付着したサビ H 2O H2O H 2O 水分子 ④ H2O セラミックス処理をした結果、サビのすき間に水が入り込 エルセ処理をした結果、サビのすき間に水が入り みやすくなり、水がサビを包み込むことで、配管壁面から 込みやすくなり、水がサビを包み込むことで、配管壁面 サビを剥離していきます。 からサビを剥離していきます。 また、配管壁面に付着していたサビが剥離・減少する ことで、酸素濃淡電池の発生が抑制され、腐食速度を 抑制します。 H2 O H2O H2O H2O 検証事例.1 平成18年2月、九州にある国立大学医学部内の設備に給排水保全・延命装置『エ ルセ』を設置しました。 設置前、配管内のサビ(写真左)は19mmの厚さに達し、閉塞寸前の状態になっ ていました。配管が閉塞すると漏水などの事故が起こるため、大変危険な状態です。 また、このままサビが進行すると、配管そのものに穴があくこともありますので、対 策が必要な状態です。 写真(右)はエルセを設置して7ヶ月後に配管内のサビの除去具合を検証しました。 エルセを通過した水は、物理的処理によって、水構造が変化して機能化されてい るため、サビに浸透し溶解・除去されます。この配管では、配管の閉塞が19mmか ら7mmまで減少しました。 19mm 7mm 設置前 管内にサビが著しく付着し、7割程閉塞 設置後(7ヵ月後) 管内のサビこぶが剥離し、 全体で3割強の閉塞改善 検証事例.2 広島県内のマンションへの当装置『エルセ』設置時の検証結果になります。 3年間の追跡調査において、付着していたサビが剥離し、その後も付着がな い状態を維持しています。 4-1 BF活水器 給水テスト配管 テスト配管 (入口側) 活水器流入前 エルセ流入前 2005年3月24日 • 2006年3月13日 2007年3月23日 2008年3月26日 設置前と比較すると、入口側配管では、サビが 全体に付着がひどくなっています。 4-1 BF活水器 給水テスト配管 テスト配管 (出口側) 活水器流入後 エルセ流入後 2005年3月24日 2006年3月13日 2007年3月23日 • 配管内のサビの剥離が進み、 完全に地肌が出ました。 • それ以後、サビは発生しておりません。 2008年3月26日 トイレ配管 ∼尿石の生成とそれに伴う悪臭発生について∼ [尿石生成機構] 人体由来、又は大気中に存在するバクテリアの持つ酵素(Urease; ウレアーゼ)の作用によ り尿中の尿素(CO(NH2)2)がアンモニア(NH4)と炭酸ガス(CO2)に分解されるが、アンモニア が生成されることでpHが上昇し、尿に含まれるカルシウムイオンなどが炭酸塩やリン酸塩となっ て配管壁に析出・結晶化する。これらがバクテリアの温床となり、バクテリアが定着・増殖して、 強固な尿石スケールが形成されるとともに悪臭を放つようになる。 排尿 (尿の成分) 水、尿素、糖、たんぱく質、Cl, Na, K, Mg, リン酸などのイオン、 クレアチニン、尿酸、アンモニア、など 便器・配管への尿成分付着 バクテリアによる尿素分解 悪臭の原因に アンモニアの生成 便器・配管内pHの上昇(pH8∼8.5 アルカリ性) 尿石の生成・固化 ・ バクテリアの温床化 尿石成分:カルシウムの炭酸塩やリン酸塩、 たんぱく質、糖、脂肪、バクテリア、など バクテリアによる たんぱく質などの 腐敗による悪臭 の発生 トイレに対する効果 ∼尿石・悪臭の生成メカニズム∼ ①尿中に含まれる尿素((NH2)2CO)が加水分解したり、バクテリアの持つ酵素(ウレアーゼ)の効果 により、アンモニア(NH3)と炭酸ガス(CO2)ができる。 (NH2)2CO + H2O → NH3 + CO2 ②このとき生成されるアンモニアが悪臭の主因である。 アンモニアの一部はガスとして大気へ放出されるが、水への溶解性が高い物質のため水に溶解して アンモニウムイオン(NH4+)となり、水のpHがアルカリ性に傾く。 NH3 + H2O → NH4+ OH③pHがアルカリ性に傾くと、水中に溶存していたミネラル(特にカルシウムイオン)が炭酸塩やリン酸 塩となって析出する。 Ca2+ + CO32- → CaCO3 Ca2+ + HPO42- → CaHPO4 3Ca2+ + 2(PO43-) → Ca3(PO4)2 など ④これが便器や配管の壁面に付着・成長することで尿石となり、配管閉塞などのトラブルを引き起こ す。また、尿石はすき間のある構造体のため、すき間に微生物が繁殖し、尿素→アンモニアの生成 は促進される。さらに、尿素と有機物が複合化してヌメリ物質を生成する。 (NH2)2CO + H2O → H2N(CO)NH3+ + OHH2N(CO)NH3+ + A-(無期酸、有機酸など化合物) → H2N(CO)NH3・A 悪臭はアンモニア+有機酸がヌメリ物質上に半固定化(尿素の付加物として)されたもので、長期に わたり異臭を放つものと思われる。 トイレに対する効果 ∼尿石の剥離・付着防止と悪臭の抑制∼ エルセ使用すると、 1.既に固着した尿石に対して →浸透性が高いため、すき間に入り込み、水流のエネルギーとともに配管壁より浮かせな がら剥離する。 →尿石が剥離・除去されることでバクテリアの住み処がなくなり、アンモニアの発生、ヌメリ 物質の生成を防止 2.尿石形成の防止として →処理水が電荷を保持しているため、尿素の復塩化反応(尿素のカチオン化、弱アルカリ 化)を阻止し、続く無期イオンとの不可反応を起こさせない。 エルセによって処理された水は溶解力が向上しているため、配管に付着している尿石のすき 間に入り込み(浸透)、内部に水分を含ませながら(膨潤)、水流の力と相互作用しながら剥離 していく。一度剥離されると以降は、月に1∼2回の掃除で配管に付着することもなくなる。 Ca2+ CO32− + PO43− Ca2+ CO32− + Mg2+ Ca2+ CO32− Ca2+ CO32− Ca2+ + Ca2+ Ca2+ PO43− + PO43− Ca2+ + Ca2+ Ca2+ PO43− Ca2+ CO32− + Ca2+ Ca2+ + CO32− Ca2+ バクテリア エルセの により切断 + 配管壁 *このすき間にバクテリアが生息・繁殖しており、 有機物を分解してヌメリや悪臭を発生させてい ます。 尿石の推定構造 エルセで処理された水は+帯電系なので、すでに形成された炭酸塩やリン酸塩のCO32-やPO43+ + に作用して、 CO 32-, PO43- の形となり、尿石の結合が切断されることで、配管より除去されます。 検証事例.3−1 [目的] 某合同庁舎の男子小便器に対して給排水管保全・延命装置『エルセ』を導入す ることで、排水管内の尿石やスケールを溶解・剥離させることを目的として、検証を おこないました。 [検証方法] 1.設置工事日 平成9年6月7日(土) 2.実験期間 上記工事日より3ヶ月間 3.検証方法 排水管内部の撮影が必要との判断から、 オリンパス社製ファイバースコープ(1F1103-15)を使用 4.検証回数 毎月1回 5.撮影箇所 図1のとおり 6.装置型式 エルセ S-1型 写真撮影箇所 水の流れ (図1)写真撮影箇所 1階男子小用排水管 装置設置写真 検証事例.3−2 [検証結果] 検証場所で洗浄水として使用される地下水は非常に硬度が高く、通常付着する 尿石に合わせてカルシウムスケールも付着しやすい状態でした。そのため、本装 置設置直後は配管閉塞の手前で水も流れにくい状態でした。 今回、3ヶ月経過観察をおこないましたが、配管内に付着していた尿石やスケー ルは2ヶ月でほとんど溶解・剥離され、3ヶ月目もきれいな状態を維持していました。 A-1区 比較写真 装置設置10日 ①排水管内がスケールで閉塞寸前の状態 装置設置2ヶ月 ③9割ほど剥離された。 装置設置1ヶ月 ②8割ほど剥離され、配管表面が観察できる 装置設置3ヶ月 ④ほとんどの尿石が剥離され、配管表面が露出 給排水管保全・延命装置『エルセ』ラインナップ 装置仕様 適正流量 (ℓ/min) A B C D E F G min ←→ max S-1 425 - - 100 76.3 125 20A 12 15 17 2 560 - - 110 89.1 140 20A 17 20 24 3 797 87 500 210 114.3 200 25A 28 33 39 4 800 90 500 210 139.8 235 32A 42 50 58 5 960 110 600 250 165.2 265 40A 59 71 83 6 1050 110 600 340 195.0 320 50A 82 99 115 7 1100 110 600 390 216.3 320 50A 102 123 143 8 1170 120 600 450 267.4 385 65A 159 190 222 9 1360 200 600 560 318.5 430 80A 226 271 316 10 1440 220 620 600 355.6 480 281 338 394 S-1, S-2 S-3∼S-10 フランジ 80A フランジ ※本器の材質はすべてSUS304です。 本装置は、(社)日本水道協会の認証品です(認証番号Z-112)。 ■認証/(財)日本食品分析センタ−での溶出試験による水道法水質基準適合 S-1 S-2 S-3 S-4 S-5 S-6 S-7 S-8 S-9 S-10 ※製品の仕様は、改良のため予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。 ※本装置は水質及び使用方法によっては期待通りの効果が得られない場合があります。 ※本装置に関するご質問等がございましたら、弊社もしくは販売代理店までご相談ください。 製造元 日 本 治 水 株 式 会 社 〒880-1301 宮崎県東諸県郡綾町入野4409番地6 TEL.0985(77)3131, FAX.0985(77)3139 URL.http://www.n-jisui.co.jp, [email protected]