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PDF/4ページ)「出所:外務省」

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PDF/4ページ)「出所:外務省」
エジプト概況
平成26年7月
外務省中東第一課
基本データ
1.面積 100万k㎡(日本の約2.6倍)
2.人口 8,600万人(2014年エジプト中央動員統計局)
3.首都 カイロ
4.民族 アラブ人(その他,極めて少数のアルメニア人,ヌビア人,ギリシャ人等)
5.言語 アラビア語(公用語),都市部では英語も通用
6.宗教 イスラム教,キリスト教(コプト教,人口の約1割)
7.政体 共和制
8.元首 アブドゥルファッター・エルシーシ暫定大統領 (2014年6月8日就任)
9.議会 解散中
10.与党 なし
11.政府
暫定首相 イブラヒム・マハラブ(2014年3月1日)
12.GDP 2,719億ドル(2012/13年度名目値エジプト財務省)
13.一人あたりGNI 3,250米ドル(同上)
14.通貨 エジプト・ポンド
15.為替レート 1 米ドル=約7.15エジプト・ポンド(2014年6月(2003年 1 月以降変動
相場制))(出所:エジプト中央銀行)
-1-
1.エジプトの重要性
エジプトは伝統的な地域安定勢力。但し 2011 年の政変以降,内政の混乱を受け国力・外交
プレゼンスは減退。同国の安定と外交舞台への復帰が地域安定化の鍵。
2.内政動向
(1)2013年6月 30 日のムルスィー大統領の就任1周年を機に全土で大規模反政府デモが
発生,7月3日にエルシーシ国防相が憲法の停止を宣言して憲法修正や議会・大統領選挙の
実施を骨子とするロードマップを提示,同4日にはマンスール暫定大統領が就任。8月 14 日
には「ムルスィー氏の復権」等を訴えてカイロ市内2カ所で座り込みを続けていた暫定政権反
対派の強制排除が行われ,多数の死傷者が発生した。
(2)2014年1月 14 日と 15 日に修正憲法案の国民投票が実施され,98.1%の賛成を得て
承認。5月 26 日から 28 日にかけて大統領選挙が実施され,エルシーシ前国防相が当選,6
月8日に新大統領に就任。今後,議会選挙が予定。
3.経済
(1)2011 年政変前の数年,外資導入,国営企業民営化等の経済改革を実施し,高い経済成
長率や経常黒字を実現する等マクロ経済が好調で,外国からの直接投資も増加傾向にあっ
た。しかし同政変後,観光及び投資の落ち込みにより,大幅な貿易赤字を出稼ぎ外貨送金,
観光,運河通航料及び投資で補填する従来の経済構造が崩れ,外貨準備高は政変後2年で
半減。2013 年政変後,湾岸諸国からの支援により,外貨準備高は一時的に回復したが,20
11年政変前の水準には達していない。その他,財政赤字,補助金改革,高失業率,物価上
昇,エネルギー・電力不足等,課題が山積み。
(2)主要経済データ
ア.主要産業(産業別GDP構成比:2012/2013年度エジプト財務省統計)
農業(15%),
製造業(16%),
石油・天然ガス(17%),
小売・卸売(11%)
イ.経済成長率: 2.1% (2012/13 年度エジプト財務省)
ウ.物価上昇率: 8.3% (同上)
エ.失業率: 13.4%% 2014 年 2 月エジプト中央動員統計局)
オ.総貿易額・主要貿易品目(2012/13 年度エジプト中央銀行統計)
(ア) 輸出: 242.1億米ドル
原油,原綿,衣料品等
(イ) 輸入: 575.1億米ドル
燃料,中間財,原材料等
カ.主要貿易相手国(2012/13 エジプト中央銀行統計)
(ア) 輸出: イタリア,米国,インド,UAE,英国等 等
-2-
(イ) 輸入: 米国,中国,ドイツ,スイス,英国等
キ.外貨準備高: 188.8億米ドル (2013年7月:エジプト中央銀行)
ク.対外債務残高: 432億米ドル
(2013年6月エジプト財務省 )
4.外交
(1)中東・アフリカ地域における大国として,中東和平では,パレスチナ諸派やイスラエルとの
パイプを活かした仲介を積極的に行うほか,イラク,スーダンなどの地域問題でも活発な外交
を展開等地域の安定勢力としての役割を果たしてきた。
(2)カイロはアラブ外交の中心として,アラブ連盟本部が所在。アフリカ連合(AU)でも重きを
なす。また,イスラム・非同盟諸国との連帯や欧米諸国との協調も重視する多角的な外交を
展開してきた。
5.我が国との関係
(1)政治関係
1936年の公使館設置(1954年大使館に昇格)以来,良好な関係を維持。2009年日エ
ジプト戦略対話の枠組み合意。
(2)経済関係
ア.貿易額・主要貿易品目(2013年)
対日輸出:686億円 天然ガス・石油,石油関連製品,繊維類等
対日輸入:1,179億円 自動車等輸送機器,一般機械,電気機器等
イ.進出企業: 約60社
ウ.直接投資: 9,840万米ドル (2012/13年度)
エ.邦人渡航者数: 約3.9万人 (2012年エジプト観光省データ)
(3)援助実績(2012年度までの累積)
ア.有償資金協力: 6,108億円
イ.無償資金協力: 1,513億円
ウ.技術協力(JICA 実績ベース): 689億円
(出所:外務省国際協力局編『政府開発援助 ODA 国別データブック 2012』)
(4)最近の主要案件
「ガルフ・エル・ゼイド風力発電所建設計画」(2009年度円借款)
供与限度額:約388億円,交換公文署名:2010年3月
「カイロ地下鉄四号線第一期整備計画」(2011年度円借款)
供与限度額:約327億円,交換公文署名:2012年3月
(5)主要援助国(2012年,単位百万ドル,支出純額ベース)
フランス(149),ドイツ(110),スイス(15),デンマーク(15),英国(14)等
(出所:OECD,DAC 統計)
(6)科学技術関係
-3-
日本が協力して,エジプトに日本式工学教育・研究活動を行うエジプト日本科学技術大学
(E-JUST)が2010年2月開校。
(7)文化関係
ア.中東・アフリカ地域において唯一,大使館内の広報文化センターと国際交流基金事務
所を構え,幅広い分野で広報・文化活動を実施している。
イ.文化無償の実績:累計26件約11.2億円。
(8)在留邦人数 9883 名(2013 年 9 月 現在)
(9)在日当該国人数1,382人(2012年11月現在、大砂嵐関を含む。)
(10)近年の要人往来
往訪
来訪
2005年 1月 河野衆議院議長
2005年 7月 ラシード通産相
2006年 7月 小坂文部科学相
2006年 5月 アブルゲイト外相
2006年 9月 小池環境相
2006年 9月 ヒラール高等教育相
2007年 5月 安倍総理
2007年10月 ヒラール高等教育相
2007年 5月 麻生外相
2007年10月 ダルウィーシュ行政開発担当
2007年11月 中山元外相
国務相
2008年 3月 宇野外務政務官
2008年 2月 ガラナ観光相
2008年 5月 岸田科学技術担当国務大
2008年 2月 モヘッディーン投資相(投資セ
臣
ミナー)
2008年11月 柴山外務政務官
2008年 5月 アブー・ゼイド水資源・灌漑相
( E - J U S T 設立 記 念 式
2008年 5月 アブルゲイト外相(TICADⅣ)
典)
2008年 7月 ガリ財務相
2009年 3月 伊藤外務副大臣
2008年10月 ヒラール高等教育相
2009年 5月 中曽根外相
2010年3月 ゴマア大ムフティー
2009年 6月 高円宮妃殿下
2012年 3月 アムル外相
2010年 9月 武正外務副大臣
2012年 4月 アブデルヌール観光大臣
2011年 5月 徳永外務大臣政務官
2013年2月 カタトニー自由公正党党首
2012年 5月 玄葉外務大臣
2013年 6月 カンディール首相(TICADⅤ)
2014年 7月 岸外務副大臣
2013年 10月 スティーノ科学研究相(科学
技術と人類の未来に関する国際フォーラム
(STS フォーラム)出席)
2013年12月 ファハミ外相
(11)二国間条約・取極(発効年)
1957年7月 文化協定
1963年6月 航空協定
1969年8月 二重課税防止条約
1978年1月 投資保護協定
1983年6月 技術協力協定
2009年3月 エジプト日本科学技術大学設置に関する協定
2010年6月 科学技術協定
(了)
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