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Liaison News No.22に事業活動が紹介されました
富山大学リエゾンニュース
富山大
22
Sep
CONTENTS
□大学発新技術の紹介 (1)
1
□トピックス 7
□大学発新技術の紹介 (2)
3
□新任の紹介
8
□産学交流振興会 会員企業便り (1)
5
□今後の主な行事
8
□産学交流振興会 会員企業便り (2)
6
大学発新技術の紹介(1)
バリアフリーについて研究する立場から見
た機器開発の課題
人間発達科学部 准教授 西館
有沙
生年月:1977 年 7 月
略 歴:2004 年 4 月 健康科学大学健康科学部 専任助手
2006 年 10 月 富山大学人間発達科学部 講師 2010 年 1 月 富山大学人間発達科学部 准教授 共同研究可能な分野:バリアフリー,障害者・高齢者の移動支援
賞 等:アジア障害社会学会優秀発表賞,筑波大学大学院人間総合研究科長 賞,日本交通心理学会第 76 回大会優秀発表論文賞
連絡先:[email protected]
障害者が移動する際に感じている問題やバリアフ
様子,ニーズを必ずしも正しく把握できていないこと
リーについて研究していると,障害者の移動支援のた
がある。また,各企業が自社の有する技術を用いた機
めにさまざまな機器が開発されていることに気づかさ
器開発を行う際に,他社の機器との互換性が考慮され
れる。日本の機器開発は技術的に非常に高く,システ
ないことも一因として挙げられる。互換性のない機器
ムや機能はどれもすばらしいものである。それにもか
が虫食い的に設置された場合,障害者はシステムを利
かわらず,開発された機器が使われないケースが,少
用するためのいくつもの端末を持ち歩かなくてはなら
なからずあるのが実状である。たとえば,移動支援機
ないといった事態が生じる。これでは,せっかくの有
器を日常的に使っている視覚障害者は 4%であったこ
用な機器も,障害者にとっては使い勝手の悪いものに
とが,厚生労働省・特定非営利活動法人プロジェクト
なってしまう。
ゆうあい(2010)の調査によって明らかになってい
障害者のための機器を開発するにあたっては,人間
る。
のもつ能力や教育・リハビリテーションの成果に基づ
なぜ,このようなことが起こるのであろうか。理由
き,使う人の心理をふまえて,互換性の高い機器やシ
のひとつには,開発者が障害者の能力や心理,生活の
ステムをめざすことが重要である。そこで,障害に関
1
する学問分野(社会学や福祉学,医学,生理学,心理
白杖や盲導犬が装着しているハーネスをもつため,す
学,脳科学,教育学などのさまざまな視点から研究が
でに片手はふさがっている。もう片方の手に端末をも
行われている)が有する知見をぜひとも活用してもら
つとなれば,両手がふさがってしまうので,転倒した
いたい。
際に身を守る動きがとれないという不安が高まるので
視覚障害者の移動を例に挙げて,考えてみよう。視
ある。さらに,視覚障害者は周囲の音を自分の安全を
覚障害者が単独で歩行するためには,
Orientation(定
守るための重要な情報源としている。そのため,イヤ
位)& Mobility(移動性)が必要であると言われて
ホンで耳がふさがることを(たとえ片耳であっても)
いる。つまり,自分が今どこにいて,どの方向を向い
嫌がる。
ているかがわかっており(Orientation)
,一人で歩
結果として,片手に端末を持たなくてはならない,
く能力がある(Mobility)ことで,安全に歩くことが
イヤホンを付けなくてはならないといった機器は敬遠
できるのである。視覚障害者の中には,長期間の訓練
されてしまうというわけである。
を経て,白杖(障害物やランドマークを発見するため
こうした障害者の能力や心理,移動の仕方を知って
の杖)や盲導犬を使用する能力を身につけ,一人で歩
いれば,障害者のニーズにより適合した機器の開発が
いている人が多くいる。しかし,時には自分のいる位
進められるのではないだろうか。だからこそ,機器を
置がわからなくなったり,自分がどの方向を向いて進
開発しようとするときには,ぜひとも障害者の能力や
んでいるかがわからなくなったりすることがある。こ
心理,生活の様子,ニーズを学んでほしい。障害に関
れは,視覚障害者にとって非常に困る事態であり,身
する学門分野が蓄積してきた知見を活かしてほしい。
の危険を感じることさえある。そのため,
位置情報や,
そこから,機器を活用してもらうための課題が見えて
目的地までの経路に関する情報が得られることは,一
くるはずである。それ以上に,この学びから新たな機
人で歩く視覚障害者の移動の安全性や効率性を高める
器開発に向けた重要なヒントが得られるかもしれな
上で重要である。
い。開発者が気づいていない,隠れたニーズはまだ多
これまでに,視覚障害者がもつ端末(片手で持てる
く存在しているはずであるから。
程度のボックス型,カード型,杖型など)と,施設等
に設置されている装置の間で,磁気や電波,赤外線な
どを用いて送受信することで,音声が流れるシステム
が開発されている(図 1)。また,経路や障害物を振
動で教えてくれる専用の杖なども開発されている。し
かし,専用の杖を持たなくてはならない,片手に端末
を持っていなくてはならない,音声情報を受け取るの
にイヤホンを付けなくてはならないといったことが,
視覚障害者の機器への抵抗感を強めてしまっている。
そもそも,視覚障害者は,白杖や盲導犬への信頼感
と,それらを使用して歩行できる自己への肯定感が高
い。そのため,
情報を入手できる専用の杖があっても,
「得られる情報が白杖と大きく変わらなかったり,情
報を得られる場が限定されたりするのであれば,白杖
を使っている方がよい」と考える視覚障害者は少なく
ない。
また,視覚障害者は両手が使えなくなることへの不
安が高い。ある視覚障害者は「端末を持っていれば障
害物の存在がわかるとしても,端末を持つことで両手
がふさがるのは困る。障害物にぶつかるよりも,階段
や段差から落ちる方がこわい。片手は自分の身を守る
ために空けておきたい」と語っている。視覚障害者は
2
図 1.視覚障害者に音声情報を提供する仕組み
大学発新技術の紹介(2)
時代はオーダーメイド人工骨・関節へ移行
―整形外科領域の生体再建材料開発に向けて―
大学院医学薬学研究部 (医学) 教授 金森 昌彦
生 年 月:1959 年 9 月
略 歴:1984 年 富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1993 年 医学博士取得(富山医科薬科大学)
2007 年 富山大学附属病院診療教授(整形外科)
2009 年 大学院医学薬学研究部(医学)教授
研究分野: 人間科学,骨軟部腫瘍学,脊椎脊髄病学
賞 等: 1999 年 整形外科災害外科学助成財団賞
連 絡 先: [email protected]
1.はじめに
2.患者が必要とする生体(特に骨・関節)再建材料の作成
人間の身体の機能を考える時,人類が如何に無駄な
かつて,私は小児の骨のがんの切除後にオーダーメ
く精巧に進化してきたかを誰もが知りうることであ
イドの人工骨・関節を作成して手術を行ったことが
る。一方で,生物として限りある命であるが故に,疾
あった(小児用がなかったため)。特注のためドイツ
病と加齢,そして不慮の外傷を避けることができな
の某社での作成費は 300 万円を超え,作成時間は約
い。最長寿の国である日本が抱える諸問題は多々ある
4 か月を要した。しかし,さすがにそのフィット感は
が,健康寿命を阻害する最大の因子である骨・関節の
抜群であった。現代ならば高性能の CT (computer
不具合を外科的に解決しなければならない場面も多
tomography) が稼働し,3D プリンターで立体的な
い。私は整形外科医として 30 年を迎え,これまで
鋳型模型が作成できることも容易で,日本でもオー
に様々な生体再建材料を用いて対応してきた。このう
ダーメイドの世界への着手しつつある企業があると聞
ち顆粒状や粉末状のものは国内生産が多いが,人工関
く。個々の患者の骨格に合わせて,単純かつ精巧に,
節の多くは欧米で企画開発され,国内の代理店を介し
短時間で,安価に作成することが最も理想的なのであ
て輸入されている。日本人の骨格に合わない時には
る。方法さえ確立できれば,これまでのように様々な
Japanese size なるものが作成され,他国に対する
サイズのインプラントをあらかじめ準備しておく必要
よりも高額な価格をもって日本市場に参入しているの
がないのが嬉しい。
が現状である。
私はこれまでに腰部脊柱管狭窄症などの椎弓切除後
なぜ国内での開発,生産が容易でないのか。「初期
に用いる人工椎弓デバイス(名称:ラミノブリッジ)
投資に対する費用対効果が見込めないため」と聞いて
を考案し,椎弓再建の部分人工骨として使用してい
いる。治験が必要な場合はさらなる費用とエネルギー
た。県内の医療代理店(セントラルメデイカル株式会
を費やす。この背景にはあらかじめ各種サイズの製品
社富山支店)を通して,国内の数社の企業に試作品を
を大量生産することにより,低価格化して利潤追求す
お願いし(図 1)
,セラタイト製の人工椎弓として完
るという大企業的な考え方が成立しているからだ。そ
成し,特許を取得した。そして我々の新たな手術技術
れでも現実には病変部位や骨格のばらつきに対して,
となった(図 2)。これはオーダーメイドではないが,
すべてに対応はできない。そのため外科医の頭の中に
削ることによって弱くなる脊柱再建には役立つもので
も「出来合いの挿入器械に合わせて手術を行う」とい
ある。
う概念が定着してしまった。
3
図1:人工椎弓の試作品(左:チタン製,中央:セラミック製,右上:高密度ポリエチレン製,右下:ハイドロキシアパタイト製)
図2:人工椎弓の完成品(左:セラタイト製,中央:術中写真,右:手術後 CT)
3.オーダーメイド人工骨・関節への期待と課題 骨・関節の生体再建材料開発にはいわゆる「ものづ
整形外科領域の生体材料は小さなアイデアや工夫が
くり」
という考え方の他に,
越えなければいけないハー
臨床に応用しやすい。また変性疾患が多く待機手術に
ドルがいくつかある。それは「骨との親和性が高い素
なるので,注文から完成まで 1 ∼ 2 ヶ月程度を要し
材であること―できれば骨誘導能があればもっと良
ても問題ないであろう。オーダーメイドに対応するこ
い」
,
「破損しにくいこと―要するに単純化された形状
とは大企業というよりフットワークの良い企業ではな
と機能であること」
,
「感染の母床になりにくいこと」,
いかと考えている。医工連携を模索する中で,これら
「目的に応じた力学的強度をもつこと」,
「医療用とし
て認可される範疇のものであること」
,
「償還価格に見
合うもの」などである。さらに時代の要求であるとい
うか,
患者あるいは医療者の要求でもあるのだが,
オー
ダーメイドであることが最も望ましい。身体の骨格は
どのパーツも必要であるからこそ,自分に適した形状
と機能を維持するために,誰もが失いたくないのであ
る。
4
4.まとめ
の条件がクリアできれば,整形外科領域の生体再建材
料として国際的な市場参入も夢ではないと思う。
富山大学産学交流振興会 会員企業便り
(1)
トータルメタルワークで社会に貢献
株式会社 ヤマシタ 代表取締役社長
山下 純市
〒 939-8225 富山市上八日町 22-1
Tel 076-429-1433 Fax 076-429-1608
【当社の概要】
富山県は,ものづくりが盛んな土地です。製造業に
従事する県別人口比率は全国第一位,つまり
「つくる」
人達の集まる県です。北陸新幹線開業で,今後ますま
す人や企業の往来が活発になり,富山へ初めて訪れる
方も増えることだと思います。北陸の片隅で,全国へ
製品を発信している富山の企業を,そして私どもの会
社を少しでもご理解いただけたら幸いです。
昭和35年創業,昭和56年会社設立,現在の本拠地
(富山市上八日町)に社屋を構えたのが昭和58年。創
業当時から,弊社は一貫して金属加工業に携わってき
ました。
弊社の代表的な製品はステンレスサッシです。地元
富山を中心に,関東や名古屋方面にも製品を数多く出
荷しています。金属建具製造業では,国内上位クラス
にあり,他社と比較しても遜色のない技術を持ってい
ると自負しております。
前年度,新幹線開業に向けて様々な建築物が建てら
れましたが,沢山の現場に製品を納めさせていただく
ことが出来,大変誇りに思っております。
サッシで培われた技術がベースとなり
パネル,手摺,笠木などの建築金物
サイン,モニュメントなどのストリートファニチャー
機械装置部品,熱交換器などの工業製品
など,現在は取扱製品として様々なアイテムを持つ
に至っています。またアルミ専門,鉄専門と,材料に
ついての製作範囲が限定されている業者が多い中で,
弊社は材料にこだわらず,金属一般ほぼ全て加工を行
うことが可能です。
富山駅前バス乗り場
大型部品を作る
6mシャーリング,
8mベンダーを有
していること,工
場加工スペースも
広いということで,
大型製品を一体で
組み立てて完成品
新装の富山駅
として出荷するこ
とも可能です。例えば,全長9m,高さ3mの高速道
路料金所ブースを製作し,現地では設置するだけと
いった工事も行っています。
【富山大学に求めるもの】
以上,述べましたように,金属加工に邁進してきた
弊社ではありますが,
昨今の状況は単一的な素材,又は技術だけでは到底
及ばない様々なニーズに満ち溢れています。
私どもが大学に要望する事は,異業種企業と連携し
て複合的な製品を作り上げるために,取りまとめので
きる人材を育成していただきたいという事です。いわ
ば,異なる分野を結びつける基礎知識を持った,製作
技術コーディネイターです。
これは,なかなか社会に出て実践を積んでも難しい
ポジションではあります。
しかしこれからは,こういった人材が非常に珍重さ
れるようになっていくと確信しております。
総合大学ならではの,異分野交流教育をぜひ,ご一
考下さい。
高岡駅クルン
高岡駅クルン万葉線乗り場
5
富山大学産学交流振興会 会員企業便り
(2)
産学連携に期待すること
立山科学工業株式会社 技術本部 取締役技術本部長 綿貫
摂
〒930-1305 富山市下の番30番地
技術本部直通 076-483-3088 FAX 076-483-3089
平成16年から国立大学が独立行政法人化され,各
大学が研究費獲得に奔走しだしたのは記憶に新しい。
東大,京大,阪大などの旧帝大グループは以前から積
極的に国や関係機関の研究開発に携わってきたことか
ら,大きな公的支援を受けてきた。それに対して,地
方の国立大学は資金的に恵まれておらず,且つ大手企
業はこぞって旧帝大グループとの共同研究を目指して
おり,資金流入の手立てが乏しい状態が続いていた。
しかし,最近この様子が変わりつつある。地方の国
立大学にいるユニークな先生を求めて大手企業をはじ
め国内外の企業が
「えー,こんな田舎の大学に」
という
ケースが多々見られる。国際的な大学の評価がよく報
道されるが,日本の大学は順位が低く名前すら出て来
ないケースが多い。大学は学生を育てる
「教育」
と世の
中に貢献する
「研究」
の二つの分野を担っている。どち
らも大切だが,どちらかというとこれまでは地方の大
学は
「教育」
の分野で貢献してきた感がある。今,企業
が望む大学との研究開発は何処の大学,何処の地は問
題ではなく独自性,奇抜性,先端技術など,グローバ
ル社会で勝ち抜くための幾つかの要素を持った先生が
居るかを目利きしている。
産学連携が叫ばれて久しいが,大学との共同研究で
花が咲いた実例はそれほど多くないと感じている。
「う
まい話はこっそりと」と日本的な発想で企業は研究開
発を行っているのかもしれない。数年前,ハンガリー
の「ブタペスト工科大学」を訪れた際,研究室の前に
「Microsoft」
「Samsung」と大きな札が掛かってい
て,中には多数の学生がキーボードと格闘していたの
が印象的だった。話では,この大学には世界各国の多
数の企業から多大な資金が投入され研究開発が行われ
ているとのことだった。
現在,立山科学グループは国内の研究開発拠点とし
て本部内に
「技術本部」
という開発組織がある。その他
ソフト開発をメインにした
「立山R&Dヨーロッパ」(ハ
ンガリー・ブタペスト)が存在する。技術本部ではグ
ループ企業の製造している電子部品の次の製品開発,
次世代自動車(EV,EHV,FCV)に使用される高性能
部品の開発,エネルギー関係として地球環境の観点か
ら「再生エネルギー」の開発など幅広く取り組んでい
6
る。今直面している
「水素」についても取組を開始する
予定である。製造場所は国内と海外に有り,世界標準
の製品を世に送り出している。
ただ,昨今の「モノづくり」は従来の安くて,品質の
良い,Made In Japanなら売れるという時代ではなく
なってきている。IoTがモノづくりを変えたと言われ
ている現在,製品の生み出す価値を更に数倍にして顧
客の満足度を上げるため,膨大なデータを解析し顧客
が考える先を見越したサービスを提供するのが最先端
の「モノづくり」である。このためには,製品そのもの
の品質もさることながら,そのモノに関連するあらゆ
る現象を製造者自らが考え付加していく柔軟な考えが
必要になってくる。日本人的な
「コツコツと」
「丁寧に」
「真面目に」という要素を持ちながら,世界の流れに乗
る術を技術者は感じなければならない時代である。
こういう時代に企業が大学に臨むのは,時代の変革
を捉えた柔軟な発想に基づく研究である。また,現在
は一つの学域だけでは解決できない課題も多く,関連
性,可能性のある学域との連携を踏まえた研究が必須
となっている。大学側も縦割りの世界で,学部,学域
ごとに統括長がおられ,なかなか縦線を貫いて話をす
ることが難しい場合が多い。以前から,医工連携,農
工連携という言葉も使われてきたが,二つの領域だけ
ではなく3,4の領域が集まって一つの課題解決に向
けた議論も必要な場合が出てきた。例えば,ウェアラ
ブル医療器の開発に当たっては,医療,電子,通信,
繊維,デザインなど多くの関係者の知恵で製品となる
こともある。
以上のように,世界は激しく変化をしており,それ
に伴い研究開発も当然従来の発想に基づくものではな
くなっている。また,中央の大学,地方の大学という
区別は死語となっており,企業も大学側自身もその
ことに目覚めることが肝要であろう。企業は,青色
LEDやiPS細胞など世界的に評価された研究開発を望
んでいないというと嘘になるが,そこまででなくても
企業として次の勝負を仕掛けるネタを探しているとい
うのが実情である。そのためには,その現象や効果を
学術的に説明する理論武装が必要になる。富山に根差
す企業として富山大学には大いに期待したい。
トピックス
平成27年度企業合同説明会が開催される
5月25日(月)13時より本学学生会館(五福キャン
パス)において,富山大学産学交流振興会主催の企業
光景が見られました。この説明会に本学の学生・大学
院生等81名の参加がありました。
合同説明会が開催されました。新卒者に対する就職活
動の早期化の弊害を防ぐ目的で,今年から3月が解禁
になったことに伴い,学内情勢をも考慮してこの時期
の開催となりました。景気回復に伴い,就職戦線にも
ゆとりが生じ,各種の企業合同説明会への学生の参加
が減少している状況の中,産学交流振興会会員企業
25社の参加の下で,地元企業の強みを力強く訴える
第2回及び第3回イブニング技術交流サロンが開催される
6月5日
(金)16時より第2回イブニング技術交流サ
ロンがカナルパークホテル富山
(富山市)
で開催されま
した。
話題は人間発達科学部西舘有沙准教授による
「真
のバリアフリー社会の実現をめざす企業になる」と大
学院理工学研究部
(工学)
神代 充教授による
「モデル・
ベースド・ビジョンに基づくロケーションシステム」
と題するものでした。前者では,開発された障害者向
け製品の中に障害者に利用されないものが多い理由。
また,障害者雇用が進まないことが紹介され,その実
態が語られました。後者では,環境の3次元モデルと
カメラからの画
像処理とを組み
合わせることで
移動体の自己位
置を推定するロ
ケーションシス
テムを開発し,
ガイドレス無人フォークリフト荷役システムを開発し
た経緯が紹介されました。本サロンには学外から5名
の参加がありました。
8月7日(金)16時から第3回イブニング技術交流
サロンが同所で開催されました。大学院理工学研究部
(理学)榎本勝成准教授による「レーザーと原子分子物
理学」と題するものと,人文学部和田とも美准教授に
よる「韓国企業の海外進出戦略 −大衆文化を利用し
た宣伝活動−」と題するものでした。前者では,レー
ザー光を用いて原子を冷却する技術やその応用例とし
ての次世代原子時計などの最先端科学の紹介がありま
した。後者では,韓国企業が近年は海外進出を目指す
際に,ドラマ等の大衆文化を通じて宣伝活動を行い,
海外に輸出されるドラマを通じて韓国の俳優・女優た
ちへの憧れが商品への購買意欲につなげる手法の紹介
でした。このサロンには学外から8名の参加があり,
その後の交流会には7名の参加がありました。
大学教員・大学院生等が企業訪問し,研究紹介・意見交換の会を開きました
富山大学では地域産業界と密度の高い産学交流を進
める目的で,新年度に入ってからも富山大学産学交流
振興会会員企業を中心とした企業を訪問し,企業と関
連の深い研究分野の教員による研究活動の紹介を行な
うと共に,訪問企業の事業紹介,工場見学を行ない意
見交換の場を設けてきました。これまで中村留精密工
業㈱
(7月7日
(火)
,石川県白山市),日本カーバイド
工業㈱(7月8日(水)
,滑川市)
,北陸電機製造㈱(7
月14日
(火)
,滑川市)
,コマツNTC㈱
(7月22日(水)
,
南砺市)
,㈱富山村田製作所(8月6日(木)
,富山市)
にご協力を戴きました。それぞれの訪問で教員2∼3
名の外に訪問を希望する学部生,大学院生も同行し,
10名程度の交流会を実施して来ました。大学教員に
限らず,企業の
方々にとって刺
激の多い企画と
思 っ て い ま す。
今後ともご協力
を宜しくお願い
致します。
7
新任の紹介
研究推進機構 産学連携推進センター 知財 ・ リエゾンオフィス コーディネーター
岡田
哲朗
略 歴:1974 年金沢大学卒業 ・ 中京地区の自動車部品メーカーに就職し,内
地留学生として金沢大学大学院工学研究科に入学,工業化学を専攻して
1976 年修了。1980 年に富山県内企業に転職して第二の定年退職後の
2015 年 5 月より現職。
趣 味:囲碁,筝及び尺八演奏,写真撮影,音楽 ・ 美術 ・ 歌劇等鑑賞,自動車運転
(以上,多彩抜粋)
連絡先:TEL:076-445-6391 FAX:076-445-6939 e-mail:[email protected]
自動車部品メーカー勤務時代は金属のプラ化が怒涛
した。2002 年からは高分子学会の理事 ( 現,幹事 )
のように進んだ時で,自動車メーカーの技術者・研究
を拝命したことから北陸4県の大学 ・ 高専 ・ 公設試と
者と共に日夜新規案件の開発・実用化に取り組みまし
の距離が近まり,また,直近の3年半はプラスチック
た。富山県の企業に転職して,特にバイクや楽器類,
業界団体の事務局長として社会貢献の一端を担いまし
クルマに使われるプラスチック類の活用が盛んになっ
た。このような経歴をコーディネーター職に活かして,
たことから仕事は多忙を極め,量産化に深く関わりま
企業目線でお役に立ちたいと思います。
今後の主な行事
行 事
場 所
開催日時
内 容
サテライト技術相談 立山・舟橋商工会
*
(立山町前沢2469)
オフィス
9月16日
(水)
技術相談
サテライト技術相談 射水市商工会(小杉)
*
(射水市戸破4229)
オフィス
9月28日
(月)
技術相談
サテライト技術相談 富山市商工会議所
*
(富山市総曲輪2-1-3)
オフィス
9月30日
(水)
技術相談
第4回イブニング
*
技術交流サロン
ウイングウイング高岡
(高岡市末広町1-7)
10月2日
(金)
16時00分∼
18時15分
・「トリチウム水濃縮における多孔体材料」
水素同位体科学研究センター 講師 田口 明
・「企業におけるデザインの在り方」
芸術文化学部 准教授 有田 行男
サテライト技術相談
*
オフィス
富山市南商工会(富山市高
内368)・富山市北商工会
(富山市四方385-28)
10月7日
(水)
技術相談
サテライト技術相談 富山市八尾・山田商工会(富
*
山市八尾町東町2106-4
オフィス
10月14日
(水) 技術相談
サテライト技術相談 高岡市商工会(福岡)(高岡
*
市福岡町福岡新579-1)
オフィス
10月19日
(月) 技術相談
産学連携フェステバ 工学部新講義棟
ル
11月4日(水)
基調講演
ポスター展示
サテライト技術相談 高岡市商工会議所
*
(高岡市丸の内1-40)
オフィス
未定
技術相談
第5回イブニング技 カナルパークホテル富山
*
(富山市牛島 11-1)
術交流サロン
12月4日
(金)
16時00分∼
18時15分
・「創薬化学 ∼いかに簡単に標的分子を化学合成するか∼」
大学院医学薬学研究部(薬学) 准教授 杉本 健士
・「新規癌治療における産学連携イノベーションへ向けて」
大学院医学薬学研究部(医学) 教授 金森 昌彦
*:参加には担当者(Tel.076-445-6938)までご連絡戴き,事前申込が必要です。
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