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資料3 フランスにおける漏えい燃料の輸送

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資料3 フランスにおける漏えい燃料の輸送
資料(輸)28−3
資料(貯)22−3
フランスにおける漏えい燃料の輸送
− 概要の紹介及び我が国との相違 −
平成21年9月15日
独立行政法人 原子力安全基盤機構
廃棄物燃料輸送安全部
0
フランスでのリーク燃料の輸送
• フランスでは破損燃料を漏えい燃料と損傷燃料に区別し、
ラ・アーグ再処理工場へは前者を含む輸送を行っている。1)
• 漏えい燃料を含む輸送について、 2009年3月にASN(原子
力安全規制機関)が事前の水素濃度測定を輸送容器の認
可条件に加えたため、準備が整うまで当該輸送が停止され
ている。本年中の漏えい燃料輸送は予定されていない。
る。本年中 漏え 燃料輸送は予定され
な 。2)
〔経緯〕
− ASNの依頼を受けたTN-International社が、漏えい燃料が含まれた
輸送の水素濃度の評価を行った。
− その結果、水素濃度が爆発の限界点を超えない保証のため、輸送
前に水素濃度を測定するという対策が求められた。
1)「使用済燃料等の健全性研究(IAEA-SPAR-Ⅱ)に関する技術文書(TECDOC)(案)の概要」、第26回輸送・第21
回貯蔵合同WG資料9(2009年6月25日)。
2) “TN halt defective fuel shipments after ASN revises certificates”,NuclearFuel,Vol.34,No.12(2009年6月15日)。
1
規制強化に至った背景
〔漏えい燃料の挙動予測〕
• 原子炉運転中に漏えい燃料棒の内部に水が浸入
• 輸送容器乾燥の際に燃料棒内部の水が排出されず一部残留
• 燃料棒内の残留水分は輸送中の放射線分解で水素を発生
• 以上の結果水素濃度が上昇する
なお 健全燃料の輸送にこのような懸念はない
なお、健全燃料の輸送にこのような懸念はない。
〔水素ガスの特性〕
• 1気圧の空気中における水素のガスの爆発限界:4∼75容量%
• 1気圧の空気中における水素ガスの発火点(例) :527℃
• 最小着火エネルギーが低く静電気着火しやすい :0.02mJ
2
フランスと我が国の相違
〔フランス〕
• 乾式輸送であり、漏えい燃料を含む輸送を以前から行っている。
〔日 本〕
(輸送容器)
• 過去のフランス向けの使用済燃料乾式輸送では、健全燃料だけ
を輸送し、漏えい燃料を含む輸送は行われていない。
• 国内の使用済燃料輸送は一般に湿式で行われている。かつ漏
国内の使用済燃料輸送は一般に湿式で行われている かつ漏
えい燃料を含む輸送は一般的には行われていない。
(輸送貯蔵兼用容器)
• 中間貯蔵では乾式の輸送と貯蔵が行われるが、健全燃料が対
象で漏えい燃料を輸送貯蔵兼用容器に収納することはない。
• 貯蔵中に漏えい燃料が発生することは設計上考慮されるが、燃
料棒内に残留水分はないため、これによる水素の発生はない。
• 蓋間がHe雰囲気の二重蓋方式で内部もHe雰囲気であるため、
事故時(特別の試験条件)にも内部への空気混入はない。
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