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医療費分析中間報告 - 全国健康保険協会

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医療費分析中間報告 - 全国健康保険協会
資料3
医療費分析中間報告
1
1 これまでの
協会けんぽ香川支部の統計・分析
【20年度】
本部提供の医療費分析マニュアルを主に使用
・医療費の要素や健診のリスク数値を隣県である愛媛支部と比較
(全国値との比較も含む)
【21年度】
「医療費分析」協会けんぽパイロット事業
・医療費分析マニュアルでは収録されていない傷病別の分析を本部から
データを提供してもらい、支部独自で統計(傷病を19分類し分析)
・レセプトの未傷病化データも手作業で収録(収録前後で受診率の差は
ほとんどないことが判明)
・傷病手当金の傷病別分析
2
【22年度】
「医療費分析」協会けんぽパイロット事業の継続
・傷病別分析の更なる細分化(121分類)
・様々な属性により香川支部の医療費を段階的
に細分化し、特徴を分析
・加入者の生涯に置き換えた病気の推移を分析
◆本誌「医療費分析報告書」
◆概要版「協会けんぽ香川支部の医療費の状況」の作成
3
2 綾川町を対象とした統計・分析(24年度~)
(協会けんぽ香川支部・学識経験者・綾川町との連携)
(1)レセプト情報を用いた分析(受診率、医療費等)
①県全体と綾川町の疾病状況を協会けんぽと国保で観察する
(性別・年代別・121分類別)(平成22年度1年間のレセプト情報)
・協会けんぽと国保で疾病構造や医療費等に違いがあるのか分析
・香川県全体と綾川町に違いがあるか分析
【仮説】
・協会けんぽと国保では疾病ごとの受診率や医療費等が異なっている
・県全体に比べて綾川町では糖尿病の受診率や医療費が高いか低いか?
②香川県全体と綾川町に違いが認められた疾病があれば、その疾病特性を分
析する。特に糖尿病に関しては重点的に疾病特性を明らかにする。また、
旧綾上町と旧綾南町別にも分析を行う。
【仮説】
・旧綾上町と旧綾南町のどちらが糖尿病の受診率や医療費が高いか?
4
(2)特定健診情報を用いた分析
①県全体と綾川町の健診状況を協会けんぽと国保で観察する
(性別・年代別・血液検査データ判定別)
(平成22年度1年間の特定健診情報)
【仮説】
・協会けんぽと国保では判定別該当者・割合が異なっている
②健診を継続的に受診している者とそうでない者の、メタボリックシン
ドロームのリスク等の推移について分析する。
【仮説】
・健診を継続的に受診している者はリスク数が減少する傾向にある
5
(3)特定健診情報とレセプト情報をマッチングした分析(主に医療費)
①協会けんぽ、国保別に、健診情報とレセプト情報を個人(健康保険
記号番号)ごとに結合し、健診の受診状況と医療費の関係を分析する
(ただし個人を特定して分析を行うものではない)。可能であれば保健
指導の有無別にも分析を行う。
【仮説】
・単年度で観察すると、異常判定もしくはメタボリックシンドローム
判定リスク数が多いほど医療費が高くなる
・継続的に観察すると、健診のリスク数の減少に伴って医療費が低く
なっていく
・保健指導を受ければ、リスクの数も減少し、医療費も低くなる
6
(4)綾川町の概要(参考)
人口(H22)
綾川町
面積
協会けんぽ
加入者(H22 )
国民健康保険
加入者(H22)
24,625人
109.67㎢
8,386人※2
6,044人
旧綾上町
6,586人※1
71.20㎢※
1,969人※2
―
旧綾南町
19,619人※1
38.47㎢
6,418人※2
―
996千人
1,876㎢
369,958人※2
249,398人
128,057千人
377,985㎢
34,845,340人
35,670,366人
香川県
全国
※1 合併前平成17年度数値
※2 平成22年度毎月の加入者数平均のため計数は一致しない。
綾川町は、香川県のほぼ中央に位置し、平成18年3月21日に綾上町と綾南町が
合併して誕生した、総面積109.67平方キロメートル、人口約26,000人の町です。町の
南部には山林が広がり、北部は小山に囲まれた起伏の多い丘陵地で形成され
ています。
町名の由来ともなった清流綾川は、南東部の山中に源を発して北西部に流
れ、府中湖を経て坂出市に流入しています。綾川上流の柏原渓谷は讃岐百景
の一つになっており、水と緑の豊かな美しい自然が広がっています。
(綾川町HPより抜粋)
綾川町HPより
7
(5)年間一人当たり医療費・受診率【協会けんぽ加入者のみ】
一人当たり医療費
(円)
受診率(千人当たり)
(件)
200,000
9,000
180,000
8,000
160,000
7,000
140,000
6,000
120,000
5,000
100,000
4,000
80,000
3,000
60,000
40,000
2,000
20,000
1,000
0
全体
入院
入院外
歯科
綾川町
180,493
57,780
105,185
17,528
香川支部
163,841
50,099
95,210
全国(参考)
151,372
43,603
90,571
0
全体
入院
入院外
歯科
綾川町
7,419
134
6,066
1,219
18,532
香川支部
7,645
115
6,188
1,341
17198
全国(参考)
7,361
100
5,897
1,364
【データ】居住地郵便番号別加入者基本情報(平成22年度)_37香川
居住地郵便番号別医療費基本情報(平成22年度)_37香川
◆「全体」の一人当たり医療費では、綾川町が香川支
部及び全国値より高く、内訳として「入院」、「入院外」
の一人当たり医療費が高い傾向にある。
◆すべての項目において、綾川町・香川支部ともに全
国値より高い。
◆受診率は、「入院」のみ、綾川町が香川支部よりも高
い。
◆「歯科」を除いたすべての項目で、綾川町・香川支部
ともに全国値より高い。
8
(6)年間(糖尿病)一人当たり医療費・受診率【協会けんぽ加入者のみ】
(円)
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
(糖尿病)一人当たり医療費
【綾川町・香川支部】
(件)
400
(糖尿病)受診率(千人当たり)
【綾川町・香川支部】
300
200
100
全体
入院
入院外
綾川町
9,035
2301
6,734
香川支部
6,452
777
5,675
0
全体
入院
入院外
綾川町
238
3
234
香川支部
205
1
202
◆「全体」の一人当たり医療費・受診率ともに、綾川町が香川支部より高く、特に「入院」においてその傾向が顕著である。
(円)
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
(糖尿病)一人当たり医療費
【旧綾上町・旧綾南町】
(件)
400
(糖尿病)受診率(千人当たり)
【旧綾上町・綾南町】
300
200
100
0
全体
入院
入院外
全体
入院
入院外
旧綾上町
10,536
2216
8,320
旧綾上町
300
3
294
旧綾南町
8,575
2327
6,248
旧綾南町
220
4
216
【データ】居住地郵便番号別加入者基本情報(平成22年度)_37香川
居住地郵便番号別医療費基本情報(平成22年度)_37香川
◆「全体」の一人当たり医療費・受診率ともに、旧綾上町が旧綾南町より高いが、「入院」については、あまり差はない。
9
(7)年間健診リスク保有数別年間医療費【協会けんぽ加入者本人のみ】
(円)
450,000
健診リスク保有別一人当たり医療費
【綾川町・香川支部】
健診リスク保有別一人当たり医療費
【旧綾上町・旧綾南町】
(円)
450,000
400,000
400,000
350,000
350,000
300,000
300,000
250,000
250,000
200,000
200,000
150,000
150,000
100,000
100,000
50,000
50,000
0
0個
1個
2個
3個
4個
綾川町
57,908
153,471
126,527
217,965
355,913
香川支部
79,288
118,667
150,287
213,560
262,466
◆綾川町、香川支部ともに、リスク数が増えるにしたがって
医療費が増える傾向。
◆詳細にみると、香川支部は、ほぼリスク数と比例して医療
費が増加しているが、綾川町はリスク数1個のケースで医療
費が高くなっている。
0
0個
1個
2個
3個
4個
旧綾上町
56,060
99,169
151,486
195,456
234,195
旧綾南町
58,545
169,131
118,836
223,944
416,772
◆左図の綾川町と旧綾南町は、ほぼ同様の傾向。
◆旧綾南町が旧綾上町よりリスク数が増えるごとに医療費
が増える傾向。
【リスク保有数】腹囲・血圧・脂質・代謝リスク
【年間医療費】傷病を問わず集計した年間医療費(10割)
【データ】平成22年度健診受診者リスト(平成23年3月)kn37香川
10
(8)
本研究の結果の活用
◆綾川町住民について協会けんぽ(職域保険)・国保(地域保険)との比較を行うこ
とにより、それぞれの特徴的な疾病状況を明らかにし、保健事業等の立案の基礎的
資料とする。
◆健診等保健事業によって、リスク減少や医療費削減効果が生じているかなど、事業
の効果を評価することができる。
(保健師の事業実施に対するやりがいにもつながる。)
◆分析結果を綾川町で実施している既存の健康増進活動等で活用するとともに、新た
な活動を検討する。
◆今回の綾川町・学識経験者との連携をモデルとし、さらに中讃医療圏に働きかけ、
ひいては県全体に波及させていくことを目指す。
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