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郊外部の電線電柱類の景観対策における 課題と効果的な対策手法
独立行政法人 土木研究所 寒地土木研究所 地域景観ユニット Scenic Landscape Research Unit 郊外部の電線電柱類の景観対策における 課題と効果的な対策手法に関する一考察 独立行政法人 土木研究所 寒地土木研究所 北海道札幌市豊平区平岸 1 条 3 丁目 1-34 TEL:011-590-4044 E-mail:[email protected] 松田 泰明 / 南 朋恵 1. 背 景 2. 社会的ニーズの高まりと今後の景観整備への期待 道路からの景観は地域の印象に大きく影響するが、沿道には多くの電線電柱が設 地方自治体の財政が厳しいなか、 景観法に基づく景観計画の策定や観光振興な 置され、 これらが沿道景観へ与える影響は大きい。そのため、観光地やそれにつなが どを目的としたまちづくりなどの視点から、電線電柱類の景観対策のニーズは高 る道路などでの沿道景観向上への地域ニーズも高く、観光立国推進基本法において いが、公共事業に関する補助金が2010年から 「社会資本整備総合交付金制度」 と もその重要性が謳われている。特に観光地に通ずる郊外道路では地中化以外の景観 なり、 自治体が独自に電線電柱類の地中化などの景観整備を行いやすくなった。 対策も有効と成り得るが、 市街地の幹線道路以外での景観対策例は少ない。 ● 従前の補助金制度(個別補助金) 一方、近年の光ケーブル網の整備や電線類の多線化などによって、電線電柱がこれ まで以上に目立つ問題が発生しており、 同時に道路占用上の課題もある。 体の占用基準の調査、 電線事業者へのヒアリング、 諸外国の事例収集など行った。 港 湾 etc 美瑛町での美しい農業景観形成のための電線地中化した事例 創意工夫を生かして実現可能 従来より自治体が独自に電線電柱類の地中化 などの景観整備を行いやすくなった 港 湾 沿道景観への影響が大きい 住 宅 事業の効果を一層高めるソフト事業についても、 住 宅 etc 市街地 海 岸 計画に位置付けられた事業の範囲内で、 地方公共団体が国費を自由に充当可能 下水道 沿道の電柱・電線 下水道 地方 公共団体 まちづくり まちづくり そこで、 これらに関する課題把握と景観向上策の検討を行うため、現地調査や自治 交付金を活用した小平町道の駅周辺での電線地中化の予定箇所 これまでの直轄補助金と新たな交付金制度の違い(国土交通省資料を土木研究所が編集) 郊外部 3. 電気通信上の課題と景観への影響 現 状 現 状 地中化以外にも景観への影響を 軽減できる手法が少なくない 近 年 課 題 現地調査や事業者へのヒアリングの結果、近年の通信需要への対応や通信会 社会的背景 社間の競争などにより、電線電柱類の増設や新設などが行われ、景観への影響が ● 観光振興など沿道景観向上に関する 地域ニーズの高まり 道路占用の基準や運用上の問題 補助金 海 岸 付金を活用した景観対策が期待される。 道 路 治 水 治 水 補助金 る郊外部での電線電柱類の景観対策に交付金を活用しやすくなったため、今後この交 電線・光ケーブル類の多線化と これによる新たな電柱の設置 事 業 道 路 しかしながら、最近の社会資本整備総合交付金制度の導入により、地方自治体によ これまでの対策は主に市街地での 電線共同溝事業が対象 ● 社会資本整備総合交付金制度 さらに大きくなっていることを把握した。 主な課題 ● 社会資本整備総合交付金制度により 共同溝事業以外でも対策が容易に ● 地方部での新たな光ケーブル網の整 備による電線電柱の増設 ※郊外部の定義: ここでは 自 然 域 や 農 村 域 などの 沿 道 に住居や商業施設 が ほとんど な い 地 域としている 電線・電柱類の 郊外部での景観対策の増加への期待と 適切な対策の必要性の高まり (新設及び複線化) ● 通信線の多線化や新たな光ケーブル ● 既設通信線は半永久的な扱いのため、 需要増加に対して常に新規配線し多 線化となる 研究の背景と目的 ● 新たな通信会社の光ケーブル設置に より更なる通信線の多線化 設置により通信線重量が増加し、既 存電柱間への電柱の増設や電柱の 新設が発生 市街地だけでなく郊外部でも通信線の多線化により景観阻害が 増している 5. 郊外部で効果的と考えられる景観対策(一例として) 電線電柱の占用方法の適切な誘導は景観向上効果が確実で あり、例えば片側集約などは道路法施行令でも定められており、 通信線重量の増加により中間に追加された電柱(左写真) と別に新設された電柱(右写真) 銅線 ケー ブル 光ケ ーブ ル 電力 線に 比較 径の して 大きな (出 通信 典:大 線 人 の 学 !NT T 西日 本 北海道と本州における運用の比較 道路法施行令 (H23.12) 北海道 (H16.1) 東京都 (H15.4) 電柱占用許可の方針 ・道路の敷地外に適当な場所がな く、公益上やむを得ない場所 ・地下埋設、裏側配線等により路上 から極力除去。困難な場合も共架 地方部の電柱 ・法面(法面のない道路にあっては、 ・敷地境界の道路側。歩道・盛土法 路端に近接する部分) - 集約・共架 社会 ) 理者の費用負担もなく取り組みやすい。 したがって、郊外部など ではまず先にコストがかからず効果的な占用位置の効果的な誘 導について検討することが重要である。 現地調査やヒアリング、諸外国との比較調査などから、効果的 横浜市 (H23.4) 島根県 (−) - - ・道路の敷地外に適当な場所がな く、 公益上やむを得ない場所 面・小段への設置を認めない。 - ・路面に接して設ける占用物件は、 ・同一路線に係る電柱は道路の同 ・幅員10m以内の歩道を有しない 一側 科見 また道路新設時や工事による電柱移設であれば自治体や道路管 電柱の設置規制 電 線 場所 ・街角部及び横断歩道のある場所。 消火栓から5メートル以上、火災 ・電線を橋又は高架の道路に取り付 ける場合、桁の両側又は床版の下 - ・新設された主要幹線道路には、設 けない。立体交差部に設けない 報知機から3メートル以上離した 場所 ・有線放送線を架設するための柱は 設けない ・地下埋設により地上から極力除 ・街路樹の上空にあっては、街路樹 去。横断は地下埋設困難な場合 ・横断する場合の道路中心線との 角度は、 45度以上90度以下 ・交差点部等細部の基準について は北海道よりも厳しい運用 ・市街地区域内の主要幹線道路は建 柱をさけ、 原則地下電線 ・有線放送線を架設するための柱 は設けない に支障とならない高さを確保 - ・両側に電柱等が設けられている道 路は、道路を横断しない。 ・交差は90度 方法の開発、一例として専用トレンチマ シンの導入による管路掘削費の低減や ※赤文字は地域によって特徴が現れている項目 道路法施行令では原則として道路内での電線電柱の占用を認めておらず、やむを得ない場合のみ占用を許可 民地への大幅なセットバックによる景観 対策の事例(仏) 日本とフランスの配電ルートの違い 通信線が切られる可能性を考慮し、道路両側への通 ● やむを得ない場合の道路敷地内での占用箇所の適 切な誘導の必要性 ● 基準で定められている同一路線における同じ側や共 架柱への誘導の不徹底 ● 幹線道路沿いからの配電ルートの見直し 平 地 ● コスト差が小さく、国産材の木材利用促 集 落 進の観点及び電線の少ない山間部など 山 林 で有効な木製電柱の採用 フランス 集 落 山 林 信線の設置の常態化 ● 道路法では占用基準が厳しい道路横断線の占用許 可の扱いに各機関で違いが大きい など 対策 集 落 高圧送電 低圧送電 ● 通信線について、建築限界を超えた車両により横断 ● セットバックと路傍植栽を組み合わせた 山 林 したがって、 より適切な占用基準やその運用が望まれる。 以下に郊外部に関係する主な課題を示す。 通信線の直埋設方式によるコスト低減 など ● 幹線道路から離れた別線や大幅なセット バックなどによる対策 日 本 りその基準やその運用は異なり、 このことが地域の景観だけでなく安全性へも影響している。 主な課題 セットバックと路傍植栽を組み合わせた 対策 (画像:http://maps.google.co.jp/) するとされている。 そのため占用方法の適切な誘導により景観改善に繋げられるが、 自治体や道路管理者等によ への占用許可 策が進む) ● 郊外部での低コストな無電柱化の施工 - 4. 道路占用などその他の課題と景観への影響 ● 道路敷地外に設置可能と考えられる区間での敷地内 の廃止(道路管理者も負担するとより対 行的に推進する(水害にも強く、東日本 大震災でも架空線に比べて被害は小さ かった) る場合単独柱の占用は認めない ・原則共架 ・道路の見通しに支障を及ぼさない 占用基準とその適切且つ効果的な運用 ● 横断占用の厳格な対応と交差点などで の道路横断菅の設置を標準化し、横断線 ついて、負担の大きい電力線と分けて先 ・他の線路等に共架することができ - ● 道路法施行例の基本的考えを踏まえた ● 地中化により、維持管理が容易になり整 備コストの差も小さな通信線の地中化に - 原則として法面若しくは路端寄 道路においては片側 と考えられる対策手法についていくつか提案する。 考えられる主な対策 平 地 集 落 高圧送電 低圧配電 山 林 地下埋設の溝を掘削する 専用のトレンチマシン (画像: http://highhopesgardens.co m/blog/2008/05/) 凡 例 道路敷地外に設置可能と考えられる区間で の占用許可事例、車道に近く衝突事故の危 険性も 同一路線で電力・通信線共に両側への占用 許可がされている事例は多い 以前は厳格に基準が運用され、法面奥の敷 地外や用地境界に占用されている事例 高圧電線及び電柱 低圧電線及び電柱 集落エリア フランスにおける郊外部での配電ルート (画像:http://maps.google.co.jp/) N4(フランス サンシー・レ・プロヴァン) (画像:http://maps.google.co.jp/) 独立行政法人 土木研究所 寒地土木研究所 地域景観ユニット Scenic Landscape Research Unit 郊外部の電線電柱類の景観対策における 課題と効果的な対策手法に関する一考察 独立行政法人 土木研究所 寒地土木研究所 北海道札幌市豊平区平岸 1 条 3 丁目 1-34 TEL:011-590-4044 E-mail:[email protected] 松田 泰明 / 南 朋恵 1. 背 景 2. 社会的ニーズの高まりと今後の景観整備への期待 道路からの景観は地域の印象に大きく影響するが、沿道には多くの電線電柱が設 地方自治体の財政が厳しいなか、 景観法に基づく景観計画の策定や観光振興な 置され、 これらが沿道景観へ与える影響は大きい。そのため、観光地やそれにつなが どを目的としたまちづくりなどの視点から、電線電柱類の景観対策のニーズは高 る道路などでの沿道景観向上への地域ニーズも高く、観光立国推進基本法において いが、公共事業に関する補助金が2010年から 「社会資本整備総合交付金制度」 と もその重要性が謳われている。特に観光地に通ずる郊外道路では地中化以外の景観 なり、 自治体が独自に電線電柱類の地中化などの景観整備を行いやすくなった。 対策も有効と成り得るが、 市街地の幹線道路以外での景観対策例は少ない。 ● 従前の補助金制度(個別補助金) 一方、近年の光ケーブル網の整備や電線類の多線化などによって、電線電柱がこれ まで以上に目立つ問題が発生しており、 同時に道路占用上の課題もある。 体の占用基準の調査、 電線事業者へのヒアリング、 諸外国の事例収集など行った。 港 湾 etc 美瑛町での美しい農業景観形成のための電線地中化した事例 創意工夫を生かして実現可能 従来より自治体が独自に電線電柱類の地中化 などの景観整備を行いやすくなった 港 湾 沿道景観への影響が大きい 住 宅 事業の効果を一層高めるソフト事業についても、 住 宅 etc 市街地 海 岸 計画に位置付けられた事業の範囲内で、 地方公共団体が国費を自由に充当可能 下水道 沿道の電柱・電線 下水道 地方 公共団体 まちづくり まちづくり そこで、 これらに関する課題把握と景観向上策の検討を行うため、現地調査や自治 交付金を活用した小平町道の駅周辺での電線地中化の予定箇所 これまでの直轄補助金と新たな交付金制度の違い(国土交通省資料を土木研究所が編集) 郊外部 3. 電気通信上の課題と景観への影響 現 状 現 状 地中化以外にも景観への影響を 軽減できる手法が少なくない 近 年 課 題 現地調査や事業者へのヒアリングの結果、近年の通信需要への対応や通信会 社会的背景 社間の競争などにより、電線電柱類の増設や新設などが行われ、景観への影響が ● 観光振興など沿道景観向上に関する 地域ニーズの高まり 道路占用の基準や運用上の問題 補助金 海 岸 付金を活用した景観対策が期待される。 道 路 治 水 治 水 補助金 る郊外部での電線電柱類の景観対策に交付金を活用しやすくなったため、今後この交 電線・光ケーブル類の多線化と これによる新たな電柱の設置 事 業 道 路 しかしながら、最近の社会資本整備総合交付金制度の導入により、地方自治体によ これまでの対策は主に市街地での 電線共同溝事業が対象 ● 社会資本整備総合交付金制度 さらに大きくなっていることを把握した。 主な課題 ● 社会資本整備総合交付金制度により 共同溝事業以外でも対策が容易に ● 地方部での新たな光ケーブル網の整 備による電線電柱の増設 ※郊外部の定義: ここでは 自 然 域 や 農 村 域 などの 沿 道 に住居や商業施設 が ほとんど な い 地 域としている 電線・電柱類の 郊外部での景観対策の増加への期待と 適切な対策の必要性の高まり (新設及び複線化) ● 通信線の多線化や新たな光ケーブル ● 既設通信線は半永久的な扱いのため、 需要増加に対して常に新規配線し多 線化となる 研究の背景と目的 ● 新たな通信会社の光ケーブル設置に より更なる通信線の多線化 設置により通信線重量が増加し、既 存電柱間への電柱の増設や電柱の 新設が発生 市街地だけでなく郊外部でも通信線の多線化により景観阻害が 増している 5. 郊外部で効果的と考えられる景観対策(一例として) 電線電柱の占用方法の適切な誘導は景観向上効果が確実で あり、例えば片側集約などは道路法施行令でも定められており、 通信線重量の増加により中間に追加された電柱(左写真) と別に新設された電柱(右写真) 銅線 ケー ブル 光ケ ーブ ル 電力 線に 比較 径の して 大きな (出 通信 典:大 線 人 の 学 !NT T 西日 本 北海道と本州における運用の比較 道路法施行令 (H23.12) 北海道 (H16.1) 東京都 (H15.4) 電柱占用許可の方針 ・道路の敷地外に適当な場所がな く、公益上やむを得ない場所 ・地下埋設、裏側配線等により路上 から極力除去。困難な場合も共架 地方部の電柱 ・法面(法面のない道路にあっては、 ・敷地境界の道路側。歩道・盛土法 路端に近接する部分) - 集約・共架 社会 ) 理者の費用負担もなく取り組みやすい。 したがって、郊外部など ではまず先にコストがかからず効果的な占用位置の効果的な誘 導について検討することが重要である。 現地調査やヒアリング、諸外国との比較調査などから、効果的 横浜市 (H23.4) 島根県 (−) - - ・道路の敷地外に適当な場所がな く、 公益上やむを得ない場所 面・小段への設置を認めない。 - ・路面に接して設ける占用物件は、 ・同一路線に係る電柱は道路の同 ・幅員10m以内の歩道を有しない 一側 科見 また道路新設時や工事による電柱移設であれば自治体や道路管 電柱の設置規制 電 線 場所 ・街角部及び横断歩道のある場所。 消火栓から5メートル以上、火災 ・電線を橋又は高架の道路に取り付 ける場合、桁の両側又は床版の下 - ・新設された主要幹線道路には、設 けない。立体交差部に設けない 報知機から3メートル以上離した 場所 ・有線放送線を架設するための柱は 設けない ・地下埋設により地上から極力除 ・街路樹の上空にあっては、街路樹 去。横断は地下埋設困難な場合 ・横断する場合の道路中心線との 角度は、 45度以上90度以下 ・交差点部等細部の基準について は北海道よりも厳しい運用 ・市街地区域内の主要幹線道路は建 柱をさけ、 原則地下電線 ・有線放送線を架設するための柱 は設けない に支障とならない高さを確保 - ・両側に電柱等が設けられている道 路は、道路を横断しない。 ・交差は90度 方法の開発、一例として専用トレンチマ シンの導入による管路掘削費の低減や ※赤文字は地域によって特徴が現れている項目 道路法施行令では原則として道路内での電線電柱の占用を認めておらず、やむを得ない場合のみ占用を許可 民地への大幅なセットバックによる景観 対策の事例(仏) 日本とフランスの配電ルートの違い 通信線が切られる可能性を考慮し、道路両側への通 ● やむを得ない場合の道路敷地内での占用箇所の適 切な誘導の必要性 ● 基準で定められている同一路線における同じ側や共 架柱への誘導の不徹底 ● 幹線道路沿いからの配電ルートの見直し 平 地 ● コスト差が小さく、国産材の木材利用促 集 落 進の観点及び電線の少ない山間部など 山 林 で有効な木製電柱の採用 フランス 集 落 山 林 信線の設置の常態化 ● 道路法では占用基準が厳しい道路横断線の占用許 可の扱いに各機関で違いが大きい など 対策 集 落 高圧送電 低圧送電 ● 通信線について、建築限界を超えた車両により横断 ● セットバックと路傍植栽を組み合わせた 山 林 したがって、 より適切な占用基準やその運用が望まれる。 以下に郊外部に関係する主な課題を示す。 通信線の直埋設方式によるコスト低減 など ● 幹線道路から離れた別線や大幅なセット バックなどによる対策 日 本 りその基準やその運用は異なり、 このことが地域の景観だけでなく安全性へも影響している。 主な課題 セットバックと路傍植栽を組み合わせた 対策 (画像:http://maps.google.co.jp/) するとされている。 そのため占用方法の適切な誘導により景観改善に繋げられるが、 自治体や道路管理者等によ への占用許可 策が進む) ● 郊外部での低コストな無電柱化の施工 - 4. 道路占用などその他の課題と景観への影響 ● 道路敷地外に設置可能と考えられる区間での敷地内 の廃止(道路管理者も負担するとより対 行的に推進する(水害にも強く、東日本 大震災でも架空線に比べて被害は小さ かった) る場合単独柱の占用は認めない ・原則共架 ・道路の見通しに支障を及ぼさない 占用基準とその適切且つ効果的な運用 ● 横断占用の厳格な対応と交差点などで の道路横断菅の設置を標準化し、横断線 ついて、負担の大きい電力線と分けて先 ・他の線路等に共架することができ - ● 道路法施行例の基本的考えを踏まえた ● 地中化により、維持管理が容易になり整 備コストの差も小さな通信線の地中化に - 原則として法面若しくは路端寄 道路においては片側 と考えられる対策手法についていくつか提案する。 考えられる主な対策 平 地 集 落 高圧送電 低圧配電 山 林 地下埋設の溝を掘削する 専用のトレンチマシン (画像: http://highhopesgardens.co m/blog/2008/05/) 凡 例 道路敷地外に設置可能と考えられる区間で の占用許可事例、車道に近く衝突事故の危 険性も 同一路線で電力・通信線共に両側への占用 許可がされている事例は多い 以前は厳格に基準が運用され、法面奥の敷 地外や用地境界に占用されている事例 高圧電線及び電柱 低圧電線及び電柱 集落エリア フランスにおける郊外部での配電ルート (画像:http://maps.google.co.jp/) N4(フランス サンシー・レ・プロヴァン) (画像:http://maps.google.co.jp/)