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会社説明会資料(PDF,3MB)
1 2 3 ご覧いただいているのは、エプソンの経営理念と、 お客様との約束および当社の果たすべき役割を記したタグライン、 「Exceed Your Vision」です。 この経営理念の根底には、すべてのステークホルダーとの信頼関係に基づいた経営、 という思想が流れており、現在、世界の14の言語に翻訳され、グループ全体で共有し、 全社員の価値観や行動の原点になっています。 私たちエプソンは、この経営理念を実践することにより、お客様の期待を超える価値を 創出し、世の中にとって、なくてはならない会社となることを目指しています。 4 会社概要は、ご覧のとおりです。 当社株式は、東証1部に上場していますが、2014年8月29日より、 投資魅力が高い銘柄で構成される、JPX日経400銘柄に採用されました。 資本金は532億円、直前決算期である2013年度の連結売上高は1兆84億円、 事業利益は900億円、連結従業員数は約73,000名です。 なお、エプソンは、真のグローバル企業としての経営基盤強化のために、2013年度から 国際財務報告基準(IFRS)を任意適用しています。 5 エプソンの創業の地である長野県の諏訪地域は、古くから精密機器産業が盛んな所で、 エプソンの前身である大和工業も、腕時計の部品組み立て工場として、 1942年に設立されました。 そして、いくつもの世界初を含む、画期的な商品を創出してきたことで業容が拡大し、 現在では、プリンターをはじめとする様々な事業を展開しています。 ここで、「エプソン」というブランドの由来について、簡単にご説明します。 1968年に発売し大ヒット商品となった、世界初の小型軽量デジタルプリンター「EP-101」、 この「EP」は「Electric Printer」の頭文字ですが、このEPの多くの子供たち、「SON」を 世の中に生み出そうという想いを込め、1975年に「EPSON」ブランドが誕生しました。 お陰さまで来年、2015年は、ブランド制定40周年を迎えます。 6 2013年度の事業セグメント別の売上高は、ご覧のとおりです。 情報関連機器事業の売上高が8,412億円と全体の8割以上を占めており、 これがエプソンの主柱事業となっています。 この事業では、日本国内でカラリオの名称でご愛用いただいている、 家庭用のインクジェットプリンターのほか、オフィス向けや新興国市場向けのプリンターを 取り扱っています。 また、ポスター・看板などを印刷する商業印刷用のプリンターや、 効果的なプレゼンテーションを演出する、液晶プロジェクターなどを販売しています。 デバイス精密機器事業では、スマートフォンやデジタルカメラなどに内蔵される、 水晶デバイスや半導体のほか、セイコーブランドの腕時計などを手掛けています。 今後の成長領域として位置付けているセンサー産業機器事業では、 健康・スポーツ分野向けの商品・サービスの提供のほか、精密組立てロボットや、 産業用インクジェット印刷機などを扱っています。 7 先ほどもご説明したとおり、エプソンは、創業の事業である腕時計の製造を通じて、 小さなスペースに多くの精密部品を実装する高密度実装技術や、 わずかなエネルギーで長時間駆動させることができる低消費電力技術を培ってきました。 これらに加え、超微細・精密加工技術などにより、様々な技術革新を成し遂げ、 インクジェットプリンターをはじめとする数多くの商品で、省エネ化・小型化・高精度化を 実現してきました。 このように、過去から脈々と受け継がれてきたDNAともいうべき「省・小・精の技術」こそが、 私たちエプソンの大きな強みであり、競争力の源泉となっています。 8 エプソンの、もう一つの競争力の源泉が、エプソン流の垂直統合型ビジネスモデルです。 「省・小・精の技術」に基づく独創のコアデバイスの開発から、強い商品の企画・設計、 高度なものづくりによる製造、そして全世界に構築した販売網を通じた営業活動まで、 すべてのサプライチェーンを自社で行っています。 このように、商品の企画・製造・販売だけでなく、商品の競争力を際立たせる コアデバイスの開発・製造までを、一貫して自分たちで行うビジネスモデルこそ、 他社には真似のできない、お客様の期待を超える商品・サービスの創出を実現する、 源泉となっています。 9 それでは、エプソンが目指す姿についてご説明します。 エプソンは、長期ビジョン「SE15」のもと、「省・小・精の技術」をベースとして、 マイクロピエゾ技術などのコア技術を磨き上げることで、プリンティング、 ビジュアルコミュニケーション、生活の質向上、ものづくり革新の4つの領域で、 世界中のあらゆるお客様に感動していただける製品・サービスを創り、作って、 お届けすることに、取り組んでいます。 10 2013年度からスタートした「SE15後期 新中期経営計画」では、既存事業領域での 商品構成やビジネスモデルの転換と、新規事業領域の開拓を進めています。 そして、2016年度以降の次期中期経営計画では、エプソンは、カラリオ・プリンターに 代表されるような、コンシューマー向けの画像・映像出力機器中心の会社から、 プロフェッショナル向けを含む新しい情報ツールや設備をクリエイトし、 再び力強く成長する企業に変わることをめざしています。 これにより、安定的な利益体質の確立と、将来の成長に向けた事業基盤の構築を図り、 次期中期計画のできるだけ早いタイミングで、ROS(売上収益事業利益率) 10%、 ROE(自己資本当期利益率) を継続的に10%以上、の達成を目標としています。 11 それではこれから、エプソンが革新する4つの領域での取り組みについて、ご説明します。 まずは、プリンティングの領域です。 ここでエプソンの強みとなるコア技術が、「マイクロピエゾテクノロジー」です。 インクジェットプリンターには、インクを飛ばすプリントヘッドが搭載されています。 エプソンの「マイクロピエゾテクノロジー」の特長は、他社とは異なり、 電圧をかけると変形する、ピエゾというセラミック素子の機械的な動きで、 プリントヘッドからインクを押し出して飛ばすことです。 これにより、他の方式に比べ、豊富な種類のインクを選択でき、 プリントヘッドの耐久性も非常に高く、メンテナンスの必要がほとんどありません。 さらに、プリントヘッドにある、髪の毛のわずか1/3程度の直径しかないインクノズルから、 1秒間に4万発以上ものインク滴を噴射させることができるのです。 エプソンは、昨年、これまでより格段に高精度・高速印刷を実現する、 インクジェット技術である「PrecisionCore」を開発しました。 今後、この技術をオフィスや商業・産業といった、様々な分野で活用していきます。 12 このPrecision Coreテクノロジーを活用して、エプソンはオフィスプリンターの革新に 取り組んでいます。 一般に、オフィスで印刷する場合には、レーザープリンターという認識がまだ根強いと 思います。 しかし、エプソンのビジネス向けインクジェットプリンターは、 同等クラスの当社レーザープリンターと比較して、1枚当たりの印刷コストは約1/2、 消費電力は約1/10など、ご覧のような優位性を備えています。 エプソンは、こうした特長のあるインクジェットプリンターを一層進化させた、 お客様にとって、よりお得な新プリントサービスである「スマートチャージ」サービスを、 2014年8月21日から開始しました。 エプソンは独自のコア技術を活用した新しい商品やサービスの提供を通じ、 オフィスの印刷コストの低減に、寄与していきます。 13 プリンティング領域の二つ目の取り組みは、新興国向けの商品戦略です。 新興国市場では、安く大量の印刷を行いたい、というニーズが特に強いため、 改造業者がエプソンのインクジェットプリンターに大型のインクタンクを取り付けて販売し、 粗悪なインクによる故障や、インク漏れなどのトラブルの原因となっていました。 そこで、エプソンは、詰め換え可能な大容量インクタンクを搭載した インクジェットプリンターを商品化し、2010年からインドネシアを皮切りに発売したところ、 高品質な純正インクとメーカー保証の安心感から、各市場で高い評価をいただき、 現在では、販売地域が約130ヵ国まで拡大しました。 このプリンターは、2013年度の収益拡大に大きく貢献しています。 14 続いて、商業・産業領域への取り組みです。 エプソンの「マイクロピエゾテクノロジー」は、先ほどご説明したとおり、 とても高い可能性を秘めた技術です。 多様なインクに対応できる特性を生かし、屋外看板や服飾生地の印刷、 更には食品やワインボトルのラベルなど、様々な印刷分野に用途が拡大しています。 このように、エプソンのインクジェット技術は、 生産工程の短縮化や環境負荷の低減を実現し、生産プロセスの革新に貢献しています。 15 次に、ビジュアルコミュニケーションの領域です。 エプソンのプロジェクターは、独創の「マイクロディスプレイ技術」により、 13年連続で世界シェアNo.1という、高い評価を頂戴しています。 プロジェクターといえば、映像を映すだけ、という印象をお持ちの方も多いと思いますが、 本日のご説明でご覧いただいている、このエプソンのインタラクティブプロジェクターは、 投影された画面上に、このように電子ペンで文字などを書き込み、 その映像をリアルタイムに表示することができます。 教育現場やビジネスの現場で、より効果的なコミュニケーションを実現しています。 16 このほか、メガネのように装着して、いつでもどこでも気軽に大画面映像を鑑賞することが できる、スマートグラス「MOVERIO BT-200」を、2014年6月末に発売しました。 最近注目を集めている、ウエアラブル型の商品であり、 映画やWeb動画などを、自由なスタイルで楽しむことができます。 さらには、例えば、巨大な倉庫の中で目的物までのナビゲーションを行うなど、 業務プロセスそのものを変革させる、様々な用途開発も進んでいます。 17 続いて、生活の質向上です。 エプソンは、健康・医療やスポーツ分野において、 独自の高精度センサー技術を駆使した商品・サービスをご提供し、 人々の健康な生活環境の構築に、貢献してまいります。 ご覧のリスト型脈拍計は、脈拍を正確に計測することにより、 脂肪の効率的な燃焼ゾーンなどを把握し、利用者の健康管理をサポートします。 18 また、最近増加しているランニング愛好者のご要望にお応えした、 薄型・軽量で走行距離やペースなどを高精度で長時間計測できる、 GPSランニング機器「GPS Sports Monitor」を販売しています。 19 このほか、皆さまの中にはゴルフが趣味の方もいらっしゃるかと思いますが、 4月から発売した「M-Tracer For Golf」は、ゴルフクラブに装着するだけで、 いつでもどこでも自分のスイングを簡単にチェックでき、スマートフォンなどで、 改善ポイントを分かりやすく表示する、という画期的な商品です。 このように、エプソンのセンシング技術により、人々の生活の質の向上に、 貢献してまいります。 20 最後に、ものづくり革新です。 この領域では、エプソンのロボティクス技術により、 生産性を革新する精密組立てロボットを提供しており、 世界各国のスマートフォンなどの生産ラインで導入されています。 エプソンは、水平多関節型ロボットの分野でトップシェアを有しており、 様々な生産現場の自動化に貢献してきました。 また、昨年開発した「自律型双腕ロボット」は、見て、感じて、考えて、働くロボットで、 今まで自動化が困難だった生産工程の自動化を、実現できます。 このように、エプソンのロボティクス技術により、ものづくりの革新にも取り組んでいます。 21 それでは、ここから、業績動向についてご説明します。 過去の実績と2014年度の業績予想は、ご覧のとおりです。 2009年度から2012年度にかけては、売上高は円高進行や事業構造改革による 不採算事業の縮小などから、減少傾向を辿りましたが、営業利益は、 コストダウンや固定費削減などにより、200億円から300億円の水準を 確保してまいりました。 これに対し、2013年度は、今まで取り組んできた戦略が着実に進捗した成果に加え、 円安効果もあり、2008年度以来、再び売上高が1兆円の大台を回復し、 事業利益も900億円と、前期から大幅な増益となりました。 当期利益は、これに加えて、業績改善に伴う一時的な税金費用減少のプラス影響もあり、 過去最高益である844億円となりました。 2014年度も、売上収益は1兆400億円、事業利益は920億円と、前期比で増収増益の 計画であるとともに、当期利益は、2014年4月の企業年金制度改定に伴う一時的な 費用減少、約300億円のプラス影響もあり、1,000億円を見込んでいます。 22 エプソンの配当方針は、安定配当を基本としつつ、 中長期的には連結配当性向30%を目標とし、 株主の皆さまへの利益還元を行ってまいります。 2013年度の年間配当は、大幅な業績改善を踏まえ、前期から1株当たり30円増配し、 50円とさせていただきましたが、2014年度も増益の見通しであるため、 1株当たり70円を計画しています。 23 エプソンは、タグライン“EXCEED YOUR VISION”に込められた想いをもとに、 プリンティングなどの4つの領域で、お客様に驚きや感動をもたらし、 世の中にとってなくてはならない会社となるために挑戦してまいります。 これからも、エプソンにご期待いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。 24 2 25