...

(2)(PDF形式:1092KB)

by user

on
Category: Documents
6

views

Report

Comments

Transcript

(2)(PDF形式:1092KB)
石油・天然ガス開発支援
○探鉱開発などの活動に係るリスクマネーの供給等公的機関による補完機能の強化(「グローバル経済戦略」18年4月)
○JOGMECなどの機関が様々なリスクの負担や資金供給等を通じ総合的に支援するための体制を抜本的に強化(「新・国家エネルギー戦略」18年5月)
○積極的な資源外交の展開など、石油等の安定供給確保に向けた戦略的・総合的な取組みの強化(「エネルギー基本計画」19年3月)
○資源産出国の実情に応じJOGMEC等機関の施策に加え、政府開発援助を活用して総合的かつ戦略的関係を構築・強化(「資源確保指針」20年3月)
20年度のトピックス
JOGMECのミッション
石油・天然ガス確保のため、JOGMECの有する支援機
能を有機的に連携させ、プロジェクト全段階に応じた支
援を実施して、我が国企業の自主開発を促進する。
リスクマネー供給等
地質構造調査等
探鉱出資
我が国
企業
事前段階
債務保証
ガス液化出資
探鉱段階
資産買収出資
開発段階
資源外交の積極的推進
技術開発
技術者研修受入
情報収集・分析・提供等
共同研究
産油・産ガス国との
関係強化
産油・産ガス国
国
生産段階
◆ PDVSAとのMOUを締結し、ポテンシャルの高いベネ
ズエラでの権益獲得へ向け前進。
◆大規模油田への参入が期待されるイラク国際入札に
ついて、 JOGMEC自らもPQ資格を獲得する等、我が
国企業の支援体制を構築。
◆20年4月-21年6月に、探鉱出資6件、追加債務保証1
件を新規採択。
◆東シベリアにて露企業との共同探鉱3案件を形成・推
進。
◆三次元物理探査船「資源」で6海域の調査を実施。
◆GTL実証プラントが稼動開始。海外ガス田での商業
化に向けた事業化調査・マーケティングも実施中。
◆メタンハイドレート開発フェーズ1が終了し、エネル
ギー資源となり得る可能性を確認。フェーズ2への移
行が決定し、海洋エネルギー・鉱物資源開発計画にメ
タンハイドレート開発計画を盛込んだ。
-3-
石油・天然ガス開発支援
地域別戦略
●イラク
研修・共同スタディ
PQ取得による本邦企業支援
●リビア
水処理、
地質構造調査
●グリーンランド(カヌマス)
地質構造調査
●東シベリア
鉱区取得・共同探鉱
○カナダ
メタンハイドレート
○米国
メタンハイドレート等
○クウェート:CO2EOR、
サウジアラビア:産業協力
○カンボジア、ベトナム、
インドネシア等
地質構造調査、GTL等
○中国
CCS
●メキシコ
CO2EOR、水処理、
地質構造調査等
●ベネズエラ
包括的協力、共同スタディ、
本邦企業支援等
●UAE
CO2EOR
○オーストラリア
本邦企業支援、
GTL、CBM等
○アンゴラ、
ナイジェリア、
アルジェリア等
地質構造調査
○ブラジル、ペルー
エクア ドル等
大水深、共同研究、
地質構造調査等
●:重点的取組みが進んでいる国
○:その他の地域
-4-
石油・天然ガス開発支援
JOGMEC石油・天然ガス分野の主なプロジェクト(平成21年6月16日現在)
単位:億円
地 域 別 出 資 実 績 ( 18~ 20年 度 )
18年度 19年度 20年度
合計
アジア・オセアニア
8.9
39.7
45.6
94.2
中東
0.0
0.0
0.0
0.0
アフリカ
0.0
13.6
19.7
33.3
欧州
0.0
0.0
4.6
4.6
南北アメリカ
0.0
5.7
28.8
34.5
CIS
33.7
8.1
2.0
43.9
合計
42.6
67.1
100.6
210.5
カヌマス II
新規 Idemitsu E&P Shetland Ltd.
INPEX U.K. Ltd.
新規
追加
インペックス北カスピ海石油㈱
INKとの共同探鉱調査
インペックス北カスピ海石油㈱
ITOCHU Oil Exploration(Azerbaijan)Inc.
ITOCHU Oil Exploration(BTC)Inc.
メタンハイドレート
産出試験
東シベリア
サハリン石油・ガス開発㈱
サハリンⅢ
ウズベクネフチガスとのMOU
※出資実績は評価損計上後の額
オハネットオイルアンドガス㈱
新規
リビアNOCとの
油田の水処理に関する共同研究
中国CCS-EOR
プロジェクト
アラビア石油㈱
イラク特別研修
油田評価スタディ
UAE, CO2EORなどによる
生産性向上技術
新規
GTL実証試験
光ファイバーを用いた
坑井内温度圧力測定
メタンハイドレート
研究フェーズ2
新規
CO2EORスタディ
クウェイト特別研修
インドONGC-VideshとのMOU
モエコベトナム石油㈱
モエコ・ソンホン石油㈱
PetrovietnamとのMOU、
GTLに関する共同FS
ベトナムランドン
CCS-CO2EORスタディ
PDVSAとのMOU
新規
PeruPetroとのLOI
Nippon Oil Exploration (Niugini) Pty Ltd. 新規
日石ベラウ石油開発㈱
日石ベラウ石油開発㈱
ケージーウィリアガール石油開発㈱
新規 コスモアシュモア石油㈱
オリノコ入札事前評価
新規
新規 オリノコ重質油に係る共同スタディ
マーレイ石油㈱
新規ジャパンエナジーマレーシア石油開発㈱
新規 新日石開発・半島マレーシア㈱
帝石スリナム石油㈱
新規
PTTとのGTLに関する共同FS
モエコ南西ベトナム石油㈱
Mitsui&Co. E&P Ghana Keta Ltd. 新規
PEMEX E&PとのMOU、
MOEX Gulf of Mexico Corporation
大水深海域の地質評価スタディ
IOR/EOR研究、電磁探査、
新規
水処理技術研究
ケージーベラウ石油開発㈱
インペックス北カンポス沖石油㈱
インペックス北カンポス沖石油㈱
ケージーウィリアガール石油開発㈱
ケージーベラウ石油開発㈱
PetrobrasとのMOU
「MPSO」に関する共同研究
インペックスマセラアラフラ海石油㈱
シエコナミビアオイルアンドガス㈱
Mitsui E&P Mozambique Area 1 Ltd.
出資事業 :新規6件
債務保証事業:
追加債務保証採択1件
-5-
権益取得支援等
産油国との関係強化
技術開発
石油・天然ガス開発支援
1.資源外交の積極的推進
【戦略的に重要な又は資源ポテンシャルが大きい産油・産ガス国等に対し、
JOGMEC自ら働きかけを行い、資源外交の一翼を担う】
(1)産油・産ガス国との共同事業の推進
新規
ベネズエラ:19年度以来、JOGMECとベネズエラ国営石油会社
PDVSA の間で協議を行ってきたところ、両国間政府のMOU締結を受
けて、21年4月のチャベス大統領来日の際、次の2つの合意文書を
PDVSAと締結。
① 石油・天然ガス分野での包括的な協力に関するMOU。本MOUの下で、②の
スタディを行うとともに、ベネズエラ海域における共同事業を通じた相互協
力、ベネズエラ人技術者の研修、石油・ガスの探鉱開発技術の共同研究等
について検討。
② オリノコ川流域の鉱区(フニン・ブロック11)におけるオリノコ重質油に係る
PDVSAとJOGMEC・日本企業との共同スタディに関する契約。本契約を受
け、21年5月に本件に関する実務者会合を開催。
新規
オリノコ共同スタディ実施位置図
イラク:JOGMECによる18~19年度のイラク1,000人研修を始め4年間
の研修の実績を踏まえ、20年9月の理事長バグダッド訪問時のイラク
石油大臣との会談等を経て、21年4月、JOGMECにイラク油田・ガス
田国際入札への参加資格が付与された。これにより、JOGMECとして
は、我が国企業がイラクの油田・ガス田開発を行う場合、所要の支援
を行う方針。
ベネズエラ・ラミレス エネルギー石
油大臣兼PDVSA総裁とのMOU調印
式(21年4月於:東京)
-6-
イラク・シャハリスターニ石油大臣と
の会談(9月 於:バグダッド)
石油・天然ガス開発支援
UAE:我が国最大の自主開発権益を有するUAEについては、JOGMECの9年に及
ぶEOR共同研究で示された技術力を高く評価したアブダビ国営石油会社ADNOC
から、20年7月、メジャーも権益の一部を有する油田を対象とした新たなCO2EOR共
同スタディの要請を受け、実施に向けて協議を行っているところ。
メキシコ:現在石油開発への外資参入が憲法上禁じられているが、JOGMECは、将
来の外資開放を見据え、メキシコ国営石油会社 PEMEXとメキシコ湾大水深域の石
油ポテンシャル評価、陸上油田におけるEOR等の共同研究を行ってきたところ。20
年度は、さらに陸上電磁探査及び海上油田の随伴水処理に関するスタディを開始。
JOGMEC
メキシコの大水深探鉱対象地域と各社による
PEMEXとの共同スタディ対象地域
(2)海外技術者研修
研修事業による人的繋がりの強化を通じ、産油・産ガス国での事業を円滑化。
 18-19年度の「イラク1,000人研修」に引き続き、20年度は実際のイラク南部の油田データを
用いて、イラク人技術者を招いて共同スタディを実施。
 アブダビやメキシコにおいて、研修生OBが共同研究担当者として対JOGMEC窓口に就任し、
双方の意見調整に貢献。
イラク共同スタディでの油層評価作業
平成20年度実績
中期目標・計画のポイント
主要国営石油会社等とのトップ会談を実施
し、協力枠組みを構築。
産油、産ガス国技術者を対象とした研修事
業を通し、技術移転を行うとともに、人的繋
がりを強化。
上記以外にPeruPetroと探鉱開発協力・技術開発・研修等に係る包括協定(20年6月)、PEMEXとの陸上電磁探査共同研究に係る個
別協定(20年10月)を含め、計4件のMOU等協定を締結。
その他の研修事業
- 更に日・イ政府間合意に基づき、21年度からのイラク技術者研修実施を準備中(100名/年×5年間を目途)。
- 通常研修 3コース「掘削マネジメント」(20年6月16日~8月22日)、「油層工学」(20年10月14日~12月19日)、「探鉱地質」(21年2
月2日~4月10日)。
-7-
石油・天然ガス開発支援
(3)フォーラム・会議等への参加及び開催
第1回日本・イラク経済フォーラムをはじめ、重点取組み国での国際会議等に
積極的に参加しJOGMECのプレゼンスをアピール。 Oil & Gas Week(モスク
ワ)、ADIPEC 2008(アブダビ)においては理事長が講演を実施。
(4)要人往訪
閣僚21名、国営/国際石油会社幹部14名 と会談。
第4回アフリカ開発会議(TICAD IV、20年5月)期間中、計8カ国・1機関の代
表と意見交換。
ADIPEC2008においてアブダビ・アブドラ皇太子が
JOGMECの展示ブースを来訪。CO2EORに大きな関心
を表明(20年11月 於:アブダビ)
(5)産業協力
最大の原油輸入先であるサウジアラビアへの我が国企業投資を促進し、重
層的な互恵関係を築く。
 8回のタスクフォース会合を開催し、民間企業3社が投資決定、サウジ側とJV契約締
結。他に多数の企業がサウジ側と最終交渉中。
中期目標・計画のポイント
国際会議・展示会等への参加や産油・産ガ
ス国の大臣等政府関係者や国営石油会社
幹部等の要人を招聘することにより当該国
との関係を強化し、共同事業機会を発掘す
る。
イラク・ハーシーミ
副大統領との会談
(20年7月 於:アンマン)
平成20年度実績
出席した会議の例:
- Oil & Gas Week(モスクワ)、ADIPEC 2008(アブダビ)、Iraq Energy Expo & Conference(バクダッド)、World Future Energy
Summit(アブダビ)、Neftegaz 2008(モスクワ)、Iran Oil Show 2008(テヘラン)、3rd Int’l Oil Congress & Exhibition(モントレー)、
CASPIAN Oil & Gas(バクー)、第19回 世界石油会議(マドリッド)、Int’l Petroleum Technology Conference(クアラルンプール)。
要人往訪の例:
- 訪問:イラク石油大臣、 ADNOC総裁、カタール石油大臣、TOTAL上級役員、PETROVIETNAM 副社長 他
- 来訪:PETRONAS総裁、PETROBRAS総裁、インドONGC Videsh副社長、TOTAL CEO、マダガスカルエネルギー鉱山大臣、
CNOOC副総経理、KNOC社長兼CEO、モザンビーク鉱物資源大臣、リビアNOC副総裁 他 (21年度に入ってからベネズエラ・
チャベス大統領、ラミレス エネルギー石油相兼PDVSA総裁等)
TICAD IVでの会談:
- アンゴラ首相、マダガスカル大統領、南アフリカ大統領、ボツワナ副大統領、コンゴ民主共和国大統領付大臣、コンゴ共和国財
務大臣、ザンビアエネルギー・商務・貿易大臣、ナミビア貿易大臣、SADC事務局次長。
在日カナダ大使館と、情報交換会 “Oil & Gas Saloon” を共催(7月;第4回)
外務省・経団連主催の官民TICADⅣフォローアップミッションへ参加(8月~9月)。
-8-
石油・天然ガス開発支援
2.リスクマネー供給等(出資・債務保証業務等)
出資残高と 件数/対象数
1,000
【資金面の支援を通じ我が国企業による自主開発を促進する】
(1)出資・債務保証
新規
新規6件の探鉱出資を採択






新規
コスモアシュモア石油(株)
Mitsui & Co. E&P Ghana Keta Ltd.
ジャパンエナジーマレーシア石油開発(株)
新日石開発・半島マレーシア(株)
Idemitsu E&P Shetland Ltd(21年4月)
Nippon Oil Exploration (Niugini) Pty Ltd. (21年6月)
800
18社
600
400
200
20
20社
10社
10社
10社
10社
10社
10社
442億円
450億円
500億円
567億円
669億円
16
17
18
19
20
14社
10
件
数
/
対
象
数
0
年度
21
※出資残高は評価損計上後の額
我が国企業の旺盛な探鉱意欲に対応
債務保証残高と 件数
4,000
20
15社
将来的に150万b/dの生産量が期待されるカシャガン油田
(日本勢権益7.56%)の開発作業進展に伴う追加債務保証 1件
残 3,000
高
(
2,000
億
円
) 1,000
出資(旧石油公団が出資)し債務保証した案件より、JOGMEC初の配当金取得
15社
13社
年度末の債務保証残高
年度末の保証案件数
11社
9社
10
2,146
億円
2,866
億円
3,504
億円
2,650
億円
2,370
億円
16
17
18
19
20
0
 ITOCHU Oil Exploration (BTC) Inc.:約230万ドル
件
数
0
21
年度
(2)補助金交付
我が国企業によるプロジェクトの事業性評価・技術評価等6件に補助金交付。
中期目標・計画のポイント
石油・天然ガスの自主開発の支援について
は、民間主導を原則とし、JOGMECの支援
機能を有機的に組み合わせ、我が国企業
等のニーズに対応した実践的支援を行う。
22社
0
 インペックス北カスピ海石油(株)
新規
残
高
(
億
円
)
30
24社
年度末の出資残高
年度末の出資件数( 実行分)
年度末の出資対象数( 含未実行)
生産プロジェクトの順調な進捗により、債務保証
残高が漸減。今後、大型案件が開発段階に移行
し、債務保証申請の大幅増が予想される。
平成20年度実績
平成20年4月から平成21年4月末までに相談のあった案件
- 探鉱出資:北海・石油ガス探鉱案件他47件、債務保証:西アフリカ・資産買収案件他18件
出資事業予算として、20年度390億円、21年度318億円を確保(いずれも補正予算を含む)。
以下の事業に補助金を交付
新規- PNGでの探鉱事業参画・LNG事業に係る事業性評価、ナイジェリアでのLNG事業に係る事業性評価、PNGでの陸上ガス田事業
参画に係る技術評価等の情報収集作業、ナイジェリアにおける油ガス田埋蔵量及びプロジェクト評価、パラオ共和国における技
術評価等の情報収集作業、ベネズエラにおける重質油改質装置の技術スタディ
JOGMEC保有株式売却のため、事務手続ルールを定めるとともに、最低売却価格等専門的審議を行う株式等評価委員会を設置。
9月に第1回、 21年3月に第2回委員会を開催。
理事長と石油開発関連企業10社とのトップ会談を実施。各社の事業戦略及びJOGMECに対する要望を聴取(21年2~3月)。
-9-
石油・天然ガス開発支援
新規探鉱出資案件
コスモアシュモア石油㈱
- チモール海で新たな油ガス田を探鉱 -
概要 ・鉱区
:豪州チモール海 AC/P17、RL5、RL6鉱区
・オペレーター :OMV Timor Sea Pty Ltd.
・会社権益比率 :35%
・採択日
:20年8月11日
・平成18‐26年のJOGMEC出資予定額 :約6.8億円
・会社株主
:コスモエネルギー開発
事業概要及び今後の計画
・同社は1996年に探鉱権を取得し、オーデイシャス油田及びテネイシャス油田を発見。
・両油田の近隣鉱区において評価井掘削等の探鉱作業を継続し、商業規模の埋蔵量が確認された
場合は、既存油田との一体開発を行い、2012年の原油生産開始を目指す。
Mitsui & E&P Ghana Keta Ltd.
- 西アフリカ大水深エリアへの挑戦を、出資で支援 -
概要 ・鉱区
:ガーナ共和国 Keta鉱区
・オペレーター :Afren Plc.
・会社権益比率 :20%
・採択日
:20年11月5日
・平成20‐21年のJOGMEC出資予定額 :約53.9億円
・会社株主
:三井物産
JOGMECは対象事業費の75%出資予定。(当該鉱区が水深200m以上にあり掘削等の技術的
困難度が高く、またカントリーリスクが高いため。 )
事業概要及び今後の計画
・本プロジェクトはガーナでの探鉱事業に本邦企業が初めて参入するもので、同鉱区において数億
バレル規模の油ガスの発見を目指す探鉱事業。
・2008年後半に試掘井1坑を掘削するも、目的層に達せず廃坑。2011年3月末までの探鉱期間延長
を申請中。2010年の再掘削を計画。
- 10 -
石油・天然ガス開発支援
ジャパンエナジーマレーシア石油開発㈱/新日石開発・半島マレーシア㈱
新規探鉱出資案件
- 我が国企業が40%の権益を保有、我が国への安定供給への効果を期待 -
Idemitsu E&P Shetland Ltd
概要 ・鉱区
:マレー半島中央部東側浅海域 PM308A鉱区
・オペレーター :Lundin Malaysia B.V.
・会社権益比率 :2社ともに20%
・採択日
:20年11月26日
・平成20‐29年のJOGMEC出資予定額 :約40.5億円(ジャパンエナジーマレーシア石油開発)
:約26.5億円(新日石開発・半島マレーシア)
・会社株主
:㈱ジャパンエナジー/新日本石油開発㈱
JOGMECはジャパンエナジーマレーシア石油開発について対象事業費の75%を出資予定。
(日本企業の権益取得割合が30%以上であるため 。)
2社の事業概要及び今後の計画
・両社は2007年にマレーシア国営石油会社ペトロナスが開催した公開入札に対し、連名で応札。
・2008年後半より既存2D震探データの再処理、新規3D震探データの取得等を実施。 2010年より試
掘井を掘削予定。
- 未探鉱地域が多く残されたフロンティア地域における大水深探鉱事業 -
概要 ・鉱区
:英国シェットランド沖204/13鉱区
・オペレーター :OMV(U.K.) Ltd.
・会社権益比率 :10%
・採択日
:21年4月3日
・平成21‐24年のJOGMEC出資予定額 :約10.3億円
・会社株主
:出光興産㈱
JOGMECは対象事業費の75%を出資予定。(当該鉱区が水深200m以上にあり、掘削等の技
術的困難度が高いため。 )
事業概要及び今後の計画
・出光興産が2007年5月に英国Faroe Petroleum社から権益取得し探鉱活動をしていたもの。
・2008年後半より既存2D震探データの再処理、新規3D震探データの取得等を実施。 2009年より試
掘井を掘削予定。
- 11 -
石油・天然ガス開発支援
新規探鉱出資案件
Nippon Oil Exploration (Niugini) Pty Ltd.
- 我が国企業のコアエリア拡大に寄与-
PPL219
PPL239
PPL234
100km
PPL244
概要 ・鉱区
・オペレーター
:パプアニューギニア陸上PPL219、239鉱区及び海上PPL234,244鉱区
:PPL219、239、234鉱区 Oil Search (PNG) Limited
:PPL244 Talisman Oil Limited
・会社権益比率 :PPL219、239、234鉱区 20%
:PPL244鉱区 10%
・採択日
:21年6月8日(Nippon Oil Exploration (Niugini) Pty Ltd.の参加につき、
パプアニューギニア政府承認を得られることが条件)
・平成21‐25年のJOGMEC出資予定額 :約126.7億円
・会社株主
:新日本石油開発㈱
JOGMECは対象事業費の75%を出資予定。(カントリーリスクが高いため)
事業概要及び今後の計画
・新日本石油開発㈱は21年1月、パプアニューギニアのOil Search社と権益譲渡契約を締結。本事業
のために豪州法人Nippon Oil Exploration (Niugini) Pty Ltd.を設立し石油等探鉱活動を進める方針。
追加債務保証案件
インペックス北カスピ海石油(株)
-過去30年間の発見で最大規模の油田の開発事業-
概要 ・鉱区
:カザフスタン北カスピ海沖合鉱区
・オペレーター :NCOC (North Caspian Operating Company):共同操業体制
・会社権益比率 :7.56%
・採択日
:20年11月28日
・追加保証見込額:11.55億ドル(2005年10月に6.03億ドルを保証採択済み)
・会社株主
:国際石油開発帝石㈱、石油資源開発㈱、三菱商事㈱
事業概要及び今後の計画
・カシャガン油田の第一段階の開発事業。2004年から開発作業を継続、2012年末の生産開始を目指
す。原油生産量は日量30万バレル、続いて2015年には日量45万バレルに逐次増加する計画。全体
開発では2010年代末に向けて日量150万バレルに達する予定。
- 12 -
石油・天然ガス開発支援
3.情報収集・分析・提供等
【探鉱・開発関連情報に関する公的知識・情報センターとして、我が国企業・政府のニーズに合致した情報提供等を行う】
(1)重点地域委員会
【有識者、現地ビジネス経験者等による委員会を設け、重点地域分析を行い、地域専門家のネットワークを形成】
中南米委員会を新設: 3回開催。
中東委員会:5回開催。
ロシア委員会:5回開催
(2)情報発信
【ブリーフィング、刊行物、テレビ等を通じて、分析結果を積極的に発信】
《以下の分析レポートを発表》
 「長期的な石油需給逼迫は回避可能か?」、「国際石油企業の上流パフォーマンス比較」 、
「ガス田開発の新機軸:高まるフローティングLNGの実現性」等
(3)企業向け情報分析・報告
【投資環境等調査を行い、スタディ結果を我が国企業へ報告】
 豪州CBM(炭層ガス)を原料とするLNG事業の投資可能性調査(20年6月報告会、12社26名参加)
 中国のLNG輸入が日本に及ぼす影響調査 (20年12月報告会、14社24名参加)
中期目標・計画のポイント
地域別、分野別「トップブリーフィング」の定
例実施。
JOGMECホームページアクセス者、ブリー
フィング参加者にアンケート調査を行い、満
足度と将来における調査分析・情報提供に
関するニーズを把握し、肯定的評価75%以
上を中期目標達成期間終了までに達成。
NHK新BSディベート 「どうなる原油価格
広がる金融不安の中で」
平成20年度実績
『石油・天然ガス最新動向ブリーフィング』を毎月実施。1回当り平均約90社127名参加。
東京大、京都大、亜細亜大、北海道大、芝浦工業大、早稲田大、 日本エネルギー学会等で、「世界経済と世界情勢の中の石油」等
の講演を実施。帝京大学では、「エネルギー経済論」の講義を毎週実施。
21年1月、企業、エネルギー政策当局を対象に、国際セミナー「米国オバマ新政権下での国際エネルギー動向」開催。120名を超える
参加を得て、タイムリーに情報提供。
ウェブサイト掲載レポート219本に関するアンケート調査の結果、「肯定的評価」(満足度60%以上)を読者の84%から取得。
フローティングLNGの安全性等に関する検討委員会を21年2月に設置、21年秋を目処に報告書をとりまとめ、公表する予定。
- 13 -
石油・天然ガス開発支援
4.地質構造調査
【我が国へのエネルギー安定供給に資するプロジェクトの初期段階を形成する】
(1)東シベリア
【東シベリアを対象とし、政府の資源外交を支援するとともに、JOGMECが初
期探鉱を主導して、新たな石油・天然ガス供給源の確立を目指す】
① 露企業との共同探鉱開発プロジェクトを3件形成、推進
露イルクーツク石油(INK社)と共同で1鉱区(Severo-Mogdincky鉱区)の鉱業
権ライセンスを落札・取得し、20年4月から調査に着手。21年1月より地震探
査を実施、21年6月に試掘1号井掘削予定。
新規
さらに、交渉の結果、INK社出資会社所有の2鉱区(Bolshetirsky鉱区及び
Zapadno-Yaraktinsky鉱区)を対象とした共同探鉱を行うこととし、21年5月
のプーチン首相来日の際に契約に調印。
② 日露政府間協議に関連して、露国営企業との協力関係構築、発展に貢献。
露国営企業ガスプロム及びロスネフチと資源エネルギー庁間の枠組み合
意(それぞれ18年11月、20年3月に締結)に基づく協力事業推進を事務局と
して支援。ガスプロムとの協力では、ガス加工に関するPre-F/S及び科学技
術交流事業等を調整するとともに、一部直接実施。
中期目標・計画のポイント
東シベリアについては、引き続き日露政府
間協議を専門機関として支援し、適宜、必
要な情報提供、提言等を行う。
INK社との共同探鉱位置図
INK社等との共同事業実施契約・権益
譲渡契約調印式(21年5月)
平成20年度実績
東シベリアにおける新たな探鉱開発協力プロジェクトの実現に向けた取組み
- INK社との鉱業権ライセンスの共同取得(20年4月)、及びファームアウト提案に対する排他的交渉の着実な継続。
- UOG社等露パートナー企業との協議及びライセンスのオークションへの参加に向けた準備を実施。
太平洋パイプライン早期実現に向けた日露政府間協議への専門家派遣及び情報提供を通じ、国を支援。国営会社ガスプロム及びロ
スネフチと資源エネルギー庁との協力事業推進に向けた支援を実施。
政府間協議の支援、共同探鉱事業の具体化、わが国企業へのプロモーションのために、埋蔵量評価等の技術評価作業を継続実施。
また、法税制度等の事業環境調査を実施。
- 14 -
石油・天然ガス開発支援
(2)グリーンランド海域(カヌマス地域)
石油公団時代の地質構造調査の実績を活かし、世界有数
のフロンティアへの我が国企業の進出を促進。
入札検討地域
JOGMECが日本を代表し、他の共同事業者(Shell、
ExxonMobil、BP、Chevron, Statoil Hydro, Nunaoil )と共にグ
リーンランド政府と交渉し、2012年の優先入札への参加権
を確保(21年2月)。
グリーンランド
並行して、日本勢の参入に向けた共同スタディ・コンソーシ
アムを組成
カヌマスエリア
(3)三次元物理探査船「資源」操業に関する業務
三陸沖3D、小笠原北部 2D&3D、大和海盆 2D&3D、佐渡西
方 3D、沖縄-宮古島2D、宮崎沖3Dの各調査を実施し、3D
調査 3,570km2、2D調査6,470kmと、当初計画を達成。
「資源」の運用を通じ、海域での石油・天然ガス探査技術・ノ
ウハウの蓄積を推進
三次元物理探査船「資源」(*)
(*) 総トン数: 10,395㌧ 長さ:86.2m、幅: 39.6m
乗員数:約60名(操船員、物理探査要員合計)
曳航ケーブル本数:最大12本
ケーブル長:最長6,000m
 20年度末までに、操船にかかる技術の移転がほぼ完了し、日本
人船員を主体とする船の運航を実現。引き続き、船上調査及び
データ処理に関する技術移転を加速化。
中期目標・計画のポイント
エネルギー安定供給に資すると考えられる
案件について、地質構造等の調査を行う。
わが国の保有する各種リソースを有効に活
用し、日本周辺海域等での石油天然ガス資
源の賦存状況に関する資源探査を着実に
進める。
平成20年度実績
その他の地質構造調査:
- メキシコ、イラクを対象とする評価スタディを実施。
- スリランカ、インドネシア、カンボジアについても当該国政府や国営石油会社と海外地質構造調査の実現に向けた協議を実施。
- 15 -
石油・天然ガス開発支援
5.技術開発
【資源外交・企業ニーズを反映した技術課題・分野等に重点化した上で、技術開発を推進する】
(1)天然ガス液体燃料化技術(GTL)実証研究
【GTL技術の確立により、石油代替の液体燃料ソースの確保に貢献するとともに、現状では技
術的・経済的に開発困難な既発見・未開発のガス田開発を可能とする】
新規
日量500バーレル規模の実証プラントを竣工し、21年4月から稼動開始。今後2年間で各種
エンジニアリングデータ、運転ノウハウを得ることにより、商業規模へのスケールアップが
可能な段階まで技術を高める。
建設中の実証プラント(新潟市)
 実証研究では、触媒の性能確認、耐久性評価、各プロセスの最適運転条件把握、製品品質の確認
や、プラントの信頼性評価等を実施予定。
並行して、実証研究後の商業化に向けた事業化調査等を実施中。
 タイ(19年9月~)、ベトナム(19年11月~)に加え、ロシア(21年4月~)と事業化調査を実施中。
 JAPAN-GTLに関心を示すベネズエラ、豪州等に対するマーケティングを実施。
 竣工式には産ガス国在日大使館関係者なども招き※ 、
内外にプロジェクトの進捗をアピール。
中期目標・計画のポイント
天然ガスの液体燃料化技術の開発により、
我が国企業による天然ガス田開発の可能
性を向上。
技術面、経済性の観点から開発されていな
いガス田の開発を可能とすることにより、産
ガス国へ貢献するとともに、エネルギー資
源の安定供給に資する。
実証プラント竣工式(21年4月)
平成20年度実績
GTL(Gas To Liquid)について(参考)
- 触媒による化学反応で天然ガスからナフサ、灯油、軽油等の液体燃料を製造する技術で、随伴ガスや炭層ガスにも適用可能
- GTL製品は、硫黄分、芳香族分等の不純物を含まないため、クリーン燃料としても期待。
JAPAN-GTLについて(参考)
- JOGMECと、我が国企業6社(国際石油開発帝石、新日本石油、石油資源開発、コスモ石油、新日鉄エンジニアリング、千代田
化工建設)が設立した日本GTL技術研究組合が、日量500バレル規模のプラントを建設し実証研究を行うプロジェクト。
- 二酸化炭素を含む天然ガスをそのまま利用可能な画期的なプロセスが特徴。
諸外国からの関心とマーケティング
- 豪州は特に、自国に豊富なCBM(炭層ガス)への適用に興味。
- その他各国国営石油会社、政府関係者、及びガス資産を有する企業との情報交換を実施中。
- ※駐日南ア大使館、駐日豪州大使館、プルタミナ東京事務所、ペトロブラス東京事務所、在新潟ロシア連邦総領事館。
- 16 -
石油・天然ガス開発支援
(2)メタンハイドレート調査・技術開発
開発計画フェーズ1(平成13年~20年度)を完了し、メタンハイドレートが新たな国産エネ
ルギー資源となり得る可能性を確認。
 東部南海トラフにおいて、メタンハイドレート濃集帯の存在を確認、探査手法を確立するとともに、
資源量(濃集帯)を20TCFと評価。
 カナダでの陸上産出試験(減圧法による世界初の連続生産)により、生産手法としての減圧法の 世界初
有効性を実証。
 これらの成果について、MH21コンソーシアムが石油学会「野口記念賞」を受賞。
21年度からメタンハイドレートの安全かつ経済的な開発可能性を明らかにするフェーズ2
に着手、実施中。また、海洋エネルギー・鉱物資源開発計画に、フェーズ2以降の開発
計画を盛込んだ。
メタンハイドレート含有の砂層コア試料
 長期の陸上産出試験、及び海洋産出試験による生産技術の実証。
 東部南海トラフ海域以外の我が国周辺海域のメタンハイドレート賦存状況の把握。
 海洋産出試験を通じた環境影響の評価手法の提示。
研究スケジュール
フェーズ1
陸上産出試験
H13年度 H14年度 H15年度 H16年度 H17年度 H18年度 H19年度 H20年度
カナダ
カ ナダ
カ ナダ
カナダ
フェーズ2(予定)
1回目
1回目
2回目
2回目
H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度
南海トラフ海域
南海トラフ海域 賦
賦存状況調査
南海トラフ海域調査 存状況調査 (地
(地震探査等)
震探査等)
南海トラフ海域
基礎試錐
・資源量評価
・海洋産出試験候補地の選定
フェーズ3(予定)
陸上産出試験
海洋産出試験準備
第2回海洋
産出試験
産出試験
H30年度
商業的産出のため
商業的産出準備
の技術の整備、
総合評価
総合評価
カナダ 陸上産出試験の現場状況
中期目標・計画のポイント
日本周辺海域の海底下に分布するメタンハ
イドレートの探鉱及び生産を行う技術を開
発する。
第1回海洋
~
平成20年度実績
メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム(MH21)(参考)
- 平成13年に発表された国の「メタンハイドレート開発計画」に従って、(独)産業技術総合研究所、(財)エンジニアリング振興協会
とコンソーシアムを結成して共同研究を推進。JOGMECは、資源量評価及び生産技術の開発を担当。
フェーズ2に関して実施中の具体的作業
- 実施海域、実施期間、対象層等の第1回海洋産出試験の基本仕様の検討を開始。
- フェーズ1で得た知見を踏まえ、既存の地震探査データを用いて日本周辺海域のメタンハイドレート賦存状況を見直し中。
- 17 -
石油・天然ガス開発支援
(3)CO2EOR、CCSその他の産油国共同研究
【産油・産ガス国との共同研究を通じて、我が国権益取得の支援・足がかりとする】
JOGMECのCO2EOR 技術を活かした共同研究を推進。
新規 
アブダビ:メジャー企業も関与する大規模油田を対象に、ADNOCがJOGMECとの共同スタディの実施を要請。
→ 提案書を提出し、スタディ内容について合意。現在契約準備中。
新規
 クウェート:日本・クウェートの首脳共同声明を受け、パイロットテストに向けた共同スタディの実施要請。
→ クウェート関係者を日本に招聘し、最近の成果の紹介、スタディ内容の協議を実施する予定。
 メキシコ:PEMEXとの共同研究において、チコンテペック堆積盆地での水攻法・ CO2EORによるパイロットテストの計画を策定。
新規
JOGMECの技術蓄積を活用し、CCS等環境分野への取組みを強化。




TRCにCCS・環境調和型油ガス田開発研究チームを設置。
国内で石油・天然ガス開発事業者関連CCS事業調査を行い、CCS分野における今後のJOGMECの取組みの在り方を検討。
中国でのCCS-EORの実証研究の推進 → 21年4月に開始された実務者協議に地下(油層)分野の専門家として参加。
油田随伴水処理に係るリビア及びメキシコとの共同研究 → 重点取組み国との関係強化を図る。
ブラジルPETROBRASとの共同研究を通じて大水深開発技術力を向上。
 3ヵ年の共同研究により、実用レベルに達する大水深生産システム(MPSO)を開発。
→ PETROBRAS開発案件での適用について検討中。
MPSOのOffloading 安全性評価試験
中期目標・計画のポイント
資源外交的観点から、産油・産ガス国との
関係強化、我が国企業の権益維持獲得に
重要と考えられる国との共同研究を進める。
研究対象としては、我が国が強みを有する
技術、産油・産ガス国との関係強化に重要
と考えられるものとして、原油回収率向上技
術、油ガス層把握技術、坑井掘削・開発技
術、油ガス有効利用技術、非在来型油ガス
田開発技術、及び環境調和型油ガス田開
発技術の6重点技術分野の技術開発を推
進
平成20年度実績
ADNOCとのこれまでの共同研究(参考):旧石油公団が13年度に締結したMOUに基づき、EORに関する各種の共同研究を継続実施。
17年度からはCO2EORを含む上部ザクム油田を対象としたEORスタディを実施し、19年度に最終報告実施。ADNOC側も高く評価。
CCS関連分野における今後の取組みの在り方
- 現状で実施可能:CO2EOR、枯渇ガス田対象CCS、ゼロフレアリングやCO2含有ガス田開発に係る産油国共同研究や技術開発
- 将来的な新たな取組みへの準備:帯水層貯留に関する研究開発動向のフォローと技術的知見の蓄積。
PEMEXとのその他の共同研究
- 陸上での電磁探査のフィージビリティスタディを実施。
- 新規事業として、新開発のMIセンサを用いた陸上電磁探査に関する新たなスタディを開始(20年10月)。
- メキシコ領メキシコ湾大水深海域での地質スタディ結果を報告(21年2月)。
PETROBRASとのMPSOに関する共同研究
- 実用化に必要な安全・信頼性に関する米国船級協会の認証(SOF)を取得。
- MPSO建造方法及びシャトルタンカーの位置制御アルゴリズムに関する2件の特許を出願中。
ベトナムCO2EOR / CCSスタディ(別記)
- 18 -
石油・天然ガス開発支援
(4)操業現場への技術支援、技術課題の解決
TRC保有技術の現場適用により、油田開発事業の円滑な遂行・コスト削減等を促進。
 ベトナム洋上油田: CO2EOR適用スタディ完了(21年3月)。事業化に向けた更なるスタディを実施予定。
→ CO2EORが現場適用されると、生産油田としては東南アジア初の事例。
TRCと企業の共同研究により、油田開発事業のより効率的な遂行・コスト削減等を促進。
新規
新規
 レーザ掘削法: 全く新しい掘削技術の開発。掘進方向の制御をはじめ、坑井仕上げ等広範囲に活用可能。
 坑井内温度圧力連続測定技術: 坑井内の状態を連続測定し、生産管理の精度を向上。
 信頼できる多相流量計の開発: 信頼性が高く、操業現場で利用し易い流量計を開発。現場実証試験に成功。
多相流量計の実証試験
(5)成果普及・技術者育成
石油開発技術者育成や技術者交流のための各種活動を推進。



新規 
共同研究、人材育成等を目的とした東京海洋大との連携協定を締結 (20年5月)。
東京大、早稲田大、京都大、千葉大、九州大の 5大学において、石油開発技術講義を過年度に引続き実施。
「JOGMEC-TRCウィーク2008(幕張)」を開催(20年7月):延べ553名参加。技術者間のネットワーク構築の場を提供。
経済産業省の「国際資源開発人材育成事業」を受託し、学生・院生へのインターンシップや各種技術講座の提供を
柱とした人材育成プログラムの構築を開始。
「JOGMEC-TRCウィーク2008」
(於:JOGMEC技術センター)
TRCの活動成果である知財を活用し約7.1億円の特許収入。
 ジオパイロット:ドリルビットの掘削方向制御装置(特許収入約 7億円)、エコスコープ:油・ガス田特性を測定する検
層装置(同 1千万円) 他。
中期目標・計画のポイント
我が国企業の石油探鉱・開発プロジェクト
の技術課題を解決するため技術センターの
開発技術・最新技術などを活用、我が国企
業への技術支援を実施。
技術開発プラットフォーム機能として、我が
国企業の課題解決に必要となる基盤的、中
長期的技術開発。
大学、関連研究機関、産業界等の協力体
制を強化し、人材育成のプラットフォーム機
能の強化を図る。
平成20年度実績
上記以外の操業現場支援(いずれも19年度からの継続)
新規
- 国際石油開発帝石(株)マセラ:弾性波スタディ、アブダビ石油(株):地化学スタディ、エジプト陸上鉱区:坑壁不安定性改善、新
日石(株)ランドン:坑壁不安定性改善・ベトナム人技術者への研修。
技術開発に係る大学連携事業
- 東京大、京都大、早稲田大、千葉大、(独)海洋技術安全研究所と共同研究を実施。
国際資源開発人材育成事業の例
- サウジアラビア、リビアなどとの人材育成事業について意見交換会を実施。
- 中東産油地域や外国国営石油産業を正しく理解するため、産油国要人によるセミナーを企画。
- 学生・大学院生のインターンシップ派遣を支援(海外4件5名:京大1、早大2、九大2、国内2件2名:九大2)。
- 19 -
Fly UP