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COBOLのプログラム・ソースをIFSテキスト・ファイルにする 201205
RPG、COBOL のプログラム・ソースを IFS テキスト・ファ イルにする 概要 IBM i は RPG, COBOL などのプログラム・ソースを IFS のテキスト・ファイルに置くことが可能で す。また、RPG や COBOL のコンパイルオプションも拡張されており、プログラム・ソースとして IFS パス・ファイル名を指定することが可能となっています。 【図 1】 従来はプログラム・ソースをライブラリー中のソース・ファイル(*SRCPF)に配置する必要がありま した。 プログラム・ソースを編集するには 5250 エミュレーター環境で SEU を使用するか、RDPower な どに含まれる eclipse 上の RSE(リモート・システム・エクスプローラー)パースペクティブから LPEX エディターを使用します。 この方法は現在でももちろん利用可能です。 IBM i の機能拡張によりプログラム・ソースを IFS パス上のテキスト・ファイルとすることも可能とな りました。 開発者は RPG,COBOL などのプログラム・ソースを PC のローカルディスク上のテキスト・ファイル として作成する事ができます。PC 上のエディターを使用して RPG,COBOL 等のプログラムを編集 することが出来ます。編集したプログラム・ソースは FTP やネットワークドライブ・共有(ネット・サー バー)等を利用して IBM i のディスク上にコピーできます。また最初から IBM i の IFS パスを Windows や Linux などのネットワークドライブとしてマウントしておけば、IBM i ディスク上のテキ スト・ファイルを、直接 PC 上のテキストエディターから編集する事が可能です。 RPG の場合、特に ILE RPG でフリー・フォーマット・コーディングでコーディングすれば RPGⅢの ようにステートメントの桁位置を考慮する必要も無いので開発生産性の向上も期待できます。 プログラム・ソースをテキスト・ファイルにする意義 一言で言えば「他サーバーでの開発環境との同一化」と言えます。 現代的な要請として、企業は IBM i 上のアプリケーションも含めてあらゆるサーバーを一貫した開 発工程で管理出来る事がより重要になっています。 例えば Windows サーバーで Java アプリケーションを開発している場合と同様に IBM i 上の RPG や COBOL アプリケーションも PC サーバー上のコードサーバーにテキスト・ファイルで管理が可能 です。昨今の IBM i はデータベース定義も従来の DDS=ソースファイル上にデータベースのテー ブル(物理ファイル)やビュー(論理ファイル)の定義を保管する方法のほかに、SQL の DDL として 作成する事も可能となっています。いまや IBM i のアプリケーション開発工程も他サーバーと同様 な開発工程で標準化すべき時代に来ています。 テキスト・ファイルをプログラム・ソースとした例 1.プログラム・ソースの編集 以下では RPG のソースを例にご紹介します。 まず、IBM i の IFS 上の任意のディレクトリに RPG のソースファイルをテキスト・ファイルで作成し ます。テキスト・ファイルは IBM i OS 上で新規に作成する、PC のローカル・ディスク上で作成し FTP 等でコピーする、どちらでも構いません。 以下の図 2 では RDPower(Rational Developer for Power for i)の LPEX エディターから IFS 上 の RPG プログラム・ソースを編集モードで開いています。 【図 2】 2.プログラムのコンパイル IFS 上のプログラム・ソース・ファイルから RPG, COBOL のコンパイルをするコマンドは従来と全く 同一です。 例えば ILE RPG の場合 CRTBNDRPG コマンド, ILE COBOL の場合 CRTBNDCBL コマンドで コンパイルします。 図 3~5 は RDPower 上でコンパイルを実行した場合の例です。該当のテキスト・ファイルのプログ ラム・ソースを右クリックするとコンパイルが選択可能です。 ※コンパイル時のプログラム・ソースとして IFS 上のテキスト・ファイルを指定できるのは ILE 言語 (ILE RPG, ILE COBOL, ILE C 等)のみです。ILE でない RPGⅢや COBOL プログラムのコンパ イル時、IFS のテキスト・ファイルをプログラム・ソースとして指定する事は出来ません。 【図 3】 図 4 は RDPower の RSE パースペクティブからコンパイル・プロンプトを表示した状態です。 【図 4】 図 5 プロンプト下部に CRTBNDRPG コマンドのコンパイル・ステートメントが表示されています。 このコマンドを 5250 上のコマンド・プロンプトから実行 することで従来の 5250 エミュレーター上で もテキスト・ファイルから RPG, COBOL のコンパイルが可能です。 【図 5】 図 6 上記図 3~5 と同じコンパイルは 5250 エミュレーター上からも実行可能です。図 6 下部に表 示されているコンパイルコマンドと同じコマンドを入力することでコンパイルできます。 【図 6】