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小児のアレルギー 小児気管支喘息を中心に(Vol.41)

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小児のアレルギー 小児気管支喘息を中心に(Vol.41)
アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、気管支喘息な
ど、アレルギー性の疾患を抱えた小児が非常に増えてい
るということは医療者のみならず、子供をもつ親にとっ
ても、大きな心配の種になっています。近年、気管支喘
息において発作の反復を放置すれば非可逆的な呼吸機能
の障害を残すことが指摘されるようになり、気管支喘息
の疾患像と治療に対する考え方が大きく変わりました。
今回は、これら最新のポイントを、「小児気管支喘息治
千葉大学大学院医学研究院小児病態学教授
河野陽一先生
療・管理ガイドライン」2002年版の作成委員でもい
らっしゃる河野陽一先生にうかがいました。
小児気管支喘息増加の背景
期間に変化することはないことから遺伝要因によ
小児の気管支喘息が大変増えているというこ
り説明することは難しく、環境の変化が重要な役
とですが、なぜ、そのような状況になっているの
割を担っていると考えられます。環境要因として
でしょうか。
は、屋外大気汚染や、住宅の気密化などにより増
河野
加しているダニ、ペットなどの室内アレルゲン、
小児気管支喘息の有症率は、平成6年のデ
ータですが、現症4.0%、既往2.4%、両者を併せ
暖房器具や建材からの室内汚染物質や受動喫煙な
ますと6.4%となっております。子供100人のう
どが主に関係していると思われます。おそらく、
ち6人が喘息というのは少ない数ではありません。
原因は一つではなく、いろいろな要因が積み重
しかもこの数字は戦後増えてきていることが示さ
なって増加傾向が作り出されているといえます。
れており、今後さらに増加すると予測されます。
その発症に関わる要因ですが、大きくは遺伝要
5
しかし、近年の気管支喘息の増加は、遺伝子が短
小児気管支喘息は、2歳までに約60%、6歳ま
でに80∼90%が発症するといわれております。
因と環境要因に区別されます。遺伝要因は、気管
そして、発症した患者さんの多くは10∼18歳こ
支喘息の患者さんをみますと、アレルギーの家族
ろに緩解しますが、緩解率は重症度により異なり、
歴を持つ方が多く、昔から遺伝要因がその発症に
重症例ほど緩解率が低くなります。軽症例でも緩
関与することは知られておりました。最近はさら
解率は80%あまりで、一部の患者さんは成人期ま
に遺伝子レベルで、解析が進められております。
で喘息を持ち越してしまいます。
(グラフ1)
グラフ1 喘息の年齢別・性別総患者数(平成11年厚生労働省患者調査をもとに公健協会で作成)
リモデリング(再構築)といい、
120
男
女
100
80
このような組織変化により非
可逆的な呼吸機能障害が残る
14
19
24
29
34
39
50
55
60
65
70
75
80
85
∼
9
45
∼
4
40
∼
35
∼
30
∼
25
∼
20
∼
15
∼
10
∼
5
∼
1
∼
0
歳
0
∼
リングは喘息の発症早期から
∼
20
∼
最近の研究では、このリモデ
∼
40
∼
ようになってしまうわけです。
∼
60
∼
総
患
者
数
︵
千
人
︶
に戻らなくなります。これを
44
49
54
59
64
69
74
79
84
89
年齢
90
歳
以
上
小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2002
起こることが示されておりま
すので、発症後早い時期から
の治療が、この点からも大切
です。
成人期の喘息も大きな問題ですが、今回は小児
このようなことがいわれ出したのは1980年代
に限ってお話しします。成人にまで喘息を持ち越
中頃からで、1990年から10年あまりで喘息治療
させないためにも、小児期に適切な治療を行うこ
の考え方が大きく変わってきました。喘息の治療
とが大変重要です。
は、発作に対応することが大切なのはいうまでも
ありませんが、発作を起こさせないために炎症を
気管支喘息とはどういう病気か
― 新しい疾患像
気管支喘息への考え方が、最近大きく変わっ
抑えてリモデリングを起こさせない「長期管理」
が重要であり、喘息治療の基本といえようかと思
います。このことを是非知っていただきたいと思
います。
てきたと聞いていますが、これはどのようなこと
なのでしょうか。
河野
昔は、気管支喘息という病気は、気管支の
一時的なアレルギー反応だと考えられ、喘息発作
現在の気管支喘息治療の実際
新しい考え方に基づく薬物治療は、どのよう
が治まれば気管支は元通りの健康人と変わらない
なものでしょうか。
状態になる、だから発作が起こった時にうまく対
河野 「急性発作への対応」と「発作の予防・炎症
応すればいい、というのが基本的なスタンスでし
の抑制(長期管理)」の二つの側面があります。そ
た。
れに、患者さんは乳幼児・学童ですから、その心
ところが、患者さんの気管支組織の病理学的な
検討など多くの研究の積み重ねから、喘息は急性
のアレルギー反応のみではないことがわかってき
ました。すなわち、慢性の気道アレルギーがあり、
身の発達を妨げないQOLの維持も大きな目標にな
ります。
急性発作への対応
その慢性炎症を基にアレルゲンの刺激により気道
まず急性発作への対応ですが、発作の重さに
の収縮、粘膜の腫脹、分泌物の増加などが引き起
応じた対応が必要です。ガイドラインは、家庭
こされ、気道閉塞による呼吸困難が生じると考え
で即時に対応すべきポイントと、医師が行うべき
られます。この慢性気道炎症に気道過敏性が加わ
薬物治療の基本を示しています。まず、家庭では、
り刺激に反応しやすい状態が形成されます。そこ
即効性のあるβ2 刺激薬の吸入や内服が基本で、
で、発作が治まっても、炎症による組織の変化は
そ の 上 で 医 師 の も と で 状 況 に 応 じ た β 2刺 激 薬
残存し、発作を繰り返していると組織の変化が元
の吸入、アミノフィリンやステロイドの静注、
6
図1 小児喘息の急性発作に対する家庭での対応
図2 医療機関での小児喘息の急性発作に対する薬物療法プラン
発作程度の評価
気管内挿管
小発作
軽度喘鳴
陥没呼吸を伴うこと
もある
PEF>60%
(β2刺激薬吸入前)
PEF>80%
(β2刺激薬吸入後)
β2刺激薬 吸入
頓用薬服用
改善
悪化
中発作
大発作
呼吸不全
明らかな喘鳴、横に
なれるが陥没呼吸を
認め、 呼吸困難が
ある
著明な喘鳴と呼吸困
難、 横になれない
( 起坐呼吸 )、 時に
チアノーゼを認める
著明な呼吸困難、
チアノーゼ、呼吸音
減弱、尿便失禁
PEF 30 ∼ 60%
(β2 刺激薬吸入前)
PEF < 30%
(β2 刺激薬吸入前)
PEF 50 ∼ 80%
(β2 刺激薬吸入後)
PEF < 50%
(β2 刺激薬吸入後)
β2刺激薬 吸入
頓用薬服用
改善
無効
人工呼吸
意識障害 (興奮、
意識低下、 疼痛に
対する反応の減弱)
(PEF 測定不能)
β2 刺 激 薬 吸 入し
てただちに受診
β2刺激薬 吸入
吸入は20∼30分
毎でも可
がら大至急 救急車
要請
アミノフィリン
点滴静注
(テオフィリン血中濃度
15μg/mL以下)
補助呼吸を行いな
β2刺激薬 吸入
1∼2時間後 吸入
改善
補助呼吸
β2刺激薬の吸入
β2刺激薬の吸入
酸素吸入(考慮)
小発作
中発作
ステロイド薬静注
ステロイド薬静注
イソプロテレノール
イソプロテレノール
持続吸入(考慮)
持続吸入
アミノフィリン点滴静注
(テオフィリン血中濃度5∼15μg/mL)
補液、アシドーシスの補正
家庭で様子を見る
医療機関(救急外来)
小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2002
大発作
呼吸不全
小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2002
イソプロテレノール持続吸入などが示されていま
なっていますが、このほかにロイコトリエン受容
す。
(図1、2)
体拮抗薬を含む抗アレルギー薬やテオフィリンな
ここで、ピークフロー(PEF:最大呼気流量)
の測定は、気道閉塞の状態を知るための基本的な
検査です。簡便な検査器具が廉価に販売されてお
り、家庭で常備して検査でき
どアレルギーを抑え、また気道を拡げる薬剤が用
いられます。
ここで注意すべきことは、「発作への対応」と
「長期管理」は目的が異なっており、はっきり区別
るので、喘息を管理する
して考えなければならないということです。β2刺
上で非常に有用です。子
激薬は、気道を拡げ急性発作を即効的に治療する
供さんでも5∼6歳くら
のが主な働きですし、ステロイド薬やロイコトリ
いになれば練習して正
エン受容体拮抗薬などは気道の炎症を抑えリモデ
しい結果を出すことがで
リングを防ぐという長期的な働きが主な役割です。
きます。
(イラスト)
ですから、この役割の違いを認識して使い分けを
長期管理
行わなければいけません。
長期管理に用いられる薬物は、その使う目的か
先に述べましたように、喘息は慢性の気道炎症
ら発作などの症状がない時にも毎日きちんと続け
であることから、発作が起こっていない時の治療
なければなりませんが、時に軽視されたり忘れら
(長期管理)が重要です。これも、発作型(発作の
れたりします。このようなコンプライアンスの低
起こり方、頻度など)を基に4段階に分けて管理
下を避けるには、家族や薬剤師、医療関係者のサ
の原則が勧告されています。
(表、図3)
ポートとチェックが必要です。また、ステロイド
発作の対応がいわば緊急に気道を拡げる対症療
法であるのに対して、長期管理は気道の炎症とい
7
β2刺激薬の吸入・酸素吸入
改善せず
薬の吸入は、上手にやらないと十分に薬が気道の
奥まで届かず効果が不十分になります。
う喘息の本態を抑制しコントロールする治療です。
小児喘息のコントロールには、吸入ステロイド
これには現在、吸入ステロイド薬が重要な薬剤と
薬が現在有効な手段となっておりますが、今でも、
表 治療前の臨床症状に基づく発作型分類と治療ステップ
発作型
症状程度ならびに頻度
図3 小児気管支喘息の長期管理に関する薬物療法プラン(年長児 6歳∼15歳)
治療ステップ
専門医のもと
長期入院療法
経口ステロイ
ド薬( 隔日療
法)
年に数回、季節性に咳嗽、軽度喘鳴が出現する
間欠型
時に呼吸困難を伴うこともあるが、β2 刺激薬
の頓用で短期間で症状は改善し持続しない
ステップ1
咳嗽、軽度喘鳴が 1 回 / 月以上、1 回 / 週未満
軽症持続型
時に呼吸困難を伴うが持続は短く、日常生活
が障害されることは少ない
中等症持続型
咳嗽、軽度喘鳴が 1 回 / 週以上。 毎日は持続
しない
時に中・大発作となり日常生活が障害されるこ
とがある
ステップ2
吸入ステロイド薬※3
(BDP換算∼200μg/日)
または、
以下のいずれか、ある 以 下 の い ず れ か 併 用
(考慮)
いは複数の併用
経口抗アレルギー薬※1
経口抗アレルギー薬※1
発作に応じた薬物療法
DSCG※2
DSCG※2
抗アレルギー薬(考慮)※1
テオフィリン徐放製剤
テオフィリン徐放製剤
ステップ3
咳嗽、軽度喘鳴が毎日持続する
重症持続型1
重症持続型2
週に 1 ∼ 2 回、中・大発作となり日常生活や
睡眠が障害される
重症持続型 1 に相当する治療を行っていても
症状が持続する
しばしば夜間の中・大発作で時間外受診し、
入退院を繰り返し、日常生活が制限される
ステップ4 -1
ステップ1
間欠型
ステップ4-2
小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2002
吸入ステロイド薬※3
(BDP換算200∼
400μg/日)
ステップ2
軽症持続型
ステップ3
中等症持続型
吸入ステロイド薬※3
(BDP換算400∼800
μg/日)
以下のいずれか併用
ロイコトリエン受容体
拮抗薬
DSCG※2
テオフィリン徐放製剤
長時間作用性β2 刺激
薬(吸入・貼付)
ステップ4-1
ステップ4-2
ステップ4
重症持続型
※ 1 経口抗アレルギー薬:化学伝達物質遊離抑制薬、ヒスタミン H1 拮抗薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、
Th2 サイトカイン阻害薬を含む
※ 2 DSCG 吸入液と少量のβ2 刺激薬吸入液の混合療法を行う場合には、β2 刺激薬吸入薬は咳嗽、喘鳴な
どの症状が改善したら中止する
※ 3 吸入ステロイド薬の力価は CFC-BDP 換算とする
●年長児の場合を例示、乳幼児についてもプランが勧告されている
小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2002
ご家族や、時には医療関係者にも、ステロイド薬
いので、蒲団やベッドの掃除乾燥、十分な換気、
の副作用に対する忌避感がないわけではありませ
湿度を上げすぎないといった配慮が大切です。ま
ん。現在では、吸入ステロイド薬は、内服などと
た、ペットも問題となり、特にネコが原因となる
は異なって局所的に作用し全身に吸収される割合
ことが多いようです。
はごく少なく、例えば最も懸念される身長の伸び
風邪など気道感染症も発作の引き金になりかつ
の抑制も、通常量であれば最終身長にはほとんど
悪化させます。活発な子供さんたちに風邪をひか
影響ないことが報告されています。1)、2)
ないように外遊びや友達つき合いを制限すべきで
はありませんが、外出後の手洗い励行など一般的
薬物以外の
長期管理のポイント
な風邪予防の注意が必要です。インフルエンザは
予防注射が有効ですから、毎年早めに接種を受け
ることが勧められます。
幼年期少年期という大切な時期に病気と闘わ
最近、学校体育などの場で「運動誘発喘息」と
なければならないというのは、なかなか大変なこ
いうのが話題になります。マラソンのような強い
とだと思うのですが、薬剤以外の日常の取り組み
運動を持続すると起こりやすく、また冷たく乾燥
で大切なことは何ですか。
した環境はよくありません。水泳は発作を誘発し
河野
小児喘息のほとんどがアトピー型、つまり
にくいスポーツとされていますし、運動前によく
特定のアレルゲンに対する反応によって引き起こ
ウォ−ミングアップを行うと運動による発作を軽
されるものですから、日常生活でこのアレルゲン
くすることができます。
を避けるのが、薬物療法と同じく喘息の治療、特
に発作予防の基本です。
薬物療法のみに頼ってはいけません。まず
家族や体育の先生は、子供のリスクを理解して
指導してほしいと思います。発作を恐れるあまり、
運動をさせない、体育はいつも見学、といった処
アレルゲンを調べ、主要な原因を知ることです。
置はよくありません。発作の起こる運動の種類や
一番多いのは室内のダニ、ことに寝室の問題が多
負荷の限界に配慮しつつ、伸び盛りの子供には運
8
グラフ2 わが国の喘息死亡率(総数)の推移(1950∼2000年)
25.0
男
20.0
小児喘息について、薬剤師が果たすべき役割
総数
人
工
15.0
10
万
対
喘 10.0
息
死
亡
率 5.0
0.0
小児喘息治療への
薬剤師の貢献
女
はどのようなことでしょうか。
河野
薬の効能、副作用についての説明、投与方
法の指導など、薬剤師さんのサポートが重要です。
まず、それぞれの薬の使用目的の違いを患者さん
の家族に正確に理解してもらい、良好なコンプラ
1950
55
60
65
70
75
80
85
90
95
2000
イアンスを保つよう指導してください。
年
小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2002
急性発作時には通常、お渡ししてあるβ2刺激薬
を、お母さん方の判断でまず投与(吸入・内服など
動を欠かしてはいけません。医師と相談して、予
医師のあらかじめの指示に従う)しますが、これ
防的にβ2刺激薬やクロモグリク酸ナトリウムの吸
で発作が治まったからと吸入ステロイド薬などの
入、ロイコトリエン受容体拮抗薬の内服などを行
使用を勝手にやめてしまわないように注意してい
うことも有効な方法です。
ただきたいと思います。
また、吸入薬の正しい使い方の指導も、ぜひ積
急性発作の緊急事態への対応
時に、重篤な発作で死を招く、といわれます。
貼付β2刺激薬も最近広く使われるようになりま
した。これは、まだ内服や吸入がうまくできな
喘息死を含む緊急事態への対応はどうあるべきで
い乳幼児でも、使いやすい剤型です。吸収排泄、
しょうか。
血中濃度推移などが他の剤型と異なり、ゆっくり
河野
吸収され、ピークも低く、長時間持続します。
小児喘息患者の喘息死は、この半世紀でほ
ぼ1/4にまで減っています。それだけ喘息がうま
ですから、長期管理の中でステロイド薬、テオフ
くコントロールされるようになってきたのだと思
ィリン徐放製剤などとともに用いられておりま
います。
(グラフ2)
す。
( 図3)注意点として、お母さん方は、風邪な
喘息死のような重篤な事態は、ほとんどが長期
どにも咳止めとして気軽に貼付β2刺激薬を貼り付
管理がうまく行われていない場合に起こっていま
け、医師に使っていることを伝えない場合があり
す。例えば、吸入ステロイド薬を正しく使わず、
ます。診察時に見落として別の剤型のβ2刺激薬を
発作の時にβ2刺激薬の吸入などで対症的に切り抜
処方すると、重複して過量投与になることがあり
ける(過度依存)、といったことを繰り返している
ますので、貼付薬の意義もよくご家族に伝えてい
場合です。医師の管理下できちんと長期管理を続
ただきたいと思います。
けていれば、危険な状態になることはないと思い
ます。
小児喘息は、伸び盛り、遊び盛りの子供さんが、
根気よく取り組まねばならない、大変な病気です。
万一不幸にしてそのような重篤な発作が起こっ
医師だけでなく、薬剤師はじめコメディカルのみ
てしまったら、躊躇なく救急施設に搬送しなけれ
んなが、子供さん本人やご家族に積極的に言葉を
ばいけません。数分を争う事態もありえます。日
かけ励ましていくことが非常に大切だと思います。
頃から父母、学校や保育園、救急、主治医、病院
1)Sharek, P. J., Bergman, D. A., : The effect of inhaled steroids on the
などの連絡網を把握しておく必要があります。
9
極的にやっていただきたいですね。
linear growth of children with asthma : a meta-analysis. Pediatrics
106, 1-7, 2000.
2)Agertoft, L., Pederson, S., : Effect of long-term treatment with
inhaled budesonide on adult height in children with asthma. N Eng1
J Med 343, 1064-1069, 2000.
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