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IMO 危険物・固体貨物・コンテナ小委員会 DSC13(ロンドン)
参加会議:国際海事機関(IMO)危険物・固体貨物・コンテナ(DSC)小委員会 第 13 回会合 概要 IMO−DSC 小委員会は、個品危険物を始めとする各種貨物の運送要件案の作成・改正に従事し ている。国際海上危険物規程(IMDG Code)を始めとする各種技術基準は、同小委員会において 審議されてきた。 近年、同小委員会は、2004 年 5 月に開催された第 78 回海上安全委員会(MSC 78)において固 体ばら積み貨物の安全実施基準(BC Code)の強制化が合意されたことを受けて、同コードの強 制化のための検討を行ってきた。今次会合は、2011 年 1 月 1 日に発効する予定の国際海上固体ば ら積み貨物規則(仮称) (BC Code の強制後の名称)案を作成する最後の機会であった。 会議期間:平成 20 年 9 月 22 日∼9 月 26 日 会議場所:国際海事機関本部(英国ロンドン) 海上技術安全研究所からの出席者 太田 進(写真左端) 運航・システム部門上席研究員 主な貢献 太田は、国際海上固体ばら積み貨物規則(仮称) (International Maritime Solid Bulk Cargo (IMSBC) Code) の 改正 に係る 審議 を担当 した。 審議 におい ては、 MSC 84 に提出し、DSC 13 に検討が委ねられた我が国 提案文書(MSC 84/8/1:第 1 章等の改正提案)の説明 に努めた。また、DSC 11 と DSC 12 の間に実施され た通信グループのコーディネータとして、 IMSBC Code の個別スケジュール案全体を書き直した 経験を踏まえ、石炭及び褐炭ブリケット、還元鉄、木 材ペレット等の個別スケジュールの改正案の作成、非 危険物の硫黄及び還元鉄粉の新規スケジュール案の作 成等に貢献した。 さらに、石炭等の個別スケジュールにおける用語の 定義の明確化及び材木の新規個別スケジュールの作成 に関する国際共同作業のとりまとめを引き受けた。 主な審議結果 我が国が提案した IMSBC Code 案前文及び第 1 章の改正に係る提案は、異議無く合意された。 木材ペレットを運送中のばら積み船において、船倉に隣接する区画で酸欠による死亡事故が発 生したことに鑑み、スウェーデンは、木材ペレット及び木材チップの個別スケジュールに、隣接 する区画への立ち入りの際のガス計測の要件を追加することを提案した。改正案は IMSBC Code の WG で審議され、一部修正の上合意された。また、今次会合では、他にも以下の貨物に関する 個別スケジュールの改正案及び新規個別スケジュール案が合意された。 z 石炭及び褐炭ブリケット:船倉底部から貨物を払い出すセルフアンローダー船の要件の取り 入れ及び電気設備に係る防爆要件の適用範囲の明確化等。 z 還元鉄:各種要件の見直し及び粉状の還元鉄に関する新個別スケジュール案 z 非危険物の硫黄(成形されたもの)の新個別スケジュール案等 これら改正案/新規個別スケジュール案は、採択のため MSC 85 に送付される。 次回会議予定 次回会合(DSC 14)は、2009 年 9 月 21 から 25 日まで、IMO 本部(英国ロンドン)にて開催 される予定である。