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16・17ページ
 なお、特選に選ばれた作文を順次掲載しますので、ぜひ、ご家族そろって読んでいただき、
道徳について話し合っていただければと思います。
曾祖母からの気持ち
あきひろ
耀弥
坂小学校6年
うえはな
植花
(坂西一丁目)
ぼくの曾祖母は今 才です。
祖母と曾祖母を呼ぶ時は、そ
れぞれ「ばあちゃん」「きい
ばあちゃん(おおきいばあ
ちゃんを略してきいばあちゃ
んです。)」と呼んでいます。
家族みんなで一緒に暮らす
ことが出来ればいいのですが、
曾祖母は高齢で、自分で歩け
なくなり、風呂やトイレには
介助が必要です。また、祖母
が数年前に亡くなってしまっ
たこともあり、実際は家で介
護をすることが難しく、今は
介護施設に入所しています。
曾祖母に会いに行くと、最
近は認知症が進み、ぼくたち
のことが分かったり、分から
なかったりするようになりま
した。でも、行くといつもに
こにこして、
「ありゃあ来てくれたん
ね。」
とか、
「ありがと。」
と優しい笑顔で言ってくれま
す。ぼくが半分ふざけて曾祖
母の手を、
「よしよし。」
と言いながらなでると、とて
もうれしそうです。
ぼくが小さい頃、曾祖母は
まだ元気で、一緒に走ったり
絵本を読んだりしてくれたこ
とを今でも覚えています。
そんな風に自分を育ててく
れた人が年老いていく、でも
今も変わらず穏やかな曾祖母
を見て、ぼくは、「曾祖母は、
生きて人間の一生を家族みん
なに教えてくれているんだ
な。」と思いました。
体が動く時は一生懸命頑張
り、その後、温かく安らかな
老後を過ごせることは、人間
の理想なのではないでしょう
か。
ぼくは、たまにですが、曾
祖母が喜んでくれると思って、
昔ぼくがしてもらったように、
絵本を読んであげたり、車椅
子を押して一緒に散歩したり
します。
原田 陽菜(坂小学校)
奥田 桃和(坂中学校)
小学校5年の部 小川 智大(坂小学校)
藤 はづき(坂中学校)
中学校2年の部
比良 駿吾(小屋浦小学校)
福田 果歩(坂中学校)
﨑岡 菜摘(坂小学校)
佐藤 なづな(坂中学校)
三浦 葉鈴(坂小学校)
田中 沙織(坂中学校)
小学校6年の部
佐々木 凜奈(坂小学校)
林 夏萌(坂中学校)
中学校3年の部
植野 菜乃華(横浜小学校)
矢野 璃音(坂中学校)
宮原 未来(坂中学校)
田坂 麻依(坂中学校)
中学校1年の部 倉本 菜月(坂中学校)
松永 瑚人(坂中学校)
ところもあります。でも、周
りの人への感謝の気持ちを忘
れずに、ぼくも、だれかのた
めに何かができる大人になり
たいと思います。
■入選作品(18作品)
99
坂町道徳作文コンクール入選者決定
町内在住の小学5年生から中学3年生を対象に、7月15日(金)から9月9日(金)の期間
で「道徳」に関する作文を募集したところ、多数の応募がありました。11月7日(月)に開催
した道徳作文コンクール審査会において、厳正な審査をした結果、次の方々が特選または入選
されました。おめでとうございます。
今後とも、道徳心の向上に心がけ、地域・国際社会に貢献できる主体性のある「坂町っ子」
となられますよう期待します。
思っていました。3年生の社
会科の学習で消防団は、ボラ
ンティアであることを知りま
した。自分の仕事や自分の家
族があるのに、夜中でも、大
雨でも、困っている人のため
にかけつけるのはすごいと思
います。ぼくたちのくらしは、
そうやって地いきの人のため
にがんばってくださっている
方々のおかげで成り立ってい
るんだと思います。ぼくは、
そのことに感謝の気持ちを忘
れないようにしたいと思いま
した。
このことをきっかけにぼく
は、地いきのためにがんばっ
てくださっている人が他にも
いることに気づきました。
朝の登校の見守りや、学校
で絵本の読み聞かせをしてく
ださる方、夜間パトロールを
してくださる方など、たくさ
んのボランティアの方が坂町
にはいらっしゃいます。困っ
ている人のために、だれかの
笑顔のために、がんばってい
る人を、ぼくはとてもそんけ
いしています。
ぼくは、今まで、公園そう
じやパトロールなどに参加し
たことがあります。でも、ま
だ自分のことで精いっぱいな
感謝の気持ちで
かげ
しょうのすけ
坂小学校5年
翔之介
(坂東二丁目)
この夏、今までに経験した
ことのないような大雨が坂町
にもふりました。
大きな雨音に、ぼくは不安
でドキドキして眠れませんで
した。夜中、ひなんかん告の
サイレンも鳴りました。その
音は不気味な音で起きてしま
いました。家の中がバタバタ
としています。ドアがバタン
と閉まる音がした後に、お父
さんの車のエンジン音もしま
した。ぼくのお父さんは、ひ
なん所になる町民センターの
かぎを開けるために、仕事に
行きました。ふだんは、朝、
なかなか起きないお父さんな
のに、こんな日はてきぱきと
身支度をして出かける姿を見
て(お父さんもきんちょうし
ているのかな。)と思いまし
た。たしかに、不安な気持ち
の町の人が来られた時に、ひ
なん場所が開いていなかった
ら大変だと思いました。そん
なお父さんを見て、坂でくら
している人たちのために、必
介護施設は海沿いにあり、
晴れている日は海風がとても
気持ちいいです。風を感じる
と曾祖母の目がキラキラした
り、
「気持ちいいね。」
と言ったりします。そんな時
は、家族みんなが、温かい気
持ちになります。
また、曾祖母と接する時間
を一緒に過ごす中で、社会に
ついても色々な考えが浮かん
できました。
曾祖母が暮らす介護施設で
は、職員の方々はいつも笑顔
で、入所者のみなさんに手厚
い介護をしてくださっていま
す。「高齢化で介助が必要な
人が増え、介護の職場では人
手が足りない。」という話題
をよくニュースなどで見ます。
そんな中、大変なお仕事をさ
れる素晴らしい方々に支えら
れ、曾祖母は毎日生きていま
す。
このように、お年寄りが安
心して過ごすことの出来る施
設・制度があることはとても
重要なことだと思います。
今年の夏、「障がい者なん
ていなくなればいい」と思っ
た人が起こした痛ましい事件
がありました。
死でがんばっているお父さん
はかっこいいなと思いました。
次の朝、起きると雨はやん
でいました。それなのに今度
はお母さんがバタバタしてい
ます。
「庭の下のがけがくずれたん
よ。」
そう言ってお母さんは、いろ
いろな人へ相談の電話をかけ
ていました。ぼくは、どうな
るのかなと、とても心配でし
た。すると、そのがけに、い
つの間にか青いシートがかぶ
せられていました。消防団の
人が、これ以上がけがくずれ
ないようにやってくださった
そうです。消防団の人は、何
かがあるとすぐかけつけてく
ださるんだなと思いました。
両親もぼくも、そして地いき
の人も青いシートのおかげで、
少し安心することができまし
た。
ぼくのお父さんも、前に消
防団に入っていたことがあり
ました。夜中に火事があると、
すぐに着がえて出動していま
した。まだぼくは小さかった
ので、火事のサイレンがこわ
くて、(お父さんにそばにい
てもらいたいのに、なぜ出か
けるんだろう。)くらいに
それを受けて、8月 日の
新聞の一面コラムに、「私た
ちの社会が効率や生産性を追
うあまり、強者優先の風潮が
はびこっているとすれば恐ろ
しい。」と書いてありました。
高齢の人や障がいを持つ人
は、確かに色々なことが出来
ないかもしれませんが、家族
にとってはみんなとても大事
な存在です。社会的弱者を思
いやれない考え方は、間違っ
ていると思います。
これからぼくは、今自分に
出来ることを精一杯して、将
来大人になった時に、人の役
に立つ、思いやりのある社会
を支える一員になりたいと思
います。また、ぼくがこのよ
うに考えられたのも、きっと
曾祖母が自らの姿で生き方を
示してくれたからだと思いま
す。
25
中学校1年の部 川﨑 湖舶(坂中学校)
中学校2年の部 西川 瑠菜(坂中学校)
中学校3年の部 山﨑 莉菜(坂中学校)
小学校5年の部 隂 翔之介(坂小学校)
小学校6年の部 植花 耀弥(坂小学校)
■特選(5作品)
16
平成28年12月1日 広報さか 第724号
平成28年12月1日 広報さか 第724号
17
道徳作文
道徳作文
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