Comments
Description
Transcript
開催結果(PDF:189KB)
京都府住宅審議会 子育てしやすい住宅・住環境部会(第2回)の概要 1 日 時 平成26年11月28日(金)13時~15時 2 場 所 3 出席者 御所西 京都平安ホテル3階「羽衣の間」 髙田部会長、檜谷委員、辻本委員、吉村委員代理須澤氏、堀委員、加茂委員、 吉田委員(名簿順) 4 内 容 (1) 開会のあいさつ (2) 報 告 ① 日本型福祉レジームと住宅施策について 髙田部会長より資料に基づき、次のとおり説明。 社会科学者と子育てに係る住宅施策の議論をする際、アンデルセンが提唱した福祉レ ジーム論(資本主義の中で、国家・市場・家族がどのように福祉と関わるのか、その 類型を示したもの)の話が挙がる。近居・同居政策においても、福祉レジームの概念 を適用し、根本に立ち返って議論することが必要。 近代家族の役割が縮減している中、近居・同居政策についても、そうした観点から議 論することが必要。 ② 京都府の少子化対策について 少子化対策課長より資料1に基づき説明。以下のとおり意見があった。 近居・同居施策よりも簡単に実施できて、より大きな効果を得ることができる施策が 他にあるはず。ただし、京都府内でも場所により地域特性は様々であり、中には近居・ 同居施策が必要な市町村もある。 空間的ワークライフバランスが都市計画において最大の課題。 「働く」場所と「暮らす」 場所を関連づけていくことが必要である。例えば、マザーズジョブカフェで、求人情 報に加えて住宅情報も提供できる制度を作る等が挙げられる。 ③ 事例報告(大阪ガス実験集合住宅「NEXT21」 ) 加茂委員より資料2に基づき報告。 集合住宅は実験が目的の社宅であり、福利厚生施設ではない。実験を通じてエネルギ ーシステムのみを観察するのではなく、住宅全体がどのように変遷していくのか検証 するために設置した。 子どもが成長すると使わなくなるスペース(例えばベビーカーを置くスペース等)が 生まれてくる。短期的なニーズにどれだけ住宅が応えられるか検討することが重要。 家具等の配置により住宅の間取りが変えられるなど、家庭構成やライフスタイルの変 化に対応できることが必要。 セキュリティ及びプライバシーの観点から、ベビーシッターを雇うことを懸念する人 もいる。ベビーシッターに対応したプライバシーラインを設けることが必要。高所得 者しかプライバシーラインを設置できないわけではなく、例えば部屋の一室に鍵を設 置するだけでも効果が大きい。 「子育て世帯」といっても専業主婦、共働き、シングルマザー等様々な世帯が存在す るため、各世帯に応じた対策が必要。 家族だけで子育てと介護を両立することは困難であり、地域とのネットワークが大切。 (3) 議 事 ① 三世代近居・同居を促進するための支援について ニュータウン・都心・インナーシティ(大都市の都心周辺地域)等、居住地によりニ ーズが全く異なるので、様々な選択肢を用意すべき。また、親族のみを対象にした施 策にするのではなく、近隣住民や友人等、様々な人々と相互扶助し合うことも大切。 固定資産税は継続的に徴収されるため免除は難しいが、不動産取得税だと徴収される のは 1 回限りなので、免除は実現しやすい。 企業や行政、住民でカバーできない場合に、近居・同居施策を実施する意味がある。 祖父母と近居・同居することにより、子どもの精神が安定するメリットがある。農村 では、I ターン・U ターンしてきた人に対応するため、住民に対して勉強会を開催した り、行政が補助金を支給する等支援が必要。 特に京都市内では、三世代が同居できるような広い住宅は少ないので、同居のニーズ が特に大きいとは思えない。 引っ越し料等を支給している千葉市の同居・近居施策が参考になる。 税の移転は明確な論拠があるべきと考える。 ② 「子育てにやさしい住宅・住環境ガイドライン(仮称)に係る認証基準の設定について 東日本大震災以降、耐震性が高い住宅の需要はあるが、子育てしやすい住宅の需要は まだまだ低い。申請するディベロッパーは少ないのが現状である。 子育てしやすい住宅に対する高齢者の評判が良くない場合もある。誰にどういうメリ ットを提供するのかを明確にすべき。 家庭内の事故防止など住宅に関する情報発信を行うだけでも、簡単で効果がある。 以 上