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基本設計留意事項

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基本設計留意事項
基本設計留意事項
平成21年4月
目
基本設計作業フロー
1.基本的留意事項
2.敷地現況の整理
3.法的事項の整理
4.設計与条件の整理
5.設計コンセプトの確立
6.管理・運営計画
7.配置及び外構計画
8.意匠計画
9.構造計画
10.設備計画
11.施工計画
12.維持保全計画
13.省エネ・省資源計画
14.関係官公庁との打ち合わせ
15.工程計画・概算工事費算出
16.住民説明用図面の整備
基本設計図書の一般的まとめ方
次
・・・・・・・・P1
・・・・・・・・P2
・・・・・・・・P2~3
・・・・・・・・P3
・・・・・・・・P3
・・・・・・・・P3
・・・・・・・・P4
・・・・・・・・P4
・・・・・・・・P4~5
・・・・・・・・P5~6
・・・・・・・・P6~8
・・・・・・・・P8
・・・・・・・・P8
・・・・・・・・P8~9
・・・・・・・・P9~11
・・・・・・・・P11
・・・・・・・・P11
・・・・・・・・P12
[基本設計作業フロー]
(参考)
ここに示すフローは一般的なものであり、施設規模、事業スケジュールによって内容は
異なることがあるので、その場合は監督員の指示に従うこと。
(基本計画)
敷地現況の整理
↓
2ヶ月
法的事項の整理
↓
設計与条件の整理 (主管課要望整理)
↓
法規・ボリュームチェック
(基本設計)※基本計画の庁内合意後実施
設計コンセプトの確立
↓
管理・運営計画
2ヶ月
↓
配置及び外構計画
↓
意匠計画
(設備計画、施工計画も考慮)
↓
プランの決定
↓
構造計画
↓
2ヶ月
設備計画
↓
施工計画
↓
工程計画・概算工事費算出
(
↓
( VE実施 )
↓
VE提案に伴う変更
↓
完
了
(1ヶ月)
)
(1ケ月)
(庁内合意期間含まず)
1.基本的留意事項
建物の基本設計にあたって、以下のような基本事項を考慮して行う。
(1) 周辺環境を考慮した建物
〇周辺にマッチしたデザイン
〇周辺道路・緑道との一体整備
〇近隣への日影・騒音・光の反射・臭気を少なくする配慮
〇プライバシーの保護(隣地との距離、窓)
〇建物周辺の植栽及び屋上・壁面の緑化
(2) 安全、衛生的な建物
明確な避難動線、防火・防煙区画、耐震性(注:基本構想を行なっていないなどの理
由により用途係数(『構造設計の留意事項』参照)が確定していない場合、早急に決定す
ること)、ドライエリア等の落下防止、適当な温湿度の維持、自然採光・通風・換気、飲
料水の良好な水質の維持。
(3) 弱者に対して優しい建物(『ユニバーサルデザイン推進条例』参照)
子ども、お年寄り、身障者に使いやすい建物とする。
例:バリアフリー、エレベーター、誰でもトイレ、スロープ、手摺り、機器・電話器
等の適切な高さ、階段・通路等の十分な照明。
(4) 利用者に優しい建物(『ユニバーサルデザイン推進条例』参照)
オープンスペース、ゆったりとした空間、わかりやすい空間構成・動線計画・サイン
計画
(5) 地球環境に配慮した建物(開発事業等に係る環境配慮要請制度)
〇『環境基本条例』『風景づくり条例』の順守
〇『公共施設省エネ指針(平成 20 年 3 月)』を考慮
〇熱帯林の保護例
床 ・・フラットデッキの採用
基礎・・ラス型わくの採用
内部・・乾式間仕切の採用
〇廃棄時にリサイクルしやすい材料の選択
(6) 経済的な建物
〇ライフサイクルコストの低減(特にランニングコストの低減)
〇低価格で耐久性のある材質の選択
(7) 維持管理を考慮した建物(メンテナンスフリー)
〇配管・設備機器等の取替の配慮
〇天井、窓、照明器具等の清掃の配慮
(8) 施工性を考慮した建物
周辺環境、道路事情等の配慮
(9) 将来計画を考慮した建物
人員、資料、書棚等の増加の検討。増築の可能性の検討
2.敷地現況の整理
敷地の現況、周辺道路の現況、付近の現況等を調査し、設計上、施工上の配慮事項及び
対応時期を整理する。
(1) 敷地の現況
〇案内図、敷地測量図、現況写真等で建設予定地の位置、敷地面積、道路との高低差、
既存樹木、電柱の位置等を調査する。
〇敷地測量図については真北測定、境界査定が明確になっているか、また高低測量に
ついては敷地内、道路、隣地との差が明確になっているかを確認する。
(2) 周辺道路の現況
〇敷地周辺道路の幅員、建築基準法42条の該当項、主要生活道路・都市計画道路の
予定等を調査する。
〇周辺道路・緑道との一体整備の可能性について調査する。
(3) 付近の現況
付近の公共施設の配置、街並み、交通状況、井戸水、電波障害の影響、施工にあたっ
ての障害物等を調査する。
(4)インフラ現況
給水本管口径、排水本管口径、公枡深さ・位置、ガス本管口径、受電状況等を調査す
る。公枡深さ・位置は、現場調査する。
3.法的規制事項の整理
〇都市計画、敷地条件等から以下のような法的規制事項を整理する。
用途地域、建ぺい率、容積率、高度地区、防火地域の指定、斜線制限、日影規制、
市街地開発事業、地区計画、駐車場附置義務対象地区、埋蔵文化財埋設地域、緑
化基準、雨水浸透可能地区、下水道放流地区、許容建築面積、許容延床面積、許
容最大高さ、許可申請の有無及び種類、中高層条例の規制、市街化予想線、接道
条件、耐火制限、防火区画、内装制限、2方向避難、排煙
〇関連法規による施設基準
例:幼稚園設置基準
保育園設置基準
特養ホーム等の設置基準(デイホーム含む)
〇平均GLの算定にあたってはドライエリア、地下入口階段等を考慮する。
4.設計与条件の整理
主管課から提示された設計与条件を整理する。
〇新築または改築にあたっての基本理念
〇新築または改築の理由
本区の基本計画、実施計画の中の位置づけ、建物の老朽化、ニーズ変化等
〇所要室及びその面積
〇駐車場、駐輪場の有無及びその台数
〇建物利用対象者
区民、職員、身障者等
〇管理運営
利用人数、開館時間、一般開放する部分、配置職員数、委託業者、委託内容(機
械の運転管理、清掃、喫茶室、レストラン、機械警備、受付等)他の用途への一
時利用の可能性(出張所事務室を選挙時に利用)
〇備品計画
机、書架、OA機器等
〇特別な要望事項
エレベーター、リサイクルスペース、ごみ集積所、防災倉庫、OAフロアー、O
A照明、床暖房等
〇一時保育室整備の確認
大規模な文化・スポーツ施設、区民センター規模の集会施設等については、一時
保育室を整備するのか、所管課に確認する。
5.設計コンセプトの確立
敷地条件、設計条件等から、設計者はこれから設計する建物についての設計コンセプト
を確立し、設計意図を正確に伝えるための資料を作成すること。
6.管理・運営計画
管理・運営方法について整理する。
〇施設の運営時間
〇建物管理及び設備機器運転のための法的資格者の必要性
〇設備機器運転のための技術者の必要性(常駐、開館時間のみ)
〇委託業者の休憩室、更衣室
必要面積、委託業者別に分けるのか確認
〇委託する部分及び時間
運転管理、清掃、受付、喫茶、レストラン等
〇委託する部分の光熱水費をわけるため、小メーターの設置
〇警報を送る部屋
〇夜間の管理
管理人、機械警備
〇身障者団体へ委託する場合
身障者に委託する部分を確認し、車椅子利用等、広さについて十分に注意する。
7.配置及び外構計画
敷地条件、敷地現況、設計与条件等から建物のボリューム及び階層構成を想定し、配置
及び外構計画を行う。
〇周辺環境、敷地周辺の人の流れ、車の流れ、道路等から、メインアプローチ及び管
理サービス用アプローチを決める。
〇交通の利便性、利用対象者等から駐車場、駐輪場の有無、大きさ及び位置を決める。
〇緑化基準を満たすように植栽計画を行う。植栽計画にあたっては、メンテナンス及
び近隣への配慮をする。
〇その他配置及び外構計画上留意すること。
周辺への日影の影響、環境空地、ごみ集積所、リサイクルスペース、保存樹木、
防火水槽、防災倉庫
8.意匠計画
所要室の機能的なつながりを検討し、設計与条件を考慮して、平面プラン、階層構成を
決める。
〇デザインイメージ(コンセプト)を明確にし、立面計画のプロセス(案の経過)を
提示する
〇周辺環境と調和するデザイン及び色彩を検討する。
〇アメニティーの向上を考慮する。
〇バリアフリーとする。(『ユニバーサルデザイン推進条例』参照)
〇各部屋の機能的なつながりを検討する。(機能相関図を作成する)
例:図書館の場合、事務室と作業室を隣り合わせにする。
〇利用者動線と管理・サービス動線を明確に分離する。
〇休日及び夜間開放する場合の動線計画を考慮する。
〇避難動線を明確にする(原則として2方向避難)
〇倉庫等物品収納場所は十分に確保する。
〇騒音、振動を発生する部屋は、他の部屋との位置関係及び近隣に注意する。
〇地階を設ける場合は、地階に設置した方が有利な部屋を検討する。
例:階高が大きい部屋 → 日影、建物高さを小さくできる
騒音、振動がある部屋 → 他の部屋や近隣に及ぼす影響が少ない
[機械室、電気室、多目的室(体育系集会室、音楽系集会室)など]
〇便所
・原則として各階に男女別の車椅子対応型トイレ(だれでもトイレ)を設ける。
・便器の個数及び洋式・和式の割合を検討する。
・施工性、メンテナンス性を考慮する(システムトイレを考慮する)
・ドライ方式にするかを検討する。
・1階については、外から利用できるようにするか検討する。
・『ユニバーサルデザイン推進条例』、『学校トイレ改修工事共通仕様書』参照
〇階段の両側に連続して手すりを設ける。
〇パイプシャフトは便所、湯沸室、厨房などに隣接して設け、機械室との縦動線を考
慮する。また、EPSもなるべく設け、分電盤の位置は上下同じ位置にくるように
する。
〇便所、湯沸室など水場のある部屋はなるべくまとめる。また、なるべく上下同じ位
置にくるようにする。
〇機械室、電気室、発電機室は類似施設を調査し、十分なスペース及び天井高をとる。
〇主管課から提示される設計与条件以外に必要な部屋を検討する。
例:防災倉庫、収納スペース、管理・サービス用休憩室
〇体育系集会室等の天井高を検討する(4m以上必要か確認)。
〇機械室の位置の決定にあたって、以下のことを考慮する。
・機器の取替えの場合、搬入及び搬出がしやすい(ドライエリア、マシンハッチを
設ける)
・振動によって他の部屋に影響がない。
・電気室と隣接させる。
・水道、ガスの引き込みがしやすい。
・煙突が必要な場合、煙突は建物の裏側に出るような位置
・大きな負荷に近いところ
〇電気室の位置の決定にあたって、以下のことを考慮する。
・負荷の中心に近い
・機器の搬入及び搬出がしやすい
・電源の引き込み、幹線の引き出しに便利
・上の階に便所、湯沸室等の水場がない
・床下に蓄熱槽がない
〇発電機室の位置の決定にあたって、以下のことを考慮する。
・電気室と隣接させる。
・吸排気がしやすい
・排気及び騒音について近隣に配慮すること。
○エレベーターとエレベーター機械室を隣接する。
○エレベーター機械室(油圧式)の隣室への影響を考慮する。
○騒音のでる機器(空調屋外機、キュービクル等)を屋上等に置く場合は、近隣への
影響を考慮する。
○建物周辺の配管スペースを確保する。
○設備機器のメンテナンスに配慮する。
9.構造計画
○構造計画の検討
・構造種別の検討(RC、S、SRC造、ラーメン構造、壁式構造)
・工期面からの検討
・施工スペースの検討
・重機及び資材の搬出入
○基礎計画の検討
・基礎種別の検討(杭基礎、直接基礎)
・杭の種類の検討
・基礎選定のための地盤調査項目の検討
○使用材料の検討
・コンクリート、鉄筋の材料の検討
・ラス型枠、フラットデッキ、乾式間仕切りの使用の検討
○山止め計画の検討
工期、コスト、近隣の状況、地盤・地下水の状態、敷地の広さ等を総合的に考慮
して最適の方法を選定する。
○その他
『構造設計における留意事項』を参照
10.設備計画
給排水、空調、電気、エレベーターについて負荷の推定、機器の比較検討を行い、最
適なシステムを提案し、主要機器の配置図及び概略の系統図を作成する。
○基本的な検討
機械室の大きさ、PS、DSの適当な大きさ、機器の搬出入、設置スペース、配
管・ダクトスペースについて、建築との整合性を考慮する。(建築の階高決定に
影響する)また、機器の取替、メンテナンスについて考慮する。
〇熱源の検討
当該建物に設置可能な熱源(ガス吸収式冷温水発生機、ヒートポンプチラー等)
について、イニシャルコスト、ランニングコスト、環境に及ぼす影響等、総合的
な比較を行い、最適な熱源を選定する。
例:ターボ冷凍機+ボイラー
ヒートポンプチラー(蓄熱、氷蓄熱、非蓄熱)
個別冷暖房(ビルマルチ)
ガス吸収式
○空調方式の検討
当該建物の空調グレードを検討し、空調範囲、空調時間を確認して最適な空調方
式を決定する。
例:単一ダクト、 各階ユニット、パッケージユニット、誘引ユニット
ファンコイルユニット、ダクト併用ファンコイルユニット
○給水方式の検討
当該建物の高さ及び利用形態を検討し、最適な給水方式を検討する。
例:水道直結方式、高置タンク方式、圧力タンク方式、タンクなしブースター
方式(ポンプ直送方式)
○消火設備の検討
消防法上の用途を確認して、消防法上必要な消火設備を調査する。
○受変電設備の検討
建物の規模が決まったら、以下の受変電設備について検討を行う。
(1)所要電力の推定
・負荷設備容量の推定
・受電容量の推定
・ 契約電力の推定
(2)受電電圧と受電方式
例:受電電圧低圧引き込み
高圧引き込み
特高引き込み
例:受電方式 1回線
本線、予備線2回線
ループ受電
スッポットネットワーク受電
(3)主回路の結線方式
(4)制御方式
(5)受変電設備の形式
(6)受変電室の位置と面積
(7)その他
・引込位置、キュービクルの位置(屋外、屋上、機械室)
・周辺の電柱の処理(移設、減柱、地下埋設)
・主任技術者の設置の確認
○照明設備の検討
当該建物の用途に応じた照明設備(照度・機器)を検討する
(基本的に保守が大変な場所や、寿命の短い白熱灯の採用を控える)
○エレベーターの計画
エレベーターの設置及びその仕様について検討する。
(1)位置
少なくとも1基は障害者が一人で利用できるようにし、障害者の利用する
出入り口の近くに設置する。
(2)仕様
・駆動方式
ロープ式(機械室レス)、油圧式の検討
・出入口の幅
『ユニバーサルデザイン推進条例』参照
・障害者のための付加機能
『ユニバーサルデザイン推進条例』参照
○非常用自家発電設備
建物の運営上、安全上必要な最小限の負荷を考慮する。
・防災設備への供給電源
排煙設備、非常用照明、非常用エレベーター、消火栓ポンプ
・停電時にビルを管理するために必要な最小限の機能維持
・建物利用者の事業活動の継続
・その他、原動機の種類、燃料についても検討する
非常用電源については、最初に保守、コストの点から個別か集中かを検討
○自動火災報知設備
建物の管理形態を考え、副受信機を置くか検討する。
〇テレビ共聴設備
デジタル波、BS,CS,有線が必要か、またどこの部屋に必要かを検討する。
○防災無線
防災無線のアンテナ等を設置するかを災害対策課に確認し、設置する場合はその
位置及び配管経路を検討する。
○電話設備
・電話の方式及び電話器の設置場所を検討する。
例:電話の方式 ・・・ボタン式、ダイヤルイン
インターホン設備との関係について検討する。
・ 公衆電話について検討する。
〇その他
・当該建物に必要なその他の弱電設備を整理する。
・便所の警報及び警報の送り場所を確認する。
11.施工計画
施工計画上の問題点を整理する。
・大型車両の通行
スクールゾーン、車両重量規制、時間規制、道路幅、道路養生、電柱・ガ
ードレールの移設、車両の待機等
・現場事務所の位置(建築・設備事務所、資材置場、駐車場)
・敷地の養生(鉄板による養生)
12.維持保全計画
〇将来の機能増加の要望に対応できるように考慮する。
階高にゆとりをもつ。倉庫等を増やし床面積にゆとりをもつ。
〇材料の選定及びシステムについて、メンテナンスフリーを考慮する。
〇メンテナンスの行い易い建物とする。
設備機器の搬出入、保守点検、ガラス・照明器具の清掃
〇建物及び主要材料・機器の耐用年数を調査し、ライフサイクルにおける改修時期及
び改修方法について検討する。
〇設計時点において考慮している建物の使い方について説明書を作る。
・温水プールの場合、身障者団体が利用する場合のロッカー室の使い方及び大
会時の控室の使い方
・将来レイアウト変更等で壁を抜ける部分
13.省エネ・省資源計画
省エネ・省資源計画については関連法令等を遵守するとともに、以下のことに留意して
検討する。
〇建
築
(1)断熱・遮光
①外壁面に断熱材吹き付け
②窓ガラスに熱線反射式ガラスを使用
③二重サッシを使用
④ブラインドの設置
(2)風除室の設置
(3)エアカーテンの設置
(4)パッシブソラーシステムの採用
(5)建設副産物のリサイクル推進
(6)雨水貯留浸透の推進
〇給排水設備
(1)雨水利用
①便器洗浄水、屋外散水、流れ等、用途を考慮すること。
②クロスコネクション、誤飲防止を考慮する
(2)太陽熱利用による給湯
(3)節水対策
①節水器具の使用(節水コマ、節水型フラッシュバルブ等)
②小便器個別感知システム、感知式水栓、擬音装置等の使用
〇空調・換気設備
(1)排熱回収システム
(2)トップランナー空調機
(3)外気負荷の低減
(4)換気量の低減
①VAV方式の採用
②分煙の検討
(5)合理的なゾーニング
不必要に過冷、過熱、過減湿、過加湿になることを防止
(6)建物の部分的空調(タスク空調)
空調の必要な部分、必要な時間だけ空調する
(7)中間期の外気冷房システム
(8)太陽熱利用による暖房
〇受変電設備
(1)変圧器の高効率利用(アモルファス、トップランナー等)
(2)無効電力の減少
(3)デマンド制御
(4)コ・ジェネレーションシステムの検討
○照明計画
(1)自然光の利用
・自然光の有効な利用を計り、電力消費量の軽減を計る
(2)タスク照明の採用
・照明を系統分けし、必要な部分のみ点灯させる
(3)光センサーによる照明の調整(採用にあたっては十分に検討する)
(4)高効率器具の採用(白熱灯の使用は控える)
(5)照明器具の種類の統一(蛍光管の種類の統一)
○動力設備
(1)台数制御、可変速制御等の採用
(2)電動機の適性容量の選定
軽負荷運転による過剰電力の低減を計る
○その他共通事項
(1)深夜電力の利用(蓄熱槽(エコアイス)等)
14.関係官公庁との打ち合わせ
建物のプランが固まったら、関係官公庁と打ち合わせして、法的に問題ないか確認する。
○区(または都)の建築審査課
・ 建物の用途、防火区画、避難動線、高さの算定
・ バリアフリー法
・ ドライエリアがある場合の平均地盤面
・ 改正省エネ法
・ 屋上に設備機器がある場合の高さの算定
○消防署
・建物の消防法上の用途
・必要な消火設備
・特殊消火設備の必要な場所
・防火用水(防火水槽)
・無窓階の判定
○保健所
・ビル管法適用の判断(特定建築物でその用途が3000m2以上。ただし学
校は、8000㎡以上。)
・区のプール条例による指導
・喫茶、レストランの営業許可の指導
○区地域整備課建築線・狭あい道路整備、道路管理課
・敷地周辺道路の建築基準法上の区分と道路幅
○区地域整備課都市デザイン
・ユニバーサルデザイン推進条例
○各総合支所街づくり課
・住環境条例、緑の基本条例、中高層条例等
・風景づくり条例
○区環境保全課
・ 環境基本条例、環境確保条例(都条例)
○拠点整備第一課
・開発行為、宅地造成の事前協議
○清掃事務所
・ごみ集積所等の設置
・ごみ集積所等の構造(給排水設備・換気等)
○水道局
・水道本管の位置、径
・引込み位置
・引込み可能口径
・負担金の有無
○下水道局
・下水道本管の位置、径
・公桝の位置、径
・排水可能口径
・夜間排水の必要性
・合流、分流、暫定分流地域の区分
・雨水利用の場合の下水道料金の支払い
・クーリングタワー、散水等に伴う下水道料金の低減
○東京電力
・引込み位置
・特高、高圧、低圧の判断
・電柱の移設、減柱、地下埋設
○NTT
・引込み位置
・回線数
・電柱の移設・減柱
・公衆電話の設置の有無
○警備保障
・警備の範囲
・工事の時期
・施工方法
○その他
補助金対象工事等については、施設の設置基準について、東京都等の所管局の指
導を受ける。
特養ホーム → 東京都福祉保健局
15.工程計画・概算工事費算出
・工事期間を検討し、工程計画を作成する。
・類似施設の工事費を調査するとともに当該施設の概算工事費を算出する。
(地下水処理で下水放流する場合、下水道料金の概算費用を入れる)
・出来高払いが必要な時は、年度ごとの出来高を調査する。
16.住民説明用図面の整備
・住民説明のため以下の図面を整備する。
1.世田谷区中高層建築物等の建築に係る紛争の防止と調整に関する条例
□案内図・配置図・平面図・立面図(2面以上)・断面図(2面以上)・日影図
2.世田谷区環境基本条例・世田谷区風景づくり条例
□緑化計画図・環境計画図
□敷地周辺からの完成予定図(透視図)
基本設計図書の一般的まとめ方
☆設計与条件
一般事項
建物概要
設計要旨
周辺状況
敷地現況
都市計画・関連計画
基本設計方針
環境配慮事項
主管課からの要望事項の整理
インフラ状況
☆施設計画
配置計画
外構計画
空間計画
各部計画
構造計画 (ボーリングデータ)
施工計画
電気設備計画(照度計画を含む)
機械設備計画(熱源計画を含む)
熱源空調システム比較表添付
昇降機設備計画
仕上材計画
法規チェック
保守・保全計画
防災計画
緑化計画
☆設計経過
☆設計図面
案内図
配置図
各階平面図
立面図
断面図
電気設備概要図
(系統図)(主要機器配置図)
機械設備概要図
(系統図)(主要機器配置図)
日影図
透視図
面積表
現況敷地図
各室面積求積図
環境配慮チェック表
各種コスト比較検討表
別冊
工事概算書
打合せ議事録
官公庁打合せ議事録
この基準は一般的な基本設計において、設計上留意する事項及び必要な調査、確認、そ
の他の作業内容を示すものである。
基本設計受託者は、この基準にもとづき基本設計を進めるとともに、特殊な場合につい
ては、区の監督員の指示に従うものとする。
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