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2016年4月:Vol.29

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2016年4月:Vol.29
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2016
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「MIone(搾乳ロボット)を導入して、乳量 UP!!」
「牧場を自動化させ、労働時間を削減!!」
おとふけ
よし たか
ゆ うき
株式会社ふくち様(北海道音更町)は、福地能卓様(父)と裕揮様(息子)、他 4 名の計 6 名で運営されていま
す。酪農と畑作を兼業し、畑作では、小麦・芋(食用・加工品)・人参・豆等の栽培をされています。2015
年 12 月牛舎を新築。搾乳ロボット MIone、自動給飼システムミックスフィーダー、カウスカウト等を導入
され、大幅な自動化を図られました。今回は、能卓様と裕揮様にお話を伺いました。
【牧場概要】
飼養頭数 :MIone 牛舎 搾乳牛 52 頭, つなぎ牛舎搾乳牛 28 頭, 乾乳牛 5 頭, 育成牛 24 頭
牛舎形態 :4 row フリーストール 120 頭牛舎, つなぎ牛舎
導入機器 :MIone 2Box(搾乳ロボット), ミックスフィーダー(自動給飼機), GM17(ストッカー)
自給飼料 :コーンサイレージ, イタリアンライグラス(合計 35ha)
■ MIone を導入すると決めたきっかけ
能卓様) 理由は、3 つあります。1 つ目は、時間の削減です。夏場
になると畑作が忙しくなるので、牧場の拘束時間を短くしたいと思
っていました。酪農は、餌作りと搾乳が 1 番時間がかかるので、牛
舎作業を自動化するため、MIone とミックスフィーダーを導入しま
した。2 つ目が、MIone 牛舎のミルキングファーストという考えで
す。
「牛はロボットで搾乳をしなければ、餌を食べることができな
い」というシステムが私の考えと共鳴しました。3 つ目が、増収で
す。今以上の収入を得るには、これからどういう経営をしていくべ
きかと考え選びました。また、以前からの北海道オリオンとの付き
合いも大きな要因です。
■ つなぎ牛舎からフリーストール牛舎へ
福地 能卓様
能卓様) つなぎ牛舎から MIone 牛舎に移動した際、これまでつなぎ
牛舎にいた牛の中には段差を登れず、80 頭中 25 頭(主に三産の牛
や治療牛)は、つなぎ牛舎に戻すことにしました。残りの 55 頭は、
20 日間ほどでロボットへ追う必要もなくなり、ロボット牛舎にす
ぐに順応、牛の順応の早さに驚きました。周りの方から、
「バーンス
クレーパーに巻き込まれて、牛がダメになってしまう」という話も
聞いていましたが、バーンスクレーパーで脚が開いた牛は 2 頭のみ
で、1 頭は旧牛舎に移動させ、もう 1 頭はバンドをつけて今も普通
に生活ができています。新しく購入した牛も早くて 2~3 日、長く
て 1 週間でロボット牛舎に適応できています。
MIone(搾乳ロボット)
■ MIone が稼働して変わったこと
福地 裕揮様
裕揮様) MIone が稼働して、肉体的にとても楽になりました。さら
に、余裕ができた時間で、以前より牛の観察などができるようにな
りました。110 頭規模をパーラーで運営しようとすると 4~5 人必
要になりますが、MIone は、24 時間搾乳をしてくれるタンデムパー
ラーと同じなので、1 人で運営できています。ロボットも大きな問
題はなく、動いてくれています。また、同時にカウスカウトをいれ
たことで、発情発見率があがりました。パソコンに発情のお知らせ
が来て、牛舎でその牛を見ると 90%くらいは発情がきており、種付
けできるチャンスは増えました。
《 2ページ目へ 》
こちらから
オリオン機械取扱機器
の動画がご覧いただけ
ます。
(youtube 動画)
お客様の声(巻頭つづき)
このコーナーでは現地取材した『お客様の声』を皆様にお届けします。
■ ミックスフィーダー導入のきっかけ
能卓様) 5 年前につなぎ牛舎にマックスフィーダー(自動給飼機)をい
れました。個体別給飼と多回数給飼(7 回/日)により、5 年間連続で年
間乳量が伸びて、導入コストと乳価を考えてもプラスになり、コスト
パフォーマンスの高い製品だと思いました。その経験から、MIone と
同時にフリーストール用自動給飼機も導入しました。
■ ミックスフィーダーを工夫して乳量 UP
裕揮様) MIone が稼働して 20 日が経ち、平均訪問回数は 2.5 回、平均
乳量は 25kg/頭でした。旧牛舎では平均 28kg/日で、ロボット牛舎に変
えたからには 30kg/頭に伸ばしたいと思っていました。試行錯誤した
結果、ミックスフィーダーの給飼回数を 11 回にしたところ搾乳回数
ミックスフィーダー(自動給飼機)
は 3 回になり、乳量も 30kg/頭になりました。ミックスフィーダーは、
給飼の度に飼料の積込みと撹拌をし、PMR を作るので、毎回新しい餌
乳量の変化
を食べられるという動機付けとミルキングファーストという考えが平 (kg)
均搾乳回数と乳量の増加につながったのだと思います。また、ミック
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スフィーダーには餌寄せ機能(オプション)もついているので、餌寄せ
乳量 2kg UP↑
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作業の時間も減り、今は朝の 5 分間のみで済んでいます。
■ 今後の目標
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能卓様) 今後の目標は、総収入額を 2 倍にするために増頭と乳量ア
ップをしていきたいと思います。ロボット牛舎に 110 頭、繋ぎ牛舎
に 50 頭で合計 160 頭にし、乳量も現在平均 30kg/日から、35kg/日
にアップしていきたいと思います。
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株式会社ふくち 外観
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導入前
MIone 用冷却システム
導入後
4 row 牛舎
最新酪農トレンドインフォメーション
【閉鎖型牛舎】 閉鎖型牛舎とは、牛舎の両側面に換気扇を設置し、ウインドレス化した牛舎のことです。
特徴
一方向に安定した換気を行うため、牛舎内温度を快適に保つことができます。
(1)ウィンドレス化
窓がないことで、刺蝿の発生を抑制し、安定風
速で刺蝿は自由に飛ぶことができません。さら
に、カラスや鳩の侵入も防ぎます。
(2)牛舎内環境の改善
安定した換気により、畜舎内に常に新鮮な空気
を入れることで、アンモニア濃度を低下させ疾病
を予防することができます。
出口
入口
(3)牛舎内温度の改善でストレスを抑制
夏場の牛舎内は、安定した換気により体感温度
を下げ、乳量低下を抑制します。また、開放牛舎
と異なり、冬場の外風をカットすることで、夏場
も冬場も快適な温度で過ごすことができます。
開放型牛舎(順送 32 台,高さ 1.5m) 閉鎖型牛舎(プッシュ 50 台+プル 50 台)
「牛舎内温度(シミュレーション)」
酪農家の皆様に役立つコラム
洗浄の 4 条件ってご存知ですか?
細菌数を抑えるため、洗浄を再度見直しましょう!!
ある時から細菌数が高くなった場合、洗浄工程のどこかに、何らかの原因があるかもしれません。強力な
洗剤で洗浄する方法もありますが、汚れ(乳成分)が生じる根本的な原因を見つけ、汚れを防止しましょう。
洗浄の4条件って?
① 濃度
② 温度
洗剤の濃度が規定量より少な
いと乳成分の分解・溶解はでき
ません。また、水質によっても
量を調整する必要があります。
洗浄水の温度は、スタート時 60℃~80℃で排水
時 40℃以上を保つことが重要です。40℃を切る
と洗浄水に溶けた汚れが再び付着してしまう
ので、汚れが洗浄水に溶けている状態のまま排
出する必要があります。
③ 時間
④ 水量
洗浄循環時間は 5~15 分(オリオン
推奨:7~10 分)以内が目安に
なります。循環時間が長すぎる
と洗浄水温度が低下し、汚れが
再付着してしまいます。
機械メーカー指定の水量で必ず洗ってくださ
い。水量が少ない場合は、スラグ流※の形成が不
十分になり、洗浄水の循環が行えずに汚れの分
解・溶解ができません。
※スラグ流:配管内にエアーをいれることにより形成される「洗浄水のブロック」の水流のこと
洗浄4条件が揃わない時ってどういうとき?
洗浄の 4 条件が揃わないことにより細菌数が増加してしまう可能性があります。それぞれどう
いうときに条件が揃わない場合があるのか確認してみましょう。
① 濃度
② 温度
③ 時間
④ 水量
洗剤を自動的に送出するポンプの能力の低下や洗剤の漏れ出し、何らかの原因
で水量が多くなってしまった場合などに濃度が低下する。
ボイラー能力の低下により洗浄温度不足になっている。お湯を複数の場所で使
用することによりボイラーの能力が追いつかず洗浄温度不足になっている。
洗浄時間の設定が短く十分に洗浄ができていない。または、設定時間よりも長
く洗浄することにより、洗浄水の温度が低下している。
洗浄水の水量を適正に保つはずのフロートスイッチが故障している。
フィルターの目詰まりで水の吐出が少ない。
4条件が揃っている時でも細菌数は増えます!!
洗浄の 4 条件が揃っている時でも、細菌数が増える場合は多くあります。日々の洗浄方法・洗浄手
順・搾乳機器動作・搾乳手順の管理を徹底し、細菌数の増加を防ぎましょう。
【部品交換は定期的に】
特に搾乳機器で毎日使うものや消耗部品は、定期的に交換し、
細菌数増加を予防しましょう。
洗浄バルブ
「ゴム・消耗部品の劣化」
「洗浄バルブの動作不良
による洗剤溶液の漏れ」
「洗剤弁からの漏れ
やホースの破れ」
新商品紹介
「毎日手作業のエサ作りと給飼で疲れる。」
「給飼時間、なんとか短縮できないかな?」
多くのお客様からこのような声をいただきました。給飼、毎日行う作業です。今回は、飼料を均一に攪拌
してからそのまま給飼もできるホンダガソリンエンジンを搭載したジェイロー・ミニをご紹介します。
Point1:優れたミキシング性能
粗飼料と配合飼料を均一に攪拌します。計量器付きなの
で、飼料の量を正確に投入できます。
Point2:信頼できる強力エンジン
エンジン駆動(ホンダガソリンエンジン搭載)の乗用
型なので、楽に給飼できます。
Point3:簡単操作と安定走行
三輪駆動で小回りがきき、安定した走行ができます。
ハンドル操作なので簡単に給飼できます。
JAYLOR
A100
【松橋
「給飼時間が 60%短縮」
「給飼時間 60%削減!! め~っちゃ楽になった!」
80
60
40
60%削減!!
60 分
20
25 分
0
松橋 聡様
聡様の声】
(分)
導入前 導入後
牧場概要 ・住所:北海道紋別郡湧別町
・牛舎形態:対尻式 つなぎ牛舎 (50 頭規模)
・飼養頭数:70 頭
・飼料:イタリアンライグラス, コーンサイレージ, バイオガス,
醤油カス等
給飼機を買おうと考えていたところ、友人にネットの動
画で紹介されたのがきっかけです。1 トンの飼料を一度に
混ぜられるからと、ジェイロー・ミニを購入することにし
ました。
これまで飼料を手で混ぜるところから給飼するまで 1 回
60 分以上かかっていましたが、購入後は餌作り 20 分、給
飼 5 分となり、給飼時間が 60%も削減されました。給飼が
とても楽になったので、少し太ってきたと思います(笑)
さらに、牛の食い込みもよくなり、食い込んでいる腹に
なって、農協の人から「牛の体型が良くなった」と言われ
るようになりました。ジェイロー・ミニのおかげで、給飼
が楽になり、食い込みも良くなって、50 頭規模であればち
ょうどいい機械だと思います。
※ジェイロー・ミニについて、詳しくは給飼装置総合カタログをご覧になるか、お近くのルートマンにご相談ください。
ご用命は下記へ
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