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東アジア包括的経済連携
東アジア包括的経済連携(CEPEA)民間専門家研究について 2 0 0 8 年 4 月 2 1 日 経済産業省通商政策局経済連携課 1.研究開始に至る経緯 経済産業省は2006年4月、 「グローバル経済戦略」を公表しました。 その大きな柱の一つとなっているのが、 アセアン10ヶ国及び日本、 中国、 韓国、インド、豪州、ニュージーランドの計16ヶ国による「東アジアE PA 」です。 東アジア(アセアン10カ国、日本、中国、韓国、インド、豪州、ニュ ージーランド)においては、域内貿易の急増、国境を越えた生産ネットワ ークの拡大など、経済実態としての結びつきが強まってきており、日々の 経済活動において進行している経済統合の制度化を図る必要性が大きいと いえます。また、現在東アジアではアセアンをハブとしたEPA/FTA (アセアンと日本・中国・韓国・インド・豪州及びニュージーランドとの EPA/FTA)締結に向けた取組が進展しています。そこで、このアセ アンをハブとする5つのEPA/FTAを統合し、面としての包括的な経 済連携協定を締結しようとするのが「東アジアEPA」の基本的な考え方 です。市場経済、民主主義などの価値観を共有する国々の参加を得ること で、自由・公正なルールに基づき、自由で成熟した経済圏を構築すること が期待されます。 この「東アジアEPA(CEPEA) 」については、2006年8月の東 アジア経済大臣会合において、 民間共同研究の開始を日本政府から提案し、 各国の経済大臣から概ね賛同を得ました。その後、2007年1月の東ア ジアサミットにおいて、 研究開始について首脳間で合意しました (参考1) 。 <注>「CEPEA」 : 「Comprehensive Economic Partnership in East Asia」 の略 2.研究会合の開催状況及び今後の見通し 2007年6月から2008年4月までに計五回の民間専門家研究会合 が開催されました(参考2) 。 また、2007年11月の第3回東アジアサミットにおいては、オン・ ケンヨン アセアン事務局長(当時)から各国首脳に対して研究の進捗状況 の報告がなされ、来夏まで出される民間専門家研究の最終報告を2008 年の東アジア経済大臣会合及び次回の第4回東アジアサミットに提出する という旨が決定されました(参考3) 。 この最終報告の取りまとめに向け、引き続き民間専門家研究が進められ ているところです。 (参考1)第2回東アジアサミット 議長声明抜粋(経済産業省仮訳) 12. (・・・)我々は、統合を深化させるために、東アジアサミット参加国による東アジ ア包括的経済連携(CEPEA)に関する民間研究の開始に同意した。我々はアセアン事 務局に対し、本研究の時間的枠組を検討するとともに、研究参加者の指名を全ての国に要 請するよう指示した。 <議長声明全文(英語)> http://www.mofa.go.jp/region/asia-paci/eas/state0701.html (参考2)民間専門家研究会合のこれまでの開催状況 ・ 2007年6月15、16日 :第1回会合(於:東京) ・ 2007年8月3、4日 :第2回会合(於:オークランド) ・ 2007年10月26、27日:第3回会合(於:バンコク) ・ 2008年2月1、2日 :第4回会合(於:デリー) ・ 2008年4月18、19日 :第5回会合(於:マニラ) (参考3)第3回東アジアサミット 議長声明抜粋(経済産業省仮訳) 14.我々は、東アジア包括的経済連携(CEPEA)に関する学識経験者(scholars and academics)による研究の進捗報告を歓迎し、提言に係る最終報告の経済大臣を経ての第 4回東アジアサミットにおける我々への提出に向けた努力を継続するよう促した。この研 究過程において民間セクターの意見を取り込むことは有益であろう。CEPEAは我々の 既存のFTAの上に構築され、そしてそれらに対し付加価値をもたらすものでなければな らない。また、我々はアセアン+1のFTAの迅速な締結を促した。 <議長声明全文(英語)> http://www.13thaseansummit.org.sg/asean/index.php/web/documents/statements/chairman_s_ statement_of_the_3rd_east_asia_summit