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地域包括ケアシステム構築の成果と課題 ~尾道方式とICT

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地域包括ケアシステム構築の成果と課題 ~尾道方式とICT
地域包括ケアシステム構築の成果と課題
尾道方式とICT
JA尾道総合病院ロビー
天かける白い橋 瀬戸内しまなみ海道
(平山郁夫作)
来島海峡大橋
NPO法人
天かける
佐野弘子、伊藤勝陽
日本医療マネジメント学会第12回九州・山口連合大会
10月11日 海峡メッセ下関
1
目次
1. はじめに
2.目的の共有
3.同意の取得
4.安全性と個人情報保護
5.資金確保と安定継続
6.課題
7.まとめ
2
天かける対象地域(二次医療圏+)
庄原市
三次市
北広島町
神石高原町
安芸高田市
安芸太田町
世羅町
広島市
福山市
東広島市
尾道市
三原市
府中町
廿日市市
海田町
熊野町
坂町
大竹市
江田島市
府中市
竹原市
呉市
大崎上島町
松永沼隈地区
3
尾道地域における現状
・尾道地域は,離島,中山間地域を多く抱え,全国・県平均よりも高齢化が進行するなど,我が国の
高齢社会の課題にすでに直面する地域
高齢化率の状況(住民基本台帳調査H23.3.31)
総人口(人)
65歳以上(人)
区分
高齢化率
(%)
尾道市
147,149
44,452
30.2
三原市
100,444
28,207
28.1
県全体
2,852,728
675,567
23.7
国・県を上回
る高齢化率
主要4疾病の患
者数が県平均
より高い
※全国平均:22.8%
尾道市内の高齢者の状況
その他
2.2%
無回答
4.2%
ひ とり暮ら し
16.7%
3世代家族
12.8%
「ひとり暮らし
世帯」と「高齢
者夫婦世帯」
が半数以上
H23年尾道市介護保険・高齢者福祉アンケート結果から
問)これからの
生活をどこで
送りたいか
わからない
1.9
病院
1.1
グル ー プ ホー ム
高齢者夫婦世帯
(65歳以上)
40.6%
6
その 他
特 養 老 人 ホー ム な ど の 施 設 入 所
2世帯家族
23.6%
10.5
不明・ 無回答
介 護 付 きの 高 齢 者 専 用 住 宅
利 便 性 の 良 い公 営 住 宅 等
在宅要介護者の
多くは,引き続き,
自宅等での生活
を希望
5.6
1.7
4.0
0.7
自宅( 家族・ 親族の家も含む)
H19年度尾道市在宅高齢者基本調査より
0
68.5
10
20
30
40
50
60
70
80
4
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5
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7
地域連携推進進捗
12 地域中核病院の選定療養費平均
20 高額医療機器の共同利用推進
13 地域医療機関→病院への紹介率
平均
14 病院→地域医療機関への
逆紹介率平均
19 お薬手帳記載
18 地域薬剤師在宅訪問服薬指
導実施
17 薬局処方箋受取率
15 地域中核病院の再診予約率
平均
16 医療機関機能分化促進
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8
地域連携成熟度
1 地域包括ケア
2 かかりつけ医
11 共観
4 リスクマネジメント体
制
10 地域連携パス・医療
介護連携パス
9 連携時の申し送りルール
化
5 地域医療臨床研修の
実施
8 共有情報・指標
6
情報開示姿勢
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9
地域医療介護連携システム全体の成熟度と
同意取得に関する手順について
初年度
個別同意 or 包括同意
事例地域 2年度
民間 or 公立
医師診察室 or 組織包括
or 地域包括
民間 or 公立
個別機関 方針or地域方針
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10
地域連携の戦略
管理的な考え方
支援・サポート的な考え方
1 人間は外側から動機づけられる
人間は内側から動機づけられる
2 自分が望むように職員・患者を行動さ
せる
職員・患者はいつでも行動を選択できる
3 人を駆り立てる
人を導く
4 権威・名誉・立場により頼む
協力を頼みとする
5 恐れを生み出す
組織・現場に確信を与え、恐怖を排除する
6 どうするかを知っていてそれを伝える
どうするかを見せ、モデルとなる
7 仕事を検査・評価する
自己評価することを教え励ます
8 報酬・強制・罰を利用する
仕事が持っている本来の価値を利用する
9 自分はすべてを知っている
チーム・現場は自分よりもよく知っている
10 職員を変えようとする
システムを変えて改善しようとする
11 仕事が「上質」であるかを考慮しない
「上質」な仕事だけに取り組んでもろう
12 競争する、強制する
協力する、問題は話し合いで解決する
Copyright (C) 2013 Amakakeru All Rights Reserved.
11
地域包括ケアシステムのカギ
 顔が見える多職種連携
各種研修会とその後の情報交換会
 病院スタッフとの連携
地域医師会との連携
退院前ケアカンファランス、デス・カンファランスなど
 医療と介護連携
かかりつけ医と介護関係者との連携
 情報共有
ICT連携
 地域コーディネータ
NPO
12
2.目的の共有
 新病院の準備段階に、片山元尾道市医師会長から電子カルテを導
入するのであれば、開院を機に、市民病院が以前から医師会との
情報共有に電子カルテを使って積極的に取り組んできているがそ
の同じ環境というよりもより高度な連携を構築してくれることを
期待していると言われた。
・地域医療支援病院に求められる機能
・退院前ケアカンファランス
連携=地域連携
 筒井孝子氏(国立医療科学院統括研究員): 尾道医師会講演会
尾道方式:地域包括ケアシステムの今後強化すべき点はICT化
・二次医療圏内のICT化
・在宅での医療と介護
・病をコントロールしながらQOLを重視
連携に介護の観点追加
 医療・介護・生活支援・住まい・予防を一体としてとらえるのが
地域包括ケア
15
2.目的の共有:地域連携への背景-1
2010年
6月
23日
(第1回)地域医療ICT連携検討委員会
7月
12日
尾道薬剤師会事務局に対する説明
13日
(第2回)地域医療ICT連携検討委員会
8月
3日
11日
9月
1日
14日
15日
22日
10月
13日
尾道市医師会向け説明会(参加希望 アンケート実施)
因島医師会向け説明会
松永・沼隈地区医師会向け説明会
総務省地域ICT利活用広域連携事業公募
(1)平成22年9月14日(火)から同年10月14日(木)午後2時(必着)ま
で ・・断念
(第3回)地域医療ICT連携検討委員会
ICT導入前後の効果測定指標アンケート実施
地域雇用促進ICT枠プロジェクト
総務省は、地域に根ざした雇用創造を推進するため、公共
サービス分野(教育、福祉、介護等)及び地場産業分野(観光、
地域特産品等)においてICTの利活用により、地域課題の解決
の実現とともに地域雇用の創出、地域人材の有効活用を図る取
組について公募・・・ 断念
16
2.目的の共有:地域連携への背景-2
NPO天かける設立準備…総合特区提案を視野に入れ準備開始
17日・19日・30日
NPO天かける設立準備会1回・2回・3回
11月
24日
(第4回)地域医療ICT連携検討委員会
12月
9日
NPO天かける設立総会
12月
13日
NPO天かける設立申請
27日
総合特区協議会準備会【実務者会議1】
4日
総合特区協議会準備会【実務者会議2】
13日
総合特区協議会準備会【実務者会議3】
2011年
1月
21日
21日
2月 9日
総合特区協議会準備会【実務者会議4】
「開業医の望む地域医療連携」講演会
函館道南ネット 北美原クリニック理事長
総合特区協議会準備会【実務者会議5】
16日
(第5回)地域医療ICT連携検討委員会
25日
経済産業省公募提出 ⇒結果…選外
3月 3日
10日
岡田晋吾 先生
総合特区協議会準備会【実務者会議6】
尾道薬剤師地域ICT連携取組説明会
17
2.目的の共有:地域連携への背景-2
3月 18日
特定非営利活動法人天かける設立
・
・
・
6月 13日
第1回
地域協議会(総務省実証実験天かける)
2012年
1月 18日
・
・
・
総合特区指定
~18回
地域協議会(総務省実証実験天かける) 開催
2013年
9月 13日
第19 回 地域協議会(天かけるネット…尾道地域医療・介護連携システム運
営協議会)
18
3.同意取得について
地域のシステムに対する認知度・成熟度により
• 個別同意(明示的…署名同意)
Step 1 ⇒ 診察室…医師説明個別署名
Step 2 ⇒ 受付…事務説明個別署名
• 包括同意(黙示的…事前説明同意)
多職種地域チーム医療を前提とする
Step 3 ⇒ 組織包括同意
Step 4 ⇒ 地域方針として公共広告
包括同意…(拒否表示個別)
19
患者同意説明資料
20
患者同意の取得
患者への同意は、情報を公開する病院では医師・MSW・看護師、薬剤師等が、薬局では薬剤師がる。
手順は,説明資料を用いて連携システムを説明し,診療情報の提供・連携システム登録の必要性に対
し同意を得る。
21
4.安全性の確保
システム全体像
・ガイドラインに準拠した情報通信の安全管理
調剤情報
などを開示
処方・注射・検査・画像
などの医療情報を開示
処方・注射
情報
などを開示
情報開示施設の処方・注射・検査・画像・調剤情報などを閲覧
各種ファイルやノート(テキスト)を登録、相互に閲覧
22
4.システム選択
・当初から不安なく安定的に稼働させることを目指す
・システムの選択については、機能的にも運用的にも大きすぎず、小さすぎず
安定した実績あるパッケージシステムの導入を前提とする
・パッケージシステムを前提としたうえで山間・へき地、高齢、在宅等の医療
提供面でも発展性の見込める連携環境を構築する
・ベンダコントロールを含め、予算内で最大のコストパフォーマンスを目指す
・現場の負担を極力軽減し、医療従事者が早期に臨床に集中できることを目指
す
・各種法令・ガイドライン等に基づく、システムの安全性、コンプライアンス
に配慮
・過度の冗長性とならないことに配慮しながらシステムにおけるBCP対応範囲を
考慮
23
中核病院
4.個人情報保護
情報流出がどこから起きたか
OD VPN
閲覧かかりつけ医
閲覧施設からの場合は、
開示施設からの場合は、
閲覧施設の責任
開示施設の責任
VPNを提供しているキャリア
サービスセンターからの場合は、
センター運営社
医療・介護情報保護ハンドブック作成
24
情報公開範囲
• 23年度からの公開範囲(開示施設)
‐病名、既往歴、症状
‐オーダリング情報(処方、注射、検査)
‐画像情報(PACSに保管されている画像)
‐手術記録、看護連絡書
‐転科・退院時サマリ
・追加された情報
‐内視鏡画像
‐CDS情報(内視鏡レポート、文書情報)
‐在宅介護の継続、緊急入院に必要な情報
25
閲覧の種類
H23年度
◆画像・検査・薬剤情報のニーズが高い画像、検査結果、処方の参
照が多く、これらの情報が、医療の質の向上に役立つことが判明。
★平成23年度、医療機関のみのデータ(n=86)では病状把握が93%であ
り、その他が7%である。その他の内容は医師間の連絡などが考えら
れる
26
閲覧の目的について
n=203(H24)
H24年度
◆機関別・閲覧目的別比率を見ると、医療機関や、調剤薬局は、病状把握がそ
の性質上、最も閲覧目的に合致している。
◆訪問看護や訪問介護でも病状把握が閲覧目的の比率としては高い。
◆介護施設においてはADL把握と病状把握とが50%・50%で同率で目的としてあげ
られている。
27
信頼と契約
細則(一基幹病院から提出された案)
1. 開示内容:受診歴、処方、注射、検査、読影レポート、PACS画像
内視鏡画像・レポート、退院サマリとする
2.開示された診療情報の印刷は必要時のみとし、取り扱いについては十
分注意すること
3.開示施設の診療情報は閲覧施設のコンピュータに保存してはならない
4.コンピュータには必ず常に最新のウィルス対策ソフトウェアをインス
トールすること
5.ID・パスワードの利用は交付を受けた本人のみが利用し、個人の責任
下に厳重に管理し、職員などの代理の者など本人以外は使用させない
こと
6.2.~5.の項目が遵守されず診療情報の漏洩もしくは何らかの問題
が生じた場合、その責任は漏洩先の医療機関に帰するものとする
7.閲覧で得られた診療情報を開示先の医療機関に損害を与える形で使用
するなど、診療以外の用途での使用は認めない
28
情報共有システムの課題
・いつ、誰が、どのように、どんな情報を共有し
どのように活用するかはまだ検討段階
・すべてを常に閲覧できる仕組みという意見もあ
れば、患者からの開示請求があれば開示するが、
日常診療ではかかりつけ医などを通訳者として
介したほうが良いとの意見もある
・カルテは著作権を持つ医療機関と患者の共同所
有物
29
DVD
1. はじめに
2.目的の共有
3.同意の取得
4.安全性と個人情報保護
5.資金確保と安定継続
6.課題
7.まとめ
5.資金確保;初期費用と継続費用
•
宮城県でのMMWIN 総費用:40億円
開発と石巻・気仙沼の両医療圏での費用:約12億円(2013年7月まで)
2014年度末の全県下の運用まで:計40億円(東日本大震災の復興予算)
ランニングコスト:年間3億~4億円
復興予算終了後は、各利用施設に一定の費用負担を求める予定
サーバーの設置など宮城県下の40%程度の施設が参加すれば
「ASP型総合診療支援システム」導入診療所:1万数千円/月
病院:数十万円程度/月
•
天かける
初期費用 総務省、内閣府特区事業予算 総額:2.6億円
維持費用
開示施設:ID-link使用料
80000円
VPN利用料
6000円
公開サーバ保守費用
12000円 計98000円/月
閲覧施設:VPN利用料
980円/月
(共用サーバ保守費用
4000円/月)
サーバ更新(共有、開示)費用は今後の検討課題
32
5.安定継続:退院前ケアカンファランス
顔の見える連携=地域包括ケアシステム
カ見
ン守
フり
ァ
ラ
ン
ス
33
ケアカンファランス数
(平成24年4~11月)
34
参加施設
事業全体で病院・診療
所(75うち開示10)、
薬局(40うち開示6)、
介護在宅支援(15うち
開示5) が参加
計128施設
尾道市医師会の参加率
54/116 46.6%
尾道薬剤師会の参加率
約1/3
35
JA尾道総合病院における平成24年度紹介・逆紹介とEHR
36
JA尾道総合病院の後方支援病院
23年度
37
医療機関
1600
450
最大参照件数:1632件
平均参照件数:279件
1400
400
1200
300
1000
250
800
200
600
150
400
100
200
50
0
0
2012/4/1
2012/4/6
2012/4/11
2012/4/16
2012/4/21
2012/4/26
2012/5/1
2012/5/6
2012/5/11
2012/5/16
2012/5/21
2012/5/26
2012/5/31
2012/6/5
2012/6/10
2012/6/15
2012/6/20
2012/6/25
2012/6/30
2012/7/5
2012/7/10
2012/7/15
2012/7/20
2012/7/25
2012/7/30
2012/8/4
2012/8/9
2012/8/14
2012/8/19
2012/8/24
2012/8/29
2012/9/3
2012/9/8
2012/9/13
2012/9/18
2012/9/23
2012/9/28
2012/10/3
2012/10/8
2012/10/13
2012/10/18
2012/10/23
2012/10/28
2012/11/2
2012/11/7
2012/11/12
2012/11/17
2012/11/22
2012/11/27
2012/12/2
2012/12/7
2012/12/12
2012/12/17
2012/12/22
2012/12/27
2013/1/1
2013/1/6
2013/1/11
2013/1/16
2013/1/21
2013/1/26
2013/1/31
2013/2/5
2013/2/10
2013/2/15
2013/2/20
2013/2/25
1800
2012/4/1
2012/4/6
2012/4/11
2012/4/16
2012/4/21
2012/4/26
2012/5/1
2012/5/6
2012/5/11
2012/5/16
2012/5/21
2012/5/26
2012/5/31
2012/6/5
2012/6/10
2012/6/15
2012/6/20
2012/6/25
2012/6/30
2012/7/5
2012/7/10
2012/7/15
2012/7/20
2012/7/25
2012/7/30
2012/8/4
2012/8/9
2012/8/14
2012/8/19
2012/8/24
2012/8/29
2012/9/3
2012/9/8
2012/9/13
2012/9/18
2012/9/23
2012/9/28
2012/10/3
2012/10/8
2012/10/13
2012/10/18
2012/10/23
2012/10/28
2012/11/2
2012/11/7
2012/11/12
2012/11/17
2012/11/22
2012/11/27
2012/12/2
2012/12/7
2012/12/12
2012/12/17
2012/12/22
2012/12/27
2013/1/1
2013/1/6
2013/1/11
2013/1/16
2013/1/21
2013/1/26
2013/1/31
2013/2/5
2013/2/10
2013/2/15
2013/2/20
2013/2/25
1日当たりの情報連携活用基盤の
医療機関(病院・診療所)平均参照件数の
推移
1日当たりの情報連携活用基盤の
薬局平均参照件数の推移
薬局
最大参照件数:156件
平均参照件数:67件
350
38
中核2病院での患者同意取得数
1400
1200
1000
800
系列1
系列2
600
系列3
系列4
400
200
0
1158件 (16~90 平均59)
443件 (31-95 平均55)
39
安定継続:アンケート結果24年5月
(JA尾道総合病院:笑いん祭)
市民
70代
13%
80代
3%
n=102
90代
2%
かかりつけ医がいる
いない
22%
無回答1%
10代 20代
7%
1%
30代
22%
いる77%
60代
25%
50代
19%
40代
10%
天かけるが広がってほしい
いいえ
2%
無回答
2%
関係者按分
7%
医療機関
8%
医療機関と
国 患者
患者 3% 2%
6%
費用負担について
市
64%
医療機関
と市 8%
はい
96%
40
市民アンケート…尾道市民健康祭り(H24年 11月)
わからない
8%
質問② n=250
質問③ n=234
わかった
50%
「天かける」に
ついて解りまし
たか?
だいたいわ
かった
42%
個人負担は
低くしたい
2%
その他
16%
参加してもよ
い
87%
「天かける」に
必要があれば
参加したいで
すか?
本人
2%
質問④ n=267
費用負担は誰
がすべきでしょ
うか?
その他
1%
したくない
12%
その他の内訳 n=43
一部負担
2%
無記入
23%
国
49%
お金持ちの人
2%
患者
12%
病院などの
施設
13%
市
59%
少しずつ
2%
市と患者で半
分
会社
2%
3%
それぞれ分担
皆が支払う
3%
3%
わからない
7%
41
広報活動:ストラップ、ロゴマーク、DVD
病院や診療所にかかる
ときにもって行くバッ
クにつけてもらう
(携帯電話や財布につ
けてもらう)
連携施設の待合室などの患者の目に
触れやすい場所に掲示してもらう
42
6.地域包括ケアシステムのシームレス化の課題
※ 記録内容の留意点…IC(informed consent)説明と同意、Living willとAdvance directives(判断能力のあるうちに前もってし
ておくべき医師への医療指示)・個人の満足度、又サービス提供者の目標…治療期はprocess + outcome、生活期はさらに
ADL+QOL=相互理解(信頼感)
(a) 急性期と診療所の中間の回復期に見合った機能が無い。機能の集約と導入しやすい価格帯。
(b) 前後の連携機関と必要な共有情報の整合が取れていない。双方の意見を取り入れた内容で整備。
(c) システムの普及率が極めて低くシームレスな医療介護連携の障壁となっている。普及率確保。
(d) 診療所は比較的進んでいるが介護関連施設は現状は医事請求システムで患者の状態の把握のためのシステムとしては
機能不足、特にモバイル環境での在宅機能が不足している。システムは救急車載システムと同様のシステム利用が可能。
(e) 内容の整備が不足している。現場の多職種のノウハウを集約し、内容の整備・運用の工夫・精査が必須。
(f) 施設内環境と、機動力を持って動いている在宅等環境の整備差がある。モバイル機能の充実。
(g) 救急、プレホスピタルの情報連携ができていない。急性期に陥っても高齢な患者が再び在宅に戻れる機会・確立を上げる
43
ためには普及が必要。
地域包括ケアシステム
健康寿命
男:73歳
女:78歳
健康寿命
平均寿命
男:80歳
女:86歳
非活動的な余生
生
死
独居老人の孤独死
老老介護
2025年:人口の2割が高齢者
医療費は過半
深刻な身体障害
が発生してから死を迎え
るまでの期間、がんの末期など
在宅
老人施設
病院(80%↑)社会的入院
70歳以上は人口の10%にもかかわらず
医療費は国民医療費の1/3
一人当たり診療費
健康寿命
19.7万円
後期高齢者 90.5万円(4.6倍)
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地域包括ケアシステム
生活者
患者
患者
生活者
地域包括ケアシステムとは、医療だけでなく介護、住まい、予防・生活支援を
住み慣れた地域のなかで提供することで最後まで暮らしてゆけるシステム
また高齢者に限定した取り組みではなく、障害者や子供を含め地域のすべての
住民を含めた仕組みである
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連携場面別に必要な共有情報連携
介護の視点は、生活機能分類視
地域医療・介護連携
の多様性を踏まえ、
連携時に必要とされ
る共有情報とサービ
スの利用中に必要な
情報
医療、医師の視点を考え
ると、疾病分類的視点、
医学的視点、診断が異な
れば治療も異なるという
特徴
点、生活支援の視点(ADL)、
疾患そのものというよりも、そ
の後遺症の内容を重視、連携時
には同じ言葉で表現されていて
も、両者の視点の差によって生
じる情報の差異が両者の満足度
に大きく影響
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地域包括ケア情報共有システムの課題
・地域1患者1カルテ
・双方向の情報共有
・電子カルテの普及
(日本の電子カルテの想定普及率は
レセプトコンピューターを含めて14.3%;総務省2012)
・手間のかからない入力方法
日々のバイタルデータ変化などを自動的に記録するシステム
-通信機能をもつ測定器;電子温度板(体温、血圧、Spo2など)
タブレット端末、スマートフォンによる選択式入力
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まとめ
1.顔が見える多職種連携(連携システムの構築)
・医師同士の連携
(各種研修会とその後の情報交換会)
・地域医師会と病院との連携
(退院前ケアカンファランス、デス・カンファランスなど)
2.医療と介護連携(地域包括ケアシステムの構築)
・かかりつけ医と介護関係者との連携
・行政と地域医師会との連携
3.情報共有
・システム選択
・初期投資・継続運用費用
4.地域コーディネータ
・地域協議会
・NPO
5.広報
病院祭、DVD、市民公開講座
48
ご清聴
ありがとう
ございました
49
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