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茶豆・ 黒豆 育

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茶豆・ 黒豆 育
生種の「福成」(茶豆)や「快豆黒頭巾」(黒豆)など
があります(下表参照)。
エダマメの収穫適期は3∼5日と短いため、同じ品種
なら時期をずらして2∼3回に分けてタネまきすると、
長く収穫を楽しめます。また、栽培期間の違う品種を使
い分けるのもおすすめ。収穫期間の幅も広がり、味比べ
を楽しむことができます。
茶豆、黒豆のタイプとおすすめ品種
タイプ
茶豆
おすすめ品種
福成(中早生)
夏大豆型
福の泉(中早生)
早生黒頭巾(早生)
黒豆
快豆黒頭巾(中早生)
夏大豆型
濃姫(中早生)
秋大豆型
丹波黒大粒大豆(晩生)
おいしさで人気急増中 !
風味が際立つ茶豆・黒豆
世紀末
エダマメは、大豆の未成熟マメを
枝付きのままゆでて食べたことから
その名がついたと言われ、
の江戸時代から食べられてきたヘル
シーな野菜。一般的なエダマメは熟
すと薄茶色になりますが、茶色にな
るのが茶豆、黒色になるのが黒豆で
す。
茶豆は古くから山形、新潟、長野
などでエダマメとして食べられてい
ました。よく知られた茶豆として、
山形県の﹁だだちゃ豆﹂があります。
◀◀◀ 茶豆・黒豆はp.67で販売。
17
なりまつ
甘みがあって香り豊か !
い品種としては、タネまき後80日程度で収穫できる中早
茶豆・黒豆 を育 てよう
穫できる早生∼中早生種を選ぶのが適切です。育てやす
夏のおつまみにぴったりのエダマメ。今回は、エダマメの中でも﹁一般的なエダ
マメよりコクがあっておいしい﹂と評判の茶豆、黒豆の作り方をご紹介します。茶
家庭菜園のエダマメ栽培では、栽培しやすく、夏に収
豆や黒豆は、育てやすい品種を選べば家庭菜園で栽培するのもいたって簡単。今年
家庭菜園では育てやすい
「早生∼中早生種」を選ぶのがコツ
は、食通もうならせるおいしいエダマメ作りにチャレンジしてみませんか。
夏の
おつまみに
ぴったり!
じ ろう
成松 次郎
神奈川県農業技術センター等で野菜の研究と
技術指導に従事後、(社)日本施設園芸協会
で施設園芸及び加工・業務用野菜の生産・流
通振興に携わる。現在、園芸研究家、家庭菜
園検定委員(家の光協会主催)、野菜ソムリ
エとして、幅広く活躍中。
2013.04
23
うね
土づくりと畝立て
茶豆 黒豆
タネまきの適期は、中間地では 月下
旬から 月中旬ごろです。タネまきの
週間前には同
週間前に1 ㎡当たり苦土石灰100 を
散布し、よく耕します。
各成分で
%︶100 をまい
じく1 ㎡当たり堆肥 ∼ ㎏ 、化成肥料
︵
て土によく混ぜ込みます。
畝は幅 ㎝ 、高さ ㎝ とします。マメ
科のエダマメは空中のチッソを固定し、
の栽培方法
さや
多いと茎葉だけが繁茂し、莢つきが悪く
なる︵木ぼけ︶ので注意します。
タネまき
まきどき︵中間地︶
月下旬から 月中旬
℃前後、最低温度 ℃
⋮⋮
発芽適温⋮⋮
一般的に ∼ 日で発芽しますが、
℃以下の低温では発芽までの日数が長く
からがタネまきの適期です。気温が低い
℃以上になったころ
早生品種は草丈が低めで、莢のつく位
置も低い傾向があります。そこで雨によ
時はビニールトンネルをかけて保温をし
なるので、地温が
る泥のはね上がりなどで莢が汚れること
ほど昇温効果はありませんが、雑草対策
効果もあります。黒マルチは透明マルチ
う。マルチは地温を高め、雑草を抑える
てもよいでしょう。
マルチ張り
6
を防ぐため、マルチを張るとよいでしょ
6
株間 ㎝ 、条間 ㎝ でマルチに穴をあ
け、 穴当たり ∼ 粒のタネをまきま
す。
す。本葉が展開したらベタがけは除去し
ます。
発芽を促進し、鳥害から守るためにベタがけを行う。
2
一方、黒豆がエダマメとして食べ
られるようになったのは最近で、平
成になってからそのおいしさが知ら
れるようになりました。﹁丹波黒大
粒大豆﹂は粒が黒く大きく、煮豆と
してよく利用されますが、エダマメ
では薄皮がうっすらと黒みを帯び、
特有の風味と甘みが人気を集めてい
ます。
つのタイプに分かれる
エダマメの種類
大豆は主に日長︵ 日の日照時間︶
により花芽の形成が行われますが、
るだけなので、一般のエダマメ栽培
うと、春にタネまきしても茎葉が茂
す。そのため、秋大豆型の品種を使
つけます。これらの中間が中間型で
大豆型は日長が短くなってから花を
夏大豆型は、一定の温度があれば
日長に影響を受けずに花がつき、秋
豆型﹂﹁秋大豆型﹂に大別されます。
その反応から﹁夏大豆型﹂﹁中間大
1
3
タネまき後、保湿や鳥よけを兼ねて、
不織布でベタがけして発芽を促進させま
4
4
25 4
4
15
45
3
30
2 1
3
1
g
120 ∼ 130 ㎝
3
では夏大豆型品種を使います。
2013.04
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に有効です。
マルチを張り、条間45㎝・2条、
株間30㎝となるようマルチに穴をあける。
1穴に3∼4粒まく。
ふく ど
覆土は2∼3㎝。
条間45㎝
5
これを栄養源にするので、チッソ肥料が
株間30㎝
70
2
70㎝
高さ5㎝の畝を立て、
表面を平らにならす。
8
1
g
6
1
N
P
K
タネまきの2週間前に1㎡当たり苦土石灰 100 g を
まいて耕す。その後、1週間おいてから堆肥1∼2
㎏、化成肥料 100 g をまいてよく耕す。
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15
間引 き
実が入りすぎるとやや食味が落ちるので、
8割程度の実入りで収穫します。中間地に
トなどにまいて育苗することもできます。ポット育
苗は移植などの手間がかかりますが、
早まきをしたいが気温がまだ低い時
弱々しい株を間引いて2本立ちにする。
畑の準備ができていない時
ありません。しかし、莢につくカメムシ類
場合、タネまきから開花までは
おける
1ポット当たり3∼4粒の
タネをまく。
初生葉
3.間引き
生育の劣る株をハサミで
切って2本立ちにする。
本葉
ふくらみが目立ち始めたら
収穫の適期。
※連結ポットやセルトレイでは
土量が少ないため、1穴1粒
まきにし、本葉が出始めたら
定植する。
35
50
日、
畑に定植する。
30
∼
初生葉
∼ 日で収穫期となります。株ご
初生葉が開いたら、
60
4
5
5
収穫
︵ホソヘリカメムシなど︶は、莢が肥大せ
開花後
2.タネまき
病害虫防除
ず落下するため、ベニカ水溶剤、トレボン
と引き抜くか、ふくらんだ莢からハサミで
(「タキイたねまき培土」など)を入れる。
月下旬∼ 月上旬の直まき栽培の
乳剤などの登録農
切り取って収穫します。
ポリポット(直径9㎝)に市販の培養土
薬を使用基準にし
1.準備
たがって使い、
タネまき後50∼60
日で開花し、その
後30∼35日で収穫。
開花期はカメムシ
の被害が多くなる
ので注意する。
防除します。
鳥の被害を避けたい時
などの場合に適します。
本葉1∼2枚で
葉にアブラムシ類や、カメムシ類︵マル
カメムシ︶が発生しますが、実害はあまり
2
エダマメは直まきのほか、ポリポットや連結ポッ
4.定植
本葉2枚のころ、生育の劣る株をハサミ
で根元から切り取り、 本立ちにします。
ポット育苗での
移植栽培
4
6
ハサミで切り取って
収穫する方法。
◆栽培カレンダー(移植栽培)
3月
4
5
6
◆栽培カレンダー(直まき栽培)
7
8
9
3月
冷涼地
冷涼地
中間地
中間地
暖地
暖地
[凡例] :タネまき :定植 4
5
6
7
8
9
:育苗 :収穫
※文中に記述のある薬剤の登録内容は2013年1月時点のものです。ご使用に際しては、必ず登録の有無をご確認ください。
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