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レポートとメモの違い
レポートとメモの違い 水理学 a の試験(小テスト、中間、期末)、水理学 a 演習のレポートにおいて報告書としての形式 も問題に対して正解を示しているかどうかと同等に評価します。とくに水理学 a の試験の採点では 技術的な報告書として最低限度必要な説明に対して加点をします。水理学 a 演習のレポートはたん に問題の解答を答えるのではなく、技術的な報告書のつもりでレポートを提出してください。 ここでは技術的な報告書(以下レポートと記述します)とメモの違いを説明します。 レポート レポートは誰かから出された技術的な課題や質問などに技術者として書面で答えるもの です。当然、課題を出したり、質問した人だけでなく、同じような疑問や問題点を感じている他の 技術者にもその答えを伝えなければなりません。ですから • 読んでもらう人に理解してもらえるように分かり易く、 • 明確に答えを記述する ことが求められます。 メモ メモはメモを書いた人のためのもので、メモは他の人に提出するようなものではありませ ん。演習のレポートは技術的なレポートと同じです。メモを提出するようなバカなまねはしてはい けない。 最低限度守るべき事項 2 年生諸君はこのようなレポートは始めての経験だと思いますので、戸惑 いもあると思います。そこで、レポートを書くときの最低限度の注意事項を示します。 人に読んでもらうために丁寧に書く これは「上手な字を書きなさい」でも「丁寧語をつかいなさ い」でもありません。内容や図、説明の文章などをよく考えて、読んでもらうことを前提に 書きましょう。字の下手な人はもちろん、達筆の人もきちんと楷書で書きなさい。数字や記 号も 0 なのか O なのか、p なのか P なのか、1 なのか 7 なのか、読んでもらうために丁寧に、 区別が明確に分かるように書きなさい。図も大きく、読者が分かり易いように書きなさい。 報告するものは何かを明確に どんな質問やどんな課題に対して答えようとしているのか分からな いような報告書は読む気にもならないでしょう。同じ人が 2 つ、3 つの質問をする場合もあり ます。このような時は「1 つ目の⃝⃝の質問に対して......」と答えます。技術者でなくても与 えられ課題や質問を確認してから答えようとするのは当然の姿勢だと思います。 演習のレポートは問題を写しなさい。質問に答える諸君にとっても、これで問題の読み間違 いは確実に減るはずです。 「問題を出した人間なら問題は分かってるやろ」と考えるのは高校 生まで。 諸君は読者と同じ技術者です。 結果は明確に示せ 問題点が明確になり、説明されている内容が分かれば、最後は結論です。結論や 結果は特に分かり易く示しなさい。 1 人に伝わるような説明を心がけよ これが学生諸君には一番分かりにくい部分でしょう。どこから どこまで説明すれば良いのかは、報告書の目的や読者のレベルによって変わります。特定の 分野の専門科ばかりの場合、土木技術者だけの場合、様々な分野の技術者も含む場合、一般の 方も読者に含まれる場合、など読者によっても変わります。そこでどのような場合にでも共 通する部分だけを以下に説明します。ここの部分は今後、卒業後も少しずつ増えていくはず の内容です。これから先、何度も自分で見直してください。今はとりあえず最低限度の 3 項 目だけを記載します。 できる限り文章でも説明する 式だけの羅列は説明したことにならない。 記号は定めた人が説明する 記号は定められているものではなく、説明する側が記号を定めて、 その記号を使います。もちろん、重力の加速度 g などのように特定の記号を使うものも ありますが、これは決められているのではなく、慣用句と同じだと思ってください。朝 の挨拶は「おはよう」であるように重力の加速度は g です。慣用句はできる限り使う方 が読者には分かり易い説明文になるでしょう。 説明文は短いほど分かり易い 短くて、分かり易く、かつ説明すべき内容は全て入っている。 これが説明の理想です。これは難しいことなのでこれから 10 年、20 年心がけて、うま い説明ができるように努力していく必要があります。 2