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6.日本企業の技術戦略

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6.日本企業の技術戦略
日本企業の研究開発の効率性はなぜ低下したのか
6.日本企業の技術戦略
ここではまず、本稿の出発点でとりあげた研究開発と設備投資の関係に改めてたちかえ
り、日本との対比でアメリカの実態を瞥見することによって、1980 年代後半から 90 年代
にかけて日本企業の技術戦略に何が起きたのかを考えてみたい。
6.1
アメリカの実態
既述のように、日本では研究開発投資に比べて設備投資が相対的に減少しており、両者
の対応関係が傾向として弱くなっていることを明らかにしてきた。この点でアメリカはど
うなっているか。はっきりしていることは、同じ問題はアメリカでは起きていないという
ことである。日本とは対照的に、アメリカでは研究開発と設備投資との好循環が観察され
ている。国レベルで集計した値の推移をみると(本稿では図表は省略)、90 年代のアメリカ
では、活発な研究開発投資と、それを上回る設備投資の伸びとがたしかに観察できるので
ある(経済産業省 2002 b、21 頁の図 121-12)。
個別企業のレベルでも同様のことが観察できる。たとえば、IBM とインテルはその代表
的事例である。
図 6-1 は、IBM の 1993 年から 2001 年までにおける研究開発費と設備投資額の時間的
推移である。同社は 1990 年代冒頭に業績不振に陥り、大規模なリストラを実施した。その
関係で 93 年と 94 年の設備投資は圧縮され、研究開発投資も揺れ動いた。しかし 90 年代後
半になって、サービス事業のウエイトを高める事業ドメインの方向性が定まるとともに、
設備投資を漸次減らしつつ高水準の研究開発投資を維持してきた。2001 年の研究開発費は
約 53 億ドルである。ただしこれだけ巨額でも、研究開発費は設備投資を超えていない。
図6-1
注:
IBM の研究開発費と設備投資額の時間的推移
IBM 社の年々の Annual Report に基づき筆者が作成。
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「経済分析」第172号
図 6-2 は、インテルの 1992 年から 2001 年までにおける研究開発費と設備投資額の時
間的推移である。インテルは研究開発費をほぼ一貫して増大させてきた。2001 年の研究開
発費は約 38 億ドルで、上記の IBM より小さいけれど、半導体に特化した同社の事業ドメ
インから判断すると驚くべき大きさである。一方の設備投資は、半導体産業のシリコンサ
イクルの影響で、だいたい 4 年周期で増減があるが、それでも高水準の投資を続けている。
2001 年の設備投資額は 73 億ドルで、ライバルを圧倒する投資額である。研究開発費が設
備投資を上回るという逆転は IBM 同様、このインテルでも起きていない。作るべきもの
(what to make)がはっきりしていれば強気の設備投資ができるということだろう。
図6-2
注:
インテルの研究開発費と設備投資額の時間的推移
インテル社の年々の Annual Report に基づき筆者が作成。
もちろんこれは 2 つの事例にすぎない。アメリカ企業は多様であり、たとえばシリコン
バレーのベンチャー企業(start-ups)の間には、研究開発費が設備投資を大幅に上回る例
はいくらでも発見できる。しかし IBM とインテルがアメリカにおける強い製造業大企業の
典型的事例であることも間違いのない事実である。
6.2
閉鎖的になった日本企業の技術戦略
さて素朴な共変動の事実としてみたとき、設備投資を研究開発投資が上回るようになっ
たという児玉のグラフは、研究開発の効率性の低下を示していると本稿では指摘してきた。
これは 2 変数の共変動に関するひとつの解釈にすぎないが、グラフを見た素直な解釈であ
り、疑問の少ないものであるようにみえる。だが興味深いことに、この事実が起きたとき
の日本における反応は、そうしたものでは全然なかったのである。
筆者自身の記憶のなかから逸話的な話をひとつだけ紹介すれば、1980 年代後半に日本の
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日本企業の研究開発の効率性はなぜ低下したのか
代表的エレクトロニクス企業の技術担当役員に会ったときに、彼は自社の研究開発費が設
備投資額を初めて上回ったことにふれ、こう発言した。
「世界のフロントランナーになると
いうことは、こういうことなのですね」。これは、厳しい時代になったという緊張感ととも
に、一種の達成感や感慨が感じられる発言だった。類似の感慨は日本の少なからぬ経営者
が当時共有したものだったであろう。
1980 年代後半といえば、日本の産業競争力が一部で際立つようになり、しかしそれと同
時に「基礎研究ただ乗り」という日本への批判が起きていたころである。ただ乗り批判が
吹き荒れるなかでこの逆転に直面したので、即座に「グッドニュース」だと反応したので
はないだろうか。
だが基本にたちかえって、改めて考えてみると、研究開発の成果には一般に非専有性や
非競合性といった公共財的性格がある。研究開発成果は程度の差はあれスピルオーバーす
るのが常であり、だからこそ成果の専有可能性(appropriability)を高める努力が重要にな
るのである。逆にいえば、事業化にとって有用な技術情報は、多少ともそれを外部から獲
得することが自然であり当然でもある。設備投資が研究開発費を上回る IBM やインテルの
図は、企業としてはむしろそのほうが当り前なのかもしれない。こうしてみると、その当
り前の構図が消えたことを全然問題視せず、ポジティブに受け止めた日本の反応には、技
術フロンティアに立ったという思い上がりか、ただ乗り批判に対する過剰反応が含まれて
いた疑いがある。
推測するに、1980 年代後半に、日本企業は「基礎研究ただ乗り」批判に反応し、当時は資
金的余裕も心理的余裕もあったので、一部の企業は基礎よりの研究所をつくり、あるいは
事業化に直結しない研究開発費を増やし、研究開発の自己充足性を高めていった。研究開
発費が設備投資を上回るのはその当然の帰結であると考えられたのではないか。
それだけではない。
「基礎より」の活動が拡充され、研究開発活動の自己充足性が高まる
のと同時に、日本企業において技術戦略の内向き志向と閉鎖性が強くなったのではないか、
ともわれわれは推測している。オープンな技術戦略が世界的に活発化するなかで、むしろ
逆に技術戦略の閉鎖性を高めていった疑いがある。そして、もしもこの疑いが事実であれ
ば、それは過剰反応であるばかりか、技術融合の時代に逆行する間違った反応でもある。
日本における 80 年代の「基礎研究所設立ブーム」というのは、だいたい 1980 年代の半
ばに始まり、80 年代末に終わった現象である(榊原 1995)。ブームが起きたちょうどその
ときに、日本企業の技術戦略が「クローズ」のほうへ振れたことを示すデータがある。技
術提携(technology alliances)の件数ベースの国際比較によれば(OECD 1997)、ハイテ
ク分野における日本企業の技術提携は 80 年代前半には増大していたが、86 年をピークに減
少に転じ、今日に至っている。
国際的な戦略技術提携(international strategic technology alliances)の件数ベースの
比較(図 6-3)でも、日本企業の提携件数は 1986 年をピークに減少している。
このグラフに盛り込まれた提携件数を 10 年刻みでカウントすると、アメリカでは 80 年
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代の 2,457 件が 90 年代の 4,722 件へとほぼ倍増し、ヨーロッパでも 1,900 件から 2,519 件
へと増大した。それが日本では 80 年代の 1,077 件が 90 年代の 844 件へと、逆に減少して
いる。日本の提携件数は、近年提携を活発化させてきた米欧とくにアメリカとは明らかに
対照的な動きである。
図6-3
注:
国際的な戦略技術提携の件数:日米欧企業比較
全米科学財団の”Science & Engineering Indicators 2002”の
付表(4-39)に基づき筆者が作成。
ただし、ここでカウントした提携件数は、スポットベースで提携を組む場合には増え、
提携の長期的継続を重視する場合には増えないので、日本のデータは過少見積りの可能性
がある。しかしそうだとしても、90 年代に件数が増えていないというトレンドは示唆的で
ある。
これらのデータが示唆することは、
「基礎研究ただ乗り」批判に応えて日本企業の間に基
礎よりの活動を拡充する動きが起きたときに、同時平行して技術戦略の閉鎖性が日本で強
まったということである。
私見では、日本企業の技術戦略は 80 年代後半以降今日に至るまで迷走したのである。迷
走は 2 つのかたちをとって現われた。第 1 は「基礎より」の研究拠点を作ったものの、一
過性のブームに終わり、90 年代前半には閉鎖・縮小したことである。この動きの影響につい
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ては藤村(2002) と山口(2002)が詳しく論じている。第 2 は「基礎より」の研究に着手するだ
けではなく、技術戦略の閉鎖性を高めていったことである。
なお、特許情報を用いた推計によって、日本企業の研究開発の生産性の上昇が 1980 年代
と比較して 90 年代に鈍化したことを確認した Branstetter=Nakamura (2003)は、日本企
業に対するリコメンデーションとして、アメリカ企業との技術アライアンスの強化が有効
であることを示唆している。
7.日本企業のイノベーション課題とマネジメント
研究開発の効率低下の理由を考える場合、企業の技術戦略は重要な要因であるが、それ
だけではなく、直面しているイノベーション課題の変化と、それにうまく対応していない
研究開発マネジメントも重要な要因である。
7.1
イノベーション課題の変化
まず、日本企業が直面しているイノベーション課題の変化としては、次の 2 つが指摘で
きる。第 1 は、プロセスイノベーションから製品イノベーションへの変化である。多くの
論者が指摘するように、従来日本企業はプロセスイノベーションに注力し、そして成果を
上げてきた。しかし生産地・中国の台頭などもあって、真に革新的な製品(サービス)の創造
すなわち製品イノベーションの重要性が増している。それだけイノベーションが困難にな
り、研究開発から成果をあげるのが難しくなっている。
第 2 は、製品(サービス)の構造(=アーキテクチャー)が所与のイノベーションからその
変化を含むイノベーションへの変化である。
どんな製品も複数の機能をもつ。その複数の機能を、製品のなかの特定の構成部分に割
り当てる方法を「製品アーキテクチャー」とよぶ(藤本ほか 2001)。製品アーキテクチャ
ーの分類では「オープン」と「クローズ」の区別が重要である。製品の構成部品間インタフェ
ースが、企業の壁を超えて標準化されている場合を「オープン」とよび、そうでない場合を
「クローズ」とよぶ。クローズな製品アーキテクチャーの好例は自動車であり、オープンな
製品アーキテクチャーの好例はパーソナルコンピュータである。
製品アーキテクチャーの変化の本質は、その製品から得られる成果の専有可能性
(appropriability)が変化することである。クローズなアーキテクチャーのもとでは、専有
可能性が高いので、
「もの作り」に秀でていれば儲けることができる。しかしオープンなア
ーキテクチャーではそうはいかず、成果の専有可能性を高めるための特段の取り組みが必
要になる。
製品アーキテクチャーは歴史的にはオープン化の方向へ変化してきた。それを主導した
のはおもに米企業であり、多くの産業でオープン化を進め高い成果を獲得してきた。対照
的に、この種のイノベーションに受動的に対応し、専有可能性を低下させてきた例が日本
企業には多い。民生用エレクトロニクスのハード市場の中心がテレビやビデオなどの AV 機
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器からパーソナルコンピュータへ変化したとき、AV 市場を支配していた日本メーカーの競
争上の地位が低下したのはその例である。つまり、アーキテクチャーの変化を含むイノベ
ーションにうまく対応できなかったことが、日本企業における研究開発の効率低下の背景
にある。
7.2
研究開発マネジメントの特徴
日本企業における研究開発マネジメントの特徴も、研究開発の効率低下に関係している。
研究開発マネジメントの違いをステレオタイプ化して日米対比すると、一方でアメリカ企
業の特徴を表現するキーワードは、多産多死、強い目的志向・結果志向、”stage-gate system”
(Cooper 2001)に代表される非人格的管理手法の利用、積極的な外部資源活用などである。
対照的に、日本企業で重視されているのは少産少死、目的志向というよりプロセス志向、
「目利き」とよばれる特定個人の判断とセレンディピティ(serendipity)、社内資源と社内
的努力の重視、等々である。このうちセレンディピティというのは「(偶然に)ものをうまく
見つけ出す能力、掘り出し上手、運よく見つけたもの」といった意味の言葉である。
日本企業における研究開発マネジメントの特筆すべき特徴は、経験豊富な熟達した「目利
き」の存在が多くの場合に強調されるということと、粘り強く執念をもって研究開発に取り
組むことが重要だという強い信念があることである。仮にそうした目利きがいて、粘り強
く執念をもって取り組むならば、いずれ幸運が訪れるという考え方が、日本企業の研究開
発マネジメントにおいて広く共有されている。
日本の研究開発マネジメントを特徴づける最重要のキーワードは、アメリカの多産多死
とは反対に少産少死である。事実、いちど取り組んだプロジェクトは出来るだけ殺さない
という考え方が日本では強い。その背後には、そもそも研究開発に対するインプットが限
られ、それを飛躍的に大きくは出来ないという観念がある。その観念の上に、インプット
の大量化・多様化よりむしろ、アウトプットのメインテナンス(保護・育成)が強調される傾向
がある。
目利きという属人的要素と、粘り強い取り組みを強調する一定の価値あるいは組織文化
と、やがて良いことが起きるという偶発性への期待(一種の楽観主義)という、これらの要素
を強調する日本企業の研究開発は、基本的に内部志向である。既述のように、外部資源の
活用に対して日本企業は積極的でない。むしろ社内に保有する人材とこれまでに蓄積して
きた技術・ノウハウの活用が、研究開発の基本である。
日本では、研究開発における社内努力優先の姿勢がきわめて強い。それと表裏一体をな
すのが、いわゆる「NIH シンドローム」である。NIH とは”Not Invented Here”の頭文字
で、直訳すると「自分たちの発見でない」という意味の言葉である。専門家が長期にわた
り一定の集団に所属すると、自分たち以外のアウトサイダーが生み出したアイデアや情報
を顧慮しない傾向が生れてくる。これが NIH シンドロームである(Katz=Allen 1982)。研
究開発との関連でいうと、社内の技術・研究開発成果を絶対視し、自社技術を優先・重用す
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る反面、外部の技術成果の取り込みには関心を持たないといった姿勢は、NIH シンドロー
ムの一つの現れである。技術成果だけではない。内部人材優先や採用人事における「純血
主義」(inbreeding)も NIH シンドロームである。
以上に略述してきた日本企業における研究開発の進め方の、一つの自然な帰結は、プロ
ジェクトの廃棄・中断が難しくなることである。一度とりくんだ研究開発プロジェクトは殆
ど止めないというのが日本では多い。このような取り組み方は、それゆえにこそ成功につ
ながったというエピソードと結びつけて語られることが多いが、反面で問題もある。ケー
ス別に整理すると 2 つの問題が指摘できる。第 1 は、粘り強く取り組んだがそれでも事業
化に結びつかなかったケースであり、この場合「NO GO」の意思決定が遅くなりがちだと
いう問題がある。第 2 は事業化にこぎつけたケースであり、その場合でも事業間の関連性
が希薄になるという問題がある。
第 1 の問題は、市場導入に結びつかなかったケースである。いかなる経緯にせよプロジ
ェクトが事業化に結びつけば良いが、そうでない場合、この体制のもとではリスクが増え
る可能性が高い。
「何があっても事業化へこぎつけたい」ということで、ぎりぎりまでプロ
ジェクトを引っ張ってゆく結果、
「NO GO」の意思決定が遅くなり転用不能な費用(いわゆ
る埋没費用)が大きくなることが、リスク増大の背景にあり、図 7-1 における「日本企業
のバイアス」の状況である。ちなみにこの図には「米国企業のバイアス」も記入されていて、
それはプロジェクトの中断・廃棄が早すぎる状況である。
図7-1
事業化意思決定のタイミングとリスク
(「NO GO」の決定が遅れると、リスクは大きくなる)
注:
以下の図に筆者が加筆。Figure 5.3 in Cooper 2001, p.127.
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第 2 は、首尾よく事業化にこぎつけたケースであり、この場合にも問題がある。それは、
事業化された個々の事業が個別的・断片的で、結果としての事業ドメイン全体が有機的なま
とまりに欠けるという問題である。
プロジェクトを個別に成り立たせようとして、それこそ「身をよじって」でも事業化に結
びつけようと粘った結果、何とか事業化に成功する場合がある。文字どおり「執念の勝利」
である。しかしこれは事業個別の勝利であるにすぎない。紆余曲折を経て事業化された個々
の事業を横に並べ、その全体を鳥瞰すると、成功事業は相互にバラバラで、会社全体とし
ての事業ドメインがまとまりに欠けるという戦略上の問題が起きやすい。
この 2 つのケースのいずれにせよ、推測としていえることは、日本企業のこのようなマ
ネジメントでは研究開発の効率が全体として低下してゆく可能性が高いということである。
かつてのキャッチアップ時代とは違って、課題自体がフロンティアに属する難しい技術で
ある場合、とりわけそうである。
8.おわりに
本稿では、日本企業の研究開発の効率が低下してきたのではないかという疑問から出発
し、それに関わる先行研究をとりあげて、何が分かっているのかを見てきた。
研究開発の効率低下という場合、それをどうとらえるかはさまざまであり得る。日本企
業に関し研究開発の効率低下を示唆する研究はたしかに多いように思われるが、事実がど
うなっているのか、現段階で確定的なことがいえるわけでは必ずしもない。それ自体今後
の研究において、さらに精査されるべき問題である。
本稿では、もしも効率低下が事実だとすればその原因は何かについても断片的に考察し、
日本企業の技術戦略、イノベーション課題自体の変化、研究開発マネジメントの特徴に、
それぞれふれてきた。そして、多くの要因のなかでも、80 年代後半に「クローズ」な方向
に振れた技術戦略が、日本企業の研究開発の効率低下に大きく関わっている可能性がある
ことを示唆してきた。
最後に、先行研究のレビューとしては、本稿はかぎられた試みにすぎないが、それでも
この問題領域に関連するおもな仮説が何であるかを明らかにしてきた。今後さらに、関連
するデータを整備し、理論的・実証的研究を蓄積してゆく必要がある。
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日本企業の研究開発の効率性はなぜ低下したのか
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