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公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会 ファクトシート

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公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会 ファクトシート
<参考資料>
公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会
ファクトシート
2015 年 4 月
公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会
(NFD)
1. 公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会とは?
1-1. 組織概要 ~全国に拠点を持つ、フラワーデザイナー組織で唯一の公益社団法人~
公益社団法人日本フラワーデザイナー協会(略称:NFD)は1967年に設立され、1969年に文部省
(現:文部科学省)の許可を受け社団法人となりました。日本にはフラワーデザインの指導や資格検定
試験をしている法人がいくつかありますが、フラワーデザイナー組織としては唯一、2010年6月に
内閣府より公益社団法人(※1)に認定された団体です。
NFDは40年以上にわたり、より際立つ花の美しさやすばらしさの可能性を探求し、心豊かな人間性
を育むことを目指しつつ、日本のフラワーデザイン文化を広げ、継承する役割を担ってきました。
北海道から沖縄県まで全国53支部と約400の公認校を拠点に、フラワーデザインの普及とフラワー
デザイナーの育成に取り組んでおり、約25,000人のフラワーデザイナーを認定・登録し、フラワー
デザインの技術向上を図っています。約12,000名のNFD講師がレッスンプロとして指導にあたり、
また多くの会員がフラワーショップやブライダル業界など花に関わる様々な分野で活躍しています。
時代とともに人々のライフスタイルは変化していきますが、現代の生活に即した花の楽しみ方や、花と
ともに生きる喜び、花を通じた感動を届ける活動を行っています。
※1 公益社団法人
公益目的事業比率が全支出の50%以上であることや、収支相償、遊休財産額が約1年分の公益
目的事業費の額を超えないことなど、2008年の公益法人制度改革の公益法人認定法に従い、認定
を受けた法人のこと。
協会名
公益社団法人日本フラワーデザイナー協会
設立日
1967年12月10日
本部所在地 東京都港区高輪4-5-6
役員構成
理事長
副理事長
河合 透
副理事長
小山 光子
専務理事
本多 道明
常任理事
奥山 幾代子
常任理事
佐野 純子
常任理事
世利 靖子
常任理事
佐藤 ハル子
NFD会館
NFD花ファッションハウス
1-2. 活動目的
フラワーデザインの知識や技術の普及・向上、デザインの開発、国際的な交流など、様々な事業を
通じ、日本の生活文化の向上に寄与することを目的としています。
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2. 主な事業内容
2-1. フラワーデザインの教育と普及に関する事業
1.育成事業
2.普及事業
フラワーデザインを広く普及するため、試験や
講習会等を指導する講師に向け、更なるスキル
アップを目的とした教育を実施しています。
全国53支部や約400の公認校、またはNFD
講師が主体となり、各地で事業を展開。学校や
教育機関、地方公共団体主催のイベントで体験
レッスンや展示など、誰でも参加できるフラワー
デザイン事業を実施しています。
例:母の日、クリスマスなど、季節性に富んだ体
験レッスンを数多く開催。小学校などでは、 花を
教材にした花育(※2)を実施しています。
3.広報事業
月刊誌『フラワーデザイナー』を製作・発行し、
会員や全国の教育機関、都道府県立図書館、
世界の花関連組織などへ配布。ウェブサイトでも
フラワーデザインに関する幅広い情報を紹介。
※2 花育・・・花卉の多様な機能に着目し、教育、地域活動に
取り入れること。
4.資格検定事業
5.研究事業
全国統一の試験方法と審査によるフラワー
デザイナー資格検定試験を実施。 理論体系に
基づいたフラワーデザインと技術向上を図り人材
育成にも役立っています。
40年以上にわたり蓄積してきたノウハウをもとに、
新し い技 術 やト レンド を 研 究。 そ の 一貫 とし て
「花ファッショントレンド」(p.6 に詳細)を発表して
います。トレンド研究にあたり、関連団体や専門家
の協力を得て、フラワーデザイントレンドを決定し
ています。
6.図書事業
フラワーデザインに関する国内外の書籍
約2,900冊を所蔵するとともに、資料の収集と
調査を実施しています。
7.職業紹介事業
厚生労働大臣許可のもと、フラワーデザイナーと
その職能を求める企業を結びつけ、人材の有効
活用を図る職業斡旋サービスを無料で実施して
います。
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2-2. フラワーデザインの国際交流に関する事業
世界各国でおこなわれる花に関連したイベントに会員を派遣し、日本の花文化を世界に伝える事業
や世界のフラワーデザイン を学ぶための海外 研修などを実施 しています。また、 WAFA ( World
Association of Flower Artists)に日本で唯一加盟し、2005年にはアジアで初の第8回 WAFA 世界大
会「ワールドフラワーショー」を横浜にて開催しました。
海外派遣講師 in インド
ウルズラ・ヴェゲナーセミナーの様子
WAFA2005 世界大会の様子
2-3. フラワーデザインの催事開催に関する事業
日本一のフラワーデザインを決定する公募展「日本フラワーデザイン大賞」や、「NFD全国高校生フ
ラワーデザインコンテスト」を主催。関東東海花の展覧会フラワーデザインコンテストや展示をしてい
ます。また、次世代を担う若いフラワーデザイナーが参加する競技会「NFDグランプリ」を開催し、迫
力あるフラワーデザイナーの技能を間近で見る機会を広く一般の方へ提供しています。
日本フラワーデザイン大賞の様子
NFD全国高校生フラワーデザインコンテストの様子
NFDグランプリの様子
2-4. 花と植物の普及事業
1.NFD one leaf fund
2.公益社団法人
3.花笑顔
4.花の宅配便
里 山 を は じ め と す る日
本 の 自 然 環 境 及 び 景観
の 保 全 に 繋 が る 公 益的
な 活 動 に 対 し 援 助 助成
し、公益事業を支えるとと
もに新しい活動を応援し
ています。
日本フラワーデザイナー協会
NFD 卒業生応援
花検定
プロジェクト
ひとりでも多くの方が花
と植物に興味を持ち、知
識をたくわえ、環境や地
球に対する関心を高めて
いただくことを目的に、
花や植物に関する知識レ
ベルを級別に認定してい
ます。
平成 24 年度より、東日
本 大 震 災 で 被 災 し た地
域 の 小 学 校 で 行 わ れる
卒 業 式 で 卒 業 生 の 胸を
飾 る コ サ ー ジ を 贈 呈す
る「卒業生応援プロジェ
ク ト 」 を 展 開 し て いま
す。
全国の盲学校、視覚特別
支援学校を対象として、
授 業 で 使 用 す る 植 物の
贈 呈 や フ ラ ワ ー デ ザイ
ン の 体 験 レ ッ ス ン など
を行っています。
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3. フラワーデザインとは?
3-1. フラワーデザインの定義と世界の花事情
古代から人は自然を敬い、畏れ、大切にしてきました。日本では、その中でも松、榊、椎、椿などの樹木は
神霊の代わり(依代)として祭られていました。6世紀になると、仏教の伝来によって供花が捧げられ、その後
いけばなへと発展していきます。明治時代には、西洋の生活様式や習慣が取り入れられ、宮中晩餐会では
西洋のテーブルセッティングに花が飾られるようになります。これが日本のフラワーデザインの第1歩と
いえます。そして1967年に日本フラワーデザイナー協会が設立されました。
フラワーデザインとは、海外ではフローラルデザイン(floral design)とも言われ、自然のままでも美しい
植物の魅力をさらに引き出し、生活の TPO にあわせて一定のデザイン原則や基礎技法を踏まえ、
より美しく表現する造形の総称です。花のみでなく様々な植物素材や、時には造花などを用いること
もあります。フラワーアレンジメントはその中の1つの分野で、他にもウエディングブーケ、フ
ローラル・アクセサリー、服飾関係など様々なジャンルの垣根を越えてフラワーデザインは展
開されています。
参考:フラワーアレンジメントといけばなの違いは?
◆フラワーアレンジメント
明治初期に生活様式の変化とともに、日本に取り入れられたフラワーデザイン
の1つの分野であり、広い意味でコサージ、ブーケを除いた花の造形の総称です。
多くは吸水フォームに挿して作られたものや器に飾ることを言います。
◆いけばな
元来、床の間飾りとして発展した「いけばな」は、花を使い日本伝統文化独特の
「間の美しさ」を表現する芸術です。日本で約700年も前から独自に発展し、今で
は家元制度として数多くの流派があります。
近年では、日常の生活空間を彩る自由花などの新しいスタイルも生まれています。
3-2. フラワーデザインのメリット
フラワーデザイナーを目指す方や生花店など、花に関わる仕事に活かすためはもちろん、心の
安らぎ・癒しを得るためや、文化的なたしなみとして、社会的ステータスを得るためにフラワーデザイン
は求められています。
また、四季のはっきりした日本では、もともと季節の花を楽しむという習慣がありました。現代になり、
日常で四季を感じるきっかけが少なくなり簡略化される中、花を通じて、豊かな季節をより楽しむこと
ができます。
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3-3. 生活の中で活躍するフラワーデザイン
フラワーデザインの技術は、家庭でのインテリアとして日常を少し華やかにしたり、結婚式のブーケや
会場を装飾したり、季節に合わせた飾り付けや、ギフトとしても楽しむことができます。
お部屋のインテリアに
食卓の彩として
ブライダルブーケやヘアオーナメントなど
バレンタインやハロウィン、クリスマスなど
季節を楽しむ飾り付けに
卵の殻を
使った簡単な
一輪挿し
ギフトとして
プレゼントに添えて
豆苗の根を
花留めとして
リユースした
一輪挿し
◆花ファッショントレンドとは?
NFDでは、2008年より、花とフラワーデザイン関連業界に常に新しい活気を呼び起こすことを目的として、
テーマやキーワード、カラーなどのトレンドを発信しています。2015 年は「DIALOGUES・花と花」をテーマ
に、春夏のトレンドカラーは「菜の花色」、秋冬は「紅赤」。海外の流行も意識し、新しい日本独自のフラワー
デザインを研究し花文化の発展を目指します。
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【研究協力】
(一般財団法人)日本ファッション協会、(一般社団法人)日本生花通信配達協会、
(一般社団法人)日本花き卸売市場協会、(協同組合)全国花材流通協会
4. フラワーデザイナーとは?
花を使った造形活動を行う人。フラワーデザインの講師やデモンストレーター、その他にも冠婚葬祭
の飾り付けや、ウインドーディスプレイ、テーブルコーディネイトなど様々な分野で活躍しでいます。
最近ではコンテンポラリー作家(現代美術作家)として活躍している人も増えてきています。
4-1. フラワーデザイナーの資格
花に関わる資格は、多くの種類があり、国がその技術・知識を習得していることを認める国家資格の
ほかに、教室や団体ごとに独自の基準を作っている民間資格があります。
内容においては技術的な目安がはっきりとしているものから、造花等を対象としたものまでさまざま。
それぞれに社会的評価はもちろんのこと、実際に活用できる技術や資格そのものの存続性など厳密
な違いがあります。
<国家資格>
フラワー装飾技能検定試験(厚生労働省)→1・2・3級フラワー装飾技能士
実務経験者(花店で就業している人等)のための検定
<民間資格>
1.公益法人(民による公益の増進を目的とした非営利な社団や財団法人)
フラワーデザイナー資格検定試験(NFD)→1・2・3級フラワーデザイナー
全国的に統一された基準により、フラワーデザイン能力を判定し資格を付与。
公益法人による唯一のフラワーデザイン資格のため、社会的評価が高い。
2.非営利法人(一般社団や一般財団法人、NPO 等)、営利法人(株式会社)
法人によって名称が異なり、フラワーデコレーターやフラワーコーディネーターなどがあります。
3.個人によるいけばなの家元制度のような師範資格やスクール講師資格
4-2. NFDのフラワーデザイナー資格検定試験
1967年より、協会の「花文化の普及」という事業目的に沿って、フラワーデザインの普及と向上のため
に設けられた試験制度です。試験内容はかなり難しいので充分なレッスンが必要です。文化的な
教養として正しいフラワーデザインの習熟度を審査し、それぞれの履修に対応した級別の格付けを
行い、合格者を3級、2級、1級フラワーデザイナーとして登録しています。
現在の資格検定試験は、1級フラワーデザイナーに合格して初めて、自由な創作や講師活動への
第一歩であると捉え、本来の活動に必要な技能と知識を確認するための段階別試験となっています。
近年では、40年以上にわたり一律の基準をもって全国で統一した試験を開催し、多くの合格者を
輩出した実績が認められ、業界内で技術的な基準として広く認知されています。
フラワーデザイナー資格検定試験(3級、2級、1級)概要
<受験資格>
全級、NFD 講師から受験日の40日前までに受験必須単位を履修した証明が必要。
<合格率>
3級97%、2級97%、1級89%
<初回試験実施年>
1967年
<受験者数>
3級1,391人、2級850人、1級603人 (平成25年度)
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4-3.フラワーデザイナーの活躍の場
暮らしに豊かさを求め、花や緑に安らぎを求める人々が増えてきた現在では、フラワーデザイナーの
活躍の場はますます広がっています。活躍の場としてはホテル、結婚式場、フラワーショップなどの
商業デザイン分野や、スクールの講師など教育分野への道も開けています。また、基礎的なフラワー
デザイン技術は、ネイリストやパティシエなど他業種でもその知識を活用することが可能です。
5. NFD公認校とは?
NFDに公認登録されているスクールは全国に約400校あります。これらのスクールはすべてNFD
在籍の講師が主宰し、協会の厳正な審査を受けて登録されているものです。公認校はフラワーデザ
イナー資格検定の2級、3級を実施することができます。
資格検定試験はもちろん、その他のフラワーデザインに関して、誰でも安心して勉強することが
できます。
公認校では資格検定試験受験のための適正な指導を行うとともに、地域に密着し、季節ごとに広く
一般の方にもフラワーデザインレッスンを実施しています。
レッスン内容は、基本的な花の知識から、行事の花、ギフトフラワー、ウエディングフラワー、インテリア
フラワー、ヘアオーナメントなど多岐にわたります。
参考:震災とフラワーデザイン
平成23年3月11日に発生した東日本大震災で被災した地域の小学校で実施する卒業式で、卒業生の
胸を飾るコサージを贈呈する「卒業生応援プロジェクト」を展開しています。コサージは、NF
Dの公認校をはじめ、各支部や会員間で協力して制作しています。この事業は震災発生当時に小
学校一年生だった生徒が卒業を迎える年まで継続的に実施しています。初年度の2012年は寄贈先
学校数286校、寄贈個数13,280個、2013年は寄贈先学校数312校、寄贈個数13,496個のコサージを
被災地の卒業生へ届けました。
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6. NFD会員とは?
6-1. 会員制度
NFDには正会員と準会員という2種類の会員制度があります。
正会員は、3級フラワーデザイナー資格検定試験に合格し、入会手続き後に認定証が与えられ、
初めて3級フラワーデザイナーとしてNFDに会員登録されます。その後は、個々のレベルに応じ2級、
1級とステップアップし、1級正会員になると、自由な創作活動・講師活動など、フラワーデザインの
世界において活躍の場が広がります。
準会員は、フラワーデザインに関心がありNFDの目的に賛同できる方なら誰でも入会できます。
6-2. 会員属性
約9割以上を女性会員が占めており、趣味としてフラワーデザインを楽しむ人、フラワーショップやブラ
イダル業界などの花に関わる仕事をしている人、その他にも、ネイリストやパティシエ、教師、農家など
様々な職業の人がいます。
会員の平均年齢:約46歳
9000
8337
年齢分布(2015年)
8000
7000
5483
6000
5438
5000
4000
3169
3000
1937
2000
1000
825
96
0
10代
20代
30代
40代
50代
60代
職業分布
その他
※その他内訳
公務員、自営業、ネイリスト、保育士、看護
師など
※ご取材などをご希望の際は下記までお問い合わせ下さい。
公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会
〒108-8585 東京都港区高輪 4-5-6
TEL: 03-5420-8741 (電話受付時間 土日祝日を除く 9:45~17:45)
FAX: 03-5420-8748
e-mail: [email protected]
担当: 企画広報催事部 増田/木村
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