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資料 1-2 材料腐食試験の状況報告 (タービン系設備) 2011年12月14日 1 実機模擬試験体による腐食試験 すきまを有する機器を対象に, 異種金属接触の有無, 点検可否,溶接部有無,構造を 考慮して代表機器および対象部位を選定 表 No 機器 代表機器 ホットウェル 温度計 蒸気式空気 2 加熱器 抽出器 1 復水器 3 4 配管 弁 対象部位 材料(異種金属接触有無) 腐食有:● 点検 溶接部 可否 有無 腐食なし:○ [注] 備考 試験 結果 座-ウエル 炭素鋼 SUS304 不可 有 水室マンホール- 蓋のガスケット部 炭素鋼 樹脂パッキン 可 無 すき間面積大 ○ フランジ フランジ-ガスケット 炭素鋼 SUS304 可 無 すき間面積中 ○ ウェル温度計 座-ウエル 炭素鋼 SUS304 不可 有 弁棒-弁体 復水再循環 流量調整弁 弁棒-弁蓋 前ドレン 弁蓋/弁箱(フランジ)- 第一弁 ガスケット 5 ポンプ タービン駆動 給水ポンプ 6 原子炉給 水流量計 計器 実機模擬試験体による腐食試験結果 インペラ - シャフト ボス/配管- トランスデューサハウジング SUS416 SUS420J2 炭素鋼 試験中 ○ 有 可 無 複雑構造 ○ 炭素鋼 SUS304 無 SUS410 SUS410 不可 無 複雑構造 ● 炭素鋼 SUS316L 不可 有 複雑構造 ○ [注] 腐食なし:変色等の軽微な腐食含む. :試験中 :試験結果の詳細を説明 SUS304,SUS316L:オーステナイト系ステンレス鋼 SUS410,SUS416,SUS420J2:マルテンサイト系ステンレス鋼 No.1はCl-濃度:9,000ppm,試験時間:1,000h, その他はCl-濃度:6,000ppm,試験時間:250h 1 2 実機模擬試験体による腐食試験結果(弁) 【復水再循環流量調整弁 前ドレン第1弁】 表1 試験結果のまとめ (6,000ppm[Cl-],75℃,250時間) 対象部位 弁棒-弁体 弁棒: SUS416 弁蓋/弁箱: 炭素鋼 ガスケット: SUS304 弁棒-弁蓋 弁蓋/弁箱(フランジ)- ガスケット SUS420J2 試験 結果 ○ 炭素鋼 ○ SUS304 ○ 材料(異種金属接触有無) SUS416 炭素鋼 腐食有:● 弁棒:SUS416 183 弁体: SUS420J2 腐食なし:○ [注] A部 A部拡大 111 単位:mm :評価対象部位 図1 実機模擬試験体の形状 [注] 腐食なし:変色等の軽微な腐食含む 弁棒:SUS416 弁体:SUS420J2 図2 弁棒の詳細観察結果 (弁棒/グランドパッキンすき間面に腐食なし) 2 3 実機模擬試験体による腐食試験結果(ポンプ) 【タービン駆動給水ポンプ】 キー: SUS403 インペラ: SUS410 表1 試験結果のまとめ (6,000ppm[Cl-],75℃,250時間) 対象部位 シャフト: SUS410 材料(異種金属接触有無) シャフト-インペラ 試験結果 SUS410 シャフト-キー SUS410 ● ● SUS403 インペラ-キー 腐食有:● ● 問題なし:○ [注] 200 170 シャフト:SUS410 B部 深さ 72μ m 深さ 31μ m 157 :評価対象部位 図1 実機模擬試験体の形状 [注]腐食なし:変色等の軽微な腐食含む キー溝 B部拡大 図2 シャフトの詳細観察結果(シャフト/インペラすきま面の食孔) (焼き嵌めしたインペラを取外して観察) 3 4 平板試験片によるすきま腐食試験計画 目的: 1) 実機模擬試験体による試験結果を評価するための基礎データ 2) 実機模擬試験体による試験が困難な機器の腐食評価 表 平板試験片によるすき間腐食試験のマトリクス 試験条件 対象材 温 Cl- 度 濃度 [℃] [ppm] 主要な適用部位 D O 浸漬時間 [hr] 47 6,000 1000 2500 - - - 75 6,000 100 250 500 750 1000 75 9,000 250 500 750 1000 - SUS403 75 6,000 100 250 500 - - SUS630 75 6,000 100 250 500 750 SCS19A 75 6,000 100 250 500 - - 鋳鉄 (FC250) 47 6,000 1000 2500 - - - 75 6,000 100 250 500 - - SUS304 大 気 開 放 条 件 配管,弁,復水器 加熱器,ポンプ 弁,ポンプ 1000 弁 ポンプ ポンプ :浸漬試験終了, -:実施せず 加温による加速試験実施.75℃:10倍加速,47℃:実条件(加速なし) 図 すきま腐食試験片の形状 #600エメリー紙で研磨後に 純水中で組立 4 5 すきま腐食試験結果の評価 実機模擬 実機模擬 試験体 試験結果 すきま 構成材 平板試験片の試験結果 加熱器 炭素鋼 樹脂 ・炭素鋼のすきまの状況は問題なし 配管 炭素鋼 SUS304 ・炭素鋼,SUS304のすきまの状況は 問題なし ① SUS416 炭素鋼 弁 ② SUS416 SUS420J2 計器 SUS410 SUS410 [注] 炭素鋼 SUS316L (溶接部) すきま面積大だが,炭素鋼の すきま腐食の可能性は小 - ・マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS403)で すきま腐食あり (最大食孔深さ:271μ m) ・①は炭素鋼との接触によりマルテ ンサイト系ステンレス鋼のすきまは 防食されたと判断 ・②の弁体(SUS420J2)も弁蓋 (炭素鋼)に接触するため,すき まは防食されたと判断 ・マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS403)で すきま腐食あり (最大食孔深さ:271μ m) ・実機模擬試験体は異種金属との 接触なし ・カソード防食の可能性あり ⇒サンプル調査結果が問題ない 場合は,炭素鋼との接触面を 持つ試験体での確認試験を検討 ・SUS304ではSCC発生せず ・SUS316LのSCC発生可能性は小 ・ボス/ハウジング,ハウジング/配管 すきまへの海水流入ほとんどなし ③ 炭素鋼 SUS304 ポンプ すきま腐食の可能性評価 [注] 実機シャフト材質はAISI414.実機模擬試験体には相当材で短期間で調達可能なSUS410を使用 平板試験片には実機適用材で最も耐食性が劣るSUS403を使用 5