...

第 51 号

by user

on
Category: Documents
12

views

Report

Comments

Transcript

第 51 号
第 51 号
平成 23 年4月発行
放送大学
鹿児島学習センター
〒 892-8790 鹿児島市山下町 14 番 50 号
 (099)239 − 3811
FAX (099)239 − 3841
E-mail [email protected]
学びはより深くより広く
鹿児島学習センター所長
中 山 右 尚
はじめまして、中山右尚と申します。初代島田俊
に深みや広がりをもたらしてくれたと思っています。
秀先生、二代西中川駿先生、三代竹田靖史先生の輝
また、黄表紙を読み解くということは、黄表紙が
かしい歩みを引き継いで、四代目の所長を拝命いた
作られ読まれた時代、すなわち、十八世紀末の江戸
しました。身の引き締まる思いです。微力ながら懸
という都市の社会・生活のすべてを知るということ
命に努力しますので、どうかよろしくお願いいたし
でもあります。そうしなければ、当代を面白おかし
ます。
く茶化して描く黄表紙という絵本文芸のおかしみが
生まれは、福岡県南部の柳川市の一隅です。柳川
読み解けません。食べもの、服飾、流行語などすべ
が生んだ詩人北原白秋の
てを調べながら、タイムスリップして当時の江戸市
春の鳥な鳴きそ鳴きそあかあかと外の面の草に日
民になる、いやなりたいと思って、資料を漁ります。
の入る夕
草わかば色鉛筆の赤き粉のちるがいとしく寝て削
るなり(以上二首『桐の花』)
辞典を引くにも、できるだけ当時の人たちが引いた
辞典を探して引きます。そんなことですから、果て
しない道のりですが、それが研究というものだろう
などに心ひかれながら育ちました。
と思っています。
卒業論文は江戸文学の中の「黄表紙」という滑稽
放送大学は、さまざまな学びを提供しています。
な絵本文芸について書きました。それから、その分
「好きなとき、好きな勉強、好きなだけ」という
野を専門にしてきました。
キャッチフレーズがあります。素敵なことばです。
大学院の修士課程を終えて、高等学校の国語教師
その上に、わたしは「学びはより深く、より広く」
を皮切りに、大学や短大で江戸文学などを担当して
をモットーにしたいと思います。学びも研究も深く
きました。大学院時代は、黄表紙を対象にして読み
掘り下げれば下げるほど、無限に広がって行くもの
解くことに専心しましたが、高等学校で国語を担当
だと思います。その果てしない道を歩けば歩くほ
すると、現代国語から古典・漢文に至るまでの広い
ど、わたしたちは豊かさを自らのうちに形成して行
範囲を教えなければなりません。必要に迫られ広く
くものだと信じましょう。
勉強しました。しかし、そのことが役に立って、黄
かいこうず(海紅豆)は鹿児島県の木です。夏に
表紙という狭い範囲を研究するにも、自分の中で何
緑の葉の中に鮮やかな紅い花を咲かせます。本誌第
かゆとりのような感じが生まれてきました。大学や
一号に「鹿児島学習センターの学生が真紅の情熱で
短大での授業でも黄表紙ばかりを教えるわけではあ
勉学にチャレンジする様を思い」命名したとありま
りません。カリキュラムにそってさまざまな作品・
す。「真紅の情熱」で学びの華を咲かせましょう。
作家・分野を教えました。その経験は、黄表紙研究
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
ご卒業・ご修了おめでとうございます!
平成22年度第2学期卒業証書 ・ 学位記伝達式及び平成23年度第1学期入学者の集い
平成23年3月27日(日)かごしま県民交流センター中ホールにて「平成22年度第2学期卒業証書・学位記伝
達式及び平成23年度第1学期入学者の集い」を初の試みで一体化した式典として開催いたしました。家族や
友人が見守る中で竹田所長から卒業生一人一人に卒業証書・学位記が伝達され、うち13名に学習センター特
別賞が授与されました。また入学者には学長からのメッセージの披露や、卒業生・入学生双方に向けての在
学者のあいさつやお祝いのコンサートもあり、皆熱心に聞き入っていました。
式終了後には学習センターにて同窓会による茶話会が行われ、客員教員の先生方や同窓生の皆さんと思い
出を語り合いました。
教 養 学 部 卒 業 生 名 簿
*生活と福祉専攻* 5名(男性:1名 女性:4名)
植 原 和 代 木 藤 正 暁 前 田 麻 美 丸 山 さゆり 宮 原 智 子
*発達と教育専攻* 16 名(男性:0名 女性:16 名)
赤 星 貴 子 荒 田 まゆみ 有 川 よし子 有 村 優 子 入 佐 満喜子
加治屋 妙 子 河 野 容 子 猿 川 裕 子 瀧 本 彩 香 中 條 信 子
中 村 智 美 福 留 みさ子 前 田 みい子 宮 元 智 子 諸 麦 和 江
山 下 里 子
*社会と経済専攻* 4名(男性:2名 女性:2名)
有 馬 純 彦 地 福 茂 峰 中 筋 八千代 宮 原 一 美
*産業と技術専攻* 1名(男性:1名 女性:0名)
大 迫 芳 朝
*人間の探究専攻* 2名(男性:0名 女性:2名)
千 堂 香由美 ほか1名
*自然の理解専攻* 1名(男性:1名 女性:0名)
岩 元 健 二
*生活と福祉コース* 2名(男性:0名 女性:2名)
柿 元 直 美 片 田 淑 子
*心理と教育コース* 14 名(男性:1名 女性:13 名)
有 田 由 美 池 畑 啓 吾 磯 俣 圭 子 稲 葉 美智代 上之園 詔 子
澤 田 利 江 橘 木 理 香 中 村 量 子 馬場園 繭 子 平 野 ひろ美
古 川 重里子 水小田 千恵子 向 井 康 子 森 田 友 紀
*社会と産業コース* 3名(男性:3名 女性:0名)
迫 田 幸 夫 箱 川 雄 大 吉 見 慎太郎
*人間と文化コース* 2名(男性:0名 女性:2名)
砂 畑 有 希 中 島 敏 子
*自然と環境コース* 4名(男性:1名 女性:3名)
生 駒 葉 子 酒 匂 晶 子 福 元 由美子 三 好 秀 一
平成22年度第2学期末で鹿児島学習センターからの卒業生、修了生の総合計は以下のとおりとなりました。
今後とも鹿児島学習センターをよろしくお願いいたします。
卒業生:832 名(男性:234 名 女性:598 名)
修了生: 27 名(男性: 16 名 女性: 11 名)
−2−
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
祝 平成 22 年度第2学期 放送大学教養学部卒業(2011.3.27)
学校の勉強以来の本格的なレポート提出、テスト
卒 業 生 代 表
も長く受けていなかったために最初は戸惑いました
が、なんとか締め切りにレポート提出を間に合わせ
●教養学部全科履修生 自然の理解専攻 岩 元 健 二
ながら単位認定試験も受けることができました。
放送大学の学生のみなさんとの交流では、今ま
本日は私たちのためにこのように盛大な卒業式を
で経験したことのない刺激も受けました。どうし
開いていただきましてありがとうございます。
ても大学に入学して勉強したいと言われた主婦の
こうして壇上に立っていると、県民交流センター
方 、 仕事をしながら勉強されている公務員の方、
での単位認定試験のことも懐かしく、私たちがこの
さらに放送大学を卒業のあと再度大学に入学して
放送大学で過ごした数年間の色々な出来事が次々に
勉強をしている高齢の先輩のみなさんの姿をみる
頭の中によみがえってきます。
と、
「自分もまだ勉強はできるのだ」という勇気を
私が放送大学に入学したのは、平成15年2学期で
もらいました。
した。宇宙に興味があった私は選科履修生として入
放送大学での卒業前の二年間は、卒業研究にも没
学しました。今まで星座のことぐらいしか知らな
頭しました。研究内容は大隅半島の串良川の汚染調
かった私が、宇宙の仕組みやスバル望遠鏡の最新技
査です。本来は一年で報告をするのですが、先生方
術、ビックバンについても学ぶことができました。
の指導の下、2年かけての卒業研究となりました。
そのことをステップにして、つぎの平成16年2学期
研究の前段階では、鹿児島大学理学部で本格的な
には全科履修生として再び学び始めました。
実験機器を使った水素イオン濃度の測定、串良川の
水質観測、観測データの整理、グラフ作成、参考文
献の収集、富安先生のご指導のもと、論文の作成な
どであっという間に2年間が過ぎました。昨年の12
月には学習センターで卒業研究の発表をさせていた
だきました。先生方の立会いのもと、初めてパワー
ポイントを使っての説明に厳しいご指摘やとても良
い点の評価などを頂きました。先生方に指摘された
ことを今後のレポート作成や論文作成に生かしてい
きたいと思っております。
−3−
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
私にとって学ぶということは、新しい発見や今ま
でき、知る喜びを味わえるとの理由から入学を思
で知らない世界との対面であり、旅でもあると思い
い立ちました。
ます。これからも放送大学で更なる学びの旅をつづ
けたいと思っております。
最後に、これまで指導して頂きました竹田所長を
はじめ、鹿児島大学の富安先生、放送大学本部の松
本先生、職員のみなさまの暖かいご支援に心から感
謝申し上げます。あわせて新入生、在学生の皆様の
常々、妻が私に申しております。人生、何事も遅
いことはない、思い立ったが吉日だと。
もちろん、勉強についていけるだろうか、理解で
きるだろうかと一抹の不安はありますが、「やって
みたい」と思った自分の気持ちを忘れずに、心に刻
み込んで頑張っていく所存です。
今月、東北地方で大地震が起き、津波であまたの
ご活躍と放送大学の益々の発展を祈念いたしまし
命が犠牲になりました。あまりの惨状に胸塞ぐ思い
て、卒業生一同のお礼の言葉とさせていただきま
です。その中にはこの春の入学を楽しみにしていた
す。本日は本当にありがとうございました。
方もいらしたことでしょう。私ごときがおこがまし
いですが、命の大切さ、有難さを改めて肝に銘じ、
一生懸命に生きたいと思いました。ここに一緒に入
学された方々にも色々な目標や思いがあることで
しょう。そんな皆様と互いに励ましあい、初心を忘
れずに努力できれば幸甚です。
最後になりましたが、これからお世話になります
先生はじめ職員の皆様方に、ご指導ご鞭撻のほど宜
しくお願い申し上げ、新入生代表としてのご挨拶と
させていただきます。
入 学 者 代 表
●教養学部全科履修生 心理と教育コース
西 川 洋
桜の花が爛漫と咲き誇るこの佳き日に、たくさん
の皆様に入学を祝福していただき、また、入学生代
表として挨拶する機会をいただき、感謝の気持ちで
いっぱいです。
さて、私は昨年還暦を迎えました。気持ちは若い
入 学 者 代 表
のに、もう六十かと感慨無量でもあります。そんな
私がなぜ放送大学への入学を決意したのかと申しま
すと、ひとつでいいから、自分自身が満
●大学院修士全科生 生活健康科学プログラム
青 木 五百子
足のいく何かを得たいと欲したからです。人生
先が見えてくると焦りのようなものを感じるので
しょうか。このままで終わりたくないなあと思っ
たのです。
若い頃は余り勉強が好きではありませんでした。
また、心身を病み、そのため現役を早くにリタイ
ヤしなくてはなりませんでした。二度の手術を経
て、生きていることの有難さが身に沁みました。
そんな私に放送大学のシステムはとても馴染みや
すいと感じたのです。自分のペースで学ぶことが
本日は、私たち新入生のためにこのような入学式
を開催していただきありがとうございます。
ご挨拶に先立ち、今回の東北・関東大震災により
お亡くなりになられた方々には、永遠のご安息が与え
られますように。また、被災された全ての方々には、
必要な支援が一刻も早く与えられ、復興の力を得るこ
とができますことを心からお祈り申し上げます。
私たちは、社会にでて、仕事をし、キャリアを
積み重ねる中で、学ぶことの必要性を痛感すると
−4−
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
ともに、学ぶ楽しさを知って本学へ入学してまい
りました。
私は、カトリック系の短大に勤務いたしておりま
す。「キリスト教学校が大切にしていること」とい
う小雑誌の一説に、「つかみ取る力のかんよう涵養
がなければ、たとえ触れることができたとしても手
からこぼれ落ちてしまい、無駄になってしまう。つ
かみ取る力を備えるためにはひたすら学び、それに
気づく感性を磨くことである。」とありました。大
学院で学ぶということは、まさにこの「つかみ取る
力」を身につけることではないかと思います。私は、
在 学 者 代 表
この鹿児島の土地で「食」と関わってきました。鹿
児島の風土の中で培われた食文化や郷土料理、加工
食品には、この土地ならではの独自のものが多数あ
●教養学部全科履修生 発達と教育専攻
ります。この先人たちが作り上げた「食」をテーマ
徳 丸 めぐみ
に大学院で学び、研究して、つかみ取る力を養い育
桜のつぼみもふくらみ、春の深まりを感じる今日
てていけるよう精進してまいります。
のよき日に新入生、卒業生、在校生、そして関係の
放送大学大学院は、広く社会人に門戸を開放して
皆様多数ご臨席のもと、盛大に卒業証書学位記伝達
おり、様々な分野で活躍する方たちが集まっていま
式及び入学者の集いが開催されますことに心よりお
す。その方たちに多くの刺激を受け、新しい自分に
慶び申し上げます。
出逢えるのではと、楽しみにしております。
また3月11日に発生しました東北地方太平洋沖地
社会人として限られた時間の中で学ぶことは容易
震の犠牲者の方々のご冥福と被災地の一日も早い復
なことではありません。しかし、職場や生活の場を
興を皆様と一緒にお祈りしたいと思います。
離れることなく、学習することができる環境を与え
努力の末、今日の日を迎えられた先輩方ご卒業お
ていただいたことに感謝しまがら、研究に取り組ん
めでとうございます。
でまいります。
また、新入生の皆様ご入学おめでとうございま
最後に、私たち新入生は、放送大学大学院生とし
す。心よりお慶び申し上げます。
て、様々な分野や領域で活躍することを誓い、新入
私が放送大学に入学したのは、5年前です。思春
生代表のご挨拶とさせていただきます。
期を迎えた子供達にいろいろな問題が生じ、本当に
つらい苦しい時期がありました。
たまたま放送大学のパンフレットで心理学を勉強
できることを知り、「何とかなるかもしれない」と
希望を持って入学しましたが、未だに解決出来ない
ことが沢山あります。
しかし、私は放送大学を通してとても「前向きな
考え」を持つことができました。
その一番の理由は前客員教授の宮下和子先生との
出会いでした。
英語の指導だけではなく、私にとって「一番必要
な時に必要なアドバイス」をいつも頂けました。こ
−5−
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
のスピーチを受けるにあたっても先生の顔が目の前
ほとんどの卒業生が新入生として再入学するとい
にちらちらと浮かんでしまいました。以前の私だっ
うところです。卒業の日がまた新しい出発の日で
たらチャレンジしようという気持ちにはとてもなら
す。学ぶことに終わりはないと思います。これから
なかったでしょう。
一緒に頑張っていきましょう。
昨年のシアトルでの面接授業では、何もかもが全
最後になりますが、ご出席の皆様の今後のますま
くの初めての出来事で、すべての出来事が私の目に
すのご活躍、ご発展、ご健康を祈念しまして、在学
は焼きついています。本当にとても素敵な、夢のよ
生代表のお祝いの言葉とさせていただきます。本日
うな経験をさせていただきました。感謝しておりま
はおめでとうございました。 す。一生の宝物です。
また、英語を通して沢山の人との出会いがありま
した。今でもその方々と共に励まし合いながら頑
張っております。年齢はさまざまですが、一生付き
合っていきたいとても大事な仲間です。これからも
ずっと大切にしていきたいと思っております。
最後に、新入生の皆様、放送大学はとても居心地
のいいところです。所長の竹田先生をはじめ職員の
方々はとても誠意をもって学生に接して下さいま
す。いつも感謝しております。
フルートとピアノが奏でる
スプリング・コンサート
∼ご卒業 ・ ご入学をお祝いして∼
フルート(浅生典子さん)とピアノ(大迫 貴さん)の伴奏による学歌斉唱が行われた後、引き続き、
ご卒業・ご入学をお祝いして「スプリング・コンサート」が行われ会場が美しい音色に包まれました。
今回は NHK 朝の連続テレビ小説の主題歌「ありがとう」の演奏もあり、なじみのメロディに思わ
ず口ずさむ方もいらっしゃったり、思い思いの優雅なひとときを過ごしました。
∼ 演奏曲目 ∼
1.ソナタ KV.301 より
第1楽章(W.A モーツァルト)
2.メロディ (ノブロ)
3.ポロネーズとバディネリ (J.S バッハ)
4.ありがとう (水野良樹)
−6−
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
退職の挨拶
鹿児島学習センター前所長:竹 田 靖 史
放送大学の大きな魅力は放送授業にあると思います。教養学科の全コースを終えグラ
ンドスラムを果たしても、なお学びきれない豊富で興味を引く科目、毎年登場する新た
な科目など、学び始めたら停まらない「学ぶ慣性力」でしょう。もう一つの魅力は、単
位認定試験で見かける緊張した顔と面接授業、研修旅行、サークル活動などでの優しい笑顔です。素晴
らしい学生さんに囲まれた楽しい充実した3年間でした。勇気があれば何かができる、笑顔でやればも
のごとはうまく運ぶなど、多くを学びました。ありがとうございました。
新旧客員教員の挨拶
―よろしくお願いします―
―お世話になりました―
客員教授:小 湊 博 美
客員教授:土 田 理
勤務のある毎週日曜日午後に
は、数学・科学・哲学から鹿児島
の歴史に至る様々な事柄や話題に
ついて、学習センターに通う多く
の皆様と話をしたり問題を解いた
りすることができてとても幸せでした。この間、
支えていただいた所長先生、スタッフの方々に心
から感謝申し上げます。益々、鹿児島学習センター
が発展されることをお祈りいたします。ありがと
うございました。
鹿児島学習センターの客員教員
となりました小湊博美です。現職
は鹿児島純心女子大学看護栄養学
部看護学科教員で、基礎看護学の
領域を専門としています。この4
月から、放送大学で学ぶ皆さまの相談係を担当す
ることになりました。出会いを大切に、学ぶ楽し
さを一緒に見つけることができればと思います。
よろしくお願いいたします。
客員教授:ゴウ・マーティン
客員教授:永 田 行 博
カラオケ学講座で 「 カラオケと
医学・健康 」 を担当したのがご縁
で客員教授として楽しい1年間を
過ごさせて頂ました。面接授業で
は 「 医学医療の進歩と生命倫理 」
を掲げて現代医学が抱える問題点に焦点を当てて
講義するつもりでしたが、内容が多岐にわたり過
ぎて質疑応答の時間が十分でなくご迷惑をかけし
ました。皆さんの強い熱意でさらなるご発展を祈
念いたします。ありがとうございました。
鹿児島学習センターの客員教授
となりましたゴウです。生まれは
英国のロンドン郊外です。31 年
前に来日しました。現職は鹿児島
大学教育学部教授で、主に音声学
と英作文の授業を担当しており、音声学ではリズ
ムなど和・英の感覚の違いを研究テーマとしてい
ます。皆さんの英語に関する幅広い質問等を楽し
みにしております。趣味はクラシック音楽と将棋
です。
客員教授:西 尾 正 則
客員教授:坂 東 義 雄
この5年間、面接授業や相談活
動、また鹿児島学習センターのい
ろいろな行事などをとおして、た
くさんのすばらしい学生さんや教
職員の方々と交わることができま
した。特に、幾つになっても学ぶ意欲が旺盛な学
生さんたちとの交流から、私は大きな感銘と啓発
を受けました。客員教員の5年間は、私にとっ
て、豊かな学びの5年間でもあったと感謝してい
ます。ありがとうございました。
2008 年に一度、面接授業<星
と星座の物語>を担当させていた
だき、本年度からは客員教授とし
て皆さんとお会いすることになり
ました。天文学、宇宙科学を専門
としていますが、地元の人たちと人工衛星も作っ
ています。後期:<宇宙データで学ぶパソコン>
を担当します。週1回の相談日には、気軽に声を
かけてください。
−7−
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
客 員 教 員 相 談 日
∼客員教員が学習相談に応じます !! ∼
鹿児島学習センター
曜日
平成 23 年4月1日現在
時 間
客員教員名
分 野
所 属
10:00 ∼ 13:00
西尾 正則
情報・天文学
鹿児島大学大学院理工学研究科教授
13:30 ∼ 16:30
堤 由美子
精神看護学
鹿児島大学医学部教授
10:00 ∼ 13:00
小湊 博美
基礎看護学
鹿児島純心女子大学看護栄養学部教授
13:30 ∼ 16:30
中山 右尚
日本文学
鹿児島学習センター所長
鹿児島大学名誉教授
10:00 ∼ 13:00
野中 哲照
国語・国文学
鹿児島国際大学国際文化学部教授
10:00 ∼ 13:00
宮廻 甫允
経営学
鹿児島大学法文学部教授
13:30 ∼ 16:30
田中 京子
芸術学(音楽)、歴史学
鹿児島国際大学国際文化学部教授
鹿児島大学名誉教授
火
水
木
金
10:00 ∼ 13:00
ゴウ マーティン 英語・音声学
鹿児島大学教育学部教授
土
日
13:30 ∼ 16:30
大坪 治彦
心理学
鹿児島大学教育学部教授
10:00 ∼ 13:00
鮫島 吉廣
焼酎学
鹿児島大学農学部教授
奄美再視聴室(県立奄美図書館)
曜日
時 間
客員教員名
木
10:00 ∼ 13:00
喜島 義郎
分 野
理科
所 属
奄美再視聴室長・(非常勤講師)
※ 本務大学の関係で、相談日が変更になる場合もありますので、できるだけ事前に事務室へご確認くだ
さい。(TEL 099-239-3811)
※ 所長は上記の時間以外でも随時相談に応じます。
※ 放送大学の科目の登録方法等については、鹿児島学習センター事務室及び奄美再視聴室へご相談くだ
さい。
−8−
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
新旧職員の挨拶
―よろしくお願いします―
―ありがとうございました―
総務担当:松 尾 博 之
皆様方に「学ぶ楽しさ」を十分満足していただ
けるようにという思いで、3年間仕事をしてきま
したが、皆様方には、大変お世話になりました。
これからの鹿児島学習センターの発展と皆様方
のご活躍を願っております。
総務担当:深 見 直
このたび学習センターに勤務す
ることになりました。
入学者は年齢的にも様々な構成
で学習目的も多様であります。
学生の目線で、学生との密接な
意志疎通を図り、学習しやすい環
境づくりに努力していく所存でありますので、ど
うぞよろしくお願いいたします。
広報担当:神田橋 二 彦
広報担当:山 下 吉 美
学生の皆さん方の熱い眼差し、勉学に取り組む
この4月から勤務することにな
真剣な姿にいつも教えられ、元気づけられた 3 年
りました。学生の皆様の学ぶ意欲
間でした。皆さん方からいただいたパワーを糧に
に圧倒される日々です。広報担当
これからの人生を進んでいきたいと思います。本
として、皆様の仲間を増やせるよ
当にありがとうございました。
うまた、皆様の学びにお役にたて
るよう頑張ります。よろしくお願いいたします。
教務担当:中 山 陽 子
教務担当:吉 村 琴 美
4年間、皆さんの熱心な姿や温かい言葉に支え
4月から勤務することになりま
られ勤務できたことを感謝いたします。さまざま
した。1日でも早く慣れて、みな
な人生経験をお持ちの学生の方々との交流は私に
さんのお役に立てるよう頑張りま
とって価値あるものになりました。皆さま本当に
すのでどうぞよろしくお願いいた
ありがとうございました。
します。
職 員 紹 介
今年度も
よろしくお願い
所 長 中 山 右 尚 事 務 職 員 有 村 知 子
事 務 長 石 田 智 芳 清 川 始 姫
総務主幹 深 見 直 吉 村 琴 美
広報主幹 山 下 吉 美 視聴学習室 山 下 順 代
奄美再視聴室長 喜 島 義 郎 佐 伯 美 沙
−9−
いたします。
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
平成23年度第1学期面接授業追加登録について
科目登録決定後に空席のある科目については、追加登録期間中に、科目の登録を追加することができます。
原則として、各科目の開講日の1週間まで受付をしておりますので、「仕事の都合が直前までわからなくて
科目登録を見送った」方や「4月から入学した」方も、この機会を活かして面接授業にご参加ください。
<平成23年度第1学期 追加登録日程>
≪空席発表日≫ 4月16日(土)
センター掲示板、ならびにホームページ上に掲載します。またお電話でもお問い合わせください。
追加登録期間(※1)
4月∼7月開講の授業
4月22日(金)∼科目ごとに定められた追加登録受付期限日(※ 2)
まで(原則として開講日の1週間前、一部例外あり(※ 3))
8月開講の授業
4月22日(金)∼7月10日(日)まで
※1 追加登録期間前に開講する科目については、追加登録は行っておりません。
※2 各科目の追加登録受付期限日については空席発表時に、キャンパスネットワークホームページに掲
載します。追加登録受付期限日の前であっても、定員に達し次第、受付を締め切ります。
※3 授業準備の都合上、追加登録を受け付けない科目、または1週間前まで受け付けられない科目があ
りますのでご了承ください。
≪受付時間≫ 火∼金曜日 10:00∼18:30 土・日曜日/面接授業がある日 9:30∼18:00
≪追加登録方法≫
追加登録初日(4月22日(金))は、午前10時までに来所の方を対象に登録順の抽選を行います。(学生証
と授業料があれば、代理人による登録も可能です。)抽選終了後は先着順となります。窓口申請は学生証と
授業料をご持参のうえ、事務室で登録の手続きをしてください。また、追加登録2日目以降であれば、郵送
による登録もできます。
※ 追加登録初日は、追加登録申請者が多い場合があり、登録手続きに時間がかかりお待たせすることもあ
ります。予めご了承ください。
≪郵送による受付に必要なもの≫
① 面接授業追加登録の申請書
(面接授業時間割表巻末に用紙があります。また、放送大学ホームページからもダウンロードできます。)
② 学生証のコピー ③ 授業料(登録できなかった場合には授業料から返送にかかる費用(現金書留代)を差し引いた金額を返
金します。)
④ 80円切手を貼った宛名明記の返信用封筒(登録できた場合に登録決定通知書を送付します。)
※ これら4つの書類を現金書留で郵送してください。2日目以降に、学習センターに届いた時点で空席が
あれば登録を受け付けます。ただし、希望者多数の科目は、直接来所の方を優先します。
※ 申請は、科目ごとに定められた受付期限日までの受付となります。
≪他の学習センター開講科目の追加登録について≫
授業を実施する学習センター・サテライトスペースにて受付いたしますので各自お問い合わせください。
※ 一度登録した科目の変更・取消はできませんので、予めご了承ください。
− 10 −
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
平成23年度第1学期面接授業開講科目一覧
科目区分
科 目 名
担当講師名
授業日
定員
追加登録
受付期限
共
自
然
系
鹿児島の風土と薩摩焼酎
鮫 島 吉 廣
4/16、17
40
追加登録不可
共
外
国
語
初めての洋書
井 原 慶一郎
4/23、24
40
追加登録不可
基
礎
科
目
初歩からのパソコン
葉 田 善 章
4/30、5/1
15
4/23(土)まで
専
心理と教育
教育心理学基礎実験【奄美会場】 今 林 俊 一
4/30、5/1
20
4/23(土)まで
専
心理と教育
心理学基礎実験
田 爪 宏 二
5/ 7、8
40
4/30(土)まで
専
生活と福祉
東アジアの比較住文化
本 間 博 文
5/14、15
50
5/ 7(土)まで
専
心理と教育
精神障害
森 岡 洋 史
5/14、15
45
5/ 7(土)まで
基
外
自然な英会話
ゴウ マーティン
5/21、22
50
5/14(土)まで
専
人間と文化
バロック音楽への誘い
田 中 京 子
5/21、22
40
5/14(土)まで
専
自然と環境
生きている土壌の科学
境 雅 夫
6/ 4、5
40
5/28(土)まで
共
外
フランス語基礎
小 澤 晃
6/11、12
40
6/ 4(土)まで
専
心理と教育
教育心理学基礎実験
今 林 俊 一
6/11、12
50
6/ 4(土)まで
専
生活と福祉
サツマイモの魅力
菅 沼 俊 彦
北 原 兼 文
6/18、19
40
6/11(土)まで
基
礎
科
目
日本語表現法【奄美会場】
野 中 哲 照
6/25、26
20
6/18(土)まで
共
人
文
系
江戸時代の子ども絵本を読む
中 山 右 尚
6/25、26
50
6/18(土)まで
専
心理と教育
カウンセリング入門
大 坪 治 彦
6/25、26
50
6/18(土)まで
基
礎
日本語表現法
野 中 哲 照
7/ 2、3
50
6/25(土)まで
職業と人生
末 永 豊 邦
中 根 総 子
澁 谷 繁 樹
西 みやび
井 上 順 夫
7/ 2、3
40
6/25(土)まで
国
国
科
会
語
語
目
共
社
系
専
生活と福祉
脳卒中、生活習慣病、神経難病
吉 田 義 弘
7/ 9、10
50
7/ 2(土)まで
専
社会と産業
鹿児島のくだもの
冨 永 茂 人
7/ 9、10
40
7/ 2(土)まで
専
生活と福祉
看護研究入門
堤 由美子
7/16、17
50
7/ 9(土)まで
専
心理と教育
子どもの教育と生涯学習
岩 永 雅 也
8/ 6、7
50
7/10(日)まで
※「職業と人生」のオーガナイザーは、宮廻甫允客員教授です。
− 11 −
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
連 絡 事 項
通信指導の提出は忘れずに !!
第8回までの放送授業の内容が出題されます。通信指導が不合格又は未提出の方は、単位
認定試験を受験できません。印刷教材と一緒に送付されますので、余裕を持って学習してく
ださい。
5月6日までに届かない場合は大学本部(TEL:043-276-5111)に連絡してください。
【提出期間】 平成 23 年5月 23 日(月)∼6月7日(火)【本部必着】
夏季集中科目の募集が始まります !!
それぞれの日程は次のとおりです。受講を希望する方は、学習センターまでお問い合わ
せください。(センターで配布、ならびに無料送付を行っております。)
【出願期間】 平成 23 年5月1日(日)∼5月 31 日(火)【本部必着】
看護師資格取得に資する科目
学校図書館司書教諭講習
平成23年5月1日(日)から
平成23年5月1日(日)から
平成23年5月31日(火)まで
平成23年5月31日(火)まで
出願 ・ 申請受付期間
〈大学本部必着〉
〈大学本部必着〉
※インターネット出願は、6月1日午後6時まで
通信指導提出期限 平成23年8月17日(水)〈大学本部必着〉
単位認定試験
備 考
※インターネット出願はできません。
平成23年8月17日(水)〈大学本部必着〉
平成23年9月24日(土)、27日(火)にセ 平成23年10月19日(水)
(単位認定試験課題提出期限) ンターで実施
(受験日は出願時又は科目登録時に選択)
〈大学本部必着〉
鹿児島中央看護専門学校は、夏季集中科目
図書館司書の資格とは異なります。
が必須です。
学生証の発行手続きについて
学生証は所属する学習センターで発行しております。発行するためには、事前に
顔写真の登録が必要になりますので、写真票を本部に郵送していただくか、ご自身
でシステム WAKABA から登録していただいたうえで、センター事務室で交付を受
けてください。学生証はセンターの利用や単位認定試験の際に必要ですので、手続
きがまだの方は速やかに行ってください。
− 12 −
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
BSデジタル放送の開始及び CS放送終了のお知らせ
放送大学では、平成 23 年 10 月より BS デジタル放送を開始する予定です。これに伴い現在行っ
ている CS 放送(スカパー! SD)については平成 24 年3月末をもって終了することとなります。
BS デジタル放送は、ハイビジョンレベルの高画質の映像の提供、同時に3番組を放送するマルチ
放送による番組提供、データ放送による学習センター情報等の提供が可能となるなど、学習環境の
一層の向上が見込まれます。
現在、CS 放送で授業番組を視聴されている方は、今回の BS
デジタル放送への移行に伴い、
「学生生活の栞(学部 35 ページ、
大学院 36 ページ)」を参考にして BS デジタル放送の受信機器
等への切り替えをよろしくお願いいたします。
なお、BS デジタル放送のチャンネル番号は、テレビは 231 ∼
233ch、ラジオは 531ch です。
卒業研究の紹介
卒業研究に取り組まれました平成 22 年度第2学期卒業生を紹介いたします。
テーマ 「 串良川の河川汚染調査 」
岩元 健二(自然の理解専攻)
指導教員 冨安 卓滋(鹿児島大学大学院教授)
担当教員 松本 忠夫(放送大学教授)
おめでとうございます !!
サークル・同好会の紹介
現在、鹿児島学習センターでは、10 団体(自主サークルを含む)がサークル活動しています。サークル
の詳しい活動内容は、センター掲示板にてご確認ください。
サークル名
活動予定日
時 間
異文化交流会
第2土曜日
10:00 ∼ 12:00
英語サークル
第1・第3日曜日
15:00 ∼ 17:00
語ろ会
第2土曜日
15:00 ∼ 17:00
学生クラブ
随時掲示(講演会、研修旅行などを開催)
中国語サークル
第2・第4日曜日
10:00 ∼ 12:00
ヨガサークル
毎週木曜日
14:00 ∼ 16:00
料理サークル「ひまわり」
旅の会 (自主サークル)
文章研究会 ( 〃 )
ボウリング同好会( 〃 )
毎月第1水曜日
随時掲示(定期的学習会、実施研修など)
第2土曜日
13:00 ∼ 15:00
年3回(各学期末、年末)
− 13 −
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
寄稿コーナー
イギリス便り
イギリス・バース大学院生 / 鹿児島外語学院教務部長
放送大学鹿児島学習センター卒業生(平成 19 年度第 2 学期卒)
手嶋あゆみ
“Hello!”
放送大学かごしま学習センターの皆様、お久し振りです。昨年4
月に寄稿してから早1年になります。その際、イギリスの大学に留
学するご報告をさせて頂いたのですが、お陰様で、昨年9月からバー
ス大学の大学院課程にて学んでおります。バース大学はイングラン
ド南西部にあるバース(ロンドンまで電車で約1時間半)にあり、
毎年大学総合ランキングでは、10 位前後に入る有名な大学です。世
界遺産に指定されている古代ローマ時代の浴場跡等を始め、街自体
もユネスコによって世界文化遺産都市に指定されている、本当に美
しく安全な街です。気候も比較的温暖でお天気も安定しており、首
都ロンドンに次いで国内外からの観光客が最も多く訪れる地です。
因みに温泉繋がりで大分県別府市と姉妹都市です。一方、大学は緑
に囲まれた近代的・機能的なキャンパスで歴史的で美しい市街地を
見下ろす丘の上に位置しています。私の専攻コース(英語教授学)
では、日本人は私一人で、イギリス人は勿論、ヨーロッパ諸国と中
国からの学生が多いです。講義は週3日程ですが、論文の課題が多
く、各自で専門書を読んだり、インターネットで調べたり等、こち
らでは日本以上に自主性・積極性が問われますので、自分との闘い
の日々です。お陰様で、良い仲間にも恵まれ、時には皆で息抜きを
しながら、充実した日々を送っております。こうやって念願叶って
イギリスで留学生活が送れるのも、家族、日本の同僚、出願にあた
りサポートして下さった放送大学の皆様、その他多くの方々のお陰
だと日々感謝しております。これからも感謝の気持ちを忘れず、一
奨 学 生 授 与 式 に て。
バース市長と。
日一日を大切に頑張りたいと思います。
“一生勉強・一生青春”、皆さん、お互い頑張りましょう!!
“Cheers!”
(イギリスでは「乾杯」という意味以外に、「ありがとう」や「さようなら」という意味で日常よく使われ
る挨拶です。)
地元の小学校を訪問。
大学に依頼され、地元の
小学校でボランティア活動
しました。
− 14 −
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
2010 年度放送大学エッセイコンテストの入賞者作品の紹介
昨年、放送大学の全学生対象にエッセイコンテスト作品の募集があり、見事、鹿児島学習センターの
学生が優秀賞を受賞されましたのでご紹介いたします。
テーマ「自ら広げる力」
鹿児島学習センター全科履修生 坂本 ひろみ
私は公立学校の教員である。現在、育児休業中であり、二人の子の育児に奮闘する毎日を送っている。
放送大学には、平成14年度に司書教諭資格取得のため入学した。全科履修生への再入学を経て、在学9
年目である。民間の会社を退職後、放送大学在学中に教員採用試験に合格し、その後、結婚、二人の子
を妊娠出産した。仕事も続ける中で、教員として、生徒の支援のために活かしたいという考えから「日
本心理学会認定心理士」の資格取得を目指し、コツコツ関連教科を履修し、ほぼ単位が取得できたとこ
ろである。
私の現在の生活は、母乳が足りなければ泣き叫び、眠いといっては泣き叫び、雨の日に外で遊ぶのだ
と泣き叫び、一人でトイレも行けず、やっと眠りについたら天使のような寝顔を見せる子どもとともに、
毎日が嵐のように過ぎていく。家事育児に追われ、勤めていた時とは全く違い、ほとんど家人としか会
話を交わさない日もある。まさに、生活が家庭だけの閉塞的な世界となってしまっている。
そんな時に痛感する。
たとえ家庭にいたとしても、私は放送大学での勉強を通じて、広い世界を見、知識を得て、考えを深
めていくことができるではないか。育児休業中でありながら、教員の仕事に活かせる「スクールカウン
セリング('05)」や「発達障害の教育支援法('06)」を履修し、学ぶことによって、教員としての資質
の向上、専門的知識や支援方法への理解を深め、仕事へのモチベーションを持ち続けることができてい
る。
また、発達に関する科目「発達と学習('00)」「生涯発達心理学('02)」や面接授業「発達心理学の方
法論・研究手法」などで学んだ「胎児は5ヶ月頃には母の声が聞こえている。」や「産まれたばかりの
新生児も見えている。」「0歳児にも見通しの力がある。」などの知識は、育児の時も大いに参考になっ
た。それに実際、学んだことに沿うような子どもの発達にも、気づくことができた。履修し、学んでい
なければ、毎日の育児に忙しく、気づくこともなかったかもしれない。子どもは日々、成長していく。
1歩歩いたと思えば、もう走り回っていたり、オウム返ししかできなかったのに、自分からの発語が増
えてきたりする。子育ての経験がある方なら、当たり前の日々の子どもの成長も、私には、驚きと納得
をもって、実例のように接することができた。子どもとの生活は、世界が家庭の中だけでの生活になっ
てしまっているようにも思えることがある。しかし、私は家庭に閉じ込められているのではない。放送
大学で、世界を「自ら広げる力」を得ているのだ。
正直、放送大学の勉強は苦しい。しかし、子どもがいなかった頃の私には全く考えられないほど、育
児も同じくらい苦しい。こんなに育児が大変だとは想像だにしなかった。思うように勉強の時間がとれ
ない。子どものこともあり、学習センターへ気軽に勉強に行くわけにもいかず、勉強がはかどらないま
ま、単位認定試験を受けたこともあった。「育児は、皆がやっていることだから、私にもできるだろう。」
とは甘い考えだった。実際、あまりにハードな毎日で、とうとう入院してしまったほどだったからだ。
放送大学で、社会人として会社に勤めながら学ぶという方も多いと思うが、社会人でなければ、学ん
だことを活かせないというわけではない。私のように、家庭にいながら学んでいる女性もいると思う。
家庭の中であっても活かせる学びがある。学びは社会人のものだけでないのだ。まさに放送大学は、生
涯学習に適切な場なのである。
放送大学から「自ら広げる力」を得て、世界を広げていく。これほど心強い、確実な方法はない。
もちろん、私が単位認定試験を出産約40日前に受験したり、産んで2ヶ月後に受験したりしたことも、
家族の助力があってこそ実現できたことであるし、そのような恵まれた立場について、ありがたく思っ
ている。育児に追われた生活でありながら、単位認定試験に合格できたのも、通信指導問題や自習型問
題などの添削指導があったことによって、重要課題をきちんと押さえながら勉強することができたから
であろう。
今後、「自ら広げる力」をもって放送大学で学んだことを、二人の子と生徒たちに還元し、育児と仕
事に活かしていきたい。そして、放送大学でこれからも学び続けたい。
− 15 −
かいこうず
The Open University of Japan Kagoshima study center
【4月の予定】
4 April
日
3
10
17
24
月
4
11
18
25
火
5
12
19
26
水
6
13
20
27
木
金
7
14
21
28
1 2
8 9
15 16
22 23
29 30
土
1日 第1学期放送授業開始(∼7/21)
16日 面接授業空席発表
22日 面接授業追加登録受付開始
(4/30以降に空席のある科目)
29日 閉所日(昭和の日)
*面接授業*
16日(土)・17日(日)「鹿児島の風土と薩摩焼酎」
23日(土)・24日(日)「初めての洋書」
30日(土)・5月1日(日)「初歩からのパソコン」
「教育心理学基礎実験」(奄美会場)
【5月の予定】
5 May
日
月
火
水
木
金
土
1
8
15
22
29
2
9
16
23
30
3
10
17
24
31
4
11
18
25
5
12
19
26
6 7
13 14
20 21
27 28
1日 平成23年度集中科目履修生出願受付(∼31日本部必着)
3日∼5日 閉所日(祝日)
23日 通信指導受付開始(∼6/7本部必着)
*面接授業*
7日(土)・ 8日(日)「 心理学基礎実験」
14日(土)・15日(日)「東アジアの比較住文化」
「 精神障害 」
21日(土)・22日(日)「自然な英会話」
「バロック音楽への誘い」
【6月の予定】
1日 平成23年度第2学期入学出願受付開始(∼8/31)
(教養学部、大学院修士選科生、修士科目生)
7日 通信指導提出期限
6 June
日
5
12
19
26
月
6
13
20
27
火
水
木
金
7
14
21
28
1
8
15
22
29
2
9
16
23
30
3 4
10 11
17 18
24 25
閉所日
面接授業
土
*面接授業*
4日(土)・ 5日(日)「生きている土壌の科学」
11日(土)・12日(日)「フランス語基礎」
「 教育心理学基礎実験 」
18日(土)・19日(日)「サツマイモの魅力」
「 看護研究入門 」 25日(土)・26日(日)「 日本語表現法 」(奄美会場)
「江戸時代の子ども絵本を読む」
「カウンセリング入門」
<編集後記>
この度の東北関東大震災により被害を受けられました学習センター、サテライトスペース、また、被害に
遭われた被災地域の皆様には、心からお見舞い申し上げます。今、私たちに出来ること・・・目の前にある
事を一生懸命することではないでしょうか。「 がんばろう日本 」 を掲げて、皆さん頑張っていきましょう!
新年度になり事務室も職員が入れ替わりました。心機一転して、これから新メンバーで頑張ってい
きますので、皆さんよろしくお願いします。
− 16 −
Fly UP