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第7回全国大会 (2008)
TX記念第8回全国中学生創造ものづくり教育フェア めざせ!! 「木工の技」 チャンピオン 日本産業技術教育学会 木材加工分科会 主催: 全日本中学校技術・ 家庭科研究会 茨城県 茨城県教育委員会 つくば市 つくば市教育委員会 TX記念第7回全国 中学生創造ものづくり 教育フェア めざせ!!「木工の技」 チャンピオン はじめに 第7回全国中学生ものづくり競技大会 備に多大なご尽力をいただいた,栃木県技 めざせ!!「木工の技」チャンピオンを無 術・家庭科研究会のものづくり競技大会担 事1月27日(日)に終了することができま 当者,立川文春氏の貢献は極めて大きいも した。今回のつくばでの最後の大会,さら のがあります。そして,立川氏による過去 には過去3年間のつくばでの大会を振り返っ 2年間の整理された大会準備資料の取りま て,その思いを述べてみることといたしま とめのお陰により,今回の大会準備も順調 す。 に行われたことに心より感謝申し上げます。 今回の第7回大会は過去2回の実績がも さらに,これまでの大会準備資料は今後順 のを言い,実にスムーズに準備ができたよ 次手を加えられて,引き継がれていくこと うに感じました。今回は栃木県の技術・家 を期待いたします。 庭科研究会の,ものづくり競技大会担当者 そして今回,新学会実行委員会と新栃木 の引き継ぎは円滑に行われました。また, 県技術・家庭科研究会の会員の皆さんとの 学会実行委員会の方も引き継ぎが順調に行 協力体制も円滑に行われるようになりまし われてきており,実行委員長も代理を置き, た。これも3年間の実績による成果とお互 審査委員長も副審査委員長を置くなどして, いの相互理解の賜物であります。審査委員 役員担当者らの世代交代への移行体制の下 においても,新たな若手の学会実行委員が で大会が行われました。 加わり新鮮味が感じられ,若返りがわずか つくばの近くの地にあり,何かと会場準 ではありますが出てきたように感じられま 1 す。このように今大会は世代交代移行期で な,無理のないレベルの都道府県大会,地 の大会であったと言えます。 区大会にしていくことは重要なことであり さて,本大会の裾野であります都道府県 ます。そして,今後とも未だ都道府県大会 大会,地区大会の実態は,昨年度と余り大 に生徒を送り出したことのない全国の中学 きな変化はなく参加者の増加は認められま 校技術科の先生方への支援と勧誘が必要で せんでした。しかし,四国での新たな参加 あります。 県が増えて来たことは喜ばしいことであり ます。今後の都道府県大会での参加者増加 が大きな課題であります。学校教育現場の 実行委員長 多忙さを考慮しますと,恒常的な授業で行 山下 晃功(島根大学) われている学習成果だけで応募できるよう 会場 2 目 次 はじめに ………………………………………………………………………………………… 1 競技実施要項 …………………………………………………………………………………… 4 趣 旨 主 催 共 催 後 援 協 賛 競技日程 課 題 材料・工具 評価の観点 賞の種類 競技者・入賞者一覧 …………………………………………………………………………… 9 大会に向けての抱負 審査得点表 競技者・作品・プレゼンテーション …………………………………………………………1 4 加納 拓哉 加藤 嘉子 小泉 勇貴 門田 雅弘 高橋 明希 渡邉 大地 鈴村 健太 内田 裕斗 下村 和輝 八木健太朗 西村 卓人 江夏 健 宮本 祐貴 板谷 剛嗣 竹中友里夏 河口 智美 豊後 綾太 篠塚 羊 長田 悠希 江夏慎太朗 入賞者感想文 ……………………………………………………………………………………3 4 アンケート調査結果 ……………………………………………………………………………4 2 競技者 指導教員 参観者 報 道 ………………………………………………………………………………………4 7 3 競技実施要項 趣 旨 中学生による,木によるものづくりの技 能,技術を競う全国レベルの大会を設け, 生徒一人一人がもつ,中学校技術・家庭科 で学習したものづくりの技術・技能を発揮 する場とする。そして,木によるものづく り学習への意欲や希望,ものづくり創造の 夢を与え,中学生のものづくり交流の場と する。また,プレゼンテーション能力の向 上を図り,ものづくりの技能のみならず, 自分の考えを分かりやすく表現でき,広く 社会に関われる人材を育成する。 主 催 全日本中学校技術・家庭科研究会 茨城県 茨城県教育委員会 つくば市 つくば市教育委員会 共 催 文部科学省 (社)全国中学校産業教育教材振興協会 日本産業技術教育学会 4 日本家庭科教育学会 毎日新聞社 後 援 林野庁 (社)全国木材組合連合会 日本工業大学 日本木材学会 (社)全国林業改良普及協会 特別協賛 (有)野上製材所 (有)新里教材 山崎教育システム(株) (株)キトウ 開催期間 平成2 0年1月2 6日 (土)∼2 7日 (日) 開催場所 つくば国際会議場「エポカルつくば」 0 3 2 茨城県つくば市竹園2−2 0−3 〒3 0 5−0 6 1−0 0 0 1 Fax 0 2 9−8 6 1−1 2 0 9 Te1 0 2 9−8 URL http://www.epochal.or.jp 競技日程・会場 1月2 6日(土) 多目的ホール 9 : 0 0 受付・事前説明 9 : 3 0 全体開会式 (大ホール) 1 0 : 3 0 製作競技開始 1 2 : 0 0 昼食・休憩 1 3 : 0 0 製作競技再開 15分間 休憩・見学 1 6 : 4 5 製作競技終了 1 6 : 1 5 プレゼンテーション 1 7 : 1 5 交流会 課 題 生活用品等(以下アイテムと呼ぶ)を整 理収納できる製品づくり。日頃の生活の中 で整理したいと思っているアイテムを各自 で選択し,それらを整理収納できる製品を 指定された材料をもとに設計・製作し,完 成品のプレゼンテーションをもって課題終 了とする。 ※蝶番,角材の使用を認め,これらの補充 は一般的な価格を参考に1 0 0 0円以内とする。 また,これに合わせ,ドライバーの使用を 認める。ドライバーや蝶番は個人で用意す る。ここでの角材とは断面が正方形の材料 で,持参する場合,購入時の状態で競技を 開始できるようにすること。(加工をせず に持参する)蝶番は金属製(軽金属を含む) のものとする。 1月2 7日(日) 多目的ホール 9 : 0 0 結果発表 1 3 : 0 0 表彰式(大ホール) 1 4 : 3 0 終了・解散 支給材料・工具類 事前送付工具 両刃のこぎり,平かんな,おいれのみ9㎜・15㎜ これらは,工具の調整等(台直し,目立て,刃の調整等)を行ってもよい。各自で 調整したこの工具を全国大会で使用する。ただし,送付された工具を改造してはなら ない。大会当日の工具の調整用道具(砥石,台直し等)は各自持参してよい。 会場準備工具 げんのう,くぎ抜き,けびき,四つ目ぎり,さしがね,直角定規 その他 はたがね,圧締保護用あて木(50×20×3㎜)12枚,C(G)クランプ ,L(F)クラ ンプ,削り台,木片(紙やすりを巻く板状の木片)1個 鉛筆(赤鉛筆を含む),鉛筆削り,消しゴム等,タオル5枚,ほうき,ちりとり 木材 900×200×15㎜ ヒノキ板 2枚(含水率10%以下) 幅100㎜板の2枚を幅はぎしたもの。表面は自動かんな盤による仕上げ。 規定の2枚以上使用の場合には減点対象になる。 (社)全国木材組合連合会から競技材料一式を御提供いただきました。 くぎ 真ちゅう丸頭くぎ 長さ 32mm 50本 接着剤 酢酸ビニル樹脂エマルジョン1個, 紙やすり 2枚 5 競技室設備・備品基準 立式作業台 ① 1.立式作業台 ① 9 4 5×1 5 0 0×7 5 0 8台 (1)万力2個あり (2)あて止めあり ② 9 0 5×1 8 0 0×7 6 0 8台 (1)万力2個あり (2)あて止めあり 3.椅子 1人 2脚 4.雑巾 1人 2枚 ③ 9 0 5×1 8 0 0×7 6 0 4台 (1)万力2個あり (2)あて止めあり (3)天板片側に鉄板あり 5.ほうき 1人 1個 6.ちり取り 1人 1個 7.救急薬品(外傷用) 1式 ② ③ どの作業台を使用するかは、競技 当日くじ引きにて決定した。 6 2.簡易万力 各2個 取り付け可能 競技使用工具等 使用工具 以下の①∼③の工具は事前に競 技者に送付し,調整可能とし,④ ∼⑱の工具等は,当日配布しまし た。 また,大会当日の競技前に,工 具の説明と練習・調整等の時間を 取りました。 ⑪Cクランプ 2 規格 7 5㎜ ⑫Fクランプ 2 規格 3 0 0㎜ ⑬こば削り台 1 規格 木製 T3 0×W2 0 0×L6 0 0㎜ ①両刃のこぎり(替え刃式) 1 商品名及び規格 GYOKCHO-ブルーハード0.45-210 ②平かんな 1 商品名及び規格 播磨富士(替刃式)5 5㎜ ③おいれのみ 各1 商品名及び規格 由弘(付鋼)9㎜ 1 5㎜ ⑭紙やすり(研磨紙) 各1 規格 1 8 0番,2 4 0番 ⑮鉛筆(黒・赤) 各1 規格 黒HB ⑯鉛筆削り 1 ④げんのう 規格 3 0 0g 1 ⑰消しゴム 1 ⑤さしがね 1 規格 ステンレス 5 0 0×2 5 0㎜ ⑱タオル 5 ⑥直角定規 1 規格 ステンレス 1 5 0㎜ 目盛無 ⑦すじけびき 1 規格 刃付 くさび止め ⑧くぎ抜き・くぎしめ 1 規格 1 7 0㎜ ④∼⑬ 工具協賛:(株)キトウ 〒101-0052東京都千代田区神田小川町1-10 キトウつくるためのモノ・カタログVol.12002-2004 ⑨四つ目ぎり 1 規格 小 ⑩はたがね 4 規格 スチール製 4 5 0㎜ 7 評価の観点と配点(合計1 0 0点) 製作中 製作態度 10点 製作技能 3 0点 製作後 創意工夫 2 5点 作品精度 2 5点 プレゼンテーション 感銘度・口頭表現力・発表態度 10点 表 彰 文部科学大臣奨励賞 厚生労働大臣賞 林野庁長官賞 茨城県知事賞 全日本中学校技術・家庭科研究会長賞 全国中学校産業教育教材振興協会長賞 日本産業技術教育学会長賞 毎日新聞社賞 8 競技審査委員長 尾崎 士郎 鳴門教育大学学校教育学部 競技審査委員 楊 萍 熊本大学教育学部 永冨 一之 宮崎大学教育文化学部 小林 大介 横浜国立大学 教育人間科学部 瀬山 真一 埼玉県立総合教育センター 教育課程担当 指導主事 阿島 敬一 栃木県教育委員会 学校教育課 副主幹 佐藤 修 神奈川県相模原市立 相原中学校 総括教諭 競技者・入賞者一覧 競技者一覧 1 加納 拓哉 3年 岐阜県 七宗町立神渕中学校 2 加藤 嘉子 2年 北海道 北海道教育大学附属旭川中学校 3 小泉 勇貴 2年 兵庫県 神戸市立渚中学校 4 門田 雅弘 3年 島根県 島根大学教育学部附属中学校 5 高橋 明希 3年 千葉県 千葉市立朝日ヶ丘中学校 6 渡邉 大地 3年 岐阜県 七宗町立神渕中学校 7 鈴村 健太 2年 岐阜県 白川町立白川中学校 8 内田 裕斗 3年 茨城県 那珂市立第四中学校 9 下村 和輝 2年 高知県 高知市立一宮中学校 1 0 八木健太朗 3年 静岡県 藤枝市立葉梨中学校 1 1 西村 卓人 3年 岡山県 岡山市立妹尾中学校 1 2 江夏 健 1年 北海道 北海道教育大学附属旭川中学校 1 3 宮本 祐貴 3年 福岡県 筑前町立夜須中学校 1 4 板谷 剛嗣 3年 茨城県 筑西市立下館南中学校 1 5 竹中友里夏 3年 熊本県 上天草市立姫戸中学校 1 6 河口 智美 3年 熊本県 熊本市立江原中学校 1 7 豊後 綾太 3年 茨城県 桜川市立大和中学校 1 8 篠塚 羊 3年 山形県 小国町立叶水中学校 1 9 長田 悠希 2年 徳島県 鳴門教育大学附属中学校 2 0 江夏慎太朗 2年 北海道 北海道教育大学附属旭川中学校 9 大会に向けての抱負 □北海道 加藤 嘉子 昨年に引き続き出場できることになり,本当にうれしく思います。今回はデザイン,つくり やすさ,アイデアを十分に取り入れ,木の美しさをアピールできる作品を製作する決意です。 ぜひ全国の皆さんに私の作品を見ていただきたいと思います。 指導者 大西 有 本校は今年度で7年連続の出場となります。今回は過去最高の3名参加となり,指導者とし て大変うれしく思います。 中学生が学ぶ教科の中で全国規模の競技会や大会がなかったのは技術・家庭科だけだったと 思います。しかし,本フェアが開催されることにより,教科の学習の中で大きな目標をもって 学習に取り組むことも可能となりました。 今後も本フェアが継続して開催されることを願うとともに,我々指導者もこの大会で多くの ことを吸収し,自校の指導に還元していきたいと思います。 □東北・北陸 篠塚 羊 昨年度は本校の先輩の新野博孝さんが出場しました。その練習の様子や大会参加の報告を聞 いて今年は僕が出たいと思いました。幸い東北の代表になることができたので,本番を目指し て先生の指導をうけがんばっています。 ものづくりが大好きで将来は建築家を目指しています。材料のヒノキのにおいがよくて,放 課後が楽しみです。昨年度は作品コンクールにも出品しました。先輩のアドバイスを受け,い い作品をしっかり作りたいと思っています。よろしくお願いいたします。 指導者 沼澤 隆幸 篠塚君は,学校のリーダーとしても活躍しています。日常の仕事ぶりや実習に丹念に取り組 むことができます。家庭でもよく作業を手伝いものづくりに対するセンスは優れたものがある と感じています。幸い2年連続で出場できることになりましたので,昨年の反省を生かして競 技ができるように,アドバイスをしながら練習に取り組んでいます □東海・北陸 八木健太朗 僕は幼い頃からものづくりが大好きでした。父親は瓦葺き職人なので,よく父が働いている 現場にいき,木材の破片と大工道具で何かを作っては遊んでいました。それがきっかけか小・ 中学校でも多くの作品を作ってきました。中学校3年生になって,自分の好きな分野に対する 集大成としてこの大会に挑戦してみようと思いました。 東海北陸大会に出場し,世の中には本当に上手な同世代の子がいるのを知って,さらに気持 ちが高まってきて,自分も匠を目指して頑張ろうと思いました。全国大会は悔いを残さない作 品を創りあげようと思っています。 指導者 秋山 友徳 目の前にものづくりにまっすぐな心で取り組む生徒がいるから,自分もこの生徒のために一 生懸命関わっていこうと思った結果が全国大会出場でした。 八木君は,学校が終わった放課後,毎日3∼5時間は木工室で練習をしていました。休憩も とらずに時間が経つのを忘れ,没頭する彼の姿に心を打たれました。当日はぜひ,悔いのない 製作をして欲しいと心から願っています。 10 □関東・甲信越 板谷 剛嗣 大会前に受験があり,とても限られた時間での設計や製作練習になります。同じように練習 期間が短かった夏休みの県大会のことを思いだし,全力で作業を行うようにしたいと思います。 僕の作る予定の作品は組み接ぎがたくさんあるので,集中力が持続するか心配です。製作時 間4時間の最初から最後まで丁寧な作業を心がけたいです。 指導者 川上 義明 受験前の限られた時間での設計,製作練習となりました。この夏,初めて県大会に参加した ときのことを思い出し,謙虚な姿勢で精一杯丁寧な作業を心がけてほしいと思います。 ものづくりに取り組み始めたのがこの夏休みということもあって,経験は不足しがちですが, 技能習得のスピードと製作に対する緻密さやひたむきさという点で優れた資質を有しています。 全国大会では今までになく緊張することになるでしょうが,持ち前の集中力と粘り強く丁寧な 作業ぶりで,納得のいく作品づくりをしてくれることでしょう。 □近 畿 小泉 勇貴 地区大会を通過したことを先生から聞いた時は,とてもうれしかったです。一生に一度しか ないこの全国大会は,悔いが残らないように精一杯がんばりたいです。 指導者 川崎 慶寛 たくさんの人が見ている前で,4時間以内に木工作品を製作し完成させる,技量と度胸を試 される大きなイベントです。そして,競技を終えた時,彼の新たな人生がここから始まるので す。より広い視野を持った人間として,活躍していくことでしょう。さあ、勇気を持って臨み なさい。 □中国・四国 門田 雅弘 私は元々ものづくりが大好きで,この大会のことを知った2年生の時から,全国大会出場を 目指し練習をしてきました。残念ながら昨年度は中国四国地区大会で入賞することができず, 全国大会出場にはなりませんでした。その悔しさを糧にしてこの1年間,毎日のように休み時 間や放課後を使って練習してきました。その努力が実り,今年は念願だった全国大会に出場す ることができました。 この大会では今までの努力と,自分の持っている技をすべて発揮したいとおもいます。また, 他の出場者の技やアイディアも学んで,私の技もレベルアップさせたいと思っています。よろ しくお願いします。 指導者 繁浪 誠仁 この“めざせ!!「木工の技」チャンピオン”大会は毎年さまざまなアイディアのすばらしい 作品が出来ていて,技術の指導者としてもとても楽しみにしています。本校は毎年この全国も のづくり競技大会に出場し続けています。今年度は,昨年度までの指導者と変わってしまいま したが,この伝統を今年も続けられたことをうれしく思っています。私自身指導者としてまだ まだ未熟ですが,各地区大会で生徒と一緒に学びながらここまでやってくることができました。 今大会でも私も様々なことをしっかりと学んで帰りたいと思います。 11 □九州・沖縄 宮本 祐貴 僕はものづくりが好きで,これまで選択授業もすべて技術を選び,知識と技能を身に付けて きました。今回技術の先生からものづくり競技大会のことを教えていただき,とても興味を引 かれたので参加を決心し,大会に向けて朝,昼休み,放課後の時間を使い精一杯準備をしてき ました。 全国大会では自分が身に付けた知識と技能を十分に発揮し,納得のいく作品を完成させたい です。今回の材料であるヒノキ材は,これまで僕が使用していた杉材やアガチス材とは違う性 質があるので,材料のよさを生かした作品の構想を練り直しています。使ったことがない材料 なのでとても楽しみです。また他校の方達と交流を深め,みんなでものづくりを楽しみながら 競ってみたいです。そして,これまでの大会で競った方達の分まで精一杯大会に打ち込みたい と思います。よろしくお願いします。 指導者 岡 信文 宮本君はものづくりに非常に興味・関心が高く,学年を増すごとにどんどん力を付け,日々 意欲的に作品製作に取り組んできました。組み継ぎを取り入れた作品の製作にもチャレンジし, 使い易さを十分に検討したアイデアが光る作品をいくつも生み出してきました。 夏休みに行われた県予選へ向け,蒸し暑い技術室で黙々と準備を進める姿にも心を動かされ ましたが,九州大会へ向けての2ヵ月程まるで部活動のように朝,昼休み,放課後さらには休 日まで製作に没頭し,思考錯誤を繰り返しながらも,製作を楽しんでいる姿は,本当にものづ くりが好きなんだなと感じさせられ,技術担当としても嬉しい限りです。そんな祐貴君の姿は, 同級生や後輩にとてもよい刺激となっています。この大会に向ける祐貴君の思いが実ることを 願い,支援していこうと思っています。 12 上位入賞者の得点 上位入賞者の得点を以下に示します。 製作中 製作後 プレゼンテーション 評価合計 製作 態度 10点 製作 技能 30点 創意 工夫 25点 作品 精度 25点 10点 合計 100点 9.7 27.3 21.8 24.2 9.5 92.5 文部科学大臣奨励賞 8.2 27.0 22.7 23.8 7.0 88.7 厚生労働大臣賞 7.7 26.0 22.0 21.8 9.7 87.2 林野庁長官賞 8.3 26.3 20.2 22.8 8.3 86.0 茨城県知事賞 8.2 24.5 21.0 21.7 10.0 85.3 全日本中学校技術・家庭科研究会長賞 8.7 27.0 22.3 20.8 6.3 85.2 全国中学校産業教育教材振興協会長賞 8.2 24.3 22.2 20.3 9.8 84.8 日本産業技術教育学会長賞 8.5 23.3 22.0 20.7 9.8 84.3 毎日新聞社賞 備考 入賞者一覧 1 加納 拓哉 日本産業技術教育学会長賞 2 加藤 嘉子 優秀賞 3 小泉 勇貴 優秀賞 4 門田 雅弘 優秀賞 5 高橋 明希 厚生労働大臣賞 6 渡邉 大地 文部科学大臣奨励賞 7 鈴村 健太 全国中学校産業教育教材振興協会長賞 8 内田 裕斗 優秀賞 9 下村 和輝 茨城県知事賞 1 0 八木健太朗 優秀賞 1 1 西村 卓人 優秀賞 1 2 江夏 健 優秀賞 1 3 宮本 祐貴 優秀賞 1 4 板谷 剛嗣 優秀賞 1 5 竹中友里夏 優秀賞 1 6 河口 智美 優秀賞 1 7 豊後 綾太 林野庁長官賞 1 8 篠塚 羊 優秀賞 1 9 長田 悠希 毎日新聞社賞 2 0 江夏慎太朗 全日本中学校技術・家庭科研究会長賞 13 日本 産業技術教育学 会長賞 加納 拓哉 扉付収納box 岐阜県 七宗町立神渕中学校 3年 指導者 梅村 利明 先生 僕は将来,ものづくりに関わる仕事をしたいと思っています。木工だけでなく,アイディアロボット など技術科の選択授業で学んできたことは,どれもとても楽しかったです。 今回の課題では蝶番を使用することができるようになったので,ぜひ蝶番を使用してみたいと思い, 作品に扉をつけることにしました。扉を開けると,その中に小説を入れることができます。しかしこれ は,単なる扉ではありません。実は天板を外すことでCDのディスプレイをすることもできます。本を 読むこともCDを聞くことも,僕の好きなことです。この作品のもう1つの特徴は,背板の固定に3枚 組み接ぎを利用して強度を高めたことです。 僕は大会までの練習の中で1㎜の大切さを学びました。たった1㎜の違いで扉がスムーズに動かなかっ たり,3枚組み接ぎがうまくいかなかったりしました。1㎜を大切にする「ものづくり」を,これから も続けていきたいです。 扉の開閉,上部の取り外しの機能を供与するなど,アイデアデザインがとても斬新です。加工技術も高く,材料の固定もしっ かり行って正確に加工しているところがすばらしい。プレゼンテーションでも落ち着いて作品のイメージ,伝えたい心の内を 発表できました。これらの成果が認められて,日本産業技術教育学会長賞を受賞されました。心からおめでとうと申し上げま す。 14 加藤 嘉子 ダイヤモンドダスト 北海道 北海道教育大学附属旭川中学校 2年 指導者 大西 有 先生 昨年に引き続き全国大会に参加できたことは,とても感激して,感謝で一杯です。 昨年の私の作品は,デザインに工夫が必要で,最終的には自分でも納得できるものとはなりませんで した。昨年の反省を元に,今回の私の作品は,北海道の冬に時おり現れるダイヤモンドダストをイメー ジしました。ダイヤモンドダストは,気温が−25℃以下のよく晴れた日に,雪の結晶が太陽の光に照ら されてきらきらと光る現象のことです。 この作品は,木と木の間にDSを置くことができ,ディスプレイできるようになっています。実際, 私のもっているDSは,どんどん数が増え,整理整頓するのに困っていましたが,この作品により美し く収納することができます。 ぜひ,この作品で北海道の美しいダイヤモンドダストをイメージしていただきたいです。 私は,将来木工関係の職業に就きたいと思っています。この大会を機にがんばっていきたいです。 北海道のロマンティックな風景が浮かんできそうな,ダイヤモンドダストをイメージしたデザインが,とてもすばらしい。 長距離の縦びきとかんな削りを必要とする,部材の加工作業は見事でした。また,のみによる細やかな加工作業についてもよ く頑張りました。延長を行わざるを得なかったのは残念で,もしも,これがなければ,かなり上位の成績でしたが,あなたの 真面目ですばらしいものづくりは,永く記憶に残ることでしょう。 15 小泉 勇貴 工具箱 兵庫県 神戸市立渚中学校 2年 指導者 川崎 慶寛 先生 工具箱を作った理由は,大工さんが使っているような工具箱を作ってみたいと思ったからです。中の 工具を大切に守れるように,四隅を組み接ぎにして強度を高めようと思いました。組み接ぎにするため に,まだ触ったこともない「のみ」を使わなければならないため,一生懸命に練習をしました。 この工具箱には,「のみ」「のこぎり」「かなづち」「かんな」「くぎ」「直角定規」など,ものづ くりに必要な工具はだいたい入ります。工具箱の特徴は,中の工具が落ちないようにするために,スラ イドさせないとふたを開けられないようにしました。また,取っ手をつけようとしたのですが,くぎの 先がふたの先からはみ出てします。そこで,まず当て木をしてからくぎを打ち,ふたの裏から出たくぎ の先を打つことにしました。その結果,くぎの先は見えますが,触っても硬い感触はなく,工具が傷つ くこともありません。こうした苦労があってこの工具箱ができました。 全国のものづくり大会には,今までに2人の先輩が出場していて,いつか僕も出場したいと思ってい たため出場できてとてもうれしかったです。この大会での経験を生かして,これからいろいろなものを 作っていきたいと思います。 2年生ながらきれいに道具箱を作ることが出来ました。作業環境に注意し,整理整頓しながら作業を進めている姿勢は非常 に高く評価できます。この道具箱で参加賞の木工道具を大事に保管しつつ,のこぎりびき,くぎ打ちなどの練習を積み重ね一 つ一つの加工精度を高めていきましょう。また来年この大会に参加してもらいたいと思います。期待しています。 16 門田 雅弘 昇降式マルチラック 島根県 島根大学教育学部附属中学校 3年 指導者 繁浪 誠仁 先生 この作品は一見シンプルな作品ですが,かなりの優れものです。この作品は上下にスライドさせるこ とができ,必要に応じて高さを変えられるため空間を上手く使うことができます。作品の最大の特徴は T字のストッパーにより5段階に高さが調節可能なことです。 1段階目では,A4サイズぐらいの高さのものまで収納可能です。2段階目は,T字のストッパーを 入れることで3カ所がCDラックになります。3段階目ではT字のストッパーを上下逆にすることで高 さが変わり,下段と上段にはビデオテープや辞書程度の高さのものまで収納可能です。中段にはCDを 収納可能です。4段階目ではB5サイズのものまで収納可能です。中段にはビデオカメラ用のテープな ど小さいものを収納できます。最後は,1段階目のようにA4サイズのものを入れることができますが, スペースが2倍になっています。 このように,このマルチラックは使う状況により,5段階に変化させることができます。私も様々な 物事に応じて変化できるマルチな人間になりたいと思います。そして,これからどのような道に進んで も楽しみの1つとして,ものづくりを生活の中に生かしていきたいと思います。 T字ストッパーを用いた棚の5段階変形はとても発想力にすぐれ,使っても見るだけでも楽しい作品に仕上がりました。し かも5パターンそれぞれが収納する物を確実に収められる大きさに設計されており,発想を形にする能力の高さを感じました。 全体的に加工の粗さも見られましたので,仕上げを意識した加工の練習をがんばってもらいたいと思います。 17 厚生労働大臣賞 高橋 明希 手芸用作業台 千葉県 千葉市立朝日ヶ丘中学校 3年 指導者 天野新太郎 先生 私はテディーベアを作るのが好きなので,手芸をするときの作業台としてこの作品をつくりました。 作業がしやすいように,ちぎりを使ってつなぎ,天板を広くとりました。 また,天板が反らないように,チーク材でこぐち張りをしました。天板の上にはミシンをのせること もできます。 ちぎりとは,木材をはり合わせたり,木の割れを止めるための加工ですが,その機能や言葉が素敵な ので使いました。天板には表面にくぎの頭がひっかからないように,チーク材でかくしくぎを打って作 りました。脚に棚を取り付けたので,そこに,ひいおばあちゃんからもらった手芸道具や筆記用具, CDなどを入れることができます。この脚は床に傷がつくのを防ぎ,さらに高さを調整しやすくしてあ ります。 チーク材とヒノキ材のコントラストをうまく作品に生かし,工芸的で美しい作品に仕上がりました。ちぎりやくさび,かく しくぎなどの細かな作業もしっかりと丁寧に出来ており,スピードも良く,木材加工の基礎がよく身についています。ちぎり の接着時間をしっかりとってからの,かんなでの表面仕上げ加工や,チーク材の厚さを天板に打ちつけてから天板に合わせて 加工するなど,作業工程や効率も良く考えられていると感じました。 18 文部科学大臣 奨励賞 渡邉 大地 変幻自在ラック 岐阜県 七宗町立神渕中学校 3年 指導者 梅村 利明 先生 僕が作った作品は自由自在ラックです。 この作品は,くぎを1本も使わない3つのパーツからできています。このパーツを左右にスライドさ せることでCDやMDを収納する空間が生まれます。また,パーツの置き方を変えることで収納できる ものも変わります。このように,パーツを組み替えることで作品の形を自由自在に変えることができ, 場所,用途に応じた使い方ができます。 僕が一番注目してほしいのは,古くから日本建築に使われている伝統的技術のアリや,ほぞという高 度な技術に挑戦したことです。この2つの接合法を利用することで,強度に優れた作品を仕上げること ができました。 この大会を通じてものづくりに対する奥深さや楽しさを知ることができ,高度な技術の習得ができま した。将来,この経験を活かし建築関係の仕事につきたいと思います。夢を実現できるようにこれから も頑張っていきます。 アリ接ぎやほぞ等接合部も高精度の加工がなされ,難易度の高い作品であると共に,高剛性に製作された3つのパーツを組 み合わせることによって,収納の自由度を広げた実用性にも優れている作品です。このようなデザインと高度な加工技術の習 得,さらに将来の目標を見据えた明確なプレゼンテーションが高評価されて,文部科学大臣奨励賞の受賞となりました。 19 全国中学校 産業教育教材 振興協会長賞 鈴村 健太 フリーダム 岐阜県 白川町立白川中学校 2年 指導者 所 良幸 先生 棚を作るときには,できるだけたくさんの物が入れられるようにしたいと考えています。今度作った この作品は,パーツが2つあります。一つ一つは小さくなるけど,2つを組み合わせることでいろいろ な物がうまくおさまるようにしました。 たとえば,たな板をさしこむ場所を変えるとCDやMDのように,ちがう物をきれいに入れることが できます。 また,差し込み蝶番をつけたので,2つのパーツを横に組み合わせたり,縦に組み合わせたりして, 置く場所や入れるアイテムにあわせて形を変えることができます。 このように,この棚は使う人が自由に使うことができるので,名前を「フリーダム」にしました。製作 時間が短いので大変でしたが,細かいところまで気をつけてきれいに仕上げるようにしました。 のこぎり,かんな,のみなど,木工具の調整,研磨がしっかりとなされ,身につけた高度な加工技術で高精度に部品加工を 進める姿に対し,極めて高い評価が得られています。また,蝶番の使用と共に,棚板の高さを変えるための溝加工部の斬新な デザインもすばらしく,創意工夫された作品であることが評価され全国中学校産業教育教材振興協会長賞の受賞となりました。 なお,角材の使用によって踏み台にも使用できるなど,この作品の様々な機能や作品に対する思いをもっと強くアピールでき るプレゼンテーションが期待されています。 20 内田 裕斗 変幻自在CD BOX 茨城県 那珂市立第四中学校 3年 指導者 小林 豪 先生 製作した作品名は,「変幻自在CDボックス」です。僕は,CDをたくさん持っています。この作品を 考えたのは,そのCDを整理して入れられるようにしたいと思ったからです。さらに,CDだけでなく, 本やDVDなども入れられるようにしたいと思いました。本やDVDはCDよりも高さがあるので,上の部 分を回転させて形を変えることで,入れられるようにしました。また,作品を置く場所に合わせて,幅 や高さを変えて使えることもこの作品の工夫点です。 競技当日は,広い会場の中,たくさんの人の前で競技をするので,とても緊張しました。練習した通 りにやろうと自分に言い聞かせながら作業を進め,落ち着いて作業できるように心がけました。夢中で 製作に取り組んだ4時間。普段なら長いと思う競技時間が本当に短く感じられました。時間内に間に合 わせるため,雑になってしまった所もあったのですが,何とか時間内に完成させることができ,力を出 し切ることができました。 一つ一つ部品を丁寧に加工し,木口削りも上手になされていることから,正方形の形状が精度良く組み上げられ,バランス の良い作品であると共に,蝶番を上手に使用して可変機能を付加した魅力的な作品であることに高評価が得られています。構 造のおもしろさから,使用が楽しみな作品ですから,もっと作品のおもしろさがアピールできるとすばらしいと思います。 21 茨城県知事賞 下村 和輝 趣味有遊棚 高知県 高知市立一宮中学校 2年 指導者 福田 元一 先生 僕が作ったこの作品の名前は『趣味有遊棚』といいます。僕は小さい頃から鉄道に興味があり,鉄道 の写真を撮ることなどが好きでした。最近は少しずつですが,鉄道模型のジオラマ製作をするようにな りました。そのため,カタログや雑誌,模型の道具などを整頓するものが必要になってきました。 そこで,この棚を作り,本や道具を収納するだけでなく,鉄道模型をディスプレイできるようにしよ うと思いました。 左上の棚に鉄道模型をディスプレイし,その下にはA4版のカタログや雑誌を入れます。さらに右の 上下の棚には,ジオラマ製作に必要な道具を収納できるようにしました。また,この道具などを整頓す るための箱を2段重ねて収納できるようにもしました。 特に僕が見てもらいたいところは,欠きつぎの部分と裏板の「Vの宇」です。練習では隙間ができた り何度も失敗したりしましたが,今回の大会に向けて練習したため,きれいに仕上げることができまし た。 「趣味の鉄道関係グッズを収納したい」というしっかりとした製作目的のもと,生活につながる作品です。製作では,クラ ンプと万力をうまく組み合わせ,加工の効率化を図ったことはすばらしい。材料がきちんと固定されたことで,加工の精度が 上がりました。一つ一つの部品が丁寧に正確に仕上がり,複雑な組み立ても,見事ぴったりと収まりました。茨城県知事賞に ふさわしい,優れた作品が仕上がりました。 22 八木健太朗 多機能ラック 静岡県 藤枝市立葉梨中学校 3年 指導者 秋山 友徳 先生 この作品の一番の特徴は,木組みを何ヵ所も作品に組み込むことで,作品自体の形を変形させて使用 できるということです。木組みの寸法を同じにすることで,木組みをはめかえて,変形させることが可 能です。 現在の形はコンパクトな形となっていますが,前板をはずすと作品が2つにわかれます。そして前板 を背板のあいている部分に取り付けると違うデザインに変わります。作品を壁に貼り付けるようにして 使えば,両側にCDを収納でき,中央部分に教科書や雑誌などを置くことができます。作品も最初の状 態とは違い,大胆で,おもしろいデザインに変わります。 今大会にのぞむうちに,さらに知識と技能を深め,将来はものづくりの道に進もうと決めました。大 人になっても,ものづくりへのこだわりと愛情を忘れることなく,父親のような器用な仕事ができるよ うな人間になりたいと思います。 角度のある難しい部品加工をうまくまとめ,魅力的な作品に仕上げることができました。のこぎり,かんな,のみ等の基礎 基本がしっかりと身についている証拠です。正確な組み接ぎは,賞賛に値します。時間的にも余裕を持って終わらせることが できました。機能的にも優れ,まるで「ガンダム」を連想させる大変身に,驚かない方はいないでしょう。 23 西村 卓人 調理棚 岡山県 岡山市立妹尾中学校 3年 指導者 中原 修二 先生 この調理棚は,家の台所で母が料理をするのを見ていて,こんなものがあれば便利だろうなと考えて 作りました。 この作品には,大きく2つの特徴があります。1つは,タオルかけをつけたところです。これは,今 回使用が認められた角材を使って作ったもので,角材の形状を八角形にしたところや本体との接合部を ほぞ接合にしたところが,特に工夫したところです。接合部の部品は,小さくて加工が難しかったです が,精度に気をつけて頑張りました。 2つ目は,キッチンペーパーを入れられるようにしたところで,使いやすくするために取り出し口の 間隔や角度を工夫しました。それ以外にも,構想のポイントがいくつかあります。棚は斜めに傾斜をつ けて取り付けました。これは,食器などを取り出しやすくするための工夫です。デザインの点では,背 板を台形にしたり,全体的にシンプルで,スマートになるように設計しました。 私は,今3年生で,5日後が受験という慌ただしい時期ですが,何とかやりくりをしてこの大会に参 加させてもらいました。準備期間が少なく,作品のできは不本意なものとなってしまいましたが,みん なとともにここで一生懸命競技をさせてもらい,とてもよい経験ができたと思っています。 この作品から「母のために調理棚をつくった」という感謝の気持ちと優しさが十分伝わってきます。タオルがけの発想がユ ニークで,複雑な加工をうまくまとめました。一つ一つの部品も正確に仕上がり,角度のついた棚の部品も上手に組み立てる ことができたと思います。 24 江夏 健 THE 本棚 北海道 北海道教育大学附属旭川中学校 1年 指導者 大西 有 先生 今日,この大会に出場できてとてもうれしく思っています。 これまで,あちこちに置いていたMDやCDを1つにまとめ,コンパクトに収納したいと思い,この 作品をつくりました。 この作品は,CDを入れる箱の上の部分を引くと,CDが見えて簡単に取り出せるように工夫しました。 また,中へ押すとCDが隠れて見えなくなります。そうするとCDにほこりが付きません。さらに,この 中には大事にしている本を入れたり,いろいろな小物を入れることができます。上の棚にはMDを入れ られるようにしました。このように,下にはCD,上にはMDが入るので,机の上でコンパクトに収納 することができるようになりました。 今回は時間がかかってしまい,延長を2回もして皆さんに迷惑をかけてしまいましたが,応援してく れる友達や両親のためにがんばりました。作品を完成させることができてよかったです。 コンパクトな形状でボックスの引き出せる動きがよいですね。一つ一つの作業を丁寧に行っていますが,机上整理をしなが ら作業を進めることで,さらに効率がアップすると思います。最後まであきらめずによく頑張った努力の結晶の作品です。今 回の経験を生かして,自信を持ってものづくりに取り組んでください。 25 宮本 祐貴 テニスグッズラック 福岡県 筑前町立夜須中学校 3年 指導者 岡 信文 先生 僕はテニス部に所属しているため,テニスで使う道具をまとめて収納できる作品があれば便利だと思 い,この作品を構想しました。ラケットや筋トレ用のダンベルだけでなく,1段目にはユニフオームや 帽子,2段目にはグリップテープや空気入れ,ボールを収納します。 作品の工夫点として,1つ目は今回与えられた板材を有効に使い,使用目的を達成できるデザインに したことです。特にラケットは長さが長く幅が広いので,収納し易さと取り出し易さを兼ね備えたデザ インを考えることが大変でした。2つ目は,くぎの長さが短いことやこぐち面に打つには向いていない ということから,こば面にのみ,くぎを打つ設計にしたことです。3つ目は,使用感のよさや材料の角 面の欠け防止,そして木材本来の柔らかく優しい感じを生かすために面取りをしたことです。4つ目は, 使用目的に沿い,構造上必要な部分にだけ組み接ぎを使うのが好ましいと考え,組み接ぎを必要最小限 にとどめたことです。 僕は大会に参加することで進路選択での悩みが解決しました。今,建築士になりたいと強く思ってい ます。今後この経験を生かし,建築士という夢に向かって頑張っていきたいと思います。 作業台の上がいつもきれいに整理整頓され,とても良い作業態度が見られました。のこぎりでの縦びき作業など,一つ一つ の作業を丁寧に上手に行っていました。とても良い仕上がりになっています。作業のスピードアップができれば,更によいも のづくりができることと思います。テニス用具を整理しておくためのラックですが,多様な使用ができると思います。 26 板谷 剛嗣 CD・MDシステムラック 茨城県 筑西市立下館南中学校 3年 指導者 川上 義明 先生 このシステムラックは,自宅のCDが平積みになっているのを整理しようと思い製作しました。 作品のコンセプトは,左右シンメトリーの構造にすることにより,視覚的な安定感をもたせたことで す。また,CDのタイトルを見やすく取り出しやすくもしました。 製作した作品のセールスポイントは5つあります。CDが約65枚以上はいることや,視覚的安定感, 三角形を基本とした頑強な構造です。そして設置場所を選ばないこと。奥行きが1 6. 5㎝と短いため,ちょっ としたスペースに置くことができることが挙げられます。工夫点としては背板の接合部にかくし蟻接ぎ, 棚板には十字組み接ぎと,計4カ所に組み接ぎを使用したことです。また,接ぎの加工ではのごぎりと のみを併用,十字組み接ぎにはくぎ抜きを利用した木殺し,両組み接ぎ部には水回しによる接ぎ手精度 の向上,そして作業順序を能率化することによって,作業時間の短縮を図りました。 本大会に向けて,冬休みの間はほとんど学校へ行き練習をしました。最初は組み接ぎ部の加工が難し く,納得する出来になりませんでしたが,何とかうまくできるようになりました。最後に時間がなくなっ てしまい焦ってしまいましたが,いい経験ができました。 三角形の丈夫な構造を利用して,組接ぎの細かい作業に熱心に取り組みました。木組みの美しさ,末広がりの美しさ,木材 の美しさをよく取り入れている作品で,とてもよい仕上がりになっており,板構造のものづくりとしてふさわしいと思います。 片付けながらの作業など,とてもよい作業姿勢でした。 27 竹中友里夏 置き方自在本棚 熊本県 上天草市立姫戸中学校 3年 指導者 尾方 里衣 先生 この作品は,いろいろな置き方ができる本棚です。これは,散らかりがちなCDやプリント類を整理 するために作りました。縦長に置くと,大きい方はA4サイズの紙やファイルが入り,小さい方はCD がちょうど入る大きさです。横長に置くと,大きい方と小さい方の高さが同じなので,CDがたくさん 収納できます。このように,収納する物や使う場所に合わせて立てたり,寝かせたりして使う事ができ ます。 入れる方向を変えても使えるように,背板はつけていません。しかし,それでは強度が足りないので, 角の接合部分は,3枚組み接ぎにして丈夫に作りました。 さらに,この本棚は2つ以上を組み合わせて使うことができます。様々な形に組み合わせ,使い方を 工夫し,楽しむことができます。 職員室のパソコンの周りには,積み重ねられたプリントや記録用のCDがたくさんあります。この棚 をプレゼントしてそれらを整理するのに役立ててもらいたいと思います。 作品については,単純な構造であるが,無駄のないすっきりした形状になっています。特に3枚組み接ぎを多用することで 丈夫な構造となっており,大変実用性に富んでいます。また,このシンプルな形を利用して,同じ作品を多数製作すれば,組 み合わせにより,多様な収納物に対応でき,なおかつ,インテリアとしても,置く場所によって工夫することができる素敵な 作品です。製作に関しても,一つ一つの作業工程をじっくり時間をかけて実践している姿が印象的でした。今後とも,ものづ くりに興味・関心を高く持って,よりレベルの高い作品づくりに努力することを大いに期待しております。 28 河口 智美 3段ラック 熊本県 熊本市立江原中学校 3年 指導者 古家 慎也 先生 この作品は,2本の柱に足になる部分を接合し,その間に3段のたながついています。特徴としては, 側板になる柱の幅が狭いので,物を立てかけるのは向きませんが,置いた物は取り出しやすいという利 点があることです。 接合法の工夫としては,たな板と柱は「おおいれ接ぎ],柱と足は「あり接ぎ」にしました。 この作品の使用法については,CDやMD,単行本などの整理に使おうと思っています。直接並べる こともできますが,私は普段,かごに入れて使っているので,かごごと整理出来るものにしたいと思っ てこの形にしました。さらに,下のスペースを利用して,高さの低いトレーを収納することも出来るの で,ここに文房具などの小物を入れておくことも可能です。 苦労した点は,「あり接ぎ」の加工ですが,ここが一番見てもらいたい部分でもあります。この作品 は,かごの中に入れる物もいろいろ工夫できるので,とても気に入っています。 作品に関しては,多くのものを小さいスペースに収められるなど,インテリアとして収納物の特徴をよく考えた全体的に美 しいフォルムになっています。縦びきによる材料取りの作業や,2本の柱の複雑なのみ加工の作業などがたいへん正確であり, 精度の高い作品に仕上がっています。特に柱と脚の接合に「あり接ぎ」を利用するなど,レベルの高い加工にチャレンジした ことは,大変すばらしいと思いました。アイテムそのものを収納することができるだけでなく,様々なトレイやかごを活用す ることで,収納物の広がりができる工夫も感心させられました。今後とも身近な生活上の課題に関心をもあって,その課題を 解決するためのアイディアあふれる作品づくりに尽力されることを期待しています。 29 林野庁長官賞 豊後 綾太 変幻自在マルチラック 茨城県 桜川市立大和中学校 3年 指導者 鶴田 和弘 先生 この作品は「変幻自在マルチラック」といいます。特徴はCDとDVDをたくさん収納できることです。 このマルチラックにはそれぞれの段に42枚∼45枚ずつのCD,そして28∼30枚ずつのDVDを入れること ができ,合わせて約1 5 0枚という多くのCDとDVDを収納することができます。 置く場所が狭い場合は,右側の部分を左側の部分の上に持ってくることにより,縦にして使用するこ とができます。置く場所に合わせて形を変えることができるので,狭い場所でも多くのCDやDVDを収 納することができ,とても便利です。 この作品で難しかった所は,主に角材の加工です。かんながけでは角材が細いのでこぐちを直角に仕 上げることが難しかったです。また,作品の強度を上げるためになるべく隙間が出来ないように作業す るのが難しかったです。 さらに,段欠きを行うことにより上の棚と下の棚がずれないようにしたり,おいれ打ちつけ接ぎを用 いることにより,たな板の強度を高めたりしています。そして,部分的に3枚の板を使うことにより板 材の無駄をなくし左と右の棚がずれないようになっています。 林野庁長官賞おめでとうございます。作品については,今年度から新たに加わった角材や蝶番の活用により,収納力が高く美 しい変幻自在のマルチラックになっています。特に,上下左右の組み合わせにより,ラックの形が変化するとともに,精度の高 い組み接ぎにより,丈夫な構造になっているところもすばらしいです。加工に関しては,角材ののみによる加工精度が高いとと もに,組み立ても一つ一つの行程に直角定規を利用して丁寧に作業するなど,落ち着いた態度が印象的でした。プレゼンテーショ ンにおいても,礼儀正しく,大きな声で元気よく作品の特徴をわかりやすく述べていました。今後とも,生活をよりよく豊かに する作品づくりに努力することを期待すると同時に,ものづくりのすばらしさを多くの人に広げてほしいと思います。 30 篠塚 羊 データおかもち 山形県 小国町立叶水中学校 3年 指導者 菅 美登 先生 作品名は「データおかもち」です。コンセプトは,パソコンデータやアクセサリーを整理して持ち運び ができる便利な道具というところです。 下の部分にはCDやDVDなど,上の部分にはフロッピーディスクやMD,カセットテープ,カードリー ダー,USBメモリなどの小さな周辺機器が入ります。後ろの部分には,マニュアルや資料など書類が収 納できます。自分の机のわきに置いて使うのもいいですが,学校や会社などのパソコンを使って仕事を し,その帰りにロッカーの中にデータを保管するといった場合にとても便利だと思います。中のしきり は固定せず,取り外しができるようにしました。マガジンラックやボトルラックとしても使えます。 今回は,くぎを1本も使わない技術にトライしてみました。また,木材のやわらかさを出すためカー ブをつけました。道具で工夫したところは,加工のためのあて定規を作ったり,のこぎりのあさりを小 さくして切断面がきれいになるようにしたことです。 時間いっぱいで完成できず,残念でした。作業のすすめ方をもっと工夫できるようにしたいです。 「データおかもち」という名前のように,作品も独特ですね。木材の軟らかさを意図的に曲線で表現するアイデアは素晴ら しいです。さしがねで曲線を引き,のみを使いこなして蟻ほぞ等を加工して,木工の技が思う存分に発揮できましたね。これ からは自分の思いを堂々とみなさんにアピールできるように自信を持ってください。 31 毎日新聞社賞 長田 悠希 どこでもミュージックworldラック 徳島県 鳴門教育大学附属中学校 2年 指導者 岩山 敦志 先生 私は読書と音楽を聴くことが好きです。作品の構想を考えていた最初の頃は,CDと本が収納できる ようなラックを考えていました。しかし今回,蝶番と角材が作品に使えることを知り,それを活かして, どこにでも気軽に持ち運ぶことができ好きな音楽を聴きながら好きな場所でゆったり読書ができるよう に,お気に入りの本やCD,そしてCDプレーヤーとコンパクトスピーカーが収納できるラックを製作し ようと思いました。私が好きな本やCDを下の部分に入れて,上の部分にはコンパクトCDプレーヤーと スピーカーを収納します。この状態で好きな場所へ持って行き,持ち手を抜くことで側板を倒し,持ち 手にしていた角材を差し込んで脚として利用します。こうしてできたテーブルの部分に,右側のスピー カーを置いて音楽を再生すると,ステレオ感のある音で音楽が楽しめます。 私は中学校で技術部に入っています。女子部員は3人しかいないのですが,毎日ものづくりに取り組 めることが嬉しくてたまりません。これからも今までの先輩の作品とはひと味違った,女の子の視点か ら工夫した作品を数多く作って,いろいろな場所で発表し,ものづくりのすばらしさを多くの人に紹介 していきたいです。 「どこでもミュージックworldラック」から,製作者の余暇時間を楽しむイメージが浮かびます。持ち運び用の取手を構造 変身用に使う独創性が素晴らしいです。のみによる穴あけや欠きのみ加工にやや苦戦したようですが,根気よく丁寧な部品加 工と仕上げができました。何よりインパクトのあるプレゼンテーションで,作品の良さを発表することが評価されました。「毎 日新聞社賞」の受賞,誠におめでとうございます。 32 全日本中学校 技術・家庭科 研究会長賞 江夏慎太朗 安定・安心花台 北海道 北海道教育大学附属旭川中学校 2年 指導者 大西 有 先生 昨年に引き続き,今大会に出場させていただいてありがとうございます。この場所に2年連続で来る ことができて大変うれしく思います。 今回の作品を設計・製作した理由と特徴について述べます。様々に形を変え,アイテムを収納する作 品には,たくさんの工夫が施されていて私自身学ぶことが多いです。ただ,私には形を変えてアイテム を収納する作品よりも,決まっている場所に合うような作品が必要でした。また,これまでの自分の経 験から,一度形を決めると変更することはなかったので,このシンプルな「安定・安心花台」をつくる ことに決めました。 この作品の特徴は脚を斜めにしたことです。まっすぐだと衝撃や揺れに弱いのですが,たった10度傾 けるだけでとても安定しますさらに,脚の十字の部分です。これは脚を頑丈にするだけでなく,床と触 れる面積を大きくして安定度をさらに高める役割を果たしています。 花を置くと,木と花の相性が抜群なのでとても癒されます。前回大会が終わってから約1年間,たく さんの人に支えられてきたので,感謝の気持ちで一杯です。 「安定・安心花台」は,天板のほぞ穴を切欠のある3枚の板で幅はぎして作り上げる発想が斬新です。「安定・安心」を重 視して,当初の設計を再考する確実なのもづくり姿勢は,高く評価されました。構造・機能・デザインの面でも高得点を勝ち 取り,堂々たる「全日本中学校技術・家庭科研究会長賞」の受賞を,心よりお祝い申し上げます。最後のプレゼンテーション のお言葉のように,この花台で飾る花は,きっと癒す効果が一層アップされることになるでしょう。 33 入賞者感想文 表彰式 僕にとっての「めざせ!!木工の技 チャンピオン」 岐阜県 加茂郡七宗町立神渕中学校 3年 渡邉 大地 3年間続けて,全国大会に出場できたことが,とてもうれしかったです。 1年生の時は,東海北陸大会はビデオ審査だったので,いきなり全国大会でした。 当日は,ただ夢中で製作しました。全国から選ばれた選手達と競技ができ,うれしかっ たです。 2年生のときは,岐阜県大会・東海北陸大会を勝ち抜いて全国大会に出場しました。 日本古来の接合方法「アリ」を使って製作しました。大会に向けて,学校や家で何度 となく練習をしました。「アリ」は難しく,隙間ができてしまうこともよくありまし た。全国大会では,あっという間に4時間30分が過ぎましたが,課題の「アリ」も比 較的うまくでき,隙間のない作品に仕上がりました。前年の反省もあり,プレゼンテー ションの練習もしていきました。表彰式では,自分の名前はなかなか呼ばれず,残り はあと2つとなってしまいましたが,「厚生労働大臣賞 渡邉大地」と呼ばれ,びっ くりしましたが,本当にうれしかったです。 3年生になると,周りから「木工の技」に出場するのかとよく聞かれました。2年 生の時に,「厚生労働大臣賞」を受賞しており,それ以上は「文部科学大臣賞」だけ なので難しいと思っていました。また,神渕中学校では「創造アイデアロボットコン テスト」にも出場していたので,そちらに全力を傾けたい気持ちもありました。でも, 夏休み前頃から,やっぱりもう一度「木工の技」に挑戦してみたいという気持ちが強 くなり,できれば「文部科学大臣賞を受賞したい」そんな思いから,「木工の技」に 出場することを決めました。 34 今年の作品は,アイデアを考えるまでにおよそ1ヵ月かかりました。特徴は「釘を 1本も使わないこと」と「自由自在に形を変えること」です。作品は2 5通りのバリエー ションに自由自在に形が変わります。昨年度までの「アリ」に加え,「ホゾ」の接合 方法も取り入れました。今年は,生徒会の活動や創造アイデアロボットコンテストの ロボット製作などもあり,練習時間を生み出すのに 大変苦労しました。技術的には「ホゾ穴」や「アリ」 の精度を上げることに力を入れました。ちょっとし た誤差でうまくはまらずとても難しかったです。で も,「アリ」や「ホゾ」がピッタリとはまるとすご く気分がよくなります。練習した作品を使ってディ スプレイも工夫してみました。(写真はディスプレ イの例)大会当日は,学級の仲間の応援もあり,本当に落ち着いて作業することがで きました。いい意味で緊張して製作に取り組め,練習の時よりもいい作品になりまし た。ただ一つ気になることは,「アリ」の出っ張りをカンナで削ることを忘れてしまっ たことです。今まで絶対に忘れたことがないだけに,競技が終わっても,ミスをして しまった自分自身に腹が立っていました。今では,その時ほどではないですが,やっ ぱり後悔しています。「最後の最後まで気を抜かない。ちょっとでも気を抜くとあと で後悔する」ということを,今後も忘れないようにしたいと思っています。 今年は願っていた「文部科学大臣賞」を受賞することができました。本当にうれし かったです。挑戦してよかったと改めて思っています。この大会を通して,学んだこ とがたくさんあります。僕は,「創造アイデアロボットコンテスト」のチームにも加 わっていたのですが,「木工もやりたい」というわがままを聞き入れてくれた仲間や, 応援をしてくれた人たち,そして家族に感謝しています。 僕は将来,建築関係の職業に就きたいと思っています。3年間取り組んできた「創 造ものづくりフェア」は,こうした僕の夢にも深くかかわっています。この大会に参 加できたとこがとても大きな経験になっています。ありがとうございました。 「全国中学生創造ものづくり教育フェア」を終えて 千葉県 千葉市立朝日ヶ丘中学校 3年 高橋 明希 今回,「厚生労働大臣賞」という名誉ある賞をいただき,とてもうれしく思ってい ます。昨年もこの全国大会に出場し,「日本産業技術教育学会長賞」をいただきまし た。昨年よりも自分の技術を磨き,今まで作ってきた中で一番良い作品を作り上げた いと思っていたので,このような賞を受賞できて,本当にうれしいです。ありがとう ございます。 今年は,高等学校の入学試験を控えた中での大会でした。練習をする時間が限られ ていたので,1月に入ってから全国大会まであせりを感じながら過ごしていましたが, 学校の先生方や家族,沢山の友達に応援の言葉をもらい,とても励まされ,沢山の人 たちに見守られているのだと思い,全力で取り組むことができました。私を支えてく れた人たちに感謝のお礼を伝えたいです。ありがとうございました。 今回作った作品は,「ちぎり」という高度な技術や,くぎを隠す「埋め木加工」を 用いて作りました。この「ちぎり」や「埋め木加工」は難しい加工なのですが,私は 細かい作業が好きなので楽しみながら作業ができました。作品が仕上がったときは, 「これなら上位に入れるかもしれない」と思いました。 次の日は,高等学校の入試を受けるため,木工部門の表彰式に出席することができ 35 ませんでしたが,試験を受けているときに入賞の知らせを受け,終わってからすぐに 会場に駆けつけました。そして,とても幸運なことに,プログラム最後の大会表彰式 に間に合うことができ,直接,表彰状を受け取ることもできました。本当にうれしかっ たです。 私は2度の大会で大切なことを沢山学びました。なかでも,木を無駄なく大切に加 工することやものをつくる楽しさを体験することができ,共に大会に出た各ブロック の人たちとの交流など,他では決してできないこと を体験できたことはとてもよい経験でした。 将来,私は工芸士になりたいなと思っています。 今回の大会で学んだことを将来に役立てられるよう に日々努力を積み重ねていきたいと思っています。 中学最後にこの大会に参加できて本当によかった です。ありがとうございました。 「木工の技」に参加して 茨城県 桜川市立大和中学校 3年 豊後 綾太 私は昨年度,今年度と全国大会に出場しました。私が初めてこの大会を知り,参加 したのは2年生のときです。私はものづくりに興味はあったものの,それまでかんな さえ触ったことがなく,木で何かを作るという機会がありませんでした。夏休み前に, 技術の先生が「木工の技」の大会についての話があり,私はやってみたいと思い参加 しました。 そして,私は昨年度,県大会で1位になり,開催地枠で全国大会に参加しました。 しかし,全国大会では加工を失敗して時間内に作品ができず,満足のいく結果が得ら れませんでした。そのとき,私は来年もこの大会に参加することを胸に誓いました。 今年度は,昨年度と違い,県大会・関東大会を突破して全国大会に進むことができ ました。関東大会を1位で通過してきたので,全国大会に向けて自信がつきました。 全国大会に向けての準備は関東大会が終わってから始めました。まずは作品の構想を 練りました。今年度は多くのCDやDVDを収納できるように設計しました。設計が終わっ ても,製作をする中で修正を加えて,できるだけ多くのCDやDVDが収納できる作品 にすることができました。製作の練習は選択授業や土日,放課後を使って行いました。 難しかったところは角材の彫り込みの加工でした。練習では時間内に作品を完成でき ず,本番は時間内にできるか心配でした。 36 そして,本番当日,前半の1時間半は最も難しい角材の加工があり,私は予定して いた時間より作業が遅れていました。私は先生と話し合い午後の作業の予定時間を見 直しました。後半も途中までは予定よりも遅れてしまいました。休憩時間に先生と話 し合い,作業の目安の時間を確認してから作業を行いました。その後は時間を見なが ら順調に作業を行うことができ,終わってみれば,予定より15分も早く完成させるこ とができました。 その後のプレゼンテーションでは,オリジナルジャケットのCDとDVDを使って, 練習通りに発表することができ,何度も練習を繰り返した成果が出ました。 作品が時間内に完成することができ,プレゼンテーションもうまくいっただけでも 満足しました。その上,林野庁長官賞を受賞することができて,とてもうれしかった です。 2年間,めざせ!!「木工の技」チャンピオンに参加し,私は,先生やほかの参加 者から授業では得られない様々な技術を学ぶことができました。それと同時に,私は, 練習を通して,のこぎりびきなどの加工や寸法を間違えるなど多くの失敗や,試行錯 誤を繰り返しながら作品の構想を練る大変さを知ることができました。そして,失敗 や困難を乗り越えて,部品を寸法通りに加工し,作品が完成したときの喜びを味わう ことができました。 私は,ものづくりを通して,自分の手で様々なものを作り上げることのすばらしさ を知ることができました。私は工業高校の建築関係 の学科に進学しようと思っています。これからも, ものづくりに関わっていき,ものづくりのすばらし さ,楽しさを学んでいきたいと思います。 最後に,このようなすばらしい大会に参加させて いただいたことを心から感謝しています。本当にあ りがとうございました。 ものづくり教育フェアに参加して 高知県 高知市立一宮中学校 2年 下村 和輝 全国大会に出場できると決まったときには,出るからには特別賞をもらえる8番以 内に入れたらいいなと思っていました。しかし,12月末から始めた練習の中では,一 度も4時間以内で完成できなかった上に加工の精度も悪かったので,賞を貰うのは難 しいだろうと思っていました。ただし,自分なりに加工精度を上げるため,精一杯の 努力をして大会当日を迎えました。 本番前はとても緊張しましたが,作業が始まると不思議と緊張も忘れて,無心に作 品を作っていました。前半は練習のときよりスムーズに作業が進んだので,なんとし ても4時間以内に完成させたいと思っていました。出来上がった作品は凹みや段差が あり,逆目がたっていたり紙やすりも十分にかけられないままで,完璧な作品とはい えませんでしたが,なんとか時間内に完成させることができました。 プレゼンテーションでは,僕はちょうど皆が発表する机の後ろだったので皆の作品 がよく見えました。やはり皆の作品は素晴らしく,やっぱり賞は難しいなと思ってい ました。2日目,審査結果の発表の時,自分が受賞するはずがないと思いうつむいて いました。「茨城県知事賞」で自分の名前が呼ばれた時には飛び跳ねそうなくらいう れしかったです。本当にありがとうございました。 今回の大会で身につけ学んだことは『集中』と『正確さ』です。最初の練習のとき 37 は集中できず30分もすれば嫌気が差し,精度もわるいものでした。しかし,本番前の 練習では最後まで集中でき徐々に加工精度も上がっているのを実感できました。 僕の将来の夢はまだはっきりしませんが建築関係の仕事につくことも考えています。 この大会を通して,ものづくりが今まで以上に好きになり,建築関係の仕事につきた いという気持ちが芽生え始めてきたからです。今後 も,夢の実現に向けて,ものづくりに励んでいきた いと思います。 最後になりましたが,このような大会に参加させ ていただいたおかげで,すばらしい経験ができたこ とに感謝しています。本当にありがとうございました。 2年間のものづくり 北海道教育大学附属旭川中学校 2年 江夏 慎太朗 2年連続で全国大会という大きな舞台で入賞することができてとてもうれしいです。 私の製作での課題は,のみの使い方でした。前回大会に向けての練習のなかで,はじ めて,のみを使い,そのときはうまくできていると思っていました。しかし,いざ全 国の中学生のトップレベルの,のみの使い方をみていると自分は全く下手だと思いま した。なので,一年間のみをうまく使いこなせるようになる練習をたくさんやって, 満足できるレベルまで上達させることができました。今回の作品の中には,あまり取 り入れることができなかったのですが,少し入っています。ほんの少しですが,練習 したのと,していないのとでは,作品の精度が大きく変わっていたと思います。 大会当日の,競技開始前は,昨年も出場していたこともあり,落ち着いて工具調整 などをしていましたが,はじまったとたんにその落ち着きが消え,昨年と全く同じく 緊張していまいました。 はじめのほうは,初歩的なミスが多く,時間もおしていてあせってしまいましたが, 徐々に落ち着きを取り戻し,集中して製作に取り組めました。 今回の作品の一番の特徴は,ななめになった脚の先端が上の板にはめ込まれている ところです。実際にその作業のときには,審査員の先生方や,スタッフの先生方が集 まってきて,特徴を理解してくれたと思い,少しほっとしました。 プレゼンテーションでは,あくまでも,自分の意見として「さまざまに形を変える 作品よりも,決まっている場所にぴったりと合うよ うな作品が必要なのではないか。」と述べさせても らいました。これは,ものづくりをはじめたときか らずっと思い続けてきたことだったので,あのたく さんの方々の前で発表することができて,とてもよ かったです。そして,何よりもうれしかったのが, ほかの学校の先生が1人,表彰式終了後,「プレゼ ンテーションのあの部分には心をうたれたよ。」と言ってきてくれたことでした。今 までは,家族や学校の友達のような身近の人たちにしか共感されなかったので,日本 の中ではありますが,全くちがうところの一度も話したことが無い人に,共感された ことで,自分に自信がつきましたし,これまでやってきたことは,まちがっていなかっ たということに,確信をもつことができました。 中学校生活は3年間と,あっという間にすぎていきますが,ものづくりという,す ごく楽しくて,これからの人生に大きく関わっていくであろう経験が,充実度をとて 38 もあげてくれました。このような経験をすることできたのは,周りの人のたくさんの 協力と多大な理解があったことにほかならないので,その人達に心から感謝したいです。 全国大会に参加して 岐阜県 白川町立白川中学校 2年 鈴村 健太 2年連続して全国大会に出場できてよかったと思いました。東海北陸大会では去年 よりもみんながすばらしい作品を作っていて,今年の全国大会への出場は無理かなと 思っていただけにとてもうれしく思いました。 東海北陸大会では,作品を完成させたのが時間ぎりぎりだったので,もっと緊張す る全国大会で時間内にきちんとできるかどうか心配になりました。それで,時間内に できるようにどの部材から切っていくのか,2枚重ねにするなど一緒にできることは 一緒にやって時間を短縮しようと手順などを工夫しました。 今年は,角材と蝶番を使ってもよいということだったので,それを生かした作品を 作りたいと思いました。蝶番も差し込み蝶番を使うことでいろいろな整理収納の仕方 ができるようにしました。特に,角材を使うことで強度をあげて収納するだけでなく イスや踏み台としても使うことができるように工夫しました。 製作の途中,かんなをかけるときに木目を間違えて逆目でかんながけをしてしまい ました。それがわかった時少し焦りました。でも,早く気付いてやり直すことができ ました。それ以外は考えた通りに作ることができ, 20分くらい余裕を持って完成することができました。 しかし,時間内に作らなければならないと思って, 作品を荒く作ってしまったことが残念で,反省しま した。そんなこともあって今年も賞はもらえないだ ろうと思っていました。それに,東海北陸大会でも 思いましたが,全国大会でも去年よりもみんなすば らしい作品を作っていて,あまり自信はありませんでした。また,もともと人前で話 すことは苦手なので,プレゼンテーションの時は本当に緊張して,自分で何を話して いるのか途中で分からなくなってしまいました。それだけに,「全国中学校産業教育 教材振興協会長賞」というすばらしい賞がもらえたことにビックリすると同時にたい へんうれしく思いました。 今回認めてもらったことを自信にして,これからもみんなに喜んでもらえる作品を 作っていきたいと思います。 39 全国大会に出場して 岐阜県 七宗町立神渕中学校 3年 加納 拓哉 「めざせ!!木工の技チャンピオン」に昨年度に続いて挑戦し,日本産業技術教育 学会長賞を受賞できて,とてもうれしかったです。昨年度は,東海北陸大会までしか 進むことができず,残念な思いで一杯でした。今年度は,その悔しさもあって、どう しても全国大会に出場したかったです。 当日は,「1番」を引いてしまったこともあり,作業が始まるまでは緊張してしま いました。しかし,作業が始まると意外に落ち着き,しっかり製作に取り掛かること ができました。作品には蝶番を取り入れ,3枚組み接ぎという技法を使いましたが, 大会までの試作では,なかなか4時間以内に完成させることができなかったので,そ のことが一番心配でした。昨年度も,岐阜県大会や東海北陸大会では,延長をしてい たので,今年は何とか延長しないようにという思いが強かったです。用意されていた 材料がとてもよい木であったこともあり,作業は早め早めに進めることができました。 途中で,木が割れるというハプニングも起こってしまい,少しあせりました。幸いに も,大きな影響が出る箇所でもなく,ボンド等で修復することができました。 残り時間30分となったとき,扉を蝶番で取り付ける段階となり,時間内に完成でき ると確信しました。最後は時間一杯になってしましたが,とてもいい作品を作り上げ ることができました。ただし,あまりにも時間ぎりぎりになってしまったので,面取 りをきれいにすることができませんでした。もう少し余裕を持って製作できれば,き れいに仕上げることができたと思います。 僕は,1番ということもあり,プレゼンテーションが最初になってしまい,作品を 製作するよりも緊張しました。しかし,話し始めてみると,すらすらと言葉が出てく れました。大会前に,学校の仲間にもプレゼンテーションを聞いてもらい,声の大き さや話す速さなどアドバイスをもらっていました。当日のプレゼンテーションは何を 話したのかはよく覚えていませんが,大きな声で自信を持って発表できたことも入賞 につながったと思います。 作品を製作するに当たっては,周りの人たちにも アドバイスをもらえたし,会場で応援してくれた仲 間もいました。全国大会出場にあたっては,学級の 仲間がメッセージをくれました。こうした仲間の支 えがあったからこそ受賞することができたと思いま す。改めてお礼をいいたいと思います。 貴重な体験を未来へ続く架け橋に 徳島県 鳴門教育大学附属中学校 2年 長田 悠 私は,初め「めざせ!!木工の技チャンピオン」の全国大会に出場できることに, ただただ,驚いていました。しかし,代表として出るのだから悔いの無いように自分 自身の力や技をしっかり磨き,全国大会に全力で臨もうと,練習の度に心の中で深く 思いました。 出場が決まった最初の頃,私は全くのみを使うことができませんでした。他にも, 聞いたことが無かったような工具がいくつかありました。しかし,顧問の先生に使い 方をしっかり教えてもらい,日々の練習で使えるようになりました。大会までの練習 で,計5個の作品を製作しました。この5個を仕上げるまでに,ほぞ穴をあける際に 部品が割れてしまったり,釘打ちの際に途中でまがってしまったりと,失敗も少なく 40 ありませんでした。 練習の中でも一番苦労し大変だったのは,制限時間の四時間まで作業時間を縮める ことでした。一回目の製作時は,倍の8時間程度か かりました。それ以降は,5・6時間前後の作業時 間で,やはり4時間まで縮めるのは難しく,仕上げ 作業の時間を作業時間に取り入れることに成功した のは,大会当日一週間前のことでした。このような, 冬休みからの技術部の活動時,または,活動時以外 での練習の成果が,大会当日に出せた事は嬉しく思 います。 日本中のさまざまな地域から選りすぐられた20人の選手たちの中から,毎日新聞賞 を受賞できたことは,夢のようです。今までどれだけ練習や努力を積み重ねてきたの かが全て出てくる大会当日,私は,表に出ないくらいの心の奥底の緊張と戦っていま した。そして,その緊張を振り切れたと思ったら,今度は焦るような失敗をしてしま いました。くぎ打ちで,くぎが曲がってしまったのです。ここ最近,極端にくぎが曲 がってしまうことはなかったので,一瞬,放心状態になりかけました。くぎを抜こう としても,なかなか抜くことができず,余計に焦ってしまい,この焦りがあとをひい て,この後,またくぎを2本まげてしまいました。そのため,仕上げ作業の時間がだ いぶ短くなりましたが,ギリギリ制限時間に間に合うことができました。それでも, 自分自身のもてる力を使い,臨むことができ,それはそれで良かったと思います。 そして,他の選手の皆さんの作業を見ましたが,そういう方法もあるのだと関心し てばかりで,どの作品もとても完成度の高いものでした。様々な使い方のできるもの, すばらしい機能の付いたもの,考え付かないデザインや製作方法は,とても,心に残 ることであり,また,勉強になりました。このような,貴重な体験をすることができ, とても光栄に思います。そして,大切な思い出にするとともに,これからのものづく りの発展に生かせていきたいです。 41 アンケート調査結果 競技終了直後に競技者,参観者,指導教員から御回答いただきました。御協力ありがとうござ いました。 −競 技 者 − しまって困った。 1.今日の競技では,日ごろの練習の成果を 十分に発揮できましたか? 8.他の競技者の様子を見る時間を設けまし たが,有意義だと思いますか? (新規項目) はい いいえ はい いいえ 無回答 12 (−2) 7 (±0) 17 1 1 2.今日製作した製品のできばえに満足して いますか? はい いいえ 7 (−4) 12 (+2) 9.練習,予選大会,そしてこの大会への参 加を通して,うれしかったことや,何か変 わったこと(生活が,友達・先生が,家族 が,など)があれば,具体例を書いてくだ さい。 ・友達や先生など周囲の人が支えてくれたり, 3.今日使用した道具の使い勝手はいかがで したか? 使いやすかった ふつう 使いにくかった 11 (−6) 7 (+5) 1 (−1) 応援,協力してくれた。(9人) ・全国大会に出場できたことがうれしかった。 (3人) ・新しい技術を身につけることができた。 (2人) ・家でも楽しくものづくりをしている。 4.作業台の使い勝手はいかがでしたか? 使いやすかった ふつう 使いにくかった 無回答 9 (+2) 4 (−6) 5 (+1) 1 (+1) ・短時間で作品を完成させることができるよう になった。 ・自信がついた。 ・自分の進む道を決めることができた。 ・自分の得意なことがさらに向上できた。 5.刃物はよく切れましたか? ・我慢強くなった。 はい ふつう いいえ 16 (−2) 3 (±0) 0 (±0) 6.4時間という製作時間は,長かったです か,短かったですか? ・知らなかった工具が使えるようになった。 ・期待に応えようと頑張った。 1 0.この大会に参加した感想を自由に書いて ください。 ・木が割れたりとトラブルはあったけど,みん 長く感じた ちょうど良かった 短く感じた なの支えがあって頑張ってこれました。入賞 1 (±0) 3 (−9) 15 (+7) もできてうれしかったです。ありがとうござ いました。 ・今回の大会では,時間を延長することになっ 7.製作中,失敗したこと以外で,何か困っ たことはありましたか? てしまい,悔しくて涙が流れてきそうになっ たのですが,最後まであきらめないで作品を はい いいえ 完成させようという気持ちが出てきました。 3 (−5) 16 (+3) この大会のおかげで,人間はピンチになった 時に何か新しく学ぶものがあると思いました。 ○「はい」と答えた人の意見 ・学校にあったのこぎりの横引き用の台がな くて困りました。 ・直角定規に目盛りがなかった。 ましたが,良い思い出となりました。ありが とうございました。 ・何かの全国大会に出るということが初めてで ・作業台が右利きの人には使いにくい。万力 とても緊張しました。でも,他の選手のすご が作業台から飛び出ていなかったので効率 いところを見られて良かったです。全国大会 が悪くなった。 に出られて本当に良かったです。 ・削り台においた木よりかんなが低くなって 42 つくばで行うのは今回が最後になってしまい ・私は,初めて全国大会に出場したため,全国 というものがどのくらいのレベルなのかという 当にありがとうございました。 ことを知りませんでした。今日,他の人たち ・自分の作品を精一杯作ったつもりでも,やは の作品を見て,自分ではできないような作品 り他の人の作品を見ると,劣っているのかも が多くあり,全国のレベルを知りました。今 しれないと思ってしまいます。皆さん,すば までの中で最も良い作品ができたので,どの らしい作品を作っていて,今後のものづくり ような結果であっても,それが全国から見た に活かせたらと思います。人間誰しも緊張す 今の自分の実力なのだと素直に認めたいと思 います。今回の大会は一生心に残る経験にな りました。 るものなのですね。 ・昨年も参加させてもらったのですが,雰囲気 が分かっただけで,時間や焦りに対応できな ・中学校最後にこのような大きな大会に出られ かったので少し大変でしたが,時間内に完成 たことがとてもうれしいです。この大会をきっ できてとてもうれしく,とてもほっとしまし かけに,自分のなりたい職業に一歩近づけた た。 と思います。自分の中では,今までの中で一 番いい作品がつくれたと思います。全国大会 に参加させてもらえて,とても心に残りまし 1 1.今後も,木材や金属などを使ったものづ くりをしたいと思いますか? た。ありがとうございます。 ・この大会を通じて,ものづくりの楽しさ,大 切さを改めて知ることができました。これか らも今のものづくりに対する気持ちを忘れず に,ものづくりに励んでいきます。 思う 思わない わからない 17 (−2) 0 (±0) 2 (±0) * () は昨年との比較。昨年の実数は2 1名, 今年度は1 9名の競技者の実数と比較した。 ・時間が短い。大会のレベルが上がってきてい るので,もっとたくさんの道具が使えると良 いと思う。 −参 観 者− ・全国の同じ立場の仲間と競い合えたことがう れしい。 ・練習時間と受験勉強との両立に苦労しました。 また,1つの作品を作り上げることの大変さ, そして,完成した時の喜びを学びました。全 国大会を経験したことをこれからの自分に役 立てたいです。全国レベルの中学生を見て, 自分の技ももっと高めたいと思いました。あ りがとうございました。 ・みんなこの大会のために夏休みから練習をし 1.創造ものづくりフェアヘ参加された理由, きっかけを次の中からお選びください。 1)自分の子供,知人・親類の子供が創造もの づくり教育フェアに参加しているから。 2)(体験セミナー・講演会・生徒作品)の参 加または観覧をしたいと思ったから。 3)その他 1) 2) 3) 無回答 25 2 5 1 ていてすごいと思った。僕は練習では完成で きなかったので,完成できて良かった。 ・もっと速く作ることを意識したい。自分の実 力を改めて知らされた。 ・とても疲れたけれど,いい経験になりました。 (複数回答あり) 1)の内訳 木工 ハーフ おべん ロボ パソコン 生徒 無回答 の技 パンツ とう コン 入力 作品 11 0 0 5 0 ・参加できただけでうれしかったです。 ・初めての道具はやはり使いづらかったです。 2)の内訳 セミナー 講演会 生徒作品 無回答 0 0 1 1 この大会に出られて良かったと思います。 ・九州大会まで,角材や蝶番が使えないなど規 定が違ったので難しかった。 ・この大会に参加するのは2回目でした。昨年 度はいい成績が得られず,そのリベンジとし 6 (複数回答あり) これからは自分の夢に向かって頑張りたいで す。 4 (複数回答あり) 3)の内訳 ・大学の先生に見ると為になると言われた。 ・技術・家庭科の教員を目指しており,参考 にしたかった。 て参加した今年の大会でした。今年も参加し ・木工の技を見てみたかった。 て本当に良かったです。僕はこの大会で何事 ・教育の情報収集。 にも挑戦することの意義,最後まで何があろ うと諦めないことの大切さを学びました。僕 は『可能性が0%にならない限り,たった1 2.以前に『めざせ 「本工の技」チャンピ オン』をご覧になられたことはありますか? %という低い可能性でも諦めるな 』という 今回初めて 1∼2回 ほぼ毎年 無回答 この言葉を胸に生活していきたいです。最後 19 10 1 2 に,この大会に携わっている多くの方々,本 43 3.『めざせ 「本工の技」チャンピオン』 の競技会場,内容に関する以下の各文につ いて,同意できるか(思う),できないか (思わない)を,5段階で回答してくださ い。 ている。 ・受験のこともあったが,一生に一度しかない ことなので参加させたが,子供自身のプラス になってよかった。練習時間がとれないので 開催時期を考えて欲しい。 1)競技会場の雰囲気,レイアウトはよかった。 2)中学生の取り組み態度,技術は素晴らしかっ た。 3)このコンテストの内容,形式は斬新だと思 う。 6.最後に,ものづくり教育,技術教育につ いて,あなたの意見をお聞かせください。 1)日本の子供たちには,ものづくりの体験が 不足していると思いますか? 4)このコンテストの趣旨は大変素晴らしいと 思う。 2)小学校から高校までのすべての段階でもの づくりや技術に関する内容が必要だと思いま 5)今後もこのコンテストは続けていくべきだ と思う。 すか? 3)現在中学校で行われている技術教育の内容 とても やや ふつう あまり 全く 無回答 をご存知ですか? 1) 13 14 3 2 0 0 4)技術立国としての日本の教育において,技 2) 29 1 2 0 0 0 術教育をもっと充実させる必要があると思い 3) 14 11 4 2 1 0 ますか? 4) 26 3 2 1 0 0 5) 29 1 0 1 1 0 4.『めざせ 「木工の技」チャンピオン』 をご覧になった感想,今後につながる意見 などがありましたら,ご自由におかきくだ さい。 ・大変素晴らしかったです。真剣さ・緊張感が とても やや ふつう あまり 全く 無回答 1) 21 8 3 0 0 0 2) 24 7 0 1 0 0 3) 11 9 5 5 2 0 4) 23 7 2 0 0 0 −指導教員一 伝わってきました。 ・各々が個性を活かし試行錯誤していて良かっ た。中学生でも大人並みの技術があってすご かった。 ・ロボコンのように部門をいくつか作って欲し い。 ・出来るなら様々な都市で行って欲しい。どん 1.先生はいつ頃からこの大会に参加されて いますか。予選大会を含めてお答えくださ い。 今回 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 初めて から から から から から から (−2)1 (−3)2 (+1)1 (−3)2 (+1)4 (±0) 2 3 どんPRして欲しい。今日本で大切なイベン ト。 ・授業なども含め,子供にもっと技術の授業に 触れる機会を与えて欲しい。 2.先生がこの大会に生徒を参加させられた 動機,理由を次の中からお選びください。 ・審査基準にも影響が出るため,支給材料以外 a)指導計画で木材加工を中心にしているから。 でも使用してもいいのなら,そのことをルー b)生徒の創造性や技術的な力が高められるか ルにしっかり記載すべき。 ら。 c)生徒の意欲向上,学習への動機付けに役立 5.この大会にお子様が参加されて,ご自身 がうれしかったこと,お子様の変化を感じ たこと,驚いたことなどの経験をお持ちで すか。お持ちでしたら,簡単にエピソード を挙げてください。 ・最後まで誰にも頼らず自分との戦いで一生懸 つから。 d)生徒の進学を含む進路指導に関わる理由か ら。 e)その他 a) b) c) d) e) 3 12 6 1 1 命取り組んでいて,子供の成長を感じた。 (複数回答あり) ・プレゼンではっきり自分の言葉で思いを伝え られていた。 ・子供を通して木工・工芸に大変興味を持てた。 ・子供が熱心に取り組む姿勢は家庭では見せな い姿であり,木工を始めてから先に進む道が 見えてきたり,親子ともにありがたいと思っ 44 e)と回答した人の内容 ・単に興味・関心の高い生徒にチャンスにな ればと思うから。 3.先生の学校における木材加工の指導状況 についてお答えください。 第1学年 必修 必修 必修 必修 15時間 30時間 10時間 35時間 a)大会前の練習時間は 延べ日数 10 10 40 20 4 延べ時間 20 30 100 28 20 延べ日数 2 14 延べ時間 4 50 100 400 18 100 必修 必修 必修 必修 20時間 25時間 35時間 35時間 延べ日数 10 60 10 延べ時間 15 60 30 100 延べ日数 30 20 30 延べ時間 60 50 70 必修 必修 必修 選択 35時間 20時間 25時間 35時間 第1∼2学年 選択 必修 必修 必修 20時間 35時間 35時間 35時間 20 b)練習の時間は主として 授業時間 放課後 昼休み 休日 4 11 1 13 第2学年 (複数回答あり) 選択 選択 選択 選択 10時間 2時間 35時間 35時間 選択 選択 選択 必修 35時間 35時間 35時間 20時間 c)全国大会を前に,何か特別な取り組みを行 われましたか? 行った 行っていない 8 7 第2∼3学年 (無回答あり) 選択 選択 35時間 50時間 行ったと回答した人の内容 ・何度も製作させ,問題点を修正していった。 (3人) 第1∼3学年 必修 選択 52. 5時間 105時間 ・放課後や休日の特訓(3人) ・高知ポリテクカレッジで臨時講師をされて いる先生にる機会をもった。 ・あえて,中学校での技術科指導に基づいて 4.この大会に参加されるにあたり感じた困 難,問題,障害などについて,当てはまる ものを次の中からお選びください。 a)技術指導 b)放課後や休日などの練習時間の確保 c)予選参加への準備・方法 d)周囲の理解,協力 e)生徒の参加意欲,関心 作品を構想した。 6.この大会に参加して,先生御自身がよかっ た,うれしかった,変化した(周囲が,子 供が,保護者が‥・etc)と感じたことはあ りますか。ある場合,具体的な事例やエピ ソードをあげてください。 ・生徒の意欲や集中力を高めることができた。 f)指導計画との連続性 (4人) g)参加経費 ・ものづくりに対する周囲の理解と関心の高揚。 h)その他 (3人) a) b) c) d) e) f) g) h) ・自分自身のスキルアップ。(3人) 5 ・生徒の頑張りが見られたこと。(2人) 14 2 4 1 1 8 3 (複数回答あり) ・生徒の人生が変わるきっかけになっているこ と。(2人) h)と回答した人の内容 ・地区(北海道)全体の参加意欲の低さ ・板材の他に持ち込める角材,蝶番の使用が 誰でもOKだが,使うか否かで同じライン で評価できるのかが疑問。また,中学生に ・生徒や保護者の笑顔が見られること。(2人) ・教科の存在感をアピールできたのではないか と思っている。 ・練習では見られなかったミスがあり,よほど 緊張していたのだと思う。 授業で教えている技能以上を求められがち な気がしている。 ・3年生の受験との関係での日程 7.今大会の会場・競技運営についてお答え ください。 A)競技会場の雰囲気 <1よくなった 2わ 5.大会前の準備状況について,以下の問に お答えください。 るくなった 3どちらともいえない> B)工具・工作台等 <1よくなった 2わる 45 くなった 3どちらともいえない> C)競技(製作)時間 <1長いと思う 2適 9.全体にわたり,ご意見・ご感想をご自由 にご記入ください。 当である 3短いと思う 4どちらともいえ ・本当にありがとうございました。(7人) ない> ・生徒の能力の高さやアイディアに感動した。 D)課題の制約条件 <1適切だと思う 2改 善の必要があると思う 3わからない> (3人) ・自分自身の勉強にもなった。(2人) E)プレゼンテーション審査の導入 <1必要 ・名簿番号と製作ゼッケンの番号が異なるため, だと思う 2必要とは思わない 3どちらと わかりやすい表示をすべき。作業中,または もいえない> 1 A) 13 B) 7 C) 作品を見て生徒名がわかると良い。(2人) 2 3 4 ・受験と両立させることが大変。(2人) 1 ・大会が,近畿,九州ではほとんど認知されて 1 6 おらず,もっと広めていく努力が必要である 10 7 D) 12 4 E) 11 2 感じた。 ・手工具のみと,授業で使用している工具を使っ 3 (複数回答,無回答あり) ても良いという2つのパターンに分けるのも 1つの方法だと思う。 ・角材,蝶番の使用は好みではない。 ・全体の開会式は内容・方法とも改善点が多い。 8.この競技大会に対する先生のお考えにつ いてお答えください。 必ずしも参加生徒の意欲を高めるものになっ A)この大会の存在は,普段の授業に良い効果 ・プレゼンテーションでのマイク使用を検討し てみてはどうか。 をもたらしていると思う。 B)この大会によって,生徒だけでなく,自分 自身も高められていると思う。 C)このような技術コンテストは技術教育の発 展に大きな意義があると思う。 D)この大会の内容や方法は,まだまだ改善が ・テーマ変更がある場合,県大会以前に知らせ てほしい。 ・作品に満足していない生徒にとってはプレゼ ンなどが苦痛に感じているようだ。 ・12月中の構想図提出は,時間的に余裕がなく かなり厳しい。 必要だと思う。 E)今後もこの大会を続けていくべきだと思う。 ・板厚15㎜に対して32㎜の釘を使う点や,裏金 が少スライドのかんなを使用する点などの意 思う 思わない A) 14 1 B) 16 0 C) 16 0 D) 11 2 ・これからも大会を続けてほしい。 E) 16 0 ・看板や各ブースが興味深かった。 (無回答あり) 46 ていないように感じた。 図がわからない。 ・交流会はもっとリラックスした雰囲気でやる と良い。 報 道 日本教育新聞 平成2 0年 (2008年)2月1 1日(月曜日)6面 47 −本大会実行委員会− 実行委員長 山下 晃功 島根大教育学部 審査委員長 尾崎 士郎 鳴門教育大教育学部 審査委員 楊 萍 熊本大教育学部 永冨 一之 宮崎大教育文化学部 小林 大介 横浜国立大教育人間 科学部 瀬山 真一 埼玉県立総合教育 センター 阿嶋 敬一 栃木県教育委員会 佐藤 修 相模原市立相原中 写真記録 長澤 郁夫 島根大教育学部 寺床 勝也 鹿児島大教育学部 小原 光博 岐阜大教育学部 大矢 智 北海道教育大札幌校 運営部長(栃木) 國井 裕幸 下野市立石橋中 運営事務局長(栃木) 半田 英幸 宇都宮市立一条中 集計・写真・報告書(栃木) 立川 文春 佐野市立田沼東中 審査集計(栃木) 伊藤 秀哲 宇都宮大学附属中 塩沢 建樹 下野市立石橋中 映像記録(栃木) 大八木義教 宇都宮市立姿川中 表彰・接待(栃木) 蓼沼 夏子 佐野市立田沼西中 運営補助長(茨城) 吉田 淳 つくば市立豊里中 −学会実行委員会− 北海道地区 大矢 智 北海道教育大札幌校 芝木 邦也 北海道教育大旭川校 阿部 二郎 北海道教育大函館校 東北地区 河合 康則 山形大教育学部 辻野 哲司 岩手大教育学部 鈴木 弘志 宮城教育大教育学部 安孫子 啓 宮城教育大教育学部 古澤富志雄 弘前大教育学部 中国・四国地区 尾崎 士郎 鳴門教育大教育学部 山下 晃功 島根大教育学部 長澤 郁夫 島根大教育学部 土井 康作 鳥取大地域学部 平田 晴路 岡山大教育学部 岡村 吉永 山口大教育学部 宮崎 擴道 元山口大教育学部 番匠谷 薫 広島大教育学部 三井 篤 元徳島大総合科学部 坂本 智 島根大総合理工学部 関東・甲信越地区 加藤 幸一 群馬大教育学部 佐藤 英雄 元茨城大教育学部 竹野 英敏 茨城大教育学部 大谷 忠 茨城大教育学部 浅田 茂裕 埼玉大教育学部 中里 真之 東京学芸大教育学部 大釜 敏正 千葉大教育学部 小林 大介 横浜国立大教育人間 科学部 九州地区 永冨 一之 宮崎大教育文化学部 田口 浩継 熊本大教育学部 楊 萍 熊本大教育学部 大迫 靖雄 元熊本大教育学部 有川 誠 福岡教育大教育学部 井上 裕之 元福岡教育大教育学部 田中 通義 大分大教育学部 寺床 勝也 鹿児島大教育学部 福田 英昭 琉球大教育学部 東海・北陸地区 小原 光博 岐阜大教育学部 中西 康雅 三重大教育学部 今山 延洋 静岡大教育学部 宮川 秀俊 愛知教育大教育学部 橘田 紘洋 愛知教育大教育学部 魚住 明生 三重大教育学部 岳野 公人 金沢大教育学部 奥野 信一 福井大教育地域科学部 近畿地区 池際 博行 和歌山大教育学部 佐藤 史人 和歌山大教育学部 谷口 義昭 奈良教育大教育学部 青木 務 神戸大発達科学部 橋本 孝之 大阪教育大教育学部 荒井 一成 大阪教育大教育学部 森山 潤 兵庫教育大教育学部 安東 茂樹 京都教育大教育学部 交流会「削ろう会」 上條 勝 上松技術専門学校 編 集 後 記 めざせ 「木工の技」チャンピオンも第7回目を迎え,つくばでの開催は3年目の最後の大会となりました。 ものづくりに集中している若者の姿は,凛々しく美しいです。また,はっとさせられる新しい創意・工夫や, 練習を重ねてきた木工の技にも感心させられました。今回はそうした生徒達を,陰で指導し支えておられる 技術・家庭科の先生方のお名前と顔写真も,生徒紹介ページに載せました。 おわりに,編集にご協力いただきました皆様方に,この場を借りて厚くお礼申し上げます。 2008年5月吉日発行 編集代表者/長澤郁夫 編 集 協 力/小原光博,寺床勝也,大矢 智,立川文春,半田英幸,伊藤秀哲 発 行 人/日本産業技術教育学会 会長 橋本 孝之 学会URL http://wwwsoc.nii.ac.jp/jste/ 本学会木材加工分科会 代表 小原 光博 48