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不適合が確認された製品の詳細

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不適合が確認された製品の詳細
(別添資料)
不適合が確認された製品の詳細
1.家庭用の圧力なべ及び圧力がま
(家庭用の圧力なべ及び圧力がま No.2)
・製品名:なでしこ健康生活
CRP-N0610F
・種別:電気式
・事業者名:(株)シェンペクス インターナショナル
・生産国:韓国
●不適合の概要
①11 表示
「経済産業省関係特定製品の技術上の基準等に関する省令」(以下、「技術基準」とい
う。)及び「消費生活用製品安全法特定製品関係の運用及び解釈について」(以下、「運用
及び解釈」という。)では、家庭用の圧力なべ及び圧力がまの「表示」について、以下のよ
うに定めている。
技術基準 別表第1
11(1)届出事業者の氏名又は名称が容易に消えない方法により表示されていること。ただし、
届出事業者の氏名又は名称は、経済産業大臣の承認を受けた略称若しくは記号又は経済産
業大臣に届け出た登録商標(商標法(昭和34年法律第127号)第2条第5項の登録商
標をいう。以下同じ。)をもつて代えることができる。
(2)安全に使用する上で必要となる使用上の注意事項が容易に消えない方法により適切に表
示されていること。
運用及び解釈 別表
11
表示は読みやすく、容易に理解できること。また、目視及び触感により確認すること。
本製品においては、事業者の名称として、「製造元:CUCKOO ELECTRONICS CO., LTD.」、
「総販売元:株式会社ジーエムピージャパン」が表示されていたが、「輸入元」として実際
に届けられている事業者名を表示していなかったため、不適合とした。
(参考1)製品の外観
(参考2)事業者名表示箇所
1
(家庭用の圧力なべ及び圧力がま No.3)
・製品名:圧力鍋4.5L
DSPC6027
・種別:電気式以外
・事業者名:日本洋食器(株)
・生産国:中国
●不適合の概要
①11 表示
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、家庭用の圧力なべ及び圧力がまの「表示」につ
いて、以下のように定めている。
技術基準 別表第1
11(1)届出事業者の氏名又は名称が容易に消えない方法により表示されていること。ただし、
届出事業者の氏名又は名称は、経済産業大臣の承認を受けた略称若しくは記号又は経済産
業大臣に届け出た登録商標(商標法(昭和34年法律第127号)第2条第5項の登録商
標をいう。以下同じ。)をもつて代えることができる。
(2)安全に使用する上で必要となる使用上の注意事項が容易に消えない方法により適切に表
示されていること。
運用及び解釈 別表
11 表示は読みやすく、容易に理解できること。また、目視及び触感により確認すること。
本製品においては、事業者の名称として、「輸入元
NIHON YOSHOKKI CO.,LTD.」が表示
されていたが、実際に届けられている事業者名(日本語名表記)を表示していなかったため、
不適合とした。
(参考1)製品の外観
(参考2)事業者名表示箇所
2
(家庭用の圧力なべ及び圧力がま No.5)
・製品名:3層構造圧力鍋
Excellent King Chef
・種別:電気式以外
・事業者名:(株)トーカ堂
・生産国:マレーシア
●不適合の概要
①1(2) 蒸気漏れ
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、家庭用の圧力なべ及び圧力がまの「蒸気漏れ」
について、以下のように定めている。
技術基準 別表第1
1(2)本体とふたとのはめ合わせが不完全な場合、蒸気が漏れる構造を有し、この状態において
加熱したとき、内部のゲージ圧力(以下「内圧」という。)が5.0キロパスカル以上にな
らない構造を有すること。
運用及び解釈 別表
1(2)内容積の70パーセント(本体に定量の表示のあるものにあっては、その量。)の水を入
れ、ふたのはめ合わせを不完全な状態にして加熱したとき、蒸気漏れがあることを確認する
こと。また、このときの内圧が5.0キロパスカル以上にならないことについて、圧力計等
を用いて確認すること。ただし、本体とふたとのはめ合わせを不完全にできない構造のもの
にあっては、本項目は適用しない。
(中略)
なお、蒸気の漏れ、以下に規定する減圧装置や圧力調整装置の操作、作動による蒸気の
噴出によって、通常の使用において、使用者に熱傷を負わせるおそれのある蒸気が直接か
かるような構造となっていないこと。
ここで、蒸気の漏れ及び蒸気の噴出については、次の方法により確認すること。
ト
減圧装置、圧力調整装置及び安全装置からの蒸気の漏れ、噴出については、内容積の
70パーセント(本体に定量の表示のあるものにあっては、その量。)の水を入れて圧
力調整装置が作動するまで加熱した時、使用者に熱傷を負わせるおそれのある蒸気が直
接かからないことを、目視及び触感により確認すること。
チ
圧力調整装置の操作による以外の蒸気の漏れ、噴出については、圧力なべの構造を目
視及び触感により確認することで行うこと。
本製品において、本体とふたとのはめ合わせが不完全な場合に蒸気が漏れる構造について
は、仕様値「5.0キロパスカル未満」に対し測定値は1.0キロパスカル未満であり、技
術基準に適合していたが、安全装置の作動時に、使用者に熱傷を負わせるおそれのある蒸気
の噴出が確認されたため、不適合とした。
3
②10 取っ手の温度
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、家庭用の圧力なべ及び圧力がまの「取っ手の温
度」について、以下のように定めている。
技術基準 別表第1
10
通常の使用状態において、取つ手の温度は室温プラス40度以下であること。また、取扱説
明書にミトン等を用いて、やけどに注意する旨の事項を記載してあること。
運用及び解釈 別表
10
内容積の70パーセント(本体に定量の表示のあるものにあっては、その量。)の水を入れ
て圧力調整装置が作動するまで加熱したとき、取っ手の手が触れる部分の温度が室温プラス4
0度以下であることを温度計等により確認すること。
(中略)
「取扱説明書にミトン等を用いて、やけどに注意する旨の事項を記載してあること。」は、
構造上又は使用の方法上、取っ手の温度が高温にならないことが明らかな場合には適用しない
ものとする。
本製品において、取っ手の温度は、室温プラス15度であり技術基準に適合していたが、
取扱説明書に「ミトン等を用いてやけどに注意する旨の事項」の記載がなかったため、不適
合とした。
(参考1)製品の外観
(参考2)安全装置作動時の蒸気の噴出の状況
4
2.乗車用ヘルメット
(乗車用ヘルメット No.4)
・製品名:エアマーダ・ルバトーン
・種別:その他
・事業者名:ジェイソン・フーリントン(屋号:AFG MOTOSPORTS)
・生産国:韓国
●不適合の概要
①2(2) 帽体及び衝撃吸収ライナ
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、乗車用ヘルメットの「帽体及び衝撃吸収ライ
ナ」について、以下のように定めている。
技術基準 別表第1
2(2)帽体及び衝撃吸収ライナの保護範囲は、日本工業規格T8133(2007)乗車用ヘル
メット6.2b)に適合すること。ただし、原動機付自転車又は総排気量0.125リット
ル以下の自動二輪車を対象とするハーフ形又はスリークォーターズ形のヘルメット(以下
「原付等用ヘルメット」という。)にあつては、日本工業規格T8133(2007)乗車
用ヘルメット6.2a)に適合すること。
運用及び解釈 別表
2(2)日本工業規格T8133(2007)乗車用ヘルメット附属書Aに規定する手順に従って
装着して確認すること。
なお、帽体及び衝撃吸収ライナに通気用の穴や溝を設けることができるものとする。
本製品では、日本工業規格T8133(2007)乗車用ヘルメット
6.2 保護範囲
b)2種ヘルメットの図4に示すような保護範囲について、J 人頭模型で試験した際、A-
C のライン上の保護範囲を満足できていないことが確認された。
また、同規格
附属書AのA.2b)及びA.3を満足しておらず、AA’ ラインを引く
ことができなかったため、不適合とした。
5
②9(1) 表示(届出事業者名)
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、乗車用ヘルメットの「表示(届出事業者名)」
について、以下のように定めている。
技術基準 別表第1
9(1)届出事業者の氏名又は名称が容易に消えない方法により表示されていること。ただし、届
出事業者の氏名又は名称は、経済産業大臣の承認を受けた略称若しくは記号又は経済産業大
臣に届け出た登録商標をもつて代えることができる。
運用及び解釈 別表
9(1)表示は読みやすく、容易に理解できること。また、目視及び触感により確認すること。以
下、各項において同じ。
本製品においては、事業者の名称として、「AFG MOTOSPORTS」、「フーリ
ントン」が表示されていたが、実際に届けられている事業者名を表示していなかったため、
不適合とした。
(参考)製品の外観
6
3.乳幼児用ベッド
(乳幼児用ベッド No.2)
・製品名:ミニミニベビーベッド
・事業者名:(株)カトージ
・生産国:中国
●不適合の概要
①14 組子の強度
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、乳幼児用ベッドの「組子の強度」について、以
下のように定めている。
技術基準 別表第1
14
組子の中央部を147.1ニュートンの力で引つ張つたとき、組子がはずれる等の異状が生
じないこと。
運用及び解釈 別表
14
ばねばかり等により確認すること。
「組子がはずれる等の異状が生じないこと」には、折れ、割れ及び安全上支障のある曲がり
がないことを含む。
確認箇所及び確認方法は、各々の枠の組子に対して、組子のほぼ中央部に水平に147.1
ニュートンの力を約5秒間加えた後、異状の有無を確認するものとする。ただし、測定する組
子は各々の枠の任意の1本でよいものとする。
本製品では、左妻枠の組子の検査時に、基準値未満(約120N)で組子の破損が確認さ
れたため、不適合とした。
(参考1)製品の外観
(参考2)組子の強度試験で破損した左妻枠の組子
7
4.携帯用レーザー応用装置
(携帯用レーザー応用装置 No.1)
・製品名:レーザーポインター
ELP-R10
・種別:レーザーポインター
・事業者名:(株)フクミ
・生産国:台湾
●不適合の概要
①4(1) 表示(届出事業者名)
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、携帯用レーザー応用装置の「表示(届出事業者
名)」について、以下のように定めている。
技術基準 別表第1
4(1)届出事業者の氏名又は名称及び国内登録検査機関又は外国登録検査機関の氏名又は名称が
容易に消えない方法により表示されていること。ただし、届出事業者の氏名又は名称及び国
内登録検査機関又は外国登録検査機関の氏名又は名称は、経済産業大臣の承認を受けた略称
若しくは記号又は経済産業大臣に届け出た登録商標をもつて代えることができる。
運用及び解釈 別表
4
携帯用レーザー応用装置の外面の見やすい箇所に容易に消えない方法で表示をすること。表示
は読みやすく、容易に理解できること。また、目視及び触感により確認すること。
本製品においては、円中に「F」の記号が表示されていたが、実際に届けられている事業
者の記号と一致するものではなかったため、不適合とした。
(参考1)製品の外観
(参考2)事業者名表示箇所
8
(携帯用レーザー応用装置 No.2)
・製品名:レーザーポインター
ELA-R40
・種別:レーザーポインター
・事業者名:(株)コペックジャパン
・生産国:中国
●不適合の概要
①4(1) 表示(届出事業者名)
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、携帯用レーザー応用装置の「表示(届出事業者
名)」について、以下のように定めている。
技術基準 別表第1
4(1)届出事業者の氏名又は名称及び国内登録検査機関又は外国登録検査機関の氏名又は名称が
容易に消えない方法により表示されていること。ただし、届出事業者の氏名又は名称及び国
内登録検査機関又は外国登録検査機関の氏名又は名称は、経済産業大臣の承認を受けた略称
若しくは記号又は経済産業大臣に届け出た登録商標をもつて代えることができる。
運用及び解釈 別表
4
携帯用レーザー応用装置の外面の見やすい箇所に容易に消えない方法で表示をすること。表示
は読みやすく、容易に理解できること。また、目視及び触感により確認すること。
本製品においては、円中に細字の「K」の記号が表示されてたが、実際に届けられている
事業者の記号と一致するものではなかったため、不適合とした。
(参考1)製品の外観
(参考2)事業者名表示箇所
9
(携帯用レーザー応用装置 No.6)
・製品名:弾道測定機
SkyTrak
・種別:レーザー測定器
・事業者名:(株)GPRO
・生産国:マレーシア
●不適合の概要
①3
放出状態維持機能
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、携帯用レーザー応用装置の「放出状態維持機
能」について、以下のように定めている。
技術基準 別表第1
3(1)外形上玩具として使用されることが明らかなもの又はそれ以外の形状のものであつて対象、
位置等を指し示すために用いるものにあつては、レーザー光の放出状態を維持する機能(た
だし、手動により維持する場合を除く。以下「放出状態維持機能」という。)を有さないこ
と。
(2)(1)のもの以外のものにあつては、次に掲げるすべての要件を満たす場合に限り、放出
状態維持機能を有することができる。
①
レーザーシステムが故障した場合には、シャッター等によりレーザー光を自動的に遮
断する機能、レーザー光の放出を自動的に停止する機能等を有すること又は当該装置に
割り当てられたクラスの被ばく放出限界(日本工業規格C6802(2011)レーザ
製品の安全基準8.3クラス分けの規則に示されたものをいう。)を超えないように
レーザー光の放出量を自動的に調整する機能を有すること。
②
使用者の操作によらずにレーザー光の放出が停止された場合において、再度レーザー
光を放出するときは、スイッチを入れ直すこと等を必要とすること。
運用及び解釈 別表
3(1)「それ以外の形状のものであつて対象、位置等を指し示すために用いるもの」とは、いわ
ゆるレーザーポインターを指すが、事務用品としてのレーザーポインター以外に、レーザー
付きジグソー、レーザー照準器付きモデルガン、レーザー付き温度計等の、工具、計器等を
含む。
「レーザー光の放出状態を維持する機能」とは、例えば、レーザー光が照射される状態
でスイッチを固定する機能等をいう。
(2)①
レーザーシステムの故障状態を模擬する等の状態で、測定して確認すること。
レーザーシステムには、レーザー光源、電源、レーザー光の出力を制御する機能、
レーザー光を走査させる装置においてはレーザー光を走査させる機能等を含む。
②
切替え機能によらずレーザー光の放出を停止させた上で、目視により確認するこ
と。
「使用者の操作によらずにレーザー光の放出が停止された場合」とは、電池切れに
より停止した時、故障状態になった場合等、使用者の意図によらず停止した場合をい
10
う。したがって、使用者が意図してレーザー光の放出を停止するために、電源を切る
場合等は含まない。
「スイッチを入れ直すこと等を必要とする」とは、電池切れ等により装置がレー
ザー光の放出を停止した場合に、電池を入れ直したとき等にレーザー光が放出状態で
ないことを意図しており、機械的なスイッチであればレーザーの放出状態を切る状態
となること、電子的なスイッチであれば電池を入れ直したとき等に電源等を押す必要
があることをいう。
本製品においては、検査機関による試験前の動作確認では、2015 年 11 月 25 日時点の無
料PC用(Windows 用)アプリケーションを使用したところ、放出状態が維持されることが
確認された。この条件下において、本製品は、技術基準の3(1)で規定された対象、位置
等を指し示すために用いるものに該当するため、不適合とした。
②4(1) 表示(検査機関名)
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、携帯用レーザー応用装置の「表示(検査機関
名)」について、以下のように定めている。
技術基準 別表第1
4(1)届出事業者の氏名又は名称及び国内登録検査機関又は外国登録検査機関の氏名又は名称が
容易に消えない方法により表示されていること。ただし、届出事業者の氏名又は名称及び国
内登録検査機関又は外国登録検査機関の氏名又は名称は、経済産業大臣の承認を受けた略称
若しくは記号又は経済産業大臣に届け出た登録商標をもつて代えることができる。
運用及び解釈 別表
4
携帯用レーザー応用装置の外面の見やすい箇所に容易に消えない方法で表示をすること。表示
は読みやすく、容易に理解できること。また、目視及び触感により確認すること。
本製品においては、PSCマークと検査機関名が表示されていたが、検査機関によると、
本試買検査のサンプルを入手した時点(2015 年 11 月 16 日)では、PSC適合性検査によ
る適合性が証明されていなかったため、不適合とした。
(参考1)製品の外観
(参考2)事業者名表示箇所
11
5.石油ストーブ
(石油ストーブ No.4)
・製品名:KSP-229-21C-J2
・種別:自然通気形開放式
・事業者名:(株)フジカ
・生産国:日本
●不適合の概要
①5
しん調節器最大燃焼試験
「技術基準」では、石油ストーブの「しん調節器最大燃焼試験」について、以下のように
定めている。
技術基準 別表第1
5
開放燃焼式のもので自然通気形のものにあつては、JIS試験室において、JIS試験通則8.
に定めるしん調節器最大燃焼試験を行つたとき、次に掲げる条件に適合すること。
(1)すすを伴う煙が生じないこと。
(2)機器の外、燃焼筒下部及びしん案内筒内部に出炎しないこと。
本製品においては、しん調節器最大燃焼試験を行った際に、すすを伴う煙の発生が確認さ
れたため、不適合とした。
②12(3) 表示(使用上の注意)
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、石油ストーブの「表示(使用上の注意)」につ
いて、以下のように定めている
技術基準 別表第1
12(3)安全に使用する上で必要となる使用上の注意事項が容易に消えない方法により適切に表
示されていること。
運用及び解釈 別表
12(3)「安全に使用する上で必要となる使用上の注意事項」は、日本工業規格S2019(2
009)自然通気形開放式石油ストーブ
(2009)密閉式石油ストーブ
11.2
13.2
09)強制通気形開放式石油ストーブ
(2009)半密閉式石油ストーブ
(2009)石油こんろ 12.2
取扱表示、日本工業規格S2031
取扱表示、日本工業規格S2036(20
12.2
12.2
取扱表示、日本工業規格S2039
取扱表示又は日本工業規格S2016
取扱表示によること。
「容易に消えない」とは、灯油を含ませた布で表示面をこすったとき、かすれ、消え、
剥がれ等がないことをいう。
また、「適切に表示されていること」とは、機器の上面、前面又は側面等の見やすい
位置に表示されていることをいう。
12
次に、日本工業規格S2019(2009)自然通気形開放式石油ストーブでは、11.
2
取扱表示 において、「10.5ポイント以上の大きさのものを使用する。」と規定し
ている。判定基準の具体的な内容は以下による。
JIS S2019(2009)11.2
ストーブには、見やすい箇所に、脱落しない方法及び容易に消えない方法で、次の事項を表示す
る。ただし、ストーブによって該当しない事項は、表示しなくてもよい。
なお、表示は、見やすくするためJIS
Z
8305で規定する活字の10.5ポイント以上
の大きさのものを使用する。
a)
給油上の注意(ストーブと油タンクが一体のものに限る。)
b)
点火及び消火の方法
c)
換気に関する注意(目に付きやすい位置に、1 時間に1-2回換気する旨を必ず表示する
。)
d)
就寝時消火に関する事項
e)
火力調節の方法(燃焼量の調節ができるものに限る。)
f)
保管上の注意(乾電池を用いた電気点火装置付ストーブに限る。)
g)
取扱説明書を読み、正しく使用する旨の注意
h)
ガソリン厳禁又はガソリン使用禁止に関する注意
i)
衣類乾燥厳禁に関する注意
j)
その他安全に使用する上で必要となる使用上の注意
本製品においては、「ガソリン厳禁」の注意事項が表示されていたが、フォントサイズが
9ポイントであったため、不適合とした。(なお、「ガソリン厳禁」以外の注意事項のフォ
ントサイズは14ポイントであった。)
(参考1)製品の外観
(参考2)使用上の注意事項
13
6.ライター
(ライター No.4)
・製品名:スリムタイプ
AS-108C
・種別:たばこ用押しボタン式
・事業者名:(株)エーワン・アンド・サイト
・生産国:中国
●不適合の概要
①1
火炎の生成
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、ライターの「火炎の生成」について、以下のよ
うに定めている。
技術基準 別表第1
1
火炎を生成する機構は、不注意による点火又は自然点火の可能性を最小限にするため、意図的
な手動操作を必要とする構造であること。
運用及び解釈 別表
1~15
ライターの機能的要求及び構造にあっては、日本工業規格S4801(2010)たば
こライター-安全仕様3機能的要求事項及び4構造又は日本工業規格S4802(2010)多
目的ライター-安全仕様3機能的要求事項、4構造及び5多目的ライターの燃料注入に適合する
こと。また、ライターの火炎を生成する機構にあっては、日本工業規格S4803(2010)
たばこライター及び多目的ライター-操作力による幼児対策(チャイルドレジスタンス機能)安
全仕様の5機能的要求事項に適合すること又はこれと同等以上のものであること。
(以下略)
本製品においては、日本工業規格S4803(2010)たばこライター及び多目的ライ
ター-操作力による幼児対策(チャイルドレジスタンス機能)の安全仕様 6.5.1 押
しボタン式ライターで定める試験手順により火炎の生成の試験を行ったところ、同規格 5.
1
押込み又は回転力 a)押しボタン式たばこライターにおける要求仕様(押込み力:4
2N以上)を満たしていなかったため、不適合とした。
(参考)製品の外観
14
(ライター No.7)
・製品名:使い捨て電子ライター
パチポ
・種別:たばこ用その他
・事業者名:IWAX販売(株)
・生産国:中国
●不適合の概要
①16(1) 表示(届出事業者名)
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、ライターの「表示(届出事業者名)」について、
以下のように定めている。
技術基準 別表第1
16(1)
届出事業者の氏名又は名称及び国内登録検査機関又は外国登録検査機関の氏名又は名
称が容易に消えない方法により表示されていること。ただし、届出事業者の氏名又は名
称及び国内登録検査機関又は外国登録検査機関の氏名又は名称は、経済産業大臣の承認
を受けた略称若しくは記号又は経済産業大臣に届け出た登録商標(商標法(昭和34年
法律第127号)第2条第5項の登録商標をいう。以下同じ。)をもつて代えることが
できる。
運用及び解釈 別表
16
目視により確認すること。
「容易に消えない方法」とは、印刷、刻印、ラベルの貼付によるものとする。また、多目的
ライターにあっては、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様6.1.
4.3“子供から遠ざける”のシンボルが容易に消えない方法により表示されていること。
本製品においては、事業者の名称として、「イワックス販売株式会社」が表示されていた
が、実際に届けられている事業者名を表示していなかったため、不適合とした。
(参考1)製品の外観
(参考2)事業者名表示箇所
15
(ライター No.9)
・製品名:CR 着火の鉄人ミニ
・種別:多目的押しボタン式
・事業者名:(株)ペンギンライター
・生産国:中国
●不適合の概要
①16(2) 表示(使用上の注意)
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、ライターの「表示(使用上の注意)」について、
以下のように定めている。
技術基準 別表第1
16(2)子供の手の届くところに置かないこと、50度以上の高温又は長時間の日光には、絶対
にさらさないこと及び使用後、火炎が消えていることを確認することその他安全に使用す
る上で必要となる使用上の注意事項が容易に消えない方法により適切に表示されているこ
と。
運用及び解釈 別表
16
目視により確認すること。
「容易に消えない方法」とは、印刷、刻印、ラベルの貼付によるものとする。また、多目的
ライターにあっては、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様6.1.
4.3“子供から遠ざける”のシンボルが容易に消えない方法により表示されていること。
本製品においては、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様 6.
1.4.3
“子供から遠ざける”のシンボルで以下のように定めるシンボルが製品本体に
表示されていたが、寸法が「8.5mm」であり規定の「10mm以上」に満たなかったた
め、不適合とした。
JIS S4802(2010)
6.1.4 セーフティシンボル
6.1.4.1
一般
セーフティシンボルを使用する場合は、6.1.4.2~6.1.4.5による。
6.1.4.3
“子供から遠ざける”のシンボル
- 背景 :白地
- 円形の線及び斜めの線:赤
- グラフィカルシンボル:黒
- シンボルは図5 に示すものと同じ割合で作成する。
- 寸法は、10mm以上とする。
16
(参考1)製品の外観
(参考2)事業者名表示箇所
17
(ライター No.10)
・製品名:チャッカマンジュニア
・種別:多目的押しボタン式
・事業者名:(株)東海
・生産国:日本
●不適合の概要
①5
火炎の消火
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、ライターの「火炎の消火」について、以下のよ
うに定めている。
技術基準 別表第1
5
火炎の消火は、使用者が想定する時間内で適切に行えること。
運用及び解釈 別表
1~15
ライターの機能的要求及び構造にあっては、日本工業規格S4801(2010)たば
こライター-安全仕様3機能的要求事項及び4構造又は日本工業規格S4802(2010)多
目的ライター-安全仕様3機能的要求事項、4構造及び5多目的ライターの燃料注入に適合する
こと。また、ライターの火炎を生成する機構にあっては、日本工業規格S4803(2010)
たばこライター及び多目的ライター-操作力による幼児対策(チャイルドレジスタンス機能)安
全仕様5機能的要求事項に適合すること又はこれと同等以上のものであること。
(以下略)
次に、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様では、3.5 火
炎の消火について、所定の試験を行った際に、以下の要件を定めている。
JIS S4802(2010)
3.5
火炎の消火
3.5.1 調整式ポストミキシングバーナー多目的ライター
調整式ポストミキシングバーナー多目的ライターは、最高の火炎の高さで10秒間
燃焼させた後にボタン又はレバーを解除するなどで消火する場合、7.3によって試
験したとき、そのような行為が終了してから3秒以内に露出した火炎が完全に消えな
ければならない。シールドをもつポストミキシングバーナー多目的ライターの場合は、
更に、3秒間のアフターバーン(継続燃焼)(以下、アフターバーンという。)が
あっても、その間に火炎の高さがシールドの高さを越えなければ、この3秒間のアフ
ターバーンは差し支えない。
3.5.2 調整式及び非調整式ポストミキシングバーナー多目的ライター
100mmの火炎の高さ(又は100mmよりも低い場合は、調整できる最高の高
さ)に設定した調整式ポストミキシングバーナー多目的ライター、又は恒久的に設定
した火炎の高さをもつ非調整式ポストミキシングバーナー多目的ライターは、20秒
間燃焼させた後にボタン又はレバーを解除するなどで消火する場合、7.3によって
18
試験したとき、そのような行為が終了してから3秒以内に露出した火炎が完全に消え
なければならない。シールドをもつポストミキシングバーナー多目的ライターの場合
は、更に、3秒間のアフターバーンがあっても、その間に火炎の高さがシールドの高
さを越えなければ、この3秒間のアフターバーンは差し支えない。
本製品においては、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様 7.
3
消火試験で定める試験手順により火炎の消火の試験を行ったところ、同規格 3.5.
2
調整式及び非調整式ポストミキシングバーナー多目的ライターにおける要求仕様(3秒
以内に露出した火炎が完全に消えること)を満たしていなかったため、不適合とした。
②8
燃料適性
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、ライターの「燃料適性」について、以下のよう
に定めている。
技術基準 別表第1
8
燃料適性試験を行つたとき、燃料に対して、構成部品の劣化がないこと。
運用及び解釈 別表
1~15
ライターの機能的要求及び構造にあっては、日本工業規格S4801(2010)たば
こライター-安全仕様3機能的要求事項及び4構造又は日本工業規格S4802(2010)多
目的ライター-安全仕様3機能的要求事項、4構造及び5多目的ライターの燃料注入に適合する
こと。また、ライターの火炎を生成する機構にあっては、日本工業規格S4803(2010)
たばこライター及び多目的ライター-操作力による幼児対策(チャイルドレジスタンス機能)安
全仕様の5機能的要求事項に適合すること又はこれと同等以上のものであること。
(以下略)
次に、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様では、4.8 燃
料適性について、所定の試験を行った際に、以下の要件を定めている。
JIS S 4802(2010)
4.8
燃料適性
製造業者が多目的ライターとともに提供する燃料、又は推奨する燃料と接触する多目的
ライターの構成部品は、燃料にさらした後、7.8によって試験したとき、この規格に適
合しないか、又は毎分15mgを超えるガス漏れを招くような劣化があってはならない。
さらに、7.8 燃料適正試験における手順について、以下の要件を定めている。
JIS S 4802(2010)
7.8
燃料適正試験
7.8.4.5
温度を安定させた後1分間にわたって質量を測定して、燃料漏れが毎分15mg
を超えないかどうか測定する。毎分15mgを超える漏れは不合格とする。
7.8.4.6
燃料タンクのすべて又は一部が透明の場合は、燃料タンク内の液体燃料の存在を
19
目視で観察する。液体燃料が残っていない場合は、ライターが空であり不合格であ
ることを示す。
7.8.4.8
点火可能な多目的ライターは、その後、3.1~3.5で適用すべきすべての規
定に適合しなければならない。
なお、3.1~3.5の各項目は、以下である。
JIS S4802(2010)
3.1
火炎の生成
3.2
火炎の高さ
3.3
火炎の高さの調整
3.4
スピッティング及びフレアリングの防止
3.5
火炎の消火
本製品では、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様
燃料適性試験で定める試験手順により燃料適性試験を行ったところ、同規格
7.8
3.2.4
調整式ポストミキシングバーナー多目的ライター、3.3.2 火炎調整機構の操作力及び
3.5.2
調整式及び非調整式ポストミキシングバーナー多目的ライターにおける要求仕
様( 1)最高の火炎に調整し、火炎を上方に垂直に向けたとき、150mmを超える高さの
火炎を生じさせない、2)調整範囲全体にわたって、接線方向に1N以上の操作力を要するこ
と、3)3秒以内に露出した火炎が完全に消えること)を満たしていなかったため、不適合と
した。
③10 耐落下性
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、ライターの「耐落下性」について、以下のよう
に定めている。
技術基準 別表第1
10
耐落下性試験を行つたとき、各部に異状が生じないこと。
運用及び解釈 別表
1~15 ライターの機能的要求及び構造にあっては、日本工業規格S4801(2010)たば
こライター-安全仕様3機能的要求事項及び4構造又は日本工業規格S4802(2010)多
目的ライター-安全仕様3機能的要求事項、4構造及び5多目的ライターの燃料注入に適合する
こと。また、ライターの火炎を生成する機構にあっては、日本工業規格S4803(2010)
たばこライター及び多目的ライター-操作力による幼児対策(チャイルドレジスタンス機能)安
全仕様の5機能的要求事項に適合すること又はこれと同等以上のものであること。
(以下略)
次に、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様では、4.2 耐
落下性について、所定の試験を行った際に、以下の要件を定めている。
20
JIS S4802(2010)
4.2
耐落下性
4.2.1 多目的ライター(2.6参照)は、7.4によって3回別々に落下させ(1.5±
0.1m)、燃料タンクを破損させることなく、自然点火が持続しないで(2.15
参照)、毎分15mgを超える漏れがなく、また、多目的ライターのその後の安全な
操作が損なわれてはならない。
4.2.2
4.2.1の規定に適合し、かつ、点火可能な多目的ライターは、更に、箇条3の規
定に適合しなければならない。
4.2.3 点火しない多目的ライターは不合格としない。
なお、箇条3の内容は以下のようになっている。
JIS S4802(2010)
3
機能的要求事項
3.1
火炎の生成
3.2
火炎の高さ
3.3
火炎の高さの調整
3.4
スピッティング及びフレアリングの防止
3.5
火炎の消火
3.6
燃料充てん量
本製品では、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様 7.4
耐落下性試験で定める試験手順により耐落下性試験を行ったところ、同規格
3.3.2
火炎調整機構の操作力における要求仕様(調整範囲全体にわたって、接線方向に1N以上
の操作力を要すること)を満たしていなかったため、不適合とした。
④11 耐熱性
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、ライターの「耐熱性」について、以下のように
定めている。
技術基準 別表第1
11
耐熱性試験を行つたとき、各部に異状が生じないこと。
運用及び解釈 別表
1~15 ライターの機能的要求及び構造にあっては、日本工業規格S4801(2010)たば
こライター-安全仕様3機能的要求事項及び4構造又は日本工業規格S4802(2010)多
目的ライター-安全仕様3機能的要求事項、4構造及び5多目的ライターの燃料注入に適合する
こと。また、ライターの火炎を生成する機構にあっては、日本工業規格S4803(2010)
たばこライター及び多目的ライター-操作力による幼児対策(チャイルドレジスタンス機能)安
全仕様の5機能的要求事項に適合すること又はこれと同等以上のものであること。
(以下略)
21
次に、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様では、4.3 耐
熱性について、所定の試験を行った際に、以下の要件を定めている。
JIS S4802(2010)
4.3
耐熱性
4.3.1
多目的ライターは、7.5によって試験したとき、65℃の温度に4時間耐えなけれ
ばならない。
4.3.2
4.3.1の規定に適合し、かつ、23±2℃で安定させた後、更に、点火可能な多
目的ライターは、その後3.1~3.5で適用すべきすべての規定に適合しなければな
らない。
なお、3.1~3.5の各項目は、以下である。
JIS S4802(2010)
3
機能的要求事項
3.1
火炎の生成
3.2
火炎の高さ
3.3
火炎の高さの調整
3.4
スピッティング及びフレアリングの防止
3.5
火炎の消火
本製品では、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様 7.5
耐熱性試験で定める試験手順により耐熱性試験を行ったところ、同規格 3.3.2 火炎
調整機構の操作力における要求仕様(調整範囲全体にわたって、接線方向に1N以上の操作
力を要すること)を満たしていなかったため、不適合とした。
⑤14 耐繰返し燃焼性
「技術基準」及び「運用及び解釈」では、ライターの「耐繰返し燃焼熱性」について、以
下のように定めている。
技術基準 別表第1
14
耐繰返し燃焼性試験を行つたとき、各部に異状が生じないこと。
運用及び解釈 別表
1~15
ライターの機能的要求及び構造にあっては、日本工業規格S4801(2010)たば
こライター-安全仕様3機能的要求事項及び4構造又は日本工業規格S4802(2010)多
目的ライター-安全仕様3機能的要求事項、4構造及び5多目的ライターの燃料注入に適合する
こと。また、ライターの火炎を生成する機構にあっては、日本工業規格S4803(2010)
たばこライター及び多目的ライター-操作力による幼児対策(チャイルドレジスタンス機能)安
全仕様の5機能的要求事項に適合すること又はこれと同等以上のものであること。
(以下略)
22
次に、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様では、4.6 耐
繰返し燃焼性について、「多目的ライターは、7.7によって試験をしたとき、20秒間の
燃焼を10回繰り返し、これに耐えなければならない。」と定めている。
また、7.7 耐繰返し燃焼性試験における手順について、以下の要件を定めている。
JIS S4802(2010)
7.7.4.7
点火可能な多目的ライターは、その後、3.1~3.5の適合すべきすべての規
定に適合しなければならない。
7.7.4.8
点火しない多目的ライターは不合格としない。
なお、3.1~3.5の各項目は、以下である。
JIS S4802(2010)
3.1
火炎の生成
3.2
火炎の高さ
3.3
火炎の高さの調整
3.4
スピッティング及びフレアリングの防止
3.5
火炎の消火
本製品では、日本工業規格S4802(2010)多目的ライター-安全仕様 7.7
耐繰返し燃焼性試験で定める試験手順により耐繰返し燃焼性試験を行ったところ、同規格
3.3.2
火炎調整機構の操作力における要求仕様(調整範囲全体にわたって、接線方向
に1N以上の操作力を要すること)を満たしていなかったため、不適合とした。
(参考)製品の外観
23
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