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Nguyen Van Tien(グェン・ヴァン・ティエン) ベトナム最高人民裁判所

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Nguyen Van Tien(グェン・ヴァン・ティエン) ベトナム最高人民裁判所
Nguyen Van Tien(グェン・ヴァン・ティエン)
ベトナム最高人民裁判所
Justice, Deputy chief of economic court
ベトナム人民裁判所の概要
 人民裁判所はベトナム社会主義共和国の審理機関であり
司法権を執行する機関である。
 人民裁判所には最高人民裁判所と法律で規定されたその
他の裁判所がある。
 人民裁判所は公理の保護、人権・公民権の保護、社会主
義の保護、国家権益の保護、組織・個人の合法的な権利・
権益の保護を行う責任を負う。1

1
ベトナム社会主義共和国の憲法第102条
2
ベトナム最高人民裁判所の本部
3
人民裁判所の組織図
最高人民裁判所
省レベル人民裁判所
傘下機関
郡レベル人民裁判所
4
知的財産権の紛争に関する事件の解決
 民事・商業事件の解決
 刑事事件の解決
 行政事件の解決
5
民事・商業事件の解決
 本法律第29条第2項に規定したケースを除く知的財産権、
技術移転に関する紛争1
 組織・個人間で、利益を目的とする知的財産権・技術移転
に関する紛争2


1 民事訴訟法第25条:民事法廷が解決する。
2 民事訴訟法第29条:経済法廷が解決する。
6
民事的判決による知的財産権侵害の処理
 ホアン・ティン氏は、2002年12月にレーキ軸付レンガ・エクスト
ルーダに対する実用新案特許・独占保護証書を取得した。
 2003年初頭、ホアン・ティン氏は、ディン・ミー工房のオーナー
のグエン・ディン・ミー氏とタイ・ティ・トゥ・スオン氏が独占保護さ
れたレーキ軸付レンガ・エクストルーダを製造し、市場で販売し
ていることを発見した。
 ホアン・ティン氏は裁判所へ、スオン氏の機械製造行為に対し
て34,000,000VNDを、ミー氏のレンガ・エクストルーダを利用して
レンガを作った行為に対して253,000,000VNDの賠償と、ミー氏
とスオン氏に弁護士報酬の61,000,000の支払いを要求した。
7
 裁判所の判決:
ホアン・ティン氏が要求した工房オーナーのタイ・ティ・トゥ
・スオン氏の機械製造行為に対する34,000,000VNDの賠
償請求を却下。
- グェン・ディン・ミー氏によるレーキ軸付レンガ・エクス
トルーダ使用行為に対するホアン・ティン氏の起訴を認
め、グェン・ディン・ミー氏が351,000,000VNDをホアン・テ
ィン氏に支払うよう命じた。
- ホアン・ティン氏による弁護士報酬の支払いについて
の申立てを認め、グエン・ディン・ミー氏とタイ・ティ・トゥ・
スオン氏がホアン・ティン氏に対して61,000,000VNDを
賠償するよう命じた。
8
刑事事件の解決
 偽造品の生産・販売は6ヶ月から15年の懲役刑。1
 食糧、食料品、治療用薬、予防薬の偽造品の生産・販売
は2年以上の懲役刑から死刑。2
 畜産用餌、肥料、獣医用薬品、農薬、植物・畜産動物の
品種の偽造生産・販売は10,000,000VND以上の罰金か
ら15年以下の懲役。3



1 刑法第156条
2 刑法第157条
3 刑法第158条
9
 工業所有権保護証書の発行規定違反は執行猶予または7年
までの懲役刑を受ける。1
 著作権・関連権への侵害罪は50,000,000VND以上の罰
金から3年以下の懲役刑を受ける。2
 工業所有権への侵害罪は50,000,000VND以上の罰金か
ら3年以下の懲役刑を受ける。3



1 刑法第170条
2 刑法170A条
3 刑法第171条
10
刑事的判決による知的財産権侵害の処理事例
11
 2011年12月3日、グエン・ティ・ヒエンとグエン・ズイ・ドク
によるバイアグラ1,210パック(1パック100mg×4錠)の売
買行為が摘発された。
 専門機関の捜査によると、グエン・ティ・ヒエンとグエン・
ズイ・ドクから押収したバイアグラは偽造品であった。
 バイアグラ商標の所有者であるPfizer社のベトナムにお
ける独占商標を保護する担当者は、ベトナムでバイアグ
ラが777,600VND/パック/4錠で販売されている陳述書及
び価格リストを提出した。
 裁判所はニセ治療薬売買の罪でグエン・ティ・ヒエンに対
して36ヶ月の懲役刑、グエン・ズイ・ドクに対して30ヶ月の
懲役刑を言い渡した。1

1 ハノイにおける最高人民裁判所、上級裁判所による2013年01月25日付けの判決文第63/2013/HSPT号
12
行政事件の解決
 政府が規定した国防・国家安全・外交の分野における国
家秘密に関する国家の決定、行政及び機関・組織の内部
決定、行政行為を除く行政決定、行政への訴えを審理す
る。1
 郡レベル人民裁判所の権限:
裁判所が所在している行政上の境界の範囲内における郡
レベル以下の国家機関またはその国家機関の権限者によ
る行政決定、行政への訴えを審理すること。2


1 行政訴訟法第25条
2 行政訴訟法第29条
13
 省レベル人民裁判所の権限:
原告側の居住先・職場・所在地と裁判所の所在地が同じ
行政区内にある場合、省・省に相当する機関・政府直轄
機関・国家主席事務局・国会事務局・国家会計監査機関
・最高人民裁判所・最高人民検察院及び各機関の権限
者による行政決定、行政行為への訴えを審理すること。
原告側がベトナム領土内に居住地・職場・所在地を有さ
ない場合、審理権限は、行政決定を出し、行政行為を起
こした機関・権限者が管轄する行政区内における裁判所
が受け持つ。裁判所が所在している行政区内における
省レベルの国家機関及びその国家機関の権限者による
行政決定、行政行為への訴えを審理すること。 1

1 行政訴訟法第30条
14
知的財産権侵害の処理における
行政事件解決活動の事例
 2002年12月27日、スアンマイ社はホアビン省におけるセ
メント工場建設の許可を取得した。工場を建設し、製造
したセメントを市場で販売した。
 2005年7月04日、スアンマイ社は商標登録を申請した。
 2007年5月16日、知的財産庁はスアンマイ社のセメント
に対し「ホアビン・ベトナム混合ポルトランドセメント・チュ
ンソン」という商標で商標登録証明書を発行した。
15
 2010年12月08日、知的財産庁はスアンマイ社に対して発
行した証明書の有効性の一部を取り消した。取り消した
部分は「チュンソン」という言葉であり、原因は「チュンソン
」がビンミン社のセメント工場建設プロジェクト名の識別部
分と重複しているからであった。
 権限機関がビンミン社のチュンソン・セメント工場建設プロ
ジェクト名に関する決定を発行した後でスアンマイ社は自
社のセメントに「チュンソン」を付した商標を登録した。
 スアンマイ社は知的財産庁の決定に対して不服を申し立
てた。
 2011年5月13日、知的財産庁は、スアンマイ社の不服を
受理しない旨の不服申し立て却下の決定を下した。
16
 スアンマイ社は裁判所へ提訴し、知的財産庁の決定の
取り消しを訴えた。
 裁判所はスアンマイ社に対して発行された商標登録証明
書の有効性を一部取り消す知的財産庁長官の決定の取
り消しを求めたスアンマイ社の訴えを認めなかった。1

1 ハノイにおける最高人民裁判所、上級裁判所による2013年4月09日付けの判決文第56/2013/HC-PT号
17
侵害行為を受けても自己の合法的な権利・権益
を守るべく裁判所への提訴を行わない
原因の一部
 解決期間が長い
 知的財産権への侵害行為に対して即時有効的な緊急対
策が足りない
 知的財産権の紛争に関する事件の解決能力が足りない
 知的財産権への侵害行為による損害を確定しにくい
18
これからの対策の一部
 民事的判決による紛争解決に重点を置き、刑事または行
政的判決による解決を減らす。
 知的財産権の紛争解決に関する訴訟の法整備を継続し
て行い、迅速且つ円滑に解決し、主体の合法的な権益を
保護するための環境作りをする。
 法律の内容の透明性、明確性を確保する。
 知的財産権の紛争解決に当たる幹部・裁判官の専門レ
ベルの向上を図る。
 最高人民裁判所は、知的財産権に関する事件の審理活
動を見直し、過去の判例をまとめて各レベルの人民裁判
所へ伝え、業務向上に役立てる。
19
ご静聴ありがとう
ございました。
ベトナム最高人民裁判所
所在地:48 Ly Thuong Kiet, Hoan Kiem, Hanoi, Vietnam
Tel: +84-4-39349987/Fax: +84-4-38269698
http://toaan.gov.vn
Email: [email protected]
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