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情報システムの構築力・運用力強化を 支援するコンサルティング
三菱総研グループニュース S o l u ti o n Re s e a rc h C o n s u l ti n g 情報システムの構築力・運用力強化を 支援するコンサルティング 企業の情報システムは、 ビジネスの競争優位性を実現する源泉インフラであり、 ビジネスの成否を握る中核的存在です。日々進展す る情報技術を活用し、変化するビジネス環境・顧客ニーズに応じた情報システムの「進化」が求められる中、組織のシステム構築力と 運用力の強化が、 ますます必要とされています。 図1 情報システムの構築力と運用力の構造 資料:三菱総合研究所 構築 ①要求マネジメント (調達・開発) ・要求分析 ・非機能要求 定 量 分 析 ①インシデントマネジメント ・インシデント(特に障害)分類 ・原因分析・対策 ②コストマネジメント ・コスト見積り ・工数見積り ITプロジェクト マネジメント 企業の IT活用 ITサービス マネジメント ③品質マネジメント ・障害分析 ・テストケース ③ユーザビリティ ④リスクマネジメント 運用 ・リスク分析・対策 情報システムの構築力・運用力 強化の源泉 情報システムの確実な進化には、 が重要です。システムの状況把握と 過去のデータから得た目標値と現行 問題の未然防止、また、問題発生時 のプロジェクトデータを比較します。 の迅速な対応がカギとなります。 そして、異常があればその要因を探 信頼性確保など多様化したニーズへ 索し、改善する方策を講じて、改善 の迅速な対応が不可欠です。さらに のサイクルを回します。 必要に応じて、企業の IT 活動を継続 です(図 1) 。これはその場限りの対 ・使用性評価 ・改善提案 す。モニタリングでデータを取得し、 開発規模の拡大や複雑化、工期の短縮、 的に是正・改善していくことがカギ ②リスクマネジメント ・リスク分析・対策 ・BCP 定 量 分 析 構築力・運用力強化の サービスメニュー 三菱総合研究所では、上記の視点 ◆構築力の源泉 構築は、システム構想に対して、 から情報システム部門の構築力・運 用力強化のためのさまざまなサービ 応でできるものではなく、調達・開発・ 構築プロジェクトの全体像を描ける スメニューを用意しております。以 運用が組織的で再現性があり、 「見え ことが重要です。要求、コスト、品 下に、それぞれの一例を示します。 る」仕組みが必要となります。その 質およびリスクのモニタリングとコ 基本は、現状を把握し、目標を設定し、 ントロールがカギとなります。 プロジェクトの全体像を把握する より良い方向へコントロールするサ イクルを回す仕組みとその実践です。 このサイクルで定量分析は必須で 38 ◆コストマネジメントの改善支援 ◆運用力の源泉 運用ではビジネスの継続性の確保 2008 06 三菱総研グループニュース 第一歩は、コストの見積りです。コ ストの見積りはプロジェクトのさま お問い合せ先 株式会社三菱総合研究所 情報技術研究センター 情報システム技術研究グループ 石谷 靖/山室昌江 E-MAIL : i [email protected] TEL : 03-3277-0742 FAX : 03-3277-3473 ざまな特性を洗い出す必要があり、 図2 CoBRA法のモデル化イメージ プロジェクトの活動に目標を与える 資料:三菱総合研究所 ものなので、プロジェクトマネジメ ントで重要な位置付けにあります。 CoBRA 法(Cost estimation, Bench- 過去プロジェクト ハイブリッド × 定式化 コスト予測値 =α× 規模 ×(1 +ΣCO) ※CO:各要因の影響度 コスト 増加要因 実績データ 実績 規模・工数) 工数 (規模 marking and Risk Assessment)は、 見積り対象プロジェクトの評価 実績データと専門家の知識を利用す る見積りモデル構築手法です。過去 各要因の影響度を定量化 要因 定義 レベル 3 レベル 2 レベル 1 レベル 0 評価 C01 プロジェクト目 標 の 明 確さ・ 一致度合い 顧客側/自社 側に要件の 取りまとめ役 がいるか否か 顧客側、自社 側双方にいな い 自社側にはい るが、顧 客 側 にはいない 自社側にはい ないが、顧 客 側にはいる 顧客側、自社 側双方にいる 2 C02 要件の 不安定さ 見積り時の 要件の不確 20%以上 実確定 10%以上 20%未満 5%以上 10%未満 5%未満 未確定 2 C09 開発期間の 制約 妥当な工期から の圧縮度合い 3割以上 2割以上 3割未満 1割以上 2割未満 1割未満 3 に実施した構築プロジェクト(10 件 程度)の実績規模、実績コストおよ び組織の熟練者が選定・評価するコ スト増加要因を数式モデル化し(図 2)、コストを推定します。プロジェ クトに関わる人々の経験・知識を集 (注) これはあくまで一例であり、要因およびその定義は、組織ごと実情に合ったものを設定する。 積・集約することになり、組織能力 の共有・向上へもつながります。当 社情報システム技術研究グループで は、CoBRA 法を用いて各社特有の 見積りモデルを構築し、コストマネ 図3 インシデントに基づく改善サイクル 資料:三菱総合研究所 マネジメントフロー 実施項目 ジメントのプロセスの構築・導入を 支援いたします。 ◆モニタリング 運用 ◆インシデント診断 ◆インシデントマネジメントの 基準または時系列で異常を判定 導入支援 ◆原因分析 根本原因の明確化 ・セキュリティ、性能モニタリング等 ・サービス提供(SLA) と状況の比較 ・ トラブルの影響度分析 ・影響度によるシステムプライオリティの評価 ・根本原因を探索、工程・人・モノ・場所・環境等に分類 ・自責/他責の分類 情報システムの運用状況を把握す る第一歩は、システムにかかわる障 害やユーザの要望などのすべての事 象、すなわちインシデントの管理です。 ◆予防対策 効果的改善の検討 ◆変更・移管管理 改善の妥当性評価 ・効果的、効率的な対策を検討 (ex: 改良、是正、運用、完全化、ハード交換等) ・対策のリリースの可否評価 インシデント管理から、システムの 信頼性確保、システムの進化に必要 な改良点の発見・抽出を行います。 見にもつなげます。当社情報システ トの仕組みとプロセスの構築・導入 また、障害管理を通して、運用のみ ム技術研究グループでは、各社の状 を支援いたします(図 3)。 ならず調達・開発における課題の発 況に応じたインシデントマネジメン 三菱総研グループニュース 2008 06 39