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29pmE-084
29pmE084 黄砂現象 に ともな う生活環境 にお ける大気 中の細菌群 集構造 の変動 ○馬場 貴志 1, 小玉 牧子 1,朴 鐘旭 1,山 口 進康 1,那須 正夫 1(1大 阪大 ・ 院・ 薬) 【目的】黄砂 は、 中国内陸部 の乾燥地域 で舞 い上がった土壌粒子 が東 アジアに飛 来す る現象であ り、 日本-の飛来量は年 間 100 万 トン以上 と見積 もられてい る。 これ までに、黄砂現象 とともに細菌 が飛来 してい ることが明 らかにな り、黄砂 の 影響 についての社会的関心が高まっている。黄砂 の健康- の影響 を評価す るため には、 ヒ トの生活環境 にお ける大気 中の細菌現存量やその属腫 に関す る知見が必 須 とな る。 そ こで本研究では、生活環境 にお ける大気 中の細菌現存量お よびその 群集構造 について、黄砂飛来時だけでな く、黄砂 が飛来 していない平常時 を含 め てモニタ リングを行 った。 【 方法】大阪大学大学院薬学研究科屋上において、2010年 11月か ら 2012年 7月 まで経時的に大気 中を浮遊す るダス ト粒子 を採取 した。採取 した試料か ら DNA を 抽 出す る とともに、 試料の一部 を液体培地で 7 日間培養 した。定量的 real -ti mePCR 法 によ り細菌現存量 を測定す るとともに、PCR-DGGE 法お よび クロー ンライブ ラ リ 法 によ り細菌群集構造解析 を行 った。 【 結果お よび考察】生活環境 中にお ける大気 中には、 102-103 cells/m3の細菌が存 在す ることがわかった。一方 で、大規模 な黄砂飛来時には細菌数 が増加 す る可能 性 があることがわかった。また黄砂飛来時には AI pha、G a n z maprot e o b act e rl aや Fl ' ml ' cut es な どに属す る多様 な種 の細菌が存在 し、その一部 は増殖活性 をもった 状態で存在す ることがわかった。 しか しなが ら、 これ らの種 の細菌 は、黄砂 が飛 来 していない平常時において も存在 していた。今後 さらに、継続 的な解析 を行 う ことに よ り、黄砂現象 の健康-の影響 を詳細 に評価す る上で重要な知見 を得 るこ とができる。