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二 ューヨーク州における少年司法改革とその課題
1 菊 田 ニ ュー ヨ ー ク 州 に お け る 少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 目 次 一九 八二年家庭裁判所法 一 はじめに 二 ⇔ 訴訟手続 の構成 ⇔ 保護措置 一九七六年 の少年司法改正法 ⇔ 憲 法上 の諸問題 ω指紋 ㈹審判 の目的 三 O 重罪指定行為 ⇔ 重罪犯 に対する制限的保護措置 ニ ュー ヨーク州少年犯罪者法 一九七八年 の少年 司法改 正法 ⇔ 少年犯罪者 の起訴 ⑲ 四 O 少年犯罪者カテゴリー ⇔ 事件 の移送 ⇔ 刑 の宣告 ㈲ 少年犯罪者法 の効果 五 課題と展望 幸 一 2 叢 論 律 一 一 法 は じ め に , 立 し た の は ニ ュ← │ ク州 であ ると 璽 られ て泣 ・ そ れ いら い・ 二 ・← ← 州 にお いて 一八 八九年 に イ リ ノイ 州 で最 初 の少 年 裁 判 所 が設 立 さ れ た こと は 一般 に紹 介 さ れ て いるが 、 歴史 的 に は最初 に公 式 な少 年 のた め の施 設 護 も 死 罪 を 除 く 重 罪 あ る い は 軽 罪 を 犯 し た 一四歳 未 満 の起 訴 さ れ た 児 童 に つ い て は 、 刑 事 裁 判 に 付 さ な い裁 量 権 を 有 す る に い た った 。 も と も と 一八 二 四 年 い ら い ニ ュー ヨ ー ク州 で は少 年 犯 罪 者 を 成 人 と 別 扱 い し て き た が 、 二 〇 世 紀 (一九 〇 二年 ) に 一九 〇 五 年 法 (与 4●㎡・ ] ﹁印≦ω o庁. Φ切口) に お い て ・ これ に 該 当 す る 年 齢 を 二 八歳 に 引 上 げ 、 こ の年 齢 の扱 い 竺 入 る と 、 最 初 の 児 童 裁 判 所 (0宮 定器 口。 ω 09 暮) が 特 別 裁 判 所 の 一部 と し て マ ソ バ ッ タ ソと バ ッ フ ァ ロ に 設 立 さ れ 穣 (3 ) 九 七 八 年 の少 年 犯 罪 者 法 が 成 立 す る ま で の 一五 〇 年 間 つづ け ら れ て き た 。 窟苧 ﹁教 護 院 (話 合H日巴o蔓 ) あ る い は 他 の施 設 ﹂ 一九 〇 九 年 の ニ ュー ヨ ー ク 州 刑 法 (与 4●ぺ ・ 勺o口①一 一 い①乞 ⑳N声ooO) で は 成 人 が 犯 し た 場 合 の 犯 罪 を 七 歳 以 上 一四 歳 未 満 の児 童 が 犯 し ても 犯 罪 で はな く 、 こ のよう な少 年 は 三年 以下 の期 間 へ収 容 し た。 州 法 は 放 任 さ れ る か間 違 い を 犯 し た 児 童 の 親 と し て の 働 き を す る 、 い わ ゆ る パ レ ン ス ・パ ト リ エ (㊥胃 o 自 江曽 ) の 考 え が 基 本 に お か れ て い た 。 児 童 は 更 生 さ せ る べ き で あ り 、 罰 す る べ き で な い と す る も の で あ り 、 手 続 規 定 の多 く は 処 遇 に中 心 が お か れ て い た 。、し た が , って 一定 の少 年 非 行 に は 、 そ の犯 罪 が 刑 事 事 件 で あ る か ど う か に 関 係 な く 、 ま た 人 身 保 護 の適 用 は 仮 に 裁 判 所 が そ れ を 欠 い て い て も 有 効 と さ れ て き た 。 3 ニ ュ ー ヨ ー ク 州 に お け る少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 (4 ) ただ し 死刑 あ る いは終 身 刑 に相 当 す る犯罪 で起 訴 され た七歳 以上 一四歳 未 満 の児 童 に対 し て は成 人 と 同 じく 正式 起 訴 が でき刑 を宣 告 した。 一九 二 二 年 に 児 童 裁 判 所 は ニ ュー ヨ ー ク市 の家 庭 裁 判 所 の 一部 門 と な った 。 州 の 他 の 所 でも 類 似 し た 裁 判 所 が 設 立 さ れ た が 、 州 全 体 の統 一し た 法 制 度 が 確 立 し た の は 後 に な って か ら であ る 。 一九 四 五 年 に 州 青 年 委 員 会 (切吟 餌↓ O ぺOβ⇔ ゲ ○◎日︼ 昌一 吻 oり一 〇口) が 地 方 の非 行 計 画 を 発 展 さ せ る た め に 設 立 さ れ た 。 ︼五 年 後 に 同 委 員 会 は ニ ュー ヨ ー ク 州 青 年 局 (20零 ㎡O﹃ 犀 ω吟 釦骨 Φ︼ )一 く一 切 一 〇口 ͡ O吋 肖O口■ ひ) と な り 、 ニ ュー ヨ ー ク 市 に お け る 非 行 少 年 の施 設 内 処 遇 の全 権 を 有 す る 機 関 と し て 発 展 し た 。 つま り 一九 六 〇 年 の 家 庭 裁 判 所 法 (0ひ剛 一 穿 mロ、 ω Oo口答 >9"戸q⊃OO) に よ り 、 従 来 は 成 人 の み を 収 容 し て い た エ ル マイ ラ 刑 務 所 (団二目一 ﹁P 勺H即 o力 O昌) へ重 罪 犯 を 犯 し た 一五 歳 以 上 の少 年 を 収 容 す る も の と し た 。 そ の 理 由 は 重 罪 犯 者 を よ り 軽 い者 か ら 分 け る 必 要 が あ る と い う こ と に あ った 。 し か し 、 こ の こ と は 同 時 に 社 会 防 衛 の た め少 年 に 刑 罰 を 科 そ う と す る 立 法 の 動 き でも あ った 。 一九 六 二年 、 児 童 裁 判 所 と 家 事 関 係 裁 判 所 が 合 体 し て 家 庭 裁 判 所 法 (吋ゲo 句飴§ 一 ー ぺ 60烏 件>9) が 成 立 し た (戸O臣 Z◆㎡.↑①笥・。"6ひ Φ。。Φ)。 一九 六 二 年 の 家 庭 裁 判 所 法 の制 定 に 伴 い、 ニ ュー ヨ ー ク 州 の す べ て の 児 童 裁 判 所 は廃 止 さ れ 家 庭 裁 判 所 と い う 一つ O臨。且 2) と は区 別 さ れ る 。 そ し て新 の 裁 判 所 に お き 代 え ら れ 、 現 行 の家 庭 裁 判 所 法 の 基 礎 と な った 。 ニ ュー ヨ ー ク州 に お い て は 少 年 年 齢 は 七 歳 以 上 、 一 六 歳 未 満 であ り 、 一六 歳 以 上 、 一九 歳 未 満 の い わ ゆ る青 年 犯 罪 者 (ぺo暮窪 巳 法 は デ ュー ・プ ロセ ス に よ る 保 護 規 定 を 児 童 にも 適 用 す る こと と し、 少 年 非 行 と 監 督 を 必 要 と す る 者 を 区 別 し 、 パ レ (5 ) (6) ソ ス ・バ ト リ エの 概 念 は う す れ 、 少 年 非 行 の 認 定 は 合 理 的 疑 い を 越 え る 証 明 の あ る こ と を 必 要 と す る に い た った 。 と く に連 邦 最 高 裁 判 所 が 一九 六 六 年 の ケ ン ト対 合 衆 国 事 件 あ る い は、 そ れ に つづ く 一年 後 の ゴ ー ル ト事 件 、 ウ イ ソ (7) シ ップ 事 件 等 に お け る 、 一連 の判 決 に お い て 適 正 手 続 の諸 権 利 拡 大 が 注 目 さ れ る に い た り 、 ニ ュー ヨ ー ク 州 に お け る 4 叢 論 律 法 家 庭 裁 判 所 法 も 、 児 童 裁 判 所 創 設 い ら い の欠 訣 を 是 正 す る 必 要 に迫 ら れ た 。 つま り 、 一九 七 〇 年 代 ま で は 家 庭 裁 判 所 (∀ 40一 切 OO 兄O⇔ 庁{ 6一 一 Φ珂 ) 知 事 の提 案 に よ り 青 年 局 法 の 理 念 に反 し 、 施 設 は 成 人 犯 罪 者 のも のと 同 一の モデ ル で構 成 さ れ て お り 、 意 義 あ る 職 業 訓 練 や 個 性 に 応 じ た 対 応 を す る も の で は な か った 。 そ こ で 当 時 の ネ ル ソ ン ・ ロ ック フ ェ ラ ー の 権 限 を 州 内 のす べ て の少 年 施 設 に ひ ろ め た 。 こ の 計 画 に そ って 多 く の訓 練 施 設 は閉 鎖 さ れ 、 地 域 社 会 を 地 盤 と し た 計 画 が 急 速 に 実 施 さ れ る に い た った 。 ニ ュー ヨ ー ク 州 は 、 こ こ で 少 年 司 法 シ ス テ ム の保 護 主 義 に傾 く 改 革 の先 頭 に 立 つ こ と と な った 。 こ の た め か 一九 七 〇 年 代 の は じ め に ニ ュー ヨー ク 市 と 他 の州 内 の 大 都 市 に お け る 少 年 に よ る 暴 力 犯 の 急 激 な 増 加 を 生 む に い た った 。 暴 力 犯 の 増 加 は 必 ず し も 少 年 非 行 全 体 の 上 昇 に は 結 び つ い て いな か った が 、 社 会 一 般 に は 少 年 暴 力 犯 に 注 目 が 集 ま った 。 新 聞 や 論 文 な ど で 少 年 の暴 力 犯 を 非 難 し 、 少 年 司 法 シ ス テ ム の 処 遇 プ ログ ラ ム 6◎口吟 吟 ) と ﹁犯 罪 に 関 の効 果 に つ い て の疑 問 と な って あ ら わ れ た 。 こ の 聞 、 社 会 科 学 者 た ち は 少 年 司 法 シ ス テ ム に お け る 処 遇 計 画 が な ん の 効果 も 収 め て いな いこと を 主張 し、 世 論 をあ おり た てた。 か く し て ﹁家 庭 裁 判 所 に関 す る 諮 問 小 委 員 会 ﹂ ( ﹀・・留日匡町 oカロゲ8 日目 葺 Φ。 o口 許 。 霊 目ξ す る ニ ュー ヨ ー ク州 特 別 委 員 会 ﹂ (Zo胡 ㎡o済 留 90留 一 〇2 00日目 盲 9 0ロ 05日。) の 二 つ の 委 員 会 に よ り ニ ュー ヨー ク 州 で の少 年 犯 罪 の劇 的 増 加 に対 し 家 庭 裁 判 所 は 十 分 に そ の対 応 を し て いな い と の調 査 答 申 を う け る こ と に な った 。 漉 ・ 批 判 は青 年 局 の開 放 的 処 遇 早 期 釈放 、逃 走者 の多 い こと にも 向 け ら れ た。 こ れ は 一九 七 五 年 代 も つづ き 、 議 会 で は ﹁ニ ュー ヨ ー ク州 の少 年 司 法 制 度 は 、少 年 を 救 う も の で も 、社 会 を 護 る も の でも な い﹂ と の見解 が 貧 し て発奮 (9) こう した批 判 に答 え て、 多 く の法案 が 一九 七 五年 の議 会 会期 中 に提 供 さ れ た。 そ の 一つが 一九 七 六年 の少 年 司法 改 と 革 法 (↓甘 甘 <。巳 ︼ 。甘 m 己8 問焦o﹃ヨ >6計 μ箋 Φ) と し て 具 体 化 さ れ た 。 同 法 は 家 庭 裁 判 所 制 度 にあ る 種 の ﹁立 法 的 な 刺 激 を与 え る﹂ も のと な つ( 煙 ・ つま り後 述 す る よ う に・ 同 法 は 是 の重 大 な少 年 犯 罪 に対 す る刑罰 は社 ム両 翼 ニ ュー ヨー ク州 に おけ る少年 司法 改 革 とそ の 課題 一 5 一 し て 必 要 で あ る こ と を 認 め た も の で あ った 。 も っと も 重 要 な 点 は 、 ﹁特 定 の重 罪 ﹂ と い う わ く を 設 定 し 、 児 童 が そ の 行 為 に よ り 有 罪 と な った と き は 自 動 的 に 特 定 の 刑 罰 が 科 せ ら れ る も の と し 手 続 と 判 決 を 犯 罪 に も と づ き 区 別 し た こと (11 ) に あ る 。 し か し 家 庭 裁 判 所 は 一六 歳 の す べ て の児 童 に 対 す る 独 占 的 管 轄 権 を も って お り 、 成 人 裁 判 所 へこ の よ う な 事 件 を 移 送す る た め の規 定 はな い。単 に処 分 段階 で の刑 罰 手 段 の選 択権 が採 用 さ れ て いるだ け であ る。 処 遇 と保 護 が い ぜ んと し て少年 司法 の基 本 にあ る。 ニ ュー ヨー ク州 の少 年 保 護 諮 問委 員 会 で は、 つぎ め よう に述 べ て いる。 ﹁"一九 七 六年 少 年 可 法改 革 法 " は少 年 司 法 で扱 う少 年 への 社 会 復 帰 の機 会 を放 棄 す る ことな く 少 年 司 法制 度 に大 (12 ) き な 変 革 を 提 供 し た も の で あ る﹂。 と こ ろ が 同 法 の 成 立 後 二 年 も た た な い 一九 七 八 年 七 月 一四 日 に 少 年 犯 罪 者 法 (言 く。巳 一 Φ O㈱。且 Φ内 ︾9) が 成 立 し (13 ) た 。 そ の特 色 の 一つは刑 事 裁判 所が 管 轄 し て おり 、 重罪 と さ れ て いる リ スト の第 一級 およ び第 二級 の住 居侵 入 に加 え て、第 二級 に強盗 を加 え た こと にあ る。 ま た刑 事 裁判 所 で有 罪 と な った少 年 犯罪 者 に は必要 的 拘 禁刑 を 成文 法 上要 求 (14 ) し た こと にあ る 。 そ し て 一九 七九 年 に刑 事 裁 判 所 か ら の事 件 の移 送 に関 す る手 続 に改 正が な さ れ た。 これ によ って、 移 送 を少 なく し、 刑 事 裁 判 所 への起 訴が 多 くな るな ら、 有 罪 者 は増 加 す る こと と なり、 も し必 要 的拘 禁 刑 が 有 効 と な 留 巳O壱 (2 Φ司 ぱ 済 民o繧留 鳥 田 Z ω笥 吋 o済 ご く8 エΦ ○ 氏g 工賃 ピ薯 " や知名 俸 ㊥oCoS (2 。笥 ㎡o済 < o− ・ 。 。 2p (ω一日 Oロ ]・ ωぎ oqΦH 恥日工 Oず自 冨 。り ㊥暮 獣 ⇔穿 男Φ甘 o 。Φ) は 一、 八 二 四 年 に ニ ュー ヨ ー ク 州 非 行 少 年 保 護 協 会 Qo宕 9 " ↓冨 { oH 任 O 国鳥 O吋日 旬註Oロ O{ 臼ぱくΦロエ● O O#ロ直ロoロ房) が 設 立 し た ニ ュー ヨ ー ク の 保 護 院 れば 犯罪 少 年 は長期 にわ た る拘禁 刑 を余 儀 な く さ れ る。 州 機 関 は事 件 の増 加 と 財 政 的負 担 の増 大 に さら さ れ る こと と な った。 (1 ) o◎冨 9 戸O留 、 亨 蕊 白 )。 国司 首 ㊤ 袖口<ωロ昌Φ べ5 江6① 男Φへ曾 日 申 Og oず2 6 法 律 論 叢一 (2 ) ⑭oゲロ 増` ≦ 1 8 昔 ・ Z o笥 ぎ 甘 く日 。● 9 や. ◎ 力9 8 一 ↑§ S鐸 じ§ 呂 日 工 曽 げ声 ρ ↓甘 完 、 切 掛 e8 崇 2 0菖 ぎ ︼ ロ ぽ 暮 2 ・尾 ● 冨 5 、 。巨 O 矯⑱ロエ2 < 。一 .揖 唇 § 2 Φ司 2 0. ω・ 声Φ◎ ◎ド ぽ 同 色吉 日 G各 § い①笥 肖。済 旨 く⑦巨 Φ 言 。・9 6 ω竃 静昌 . 自問エ ︾ § ■ 。。量 昌 。2箸 ↑知司 竺 ︾ 09 ︾ o吟) が 児 童 裁 判 所 と 家 事 関 係 裁 判 所 を べ。 。ト 畠 ﹄. 同 法 は ﹁目 的 条 項 ﹂ も な く 、 専 門 家 に よ る 公 で の 討 論 も な さ れ ず に 草 案 が 起 草 さ れ 、 投 票 の べ◎。白 唱・ やo◎N. 町 o品 . 切 ﹄c<Φ巳 ﹄o O矯9 エ2 Oo¢昌 8 ↑口唱 ⋮ ︾ ロ O く省 く︽o笥 自 宅幻⑳ ロ。器 e 三 Hり。。﹂、や い旬≦ 男o<⋮ o笥 "< o− 台 N◎ H8 . (↓ ずΦ 司白日 ⋮ ζ Sロ<oロ已Φ 60昌 09 ∂ "巴 図 o{ oH日 " H㊤o◎◎◎● 亨 o力⇔ゲo巳 ㊥o切替 6 0鐸く即 ⇔己oロ ㊥08 8 匙 ﹂ 昌句。。 己oら2 。。べ。。・ ﹀ ・ 男9 ω・ 29 ρ 淳 庄 " U・ や◎。O・ お OO・ ⑳史 戸} . 現 在 は家 庭 裁 判 所 法 P <﹂ ⑱き 一 。 ○ 誉 目合 均 > g "8ウ齢 g ∂ 匂oβ匿 巴 " < oド 同× . 口 ◎。O、 口唱 .↑∼ 9 . (3 ) ぎ 済 2k ・ζ 蓼 22 (4 ) 2 .鴫 . O 宮 一穿 oロ. 切 O.﹀含 (5 ) 甘 霊 ≦ ぎ ω宮 唱. 8 べ 己 ・c力. ω密 二 自 ⇔ (戸qりON ∀升 肖 ・ ︼ ﹁ρ間切w ⇔口・6◎oO). (6 ) 甘 規 定 し て いる (7 ) 臣 日 田冥 一喝. 哀 oO胃 器 口 ω9 。ρ ω。。ω ご ・o。・ 9 一、 09 (8 ) Sぶ く. 白 苔 江 (9 ) 6ひ御告霧 ω。 。べ 9 0力●戸" 后 ΦW・ (10 ) (11 ) 字 ぺ 喝8 ⇔o留 Oユ江ρロ9 2 0胡 パ o井 (12 ) S や。。 2 ・尾 . C 司㌍ o巨 ω冨 8 > 器 o白 雲 喝 ω詰 問色目 ぬ Oo日 日 #審 ● 恒o宮 答 oロ O法 定 0曽 o" 白豆 亭 恒 (13 ) 一九 八. 二年 家 庭 裁 判 所 法 Z .吋 ● ㊥o口口︼ や飴肴 ㈱やO.OO ͡ ●o工 ± . 数 時 間} 90 に 七 九 ペ ー ジ の コピ ー が 立 法 部 メ ン バ ー に 配 布 さ れ た だ け だ と い わ れ る 。 H宮 阜・ 亨 (14 ) 二 現 在 の家庭 裁判 所 法 は ↓九 六 二年 に制定 され た。 同 法 に お いて は、 ﹁少 年 非行 ﹂ と ﹁監督 を 必要 とす る者 ﹂ の 二 つ ニ ュー ヨー ク州 に お け る少年 司法 改 革 とその 課題 一 7 一 (1 ) (2 ) の概 念 は 同 条 項 の も と に 扱 わ れ て い た 。 と こ ろ が 一九 八 二 年 法 に お い て は、 50 の 条 項 で扱 わ れ て お り 、 ゴ ー ル ト 事 件 で 連 邦 最 高 裁 判 所 が 求 め た デ ュー ・プ ロ セ ス の 原 理 の大 部 分 が 具 体 化 さ れ た 。 一九 八 二年 家 庭 裁 判 所 法 は 、 ニ ュー ヨー ク 州 の 裁 判 制 度 の 全 般 的 な 改 正 で の 一部 と し て制 定 さ れ た 。 こ こ で は少 年 非 行 の 手 続 規 定 を 定 め 、 非 行 少 年 と 認 (3 ) 定 さ れ た者 に 対 す る 処 分 命 令 を 決 定 す る 要 因 を 明 確 に し て い る 。 家 庭 裁 判 所 法 に お い て は、 本 条 項 の 手 続 に お い て は 裁 判 所 は地域 社 会 の防衛 と 同 じく 、当 事 者 の最 大 の利 益 を考 慮 し なけ れ ば な らな いと し て いる。 同 法 に お い て は "非 (4) 行 少 年 " と は 七 歳 以 上 一六 歳 未 満 の者 で、 成 人 が 犯 し た な ら ば 犯 罪 と な る 行 為 を 行 な った 者 で あ る 。 ニ ュー ヨー ク 州 で は 一六 歳 以 上 の 者 は 、 成 人 と 同 様 の刑 事 責 任 を 有 し 、 成 人 裁 判 所 で 処 理 さ れ る 。 家 庭 裁 判 所 の関 与 は 、 一六 歳 未 満 >9) の も と で と いう 最 低 年 齢 を 適 用 し て い る少 数 の 州 の 一つ で あ る 。 た だ し 、 無 条 件 の も の で は な い。 重 大 な 犯 罪 に関 し て は 更 生 、 矯 正 お よ び 刑 罰 の選 択 が 可 能 であ る 。 た と え ぽ 家 庭 裁 判 所 は少 年 犯 罪 者 法 Q 二<。巳 冨 ○冷Φロ江2 (5) 判 決 を う け た少 年 に対す る管 轄 権 を有 し て いる。 (1) 句2 日2 切旬日 ε Ooξ 古 賀 吟や・ (2 ) 司o同日2 喝鱒邑 ■ 9 巳 ⇔ 曽 吟。 。、S (3 ) 田 巨 ■ ○。烏 吟φ9 吻●。OH釦 (4 ) 5 旦 ζ Oo昌昌 ︾g 吻ω8 ﹄ { 戸} ・ (5) た だ し 、 少 年 犯 罪 者 法 で 特 定 す る犯 罪 に限 定 さ れ て い る 。 そ の罪 名 は 掛 鏡 一級 殺 人 、 第 二 級 殺 人 、 第 一級 幼 児 誘 拐 ま た は 第 一級 放 火 べ ㈹ 第 一級 暴 行 、 第 一級 故 殺 (日 § 。・一 碧 σq宮 2)、 第 一級 強 姦 、 第 一級 異 常 性 行 為 、 性 虐 待 、 第 二 級 幼 児 誘 拐 で あ る (た だ し 、 こ れ ら の 犯 罪 は 、 い ず れ も 凶 器 を 用 い た 場 合 に 限 る )。 ま た第 二 級 放 火 罪 、 第 一級 強 盗 、 ㈹ 第 一級 ま た は 第 二 級 殺 人 未 遂 ま た は第 一級 幼 児 誘 拐 (以 上 は い ず れ も 一三 歳 、 一四 歳 、 一五 歳 の者 )、 ㈹ 第 一級 住 居 侵 入 、 第 二 級 強 盗 、 O 第 二 級 暴 行 、 第 二 級 住 居 侵 入 (た だ し 条 件 付 で あ り 、 一四 歳 、 一五 歳 の者 に限 ら れ る)。哨ρ日 一 ζ Oo已 仲>9 鋤ωOP N ( 。。↑ 8 法 律 論 叢一 一 訴訟 手 続 の構 成 ( 家 庭 裁 判 所 法 の 全 体 的 な 構 成 は 、 実 質 上 、 一九 六 二年 い ら い変 わ って い な い。 犯 罪 で逮 捕 さ れ た 少 年 は 、 警 察 で釈 放 さ れ 、 両 親 あ る い は 、 そ の者 を 法 的 に 保 護 す る 責 任 あ る 者 に引 き 渡 さ れ る か 、 ま た は 家 庭 裁 判 所 あ る いは 裁 判 所 が 指 定 し た 少 年 拘 禁 施 設 に直 接 送 致 さ れ る 。 裁 判 所 で は 、 少 年 は 、 家 庭 裁 判 所 、 プ ロベ ー シ ョ ン部 の イ ン テ ー ク部 に ま ﹁調 停 な し に終 結 す る か ﹂ (再 9 日ぎ 巴昆 急 汗 ・ わ さ れ 、 プ ロベ ー シ ョ ン ・イ ン テ ー ク で は 、 近 隣 の 争 い や 非 犯 罪 行 為 の平 凡 な 事 件 の区 分 が な さ れ る 。 こ れ ら の事 件 は 、 ﹁イ ソ テ ー ク 段 階 で 調 停 す る﹂ (知 念 巨 庄 餌二 日 品 。) か 、 あ る い は o呉 ①合 百留目o暮 )﹂ の いず れ か の 選 択 が な さ れ る 。 事 件 が イ ン テ ー ク 段 階 で解 決 さ れ な け れ ば 検 察 官 に 任 さ れ る 。 こ の時 点 で 、 検 察 官 は 、 事 件 が 法 的 要 素 を 具 備 し て い る か ど う か を 再 調 査 し 、 起 訴 ま た は 申 立 書 を 起 草 す る か を 決 定 す る 。 申 立 書 が 提 出 さ れ た な ら ば 、 当 該 少 年 は 、 罪 状 認 否 手 続 の た め、 家 庭 裁 判 所 に出 廷 し な け れ ば な ら な い。 罪 状 認 否 手 続 で は 、 適 当 な 者 に 引 き 渡 す た め 仮 釈 放 す る か 、 あ る い は 再 拘 留 す る か の いず れ か を 決 定 す る 。 裁 判 所 が 、 相 ﹁特 別 の 状 況 ﹂ が 生 じ な い か ぎ 当 の 高 い 確 率 で 本 人 は裁 判 所 に 戻 ら な い か 、 あ る い は 別 の犯 罪 行 為 を 行 な う であ ろ う と 判 断 す れ ば 、 本 人 拘 留 (Oo日 § エ) す る こ と が でき る 。 こ の よ う な 拘 留 は 、 最 初 は 三 日 間 だ け で あ る 。 拘 留 は り 、 あ る い は 裁 判 所 が 、 そ の 少 年 が 非 行 少 年 であ る と 信 ず る に 足 り る 相 当 な 理 由 の 見 つ か ら な い かぎ り 、 当 初 の 三 日 間 を 過 ぎ て 延 長 す る こ と は で き な い。 少 年 が 、 A 、 B 、 C ク ラ ス の 重 罪 で起 訴 さ れ た な ら ば 、 拘 留 は 、 新 た な 公 判 日 に 三 日 間 、 あ る い は 一四 日 間 延 長 す る こ と が でき る 。 ﹁法 定 後 見 人 ﹂ (訂司 碧 曽 合§ ) に よ って 家 庭 裁 判 所 に お け る 非 行 事 実 認 定 審 判 は、 現 実 に 法 廷 で争 う ﹁刑 事 ﹂ 裁 判 で あ り 、 陪 審 に よ る 裁 判 で な い点 を 除 い て 、 成 人 の裁 判 と 異 な る と こ ろ はな い。 審 判 時 は 少 年 は 、 あ ら ゆ る 段 階 で ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 一 9 一 代 理 さ れ る 。 法 定 後 見 人 は 、 ニ ュー ヨ ー ク 州 で の実 務 を 認 め ら れ た 代 理 人 で な け れ ば な ら な い 。 (1 ) 家 庭 裁 判 所 が 受 理 し た 申 立 書 の 多 く は、 少 年 に有 罪 判 決 を 宣 告 す る こ と な く 処 理 さ れ る 。 多 く の申 立 書 は、 審 判 前 に 、 起 訴 不 十 分 で却 下 さ れ る 。 検 察 官 が 取 り 下 げ る のも あ れ ば 、 審 判 の際 、 証 拠 不 十 分 で 却 下 さ れ る も の も あ る 。 少 年 が 、 却 下 を 予 想 し て審 判 のも ち 越 し を 認 め ら れ た 場 合 に は、 非 常 に 多 く の数 の 却 下 が 生 ず る 。 少 年 に 有 罪 判 決 が 宣 告 さ れ る と 、 有 罪 答 弁 の際 か 、 あ る い は審 判 後 に 処 分 決 定 審 問 手 続 で 、 少 年 の 監 督 、 処 遇 、 管 理 の 必 要 が あ る か ど う か を 決 定 す る こと に な って いる 。 通 常 の 手 続 で は 、 裁 判 所 は 、 子 ど も の家 庭 的 背 景 、 学 校 の記 録 、 裁 判 歴 を 確 認 す る た め に 、 ﹁調 査 と 報 告 ﹂ を プ ロベ ー シ ョ ン部 に命 じ る 。 裁 判 所 は 、 裁 判 所 の 精 神 科 医 か ら な る 少 年 精 神 衛 生 調 査 局 (切ξ Φ窪 o{ ︼ ≦oロ↓巴 庁o巴 穿 雪田身 ) に よ る 検 査 や 診 査 を 指 示 す る こ と が で き る。 手続 の こ の段階 では、 .少 年 は 、 ・ 通 常 、 仮 釈 放 あ る い は拘 留 さ れ る 。 施 設 へ の拘 留 は 、 当 初 は 一〇 日 間 ま で で あ る が 、 つづ い て 別 に 一〇 日 間 更 新 で き るゆ こ の 期 間 に つづ い て、 少 年 は ﹁特 別 の状 況 ﹂ のあ る と き に 限 り 拘 留 を つづ け る こ と が で き る 。 少 年 の 不 法 な 拘 禁 に対 す る 唯 一の救 済 方 法 は、 ニ ュー ヨー ク 州 最 高 裁 判 所 の 人 身 保 護 令 状 であ る 。 処 分 決 定 審 判 で は 、 少 年 は 再 び 弁 護 人 に よ り 代 理 さ れ るが 、 少 年 の た め の 証 人 を 召 喚 し た り 、 本 人 に 反 対 す る 証 言 を し た 証 人 に反 対 尋 問 を し た り す る こ と が で き る 。 処 分 を 決 定 す る にあ た って は、 裁 判 所 は、 多 数 の 選 択 肢 を も っ て い る 。 も し 少 年 が 、 成 人 で あ った ら 犯 罪 と さ れ た 行 為 を 行 な った こ と が 事 実 であ る に も か か わ ら ず 、 そ の少 年 に 、 監 督 、 管 理 、 処 遇 の 必 要 が な いと し て 、 申 立 書 を 却 下 す る こ と も で き る 。 裁 判 所 は 、 一年 ま で は 判 決 を 猶 予 し た り 、 少 年 に却 下 を 予 期 し て 審 判 も ち 越 し を 認 め る こ と も で き る 。 二年 間 ま で の 期 間 、 少 年 に プ ロベ ー シ ョ ンを 付 す る こ と も 一九 七九年 にお い て 一七 、六 五五 人 の申 立 に対 し 二、 一〇 一人 、 つま り六 五 パ ー セ ントは不 処分 とな って いる。 でき る 。 多 く の少 年 が 、 こ れ ら の 条 項 で 処 理 さ れ て い る 。 (1) 叢 論 律 10 法 一 二 ( 保護措置 甘 s ㎡o口許 二 )句く) で 保 護 措 置 は 、 子 ど も の 家 庭 や 他 の適 当 な 者 の 家 、 あ る い は 施 設 で行 な う こ と が で き る 。 施 設 で の 保 護 措 置 は 、 社 会 (1 ) 福 祉 委 員 (Ω ︾ §9 ④ 巴8 2 息 切8 ∼ 巴 留 ミ ざΦ⋮口留 ) に 加 盟 し た 私 法 人 か 、 少 年 局 (〇三 巴§ 行なう。 社 会 福 祉 委 員 の 施 設 は 、 非 行 少 年 を 収 容 す る た め 州 が 監 督 す る、 宿 泊 施 設 のあ る 学 校 で あ る 。 施 設 は、 そ の 施 設 の プ ログ ラ ム に 不 適 当 と お も わ れ る 少 年 を 拒 否 す る 選 択 権 を 有 し て い る 。 ひ ろ い意 味 で の精 神 病 、 あ る い は 放 火 、 性 犯 罪 で有 罪 判 決 を 受 け た 経 験 の あ る 少 年 は 、 し ば し ば 、 私 法 人 に よ って 拒 否 さ れ る 。 こ れ ら の少 年 は 、 少 年 を 拒 否 す る こと が でき な い少年 局 の保 護 措置 のも と にお かれ る。 少 年 局 の保 護 措置 施 設 には、 ﹁ 第 二種 ﹂ と ﹁第 三 種 ﹂ の 施 設 が あ る 。 ﹁第 二 種 ﹂ の施 設 は 、 通 常 、 集 合 住 宅 あ る い は キ ャ ンプ で 、 市 街 地 の 住 宅 にあ る 。 市 街 地 の住 宅 に 入 れ ら れ た 、 これ ら の少 年 は 、 通 常 、 そ の 地 域 社 会 に と ど ま り 、 そ の地 域 の 学 校 に 通 う 。 し か し 、 彼 ら は 、 個 人 的 自 由 が 制 限 さ れ る 。 地 域 社 会 か ら は 引 き 離 し を 求 め ら れ た が 、 厳 重 な 施 設 に 収 容 す る 必 要 の な い少 年 は 、 キ ャ ンプ に 送 ら れ る 。 第 三 種 の保 護 措 置 は 、 収 容 施 設 に 入 れ る よ う に 求 め ら れ た少 年 のた め のも のであ る 。 一九 七 六 年 ま で は 、 保 護 措 置 は す べ て 、 少 年 が 犯 し た 犯 罪 の い か ん に か か わ ら ず 、 初 め の 一八 か 月 間 行 な わ れ た 。 一九 七 六 年 以 降 は 、 軽 罪 を 犯 し た少 年 に 対 す る 保 護 措 置 の 当 初 の期 間 は 、 一年 に 縮 め ら れ た 。 し か し 、 そ の 保 護 措 置 は 、 裁 判 所 の 許 可 を 得 て 、 少 年 が 一八 歳 の 誕 生 日 を 迎 え る ま で は 、 一年 間 延 長 す る こ と が で き る 。 少 年 が 承 諾 し た な ら ば 、 彼 の 一= 歳 の誕 生 日 ま で 延 長 す る こ と も で き る 。 少 年 局 の 保 護 措 置 は 、 こ の よ う な 施 設 ニ ュー ヨー ク州 にお け る少年 司法 改 革 とそ の課 題 一 11 で 、 少 年 が 保 護 措 置 の期 間 全 部 を 過 ご す よ う に し な け れ ば な ら な いと い う わ け で は な い。 少 年 局 は 、 非 行 少 年 を 第 二 種 あ る い は第 三 種 の 施 設 に、 独 自 に収 容 す る 権 限 を 有 し て い る 。 さ ら に、 少 年 局 は 、 適 切 な 保 護 ・監 督 が な さ れ て お り 、 少 年 が 地 域 社 会 に戻 って も 、 公 共 の 安 全 を 危 険 に さ ら さ な いと 確 信 す る な ら ば 、 そ の非 行 少 年 を 釈 放 す る こと が でき る 。 知08 0江oロ O⑳9 0叶 ) に 収 容 さ れ た 。 エル マイ ラ収 容 所 は、 中 程 度 の 一九 七 六年 ま で は 、 A 、 B 級 の重 罪 で起 訴 さ れ た 一五 歳 の少 年 は、 分 離 し た 別 個 の部 門 に 送 ら れ た 。 こ れ ら の少 年 は 、 三 年 間 の期 間 、 エ ル マイ ラ収 容 所 (巴 旦 岳 警 備 体 制 で 、 矯 正 局 が 運 営 す る 成 人 の 刑 務 所 で 、 一六 歳 か ら 一= 歳 ま で の範 囲 の犯 罪 者 の た め の も の であ る 。 陪 審 裁 判 な し に 、 三 年 間 、 成 人 の 刑 務 所 に 子 ど も を 収 容 す る こ と は 、 適 正 手 続 と 平 等 保 護 に 関 し て 、 憲 法 上 の問 題 が 生 じ て い る 。 そ れ に も か か わ ら ず 、 連 邦 の 裁 判 所 も 、 州 の裁 判 所 も 、 分 離 処 遇 の た め 一五 歳 の少 年 を 選 抜 す る こと は 、 法 の 目 的 に 差 し 支 え な い合 理 的 な 関 係 が な い わ け で は な い と い う 事 実 と マ ッキ ーパ ー 判 決 を も と に 、 そ の法 律 を 維 持 し て いる 。 一九 九 〇 年 現 在 、 ニ ュー ヨ ー ク州 の収 容 の ほ ぼ 二 五 パ ー セ ン ト は私 法 人 が 少 年 を 収 容 し て い る 。 詳 細 に つ い て は 本 稿 四 一 ㈲ 注 (13 )参 照 。 (1) 憲法上 の諸問題 は ニ ュー ヨ ー ク 州 の 少 年 立 法 に も 決 定 的 な 影 響 を 与 え た 。 合 衆 国 最 高 裁 は修 正 第 一四 条 のデ ュー ・プ ロ セ ス の文 言 は 合 衆 国 最 高 裁 判 所 が パ レ ソ ス ・バ ト リ エ原 理 に 対 応 し て 児 童 へ の憲 法 上 の権 利 を 強 調 し た 、 数 年 ら い の 顕 著 な 改 革 (三) 叢 論 律 12 法 一 (1 ) 少 年 を 拘 禁 す る 結 果 と な る 非 行 審 判 に も 適 用 さ れ な け れ ば な ら ず 、 修 正 第 一四 条 は 権 利 章 典 (匂o≡ も に成 人 だ け のも の であ ってはな ら な いと し た。 o͡ 担 oq宮 。。 ) とと 告 訴 ま た は 告 発 の告 知 は裁 判 所 審 判 に先 立 って な さ れ な け れ ば な ら な い 。 か く し て 家 庭 裁 判 所 に お け る 少 年 の犯 罪 は基 本 的 に デ ュー ・プ ロ セ ス に従 う 必 要 が あ り 刑 事 裁 判 に お け る 成 人 に 対 す る の と 同 ︼の基 準 で あ る べ き と さ れ て い る 。 つ ま り 刑 事 訴 訟 法 で 規 定 す る す べ て の権 利 は少 年 手 続 に お い て も 基 本 に さ れ る 。 た だ し これ ら の基 本 権 は "児 童 の 最 大 の利 益 " に お い て 基 本 と な る こ と に注 目 し て お く 必 要 が あ る 。 家 庭 裁 判 所 法 弟 三 節 は、 現 在 で は少 年 に対 し 、 熟 否 権 、 弁 護 人 選 任 権 、 大 陪 審 に よ る検 分 、 法 制 定 に 先 立 って裁 決 (2) さ れ た証 拠 物 の破 棄 、 等 々 の権 利 を 含 む成 人刑 事 手 続 の諸 規 定 が少 年 手 続 にも組 み込 ま れ て いる。 少年 手続 に おけ る 法定 代 理 人 選任 権 はも っと も基 本 的 な 要素 の 一つであ り、 本 人 が貧 困 であ るとき は州 が準 備 す る。 児 童 お よ びそ の両 (3 ) 親 に は弁 護 人 を依 頼 す る権 利 が 告 げ ら れ、 も し弁 護 人 を依 頼 でき なけ れば 裁判 所 が 任 命 す る 。 ただ し、 こ の権 利 は 明 白 な権 利 の放 棄 お よび 憲 法 上 の権 利 に関 し知 識 を有 す る とき は放棄 す る こと が でき る。 訴追 権 者 の児 童 に対 す る告 知 義 務 の違 反 は少 年 によ る有 罪 答弁 を無 効 とす る要 件 と な る。 ま た少年 によ る弁 護 人選 任 権 の放 棄 は 両親 の不同意 のも と に は成 立 しな い。裁 判 所 が 家 庭裁 判 所 に基づ き 被 告 人 に対 し、 事実 認 定 後 、 処 分 決 定 審 判 の前 に精 神 鑑 定 を命 じ たと き は被 告 人 は弁護 人 の立 会 ま た は診 断 への関 与 を 求 め る憲 法 上 の権 利 も 成 文 法 上 の (4 ) 権 利 も 有 し な い。 精 神 鑑定 段 階 で の ミ ラ ンダ 警 告 の不順 守 は自 己罪 状 認 定権 の侵 害 と はな ら な い。 当 該 犯罪 に被 告 人 が 関与 し て いる か の捜 査 が 形式 的 手 続 の期 間 内 に終 了 し て いな け れば 、 予 備 審 問手 続 に お いて弁 護 人 を 出席 さ せ る憲 法 上 の権 利 は被 告 人 に与 え ら れ て いな い。 さら に警 察官 は被 告 人 が無 関 係 な こと で引 立 てら れ て おり 、 そ の時 点 で弁 護 人が お そ ら く法 廷 内 に いる こと等 に つ いて は知 って いる か、 あ る いは知 るべき であ るが 、 被 告 ニ ュー ヨー ク州 に おけ る少年 司法 改 革 とそ の課題 一 一 13 人 の た め に 弁 護 人 を 探 し 出 し 、 あ る い は 出 廷 さ せ る 機 会 を 提 供 す る 、 い か な る 義 務 も も た な い。 第 三 節 で は少 年 が 陪 審 に よ る 審 判 を 求 め る資 格 が あ る か ど う か に つ い て は 規 定 し て い な い 。 改 正 前 の 法 律 で は当 該 非 行 行 為 の認 定 が 憲 法 上 の要 請 を 満 た し て い る か ど う か に 関 係 な く 陪 審 に よ る審 判 を 開 く も の と し て い た 。 こ の よ う な 手 続 に陪 審 制 を 要 求 す る こと は 裁 判 官 に よ る 審 判 よ り も 少 年 裁 判 に事 実 認 定 過 程 に い っそ う の形 式 性 を も た ら す 結 果 と な る 。 さ ら に 家 庭 裁 判 所 は陪 審 に よ る審 判 を 予 想 し て い な い の で、 非 行 認 定 を い っそ う 非 現 実 的 か つ 破 壊 的 な も の とす る危 険 性 が あ る。 被 告 人 は 基 本 的 に は 憲 法 上 の 正 当 な 審 判 を う け る 者 で あ る こ と は い う ま で も な いが 、 州 ま た は 連 邦 法 に 基 づ き 完 壁 な デ ュー ・プ ロ セ ス権 が あ る わ け で は な い。 少 年 手 続 に お い て は 二 重 危 険 則 (エoロげ一 ⑳﹄ 8 富 江 町) は 訴 え の取 消 (法⋮ §富邑 ) が 被 告 人 の利 益 と な る と き に 再 審 す る こと を 禁 じ て い る 。 刑 事 手 続 の各 条 項 は刑 事 裁 判 に お け る 基 本 的 な 手 (5) 続 上 の 権 利 を 定 め て い る も の であ り 、 家 庭 裁 判 所 に お いて は 処 分 の違 法 性 に 抵 抗 す る た め デ ェー ・プ ロ セ ス に 含 ま れ る基 本 的権 利 を少 年非 行 手 続 に充 当す るも のであ る。 少年 非行 手 続 は長年 に わ たり 本質 的 に は準 犯 罪 と し て扱 られ てき た。 し かる に、 刑 事 手続 に関 す る若 干 の憲 法 上 の (6 ) 保 障 権 が少 年 にも 考慮 さ れ る に いた ったが、 少 なく と も刑 事 手 続 法 の諸 条 項 はこ の種 の条 項 を とく に準 用 す る こと が 特 定 さ れ て いる の でなけ れ ば少 年 非 行 手 続 に適 用 す る も ので はな い。 ただ し家 庭 裁 判 所 法が 規 定 す る類 似 規定 の解 釈 (7) に刑事 手続 法 の司 法判 断 が 役 立 つこと はあ り得 る。 そ の意 味 では少 年 にも 成 人 と同 じ く デ ュー ・プ ロセ ス の適 用 が あ る 。 二重 危 険 則 に関 す る刑事 手続 法 の規定 は明 ら か に少 年 非 行 手続 にも適 用が あ る。 二重 危 険 の問 題 は控 訴過 程 で生 (8 ) ず る ことが 多 い。 それ は有罪 の後 に同 一犯 罪 で公 訴 され る こと の禁 止 を す るも のであ り、 少 年 裁 判所 手 続 にも 当 然 に 適 用が あ る し、 ま た刑 法 の保 障 規定 も 少 年 非行 手 続 に適 用が あ る。 ただ し刑 事 手 続 法 の保 釈 逃 走 法 (匿 ⋮ 一 言目豆畠 14 法 律 論 叢一 留書巨Φ) は少 年 手続 には適 用 さ れ な い。 家 庭 裁 判 所 法 で は申 請 が受 理 され た後 あ る い は少 年 犯 罪 者 の意 に反 し、 刑事 手 続 法 に準 じ て手 続 を移 動 す る 命令 に (9 ) 署 名 す る旨 の規 定 が あ り、 そ の とき は被 告 人 はす み や か に事実 審 判 を う け る 。少 年 が逮 捕 され た時点 から 、 そ の少 年 が 重 犯 罪 を 犯 し たが 故 に申 請 が 受 理 さ れ る時 点 ま でに 一八か月 が経 過 した ケー スに お いて、 少年 の迅速 な審 判 を受 け (Ol ) る権 利 を考 慮 し て、 四 つの項 目 が考 慮 さ れ る べき だ とさ れ た 。① 遅 延 の長 さ、 ② 遅 延 の理由 、③ 少年 の実 際 の損 害 の 程 度 、④ 犯 罪 の軽 重 。 少 年 の弁 護 人 選任 権 に関 し て は、 被 疑 者 が最 初 に尋 問 さ れ た時 点 で、 か つ裁 判 所 に出 頭 した時 点 で児 童 お よ び両 親 ま た は そ の児 童 の保 護 に法 的責 任 あ る者 に、 ま た児 童 に は熟 否 権 のあ る こと を 告げ な け れ ば な ら な い。 そ の告 知 に は 尋 問 に おけ る弁 護 人 立会 の権 利、 も し児 童 に資 力 が な け れば 無 料 で弁護 人 を付 す こと のでき る権 利 、 ま た は 裁判 所 が 指名 す る弁 護 人 (↑知者 碩g 昆 § ) が 準備 さ れ る こと を内 容 と す る 。 弁 護 人選 任 権 お よび熟 否 権 の不 告知 は有 罪 無効 を 要 求す る に価 す る ほど 重 大 な も の であ る。 た だ し、 少年 か ら得 ら れ た罪 と な る証拠 が 存 在 せず 、 そ の記 録が 少 年 が 罪 状認 定 の段 階 にお いて弁護 人 から 申 立 て ら れ たも の かど う か明 ら か でな いと き で、 さも な け れば 他 に損 害 を うけ た ことが 明 白 と な ら な い場 合 は、 告 知 義務 の 欠 落 は少 年 の憲 法 上 の権 利 を侵 害 した こと に はな ら な い。 一連 の重 大犯 逮 捕 に際 し警 察 が 、 被疑 者 の家 宅 に逮 捕 令 状 な く同 意 な く 入 り 込む こと を禁 じ て いる規 則 は少 年非 行 手 続 に お いても 適 用 さ れ る 。 ニ ュー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 15 ① 指 紋 非 行 あ る少 年 と し て申 立 てら れ た少 年 、あ る いは逮 捕 はし な いが非 行 あ る少年 と し て記録 さ れ た後 にお いて、警 察 は (11 ) 指 紋 を と るも のとす る。そ の要 件 の第 一は、逮 捕 の対象 とな って いる犯 罪 が A ま た はB級 重 犯 で 一一歳 以 上 の児童 であ o( 。 江田㌣ る と き 、 第 二 は逮 捕 の対 象 と な って い る 犯 罪 が C 級 重 犯 で 一三歳 以 上 の 児 童 で あ る と き であ る 。 指 紋 を と る こ と の で き る と き は 写 真 お よ び 掌 紋 も と る こ と が でき る 。 こ れ ら の指 紋 はす み や か に刑 事 裁 判 部 局 (吋昔 在 蕊巴§ ロ巴 ぎ 巴 8 器向く一 8 。・ ) に 送 付 さ れ 、警 察 に 留 め て お く こ と は で き な い 。指 紋 お よ び 写 真 の コピ ー は秘 密 に さ れ 成 人 の フ (12 ) アイ ル と は 別 扱 いが 要 求 さ れ る 。 重 大 犯 の対 象 者 の指 紋 等 は 関 係 あ る そ の 他 の情 報 と と も に 刑 事 裁 判 部 局 に 提 出 さ れ る 。 た だ し 一 ︼歳 も し く は 一二 歳 の 者 に つ い て は、 そ の犯 罪 が A ま た は B ク ラ ス の 重 犯 罪 に 限 ら れ る 。 こ れ ら の資 料 (13 ) は そ の後 の 成 人 刑 事 記 録 の部 分 を な す が 、 少 年 が 二 一歳 に 達 し て も 刑 事 事 件 に か か わ り を も た な い か 、 少 な く と も 三 審判の目的 年 間 か か わ り を も た な いと き は 、 す べ て の記 録 は 破 棄 さ れ な け れ ば な ら な い 。 旬 少 年 審 判 の目 的 は、 そ の児童 が な にを告 発 さ れ て いる の か、 あ る いは放任 さ れ て いる のか否 かを決 定 す るも のであ り、 刑 事 審 判 では なく 不 法行 為 者 を 罰す る た め のも のでも な い。 少 年 が 犯 し た悪 行 は犯 罪 と し て分 類 さ れ るも ので は な い。 審 判 の目的 は犯 罪 者 と な る危 険あ る者 への救 済 にあ る 。 それ 故 に審 判 手 続 は刑事 手 続 と は異な り 、 刑事 裁 判 に お いて憲 法 お よ び成 文法 により 定 めら れ て いる保 障 規 定 が権 利 と し て、あ る いは不 可欠 のも のと し て順 守 さ れ る べき も ので はな い。 し か し、 審判 はそ の児 童 が何 を な し た か、 あ る いは放 任 され て いる のか否 かを決 定 す る こと にあ っ て、 審 判 の目 的 の 一つが少 年 の慣 習 的非 行 への危 険 あ る者 への警 告 であ る故 に、 そ れ は証 拠 に基 づ かねば な らず 、 十 論 律 16 叢一 法 一 分 な証 拠 によ り関 与 の必要 性 が 示 さ れ なけ れ ば な らな い。 た だ し家 庭 裁判 所 の事 実認 定 は児 童が 何 を な し た か に重 点 N工 ③N∨) は 法 に お け る デ ュー . が あ る の で は な く て 、 児 童 に 何 を な す べ き か を 決 定 す る も の で あ る 。 家 庭 裁 判 所 は、 し た が って 少 年 の 非 行 と 他 の 家 族 問 題 と い う 社 会 的 見 地 か ら は じ め ら れ ね ば な ら な い。 一九 六 七 年 の連 邦 最 高 裁 に よ る ゴ ー ル ト 判 決 (goooべ dωH" o◎べ ω(ぷ HふNc◎" 戸oo ︼ ﹁臣 プ ロセ ス の憲 法 上 の 権 利 が 少 年 手 続 の段 階 で 順 守 さ れ な け れ ば な ら な い こ と を 強 調 し た も の であ った 。 し か し 同 判 決 は 少 年 手 続 に お い て、 す べ て の 憲 法 上 の権 利 が 刑 事 手 続 と 同 様 に 完 全 に要 求 さ れ る と し た も の で な か った こ と に 注 目 し て お く 必 要 が あ る 。 つ ま り 同 判 決 は 、 ① 裁 判 手 続 の進 行 状 況 が 十 分 に知 ら せ ら れ る こ と 、 ② 弁 護 人 選 任 権 、 ③ 罪 状 認 否 の 特 権 、 ④ 自 白 の任 意 性 を 争 う 権 利 を 内 容 と し た も の であ る 。 つま り ゴ ー ル ト 判 決 で は "わ れ わ れ は 、 審 判 は 刑 (41 ) (15 ) 事 裁 判 の す べ て の要 求 を 充 足 す る こ と を 求 め て い る の で は な く て 、 デ ェー ・プ ロ セ スと 正 当 な 処 遇 の本 質 を 必 要 と す る ことを 支 持 す る " と述 べ て いる。 少 年 の デ ュ ー ・プ ロ セ ス に 関 す る 最 高 裁 判 決 で注 目 さ れ る の は ウ イ ン シ ップ 判 決 であ る 。 こ の判 決 で は 少 年 審 判 に (61) 対 し て 刑 事 裁 判 で要 求 さ れ る と 同 等 の証 拠 の証 明 を 要 求 し た 。 と こ ろ が ニ ュー ヨー ク高 等 裁 判 所 で は 、 反 対 に、 少 年 (17 ) が 成 人が 犯 した な らば 犯 罪 と され る事 件 に つい て ﹁合 理 的疑 いを越 え る﹂ 証 拠 で十 分 であ る ことを支 持 し て い る。も っと も 合 衆 国 最 高 裁 で は ニ ュー ヨ ー ク高 裁 に 反 対 し 、 ウ イ ン シ ップ 判 決 を 遡 及 し て 適 用 す べ き 判 決 を 出 し て い る 。 少 年 審 判 の 目 的 が 少 年 の更 生 に あ る に し て も 、 自 白 を 裏 づ け る 確 証 に つ い て は 刑 事 手 続 に お け る 同 様 の原 理 が 支 配 さ れ る 。 し か し 、 少 年 手 続 に お い て は、 少 年 は 、 そ の確 証 に 反 論 す る た め に証 拠 の正 当 性 を 確 認 す る た め の予 備 尋 問 (ζ 昆 円く臼 弓Φo自 笠 く自己 o) に お い て は 、 ゴ ー ル ト 判 決 の 警 告 的 指 摘 を 明 白 に し て 、 (田 ) (<O芦 刈工一 目 Φ) す る権 利 が あ る 。 違 法 収 集 排 除 の原 則 適 用 に つ い て は 成 人 と 少 年 の 問 に区 別 が あ って は な ら な い 。 と こ ろ で 、 マ ッキ ーパ ー 判 決 、 17 ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 少 年 審 判 で は 刑 事 裁 判 の要 求 のす べ て に 順 応 す る 必 要 が な く 、 デ ュー ・プ ロセ ス は犯 罪 の嫌 疑 あ る 少 年 に陪 審 に よ る 審 理 を う け る 権 利 を 含 め な い こ と を 判 示 し た 。 ニ ュー ヨ ー ク の高 等 裁 判 所 に お い て は 、 陪 審 の 問 題 は 意 見 が わ か れ て お り 、事 実 審 に お い て認 め ら れ る デ ュー ・プ ロ セ ス権 の範 囲 の決 定 に は 消 極 的 であ り 、少 年 に 三 年 の 施 設 収 容 を 命 ず る (91 ) 非 行 の事 実 審 に お い て も 成 人 と 少 年 と で は 陪 審 の 目 的 に 区 別 が な さ れ る こ と は 憲 法 上 許 さ れ て いる も の と し て い る 。 し か し 少 年 に刑 事 罰 を 科 す と き に も 陪 審 に よ る 審 判 が 許 さ れ な い か に つ い て は 問 題 が 残 さ れ て い る 。 理 論 的 に は少 年 手 続 に対 し 完 全 な デ ュー ・プ ロ セ ス権 を 適 用 す る こ と が 、少 年 裁 判 所 の 目 的 を あ る い は阻 害 す る 逆 の (20 ) 危 険 のな か で 児 童 の最 大 の利 益 に な る も の と いう も の は 何 で あ る か と い う こ と で あ る 。 ニ ュ! ヨー ク高 等 裁 判 所 判 事 で後 に 最 高 裁 判 事 と な った バ ー ガ ソ (]昆 σqo bdΦ晶 § ) は ﹁少 年 裁 判 所 は 通 常 の 手 段 や 、 刑 法 上 の根 深 い帰 結 と は か け 離 さ れ る べ き と こ ろ に 非 行 少 年 処 遇 の 買 う み が あ る ﹂と 述 べ て いる 。さ ら に 同 判 事 は ﹁裁 判 所 の こ ん に ち の意 見 は 、 (㎡o耳広 丘 こ こ に お い て 、 す べ て の少 年 手 続 は 憲 法 上 の制 限 下 にあ る 刑 事 手 続 に あ る 。 こ こ か ら い え る こと は 少 年 裁 判 所 と 伝 統 的 な 刑 事 裁 判 所 内 の 相 違 が 侵 食 さ れ て い る こ と に あ る 。 少 年 裁 判 制 度 の基 本 原 理 は 刑 事 裁 判 所 が 少 年 o埼m且 Φ屋) の特 殊 で、 と き と し て 微 妙 な 問 題 を 扱 う よ り も 善 意 と 非 形 式 性 を 具 え る と こ ろ にあ った 。 私 は こ の 分 野 に 関 し て は 州 の立 法 上 の判 断 を 克 服 す る に は デ ュー ・プ ロ セ スと い う 憲 法 上 の 要 請 を 必 要 と し な いと 考 え て お り 、 私 は す で に 制 約 さ れ て いる 事 態 と 意 見 を 異 に す る 。 少 年 裁 判 制 度 が 必 要 ど し て い る も の は 法 的 手 続 の飾 り 物 な い し は 司 法 , . ・ ﹁ 的 形 式 で あ って は な ら ず 、 少 年 裁 判 制 度 が 、 こ の裁 判 所 か ら く り 返 さ れ る 暴 力 か ら 生 き 残 る こ と が で き る な ら ば 、 そ れ は 休 み と 奉 仕 せ ん が た め の裁 量 そ のも の で あ る ﹂。 と 述 べ る 。 (1) 首 星 O知己︹ ω。。やd切■ 戸 。 。ド 臣 2 9 \ 。。べo㌃ 6二 ふ毘 台 ㊤ ミ ): (2) O品 躍 ゲ碧 . P 留 日一 言 60 舞 吟ζ 笥 p 註 市内 ㏄註 8楡 ぎ Z・鴫・ <oド ピ 眉・S 5 9 ■ Oo葺 吟>2 ⑳。。8.靭 ωωド恒 ωωOふ・ 論 律 法 18 叢一 ω。 。や d◎力 戸L 。。冒 臣 2 総 べ 。。べ o力 江 戸由 。。 (冶 自 ). 百曽 巳昌oqω・ い わ ゆ る ミ ラ ン ダ 準 則 に よ る 警 告 な い し 注 意 。 ① 黙 秘 す る 権 利 のあ る こ と 、 ② 供 述 す れ ば 不 利 益 な (3 ) 甘 器 O宕 言 (4) 呂 #碧 合 (1 0) (9 ) (8 ) (7 ) 喝㊤日 声 ■ O巴 鼠 困ず白目. ㊤ oや 息 ひ 勺● N心・ 冨 知暮 魯 o{ nゲ2 げ Φ ﹀ ●﹀ 二 戸鶏 岡§ ㈱ω8 . ・ ピ ͡ と・ ㊥mロ巴 ↑釦零 " 曽 窃 NP ω9 ︽Ow ⑳ω◎・O研・ 哨旬日 ぷ 百 司 ρ日 工× Ooβ詳 > 9 ⑳ωOω・N 60日 吟 ﹀ 魯 ⑳ωOΦ・H ρ ×文 豆 ・ ( Φ) ・ . > U N エ O睡 、 切9 弍 合ω 主 唱. ◎◎Φべ ζ ω ω留 " り⇔ ◎力O⇒ 声8 Q◎" 心O ↑岡江 N江 ωΦ◎。" Oや⇔ 写 旬日 < O# 尾 o冷 Z o司 必♂ 目㌻ N ら Φ9 " 戸口品 ・ 0{ ω自白 ρ亀 ミ こ Nふ 2 鴫 N店 口Φ◎ NOΦ 2 町 むo N島 木忘 ・ Nふや 2 国 恥工 N認 " 戸㊤ΦO◆ ロoロ泣 目 御目. 。り Z ⑦笥 ㎡ o民犀 用田日 工匂 Zぺ む力 Nら ピ◎◎P 戸⑩"⊃O・ 証 拠 と な る こ と 、 ③ 弁 護 人 立 会 権 、 ④ 公 費 に よ る弁 護 人 依 頼 権 (田 中 編 ・英 米 法 辞 典 、 五 五 九 ペ ー ジ 参 照 )。 (5) 9 語 o q庁き 、 望 。∨ 書 .唱二 P (11 ) 哨旬日 エ町 60官許 > 9 砺ω恕 ﹄ (6) 留 日 ● 09 詳 ︾9 ⑳ωOω.声・ (12 ) 哨辞旨 =繁 Ooc答 ︾ 9 ⑳ωOω・ω◆ (13 ) ω◎oべ 白 む力︼" ◎o﹃ む りO吟 HふN◎◎w 声◎o ↑国鳥 Nら 切Nべ﹀ ︼qうOべ Oo已 坤 > 9 (14 ) ︼昌 苫 O。已 ↓ ︾ g ⑳日 O・N・ (15 ) ︼ ≦①口9 { ■ (16 ) (17 ) ﹄Oω d ω 日 ◎o・O戸 む力0神 戸OやP 卜 ⊃㊤ ピ国工 N阜 Φ︽8 戸㊤べH・ ピ御者 w < O−. N 戸O◎◎ふ 0ロ目 三 巴 才 Φ 白◎ロO唱一 〇旨 Oロ︹ 噂・ 戸ω︽O. (18 ) 切Opa 日 oロ。 ω 之 ⑦司 吋 o同氏 噺旬日 剛 ζ ふOべ く ω NOω、 O鳴 mO古 ま Oど ωN ↑臣 (19 ) 臣 定 . 勺・ ピω烏 ふ . ↑釦笥 ・ oO. 6{ ⇔. O・ お ± ・ (20 ) ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 19 (1 ) 一九 七 六 年 の 少 年 司 法 改 正 法 (臣Φ。。声胃 9 乱 W㊥︼§ 匂) ﹀。戸 O司﹀) を 定 め た こ と で あ る 。 第 二 の改 正 点 は、 家 庭 裁 判 所 に お い て 、 地 方 検 事 が 少 年 事 件 を 重罪指定行為 起 訴 す る こと を 認 め た こ と であ る 。 ω品目讐o△ 蜀江oξ 改 正 点 は 、 新 し い犯 罪 ク ラ ス、 つま り ﹁制 限 的 保 護 措 置 (苫 切 註 6丹 ぞ6 亘①8 目。ロ古 )﹂ を な す た め の重 罪 指 定 行 為 (9 ・ る と 同 時 に、 地 域 社 会 の保 護 の 必 要 性 も 考 慮 す る よ う に 明 確 に求 め て い る 。 少 年 司 法 改 正 法 に お け る も っと も 重 要 な (2 ) れ た 少 年 法 の 理 念 と は か な り 異 な った も の と な った 。 少 年 司 法 改 正 法 は 、 家 庭 裁 判 所 に 少 年 の最 大 の利 益 を 追 求 さ せ 一九 七 六 年 の少 年 司 法 改 正 法 (↓庁o 甘 <Φ艮 一 。ご ω 亘8 ヵo { oN日 ︾9"山 間︾) は 、 イ リ ノ イ 州 に お い て最 初 に 制 定 さ 三 書面 によ る許 可 が要 求 さ れ る。 第 三 に、 各 家 庭裁 判 所 に独 立 し た部 局 が 、 とく に重 罪指 定 行為 の申 立書 を 審 理す る た 重罪 指定 行 為 の申 立書 を 調整 す る際 に、 申 立書 は却下 を予 想 し て審 理 を 継続 審 議 と す る こと は でき な いし 、 裁判 官 の で起 訴 され たな らば 、 こ の事 実 は、申 立書 に お いて とく に注 目 され な け れば な ら な い。 第 二 に、 イ ンテ ー ク の段 階 で た 。 そ の結 果 と し て、 いく つか の規定 で、 重 罪指 定 行 為 と 通常 の非行 とが 区 別 さ れ た。 第 一に、 少 年 が 重 罪指 定 行 為 議 し て いる。裁 判 所 や 他 の機 関 は、も っとも重 大 な犯 罪 で起 訴 され た少 年 に専 念 す る ことが重 要 であ ると 議会 は考 え (3 ) 姦 、 異 常 性 行 為 と い った 犯 罪 を 構 成 す る 行 為 を 、 一四 歳 以 上 の少 年 が 行 な った 場 合 、 そ れ を 重 罪 指 定 行 為 と す る と 定 少 年 司 法 改 正 法 は 、 成 人 が 行 な った な ら ば 、 殺 人 、 殺 人 未 遂 、 強 盗 、 略 取 誘 拐 、 放 火 、 不 法 目 的 侵 入 、 暴 行 、 強 (一) 論 律 法 (4) o◎。呈 。目 打 § 。͡ 2 。考 ぎ 纂 ) . め に設置 さ れ た。第 四 に、 申 立書 を 提 出す る検 察 官 はす べ て の処分 審 理 に つ いて文書 によ る告 知書 を提 出 しなけ れ ば ドqっざ " O音 質 2 。。べ。。 (ζ 。控 目 蔓 、 ω冶ぶ な らず 、 証 拠 の提出 が 求 めら れ る。 (1) e 司 o( Z 6笥 属o済 (2 ) ]ら 惚 出 ・ ㊥自 署 。・p (3) 民 ◆ 鋤べ烏 (ゲ)` (4 ) 崖 . ●謹 ω・ 重罪犯 に対する制限的保護措置 のあ る 施 設 に 収 容 し な く て は な ら な い 。 裁 判 所 の 命 令 ま た は 少 年 局 長 あ る い は 局 次 長 の 書 面 に よ る 承 認 な し に こ の 最 か 月 間 は、 少 年 局 が 指 定 す る ﹁警 備 施 設 ﹂ (Φ Φ2 苫 ͡ 知。≡ 目 ) に 送 ら れ る 。 そ の 後 は、 少 年 は 、 一二 か 月 間 、 宿 泊 施 設 (3) 有 罪 判 決 を宣 告 さ れ た な らぽ 、 少年 局 の保 護 措置 は、 当初 は 五年 間 と し なく て はな ら な い。 最初 の 一二 か月 か ら 一八 への収 容 を含 む、 通 常 の処分 を 受 け る対 象 とな る 。制 限 的保 護 措 置 が 命 じ られ 、 少年 がA ク ラ スと指 定 さ れ た重 罪 で 報 告 に基 づ く も のと さ れ て いる。 裁判 所 が 制 限 的保 護 措 置 を選 択 し な いと き は、 少 年 は、 一八 か月 の第 三類警 備 施設 (2 ) ど う か を 決 め る よ う に 要 請 さ れ て い る 。 こ の 決 定 は、 少 年 司 法 改 正 法 で定 め る 基 準 に 加 え て 、 詳 細 な プ ロベ ー シ ョ ン 少 年 司 法 改 正 法 のも と で は 、 家 庭 裁 判 所 は 、 二〇 日 以 内 の事 実 認 定 の 間 に、 少 年 に制 限 的 保 護 措 置 を 必 要 と す る か 世 紀 の改 革 者 た ち の理 念 が 、 少 年 司 法 改 正 法 のも と で、 完 全 に廃 止 さ れ た わ け で は な い と い う 。 (1 ) 護 措置 ﹂ が 設 け ら れ た。 少年 が 、 これ ま で の環 境 から離 れ た状 況 のも と で、密 度 あ る矯 正 処 遇 を受 け る 限 り は、 一九 重罪 指 定 行 為 を犯 し た犯 罪 者 に適 用 す る処 分 に代 って、 エル マイ ラ (巴 §岸知)収 容 所 へ三年 間収 容 す る ﹁制限 的 保 (ニ) 20 叢一 ニ ュ ー ヨー ク州 に お け る少 年 司 法 改 革 とそ の課 題 一 一 21 初 の 二 年 間 の収 容 中 、'少 年 の 釈 放 を 許 さ な い と す る き び し い 制 限 が 少 年 局 に 課 せ ら れ て い る 。 A ク ラ ス以 外 の 重 罪 指 定 行 為 を 犯 し た 少 年 は 、 三 年 間 の収 容 を 科 せ ら れ る 。 そ の 最 初 の 六 か 月 か ら 一二 か 月 は 、 警 (4 ) 備 体 制 の厳 重 な 施 設 で 過 ご し 、 次 の 六 か 月 か ら 一二 か 月 は 宿 泊 施 設 の あ る 施 設 に 収 容 さ れ る 。 こ の 双 方 の 収 容 形 態 門 之2 ㎡。﹃犀. 切 言 ︿⑱巳 一 Φ O穿 且 2 お◎ 。ρ 恒 ミ . 司 8昔 冨き ﹀昌 03 3 2 ⑪且 >9 一 違 p 司。註 ﹃ 日 9 げ旬ロ ↑2 は、 少 年 局 の要 請 に よ る 裁 判 所 の 命 令 に よ り 、 一年 ご と に 更 新 さ れ 、 少 年 が 二 一歳 の誕 生 日 ま で 更 新 さ れ る 。 (1) 甘 ぎ S8 日 ① <oF − × (2) ↑自笥 o{ Zo弍 町o同口 吻ぷ ωlP 裁 判 所 は m 被 告 人 の最 大 の 利 益 と 必 要 性 、 ② プ ロベ ー シ ョ ン調 査 に よ る 被 告 人 の前 歴 と 背 ﹁重 警 備 施 設 ﹂ (切9 c8 冒 ⇔ふ 一 一 蔓 ) と は 物 理 的 拘 束 の構 造 、 武 器 お よ び 処 置 の 可能 な 施 設 (一白 ΦΣ ド ( ﹄) )。 景 、 ③ 犯 罪 の性 質 と 状 況 、 ㈲ 地 域 社 会 か ら 隔 離 す る 必 要 性 な ど 。 (3) 惚 Oω① ︹ 恥) ◆ 少 年 犯 罪 者 の起 訴 (4) 買 三 ( 一九 七 六年 ま では、 家庭 裁 判 所 法 は、少 年 のす べ て の起 訴 は、 郡 検事 ま た は ニ ュー ヨー ク市 の自 治 体 の代 理人 のい ず れ か に より提 起 され 、 処 理さ れ るも の と特 段 の規 定 を お いて いた。 地方 検 事 は非 犯罪 的 で、 更生 保護 的 性格 た る訴 訟 手続 の目 的 か ら、 家庭 裁 判所 から 除外 され て いた。 一九 七 六年 と 一九 七 八年 の少 年 司法 改 正 法 におけ る改 正 によ っ (1 ) て、 自 治 体 の代 理人 ま た は 郡検 事 の いず れ かが 合意 し た場 合 、地 方 検事 が、 重 罪指 定 行 為 を 犯 し て起 訴 さ れ た少 年 の 訴追 をす る ことが 許 さ れ る も のと した 。 こ の 改 正 は、 明 ら か に 伝 統 的 な 少 年 法 理 念 に逆 行 す る も の で あ る と の指 摘 が な さ れ て い る 。 い う ま で も な く 、 少 年 叢 論 律 法 22 犯 罪 問 題 に関 す る社 会 の関 心 が増 大 し、 凶 悪 な少 年 犯罪 者 に対 す る処 罰 の要請 に追 従 した も の であ ろうが 、 自 治 体 の 代 理 人 ま た は郡 検事 の任務 は、 す べ て の非重 罪 指定 行 為 事 件 (そ の大 多数 は非 行 事件 であ るが)、 に つ いても起 訴す るも のと した。 そ の結 果 と し て、 家庭 裁判 所 に は、 二組 の検 察 官 を有 す る ことと な り 、 必然 的 に制度 が 混 乱 す る 原 因 と な った。 さ ら に、重 罪 指 定 行為 の定 義 自 体が 、 二 つの制 度 を混 乱 さ せ る に い た った 。重 罪 指定 行 為 は、 主 と し て、 ﹁重 大 な 身 体 傷 害﹂ を負 わ せる。 あ る いは ﹁凶 器﹂ ま た は ﹁危 険 な道 具﹂ を用 いた暴 力 犯 罪 で あ る 。 し か し ﹁重 大 な身 体 傷 (2 ) 害 ﹂ は、 刑 法 で明確 に定 義 さ れ て いるわ け では な い。 ﹁重 大 な身 体 傷 害 ﹂ と ﹁身 体 傷 害﹂ の違 いと 、 重罪 指 定 行 為 と 非 重 罪指 定 行 為 の違 いに は、 しば しば 見解 の相 違 が み ら れ る。 実 際 に は境 界線 上 にあ る か、 あ る いは困 難 な事 件 で は、検 察 官 が 傷 害 が ﹁重 大﹂ であ るか ど う か議 論 し て いる間 に、 被 告 と警 察 は、 自 治体 の代 理 人 と地 方 検事 の間 を 往 復 す る と いう こと にな る。 こ の決 定 は、 地方 検 事 あ る いは 自治 体 の代 理 人が 事 件 を起 訴 す るか 否 か を交 代 で命 ず る こと にな る。 重 罪 指定 行 為 を起 訴す る かど う か に関 す る最後 の決 定 は、 地方 検 事 が 有 し て いるが 、皮 肉 にも 、 地方 検 事 は、自 治 体 の代 理 人 が、 そ の重 大さ 故 に重罪 指 定 行 為 と し て起 訴 した いと願 った事 件 を、 し ぼ しぼ 却 下 す る ことが (3 ) あ る。 少年 司法 改 正 法 は、 一九 六 二年 の家 庭 裁 判所 法 いら い、 は じ め て の大改 正 であ ったが 、 これ ら の改 正 が 、 少年 の暴 力 犯 罪 を 処理 す る のに、 ど れ だ け効 果 的 であ った か に ついて の疑 問 が 強 く だ され て いる。 多 く の例 では、 これ ら の改 正 は、 む し ろ矛盾 した効 果 をあげ て いる とし て いる。新 し い規 定 で は、 一四、 一五 歳 の少 年 を 以 前 よ りも き び しく 処 理 す る ことを 意 図 し た のであ るが 、 統 計 で は、 重 罪 指定 犯罪 と し て申 立 て られ た半 分以 下 しか 、重 罪 指 定 犯 罪 で有 罪 判 決 の宣告 を受 け て いな い し、重 罪 指 定 犯 罪 で有 罪 判 決 の宣 告 を受 け た 半分 以 下 し か、 制 限 的 保護 措置 が と ら れ て い ニ ュ ー ヨー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 23 (4 ) な い 。 さ ら に 、 重 罪 指 定 犯 罪 や 制 限 的 保 護 措 置 の規 定 は 、 実 際 に少 年 の施 設 よ り も 、 む し ろ 成 人 の刑 務 所 に 三 年 間 収 容 す る と 規 定 し 、 ま た 、 こ の 規 定 で は 故 意 に よ る 犯 罪 に 限 る の で な く 、 す べ て のA 、 B ク ラ ス の重 罪 を 含 め て お り 、 以 前 の エ ル マイ ラ収 容 所 への 収 容 よ り も 実 際 に は 苛 酷 で は な い。 ㊥・司 oo昔 、o㍗ 6汽 勺含お ◆ ニ ュー ヨ ー ク 刑 法 典 で は ﹁﹃重 大 な 身 体 傷 害 ﹄ (む力oユoロむ・勺ξ ω言 巴 一 目甘 口 ) と は、 死 亡 の 高 度 の 危 険 を 生 じ 、 ま た は重 大 か (1 ) Soぎ (2 ) 8 。言 明 N⇔ ∨ o。ρ) つ長 期 的 な 不 具 、 長 期 にわ た る 健 康 殿 損 、 も し く は身 体 の器 官 の長 期 に わ た る機 能 喪 失 な い し 機 能 傷 害 で 惹 起 す る身 体 傷 害 見 当 8昔 を い う ﹂ と し て い る 。 (ツペ ・鴫.] ℃O口O− ] ﹁O弍 Φ戸O'OO β●) (3 ) 臼。ぎ (4 ) 通 常 は 重 罪 指 定 犯 罪 と し て 逮 捕 さ れ た 者 の ほ ぼ 三 分 の 一程 度 し か事 実 上 の指 定 は な さ れ て い な い 。 (峯 一九 七八年 の少 年 司法改 正法 (3) 四歳 ま た は 一五 歳 の者 が 犯 し た 行 為 を 含 め て い る 。 そ れ は 、 も し 成 人 が 犯 し た な ら ば 、 第 二 級 暴 行 ま た は第 二級 強 盗 行 な った 行 為 に ま で拡 大 さ れ た 。 第 二 に、 二 つ の重 罪 の規 定 を 法 律 に 加 え た 。 現 在 、 法 で は 重 罪 指 定 行 為 と し て 、 一 改 正 で は 、 重 罪 指 定 行 為 規 定 の範 囲 が 、 二 つ の方 法 で ひ ろげ ら れ た 。 第 一は 、 い く つ か の規 定 は、 一三 歳 の少 年 が (4 ) た 。 第 四 に 、多 く の非 暴 力 的 行 為 に 関 し て は 、 裁 判 所 の許 可 が な く と も 調 整 で き る も の と し た 。 (2) た。 さ ら に家 庭 裁判 所 の判事 が 選 択 す る 処分 も 増 加 され た。第 三 に、 少 年 の指 紋 を と る ことが でき る範 囲 も 拡 大 さ れ で、家 庭 裁 判 所法 に多 く の改 正 を行 な った。 これ ら の改 正 で は、 重 罪指 定 犯 罪 を 構 成す る犯 罪 行為 の範 囲 を ひろげ (1 ) 一九 七 八年 に州議 会 は、 一九 七 六年 に制 定 され た重 罪 指 定 行為 と制 限 的保 護 措 置 規定 の適 用 範 囲 を ひ ろ げ る 意 図 (四) 叢 論 律 法 24 と な る も の であ る 。 そ の 他 の重 罪 規 定 に含 め る も の と し て は 、 重 罪 指 定 行 為 を 、 少 な く と も ﹁七 歳 か ら 一六 歳 ま で の 少 年 が 犯 し た軽 犯 罪 以 外 の行 為 で 、 成 人 が 犯 し た な ら ば 重 罪 と な る 行 為 を 犯 し た 場 合 、 裁 判 所 は 二 つ の 先 き の事 実 認 定 が あ る 場 合 に限 り ﹂ 重 罪 指 定 行 為 を 犯 し た も の と し た 。 こ の規 定 で は、 非 暴 力 犯 罪 の常 習 犯 罪 者 を 、 暴 力 犯 罪 の 常 習 犯 罪 者 と 同 じ く き び し く 扱 って い る 。 追 加 さ れ た 重 罪 の条 項 は 、 重 大 な 問 題 を 生 み 出 し た 。 実 務 レ ベ ル で は 、 記 録 が 州 を 通 じ て コ ン ピ ュー タ ー 化 さ れ て いな い の で、 他 の裁 判 管 轄 に あ る 少 年 の過 去 の記 録 を 調 査 す る の に 、 し ば し ぽ 、 か な り の 遅 れ が 生 ず る 。 し た が っ て 、 こ の情 報 は 、 申 立 書 提 出 後 あ る い は 事 件 の判 決 宣 告 後 に な る ま で 、 た い て い 利 用 でき な い。 さ ら に、 少 年 が 起 訴 さ れ る と 、 少 年 に 対 す る 家 庭 裁 判 所 の審 理 は、 通 常 、 警 察 で は 有 効 と は な ら な い 。 こ れ で は警 察 が 、 重 罪 指 定 行 為 を (5 ) 犯 し た犯 罪 者 か 、 あ る い は 重 罪 指 定 行 為 を 犯 し て いな い か ど う か を 確 認 す る の に 困 難 を き た す 。 こ のとき の改 正 にお いて、 裁 判所 は一 処 分決 定 の段 階 で重 罪 指 定 行為 を犯 す と 思 わ れ る少 年 に対 し、 最 高 五年 の制 限 的保 護 措 置 を 科す ことが 認 めら れ た。 これ は、 たと え少 年 が そ の行為 を行 な った と き に、 そ の重 罪が 重 罪 指定 行 為 (6 ) でな く とも 適 用 と な る。 さ ら に、 軽 犯 罪 を 犯 した犯 罪 者 に対 す る保 護 措置 の期 間 は、 一八 か月 か ら最 高 の 一年 間 ま ・ (7 ) で、 大幅 に短 縮 さ れ た。 ま た、 処分 決 定 判事 が、 少 年 局 に、 非 重 罪指 定 行 為 で有罪 判 決 を 受 け た少 年 を 、警 備施 設 へ 収 容 す る ﹁権 限 を 授与 す る﹂ こと を認 め た。 家庭 裁 判 所 にお いて は、 判事 が 事 実 認定 者 であ る。改 正 家 庭 裁判 所 法 で は、少 年 に 公平 な審 理が 達 成 さ れ る ことを (8 ) 保 障 す る た め 、 処 分 決 定 前 に 、 プ ロベ ー シ ョ ン の 情 報 を 判 事 に 入 手 さ せ な い よ う に 要 求 し て い る 。 し か し 、 判 事 が 、 地 方 検 事 に よ っ て重 窃 盗 で = 一 歳 の者 を 起 訴 し て 、 ﹁指 定 重 大 行 為 ﹂ と し て 提 出 さ れ 、 明 確 に ﹁記 述 さ れ た 重 罪 ﹂ と ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 一 25 記 さ れ た申 立 書 を 眼 前 に 突 き つけ ら れ る と 、 そ の判 事 は、 こ の少 年 が 少 な く と も 二 つ の先 行 の重 罪 事 実 のあ る こ と を 確 実 に 認 識 し な け れ ば な ら な い。 こ の 点 は 、 法 定 後 見 人 に よ って 、 当 然 に と り あ げ ら れ た 。 し か し 、 裁 判 所 は 、 熟 練 し た事 実 認 定 者 と し て の判 事 は 、 少 年 が 申 し 立 て ら れ た 行 為 を 犯 し た か 否 か に関 す る結 論 に 達 す る な か で、 少 年 の記 録 に 関 す る 情 報 を 無 視 す る こ と が で き る と い う 立 場 を と った 。 し た が って 、 こ れ ら の状 況 下 で は 、 少 年 は 法 の 適 正 手 続 が 否 定 さ れ て い る と い う 主 (9 ) 張 は 認 め ら れ な い。 最 近 で は ﹁重 罪 指 定 行 為 の申 立 ﹂ と し て 申 立 書 を 指 定 す る こ と は 、 手 続 の事 実 認 定 の段 階 、 あ る い は 処 分 決 定 の 段 階 で さ え も 適 当 で あ る と し て い る 。 R ・ル イ ス事 件 (ζ ①吟 峠 O﹃ O︹ ] ﹁二∼ 切 知" ) では、 正当 な 州 の利益 は、 事 実 認 定 審 理 の前 に 、 裁 判 所 に少 年 の記 録 を 示 す こ と に よ って も た ら さ れ る も の で は な い し 、 ﹁裁 判 所 の公 平 さ や 誠 実 さ に 、 不 必 要 に 異 議 を 唱 え る こ と に よ って 、 害 が も た ら さ れ る だ け ﹂ で は な い と し た 。 R ・ル イ ス事 件 で 、 裁 判 所 は 、 事 実 認 定 で 少 年 が 重 罪 指 定 行 為 を 犯 し た と さ れ た 後 に お い て の み 、 こ の よ う な 指 定 を 申 立 書 に書 く よ う に と (10 ) 命 じ た 。 B ・フ レ ド リ ック 事 件 (呂 O吟 ↓ O目 O{ ヴ吟 Φ皇Φ︹一 〇障 昂W . ) で は 、 申 立 書 に お け る 重 罪 指 定 行 為 の指 定 は 、 事 実 認 定 審 理 が 終 了 す る 前 に許 可 さ れ た 。 B ・フ レド リ ヅ ク事 件 に お い て 、 裁 判 所 は 、 家 庭 裁 判 所 法 の趣 旨 は 、 判 事 に 対 し て 、 過 去 の審 理 自 体 に関 す る 証 拠 よ り も 、 一般 的 な 少 年 の経 歴 に 関 す る 伝 聞 証 拠 を 、 役 に 立 た な いも の と し て 取 り 除 く よ う プ ロベ ー シ ョ ン の資 料 を 再 調 査 す る も の と 定 め て い る と 解 釈 し た 。 さ ら に ﹁証 言 す る 憲 法 上 の権 利 を 行 使 し 、 先 行 の重 罪 事 実 の 理 由 に よ る 告 発 に さ ら さ れ る 被 告 と 比 較 し て 、 証 言 し な い選 択 を し た 被 告 に 不 公 正 な 利 益 を 与 え る ﹂ こ と に よ って 、 裁 判 所 が 平 等 な 保 護 の 否 定 で あ る と す る の は 誤 り で あ る と し た 。 少 年 の 訴 訟 手 続 の事 実 認 定 の段 階 で 、 重 罪 指 定 行 為 の申 立 書 と し て の、 申 立 書 を 作 成 す る こ と は 、 少 年 に 対 し て偏 見 が 生 じ る 可 能 性 が あ る に も か か わ ら ず 、 ニ ュー ヨ ー ク州 で は 慣 例 的 に 続 け ら れ て い る 。 こ の手 続 が 行 な わ れ 続 け て い る こ と は 、 州 の議 会 と 司 法 が 、 2 6 律 論 叢一 法 一 少 年 の常 習 犯 罪 者 に よ る 犯 罪 か ら 地 域 社 会 を 保 護 す る こ と を 願 って い る こ と が 、 い く ぶ ん 影 響 し て い る 。 やロ間切 9 ・ミ 。。● ニ ュー ヨ ー ク 家 庭 裁 判 所 法 で は 、 A ま た は B ク ラ ス の 重 罪 で逮 捕 さ れ た 一八 歳 ま た は そ れ 以 上 の少 年 に つ い て 、 ま た C ク (1 ) 月雪 。。 2・句 (2 ) 一 一歳 お よ び 一二 歳 に つ い て は 例 外 的 に認 め て い る 。 す な わ ち 、 も し 、 か れ ら が ラ スま た は そ れ 以 上 の 重 罪 に つ い て は 一三 歳 ま た は そ れ 以 上 の少 年 に つ い て 、 そ れ ぞ れ 指 紋 ま た は写 真 が と れ る も の と し て い る (Z◆属 ・ ヴ>9 0吋・ >o↓・㈱やN心 ( し A ま た は B ク ラ ス の重 罪 で 有 罪 に な った と き だ け と れ る 。 少 年 が 二 一歳 に達 す る前 か、 施 設 か ら 釈 放 さ れ て 三 年 内 に成 人 と し て 犯 罪 で有 罪 と な った と き は 指 紋 お よ び 写 真 は 本 人 の 成 人 刑 事 記 録 と し て 永 久 保 存 さ れ る 。 少 年 が も し 、 こ の 時 点 で 有 罪 ○弓.>o弓 ゆべωふ ( 旬×巨) . 9 ・ G お )・ った と き に 限 り 保 管 が 許 さ れ て い た 。 (︼チ ⑳誤 ωφ .) と な ら ず 、 ま た は有 罪 か 猶 予 と な った と き は 記 録 は破 棄 さ れ る 。 以 前 は 少 年 が C ク ラ スま た は そ れ よ り 重 い重 罪 で 有 罪 と な (3 ) Zk ・喝﹀峯 Φロ .。 ( 巳 O弓・︾自 ㎝ば ω﹂ ( O} ◆ (4 ) 2k ・哨告辞 (5 ) 買 (6) ︼げ・惚 9 ( σ) ・ (7) 門 島 ゆ誤 O ( 鱒葦 ・ (8) ︼﹄・⑳謡 O ε ・ (9) O。。 9 。・o・Nエ O"⊃ふ﹀自 ふ 2 ・町・㊤ N匹 O鵠 (留 日 9 ・声零 。。). ニ ュー ヨ ー ク 州 少 年 犯 罪 者 法 (10) ☆ O Z●鴫. o力・N江 ぱ (寄 琴 四 少 年 司 法 改 正 法 は ニ ュ ー ヨー ク に お け る 少 年 司 法 シ ス テ ム に お け る 理 念 と 機 能 に 大 変 動 を も た ら し た 反 面 、 多 く の 批 判 にさ ら され る に いた った。若 干 の者 は家 庭 裁判 所 お よび少 年 司 法 シ ステ ムが 重 大 犯罪 を 非 行 と し て で はなく 病 的 現 象 と し て と ら え た こと に対 し て非難 し たし 、 他 の者 は裁 判所 お よび 青年 局 が 州 の拘 禁 所 へ収 容 す る少 年 重 罪 犯罪 者 ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 とそ の 課 題 27 (1 ) に つ いて の拘禁 期 間 に関 し過 大 な裁 量 権 を も ちす ぎ た と し て非難 し た。 (2 ) 冨 ≦) と い わ れ て い る 。 同 法 は 、 一定 の犯 罪 は 成 人 お よ び 少 年 と も 異 な る第 (3 ) かく し て 一九 七 八年 七月 二〇 日 に少 年 司法 改 正 法 の改 正 案 が 上 院立 法 部 に提 出 さ れ 可決 さ れ た。 いわゆ る 通称 で ﹁ 少 年 犯 罪 者 法 ﹂ (甘 くΦ巳 一 〇 〇民9 江2 三 の 処 理 を す る も の で あ り 、 ニ ュー ヨ ー ク の少 年 非 行 法 の数 十 年 ら い のな か で、 お そ ら く も っと も 急 進 的 で 論 議 の あ る 改 正 で あ った 。 ま ず 第 一に、 従 来 、 ニ ュー ヨー ク 州 に お い て は 、 刑 事 責 任 年 齢 は す べ て の 犯 罪 に つ い て 一六 歳 以 上 で あ った が 、 こ (4 ) の改 正 に よ り 、 殺 人 で起 訴 さ れ た = 二歳 の少 年 と そ の 他 の重 大 犯 罪 (暴 行 や 強 盗 な ど ) で起 訴 さ れ た 一四 歳 以 上 の少 年 犯 罪 者 は自動 的 に成 人裁 判 所 に起 訴 され るも のと な った。 も し有 罪 と な れば 、 これ ら の ﹁少 年 犯 罪 者﹂ は同 じ 犯 罪 で有 罪 と な った成 人 に科 せ られ る のと 同類 の刑 罰 を うけ 、警 備施 設 へ収 容 さ れ る。 た と えぽ 殺 人 で有罪 とな った 者 は 最 低 五年 から 九年 の有 期 刑 と最 高 、終 身 刑 とな る。改 正前 の少 年 司 法 改 正法 では、 これ ら の少 年 は最 高 で 五年 の州 拘 置 所 への収 容 であ り、 最高 で一二 歳 に達 す る ま でと さ れ て いた。 と こ ろが "少 年 犯 罪者 法 " によ る と、 一= 歳 に達 し た後 は残 期 間 を 成 人刑 務 所 へ移 送 さ れ て服役 しな け れば なら な い。 ま た "少 年 犯 罪者 " は成 人裁 判 所 で裁 判 を う け る成 人と 同様 にデ ュー ・プ ロセ スのす べ て の利益 を うけ 、 成 人 と同 様 の手続 の対 象 と な る。 と く に刑 事 裁判 所 に係 属 し た "少 年 犯罪 者 " は家庭 裁 判 所 におけ る非 公開 原 則 の適 用 はなく な り、 逮 捕 お よび有 罪 の記 録 は 公式 のも のとな る。 む ろ ん、 少 年 の犯 罪 が 前述 の殺 人 等 以外 のも の であ れ ば 刑事 裁 判 所 は事 件 を家 庭 裁判 所 へ移 送す る ことが でき る。 そ の移 送 が 地方 検 事 の同意 を要 す る と き は詳 細 な記 録 とそ の理由 を告 知す るも のと し て いる。 "少年 犯罪 者 " が 結 局 は家 庭 裁 判 所 へ移 送 さ れ る に し でも、 刑 事 裁 判所 への係 属 が決 定 す るま で は移 送 は発 生 しな いと いう原 則 を と って い 論 律 法 28 叢一 (5 ) る 。 つま り "少 年 犯 罪 者 " は 原 則 と し て 成 人 裁 判 所 で裁 判 す る も の と し 、 家 庭 裁 判 所 へ の移 送 は き び し く 制 限 さ れ て い る 。 か く し て ニ ュー ヨー ク 州 に お い て 一六 歳 と し て き た (た だ し 殺 人 を 除 く ) 刑 事 責 任 年 齢 は少 年 犯 罪 法 に よ って 終 止 符 が う た れ た 。 同 時 に 同 法 に 対 す る 批 判 も 強 く だ さ れ る に い た った 。 と く に 一九 七 六 年 に 制 定 さ れ た 少 年 司 法 改 革 法 に少 年 犯 罪 者 法 は 必 ず し も 両 立 す る も の で な い こと が わ か る に つれ て批 判 は 強 く な って き た 。 少 年 司 法 改 正 法 の 一九 七 八 年 の改 正 は 、 ニ ュー ヨー ク 州 議 会 が 、 バ ス ケ ット と 他 の少 年 が 犯 し た 凶 悪 な 殺 人 に対 応 (6) し て 、 少 年 犯 罪 を 処 理 す る の に 、 よ り 効 果 的 な 制 度 を つく ろ う と 、 包 括 犯 罪 法 案 を 制 定 し た 際 にも 実 施 さ れ な か った も の であ る 。 議 会 は 、 多 数 の 暴 力 犯 罪 に 対 し 少 年 に 成 人 と 同 様 の刑 事 責 任 を 負 わ せ る こ と に よ り 、 こ の よ う な 犯 罪 で 有 罪 判 決 を 受 け た 少 年 に 、 長 期 の宣 告 刑 を 規 定 す る こ と に よ って 、 こ の 目 的 を 実 現 し よ う と し た 。 包 括 犯 罪 法 案 の 一 部 と し て 制 定 さ れ た 三 つ の 特 別 な 改 正 点 に つ い て 述 べ て お く 。 第 一は、 新 し く 制 定 さ れ た 少 年 犯 罪 者 の カ テ ゴ リ ー に ↑①宅 。。" 合 . ︽◎。ド 9 。⇔芸 9 Φ。・ω G且 甘 言g 。ロ 再ず。 Z2 鴫。完 (Z Φ笥 甘 く。昆 Φ 言 留声 8 ニ ュー ヨ ー ク州 少 年 犯 罪 者 法 ー ヨ ー ク 州 法 四 八 一条 と し て 制 定 さ れ た 。 男o蕊 o笥 、 < 〇一 ・ 鵠 ・ 戸qp。。H・ や Φぺ ● な お 、 や旬≦ ) は 一九 七 八 年 示 二 む力合 OO− ↑①笥 ↓ゲ。 甘 く。昆 。 O穿 且 2 い釦巧 ぎ 竺 つ い て 、 第 二 に 、 法 案 で 削 除 さ れ た 手 続 に つ い て 、 第 三 に、 成 人 と 同 様 に 犯 罪 で有 罪 判 決 を 受 け た 少 年 に科 す こ と の ω目 8 でき る刑 罰 に ついて であ る。 (1 ) 声鵠 ◎ 。累 パ § ら O言 エ o。・、名 ● 合 . ∨ 台 S (2 ) (3) 呂 2 昌 ω昆 ρ 町 O済 HS 。。 2 鴫 ◆ e 3 、。ひ ω9 富 . Φ ご く。昆 。 ○ 鵠⑱且 2 0力百 苦 目 、 2 0笥 (4 ) 安 エ・宇 ミ O. ぺ o済 (5 ) 一九 七 八 年 五 月 に 、 ニ ュ ー ヨ ー ク の 地 下 鉄 で 二 人 が 銃 で う た れ 、 殺 さ れ 、 二 人 が 重 傷 を 負 った 事 件 。 当 時 一四 歳 の ウ イ リ ミ 。。・ 吉 ◆ (6 ) ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 一 29 1 ・バ ス ケ ット (♂<一 =一 〇︼ W①切文O古) が 犯 人 と し て 逮 捕 さ れ た 。 か れ は 過 去 に も 数 回 に わ た り 暴 力 的 犯 罪 を 犯 し て い たが 、 こ の事 件 で は 五 年 の拘 禁 刑 が 、 科 せ る こ と の でき る最 高 刑 で あ った 。 こ の と き は知 事 選 の時 期 で あ った が 、 ニ ュー ヨ ー ク 州 知 事 の ヒ ュー ・カ ー リ ー (甲︻口σq庁 ∩} OHO町) は 、 死 刑 に反 対 し 、 柔 軟 な 主 張 者 で あ った が 、 こ の事 件 を き っか け に態 度 を 硬 化 さ せ た 。 か れ は 、 こ の事 件 を 契 機 に 州 議 会 に特 別 部 会 を 召 集 し 、 刑 事 司 法 制 度 全 体 を 改 正 す る ﹁少 年 司 法 改 革 法 ﹂ が 制 定 さ れ た 。 こ の法 案 は 、 十 分 な 検 討 も な く 、 立 法 者 が 望 ん だ こ と は 、 法 が 強 力 に な る か ど う か だ け で あ った 。 少 年 犯罪 者カ テ ゴ リ ー (1 ) (3 ) o{Oo肖Φg声 8 工 む力Φ日 8 ) に 送 致 す る こ と も で き る 。 開 く 。 予 審 に お い て 、 そ の よ う な 事 実 が 認 定 で き な け れ ば 、 裁 判 所 は 、 重 罪 の起 訴 を 却 下 し な く て は な ら な い。 裁 判 (4) 少 年 は 罪 状 の 認 否 の の ち 、 少 年 犯 罪 を 犯 し た と 信 ず る に た る 合 理 的 根 拠 が あ る か 否 か を 審 査 す る た め、 予 審 審 判 を を 収 容 す る た め に少 年 局 が 指 定 す る 矯 正 業 務 部 (O。客 裁判 官 は、 本 人 の承諾 に より保 釈 の誓 約書 で、 少 年 を 釈放 す る ことも でき るし、 保 釈 を 拒 否 し、 当 該少 年 を、 子 ども れ る 。地 方 検事 が起 訴 を 決定 し たと き は、 少 年 は成 人 と同 じ く、 刑 事 裁 判所 で訴 因 の認 否 を問 わ れ る。 刑 事 裁 判 所 の (2 ) 訴 が 立 証 で き な い と 判 断 す る と き は、 起 訴 を 取 り 下 げ る こ と も で き る 。 こ れ は 、 全 事 件 の う ち 一三 パ ー セ ン ト で み ら す る こ と を 中 止 す る 。 少 年 犯 罪 者 と し て起 訴 さ れ る 少 年 の 一六 パ ー セ ン トが こ の 時 点 で 処 理 さ れ る 。 地 方 検 事 は、 起 た と 申 し 立 て ら れ た 行 為 が 、 法 に ふ れ て い な い と 判 断 す れ ば 、 そ の少 年 を 少 年 犯 罪 者 と し て 起 訴 し 家 庭 裁 判 所 へ送 致 った り 、 指 紋 を 採 った り す る 中 央 登 録 施 設 に 連 行 さ れ 、 事 件 は、 地 方 検 事 に よ って 審 査 さ れ る 。 検 事 は、 少 年 が 犯 し こ れ ら の少 年 犯 罪 者 は、 逮 捕 さ れ る と 、 成 人 と し て 扱 わ れ る 。 逮 捕 さ れ る と 、 少 年 は 、 警 察 官 に よ って 、 写 真 を 撮 責 任 を 負 う = 二歳 の少 年 で あ る 。 未 成 年 者 に 対 す る 保 護 は 、 こ れ ら の犯 罪 に つ い て は 、 も は や 適 用 と な ら な い。 少 年 犯 罪 者 は 、 一四 の 異 な る 犯 罪 に つき 刑 事 責 任 を 負 う 一四 、 五 歳 の少 年 と 第 二級 殺 人 を 構 成 す る 行 為 に つき 刑 事 (一) 叢 論 律 法 30 所 が、 そ の少年 が少 年 犯 罪 では なく 非行 行 為 を 犯 した と信 ず る にた る合 理 的 な根 拠 が あ る と し たな らば 、 そ の事 件 は 一四 の 犯 罪 と は、 第 一級 殺 人 、 第 一級 誘 拐 、 第 一級 故 殺 、 第 一級 、 第 二 級 放 火 、 第 一級 住 居 侵 入 、 第 一級 異 常 性 行 為 、 第 家庭 裁 判 所 に送 致 され る。 (1) 豆 く葱 oロ o͡ ρ ぎ ぎ 巴 ω2 忌 6● ︼已3 ≧ o Oぽ 且 2 ・。 ぎ 2。妻 町o品 切宮 古⑳"o力⑳署 ピ G べ。 。ー 二 級 住 居 侵 入 、 第 一級 強 姦 、 第 一級 、 第 二 級 強 盗 、 第 一級 暴 行 と 殺 人 お よ び 誘 拐 未 遂 で あ る 。 (客 属・㊥国2>↑ ↑﹀零 警 ⇔ OO 皇 ) (2 ) oカロ 富 o︹ 2Φ≦ 鴫o内ぎ 蜀o●2 御目 NP お 。 。O 吋旬匡 o ω (Hq⊃◎ 。O)● (3 ) 少 年 逮 捕 者 の平 均 四 五 パ ー セ ン トが 自 認 の う え 釈 放 さ れ 、 保 釈 に は 五 〇 パ ー セ ン ト が 付 さ れ 、 五 パ ー セ ン トが 拒 否 さ れ て ㊦.≦ o昆 。。"o恒 。一再 .亨 NO・ H苦 ) い る 。 保 釈 金 の平 均 は 二 、 三 〇 〇 ド ル。 大 部 分 の 犯 罪 者 は 数 日 間 で釈 放 さ れ る が 、 二 〇 パ ー セ ン ト は 六 日 以 上 に わ た る。 (﹄o﹃ 百巴 辞 ㊥男8 ・↑﹀綱 竺 ◎。O・ま ͡ ω×げ) "( 。) ・ 事件 の 移送 (4) 客 廷 二 ( 少 年 訴 訟 手 続 に お い て は 、 大 陪 審 に よ り 、 有 罪 答 弁 に よ って、 刑 の宣 告 手 続 に あ た っ て、 刑 事 裁 判 所 お よ び 最 高 裁 判 所 に 事 件 を 移 送 す る こ と が で き る 。 一九 七 九 年 に制 定 さ れ た 改 正 に 従 って 、 刑 事 裁 判 所 の判 事 は、 地 方 検 事 の申 請 に 応 じ て、 特 別 の基 準 の 考 慮 に 基 づ い て、 事 件 の 移 送 が 司 法 の 利 益 で あ る と 考 え ら れ る と き は 、 家 庭 裁 判 所 に事 件 を 移 送 す る よ う 命 じ な く て は な ら な い 。 し か し 、 少 年 が 、 殺 人 、 強 姦 、 異 常 性 行 為 、 あ る い は ﹁武 装 し た重 罪 ﹂ で 起 訴 さ れ た 場 合 は 、 事 件 の 移 送 を 命 じ る 裁 判 所 は、 加 え て、 す く な く と も 以 下 の要 素 の 一つを 見 つけ な く て は な ら な い。 ① 犯 罪 手 段 を 直 接 示 す 刑 の軽 減 事 由 、 あ る いは 、 ② 被 告 が 犯 罪 の唯 一の 実 行 者 で は な か った が 、 被 告 の 関 与 が 、 起 ニ ュ ー ヨ ー ク 州 に お け る少 年 司 法 改 革 とそ の 課 題 31 (1 ) 訴 に 対 す る 弁 護 を 構 成 す る ほ ど 小 さ いも の で は な いが 、 比 較 的 小 さ な も の であ る 場 合 、 あ る い は 、 ③ 犯 罪 の証 明 が 不 十 分 な可能 性 。 少 年 は、 刑事 裁 判 所 ま た は最高 裁判 所 の いず れ か に事 件 を移 送 す る よ う要 求 す る ことが でき る 。彼 は、 予 審あ る い (2 ) は 審 判 が ま だ 開 か れ て い な い こ と に 対 し こ の よ う な 審 理 を 受 け る 権 利 を 、 放 棄 し な いも の と 規 定 さ れ て いる 。 少 年 が 、 相 応 に 、 最 高 裁 判 所 に 対 し 、 こ の よ う な 申 し 立 て を し た な ら ば 、 そ の裁 判 所 は 、 刑 事 裁 判 所 と し て 開 廷 す る 権 限 を 付 与 さ れ 、 か つ予 審 を 行 な う 。 最 高 裁 判 所 は 、 そ れ 自 体 あ る い は 他 の当 事 者 の 申 し 立 て に よ って 、 お よ び 地 方 検 事 の 異 議 に対 し て 、 裁 判 所 は ﹁司 法 利 益 ﹂ の 分 析 に基 づ い て、 そ れ が ふ さ わ し いと 思 う な ら ば 、 殺 人 、 強 姦 、 異 常 性 行 為 、 あ る い は 武 装 し た 重 罪 の場 合 を 除 い て 、 あ ら ゆ る 訴 訟 手 続 を 移 送 す る こと が でき る 。 こ れ は、 地 方 検 事 の異 議 に 対 し て、 最 高 裁 判 所 で 、 移 送 が 可 能 な 唯 一の 例 で あ る 。 最 高 裁 判 所 が 、 殺 人 、 強 姦 、 異 常 性 行 為 、 あ る い は 武 装 し た 重 罪 の事 件 で あ る と 判 断 す る な ら ば 、 三 要 素 の分 析 を 引 き 受 け た後 、 地 方 検 事 の 同 意 が あ った 場 合 に の み、 移 送 す る こ と が でき る 。 地 方 検 事 の異 議 に 対 す る 移 送 を 刑 事 裁 判 所 が す る こ と は で き な い 。 これ ら の 少 年 犯 罪 で 逮 捕 さ れ た 少 (3 ) 年 のう ち 、 刑 事 裁 判 所 で 却 下 さ れ た 別 の 一三 パ ー セ ン ト と と も に 、 三 五 パ ー セ ン ト が 家 庭 裁 判 所 に 移 送 さ れ る 。 刑 事 裁 判 所 で 事 件 が 処 理 さ れ な か った 少 年 の約 三 分 の 一は 、 大 陪 審 で 処 理 さ れ る 。 大 陪 審 は、 少 年 の 処 分 に つ い て 、 三 つ の選 択 肢 を 有 し て い る 。 第 一は 、 大 陪 審 は、 少 年 が 起 訴 さ れ た 犯 罪 に つ い て 、 少 年 を 正 式 起 訴 す る こ と が で き る 。 第 二 は 、 大 陪 審 は 、 犯 罪 を 犯 し た と い う 証 拠 が 不 十 分 な ら ば 、 起 訴 を 却 下 す る こ と が でき る 。 第 三 に 、 大 陪 審 は 、 犯 罪 は 犯 さ れ た が 、 少 年 が 刑 事 上 責 任 を 負 う も の で は な い と 認 定 す る こ と が で き る 。 後 者 の結 論 に達 し た な ら (4) (5) ば 、 大陪 審 は、 家 庭裁 判 所 へ訴 訟手 続 を 移 送す る要 求 を提 出 す る ことが でき る 。 大陪 審 が 、少 年 の最 初 の拘 留 から 三 ○ 日 以 内 に 、 正 式 起 訴 し な い と き は 、 そ の少 年 自 身 の宣 誓 に よ り 、 少 年 を 釈 放 し な く て は な ら な い。 大 陪 審 に よ る 移 論 律 32 叢一 法 一 (6) 送 は 、 一般 的 に な さ れ て い る 。 犯 罪 包 括 法 案 が 制 定 さ れ た あ と の最 初 の 九 か 月 に お い て 、 大 陪 審 は、 事 件 の 五 パ ﹂ セ (7 ) ソ ト を 却 下 し 、 一六 パ ー セ ン ト を 移 送 し て い る 。 ベ ガ対 ベ ル事 件 (<mσ q① <・国色 ) に お い て は 、 ニ ュー ヨー ク 州 控 訴 裁 判 所 は、 少 年 犯 罪 者 法 の最 初 の判 決 で、 少 年 は 、 大 陪 審 に よ り 起 訴 さ れ る 前 に 、 司 法 の利 益 が 訴 訟 手 続 の 移 送 を 求 め て いる か 否 か に 関 し 審 問 す る 法 律 上 の権 利 も 、 憲 法 上 の権 利 も 有 し て い な い と 判 示 し た 。 ベ ガ 事 件 の 後 、 議 会 は 、 と く に、 最 高 裁 判 所 に お け る事 件 移 送 審 理 に つ い て 規 定 す る た め、 少 年 犯 罪 者 法 を 改 正 し (8 ) た 。 こ れ ら の審 理 は、 事 件 が 刑 事 裁 判 所 で 係 争 中 で あ る か 、 あ る い は 正 式 起 訴 の後 に 、 少 年 は 、 前 も って 移 送 の申 し 立 て を 拒 否 さ れ る こ と は な い と の、 い ず れ か を す る こ と が で き る と す る 。 正 式 起 訴 後 の移 送 に 関 す る 手 続 と 基 準 は、 正 式 起 訴 前 の 移 送 に関 す る 手 続 と 基 準 に 同 じ で あ る 。 ど ち ら の 場 合 も 、 裁 判 所 は、 犯 罪 が 犯 さ れ た こ と を 示 す 証 拠 か 否 か を 決 め る 審 理 を 開 く こ と が でき 、 地 方 検 事 の承 諾 が 移 送 を 許 可 す る た め に 必 要 で あ る 。 最 高 裁 判 所 に お い て は 、 弁 論 に 入 った後 で の移 送 も 起 こ り う る 。 殺 人 で は な い犯 罪 で 起 訴 さ れ た 一四 、 五 歳 の少 年 が 、 有 罪 の答 弁 に 入 る と 、 地 方 検 事 は 、 家 庭 裁 判 所 に 手 続 き を 移 送 す る よ う に 促 す で あ ろ う が 、 地 方 検 事 が こ の よ 51 な 勧 告 を 選 択 す れ ば 、 ど の よ う に し て 家 庭 裁 判 所 に 移 送 に よ り ﹁司 法 の利 益 ﹂ が 、 も っと も 満 た さ れ る の か を 略 述 し た 覚 書 が 提 出 さ れ な け れ ば な ら な い。 さ ら に、 少 年 が 、 第 一級 強 姦 、 異 常 性 行 為 、 小 火 器 を 見 せ た だ け で は な い武 装 し た 重 罪 で起 訴 さ れ た 場 合 、 あ る い は 、 そ れ に 代 わ って、 = 二歳 の少 年 が 第 二 級 殺 人 で起 訴 さ れ た 場 合 は 、 地 方 検 事 は 、 軽 減 事 由 の存 在 、 少 年 が 犯 罪 行 為 に お い て マイ ナ ー協 力 者 であ る こ と 、 少 年 に 対 す る 証 拠 の 不 十 分 さ 、 ﹁そ の行 為 時 点 の 犯 罪 者 の年 齢 に か か わ ら ず 、 少 年 犯 罪 者 が 、 以 前 に 重 罪 指 定 犯 罪 を 犯 し て 判 決 を 受 け た こ と が な い こ と 、 そ の 犯 罪 行 為 が 、 一連 の 犯 罪 行 動 の 一部 で は な く 、 犯 罪 者 の経 歴 を 考 慮 し て く り 返 さ れ な い と 思 わ れ る こ と ﹂ を 証 明 し ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 33 (9 ) な く て はな ら な い。 裁判 所 が 、 地方 検・ 事 の覚 書 に基づ いて、 司 法 の利 益 が 移送 に よ って最 大 に満 た され ると決 定 す る な らぽ 、第 二級 殺 人 で起 訴 さ れ た = 二歳 の少 年 が 、指 定 重 罪 行 為 だ け の答 弁 を す る場 合 を 除 いて、 少 年が 刑 事 責 任 を (01 ) 負 わ な い、 犯 罪 ま た は行 為 に関 す る有 罪 の答 弁 に入 る。裁 判 所 は、 こ のよう な 有罪 答 弁 の受 理 に基 づ い て、 訴 訟を 家 庭 裁判 所 に移 送 し なく て はな ら な い。 少 年 の事 件が 、 刑 事 裁 判 所、 最 高 裁 判所 、 大 陪 審 等 によ って、 あ る いは刑 の宣 告 にお いて移 送 さ れず にす す めら れ るな らば 、 成 人 の事 件 と同 じ 手 段 で、 陪 審 裁 判 にす す む こと と な る。 そ れ にも か かわ らず 、 少 年 に は、 家 庭 裁 判 所 へ 移 送 され る 二 つ の特 別 な機 会 が あ る。 少 年 が 刑事 責 任 を 負 わ な い犯 罪 で、 そ の少 年 に陪審 が 有 罪 宣 告 を す るな ら ば 、 (11 ) 刑 事 裁判 所 は、 評 決 を 取消 し、 少 年非 行 の事 実 認定 に変 え る よう に命 じ な け れば な ら な い。 陪 審 の評決 が取 消 さ れ る と、 裁 判 所 は、 訴 訟 手 続 を、 家 庭 裁 判 所 に移 す 。 (12 ) さ ら に 、 少 年 が 、 刑 事 責 任 を 負 う と 思 わ れ る 犯 罪 で有 罪 を 宣 告 さ れ た な ら ば 、 第 二 級 殺 人 と は 違 って、 訴 訟 は、 少 (13 ) 年 に よ る 申 し 立 て に よ って 、 地 方 検 事 の 承 認 を 得 て 、 移 送 す る こ と が で き る 。 覚 書 は 、 こ の よ う な 申 し 立 て を 確 証 す る た め、 正 当 な 移 送 の事 由 を 略述 し て、 提 出 さ れ なく て はな らな い。 事 件 が家 庭 裁 判 所 に移 送 さ れ るど の時点 に お いても、 移 送 命令 は、 す べ て の訴 答 書 面 (U− Φ①ユ一 昌σQ) と 訴 訟 手 続 を 家 庭 裁 判所 に移 す よう に指 示 しなけ れ ば な ら な い。 最 高 裁 判 所 、 刑 事 裁 判 所 あ る い は大陪 審 で のす べ て の審 理記 録 も 、 家 庭裁 判 所 へ送 る前 の訴 答書 面 に組 み込 ま れ る。 移送 後 、 家 庭裁 判 所 に少年 を 召喚 し て罪 状 の認 否 が 行 な われ 、 (14 ) 乞 .ド 0巴 習 ㊥測oP ↑﹀笥 ⑳H◎。9 ぷ ( 導 訴 訟 期 日が 決 め られ る 。少 年 が 刑事 裁 判 所 で、 適 切 な 訴 訟 の審 理 を 受 け な いと き は、 家 庭 裁 判 所 で審 理 す る ことが で き る。 (1 ) 論 律 34 叢一 法 一 (7 ) (6 ) (5 ) (4 ) (3 ) (2 ) 2k .9 2 ミ ﹂09 民 ・ ⑳戸q⊃⇔ Q。ρ 民 . Φ戸8 ・Σ ・ 犀 星 . ⑳声◎ 。O◆ま ( 9・ (8 ) 峯 司 o昆 即 日 惚 NOL O 富) ◆ ( 朝) ・ Nら 合 P 合 qっ 2 ぺ on・ N△ ふ忠 雰 oo・ や﹀笥 ⑳ 戸。。O・a 2 .㎡ . Nエ 9 。。" ωΦω Z ●炉 門 Φ這 O≒ 戸. (9 ) 民 . ●鵠 ◎口 O ( α奇 ×芭 ・ ⇔津・ 噂﹄ 甲 ωρ (10 ) 記 ◆ ⑳ωω9 9 " ⑳ 9 9 ◎。" ( N) . も◆ 田 ● (戸品 )・ (11 ) ︼↑ ⑳ωωO﹄ O ε ・ (お お ▽ ]oピ口 内. 妻 o昆 ω、o唱. ⇔苦 (12 ) 覚 書 の 内 容 に はω 犯 罪 を 犯 し た手 続 に直 接 か か わ り のあ る 減 軽 状 況 、 ② 被 告 人 の関 与 が 比 較 的 マイ ナ ー で あ った こ と を 示 > 6吋・ 励品 Φ ( 。) ◆ U・ ωH. (13 ) (声o ◎o o). Z .鴫. 哨﹀筈 刑 の 宣告 Oヨ す 状 況 、 ③ 当 該 少 年 犯 罪 者 が 以 前 に 重 犯 罪 行 為 を 犯 し た 経 歴 の な い こ と 、 な ど を 含 む 。 (臼oゲロ ㊦●弍 ooエ。・、 ◎ロ・ o言 (14 ) 三 ( 有 罪 の宣告 を受 け た少年 犯 罪 者 の最 大 の関 心 は、自 分 の犯 した 犯罪 に対 し宣 告 され る刑 に あ る。 少 年 犯罪 者 法 で (2 ) (3) は、 理 論 上 は成 人 に科 せ ら れ る ほど 重 い刑 で はな いが 、 家 庭 裁判 所 で科 せら れ る よ りも き び し い刑 罰 が 規定 され て い (1 ) る 。 ニ ュー ヨー ク 州 刑 法 で は 、 刑 を 宣 告 す る 裁 判 所 は 、 少 年 犯 罪 者 が 犯 し た 重 罪 に 対 し て は、 不 定 期 刑 を 科 す も の と し て い る 。 さ ら に 、 一 つ以 上 の有 罪 の宣 告 を 受 け た 少 年 犯 罪 者 に 対 す る 逐 次 執 行 の刑 の宣 告 に関 し て 、 制 限 が 設 け ら ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 35 (4 ) れ て い る 。 も し 少 年 が A 級 重 罪 で有 罪 と な ら な い と き は 、 二 つ の 一連 の 宣 告 は 合 計 一〇 年 を こ え る こ と は でき な い。 少 年 が A級 重 罪 誘拐 ま た は放 火 で有 罪 と な れば 合 計 は 一五年 を こえ てはな ら な い。 (5 ) 有 罪 の宣 告 を 受け た少 年 犯罪 者 は、 最初 に警 備 体制 の少 年 局 施 設 に送 られ 、 そ の刑 期 が 満 了 し な い かぎ り は、 本 人 が 一二 歳 に達 す る ま で 収 容 さ れ る 。 有 罪 の宣 告 を 受 け 少 年 犯 罪 者 は 、 指 定 重 罪 行 為 で 有 罪 と な った 少 年 を 収 容 し て い (6 ) る のと 同 様 の タ イ プ の 施 設 に 収 容 さ れ る 。 少 年 が 一二 歳 の誕 生 日 を 迎 え た と き 、 矯 正 業 務 部 (O⑦U古 oh Oo苔m。江8 巴 ωo笥 ざo) を 介 し て、 本 人 の 刑 期 が 満 了 す る ま で、 成 人 の 施 設 に収 容 さ れ る 。 少 年 は 、 一= 歳 の誕 生 日 を 迎 え る 前 に、 少 年 局 に よ り 、 矯 正 業 務 部 へ移 送 す る こ と も で き る 。 移 送 手 続 は 、 少 年 の 年 齢 に 応 じ て な さ れ る 。 少 年 の年 齢 が 一六 歳 か ら 一八 歳 であ る な ら 、 少 年 局 の 施 設 に よ って 少 年 の得 る も の が な い に し て も 、、 少 年 局 は、 宣 告 す る 裁 判 所 に 、 矯 正 業 務 部 へ移 送 す る よ う 申 し 立 て る こ と が で き る 。 適 正 手 続 に 反 す る こ と (7 ) の可 能 性 を 避 け る た め 、﹁か か る 申 し 立 て ば 、中 し 立 て の審 理 を う け 、 代 理 す る 権 限 を 与 え ら れ た 代 理 人 あ る い は 法 定 後 見 人 に よ り 、 少 年 に 通 告 さ れ な け れ ば な ら な い﹂ と の 制 限 が 付 さ れ て い る 。 少 年 が 一八 歳 か ら 二 一歳 ま で の間 であ れ ぽ 、 少 年 が 少 年 局 か ら 得 る も の が な い と 矯 正 業 務 部 に 少 年 局 が 証 明 す る こ と に よ って 、 容 易 に 移 送 す る こと が で き る 。 少 年 局 の 重 警 備 の 施 設 に収 容 さ れ た 少 年 犯 罪 者 と 、 重 罪 指 定 犯 罪 の有 罪 判 決 で 収 容 さ れ た 少 年 と の唯 一のち が い は、 少 年 局 の 場 合 は 、 一年 あ る い は 一八 か 月 間 、 宿 泊 施 設 の あ る 施 設 に 移 送 さ れ な い で、 重 警 備 施 設 で 刑 期 を 満 了 し て そ こ に 収 容 さ れ る と い う こ と で あ る。 現 在 、 少 年 犯 罪 者 に科 さ れ て いる 刑 の範 囲 は特 定 さ れ て お り 、 大 多 数 の 少 年 は 、 明 ら か に 成 人 の刑 務 所 に 移 送 さ れ る こ と な く 、 少 年 局 の 施 設 で 刑 を 満 了 す る 。 一九 七 八 年 に改 正 が な さ れ た 際 、 少 年 犯 罪 者 法 は、 と く に プ ロペ ー シ ョ ン、 罰 金 、 条 件 付 あ る い は 条 件 な し の 釈 放 (8 ) のよう に、拘 禁 し な い刑 の選 択 肢 の利 用 を排 除 した 。 ま た青 少年 犯 罪 者 の処 遇 を少 年 に施 す こと も禁 止 し た。 A級 1 叢 論 律 36 法 一 あ る い はA級 皿 の重 罪 で有 罪判 決 を 受 け た青 少 年 は、 重 罪 で、 あ る いは重 罪 に対 す る有 罪 判 決 に続 いて か つて判 決 を (9) 下 さ れ た青少 年 犯 罪 者 と し て 刑 を宣 告 さ れ た り、 以 } 90に重 罪 指 定 行 為 を犯 し たと 思 わ れ たり しな い限 り は、 青少 年 犯 (11 ) 罪 者 (Y O) の処遇 は、 通常 、 一六歳 以 上 一八歳 未 満 の少 年 にも 有効 であ る。 青少 年 犯 罪 者 の判 決 は、 犯 罪 の有 罪 判 (01 ) 決 の記 録 で はな い。 し かも青 少 年 犯 罪 者 に対 す る判 決 におけ る刑 の上 限 は、 四年 の不定 期 刑 であ る 。 (12 ) 少 年 犯 罪 者 に対 し青 少年 犯 罪者 の処 遇 を拒 否す る こと は、 有 罪 判 決 を宣 告 さ れ た 一八歳 の少 年が 、同 等 の責任 のあ る 一四 歳 の共 犯 者 よ り も 、 き び し く な い 取 り 扱 いを 受 け る と い う 異 常 な 状 態 を も た ら し た 。 こ の た め ニ ュー ヨ ー ク州 (13 ) 議 会 は 、 司 法 の利 益 が 満 た さ れ る と 判 断 す れ ば 、 青 少 年 の 処 遇 を 保 障 す る 権 限 を 、 裁 判 所 に 与 え る も の と す る 改 正 を 一九 七 九 年 に 施 し た 。 さ ら に、 先 に 述 べ た拘 禁 し な い 刑 の選 択 は 、 こ ん に ち でも 有 効 で あ る の で 、 裁 判 所 が プ ロ ベ ー (14 ) シ ョ ン、 罰 金 、 釈 放 を 活 用 す る こ と を 認 め る こ と に よ って、 制 限 的 な 方 法 で は あ る が 議 会 は 、 一九 世 紀 の改 革 家 が 主 張 し た 社 会 復 帰 思 想 を いく ぶ ん復 帰 さ せ る こ と に な った 。 な お 、 少 年 司 法 改 正 法 は 一九 七 九 年 に 部 分 改 正 が な さ れ た 。 主 た る 改 正 は 一九 七 八 年 法 で 欠 落 し て い た 部 分 と 、 規 定 の 明 確 化 を 図 る も の で あ った 。 そ の第 一と し て 、 一九 七 八年 法 で 規 定 し て い た 一六 歳 以 上 の ﹁青 年 犯 罪 者 ﹂ ( ㎡o日 宇 {巳 o矯ω且 2 ) に つ いて 、 刑 事 裁 判 所 が 適 当 と 判 断 す る と き は、 一九 歳 以 上 に引 上 げ 、 そ の者 に 対 し 家 庭 裁 判 所 が ゆ るや か な 処遇 を受 け さ せ る ことが でき る も のと した 。 従 来 は 、 一六 歳 と 一九 歳 の年 代 層 の者 は 、 少 年 シ ス テ ム の年 齢 制 限 内 で は な い の で 、 本 法 の効 力 に よ り 家 庭 裁 判 所 の処 遇 を 受 け る こ と は でき な か った 。 第 二 に 、 一九 七 八 年 法 で は 刑 事 責 任 年 齢 を = ご歳 と い う よ う に 低 く し て い た と き は 、 少 年 犯 罪 者 に 対 し 適 用 す る ﹁青 少 年 犯 罪 者 ﹂ は 拒 否 さ れ て き た 。 一九 七 九 年 法 改 正 は 、 こ の点 を 一三 歳 を 一四 歳 に 、 一六 歳 を 一九 歳 に そ れ ぞ れ ニ ュー ヨー ク州 に おけ る少年 司 法 改 革 とそ の課 題 一 一 37 引 上 げ て不明 な 点 を改 正 す る とと も に、 移 送 に関 す る手続 規 定 を 明確 に し た。 一九 七 八年 法 にお いては家 庭裁 判 所 へ (15 ) の少 年 犯 罪者 事 件 の移送 に は地方 検 察 官 の承認 を必 要 と し て い たが 、 一九 七 九年 法 で は殺 人、 強 姦 な ど 重 犯罪 のみ に 限 定 さ れ た 。 な お、 一六 歳 以 上 一九 歳 未 満 の 青 年 犯 罪 者 に つ い て は 刑 事 訴 訟 法 に 定 め て い る (ぺo暮 法 巳 o誉 註 Φ﹃ 智 08 全盲 P 吻⑳曽 ㌣ 賠 戸)。 Φ讐 o・oo三 〇・8 Zk ●戸 呂 9 .﹀。吋・ 吻ぷ ωd (甲 ③) 、͡ ω×㌍ (1) 成人 の刑 で は殺 人 、誘 拐 、強姦 等 で 一五 ー 二五 年な いし生 命刑 であ る に対 し 重罪 指定 行 為 (DF A) では、 お おむ ね五年 の施 設 収 容 で あ る (Z k ・市日 き ●C 峯 (2 ) 上 限 、 下 限 を 言 渡 す 、 い わ ゆ る 相 対 的 不 定 期 刑 で あ る。 (3 ) た と え ば A ク ラ ス の第 二 級 殺 人 で は 最 高 、 生 命 刑 を 伴 う 五 年 な い し 七 年 の刑 、 同 じ く 第 一級 の誘 拐 は 下 限 が 四 年 か ら 六 年 、 上 限 が 一二 ー 一五 年 で あ る (Z●鴫●㊥両2>い ↑﹀尋 ⑳べO.O軌 ε ・) 一九 七 六 年 の改 正 ま で は A 級 ま た は B 級 重 罪 で有 罪 と な った 少 年 は 成 人 刑 務 所 へ収 容 さ れ て い た 。 (4 ) 崔 ・●ば ・8 ͡ 声誉) . (5) (6 ) 2 k ・爵 R ◆↑﹀笥 吻9 甲 ● ͡ Φ) . (7 ) 崔 .⑳9 平 げ 亘 ・ (8 ) Z ・鴫◆㊥膨Z>r ↑﹀司 鋤8 二 〇・ (9 ) 2k ・臼 ︼罫 雰 oo・ ↑﹀笥 物品 O﹄ O ͡ N} ・ (10 ) ︼ら 物品 ρ ωO ͡ ヒ 青 少 年 犯 罪 者 手 続 の記 録 お よ び 書 類 は 秘 密 扱 い と さ れ て い る 。 (一臼 ⑳品 ⇔ ω口 ( N} ・) (11 ) 2・吋㊨㊦国2>や ↑﹀弍 ㈱⑳㊤ .8 、やO・OO ( N×⑦) ・ ↑︾薯 ㎝鳶 Ol−P ≧音ξ ↑§ ㌘ <一 。き くo↑ 参 戸Φ。 。H匂恒 ± P こ の条 文 は 、 現 在 で は青 年 犯 罪 者 は ﹁少 な く と も 本 人 が 一六 歳 と 一九 歳 未 満 ま た 0冷 窒。弍 鴫o量 (12 ) こ の 、 ﹂と は憲 法 修 正 第 一四条 の 平 等 な 保 護 条 項 に反 す る と さ れ た (So庁目 見 ≦ oo江㌍ o亨 ⇔吉 事 ω↑ 50帯 NOや) (13 ) 2◆鴫.6巴 買 ㊦知Oρ ↑缶司 ⑳品 O・8 ε ・ ㊥間oP (14 ) ﹀日 尾 ↑§ ロ ω各 ミ碧 富、↓訂 ︼日 。昆 ⑳ O穿 且 2 冨 5 (15 ) Zピ吋.ひ田 罫 は 刑 事 手 続 法 が 規 定 す る少 年 犯 罪 者 で あ る と し て 起 訴 さ れ た 者 で あ る と き に犯 し た も の と し て 申 立 て ら れ た 犯 罪 で起 訴 さ れ 叢 論 律 法 38 た 者 ﹂ と 規 定 し て い る 。 (○男︼ 呂 . ㊥男OO' ] い︾宅 ⑳戸・NO.) 少年犯罪者法 の効果 一九 七 六年 法 のも と では家 庭 裁判 所 は犯 罪 の証明 が 不十 分 であ る事 件 に対 す る 不処 分 以 外 に少 年 シ ス テ ムで選 択 し 定 を適 用 し て いるが 、 そ れ は 選 択 の余 地 が な い故 に裁 判 所 に "少 年 犯 罪者 " を止 む を得 ず 適 用 さ せ て いる面 が あ る。 (1 ) 加 え て、 少 年 犯罪 者 法 は幅 ひ ろ いが 故 に適 用 に お いて不平 等 を生 ん で いる。 あ る地方 では難 な く "少 年 犯罪 者 " 規 て社会 復 帰 を約 束 す る少 年 裁 判 所 の理念 は完 全 に喪 失 し た。 こと は少 年 を素 裸 にす るも の であ る。 少 年 た ち は成 人 シ スデ ム の不名 誉 と味 気 な さ の前 にさ らけ ら れ た。 こ こに お い 非 形 式 性 は少年 の社 会 復 帰 の目 的 を達 す る う え に 不可 欠 のも のであ った。 と こ ろが 単 に少年 犯 罪 者 の犯 罪 を起 訴 す る 少 年 司 法 シ ステ ムは成 人 裁 判 シ ステ ム への不名 誉 と 味 気 な さを 排 除 す る た め にも たら さ れ た。 家 庭 裁 判所 に おけ る 移送 す る こと が でき る。 が特 定 し たも ので あ る。 地方 検 事 は これ ら の犯 罪 を移 送 す る前 に同 意 しな け れば な ら な いが 、 強 盗 な ど は同意 な し に 対 す る反 感 があ る 。殺 人 や 強姦 な ど の重 犯 罪 で起 訴 さ れ た 少年 を 移 送 す べき とす る強 い要 求 は、 これ ら は新 し い法 律 法 律 のも と で の起 訴 をす る に価 す る少 年 犯 罪者 (甘 く⑦巳一 Φ 6ユ日日巴) と いう特 殊 な観念 を前 も って示 し て いる こと に 所 か ら特 定 の少 年 を 移送 す る手続 機 能 は立 法自 体 が ﹁少 年 犯罪 者 ﹂ (甘 く。昆 。 oぽ 且 2) と いう観 念 より も、 新 し い ら 移送 され が ち であ る。 た とえ ば強 盗 犯 でも 主 と し て家 庭 裁 判所 へ移 送 さ れ る犯 罪 の 一つ であ る。 第 三 に、 成 人 裁 判 セ ントだけ が 成 人 裁判 所 へ移 送 さ れ た にすぎ な い。 第 二に、 ﹁少 年 犯 罪者 ﹂ に特 定 さ れ た犯 罪 の多 く は成 人 裁 判 所 か 少 年 犯 罪者 法 の効 果 に つ いて は、 一般 に否 定 的見 解 が めだ つ。 第 一に、 事 実 上、 逮捕 さ れ た少 年 犯 罪 者 の三 三 パ ー (四) ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 一 39 (2 ) う る多く の処 分 を有 し て いた。 一九 七 六年 の少年 司法 改 正 法 のも と で少年 事 件 を 扱 う専 門 と して の家 庭 裁 判所 は青 年 局 (︼ )一 く] 切 一 〇5 { O鴨 ㎡O口吟 庁) が 実 施 す る 多 く の プ ログ ラ ムを 利 用 す る こ と が 可 能 で あ った 。 と こ ろ が 少 年 犯 罪 者 法 のも と で は 、 と く に マ ン ハ ッタ ン で は 裁 判 所 が 過 剰 事 件 を か か え て お り 、 "少 年 犯 罪 者 " は と き と し て刑 事 責 任 が あ る が 故 に 証 拠 不 十 分 の場 合 に 不 処 分 と さ れ る こ と が 多 発 す る に 至 った 。 結 果 的 に は 地 域 社 会 も 本 人 も 少 年 シ ス テ ム の め ざ す 処 遇 を 奪 う 結 果 と な った 。 犯 罪 の証 明 が 十 分 にあ り 、 事 件 が 不 処 分 と な ら な い場 合 で も 、 成 人 シ ス テ ム の利 用 は 消 極 的 な こ と が あ る 。 刑 事 手 続 は少 年 シ ス テ ム よ り 時 間 が か か り "少 年 犯 罪 者 " は 家 庭 裁 判 所 で の審 判 と く ら べ 長 期 待 た さ れ る 。 し か も 家 庭 裁 判 所 で は 審 判 の時 点 で 監 督 の 要 否 が 決 定 さ れ る が 、 刑 事 裁 判 で は 場 合 に よ って は 保 釈 付 釈 放 を し な け れ ば な ら な い 。 ま た 大 部 分 の "少 年 犯 罪 者 " は短 期 間 の拘 禁 で終 わ って い る 。 こ の こ と は 、 刑 事 裁 判 シ ス テ ム内 で は 成 人 と し て扱 った が 、 実 際 は 少 年 の実 務 に 従 って "少 年 犯 罪 者 " を 拘 禁 し て い る こ と を 示 し て い る 。 つま ゆ 新 し い法 律 の拘 禁 規 定 の適 用 に お い て は 少 年 犯 罪 者 は少 年 と 成 人 両 シ ス テ ム の 悪 い面 だ け を 表 出 し て い る 。 少 年 司 法 シ ス テ ム に お い て は、 少 年 の 収 容 施 設 は 本 人 ま た は 社 会 に 対 す る 危 険 か ら 保 護 施 設 に 収 容 す る も の と 信 じ (3) ら れ て い る が 、 少 年 犯 罪 者 法 の も と に あ って は 、 少 年 た ち は 保 護 施 設 と は い え 成 人 の重 警 備 施 設 に 比 適 す る 警 備 的 処 (4 ) 遇 に付 され る。 のみ なら ず 一九 七九 年 の改 正 で は青 年 局 の承認 によ り成 人 施 設 に少 年 を 収 容す る ことが でき るも のと (5) な った 。かく し て少 年 犯 罪者 法 のも と では少 年 は成 人 を収 容す る施 設 と 同類 の施 設 へ予 防 的 に拘 禁 す る ことが でき る 。 し か し 、 ニ ュー ヨ ー ク 州 に お い て は 予 防 拘 禁 (市﹃Φ<O口⇔ 瞬 くΦ 工O吟 Φ白み⋮ O口) は 違 憲 で あ る と さ れ て い る 。 こ こ に お い て (6 ) 当 然 に "少 年 犯 罪 者 " が 成 人 と し て 処 理 さ れ る 限 り 、 憲 法 上 の 保 障 規 定 が 適 用 さ れ る べ き であ る が 、 少 年 犯 罪 者 に お いて は 現 在 の と こ ろ 問 題 と な って い な い。 40 律 論 叢一 法 一 少 年 犯 罪 者 法 の影響 に ついて立 法 が 失 敗 し た と思 わ れ る第 二 の点 は、 適 当 な事 件 に つ いて は刑事 裁 判 所 に移 送 でき る こ と を 許 し て い る こ と に関 し て で あ る 。 移 送 に 関 し て は 二 つ の 問 題 が あ る 。 第 一は 、 移 送 の 必 要 性 は 他 に適 当 な 手 段 が 見 つ か る ま で 成 人 的 処 遇 を 施 す も のと 仮 定 さ れ て い る 。 と こ ろ が ニ ュー ヨー ク 州 に お い て は 反 対 に 考 え ら れ て お り 、 成 人 シ ス テ ムが 不 適 当 と な る ま で 成 人 刑 事 シ ス テ ム を 適 用 す る も の と 仮 定 さ れ て い る 。 (7 ) 第 二 は、 少 年 を 刑 事 処 分 と す る の が 適 当 か ど う か を 逮 捕 の時 点 で 決 定 す る の で は な く 、 移 送 審 理 は 刑 事 裁 判 所 が 当 該 事 件 を 家 庭 裁 判 所 へ移 送 す る こ と が で き る か 否 か を 決 定 す る と いう 逆 の 手 続 を と って い る 。 か り に こ の 手 続 が 権 利 放 棄 の 形 式 を と って い る も の と す れ ば 、 少 年 に は 憲 法 上 の保 障 が 満 た さ れ て い な い こ と と な (8 ) る。 こ こに お いて最高 裁 は少 年 に対す る管 轄 権 の放棄 と いう 少年 に対 し致命 的 に重 要 な 成文 法 上 の権 利 を危 機 にさ ら す も のと な った。 (9) 少 年 犯罪 者 法 は、裁 判 所 はそ の採 量 によ り司 法 の利 益 から 少年 犯罪 者 を 家 庭裁 判 所 へ移 送 す る ことが でき るも の と し た 。 か く し て 少 年 の 移 送 は 任 意 の も の と さ れ て いる 。 (10 ) な お 、 一九 七 八 年 お よ び 七 九 年 の少 年 司 法 改 正 法 と の関 係 に つ い て ふ れ て お か ね ぽ な ら な い 。 少 年 犯 罪 者 法 は 青 年 局 の管 轄す る重 警 備 施 設 へ少 年 を 不 定期 刑 に拘 禁 す るも の と規定 し て い る。 つま り "少 年 犯 罪 者 " は 有 罪 によ り上 限 、 下 限 を付 し た不定 期 刑 を 科 せ ら れ る。 重 警 備 施 設 に は最 高 一八 か月収 容 す る。 重要 な こ と は、"少 年 犯 罪者 " に 対 す る処遇 的プ ログ ラ ムは少 年 犯 罪 者法 に お いて は存 しな い こと であ る。 少 年 犯 罪者 法 の拘 禁 規定 は単 に施 設収 容 の みを 求 めて いる。 そ こで重 要 な こと は、 か よう な施 設 収 容 が いか な る利 益 を も た らす かを検 証 す る こと にあ る。 第 一 は、警 備 施 設 への収 容 と 不定 期 刑 が重 要 な 政 治 的価 値 を有 す る こと であ る。暴 力 少 年 を 社 会 か ら少 な く と も 一時 的 に 隔 離 す る 立法 的 責任 を果 す こと にあ る 。第 二 に、少 年 に妥 当 す る法 の反 動 が少 年 犯 罪 を 抑 止 す る と いう も の で あ っ ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 とそ の 課 題 一 一 41 た 。 し か し 重 い犯 罪 を 犯 し た 者 へ の刑 罰 の 強 化 、 つま り 刑 罰 の抑 止 効 果 は 存 し な い こ と が 判 明 し て い る 。 (11 ) か く し て 、 少 年 犯 罪 者 法 は 少 年 犯 罪 の 問 題 解 決 に と って は 失 敗 で あ った し 、 事 実 、 一九 七 八年 以 前 の制 度 よ り は、 い っそ う 有 害 な も の と な った と の見 解 が 一般 的 で あ る 。 (12 ) 実 施 状 況 に つ い て 、 さ ら に 具 体 的 に 紹 介 し て お こ う 。 ま ず 、 こ れ ま で に 述 べ た よ う に 同 法 の存 在 は 警 察 あ る い は 潜 在 的 犯 罪 者 の いず れ に も 知 ら れ て い な い 。 と く に ニ ュー ヨー ク 市 内 で は 適 用 さ れ ても 州 全 体 で の適 用 は少 な い 。 ニ ュー ヨー ク 市 で は 一九 七 八 年 の 九 月 か ら 八 四 年 の 二 一 月 に か け て 殺 人 、 強 姦 、 強 盗 、 暴 行 、 放 火 な ど で逮 捕 さ れ た 少 年 の 三 ーパ ー セ ン ト に 同 法 が 適 用 さ れ た 。 こ れ を 罪 名 別 で み る と 、 殺 人 の 八 五 パ ー セ ン ト、 強 姦 の 五 六 パ ー セ ン ト 、 暴 行 の 三 八 パ ー セ ント 、 放 火 の 三 三 パ ー セ ン ト、 強 盗 の 二 七 パ ー セ ン ト であ る 。 ち な み に 逮 捕 者 全 員 の 七 一パ ー セ ン ト が 有 罪 と さ れ 、 そ の う ち の 五 二 パ ー セ ン ト が 施 設 収 容 と な って いる 。 し か も 、 一九 八 四 年 に つ い て み る と 、 同 法 が 施 行 さ れ る 以 前 よ り 長 期 の施 設 収 容 の判 決 を 受 け た 者 は ニ ュー ヨ ー ク 市 で逮 捕 さ れ た 者 で 、 ほ ぼ 四 パ ー セ ン ト に す ぎ な い 。 刑 罰 の 強 化 を 十 分 に 発 揮 し て い な い 故 に 犯 罪 の 抑 止 に は 失 敗 し て い る 。 た だ し 、 一九 七 七 年 いら い少 年 逮 捕 者 は 五 四 パ ー セ ン トも 増 加 し て い る 。 こ の こ と は 少 年 犯 罪 者 法 に も 関 係 が あ る 。 理 論 的 に は警 察 力 は 拡 大 さ れ た が 、 現 実 に は 裁 判 機 能 と 施 設 収 容 能 力 に は 限 界 が あ る 。 法 の現 実 の適 用 に 失 敗 す る な ら 、 犯 罪 に 直 接 の影 響 を 及 ぼ す 効 果 は達 せられ な い。 第 二 に、 少 年 た ち が 少 年 犯 罪 者 法 に 反 応 し て い な い 故 に 犯 罪 率 に 影 響 を 与 え て い な い。 潜 在 的 犯 罪 者 に 知 ら れ て い (3ー ) な け れ ば 刑 罰 強 化 に よ る 犯 罪 抑 止 力 の 意 図 が 発 揮 さ れ な い。 と く に重 犯 罪 の少 年 犯 罪 者 は 刑 罰 強 化 に よ り 犯 罪 を 抑 止 さ れ て いな い。 こ の よ う な 結 末 は 立 法 当 初 か ら 予 想 さ れ て い た 。 少 年 犯 罪 者 法 が 制 定 さ れ た 直 後 に お い て 、 いく つか の グ ル ー プ 叢 論 律 法 42 が 、 本 法 の廃 止 を 主 張 し 、 家 庭 裁 判 所 に よ る 刑 事 裁 判 所 へ の選 択 権 を 復 活 す べ き であ る と の 主 張 が 出 さ れ た 。 し か し 、 こ れ ら の主 張 は 立 法 機 関 を 動 か す に い た ら な か った 。少 年 犯 罪 者 法 は 、 い わ ゆ る ﹁三 機 関 ﹂(仲 } 一 国 Om⑲ 古O已◎力⑦)す な わ 一方 で青 年 局 (Oつく) は 少 年 犯 罪 者 を 警 備 な し の施 設 (ロ§ 器⇔ξ 。 ち 、 知 事 と 上 下 両 院 が 支 持 し た も の であ った た め 、立 法 機 関 の }部 に も 不 満 が 出 た が 政 治 的 に 不 可 能 と さ れ 、廃 止 への リ ー ダ ー を 努 め る 老 は い な か った と い わ れ る 。 (14 ) 柏 ρ息一 三 9 ) へ移 送 で き る も の と す る こ と な ど 改 正 案 を 提 出 し たが 、 立 法 機 関 や 知 事 の 支 持 は 得 ら れ な か った 。 さ き に 述 べ た改 正 点 は 、 こ れ ら の批 判 を 受 け て の部 分 改 正 で あ った 。 か く し て 一九 七 八年 の少 年 犯 罪 者 法 O 口く§ 一 一 Φ OはΦ邑 2 や①笥 無 芯 や。 。) は、 憲 法 上 の い く つ か の問 題 を 提 起 し た 。 そ の第 一は 、 重 大 指 定 行 為 と 少 年 犯 罪 者 の概 念 、 第 二 は 、 少 年 移 送 手 続 に 関 し て で あ る 。 少 年 犯 罪 者 法 に お い て は 、 前 述 のご と く 、 刑 法 典 で 定 め ら れ た 分 類 で 犯 罪 行 為 を 区 分 し よ う と し て い る が 、 重 罪 指 定 行 為 あ る い は、 少 年 犯 罪 者 の分 類 の いず れ に も 入 ら な い 多 く の凶 悪 な 行 為 が 存 在 す る 。 た と え ば 、 強 姦 未 遂 、 強 盗 未 遂 の よ う な も のが 重 大 で は な い行 為 と さ れ て い る 。 犯 罪 行 為 のさ ま ざ ま な 程 度 を 再 分 類 す る の で な け れ ば 、 よ く な い 少 年 犯 罪 者 を 効 果 的 に 処 罰 す る こ と が で き な い と いう 問 題 が あ る 。 ま た 、 ニ ュー ヨ ー ク州 の現 行 の 移 送 手 続 き は 、 効 果 のあ が ら な い も の であ る と 特 徴 づ け ら れ て いる 。 現 行 手 続 き は 、 警 察 、 検 察 官 、 弁 護 士 お よ び 被 告 人 に、 不 必 要 な ま で に 時 間 や 資 源 を 費 や す こ と を 求 め て いる 。 少 年 は そ の事 件 が 家 庭 裁 判 所 に 移 送 さ れ る ま で に 、 三 な い し 四 度 出 廷 す る こ と で 、 成 人 の制 度 に 立 ち 入 る の が 普 通 で あ る と い わ れ る。 証 人 は数 度出 廷 す る こと を求 めら れ る。 事 件 が 家 庭 裁判 所 に移 送 され ると 、少 年 は大 抵 は いま ま で の手 続き に精 通 し て い な い 新 し い検 事 に 割 り 当 て ら れ る 。 移 送 手 続 き に関 す る 他 の問 題 は 、 そ れ が 用 い ら れ る方 法 に 関 し て で あ る 。 検 事 補 と 刑 事 裁 判 所 の裁 判 官 は 、 家 庭 裁 ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 43 判 所 で適 用 す る こ と が でき る 処 置 の範 囲 や 、 処 置 の 形 式 を しぽ し ば 知 ら な い こ と が あ り 、 そ れ 故 に 、 移 送 に 関 す る 決 (15 ) 定 が 内 容 に 乏 し い こ と が あ る 。 さ ら に、 移 送 の決 定 は し ば し ば 、 事 件 の 理 非 に よ る の で は な く て事 件 の相 対 的 な 力 関 係 で 左 右 さ れ る 。 た と え ば 法 で は、 移 送 の 理 由 の 一つと し て 、 ﹁犯 罪 の 証 明 に欠 け る こ と の可 能 性 ﹂ を 挙 げ て い る 。 そ こ で 移 送 は 、 し ば し ば ﹁弱 い﹂ と 思 わ れ る 事 件 を 家 庭 裁 判 所 に 移 す 方 策 の 一つと し て 用 い ら れ る 。 し か し 、 家 庭 裁 (16 ) 判 所 の裁 判 官 は 、 最 高 裁 判 所 が 適 用 す る の と 同 じ よ う に、 証 拠 法 と 証 明 基 準 を 適 用 し な け れ ば な ら な い。 ﹁弱 い事 件 ﹂ (箋m餌一 泊 6恥ω Φ) は ﹁犯 罪 の証 明 に 欠 け る こ と の可 能 性 ﹂ を 明 ら か に し て も 強 く な る こ と は 稀 れ に し か な く 、 家 庭 裁 判 (17 ) 所 に 移 送 さ れ て強 く な る こ と は 稀 れ で あ る 。 そ こ で 申 し 立 て が 重 大 で、 少 年 の 記 録 が 成 人 の処 遇 に 値 す る と き は、 そ の事 件 は証 明 に 欠け る可能 性が あ っても、 成 人 の制 度 に残 さ れ る べき であ ると の意 見 が みら れ る。 移 送審 理 の記 録が 家 庭 裁 判 所 での弁 論 に組 み込 ま れ る と いう 事 実 か らす れ ば 、少 年 事 件 はそ の記 録 な しに進 行 す る こと は でき な い。 し か し、 こ の記 録 を 入 手す る のに はしば しば 二か 月 ほど か かる と いわれ る。 そ の期 間 、重 大 な事 件 が審 理 され な いま ま に おか れ る。 記 録 が 届く と、 事 実認 定 者 と し て行 動 す る裁 判 官 に ︹事 実認 定 の審 理 の際 の証 言 を 明 確 に し よう と 思 う かど う か に か かわ らず ︺ 移 送 審 理 で行 な わ れ た 先 の証 言 のす べ てが 提 出 され る。 こ の問 題 は、 単 に事 実 審 理 の際 に証 言 しな か った証 人 の証 言 を 含 む だけ でな く 、事 実 認 定 の裁判 所 が 関 与 し な いのが 通 例 であ る少 年 の過 去 の記 録 も 含 む と いう 別 の問 題 が 生 じ る。 (18 ) この こと は少 年 の憲 法 上 の権 利 の明 確 な侵害 では な いに して も、 そ の精 神 と抵 触 す ると いわれ る。 少年 のプ ロベ ー (91 ) シ ョ ン の フ ァイ ル に 含 ま れ て い る、 ひ ろ い範 囲 の 伝 聞 資 料 は 事 実 認 定 審 理 で は 考 慮 さ れ な い。 こ の 規 定 は 、 事 実 審 裁 判 官 に 過 大 な 負 担 を 負 わ せ る こ と と な って い る 。 な お 、 家 庭 裁 判 所 が 管 轄 違 い で被 告 人 を 審 判 し て も 二 重 の危 険 (エ9 窪 Φ ぎo富 江 ×Y の再 審 の 対 象 と は な ら な い。 叢 論 律 44 法 一 (釦 ) そ の理 由 の 第 一は 刑 事 手 続 法 (O誌日日 江 田 o⇔a 已 。 [中名) で は ﹁被 告 人 ま た は当 該 犯 罪 に 対 す る 管 轄 権 の 不 存 在 が (21 ) 生 じ た 場 合 の 犯 罪 に つ い て は 公 訴 提 起 が あ った も の と は み な さ れ な い﹂ と 述 べ て い る 。 第 一一は ﹁非 行 手 続 に お け る 当 (22 ) 該 事 件 の重 要 な訴 追 部 分 と し て は命令 に関 し て は義務 を負 わな い﹂ と し て い る。 それ 故 に 一六 歳 を こ え た年 齢 であ っ た被 告 人 でも 裁判 所 は右 の理由 によ り 二重 の危 険 に価 し な いと判 断 す る ことが でき る。 名 . 6↑⇔ ・や ± 。 。・ 一九 六 〇 年 代 の青 年 局 は 非 行 予 防 の 目 的 の た め の "ユー ス .セ ン タ ー " の 運 営 が ま か さ れ て い た 。 当 局 は "ユー ス .セ ン (1) ︾日 尾 や尾目口 o力合 ≦忠 言 (2) タ ー " で 教 育 、 カ ウ ン セ リ ング 、 職 業 訓 練 等 を 実 施 し て き た 。 一九 七 一年 に な り 暴 力 犯 青 年 に 対 す る 拘 禁 施 設 を管 理 す る 権 限 が 与 え ら れ た 。 こ う し た 扱 い は 一九 七 六 年 法 が 制 定 さ れ た こ と に よ る 。 こ の こ と によ り 当 局 の性 格 が 変 化 し は じ め た 。 餌 Φ。。鱒 ωoO Z・国 ト 。江 8 0"ω。 。⑩ Zk ・。力・2 (3) 家 庭 裁 判 所 法 七 一二条 ω は 、 少 年 犯 罪 者 法 に よ り 少 年 犯 罪 者 の拘 禁 は 家 庭 裁 判 所 の 命 ず る 警 備 命 令 に従 う 者 を も 収 容 す る も のと改 正 され た。 o力夢 き § 三 p 。{ ⇔ C ・含 声 (綱 苦 言 日 吉 ◎力6庁毛 ͡wω⇔ Zk ﹄ (4) 2.ド O男2 .㊥国op ピ﹀司 ⑳9 0●旨 ● (5) ﹀日町 ξ き 切ド◎。"お ﹃Φ. ) (6) 第 一級 強 盗 、 第 二 級 暴 行 及 び 火 器 の 不 法 所 持 で 逮 捕 さ れ た 一四 歳 の少 年 が 、 ニ ュー ヨ ー ク 州 家 庭 裁 判 所 法 第 三 二 〇 ・五 条 三 項 六 号 に よ る 予 防 拘 禁 を 受 け た こ と は憲 法 修 正 一四 条 の 適 正 手 続 条 項 に 反 し な い と す る判 例 が あ る (◎力各 恥一 一 <. ︼ ≦碧 江P 戸霞 む◎・。ひ 恕 Oω"。。戸 C 出戸 NOメ 這 。。ふ)。紹 介 と し て 安 富 潔 ﹁ア メ リ カ 刑 事 法 の調 査 研 究 ﹂ (33 ) 比 較 法 雑 誌 二 一巻 ︹一九 八 O巴 峯 ㊥知OP い炉宅 励N−〇.お " 七 年 ︺ 二 号 七 三 ペ ージ 以 下 。 守 山 正 ・ア メ リ カ 法 一九 八 七 年 二 号 四 四 五 ペ ー ジ 以 下 、 が あ る 。 (7 ) Z.× (8 ) こ れ ら の保 障 に つ いて は ケ ン ト 対 合 衆 国 事 件 (民m9 寸 d 巨 富工 留 日 窪 ) で 最 高 裁 が 認 め た と こ ろ で あ る (ω。 。ωd●む力・9 丁 H8 Φ)。 こ の事 件 に お い て は 複 数 の 犯 罪 で 起 訴 さ れ た 少 年 が コ ロン ビ ア 地 方 少 年 裁 判 法 (>9 0{ OΦ6・Nc。、冶 Φω、 ℃已ぴ、r 20・。 。◎ 。1呈 ピ 警 声山 留 ω'留 巴 o、 ふΦO) に よ り 、 事 件 に対 す る 少 年 裁 判 所 判 事 の調 査 の み を 基 礎 と し て 少 年 裁 判 所 か ら 刑 事 裁 判 所 へ移 送 さ れ た 。 合 衆 国 最 高 裁 は 同 法 の規 定 が 少 年 に対 す る 権 利 と 免 除 を 授 与 し て い る と し て、 少 年 に対 す る 家 庭 裁 判 所 の決 定 を 支 持 し た 。 な お ケ ン ト 事 件 を 含 む ア メ リ カ の 少 年 法 制 の 動 向 に つ い て は 宮 沢 浩 一編 ・世 界 諸 邦 少 年 法 制 の動 向 (一 九 六 八年) 参 照。 (9 ) 本 稿 四 一 ⇔ 事 件 の移 送 を 参 照 。 2,219 2,036 2,028 2,386 2,470 年 齢 154 154 153 153 6 2 67 42 33 38 29 159 178 183 515 590 709 781 375 305 377 589 733 396 318 214 198 103 606 546 669 625 ポ ス タ ー ・ケ ア 63 38 20 17 22 そ 他 48 39 27 26 23 麻 薬 関 係 対 人 犯 財 産 犯 54 126 221 345 329 翅 483 506 572 1,057 970 925 1,021 そ の 他 の犯 罪 522 457 376 448 冶。 。。 。 ●叉 Hき 498 ⑳ 9 N w (10) 同 法 に よ る と 少 年 犯 罪 者 は 二 一歳 ま で か よ う な 施 設 に収 容 す る こ と が で き る と し て い る。 (Zゴ廷 内×国ρ ↑﹀ヌ ⑳9 守 ぴ) . (1986∼1990年) (11) ﹀日嘱 や尾§ ω⇔ず笥ぼ 吟Ns3 . 合 .U・㌫ O ・ (12 ) 臣 目§ 全 問 ζ ⇔Oが胃 ゆロ 甘 く9 声 ︼m Oo§ 昆 9 江 戸Φ電 艮 計 O・え 1990 俸 1989 ロ ・。菖 2 1988 (13 ) 。,旨 8 国替 9 ω 哀 oOo名 鑑 ポ Oユ 日 ゴ 巴 { N日 σ qO Φば㌣ 合 g 蔓 " ↓ゲΦ 一 )Φ9 湾 o旦 肖 o済 臼ぱく65=Φ い飯笥 俸 o 力o昆 9 喝 Z o笥 o{ ↓ 廿Φ <oド e " 2 9 声 、 お ◎。◎◎. ぺ O巨 ゲ 甘 鴫 O内野 ◎力⇔辞書 614 175 ケ641 O 矯o且 o珂 や如き 痴o<8 き Z Φ司 O才 富 ぴ 昌 (O﹃ ぺ O三 管 噂唱. 伽N戸ー切09 這 ゆH ・なお 、近 O曽 P ︾ ロβ巴 男名 o江 Φ⋮ 声O◎◎⑩ § 工 O⑳8 日 ず魯 YorkStateD三visionforYouth.Dec.1991. 戸口OP 年 の ニ ュー ヨ ー ク に お け る施 設 収 ∀・ 9 ω. > 6↓ ・ ⑳謹 ﹄● ㊥●≦ o& 。。" 悶男Oρ ﹄oぎ 6呂 苦 芭. 6ヨ ト︾笥 容 者 の状 況 を 示 す と 別 表 の と お り であ る。 Z .町 (14 ) ・ ω旨 8 、 名 ・ ⇔言 (15 ) ⑳戸Q 。O・品 2 .鴫 ● 哨﹀琴 O ℃・ O↑件. ℃・ N◎o● (16 ) ' ※YouthlnCareAnnualReports,1989飢dl 1,029 274 457 の 7 備 備 備 内 家 286 28 警 警 警 会 志 230 47 重 軽 非 社 特 239 他 315 の 348 そ 1,981 1,943 1,614 1,495 1,532 172 169 135 156 225 少 年 犯 罪 者 少 年 非 行 者 要 監 督 青 少年非 行 者 よる拘 禁 者 ニ ュ ー ヨ ー ク州 青 年 局(DFY)に 1a2 1987 平 均 1986 総 ニ ュー ヨー ク州 に おけ る少 年 司法 改 革 とその 課題 一 一 45 叢 論 律 法 46 ((((( 22 2120191817 ) ))))) ㎡ . 司缶 筈 已 . o℃吟 9 吟・ U・ ⇔べ・ ○ 弓・ > O↓・ ⑳ べ9 冒 厚目 ㊥・ 乞 o◎昔 ・ o勺● 息 ⇔● 勺・ ωΦ・ 客 べoずロ ㊦㊨ ≠<◎o工騨 ↑ロ笥 ⑳︽ρ ωO ( N×。) も ㌣ ①9 8 Ω 声 且 ロ江 田 09 昔 話 ・且 O。巨 ↑§ P ︼ 一 。σ☆ゲき 、 。・ 局§ ξ 課 題 と展 望 ま 峯 、 勺● 忘 ・ 五 日 Z ら く。ピ ド 9 碧 ・。 唄 Hふ 少 年 犯 罪 者 法 は 少 年 犯 罪 を 減 少 さ せ る こ と が 少 な く と も 意 図 す る も の で あ った 。 そ の た め ﹁少 年 犯 罪 者 ﹂ を 警 備 施 逆 に 成 人 裁 判 所 が 家 庭 裁 判 所 へ事 件 を 移 送 す る 決 定 を し た と き に限 り 権 限 を 有 す る も のと な った 。 州 で も そ の傾 向 に あ った が 、 ニ ュー ヨ ー ク州 に お い て は 少 年 犯 罪 者 法 に よ り 家 庭 裁 判 所 の 権 限 を 後 退 さ せ た 。 つま り は 一六 歳 と し た 。 の み な ら ず 、 ほ ん ら い少 年 事 件 は 少 年 裁 判 所 に検 察 官 送 致 権 を 付 与 し て お り 、 ア メ リ カ の 大 部 分 の 年 齢 に 関 し て は ア メ リ カ の ほ ぼ 三 分 の 二 の州 で少 年 年 齢 は 一八歳 ま た は そ れ 以 上 と 定 め て い る が ニ ュー ヨ ー ク州 で て いる 。 期 の 成 人 に 対 す る刑 事 手 続 を 適 用 し て い る 州 も な い。 ニ ュー ヨー ク 州 だ け が 検 察 官 に 少 年 へ の起 訴 決 定 権 が 付 与 さ れ は 他 の州 で は あ り 得 な い こ と で あ る。 こ の 年 代 に つ い て は 逮 捕 、 ア レ ー ン メ イ ソ ト 、 不 服 申 立 、 保 釈 手 続 と い った 初 る 。 そ の第 一は 、 少 な く と も 少 年 裁 判 所 が 決 定 す る こ と な く 一六 歳 以 下 の者 に 対 す る 成 人 な み の刑 事 責 任 を 科 す こ と ニ ュー ヨ ー ク 少 年 犯 罪 者 法 は 、 ア メ リ カ の各 州 の少 年 法 制 と 比 較 し て も 他 の州 で 採 用 し て い な い 多 く の特 色 を 有 す ニ ュ ー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 と そ の 課 題 一 47 設 へ収 容 す る も の と し た 。 結 果 的 に は少 年 人 口 に 区 分 (一三 、 一四 、 一五 歳 層 が 主 と し て 重 犯 罪 を 犯 す ) を 施 け 、 新 し い ﹁少 年 犯 罪 者 ﹂ 群 を 設 定 し 、 成 人 裁 判 所 で の 裁 判 と いう 法 的 手 続 を 設 定 さ せ る こ と と な った し 、 そ の た め 拘 禁 施 設 へ の長 期 収 容 を 予 約 さ せ る も の と な った 。 た し か に、 一九 七 七 年 い ら い、 ニ ュー ヨー ク で 拘 禁 さ れ た 少 年 の数 は 五 四 パ ー セ ン ト も 増 加 し 、 刑 務 所 拘 禁 の 少 年 の数 は 三 倍 に も 増 加 し た 。 そ の増 加 の 原 因 は 少 年 犯 罪 者 法 の効 果 に よ る も の と さ れ て い る 。 し か し、 反 面 に お い て 同 法 は 刑 罰 の危 険 性 を 増 加 さ せ た こ と も 示 し て い る 。 理 論 的 に は 警 察 権 力 は 拡 大 さ れ よ う が 、 司 法 お よ び 施 設 収 容 の費 用 の点 か ら は少 年 犯 罪 者 法 の適 用 に 対 し て は 消 極 的 で あ り 、 限 界 が あ る 。 も し 法 の適 用 に 限 界 が 生 ず る な ら 、 犯 罪 に 影 響 を 与 え る と す る 法 の効 果 は実 務 に お い て達 せ ら れ な い こ と と な る 。 そ れ よ り も 大 事 な こ と は 、 法 の約 束 し た 刑 罰 が 重 大 な 犯 罪 少 年 に 厳 正 に適 用 さ れ な い と いう こ と は、 抑 止 そ の も の の意 図 が失 敗 し て い るこ と と な る。 そ のた め潜在 的犯 罪 者 を 増 加 さ せ て いる 。 こ の可能 性 は成 人 事 件 にお いて刑事 裁 判 に お け る 抑 止 効 果 の 一般 的 弱 点 が す で に 明 ら か と さ れ て い る こと か ら も 明 白 と い え る 。 本 稿 に お い て は ニ ュー ヨ ー ク州 に お け る 少 年 司 法 改 革 の 経 緯 と 課 題 を 検 討 し た 。 い う ま で も な く ア メ リ カ に お い て は カ リ フ ォ ル ニア州 と と も に に ニ ュー ヨー ク 州 は 少 年 法 制 に お い て も 代 表 的 州 で あ り 、 と り わ け ニ ュー ヨー ク 州 は 他 の 州 に さ き が け て先 鋭 的 な 司 法 改 革 を 実 施 し て き た 。 そ れ だ け に そ の成 果 が 失 敗 に 終 った こ と に 注 目 さ れ な け れ ば な ら な い。 し か し 、 そ れ は 単 に ニ ュー ヨ ー ク 州 の み の 問 題 で は な い 。 過 去 数 十 年 置 わ た り 、 少 年 司 法 改 革 は ア メ リ カ の み な ら ず 、 わ が 国 に お い て も 精 力 的 な つ み 重 ね の 歴 史 であ った 。 し か し 、 そ の多 く は 失 敗 に終 って い る こ と も 共 通 し て い る 。 た だ し ニ ュー ヨ ー ク 州 に お い て は、 そ の 改 革 が 拙 速 で あ った だ け に 失 敗 も 極 端 な も の と な った 。 い ま こ こ で ニ ュー ヨー ク に お け る 少 年 司 法 改 革 の 経 緯 を 簡 略 に ふ り 返 り 、 こ ん に ち に お け る 課 題 を 求 め て お き た い 。 同 法 の改 正 の 直 接 の危 機 は、 一九 七 〇 年 代 の ニ ュー ヨ ー ク に お け る 少 年 に よ る 凶 悪 犯 罪 の増 加 にあ った こ と は事 叢 論 律 法 48 実 で あ る 。 当 時 の知 事 は 選 挙 選 に お い て 死 刑 復 活 に 反 対 し 、 刑 罰 強 化 に よ る 少 年 犯 罪 への 対 処 に批 判 的 立 場 を 堅 持 し て い た 。 と こ ろ が 非 行 少 年 に 対 す る 刑 罰 強 化 に よ る 対 策 を 求 め る 議 会 の動 き に 押 さ れ て 一連 の 改 正 を 余 儀 な く さ れ た こと は前 述 し た。 し か し 、 そ の よ う な 動 き は 単 に ニ ュー ヨ ー ク 州 の み の問 題 で は な く 、 当 時 の ア メ リ カ に お け る 全 般 的 な 動 き で も あ った 。 ﹂ であ った・ 同報 告 責 お いて は少 年 司 法 制度 をき び しく批 判 し て いる ・そ の ; は少 年 裁 判 所 が 当初 の理 念 そ の第 一は 一九 六 七 年 二 月 に 発 表 さ れ た 刑 事 司 法 の運 営 に 関 す る 大 統 領 諮 問 委 員 会 報 告 書 ﹁自 由 社 会 に お け る 犯 罪 の誌 を 達 成 す る の に 必 要 な 人 的 ・物 的 素 材 を 与 え ら れ て い な い と い う も の で 、 そ の責 任 は む し ろ 一般 社 会 に あ る と し た 。 第 二 に、 少 年 手 続 に よ れ ば 非 行 予 防 が 成 功 す る と 考 え る こ と は 楽 観 的 に す ぎ る と し て 、 現 実 と 理 念 と の分 裂 のあ る こ と を 明 ら か と し た。 ス の強 化 の 三 点 を 勧 告 逢 ・ 三 ー ヨー ク州 に お い て は 本 稿 で も 述 べ た よ う に ・ す で に 一九 六 二 年 に家 庭 裁 こ の よ う な 認 識 の も と に 報 告 書 は、 少 年 裁 判 所 の管 轄 権 の 縮 小 、 非 公 式 処 分 の奨 励 、 少 年 司 法 手 続 に お け る デ ュー .プ 三 判 所 法 が 制 定 さ れ 、 一六 歳 未 満 の少 年 に対 す る デ ュー ・プ ロセ ス に よ る 保 護 規 定 を 適 用 し 、 い わ ゆ る パ レ ン ス .バ ト リ エ の概 念 を 後 退 さ せ る 動 き が あ った 。 そ し て 、 こ の よ う な 勧 告 と 相 前 後 し て 、合 衆 国 裁 判 所 は 、 ケ ン ト事 件 (一九 六 六 年 )、 ゴ ー ル ト 事 件 ( 一九 六 七 年 )、 ウ イ ン シ ップ 事 件 (一九 七 〇 年 ) に お い て適 正 手 続 の法 的 権 利 拡 大 が 指 摘 さ れ る に お よ ん で ニ ュー ヨ ー ク 家 庭 裁 判 所 法 も 、 実 質 的 な 少 年 保 護 の整 備 を 急 ぐ こ と が 求 め ら れ た 。 と こ ろ が 大 統 領 諮 問 委 員 会 の勧 告 や 一連 の 最 高 裁 の少 年 司 法 判 断 そ の も の と は 関 係 な く 、 一九 七 〇 年 代 に お い て 二 ニ ュー ヨー ク州 に お け る少年 司法 改 革 とその 課題 一 49 ユー ヨー ク を中 心 とす る全 米 にお いて少年 犯 罪 の凶 悪 化 が社 会 問 題 と し て世 間 の注 目 を浴 び る こと とな った。 それ は 必ず しも 少年 司法 制 度 の保 護 主義 に起 因す るも ので はな か ったが、 知事 選 挙 中 の少年 に よ る凶 悪事 件 の発 生 と いう 事 件 の偶然 性 にも 影 響 さ れ結 果 的 に は、少 年 司 法 改革 つま り刑 罰 強 化 によ る少 年 非行 対 策 と、 いわば 短 絡 的 に結 び つい て い った面 が あ る。 さ ら に卒 直 に いえば 政 治 的 に利 用 さ れ た と いう ことも でき よう 。 一九 七 六年 の少年 司 法改 正 法 の制定 、 そ れ に つづ く七 八年 の少 年 犯 罪 者 法 の制定 、 八 二年 の家 庭 裁 判 所 法 の改 正 は 一連 の合 衆 国 連 邦 最 高裁 の判 断 と 、 大統 領 勧 告 が 十 分 に消 化 ・検 討 さ れ る余 裕 も な いな か で の個別 ・偶 発 的 とも い え る非行 の増 加 に伴 う 、 いわば 反 動 と でも いう べき背 景 のな か で の改 正 であ った こ と に注 目 し なけ れ ば な ら な い。 む ろ ん、 一連 の司 法判 断 や 勧 告 と ニ ュー ヨー ク州 の司 法 改革 が 、 ほ んら いは無 関 係 のも のであ ると いう わけ で はな い。 し か し、 ニ ュー ヨー ク州 の司 法改 革 は司 法 判断 や勧 告 の 一部 を とり 入 れ て は いるが、 あ る い は 一部 を先 取 り し て は い るが 、 必ず しも 理念 をも 先 取 り し て司 法 改 革 が な され た も ので はな い こと も 理解 さ れ なけ れ ば な ら な い。 (3) そ れ で は ニ ュー ヨー ク州 におけ る今後 の暴 力 少年 犯罪 に対 す る効 果 的 対策 は ど うあ るべ き か と いう こ と にな るが 、 ここ で再 び 家 庭裁 判 所 への復 帰 が 求 められ て い る。 つま り、 家庭 裁 判 所 は重 大犯 罪 者 の制 裁機 能 を も って いな いわ け では な い。 シ ュワ ル ツに よれ ば 、 第 一に、 立法 府 は暴力 少 年 に対す る基 本 的管 轄 権 を 再 び 家 庭 裁判 所 に 復 帰 さ せ る こと にあ る。 第 二は、 権 利 放 棄 は他 の州 と 同 じ く家 庭 裁判 所 内 で適 用 さ れ る べき であ る。 第 三 に、 か か る放棄 規 定 に該 当 す る 少 年 が明 白 に特 定 さ れ なけ れ ば な ら な い。 第 四 に、 成 人 刑 事制 度 の対 象 と な る少 年 刑事 犯 者 への特 別 な 処遇 が準 備 さ れ な けれ ば なら な い。第 五 に、 これ ら の少 年 に有 効 な矯 正 制度 は施 設 化 の有 害 な影 響 か ら防 禦 す る方 策 が 求 めら れ ね ば な ら な いし、 す べて の時 間 が 彼 ら を再 び 地 域社 会 に受 入れ る準 備 を目 的 と し て遂 行 さ れ な けれ ば な ら な い。 都 法 律 論 議一 要 す る に 、 こ こ で提 言 さ れ て い る こ と は少 年 処 遇 の 個 別 化 と い う こ と で あ り 、 少 年 の 社 会 復 帰 を 目 標 と す る少 年 へ の 家 庭 裁 判 所 の 利 用 であ る 。 そ の処 遇 計 画 は 暴 力 少 年 の ラ イ フ ・ス タ イ ルを 創 造 す る こ と で あ る 。 し か し 暴 力 少 年 た ち は と き と し て 一般 社 会 環 境 と は 異 な った 感 覚 を も って お り 、 彼 ら の行 動 を 変 化 さ せ る こ と で 抑 止 効 果 を あ げ る こ と は でき な い。 か よ う な 少 年 に は 社 会 復 帰 よ り も 、 む し ろ 慣 れ さ せ る こ と であ ら ね ば な ら な い。 暴 力 少 年 が 小 物 窃 盗 犯 よ り 悪 質 と す る 一般 的 見 解 は間 違 って い る 。 重 警 備 施 設 が 暴 力 少 年 犯 罪 の問 題 解 決 に な ら な い こ と は 明 白 であ る 。 重 要 な こ と は 暴 力 少 年 犯 も 、 そ の背 景 や 性 格 が 同 じ でな い こ と を 認 識 す る と こ ろ か ら 出 発 す る こ と に あ る 。 最 後 に、 わ が 国 と の関 連 に つ い て ふ れ て お く 必 要 が あ る 。 右 に挙 げ た 大 統 領 諮 問 報 告 書 は も と よ り 、 と り わ け ゴ ー ル ト 事 件 に つ い て は、 わ が 国 の 少 年 裁 判 所 な か ん ず く 少 年 法 改 正 論 議 に 大 き な 影 響 を も た ら し た 。 わ が 国 の少 年 法 改 正 作 業 は、 現 行 少 年 法 の制 定 直 後 か ら 意 図 さ れ て は い るが 、 そ の も っと も 具 体 化 し た の は 一九 六 六年 の ﹁少 年 法 改 正 に 関 す る構 想 臼 ⇔ ﹂ の発 表 で あ る 。 偶 然 に も ケ ン ト事 件 (一九 六 六 年 )、 ゴ ー ル ト 事 件 (一九 六 (4 ) 七 年 ) の判 決 と 時 期 が 一致 し て い る 。 と り わ け 一九 七 〇 年 に発 表 さ れ た ﹁少 年 法 改 正 要 綱 ﹂ に お い て は ゴ ー ル ト 事 件 が 有 力 な 支 え と な った 。 し か し 、 こ の よ う な 認 識 が い か に 間 違 って い る か を 当 時 の 専 門 家 た ち は 実 証 的 に 論 じ て い (5) た 。 いま こ こ で これ ら の 論 議 を 再 現 す る 余 裕 は な いが 、 当 時 に お け る 法 務 省 に よ る 少 年 法 改 正 の背 景 が ア メ リ カ の 右 の 一連 の動 き と み ご と に波 長 を 合 わ せ て 行 な わ れ た こ と は事 実 で あ る 。 そ れ は ま さ に ニ ュー ヨー ク 州 に お け る 司 法 改 革 にも 共 通す るも のが み られ る。 こ ん に ち に お い て 異 な る の は 、 ニ ュー ヨー ク 州 に お い て は、 いぜ ん と し て 少 年 に よ る 凶 悪 犯 罪 は 大 き な 社 会 問 題 で あ る 。 し か し、 わ が 国 に お い て は、 い わ ゆ る 年 長 少 年 に よ る 犯 罪 の 増 加 現 象 は 顕 著 で は な い。 少 年 法 改 正 論 議 のな か で み ら れ た 年 長 少 年 の凶 悪 化 と 増 加 への 対 応 と いう 背 景 は現 在 で は存 し な い 。 ﹁中 間 答 申 ﹂ と い う 、 い わ ば 日 本 的 措 ニ ュー ヨ ー ク 州 に お け る 少 年 司 法 改 革 とそ の 課 題 51 置 と 、 そ れ に つづ く 法 律 に よ ら な い保 護 処 分 の多 様 化 の実 施 と い う こ と で 改 正 論 議 は、 平 静 を と りも ど し て いる。 こ の 時 期 にお いて こそ、 改 めてあ るべ き少 年 法 理念 を論 じ 、 あ る べき 処 遇 を実 施 に移 す べき であ るが 、 改 正 論議 当 時 に み ら れ た よ う な積 極 的 論議 は存 しな い。 た し か に ニ ュー ヨ ー ク州 の少 年 司 法 改 革 は 、 私 見 で は 失 敗 であ った 。 と こ ろ が 、 い ま こ こ で 再 び 家 庭 裁 判 所 論 が そ の失 敗 を 起 点 と し て 展 開 さ れ て い る 。 そ こ に 私 は ア メ リ カ に お け る ツ ラ イ ・ア ンド ・ エ ラ ー の典 型 を み る と 同 時 に 魅 力 を感 ず る。 そ れ で は 来 る べ き 将 来 に 向 け て 少 年 法 制 は ど う あ る べ き か 、 ア メ リ カ の経 験 と 日 本 に お け る 現 状 か ら 、 共 通 課 題 の 若 干 を 提 示 し た い 。 前 述 し た シ ュワ ル ツ (︼ 叶① リら・ ︹ W ⇔活写餌目仲 N) の 言口葉 を 引 用 す れ ぽ 、 そ の 第 一は 、 家 庭 裁 判 所 の原 点 (6) に 再 び 戻 る こ と で あ る 。 た し か に 国 親 思 想 (パ レ ン ス ・バ ト リ エ) は 人 権 の保 障 と い う 観 点 か ら は 現 実 と 遊 離 し た 理 念 論 であ った こ と は 認 め ら れ る 。 し か し ゴ ー ル ト判 決 で み ら れ た 少 年 司 法 へ のデ ュー ・プ ロセ ス の確 立 は 必 ず し も パ (7) レ ソ ス ・バ ト リ エ の思 想 と は 両 立 し な いも の で は な く 、 む し ろ パ レ ン ス ・バ ト リ エの充 実 の た め のデ ュー ・プ ロ セ ス の 強 化 を 判 断 し た も の で あ った 。 第 二 は 、 刑 罰 の強 化 つ ま り 抑 止 力 に 犯 罪 対 策 を 求 め る こ と は 間 違 い で あ る 。 一 一ユー ヨ ー ク 州 の少 年 司 法 改 革 の失 敗 の 最 大 の要 因 は こ こ に あ る 。 改 め て い う ま で も な く 、 よ り 有 効 な 手 段 は 処 遇 の多 様 化 にあ る 。 と り わ け 、 こ ん に ち に お い て は 犯 罪 ・非 行 の背 景 は複 雑 で あ る 。 そ れ だ け に 、 そ れ に 対 応 す る 措 置 も 多 様 化 さ れ な け れ ば な ら な い こ と は 当 (8 ) 然 の 結 論 で あ る 。 た だ し 、 そ の措 置 は 単 な る 保 護 主 義 そ のも のを 意 味 す る も の で は な い 。 い わ ゆ る ジ ャ ス ト ・デ ザ ー ト (ぎ 吟 らΦ器 詳) 論 も 単 な る 犯 罪 ・非 行 に対 す る 相 応 の反 動 と し て のそ れ に 限 ら れ る も の で な い こ と が 理 解 さ れ な け れ ば な ら な い。 52 律 論 叢一 法 一 第 三 に、 少 年 た ち を と り ま く 社 会 環 境 は 、 児 童 虐 待 、 性 的 虐 待 と い った 従 前 に は存 し な か った 多 様 化 し た 病 理 現 象 が 背 景 に 存 在 す る 。 家 庭 裁 判 所 は 、 す で に 、 こう し た 少 年 の問 題 に対 処 す る オ ー ル ・ マイ テ ィ と し て の存 在 で は な い。 ア メ リ カ に お け る ダ イ ヴ ァ ー ジ ョ ン の動 き か ら も 理 解 さ れ る よ う に、 具 体 的 に は 軽 ・微 罪 事 件 に は 消 極 的 に 対 処 す べき であ る。 や集電 国鳥 o吟8 日Q三 § ら ﹀命日 巳 ω言口島§ o{ 冒 警ヂ 8 " 這 自 ・ 日 本 にお け る資 料 と し て は ﹁ア メ リ カ合 衆 国 大 統 領 特 設 諮 問 委 員 会 報 告 書 ﹂ (自 由 社 会 (1) ↓庁o Oず笠 窪 o☆o o{Oユ日o 一 問 ロ 即 9 留 ⇔一 Φ蔓 、﹀ 男名 o詳 げ聖 書 o 口 霧 江9 吟. ΦOo日日 ︽ 吻。。一 8 § に お け る犯 罪 の挑 戦 に つ い て )、 刑 事 基 本 法 令 改 正 資 料 第 一二 号 (一九 六 八年 四 月 )。 ﹁ア メ リ カ少 年 裁 判 所 法 改 革 の動 向 ﹂ 少 年 法 改 正 資 料 第 二 号 (一九 七 〇 年 ) な ど が あ る 。 同 報 告 書 は む ろ ん司 法 全 般 に わ た るも の で あ り 、 本 論 だ け で も 三 四 〇 ペ ー ジ に も 及 び 、 個 別 報 告 (↓9 厚 司o﹁8 ) は 九 巻 が 出 版 さ れ て い る 。 (2 ) 法 務 省 刑 事 局 ・刑 事 基 本 法 令 改 正 資 料 一三 号 (一九 六 八 年 ) 二 六 ペ ージ 。 (3 ) ﹀ 日町 ↑旨 目 切音 名曽 ⇔N"o∨ 葺 ・や 窃 ㊤. (4) 代 表 的 な 論 文 と し て 木 村 栄 作 ﹁少 年 法 の理 念 一 国 親 思 想 と 適 正 手 続 と の 関 係 ﹂ 警 察 研 究 四 三 巻 二 号 三 ペ ー ジ 以 下 。 若 く。昆 6㌍ お 。。㊤、唱◆ 戸Φべ (5) 代 表 的 論 文 と し て 田 宮 裕 ﹁少 年 審 判 と デ ェー ・プ ロ セ スー そ の意 義 と 限 界 ー ﹂ 家 庭 裁 判 所 資 料 第 九 九 号 (一九 七 三 年 ) 三 九 ペ ージ以 下所 収。 {2 ︼墨 家 ・ ω書 き § ・ (甘 ) S霧 江8 (6 ) 冶 8 ・菊 田 幸 一 ﹁ア メ リ カ に お け る量 こ の点 を 主 張 し た 論 文 と し て 菊 田 幸 一 ﹁ゴ ー ル ト判 決 と 米 国 少 年 裁 判 所 基 準 ﹂ ジ ュリ ス ト 四 〇 二 号 参 照 。 ㊦﹃{ ωo口 中ロ江 津 oぴ良 oP (7 ) (8 ) く わ しく は 2σH<工 法 o吟ユω"苦 庁嘗 6一↓o肖 S 切。§ o窪 本稿 の執 筆 にあ た って は学術 振 興 野 村 基金 より 一九九 二年 度海 外 調 査 研 究費 の支 給 を受 け た。 ま た資 料 (一九 九 三年 一月 ) 刑 改 革 と 犯 罪 者 対 策 ﹂ 法 律 論 叢 第 六 三 巻 四 ・五 号 、 六 号 、 六 四 巻 ↓号 (一九 九 一年 ) 参 照 。 ︿付 記 V 収 集 に対 し て コ ロンビ ア大学 法 学部 の協 力 を得 た 。記 る して感 謝 の意 を 表 し た い。