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関西学院大学大学院理工学研究科数理科学専攻博士課程後期課程
2008 年 10 月 27 日 開設準備委員会 関西学院大学大学院理工学研究科数理科学専攻博士課程後期課程 設置の趣旨及び特に設置を必要とする理由 目 次 Ⅰ.設置の趣旨及び必要性 1 教育研究上の理念、目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.1 2 研究対象とする学問分野・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.2 3 養成する人材像・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.3 Ⅱ.専攻の名称及び学位の名称・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.4 Ⅲ.教育課程の編成の考え方及び特色 1 教育課程の編成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.4 2 教育研究の柱となる分野・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.4 Ⅳ.教員組織の編成の考え方及び特色・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.5 Ⅴ.研究指導の方法及び修了要件 1 研究指導の方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.5 2 修了要件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.6 Ⅵ.施設・設備等の整備計画 1 校地、運動場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.7 2 校舎等施設・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.7 3 図書等の資料及び図書館・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.8 Ⅶ.理工学部数理科学科及び理工学研究科数理科学専攻修士課程との関係・・・・・・・・P.9 Ⅷ.入学者選抜の概要 1 アドミッションポリシー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.9 2 入学定員及び収容定員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.10 3 選抜方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.10 4 選抜体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.10 Ⅸ.管理運営の考え方 1 理工学研究科の組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.11 2 事務組織について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.11 Ⅹ.自己点検・評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.11 - 1 - 2008 年 10 月 27 日 開設準備委員会 Ⅺ.情報の提供 1 大学としての情報提供・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.13 2 理工学研究科の取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.13 Ⅻ.教員の資質の維持向上の方策 1 大学としての取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.13 2 理工学研究科の取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.14 - 2 - 関西学院大学大学院理工学研究科数理科学専攻博士課程後期課程 設置の趣旨及び特に設置を必要とする理由 Ⅰ.設置の趣旨及び必要性 1 教育研究上の理念、目的 本学大学院理工学研究科は、2009 年(平成 21 年)4 月に、物理学専攻の中に設けられていた 「数学コース」を独立させ、数理科学専攻修士課程を開設した。今回設置する数理科学専攻博 士課程後期課程は数理科学専攻修士課程設置時(2008 年(平成 20 年)4 月 28 日文部科学大 臣に届出)からの構想どおり、修士課程完成年次終了に直結した 2011 年(平成 23 年)4 月に、 現 在、物 理 学 専 攻 博 士 課 程 後 期 課 程の中にある「数 学コース」を独 立させるものである。また、 それと同時に数理科学専攻修士課程を数理科学専攻博士課程前期課程に変更する。 数理科学専攻博士課程は、数理科学分野において、自立して研究活動を行うことができる高 度な研究能力とその基礎となる豊かな学識を養うことを目的とする。その研究対象は、純粋数学 を柱に置くが、純粋数学 に留まらず、自然科学はもとより、経済学や社会学をはじめとする社会 科学等の分野における応用的色彩が濃い問題も対象とする。数学の基礎理論の探求は勿論の こと、その応用面の研究にも対象を広げ、数理科学として新しいチャレンジをしていくことを教育 研究の理念としている。このような数理科学専攻博士課程の理念と目的は、21 世紀の社会にあ って、高度で急速な進展を遂げている科学技術を根底から支えていく上で不可欠な数学の教育 及び研究の発展に深く貢献していくことを目指している。 本学では、1961 年(昭和 36 年)4 月に初めての理系学部である理学部が創設され、物理学科 と化学科の 2 学科で構成された。1965 年(昭和 40 年)4 月に大学院理学研究科が開設され、物 理学専攻と化学専攻が設けられ、理 学研究科開 設時より物 理学専攻の中に小規模ながらも数 学分野の大学院教育及び研究が組み入れられた。その後、2002 年(平成 14 年)4 月に理学部が 理工学部に改組・拡充された。その際、物理学科の中に新しく数学専攻が設置され、学部段階 において数学分野の教育及び研究の体制が整えられた。さらに、2004 年(平成 16 年)4 月の理 学研究科から理工学研究科への改組に際し、理工学研究科物理学専攻に、物理学コースと数 学 コースで構 成 されるコース制 が導 入 され、大 学 院 においても数 学 分 野 の充 実 が図 られた。 2009 年(平成 21 年)4 月に、理工学部に新しく数理科学科が設置され、同時に、理工学研究科 に数理科学専攻修士課程が設置された。このことに伴い、数理科学分野の教員は 6 名から 11 名に増員され、数理科学分野が教育、研究の両面において飛躍的に充実した。 これまでの物理学科数学専攻においては、その卒業生の約半数が毎年大学院に進学してい る。しかし、本研究科における数学分野が小規模であったこと、大学院が物理学専攻に属してい たこと等により、他大学の大学院に進学する者が多いのが現状である。数理科学専攻修士課程 の設置に引き続いて博士課程が設置され、前期課程と後期課程を有する数理科学専攻になれ ば、数理科学科の学生にとって、将来の進路としての大学院がより充実した、身近なものとなり、 魅力的なものとなることは必定である。博士課程後期課程の設置により、数理科学科においては 数理科学の幅広い知識の修得、博士課程前期課程においては基礎的研究能力の修得、博士 課程後期課程においては高度で専門性の高い研究への発展と、数理科学分野における一貫し た教育研究体制が確立されることになる。このことが、大学内においても、社会から見ても明確に -1- なることから、今後、博士課程前期課程、博士課程後期課程ともに、理工学研究科数理科学専 攻への進学者がさらに増加していく契機になるものと考えられる。 数学は、現代文明の根幹にある科学技術の基礎を支える学問分野であり、これまで、物理学 を中心とする自然科学との繋がりの中で発展を遂げてきた。20 世紀の後半以降は、新しく勃興し てきた情報科学の分野とも密接に結びつき、そして 1990 年代以降は、経済学、社会学、生物学、 生命科学等、社会科学や自然科学の中で、従来、数学と関連のなさそうに思われていた分野と も数学が結びつくようになってきている。高度な数学的思考の訓練を受けた人材は、複雑な問題 を簡単なモデルに置き換え、一見脈絡のない異分野の問題に相互の関連性を見出し、より広い 視点から総合的に問題の解決を図る能力に優れている。今回の深刻な世界的経済危機を解決 するためには、金融工学を駆使していくことが不可欠であり、地球規模 での取り組みが始まって いる環境問題の解決にも、数学的手法を欠かすことはできない。このように、高度な専門的知識 と創 造 性 豊 かな能 力 を備 えた数 理 科 学 分 野 における博 士 課 程 後 期 課 程 修 了 者 が、社 会 の幅 広い分野で必要とされるようになってきている。数理科学専攻博士課程後期課程の設置はこの ような時代の要請に応えるものである。 2 研究対象とする学問分野 数理科学専攻が研究対象とする学問分野は数理科学である。数学の基礎理論である代数学、 幾何学、解析学、確率論を基盤に置いた「純粋数学分野」と、この基礎理論を応用に結びつけ ていく、数 値 解 析、最 適 化 数 学、金 融・保 険 数 学、統 計 学 、非 線 形 問 題 等の「応 用 数 理分 野 」 の 2 分野で構成される。数理科学専攻においては、純粋数学と応用数理は、理論とその応用と いう関 係で捉えるだけでなく、新たな数 学 的 問 題の発 見と解 決に向けた一 体 的な関 係にあると いう新たな視 点に立って教 育と研 究 を推 進し、数 理 科 学 分 野 における本 学 独 自の拠 点 形 成を 目指すものである。理工学研究科内においては、これまで以上に物理学専攻や情報科学専攻 との繋 がりを深め、大 学 内 においては、確 率 論 や統 計 学 等 を初めとして、数 学 的 手 法を必 要 と する社 会 科 学 系の学 部 ・研究 科及 び専門 職 大 学院との連 携を模 索し、学外とは、他 大学の研 究センターや民間企業等と積極的な交流を図っていきたい(資料 1「理工学研究科数理科学専 攻概念図」参照) 。 このような連携を有機的に推進していくための試みとして、2008 年度(平成 20 年度)に、関西 学院大学特定プロジェクト研究センター「数理科学研究センター」を立ち上げた。数理科学専攻 の教員が中心となり、理工学研究科内の他専攻の教員、他研究科の教員、専門職大学院の教 員、他大学の教員等が加わり、共同研究活動を実施している。2008 年度(平成 20 年度)には、 大阪大学金融・保険教育研究センターと共同講演会を開催し、また、数理科学分野を紹介する 学 術図 書の作 成・出版 を行った。数 理 科学 専 攻 は、その特 色として金 融 工学や統 計 学分 野に 力を入れている。これらの分野については、本学社会科学系の研究科及び専門職大学院内に も関連する研究者がおり、また、近隣の大学においても最近は熱心に研究が行われるようになっ ており、今後の連携の発展が期待されるところである。 -2- 3 養成する人材像 数理科学専攻博士課程後期課程では、設置の趣旨を踏まえ、数理科学分野における豊かな 創 造性と高 度な研 究 能 力を備えた研 究者 及び高 度の専 門 的 職業 人の養 成を行う。そして、産 業界、大学、研究機関等、社会の幅広い分野で活躍することができる人材の育成を目指す。 また、本学における充実したティーチング・アシスタント制度を活用して、数理科学専攻の大学 院生を理工学部の数学教育に教育補助の担い手として参加させ、研究能力のみならず教育能 力も兼ね備えた大学教員の育成にも力を入れる。 さらに、博士 課程後期課 程における研究活動及 び研究体験を背景に、数学の本質 を深く理 解した、数学的能力の高い中学校や高等学校の教員等、日本がこれから向かおうとしている知 識基盤社会を支え、リードしていく人材の育成にも努めたい。 数 理 科 学 専 攻 博 士 課 程 後 期 課 程では、特に数 理 科 学の応 用 性を活かして、従 来の数 学の 学位取得者の枠を超えた、多様な領域に進出できる人材を育てていく。数理科学専攻がその特 色として力を入れている金融工学や統計学分野の学位取得者に対しては、高度で専門的な数 学的能力を備えた人材を必要としている金融・保険・医療・製薬等の分野に、研究者あるいは高 度の専門的職業人としてその活躍の場を広げていくことを期待している。また、レベルの高いリカ レント教育の場として、中学校や高等学校の教員、企業人等を社会人学生として受け入れてい くことに努め、大学院教育の国際化推進に寄与するために留学生の受け入れにも努力していき たい。 数理科学専攻博士課程後期課程修了者に対する社会の需要見通しについて、2009 年(平 成 21 年)10 月に調査を実施した。255 の企業及び私立の中学校、高等学校にアンケートを送付 し、87 の回答を得た(回収率 34.1%)。アンケートでは、それぞれの質問項目に対して、「ある」、 「ない」、「わからない」、「どちらでもない」の中から一つを選んで回答してもらった。その結果、「数 理科学専攻博士課程後期課程を修了した人材は御社にとって今後需要が望めますか?」という 問いには、40.2%が「ある」と回答した。「関西学院大学の数理科学専攻博士課程後期課程は期 待できますか?」という問いには、52.9%が「ある」と回答した。「関西学院大学の数理科学専攻博 士課程後期課程の大学院生を採用の候補者としますか?」という問いには、41.4%が「ある」と回 答した。いずれの質問事項においても、「ある」を選んだ回答が一番多く、「ない」を選んだ回答は 少 数 であった。また、自 由 記 述 欄 には、「当 社では、数 学 分 野 における修 士 号 、博 士 号 の学 位 取得者を積極採用している。」、「数理科学の応用を生かし、より広い視点から総合的に問題解 決を図ることができる人材育成に期待している。」、「金融保険数学や数値解析の知識があり、シ ステムエンジニアとして活 躍する人 材 を期 待している。」等、本 専 攻 に対 して期 待 する意 見 が数 多く寄せられた。この調査結果を踏まえ、本専攻博士課程後期課程修了者の進路は十分に確 保できると判断する。 -3- Ⅱ.専攻の名称及び学位の名称 2011 年(平成 23 年)4 月、本学大学院理工学研究科博士課程後期課程に新たに設置する専 攻の名称は、教育と研究の柱を純粋数学に置きながら、従来の数学の枠を超えて応用数理の 分野にも積極的に展開を図っていくという設置の趣旨を踏まえ、「数理科学専攻」(Graduate Department of Mathematical Sciences)とする。また、数理科学専攻博士課程後期課程は、「理 学」の枠内にその学問体系を置いて教育及び研究を行うことから、授与する学位の名称は「博士 (理学)」(Doctor of Science)とする。 なお、理工学研究科数理科学専攻博士課程後期課程の設置にあたり、理工学研究科物理 学専攻博士課程後期課程はコース制を廃止する。コース制の廃止に伴い、理工学研究科物理 学専攻博士課程後期課程数学コースの在学生は、理工学研究科数理科学専攻博士課程後 期課程に全員移籍する(在学生の同意取得済)。 Ⅲ.教育課程の編成の考え方及び特色 1 教育課程の編成 数 理 科 学 専 攻 博 士 課 程 後 期 課 程 のカリキュラムは、数 理 科 学 分 野 における高 度 な専 門 知 識と創造的でかつ自立した研究を行うことができる研究能力を涵養することを目的とした「特別研 究」で構 成される。本 科 目は、博 士 論 文 作成のための研 究 成 果を得ることを目 標に、博 士 課 程 後期課程入学時に決定した指導教員の指導の下に、また、入学時に設定した研究テーマに基 づき、3 年間にわたって計画的に実施されるものである。博士課程修了に必要な単位数 30 単位 は、博士課程前期課程において既に修得しているため、「特別研究」の単位は特に定めない。 「特別研究」を行うにあたっては、数理科学専攻博士課程前期課程から引き続き博士課程後 期課程に進学してくる者と、他の大学院や社会人、留学生等多様なバックグラウンドを持って進 学してくる者の 2 つに大きく分け、指導上配慮するよう工夫する。具体的に、前者に関しては、前 期課程で築き上げた基礎研究を基に、それをより独創的で専門性の高い研究に発展させていく よう指導する。また後者に関しては、それぞれの学 生のバックグラウンドを十分に勘案したうえで 研究テーマと研究計画を設定し、博士課程後期課程の 3 年間で優れた研究成果が上げられる よう指導する。 2 教育研究の柱となる分野 教育研究の柱となる分野は、「純粋数学分野」と「応用数理分野」である。数理科学専攻では、 設置の趣旨に則り、純粋数学分野の代数学、幾何学、解析学、確率論の教育研究に取り組む とともに、数値解析、最適化数学、金融・保険数学、統計学、非線形問題等の応用数理分野の 教育研究にも力を入れていく。特に、応用数理分野においては、数値解析の理論とその応用、 確率的データを含んだオペレーションズ・リサーチ、金融・保険の数学的 基礎理論とその応用、 統計学の理論とその応用、非線形問題やコンピュータ・シミュレーション等を取り扱う。数理科学 専攻では、教育、研究の両面において、純粋数学分野と応用数理分野を分けて考えることはせ ず、両分野の教員が一緒になって学生を指導していく。また、純粋数学分野と応用数理分野そ れぞれに教員をバランスよく配置しているが、教員の専門分野によっては、この配置に制約され ることなく、取り扱う研究テーマによって適宜入れ替わることもあり得るものとする。 -4- Ⅳ.教員組織の編成の考え方及び特色 数理科学専攻博士課程後期課程の専任教員は、理工学部数理科学科の教授・准教授・専 任講師・助教の職にあって、理工学研究科が博士課程後期課程指導教員又は大学院教員とし て認めた 11 名の教員をもって構成する。理工学研究科では、理工学部教授であって、かつ理工 学 研 究 科 博 士 課 程 後 期 課 程における研究 指 導 並びに博 士 論 文の審 査 を担当するにふさわし い業績と能力を有する者を博士課程後期課程指導教員として任用している。また、理工学部の 助教・専任講師以上の教員で、博士課程後期課程の研究指導を補助するのにふさわしい業績 と能力を有 する者を博 士課 程 後 期 課程の大 学 院教 員として任用している。自然 科学 分 野の大 学院においては、研究 活動のレベルを高く維 持していくためには教員 と大学 院 生 が一体となっ て研究活動を推進していくことが肝要であり、また、若い教員による柔軟で新鮮なアイデアを備え た研 究 能 力 は大 学 院 活 動 に不 可 欠 で貴 重 なものである。そのため、理 工 学 研 究 科 では、指 導 教員と大学院教員が協力しながら研究指導を行っている。 数理科学専攻博士課程後期課程の教員 11 名の内訳は、博士課程後期課程指導教員 5 名、 大学院教員 6 名である。指導教員及び大学院教員の取得学位は、博士号が 11 名である。また、 11 名の教員のうち 10 名は、現在の理工学研究科物理学専攻博士課程後期課程(数理科学専 攻修士課程所属)からの移籍によるものであり、1 名は 2011 年(平成 23 年)4 月着任の新任教員 である。開設時の教員の年齢構成は、30~39 歳 1 名、40~49 歳 6 名、50~59 歳 1 名、60~65 歳 3 名である。 本学専任教員の定年は 65 歳であり、教授の資格を有する者は 68 歳となっているため、数理 科学専攻においては定年を超えて在籍する専任教員はいない。 2011 年(平成 23 年)4 月以降、物理学専攻博士課程後期課程は、数学コースの学生が数理 科学専攻博士課程後期課程に移籍することに伴い、コース制を廃止し、物理学分野のみの専 攻となり、その教育研究指導体制も物理学を主体としたものに変更する。また、その教員組織は 現在の 23 名の構成から、理論物理学 4 名、実験物理学 8 名、合計 12 名の構成になる。 Ⅴ.研究指導の方法及び修了要件 1 研究指導の方法 博士課 程後期課程 入学と同時に、入学選考時に提出した書類及 び面接に基づき、数理科 学専攻の博士課程後期課程指導教員の中から指導教員 1 名を決定し、指導教員の指導の下 に研究テーマを作成する。博士課程後期課程の 3 年間、指導教員が担当する「特別研究」を履 修する。この科目の履 修 を通して、研究テーマに関する高度 な専門的知 識及び研 究 能力を修 得し、博士論文作成のための研究指導を受ける。 「特別研究」は、毎週定められた時間帯にセミナー形式で、教員の教授室又は数理研究室に おいて行われる。研究テーマに関連する研究論文等の講読 や研究テーマについて得られた研 究成果の発表を行い、指導教員から指導を受ける。このことにより、高度な研究能力を養うととも に博士論文作成に向けての研究成果の積み重ねと発展を図っていく。2 年次終了時に、これま での研 究 進 捗 状 況 について、数 理 科 学 専 攻 が開 催 する公 開 の中 間 発 表 会を行 い、数 理 科 学 専攻教員全員との質疑応答を行う。中間発表会において提起された問題点や助言等を踏まえ て、これまでの成果をさらに発展させ、3 年次に博士論文をまとめていく。少なくとも 1 篇の論文が -5- 査読付き学術雑誌に受理され、かつ、学位論文が完成すれば、学位論文の審査申請が可能と なる。数理科学専攻博士課程後期課程における「研究指導の流れ」を資料 2 に表す。 なお、本 専 攻 博 士 課 程 前 期 課 程 からの進 学 者 以 外 の学 生 に対 しては、入 学 試 験 時 の口 頭 試問において専門知識の修得状況や修士論文を中心に研究能力の把握を行い、それを踏まえ て「特別研 究」のプログラムを作成する。また、社会人学生については、企業や中学校、高等学 校等での勤務と両立できるよう研究指導の時間帯等を配慮する。 2 修了要件 修了要件は、博士課程後期課程に 3 年以上在学し、必要な研究指導を受けた上、博士論文 の審査及び口頭試問による最終試験に合格するものとする。 博士論文は、本学学位規程に基づき、2 名以上の委員による受理委員会の意見を徴して、研 究科委員会においてその受理を議決し、主査 1 名、副査 2 名以上で構成される審査委員会で 審査する。ただし、主査 1 名及び副査 1 名は理工学研究科委員会の委員から選定されなければ ならない。学位論文として十分な研究成果が得られていると判断されれば、自立した研究活動を 行うに必要 な高度な研 究 能 力及びその基 礎となる豊 かな学 識を有することを確 認 するため、公 開 の論 文 発 表 会を開 催 し、提 出 論 文を中 心 に、口 頭 試 問 による最 終 審 査を行 う。審 査 委 員 会 の審査報告に基づき、研究科委員会は博士学位の授与を議決する。 博士学位を授与された者の博士論文は、1 部は国会図書館に、1 部は関西学院大学図書館 に納められる。また、その論文要旨及び審査結果の要旨は、冊子体にて関係機関等に配布され、 広く社会に公開される。 2011 年(平成 23 年)4 月 1 日に物理学専攻博士課程後期課程数学コースから数理科学専攻 博士課程後期課程に移籍する学生に対しては、数理科学専攻博士課程後期課程開設時に 5 名の博士課程後期課程指導教員と 6 名の大学院教員が配置されており、「特別研究」及び博士 学位論文審査を行うに十分な教員組織が備わっている。 なお、学生が自然科学分野の研究活動を進める上で必要な基礎的英語能力を有しているか を確認するため、博士課程後期課程修了時までに外国語学力認定試験(理工学研究科にて年 2 回実施)に合格することを求める。研究指導教員は、「特別研究」における指導の中で、学生が 必 要とされる基 礎的 英 語 能 力を修 得 できるよう指 導する。本 研 究科 博 士 課 程前 期 課 程 修了 者 は、博士課程前期課程修了時までに外国語学力認定試験に合格しているため、博士課程後期 課程において新たに受験する必要はない。 -6- Ⅵ.施設・設備等の整備計画 (資料 3「CAMPUS MAP 神戸三田キャンパス」参照) 数理科学専攻博士課程後期課程の教育と研究を支える施設及び設備は、本学神戸三田キ ャンパスⅣ号館(19,989.37 ㎡)及びⅤ号館(2754.24 ㎡)に所在する。 2009 年(平成 21 年) 4 月に理工学部及び理工学研究科が拡充され、その一環として理工学 部に数理科学科、理工学研究科に数理科学専攻修士課程が新設された。その際、修士課程の 完成年次に直結して博士課程後期課程の設置を計画に入れ、施設・設備の整備が行われた。 理 工 学 部 及 び理 工 学 研 究 科の教 育 研 究の中 心 施 設として、従 来のⅣ号 館に加えてⅤ号 館が 増設され、数理科学専攻の教授室(21.3 ㎡~23.0 ㎡)、数理研究室(43.8 ㎡~48.0 ㎡)が設けら れた。さらに、神戸三田キャンパス図書メディア館(神戸三田キャンパスⅥ号館内 3,371.48 ㎡)が 移転・拡充され、2010 年(平成 22 年)3 月末には学生の厚生施設として、第三厚生棟(548.35 ㎡)が新設された。 以上より、今回の博士課程後期課程の設置に関しては、すでに十分な施設・設備が用意され ている。 1 校地、運動場 理 工 学 研 究 科 の教 育 と研 究 を支 える校 地は、本 学 の神 戸 三 田 キャンパスである。このキャン パスには、理 工 学 部 及 び理 工 学 研 究 科のほか、総 合 政 策 学 部 及 び総 合 政 策 研 究 科 をあわせ た 2 学部・2 研究科が既に設置されており、約 4,400 人が学んでいる。 学生の教育・課外活動の施設として、陸上競技場(20,400 ㎡)、第 1 グラウンド(7,300 ㎡)、 第 2 グラウンド(12,400 ㎡)、体育館(1,180 ㎡)があり、それを利用する。 食堂部分は既存の建物である第一厚生棟(1721.88 ㎡)、第二厚生棟(1,995.45 ㎡)に加えて、 2010 年(平成 22 年)3 月末に第三厚生棟が新しく竣工し、利用に供されている。その他、福利厚 生施設については、保健館分室(129.79 ㎡)・学生支援センター分室(17.28 ㎡)等の既存施設 を利用する。 学生が休息するためのスペースとして、第一厚生棟、第二厚生棟及び第三厚生棟の食堂・ラ ウンジ部分(計 1,891 ㎡)、ランバス記念礼拝堂ラウンジ(81 ㎡)を設けている。 2 校舎等施設 ① 講義室 各種の講義、講演会、研究会等に使用する講義室としては、Ⅳ号館 211 号教室(91.7 ㎡:64 席)、212 号教室(68.9 ㎡:42 席)、311 号教室(63.5 ㎡:45 席)が大学院理工学研究科専用に用 意されており、物理学専攻、化学専攻、生命科学専攻、情報科学専攻と共同で利用する。 ② 数理演習室 Ⅳ号館には、数理科学 専攻の学生 が数理科学 科の学生と共同で使用することを目的に、数 理演習室(92.0 ㎡)を置く。演習室にはパソコンを 40 台設置し、数理科学専攻の研究に必要な 数式処理ソフト、統計ソフト、シミュレーションソフト等のソフトウェアをインストールする。また、演習 室のすべてのパソコンは、学内 LAN を通してインターネットに接続されており、関西学院大学図 書館が所管する電子ジャーナルや Web データベースへのアクセスが可能である。 -7- ③ 教授室(11 室) 教授室は 11 名の専任教員それぞれに 1 室用意されており、研究の指導、論文作成の指導等、 個別指導に用いられる。教授室からは、学内 LAN を経由してインターネットへのアクセスが可能 であり、電子メールによる学生への連絡や研究指導に活用され、研究に必要な電子ジャーナル の閲覧等にも利用される。 ④ 数理研究室(11 室) 専任教員がそれぞれ独立して数理研究室 1 室を管理運営し、その中の一部に大学院生や学 部 4 年生の自習スペースが設けられる。研究室にはゼミを行うための設備や研究に必要なパソコ ン等が設置され、大学院生が教員と一緒に研究活動を行う。また学内 LAN を通してインターネッ トと接続されており、関西学院大学図書館が所管する電子ジャーナルや Web データベースにア クセスできる。研究上必要な場合には、他大学や学外の研究機関のスーパーコンピュータ等にも 接続可能である。なお、建物の構造上、数理研究室 5 は 5a と 5b の 2 室で構成され、一体として 活用される( 「資料 4-1 数理研究室 1~4 及び 6~7 見取り図」、 「資料 4-2 数理研究室 5a・ b 見取り図」、 「資料 4-3 数理研究室 8~11 見取り図」 参照)。 ⑤ 数理準備室 数理科学の分野では、教育と研究のために図書資料が身近に必要である。図書は基本的に はⅥ号館内の「神戸三田キャンパス図書メディア館」に置かれるが、それとは別に資料的な図書 を数理準備室( 53.8 ㎡)に配架し、数理科学専攻の学生が数理科学科の学生と共用する。また、 この準備室には、数理科学科及び数理科学専攻の教育と研究を支援する補助員(契約助手)2 名の居室部分が設けられている。さらに、上記「② 数理演習室」で用いる機器やソフトの維持管 理と運営業務のための準備室も兼ねる。 3 図書等の資料及び図書館 数理科学専攻の学生が主として利用する図書館は、Ⅵ号館内の 2 階、3 階、4 階部分にある 「神戸 三 田 キャンパス図 書メディア館 (以下、「図 書メディア館 」)」である。図 書メディア館は、授 業期間中は、平日は 8 時 50 分から 22 時まで、土曜日は 8 時 50 分から 18 時 30 分まで、日曜 日は 12 時から 18 時まで利用可能であり、大学院生用の研究個室も設置されている。上記の時 間外にも、大学院生に対しては図書メディア館への時間外入館が許可されており、研究上必要 なときにはいつでも研究雑誌の閲覧ができるよう配慮されている。また最近は、インターネットを利 用して、学内のパソコンから直接アクセス可能な電子ジャーナルや Web データベースの充実が 図られている。 理工学部及び理工学研究科関係の図書資料は図書メディア館に集中配備されており、2009 年(平成 21 年)12 月現在、理工学部及び理工学研究科関係図書 77,000 冊、雑誌 1,000 タイト ルを所蔵している。なお、関連分野の図書資料については、150 万冊の収容力を有する西宮上 ケ原キャンパスにある関西学院大学図書館の資料を神戸三田キャンパスに取り寄せて同時に利 用することもできるため十分な資料を確保することができる。また、学内のパソコンからオンライン でアクセスできるデジタル資料については、電子ジャーナル 1,750 タイトル(契約数)、Web データ -8- ベース 92 種が用意されている(資料 5「研究雑誌一覧」参照)。 図書メディア館のカウンターでは、図書の貸出サービス、他大学との相互利用を扱うレファレン スサービスに加えて、PC 利用相談窓口を設けてノートパソコンの貸出を行うとともにネットワーク 接続や各種 アプリケーション利用についての十分なサポートを行っている。なお、現在 の図書 メ ディア館は図書資料の収容力 40 万冊、座席数 528 席(全席無線 LAN 対応)を保有しており、 完成年度に向けて十分な学習、研究スペースを提供することができる。 Ⅶ.理工学部数理科学科及び理工学研究科数理科学専攻修士課程との関係 (資料 1「理工学研究科数理科学専攻概念図」参照) 理工学研究科数理科学専攻修士課程は、2009 年(平成 21 年)4 月に、理工学部数理科学科 と同時設置された。数理科学専攻博士課程後期課程は、この修士課程の完成年次に直結して、 現在、物理学専攻博士課程後期課程の中に設けられている数学コースを独立させるものである。 また、それと同時に、数理科学専攻修士課程を数理科学専攻博士課程前期課程に変更する。 数理科学専攻博士課程後期課程は 11 名の教員で構成されるが、いずれも理工学部数理科 学科、数理科学専攻博士課程前期課程の教授・准教授・専任講師である。 理工学部数理科学科では、数学の基礎理論及びそれをベースにした応用数理分野の教育と 研究に力をいれている。このことを社会に明確にし、学生がカリキュラムを履修していく上でわかり やすいものとするため、数学コースと応用数理コースの 2 コースに分けている。しかし、現行の数 理科学専攻修士課程ではコースに分けることはせず、数理科学分野の基礎研究を基盤におい て、純粋数学分野と応用数理分野が一体となって教育と研究を行っている。純粋数学分野の教 員でも、テーマによっては応用数理分野の講義科目の担当や研究指導を行い、またその逆もあ る。修士課程は、その開設時から、完成年次に直結して博士課程前期課程に変更することを想 定しており、博士課程前期課程においても現在の教育と研究を継続していく。博士課程後期課 程では、博士課程前期課程での基礎研究をさらに高度化し、専門化していくことを目指すが、純 粋数学分野 と応用数理 分野が一体となって教育と研究を行っていくという基本的考 え方は、博 士課程後期課程においても継承される。 Ⅷ.入学者選抜の概要 1 アドミッションポリシー 数理科学専攻博士課程後期課程が望む学生像は、次のいずれかを志す者である。 (1)数理科学分野における豊かな創造性と高度な研究能力を備え、産業界、大学、研究機関 等、社会の幅広い分野で活躍することができる研究者または高度の専門的職業人 (2)研究能力のみならず教育能力も兼ね備えた大学教員 (3)数 学 の本 質 を深 く理 解 した、数 学 的 能 力 の高 い中 学 校 や高 等 学 校 の教 員 等 、知 識 基 盤 社会を支え、リードしていく人材 -9- 2 入学定員及び収容定員 入学定員及び収容定員は次の通りである。 入学定員 2名 収容定員 6名 なお、物理学専攻博士課程後期課程は、数学コースが独立する 2011 年(平成 23 年)4 月以降、 その入学定員を現在の 5 名から 3 名に減員する。 3 選抜方法 入学者選抜は、大学院入学試験を通じて行う。正規学生は一般入学試験によって選抜する。 社会人及び外国人留学生は、特別学生として、特別学生(社会人)入学試験及び特別学生(外 国人留学生)入学試験によって選抜する。特別学生(社会人)の出願資格は、修士の学位を有 し、企 業、官 公 庁、教 育・研 究 機 関 等 において勤 務している者、あるいは理 工 学 研 究 科におい て前記に準ずると認めた者である。特別学生(外国人留学生)の出願資格は、外国籍を有し、修 士の学位と同等以上の外国の学位を有する者及びその学位を取得する見込みの者、あるいは 理工学研究科において前記に準ずると認めた者である。 正 規 学 生 に 対 す る 一 般 入 学 試 験 は、外 国 語 (英 語)及 び口 頭 試 問 により合 否 を判 定 する。 理工学研究科博士課程前期課程修了者及び修了見込者で、外国語学力認定試験既合格者 は「外国語(英語)」の試験が免除される。また、特別学生は口頭試問により合否を判定する。入 学試験は秋学期入学生に対しては 8 月初めに、春学期入学生に対しては 3 月初めに実施す る。 特別学生に対しては、入学後 1 学期間(半年)以上経過した時点で、入学後の学修の成果に 応じて指導 教員の推薦により研究科 委員会での審議を経て、正規学生に身分変更 ができる制 度を備えている。 なお、修士の学位、専門職学位のいずれの学位も有さずに入学する者の選抜については、入 学 試験 出 願 に先だって所 定の書 類 を提出させる。それに基づき、研 究 科委 員 長、大学 院 教 務 学生委員、当該学生が入学後に希望する研究室の指導教員及びその研究室が所属する専攻 の責 任 者 による面 接 を行 い、入 学 資 格 の審 査 を行 う。この個 別 資 格 審 査 において修 士 の学 位 若しくは専門職学位を有する者と同等以上の学力があると判断でき、入学時 24 歳に達している 者には入学試験の受験を認める。 4 選抜体制 正規学生に対する一般入学試験、社会人及び外国人留学生に対する特別学生(社会人)入 学 試 験 及び特 別 学 生(外 国 人 留 学 生)入 学 試 験は、理 工 学 研 究 科が中 心になって実 施する。 口 頭 試 問は専 攻ごとに行われ、それぞれの専 攻に属 する博 士 課 程 後 期 課 程 指 導 教 員 及 び大 学院教員の全員が参加する。専攻ごとに合否を判定し、研究科委員会において最終的に決定 する。 - 10 - 入学者選抜の概要等は次の通りである。 入試区分 試験科目 入試時期 一般入試 外国語(英語) 募集人員 口頭試問 秋学期入学 8月 特別学生(社会人) 口頭試問 春学期入学 3月 特別学生(外国人留学生) 口頭試問 合計 2名 Ⅸ. 管理運営の考え方 1 理工学研究科の組織 理工学研究科は、博士課程前期課程及び博士課程後期課程の 2 つの課程から組織される。 これらは、研究科委員長 (学部長が兼任)を中心として、全専攻 の博士課程前期課程指 導教員 及び博士課程後期課程指導教員、大学院教員によって構成する研究科委員会によって運営さ れる。研究科委員会は原則として月 1 回開催する。研究科委員会でのカリキュラム編成、人事案 件 及 び予 算 に関する審 議 事 項 等 の案 件 は、理 工 学 部 に設 けられている学 部 長 室 委 員 会 が学 部に関 連する事項に加 え、研 究科 に関連する事 項も協 議 し、研究 科 委 員会に提 案する。学 部 長室委員会は、研究科委員長、大学院教務学生委員(正・副)、教務主任(正・副)、学生主任 (正・副)と 3 名の学部長室委員より構成される。また、本研究科全体の教務や学生に関する案 件を調整するために学部長室委員会に各専攻の代表者が出席し審議することもある。これ以外 に、研究科内に各種委員会を設置し、様々な案件の検討、調整を行っている。 本 研 究 科 は、現 在 の組 織 で円 滑 かつ効 果 的 な運 営 が行 われており、数 理 科 学 専 攻 博 士 課 程後期課程に関する案件についても、既存の委員会で検討、調整を行う。 2 事務組織について 本研究科に関する事務は、既存の神戸三田キャンパス事務室(理工学部担当)(課長 1 名、 主幹 1 名、事務主任 1 名、一般職専任職員 4 名、派遣職員 4 名、アルバイト職員 6 名:2010 年(平成 22 年)4 月現在)が行う。 Ⅹ.自己点検・評価 本学は、これまでに4回の「白書」を刊行(1994年(平成6年)・1997年(平成9年)・2000年(平成 12年)・2003年(平成15年))してきたが、PDCA(Plan・Do・Check・Action)サイクルを一層強化し、 第三者評価を通して説明責任を果たすため、2004年度(平成16年度)に従来とは一線を画した 「新たな自己点検・評価」の制度構築に取り組んだ。 新たな自己点検・評価では、「内発的で自律的な取り組み」「目標に即した評価」「積極的な 情報公開」等8つの基本方針を立て、認証評価の年だけでなくその中間年においても毎年自己 - 11 - 点検・評価を行い「進捗状況報告書」を作成することとした。また、法人と高中部の自己評価委 員会を新設し、大学自己評価委員会と合わせて統括する「関西学院評価推進委員会」を設立 した。評価項目は、財団法人大学基準協会の項目を基礎とした新たな評価項目を定めた。そし て、大・中項目ごとに「達成すべき目標」を定め、小項目ごとにできるだけ指標を設定し、目標の 達成度を複数の指標によって測ることができるようにした。評価項目数(小項目)は、大学では90、 大学院では58であった。 2005年度(平成17年度)には、各学部・研究科自己評価委員会等が新たな制度に沿って自己 点検・評価を行い、その結果を学内者と学外者とで組織する評価専門委員会と評価情報分析 室が点検し、各自己評価委員会が修正・追加したものを編集して自己点検・評価報告書にまと めた。そして、同報告書をウェブ上で公表するとともに、これに基づいて2006年度(平成18年度)、 財団法人大学基準協会で認証評価を受けた。 なお、指標に関するデータをウェブで見ることができる「関西学院評価指標データベース」を社 団法人日本能率協会と共同で開発し、2005年(平成17年)6月に学内に開示した。 2007年度(平成19年度)、2008年度(平成20年度)の自己点検・評価については、各学部・研 究科・部局の個別の自己評価委員会が改善に向けた「進捗状況報告書」を関西学院評価推進 委員会に提出し、評価専門委員会が学内第三者機関として評価を行った。自己点検・評価の 内容(進捗状況報告及び学内第三者評価の結果)については本学のホームページにて公開し ている。また、2008年度(平成20年度)には、作業の一層の効率化を図りつつ実効性を高めるこ とを目指し、自己評価の作業やデータを学内外から24時間ウェブ上で閲覧することが出来る「自 己評価統合ウェブシステムの構築」と、数量的データで成果が測りやすいと思われる評価項目に おいて定量的評価を試みる「特定6項目での定量的評価の試行」を行った。 2009年度(平成21年度)の自己点検・評価は、「進捗状況報告書」の作成を行わず、「目標の 再設定」を行った。これは、①現在の自己点検・評価における目標のなかには、設定してから6年 を経過し現状と合わないものが出てきた、②関西学院が進むべき方向を示す「新基本構想」を 2008年(平成20年)12月に定め、2009年(平成21年)3月に、実施計画をまとめた「新中期計画」 を策定したが、自己点検・評価の目標は、「新基本構想」や「新中期計画」における目標と連動し ており、整合性の観点から再検討が必要である、③大学基準協会が評価項目や評価基準の見 直しを行った、という理由からである。 2010年度(平成22年度)の自己点検・評価は、2009年度(平成21年度)に再設定した目標に ついて、2009年度(平成21年度)1年間の自己点検・評価を実施する。また、2006年度(平成18 年度)の認証評価で受けた助言8項目に関する「改善報告書」を7月末までに大学基準協会に 提出する。 理工学研究科では、研究科内に自己評価委員会を設置し、全学的な評価体制の中で、毎 年、自己点検・評価を実施している。「進捗状況報告書」を関西学院評価推進委員会に提出し、 評価専門委員会による評価を受け、その結果を理工学研究科委員会で報告する等フィードバッ クを行い、改善に努めている。自己点検・評価については、本委員会において、効果的な取り組 みを実施しており、数理科学専攻博士課程後期課程における自己点検・評価についても、この 取り組みの中で推進する。 - 12 - Ⅺ. 情報の提供 1 大学としての情報提供 本学ではホームページ、各種出版物等を通じて教育研究活動等の状況について情報提供を 行っている。 ホームページにおいて「シラバス」、「大学学 則」、「大学・学部 ・研究科 等 の理念・目 的・教 育 目標」、「学生数などの基本的情報(大学基礎データ)」、大学自己点検・評価報告書である『関 西学院大学白書』、「研究業績データベース」(教員のプロフィール及び研究業績)、「設置認可 申 請 書 」、「設 置 届 出 書 」、「設 置 計 画 履 行 状 況 報 告 書 」を公 開 している。それ以 外 に、関 西 学 院大学研究叢書、関西学院大学外国語紀要、各学部において発行している学術雑誌をはじめ として、以下のようなものを関西学院広報室を通じて発行している。 ・『関学ジャーナル』(平均発行部数26,000部)対象:学生、同窓生、受験生 ・『KG-TODAY』(平均発行部数3,000部)対象:教職員向け ・『ポプラ』(平均発行部数40,000部)対象:主に父母向け また学生向けに、教員の研究活動の内容や専門分野等を示したものとして『大学案内-教育 研究編』等がある。この他、社会に本学の現況(事業方針、事業概要、財務状況等)を開示する ため、「事業報告書」をホームページにおいて公開している。 大 学としてこれまで行ってきた効 果 的な情 報 提 供を継 続し、数 理 科 学 専 攻 博 士 課 程 後 期 課 程に関する内容についても、ホームページ、各種出版物において、積極的に情報提供を行う。 2 理工学研究科の取り組み 本研究科の教育研究活動、授業科目のシラバス、教員の研究業績、修士・博士論文要旨は、 大学及び本学部・研究科のホームページ上に掲載する。また、上記の自己点検・評価報告書 、 外部評価による評価結果、「設置届出書」、「設置計画履行状況報告書」も公表する。 また、下記の本学部発行の冊子には、本研究科の教育研究活動を掲載する。 ・理工学部・理工学研究科の教育と研究紹介誌『愛をもって互に仕えなさい』年 1 回発行 本研究科がこれまで行ってきた効果的な情報提供を継続し、数理科学専攻博士課程後期課 程に関する内容についても、ホームページ、本学部発行の冊子において、積極的に情報提供を 行う。 Ⅻ. 教員の資質の維持向上の方策 1 大学としての取り組み 本学では早くから教育水準の向上をめざして総合教育研究室を設け、そこで学生によ る授業評価の実施や情報メディアを活用した教材開発、学生の授業等に関する意識調査、 授業方法のあり方に関する研究等を持続的に行ってきた。在学生を対象にして行った学 生生活の実態や大学環境の認知度に関する調査は、そのデータの分析結果を CCA(カレ ッジ・コミュニティ調査基本報告書)という形で過去 10 回にわたり公表している。 2006年度(平成18年度)からは大学院教務学生委 員会のもとに、FDを全学的に推進していく ための組織、大学院ファカルティ・ディベロップメント部会を立ち上げ、本学の行う授業の内容及 び方法の充 実と向 上を図るための事項を審議 している。2007年度(平 成19年 度)より授業、カリ - 13 - キュラム構成、学習環境をより充実したものにすることを目的に、統一された方式又は研究科独 自の方式により、春学期は春学期開講科目について、秋学期には秋学期開講科目及び通年開 講科目を対象に、学生による授業評価を一斉に実施した。 2010年(平成22年)4月より総合教育研究室と情報メディア教育センターを発展的に統合する 組織として、高等教育推進センターを設置した。今後、高等教育推進センターにおいて、本学の 教育推進に資する施策 の企画・立案、教育力向上(FD)に関する全学 的方針の立案及びその 方策の推進を行う。 なお、毎年度初めに、法人及び大学の役職者が大学の歴史や組織、研究関連諸制度、最近 の大学事情、授業改善のための事例紹介等について、新任教員にオリエンテーションを行って いる。これにより、本学に就任してきた全ての新任教員の持つ不安の軽減、さらによりよい授業を 行うための「継続的な授業改善への動機付け」となることを目指している。 2 理工学研究科の取り組み 本研究科では、その基礎となる理工学部で実施されるFDの成果を大学院教育においても反 映させている。 本研究科では、2005年度(平成17年度)にFD委員会(理工学部・理工学研究科共通)を創 設し、毎月の会合を行い、研究科の教育方針やその特色に照らしあわせて授業形態・方法の点 検と改善の方法を議論している。本委員会において、FDについて効果的な取り組みが行われて おり、数理科学専攻博士課程後期課程についてもこの中で議論を行い、改善を図る。その結果 は必要に応じて研究科委員会の下のカリキュラムWG(カリキュラムを横断的に点検及びすりあわ せを行う目的で設置)にフィードバックし、カリキュラムや授業形態の改善に努める。 2008年度(平成20年度)には、FDに関する教員の意識調査のために本研究科全専任教員を 対象にアンケートを実施、そのアンケート結果を元に、ゆとり教育学生への対策となる講義手法 を主眼としたセミナーを2009年度(平成21年度)研究科委員会の冒頭で開催した。 さらに授業でのマルチメディアを活用した教育実態把握のため、授業におけるマルチメディア 技術、インターネット技術の活用について全講義科目を対象にアンケートを実施、約3割が有効 に授業中に活用、半数近くが補助教材として活用しており、十分な効果があげられているという 結果をもとに、今後さらに教育設備の検討をしていくことになった。 大学院学生の授業評価に関しては、2007年度(平成19年度)から、毎年、学期ごとに全学生 を対象に授業評価を実施し、回収し、集計、分析を行っている。その結果は学部長室委員会等 に報告する。報告された内容については、本研究科としてカリキュラムの見直しの資料として、ま た個々の教員は、授業改善の資料として活用している。 さらに、2009 年度(平成 21 年度)から大学院においてもシラバスを開示、講義目的、内容、テ キスト、成績評価方法及 び基準、学生による授業評価の方法を明示し、インターネットで公開し ている。これによって学 生の積 極 的 な授 業 への取り組 みと教 員 側 の授 業 内 容 の向 上 を図ること にもつながることが期待される。さらに、大学院の最大の任務である学生への研究指導について、 より効果的な研究指導 及 び学生の研 究へのモチベーション高 揚のために、学位授与 認 定の公 明 性、厳 格 性をより高めるよう、複 数 教 員による指 導 体制をとり、教 員 間 で教育・研 究 指 導につ いて意思疎通を図る等の方式について、学部長室委員会で検討を進める。 以 - 14 - 上 資 料 目 資料 1 理工学研究科数理科学専攻概念図 資料 2 研究指導の流れ 資料 3 CAMPUS MAP 神戸三田キャンパス 次 資料 4-1 数理研究室 1~4 及び 6~7 見取り図(省略) 資料 4-2 数理研究室 5a・b 見取り図(省略) 資料 4-3 数理研究室 8~11 見取り図(省略) 資料 5 研究雑誌一覧 ・企業などにおける研究者、高度の専門的職業人 理工学研 究科の 他専攻 及び 理工学部 の他学科 数学コース 応用数理コース 資料 2 研究指導の流れ 「特別研究」の実施形態と研究指導の流れ 実施形態 入学と同時に、入学選考時に提出した書類及び面接に基づき指導教員 1 名を 決定する。博士課程後期課程の 3 年間、指導教員の下に「特別研究」を履修 する。毎週定められた時間帯にセミナー形式で、指導教員の教授室又は数理研 究室において実施される。研究テーマに関連する学術書及び研究論文の講読や 研究成果の発表を行い、指導教員と討議を積み重ね、指導教員から研究指導を 受ける。このことを通して、高度な研究能力を養うとともに博士論文の作成を行う。 実施内容 1 春学期 ① 入学と同時に指導教員 1 名を決定する。 年 ② 研究テーマを策定し、研究テーマに関連する学術書及び 次 研究論文の講読を行う。 2 年 次 秋学期 ① 春学期に引き続き、学術書及び研究論文の講読を行い、 未知の問題を見つけ出す能力とそれを解いていく能力を 高めていく。 春学期 ① 未知の問題を見つけ出し、その解決に向けて研究を続け て行く。 ② 春学期の終わり頃には、研究テーマにある程度の見通し をつける。 ① 研究テーマをさらに発展させ、博士論文の核心となる理 論体系を概ね完成させる。 ② 秋学期の終わりに、数理科学専攻主催で公開の中間発表 会を行い、これまでの研究成果を発表し、数理科学専攻 の教員から問題点の指摘及び助言を受ける。 秋学期 3 年 次 春学期 秋学期 評価方法 ① 研究テーマに関連する成果の一部を学術論文としてまと め、査読付き学術雑誌に投稿する。 ② 研究成果を引き続き発展させ、学位論文としてまとめて いく。 ① これまでの研究成果を学位論文として完成させる。 ② 投稿した論文が受理された段階で、学位論文の審査請求 を行う。 ③ 本学学位規程に基づき、学位論文の審査を受ける。 博士論文は、本学学位規程に基づき、2 名以上の委員による受理委員会の意見 を徴して、研究科委員会においてその受理を議決し、主査 1 名、副査 2 名以上で 構成される審査委員会で審査する。ただし、主査 1 名及び副査 1 名は理工学研究 科委員会の委員から選定されなければならない。学位論文として十分な研究成果 が得られていると判断されれば、自立した研究活動を行うに必要な高度な研究能 力及びその基礎となる豊かな学識を有することを確認するため、公開の論文発表 会を開催し、提出論文を中心に、口頭試問による最終審査を行う。審査委員会の 審査報告に基づき、研究科委員会は博士学位の授与を議決する。 CAMPUS MAP 資料 3 資料5 研究雑誌一覧 雑 誌 名 出 版 元 和・洋の区分 Abhandlungen aus dem Mathematischen Seminar der Universitat Hamburg Vandenhoeck & Rupprecht, Goettingen 洋 Abstracts of Papers Presented to the American Mathematical Society American Mathematical Society 洋 Acta Mathematica Inst. Mittag-Leffler, Djursholm 洋 Acta Mathematica Sinica Springer, Berlin 洋 Advances in Mathematics Elsevier American Journal of Mathematics Johns Hopkins Univ. Press, Baltimore, MD 洋 Annales de L'institut Fourier Univ. Grenoble I 洋 Annales Scientifiques de L'ecole Normale Superieure Gauthier-Villars, Ed. Sci. Med. Elsevier, Paris 洋 Annali della Scuola Normale Superiore di Pisa Scuola Norm. Sup., Pisa 洋 Annals of Applied Probability Institute of Mathematical Statistics Annals of Mathematics Princeton Univ. Press 洋 Annals of Probability Inst. Math. Statist., Bethesda, MD 洋 Applied Mathematics Letters Pergamon, Oxford 洋 Arkiv for Matematik Inst. Mittag-Leffler, Djursholm 洋 Bulletin de la Societe Mathematique de France Soc. Math. France, Marseille 洋 Bulletin des Sciences Mathematiques Gauthier-Villars, Ed. Sci. Med. Elsevier, Paris 洋 Bulletin of the American Mathematical Society. N.S. American Mathematical Society 洋 Bulletin of the Australian Mathematical Society Austral. Math. Publ. Assoc., Canberra 洋 Bulletin of the London Mathematical Society London Math. Soc., London 洋 Bulletin of the Polish Academy of Sciences. Mathematics Dział Czasopism Canadian Journal of Mathematics Canadian Math. Soc., Ottawa, ON 洋 Canadian Mathematical Bulletin Canadian Math. Soc., Ottawa, ON 洋 Commucications in Mathematical Physics Springer Verlag, Berlin 洋 Communications in partial differential equations Dekker, Monticello, NY 洋 Communications on Pure and Applied Mathematics Wiley, New York 洋 Compositio Mathematica Kluwer Acad. Publ., Dordrecht 洋 Constructive approximation Springer-Verlag, Berlin Discrete Applied Mathematics Elsevier Discrete Mathematics North Holland, Amsterdam 洋 Duke Mathematical Journal Duke Univ. Press, Durham, NC 洋 International Journal of Mathematics World Scientific Publishing, Singapore 洋 Inventiones Mathematicae Springer, Berlin 洋 Inverse Problems Institute of Physics Japanese Journal of Mathematics. New Series 日本数学会 洋 Journal of Algebra Academic Press, Orland, FL 洋 Journal of Algebraic Geometry Univ. Press, Hong Kong 洋 Journal of Approximation Theory Academic Press, Orland, FL 洋 Journal of Functional Analysis Academic Press, Orland, FL 洋 Journal of Geometry Birkhaeuser, Basel 洋 Journal of Graph Theory Wiley, New York 洋 Journal of Knot Theory and Its Ramifications World Sci. Publishing, Singapore 洋 Journal of Mathematical Science, the University of Tokyo Univ. Tokyo 洋 Journal of mathematics of Kyoto University Kyoto Univ., Kyoto 洋 Journal of the American Mathematical Society American Mathematical Society 洋 Journal of the Australian Mathematical Society Austral. Math. Publ. Assoc., Canberra 洋 Journal of the London Mathematical Society London Math. Soc., London 洋 Journal of the Mathematical Society of Japan 日本数学会 洋 Kobe Journal of Mathematics Kobe Univ., Kobe 洋 Kodai mathematical journal Tokyo Inst. Tech., Tokyo 洋 Mathematica Scandinavica Aarhus Univ., Aarhus 洋 Mathematical Proceedings of the Cambridge Philosophical Society Cambridge Univ. Press, Cambridge 洋 Mathematical Reviews American Mathematical Society 洋 Mathematics of Operations research INFORMS, Linthcum, MD 洋 Mathematische Annalen Springer, Berlin 洋 Mathematische Zeitschrift Springer, Berlin 洋 Soc. Math. France, Marseille 洋 Nagoya Univ., Nagoya 洋 Memoires de la Societe Mathematique de France. Nouvelle Serie. Nagoya mathematical journal -1- 洋 洋 洋 洋 洋 洋 Numerical Algorithms Kluwer Acad. Publ., Dordrecht 洋 Numerical Functional Analysis and Optimization Dekker, Monticello, NY 洋 Numerische Mathematik Springer, Heidelberg 洋 Operations Research INFORMS, Linthcum, MD 洋 Osaka Journal of Mathematics Osaka Univ., Osaka 洋 Pacific Journal of Mathematics Pacific J. Math., Berkley, CA 洋 Probability Theory and Related Fields Springer, Berlin 洋 Proceedings of the American Mathematical Society / American American Mathematical Society 洋 Proceedings of the Japan Academy. Ser. A Japan Acad., Tokyo 洋 Proceedings of the London Mathematical Society. Ser. 3 London Math. Soc., London 洋 Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States Nat. Acad. Sci., Washington, DC 洋 Publications of the Research Institute for Mathematical Sciences Kyoto Univ., Kyoto 洋 Quarterly Journal of Mathematics Oxford univ. Press, Oxford 洋 Revista matematica iberoamericana Revista Mat. Iberoamericana, Madrid 洋 Scientiae Mathematicae Japonicae Japan. Assoc. Math. Sci., Osaka 洋 SIAM Journal on Computing / Society For Industrial and Applied SIAM, Philadelphia, PA 洋 SIAM Journal on Discrete Mathematics SIAM, Philadelphia, PA 洋 SIAM Journal on Mathematical Analysis SIAM, Philadelphia, PA 洋 Studia mathematica Polish Acad. Sci., Warsaw 洋 Tohoku Mathematical Journal Tohoku Univ., Sendai 洋 Topology Pergamon, Oxford 洋 Transactions of the American Mathematical Society American Mathematical Society 洋 Transformation Groups Birkhaeuser Boston, Cambridge, MA 洋 日本数学会 和 数学 -2-