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WebGISのアクセスログによる地理学的研究の可能性 ーノミーチャル京都
WebGISのアクセスログによる地理学的研究の可能性 ーノミーチャル京都 3Dマッフ。を事例に− Ont h eP o s s i b i l i t yo fG e o g r a p h i c a lS t u d i e sU s i n gaWebGISAccessLog R e c o r d :TheCaseo ft h eV i r t u a lKyoto3DMap 瀬 戸 寿一 ・桐村喬・渡辺広織・矢野桂司 ToshikazuS e t o ,TakashiK i r i m u r a ,KoruWatanabe,I くe i j iYano 立命館大学文学部,京都市北区等持院北町 56-1 RitsumeikanU n i v e r s i t y ,56-1T o j i i n k i t a m a c h i ,Kita-ku,Kyoto 要旨:本研究は WebGISサイトのアクセスログを対象として,地理学的な分析手法を検討するものである.地理情報 を持ったアクセスログは,現実空間におけるサイトの普及過程やバーチャル空間上でのアクセス範囲の推移を示す ことができる.本研究では,立命館大学地理学教室で運用されている「バーチャル京都 JWebサイトを用いて,当サ イトへのアクセスポイントの空間的拡散と「バーチャル京都 30マップJ 内の地理的な参照位置の空間的分布を明ら かにする. Summary:Wep r o p o s eag e o g r a p h i c a la n a l y s i smethodu s i n ga c c e s sl o gr e c o r di naWebGISs i t e .Thea c c e s sl o g r e c o r dw i t hg e o g r a p h i c a li n f o r m a t i o ns h o w st h el o c a t i o no fa c c e s s e st ot h ewebs i t ei nb o t ho fr e a la n dv i r t u a l s p a c e .I nt h i sp a p e r ,u s i n gt h e“ V i r t u a lK y o t o "Webs i t ec o n s t r u c t e da tR i t s u m e i k a nU n i v e r s i t y ,wei n v e s t i g a t e t h es p a t i a ld i f f u s i o no fa c c e s sp o i n t st ot h i s Web s i t e ,a n dt h es p a t i a ld i s t r i b u t i o no fg e o g r a p h i cr e f e r e n c e p o s i t i o n su s i n g“ V i r t u a lKyoto30map . ” キーワード: G o o g l eA n a l y t i c s ,Web3D-G I S,アクセスログ,バーチャル京都 K e y w o r d s :G o o g l eA n a l y t i c s ,Web3D-G l S ,A c c e s sl o g s ,V i r t u a lKyoto 1 .はじめに 情報技術革新とインフラ整備に伴い,大容量の地理 本研究は,現在 WebGISサイトとして一般公開され 情報データをサーバー内に構築し,高速通信を用い 」[ 1 ] [ 2]を具体例とし ている 「 バーチャル京都 30マップ a p i o nに次ぐサ た配信が急速に進んだことによって, M て , WebGISサイトにおけるアクセスログの収集方法の イトが相次いで公開された. この過程は,地理情報を単に Web上で提供するだ 検討と,ログデータを用いたサイトへのアクセス動向を けでなく,一定の空間分析機能を備えた WebGISと呼 時空間的に分析することを目的としている. ばれるサイトについても見られた.WebGIS技術は,ス インターネットを通した地理情報配信は,個人の PC 利用とインターネット環境が全世界規模で、爆発的に増 タンドアロン型の G I Sソフトウェアに比べ機能的には制 普及し始めた 1 9 9 0年代より試みられたプリュー 限されているものの, OpenG e o s p a t i a lC o n s o r t i u m ( 2 0 0 1)によると,世界初の地理情報配信システムは (OGC) の「 M a p S e r v e r」や A u t o d e s k社の 「 MapGuide 1 9 9 3年に公開されたゼロックス社ノ ξロアルト研究所 OpenS o u r c巴Jをはじめとするオープンソース型のソフト (PARC) の「 PARCMapV i e w e rJ であり,この後,官公 ウェアやアーキテクチャーの開発に伴い,近年急速に 庁や大学を中心とする様々な機関でシステム構築が 展開されている. WebGISを含む地理情報配信サービスの一般ユー 進められてきた[ 3 ] . 0 0 5年 2月に米 G o o g l e社によ ザーに対する普及は, 2 日本国内におけるインターネットを通した地理情報 配信は,サイバーマップ ・ジャパン社が 1 9 9 7年に公開 って一般公開された 「 G o o g l eMaps™」 で爆発的に広 Map i o n」が最初の事例とされている[ 4 ].その後の した 「 まった[ 5 ] .「 G o o g l eMapsTM」の最大の特徴は,サービ U 円︿ Fhu スのコアとなる AP!(ApplicationProgram データの軽量化と細分化を,主に建物や構造物から I n t e r f a c e)を無料で、公開した事にある.つまり Google なる 3次元形状データ,地形データ,そして各モデル MapsAP !に準拠して書かれた J a v a S c r i p tを含む の表面に貼り付けるテクスチャ画像データのすべてに HTMLファイルを Webサーバーに格納するだ、けで,オ おいて実現することにより,インターネットでの配信に リジナルの地理情報を含んだ背景地図付きの Webサ 1 ] [ 1 2 ] .Web配信の面では図 適したものとなっている[ 1 イトが配信可能となったのである.さらに, 2005年 6月 lのような LOO( L e v e lo fD e t a i l)処理が実装されており, に地理情報の 3次元表示と幾つかの空間分析機能を 視点と対象物との距離などに応じてデータの表示と非 含めた「 GoogleE a r t h™」がアプリケーションとしてー 表示を自動的に切り替えることが可能である.さらにス 般公開され, 2次元だけでなく 3次元の地理情報配信 トリーミング処理を併用することで,大量のデータを効 についても,近年急速な進歩を遂げてきた. 率的に閲覧できる点が大きな特徴である. 3次元地図データの属性は, O r a c l eD a t a b a s elOgを このように, WebGISを含む地理情報配信サイトは, 情報量としても,空間分析ツールとしても多くの内容が 用いた地理情報データベースに格納され, 3次元地図 提供されている.ところが, WebGISサイトの構築に関 データを保管するサーバーとリンクさせることにより,空 する技術的な研究に比べると,サイトがどのようなユー 間検索を行うこともできる. ザーに閲覧され,どのような範囲や地点を閲覧してい るかなどの WebGISサイト自体を対象とした研究は平 )以外には管見の限り見られない[6].また, 松ほか(2000 本研究においては,建物と文化財を中心とした幾つ かの空間検索や名称検索機能を実装している. ただし,バーチャル京都 30マップを中心として オンラインゲーム研究の分野で、ユーザーの行動記録 UrbanViewerTMf o rWeb」をエンジンとする Webペ ー 「 に関する研究がすでにみられるが[7 ] ,Webアクセスロ l u g i nが必要である. ジの閲覧には,無料の専用 P グを研究対象とする分野においても他の分析手法に (1)3~元都市テ・寸配惜サー,、にr,セス 比べると研究が進んでいない現状にある[8 ] . 以上の研究動向から,本研究は立命館大学地理学 {昌広増管理万イルの取得 教室で運用されてし、る「バーチャル京都」のアクセスロ 3~元都市配憎ザーハ. タ ラ イYン ト マ シ ン グを対象として,地理的な分析を可能とするログ、収集 方法についての検討と,実際の分析事例を提示する. ( 3 )広峨管理,,イルから畠聾f . j : f " 9 を特定、聾京 発表者が所属する立命館大学では, 2002年より立 命館大学 21世紀 COEプログラム「京都アート・エンタ ・ {必要求されたヂー,をE憎 テインメント創成研究」の一環として京都市街を対象と ク ラ イr , f マ シ ン して GISとYRを活用した,都市景観の 3次元復原に 3 ' 足元都市担惜サ吋ピ 伺)視点の宜買等こよ J I ! 聾になった予’→を聾 関する研究を進めてきた。京都は歴史都市として数多 求 くの名所・旧跡があり,歴史資料も豊富に現存するた め , 3次元都市モデルで、の復原に加えて時間軸をも含 9 ラ イ ア ン ト マ シ ン めた 4次 元 GISの構築についても研究を進めてきた[9 ] . さらに Web3D-GIS技術が実用段階に進んできたこと 嗣働 凶 問 + 2 .バーチャル京都の構築と配信技術 (紛則されたデ特配槽 E ι ==可ダ1 l 璽 | 民] ] Y 3担元都市配慣ザー,、 図 1 IρD処理の流れ(高瀬,2007より引用) から,「バーチャル京都」が学内での実証実験を経て, 2007年 1月に一般公開された[ 1 0 ].これには,立命館 大学が作成した各種の地理情報データや 3次元コン テンツのほか, 3次元都市モデルとして高精度なレー 3 .バーチャル京都 Webサイトの構成 ノミーチャル京都 Webサイトで、配信中の主要コンテン ツは,図 2に示す内容で構成されている. ザー測量データと 2次元のベクター地図を元に構築さ ⑧J データを用いることで,より現実に れた「 MAPCUBE 近いバーチャル空間を復原することに成功した. バーチャル京都の Web配信には, Webサーバーと して Apache2.0.48とWeb3D-GISのエンジンとして UrbanViewerTMf o rWebJ(株式会社キャドセンター) 「 が利用されている.このエンジンは, Webで閲覧する 図 2 バーチャル京都 Webサイトで配倍されている 主要コンテンツ ( 2 0 0 7年 1 1月現在} -54- 6パ チ 刊 し 開 ∼ 監 修 詩 駒 30"<>7-− 凶 Cょ っ 鑓 苧 さ れ た 同 時 同 町 一一 二 二 六 一 一 一二 一 て ご :−ープ二二二二こ ~Q:午 ぺ, h t t p ,l f . w c o ・ . g 閉 山 コアイJ C ( 円 縄l l l ( E 】 景気V J d 官 h ー 吋 町 ~豆盟盛g 予 0 T X l ・ t (担 S震に λり(A) ツ吋L{T) 叫レブ{吋 ~}・ g ・品. J 'ミー珂PJ ’ ~ ッーJ凶吋・" 1 級;(−' " 1 >1 " " 8 '− ? ! 暗 暗 闘 30"<>'7- ー一母語~==-- 関r s ' 1 岬間開局 C叩 吋 " " 回 入 即 時 同 nun; , . 剛v i 同 5 ・ ・ 時 間 露 戸 園 田: r一割 柑 出 展 観 平安時.l.fo/事~- 一一 Imm盈~ 「一一指mi凶芯五~ ' 4 盆呈迫主よ 去五i 謡f i l 玄笠主 二§!'区立盟~,'[)_ 圃圃瞳想窓冨』ーーー包豆諸花震芸子召7 て: J : ; f " ' i ; _ 阻コ乃ン,, ( [ q浮世俊データベース i i t 醗 J _w i ; 3 0 P J ' 1 1 - j J 山総樹マイメージ ー E名 i 首 −一一 -濁悶・・・・E耳・・・・~ 函函警害事事 省主大璃小 北 J メ ン 十 一 す 同 ⋮ ⋮ 出 伊 ; 議 イう立 caε ' " U市. i J 醐 F 加制 にににに ・ 45 45 15 1 5 ' t 図 3 バーチャル京都 3Dマップの基本的なインターフェース ノくーチャル京都 30マップは,図 3に示すインターフ 機能を使用することができる.地図上で場所の移動を ェースで構成されているアクセスすると最初に表示さ 直接行う以外にも画面左側のフレーム内にある各種リ れる Webページは,現在の四条烏丸付近を中心とす るフライスノレーによる地図で、あり,その上に幾つかのポ イントも表示されている.ポイント表示は,その地点、に 関連して立命館大学で作成されたデータベースや画 像,動画へのリンクである.例えば図 3には祇園祭の 山鉾の 3次元モデルへのリンクが表示されている. 30マップ上で、ユーザーは,例えば画面右上の地図 表示部分をマウス操作で東西南北を自由に移動し, ・ 園 田 盟 国 ・ ・ 抑 民 制 − − 画面右下の機能ボタンにある地図ズーム機能や回転 忌 .' ・ "臥占 町 ' 判、 f 出 ら、 J 核時 ν v .. ‘ ’ " ・ ‘’ 以 & ・ 侃 ・ H d 匂 、町測 史 ’ 9 "叩暢 ’ ぷ 叩セニ 現臨調 4 固 ・ ・・ 圃 ・・ 圃 ・ 田. ・ E C l ! ー岳 会 ? ? ? ? ふ 守 二 ぷλ 圃圃聞臨l l i B l l 週圃・・ > t f f< t ;守 主 . . エ " ' 己L . ?• . : ' ! a . ( ". . . . . .=.' !!.S.~.ν a 翌'·' ι♂ ・ ・ 冨 = − " " " ' 7r IEE 矛 ヰ · ~制 ’-~- , . . . _ . . . ~ m fl! <; ~喧ト 2 山 日々 h岬 ' " ・ ., ‘ 、" ' ・ ・ と > : r . l E, 風 ・e . 朝 、 品 、 乙ー村明 ’ ・ τ ・ ' ’ m’ ’‘w 5 ・・~~ョ・・・・Eロ・・ f 涼若 ア 押 酬a 通 語 ゆ' 苧 苧 Hム説 u ・ " U H守”す 帽 . 芳一・町観 . i . . . . - 切圃 .ia •;.J,,., 号 ,. .、 時、・−' 図 5 岡崎法勝寺町付近の時代表示切り替え例 (上:現代,下:平安時代) 図 4 ランドマークの表示例(平安神宮) -55- ンクによって,特定のランドマーク地点の表示や(図 4 ) , 見られているか,あるいは Webサイト上で提供されて 時代の切り替え(図 5 ),さらに建物属性の空間検索な いる京都市街の空間情報うち,どの範囲が多く見られ どの簡単な空間分析を行うこともできる. ているかについて検証する. バーチャル京都 Webサイトには,都市を傭敵する Webサイトの閲覧状況やキーワードを分析する研究 「フライスルーモードJ だけでなく,歩行者の視点をバ 手法は,一般的に Webマーケティングや SEO( S e a r c h ーチャル化した「ウォークスルーモード」が実装されて E n g i n eO p t i m i z a t i o n)に関わる分野で検証されること ).「ウォークスルーモ いることも大きな特徴である(図 6 が多い.しかし WebGISについても,その利用実態を ードjでは,現代と平安時代の表示に加えて昭和初期 多角的に検証することによって, Webサイトの操作性 の四条通界隈が閲覧できる. やどのような地域のコンテンツを拡充するかなど,運用 システムの改善を方針づける上で非常に重要である. 旗色 向胸骨相抑蝉嚇明暗伊時帰 バーチヤノレ京都 Webサイトでは, 2つのアクセスログ を取得している.1つは Apacheで収集される通常のロ グファイルである.これには, Apache上の設定としてア クセス日時,メソッド(GET ),接続ホスト,エージェント 岡田斑底潤圃 ' ! 1 .~.λ陀.... 物 相 糊ぷ ' (使用ブ、ラウザやそのバージョン),直前の参照サイト , , , 伝 の ’ , , . ! , . , , , 耳 啓 司 ぶ砧 四 位lll; J t : ; c m λ C (リフアラー),キーワードの各項目を収集できるよう設 ~·~.'l主~!A.H ~. 定した.しかし Apacheで、のログ、収集は, HTMLファイ ! ' ・~.生当日胎唖泌コ ルや画像ファイルなど、のサイトを構成する詳細なファイ 回 l l i l l m l m 圃 I ' " "・ の四 ルまで取得されるため,ログ、ファイルが膨大になりすぎ、 2配 . 1 " ・ " ' ' ° 霊 1 市誠 一一一 る.さらに学外からのアクセスが,全て大学のゲートウ ェイを示すドメイン名として一律に記録されてしまうた め,ユーザーのアクセス地の特定がほとんど、できない . そこで, 2つめに,「GoogleA n a l y t i c s™」[ 13]を用い てログを収集した.「GoogleA n a l y t i c sTM」 は , Google から提供される数行程度のトラッキング、コード、を,ログ を収集したい HTMLファイルに加える事で、ログ、を自動 的に収集し, Web上の画面で分析と分析結果の出力 が可能である.アクセス解析には Urch i nと呼ばれる解 ~管 析エンジンが用いられ,解析用のインターフェースもグ 、 ) . ラフイカルに構成されている(図 7 内f Go e 哩l e" "唱 同 盟醤正二3 思想寝室冨: m : i : 窓 z o o , , . , , . , ' " " ' " ° ' '," E l l 直温圃聞薗マイレポート ,ザ"で山 ’ 掠 功、 i; , \ >二弘 i ; …智丘三J $>ーヲー ち. . ,例? 三~"~ “・ ,, 心 p7 a 魔 之 怠品 一 , ・ ‘ s =血:......__._ 町,369.i=. 討 ' " " " ' , , ,, ; ,宅 78,120ぺ ,’ ,, ~凶且... ,,--- 2 . 0 4張""ニ正広 震寓扇置l グ戸、ー描開..... 堅 , .~'"'""' D O . 制: 週間,,,_阻盟 , , , , , , . ,~曲面..... 竃盤醤1 1 1 1 1 j, ‘ 」 図 6 四条大橋付近のウォークスルーモードでの 表示例(上:現代,下: 昭和初期) . , , , . . , _ . , . . , ム d " " ' 臨 海 叫 R ,吋 M , utl 亙 " " , 軍属窃覆B l 3 .バーチャル京都のアクセスログの収集方法 バーチャル京都 Webサイトは,前項に示したような @ : 罷 . . . 孟i i i ~.<!.:.;~~!-~!::!••空一 一--"""'-ザム」 町一 システムやコンテンツで構成されている. 以下では, Webサイトに掲載されてしもコンテンツの うち,具体的にどのようなページが多くのユーザーに -56ー 図 7 GoogleAnalyticsのアクセス解析画面 さらに「 GoogleAnalyticsTMJでは, Google社の保有 するアクセスポイントの独自データベースによって,ア ているかを検言すする.アクセスログ、 の分析に用いる対 象は,バーチャル京都を一般公開した 2007年 1月 22 Pアドレスからアクセスポイントの特定を非 クセス元の I 日から 10月 31 日までの主に 1ヶ月単位の期間である. 常に詳細に行うことができる.ログ収集機能が Google なお, Apacheのログr ファイルと 「 GoogleAnalyticsTM 」 上のサーバーにストックされるため,参照サイトや検索 のログ ファイルは,学内からのアクセスを示す ポータルで、のキーワードなど,サイトへ到達する以前か 「 r i t s u m e i .a c. j p」 のドメインを取り除いたものである, らのユーザーの動向を詳細に追跡することが可能であ F 図 8は , f ユニークユーザー数」 ( 月 ごとに同一 I Pか る.したがって,本研究のような大学のゲートウェイ内 らのアクセスを lユーザーとしたもの)と「ページビュー」 に設置されているサーバーを運用する場合は,アクセ (フレーム内に複数ある Webページを除くページの閲 スの実態に即したログ、収集方法として有用であろう. 覧合計)の月ごとの推移である.さらに Webページ全 体へのアクセス増減に起因する影響として,バーチャ 4 .アクセスログを用いたサイト分析 ル京都が紹介されたイベントやメデ、イアへの掲載,さら ( 1)閲覧ユーザーの一般的なアクセス動向 にサイトの更新(コンテンツの拡充)によるところが大き ここでは,まずユーザーがどのようなページを閲覧し いと考えられる.そこで、,表 lにバーチャル京都 Web 50000 40000 四+置 U n i q u e 30000 G o o g l e) Useパ 20000 一 ・ −P a g e V i e w (G o o g l e ) 10000 。 J a n . F e b . M a r . N i r . May J u n . 2007 J u l . Au g . Sep Oct 図 8 バーチャル京都 Webサイトへのアクセス動向 表 1 バーチャル京都 Webサイトが紹介された記事・行事 9イ トル・肉容 縄戴媒体・イベント等 普を振り返る?新サービスに新アイT ム 2007 /1 / 2 3Yahoo'話題先読み情報 立命大が仮想地図、京の町並み、立体観察一一ー行政など用途広〈 1 / 2 3日経新聞朝刊 仮想の京”時空散歩“立命大教授ら、街並み3D化 1 / 2 3京都新聞朝刊 京都リアル3次元地図立命館大で制作ホームページで公開始まる=京都 1 / 2 3読売新聞朝刊 バー チ ャル京都30マップ公開 1 / 2 6スブラッシュドットジャパン 1 / 2 6京都新聞電子版 ,,ーチャル・シティ研究の新たな展開の開催 1 / 2 9立命館大学国際シンポジウム 立命館大学、サイト上で「 バーチャル京都30マップ」公開 2/7烏丸経済新聞 ウォーヲスルーも可能な「 バーチヤル京都30マ ッ プJ ほ か n t e r n e tWatch 2/8I 立命館大学、サイト上で「 バーチャル京都3Dマッ プJ公 開 e d i a j a m 2/26m 開 館30周年記念特別展「聖地肯巡礼」への出展 3/14-6/5国立民族学1 導物館 3/15書籍バーチャル京都の販売開始 平安京を30地図で再現、立命館大学がバーチャルマップ公開 3/16I n t e r n e tWatch 3/23関西テレビ京都チャンネルー 京都ちゃちゃちゃっ 3D 表示で楽しむ地図サイトサービス 4/16日経ネットナビ パ一子ャル京都聖地・巡礼の開催 5/26国立民族学博物館開館50 周年イベント 6 /1 6 1 7第6国産官学連携推進会議への出展 祇園祭コンテンツの追加 6 /2 1サイト更新 MyV i e w 機能の追加、画面レイアウトの変更 7 / 9サイト更新 It ーチヤル京都トップページのリニューアル・コンテンツ整理 7/29 バーチャル京都ギャラリーv o l . 1の公開 8/5 8/23GISA 国際集会「歴史地図とGIS」 バーチヤル京都ギャラリー v o l . 2 の公開 9/3 眺望景観規制検索WebG!Sを公開 9/9 ネット上の街へお出かけ!仮想世界特集 9/10Yahoo !今週のオススメ バーチヤル京都ギャラリー v o l . 3の公開 1 0 /8 バーチャル京都ギャラリー v o l . 4の公開 1 1 / 3 結薗曜日 -57- サイトのメディア等への掲載動向についても参考に示 多く,大学の成果として、注目されていることがわかる. したなお,各種掲示板や個人の blog上での紹介は, 図 9は,最もページビュー数の多し、トッフ。ページと, 完全に捕捉することが不可能であるため,アクセスログ WebGISに関連するページの閲覧状況の推移である. の集計結果から特にアクセス件数が多いサイトのみを ただし 9月 7 日に公開した「眺望景観規制 WebGIS」 ここでは示した. は,分析対象期間内のアクセス件数が極端に少ない Webサイトの公開直後は,特に多くのメディアに掲 ため本研究対象から除いた. 載されたため, 1月期の対象期聞が実質 9日間で‘あっ 最もアクセス数が多いページはサイトのトップρページ たにも関わらず,全期間の 25% 以上のアクセスユーザ の 「ritscoe.html」 である.しかし, 3月期にはバーチャ ー数で、あった.次いで、全期間を通して多かったのは 9 ル京都 30マップの本体ページで、ある 「 企ame.jspJがト 月期であり,特に 9月 10日以降のアクセス数が非常に ップページを上回り,このような傾向が 7月頃までたび 多かった.これはリフアラーなどから「Yahoo!今週のオ たび現れた.この状況から,トッフ。 ページを閲覧するよ ススメ」に掲載されたことが大きしせ考えられる.逆にア りも直接 30マップを閲覧するために,ブックマーク等 クセス数が最小となったのは 7月期であり,全期間の を用いる,サイトへのリピーターが一定層存在していた 約 3% で、あった.この期間はサイトを更新したものの,他 と言えよう.逆に, 30マップのもう一つの特徴である「 ウ の期間に比べ Webサイトがメディアに紹介されるような オークスノレーモード」や Mapserverを使用した Plugin 不要の「 20マップJへのアクセス数が極端に少ない. サイト拡充やイベントが皆無であったことが大きい. ページビューは,ユーザー数と比例関係にあるが, このことから,大部分のユーザーが WebGISの中でも 7月末にページリニューアルを行い WebGIS以外のコ 「フライスルーモード」のみに興味を持ち,閲覧したこと ンテンツも拡充したため, 8月期以降は Webサイト上の が読み取れる. 様々なページが閲覧されるようになった. 9月期以降はトップページのアクセス数と各種の 表 2は,バーチャル京都 Webサイトの閲覧が開始さ WebGISページへのアクセス数に大きな開きが見られ れる直前のリフアラーを集計したものである.例えば, るようになった.これは, 8月期に拡充した WebGIS以 2・ 3・ 7位にあがってしも「Yahoo!JAPANJの影響が最 外のページへのアクセスが全体的に多くなったことと, も大きいことがわかる.次いで 1 ・ 9位にあがっている立 「バーチャル京都 30マップJ の解説ページへのアクセ 命館大学のサイトを経由してたどり着いたユーザーも スが多かったことが挙げられる.しかしながら,逆に初 表 2 参照サイト一覧(全期間のトップ 1 0ページ) アクセスを行わずに離脱したユーザーや,プラグイン l 順位 参 照π セッション数 割合 o t s u m e i . a c j p 1r 2 2 , 4 2 3 34 . 06 弛 2d i r . y a h o o . c o j p 1 7 , 5 1 3 2 6 . 6 0 % i c k s . d i r . y a h o o . c o j p 1 0 , 9 8 3 3p 1 6 . 6 8 % 4s l a s h d o t j p 5 , 4 9 6 8 . 3 5 % 5i n t e r n e t w a t c h . i m p r e s s . c o j p 3 , 7 4 4 5. 69 目 6m y . y a h o o . c o j p 1 , 5 5 0 2. 35 目 7l o c a l . y a h o o . c o j p 1 . 0 0 目 658 8r n 川 崎i c o . j p 367 0 . 5 6 百 9a r c . r i t s u m e i . a c . j p 3 3 1 0 . 5 0 目 1 0k a r a s u m a . k e i z a i . b i z 298 0 . 4 5 百 (集計l 立G o o g l eA n a l y t i c s !ニよるトップ1 0 サイトの累積比率l 孟96.24%で あ る ) のインストールに失敗し正常に閲覧できなし、ユーザー 期と比べて,サイトへ訪れたものの 30マップ本体への が多くなったことが推察で、きる. ( 2)閲覧ユーザーのアクセス地域の推移 ユーザーの全体的な動向に対し,アクセス者の動 向は,現実の地理空間上でどのように推移したのだろ うか.次にユーザーのアクセスポイントを分析対象とし て,現実の空間上での Webサイトの普及過程を検討 する.ここでは, 「 GoogleAnalyticsTM」 の「セッ、ンョン 30000 25000 一 ←r i 也c o e ( G o o g l e ) − ・ − framejsp 一 ← Wal k _ めr o u g h ー 持 − 2DMAP(Google) 20000 15000 10000 5000 。 J a n . F e b . M a r . A p r . May J u n . J u l A u g . Sep . Oct . 2007 図 9 バーチャル京都 Webサイトのトップページと WebGISページへのアクセス動向 F 同 U 口円U 数」( 30分を単位とする新規のユーザーアクセス数)に ている.したがって,バーチャル空間上のアクセス状況 ついて,ユーザーがどの地域からアクセスしているか を分析することで,ユーザーが閲覧可能範囲の地域か を , 「 GoogleA n a l y t i c sTM」のレポート機能で提供され ら,具体的にと守のような地域や地点、に関心を持ってい る ISPのアクセスポイント地域名と緯度経度の情報をも るかを推測できる. 図l lはバーチャル京都 30マップ上の地面デ、ータ とに,都道府県単位に集計して地固化した.なお,都 道府県ご、とのインターネット接続者数には偏りがあるた へのアクセス状況を月ごとに示したものである.地面デ め,ここでは総務省の 「 情報通信統計データベース」 ータは, 250m四方で合計 6324個(ただし 3月以降は [ 1 4 ]で調査されている,平成 1 8年末現在のブ、ロードバ MAPCUBEデータの仕様変更に伴い 3305個に縮小し ンドサービスの都道府県別の契約数を参照し,インタ て配信している)のメッ、ンュ状に構成されている.地面 ーネット接続規模を考慮したアクセス比率を算出した. のメッシュデータは前述のように視点の高度や角度に 図1 0に月単位で、のセッション数の推移を示した.全 応じて表示範囲として同時に読み込まれるため,画面 期間を通じて最もアクセスの多い地域は, Webサイトの の解像度などに応じて数は変化する.アクセスロクゃの 表示対象範囲である京都府からのアクセスである. 内容から初期表示ではおよそ 9面から 16面程度のメ 1月期は掲載後間もなし、ことから,京都府近隣の各 ツ、ンュデータが読み込まれていると推測できる.また, 府県に加え愛知県,東京都品、った 3大都市圏からの リンクをたど、って表示されるランドマーク数は 1 9地点で アクセス比率が高い.しかし, 2月期から 4月期にかけ ある.このうち法勝寺,左京北部,船岡山,羅城門など てサイトがメデ、イアやインターネット上で、紹介され,上記 の平安京に関わるランド、マークは,平安京の 3次元都 以外の都道府県の比率が徐々に上昇する .5月期に 市モデルが配信され始めた 3月期に実装された. は大阪府の国立民族学博物館で、バーチャル京都の 公開当初の 1月期は,京都市街地を中心に広範に デモ展示を行い,来場者も多かったため,近畿圏を中 わたり閲覧されている.特にランドマークの周囲へのア 心とした比率が大きなウエイトを占め,次いで東京都・ クセス数が多い .3月まで、は平安京関連のランド、マーク 群馬県・茨城県など関東で、の比率も高くなった.だが, が未実装で、あったものの,羅城門付近や嵐山,さらに 6月期から 8月期のアクセス数が減少する時期には京 蹴上付近へのアクセス数が多し、ことから,リンク先以外 都府を中心とする関西圏と東京都にアクセスが集中し の地域についても,ユーザーが自らの操作でアクセス た.さらに最もアクセス数の少ない 8月期には京都府と した事が推察できる. 近隣の香川県のみにアクセス比率が特化した. 2月期から 3月期にかけては,京都市街地とランド 9月期に入り,再びインターネット上で咋百介されると, マーク地点のアクセス集中は変わらない.しかしながら, 3大都市閣を中心とするアクセスの集中傾向はサイト 京都駅以南の地域,特に伏見区や竹田駅周辺へのア 公開初期と大きくは変わらない.ただし,今までアクセ クセスが顕著に見られた. ス比率が極端に少なかった東北地方と北海道,そして 3月期以降は, MAPCUBE③の仕様変更に伴い,表 山陰地方でのアクセス比率が急増し,この時期にほぼ 示範囲が縮小されたこともあり,全体的に京都市街地 全国からのアクセスが確認できた.この動向はアクセス とランド、マーク地点へのアクセス集中が見られた.アク 0月期に入っても継続した. 比率自体少なし、ものの 1 セス数が全体的に少なくなる 7月期から 8月期にかけ 以上のことから,バーチャル京都 Webサイトにおけ てはランドマーク地点周辺でもアクセス数が減少した るアクセス動向は,①配信情報の対象地域である京都 が,逆にランド、マーク地点の存在しない山科区の一部 府が常に一定のアクセス層を占めていること,②インタ (蹴上付近)や嵐山地域を中心として一定のアクセス ーネット環境の整ってしも 3大都市圏を中心にアクセ 数が確保された. ス比率が高く,その動向はメディア等による紹介に影 全国的にアクセス数が増大した 9月期は,ランドマ 響され変化すること,③全国メディアに紹介されること ークへのアクセスが増加したことに加え,嵐山地域と伏 によって爆発的に他地域からのアクセスが増え,メディ 0月期に入る 見区付近へのアクセスも多く見られた. 1 ア紹介後,しばらくするとアクセス総数や比率は減少 とランドマークとその周辺地域へのアクセス範囲が縮 する.ただし紹介前に比べ各県とも相対的にアクセス 小し,嵐山地域についても同様に,アクセスの多い範 比率が以前よりも上昇したこと,が明らかとなった. 、された. 囲が縮ノj ( 3)バーチャル京都 30上での空間参照の推移 ところで、バーチャル京都 30マップは,現実の空間 を復原した 3次元都市モデ、/レを重要なコンテンツとし -59- ~ . 憎 出 制 e D 悶 翻@ 刷 制 − 。 刷 削 . . 闘 出 ー 脚 ”n L” l . . .0醐 則 自叩 剛 崎 臨 a閣 1醐 ー 附 刷 駒 園町 a閣 制 仕 咽1掴 ,関剖 M 咽 . . 醐 岬 ー 醐川 2 F 事 i 一 @ 咽 掛 噛 \7' • 、、 A Leg 胴 d . . . F o b . , . 〆 ← . ー . . ダ …− 叩' . . . . . . . ← 醐 即’ 、·•< F 宮 5qf, N十f 一 t可J − ・J r EP A 同 ふVJ 占r弘 、 j A t hU fjaSF 、 e r〆 sr w ぷ弘前”事 ( N A A 。 醐 刷 ・D 醐問 題Zl •醐"'"。鵬柑E . . 蜘 閣 ー 酬阻 圃阻 a 剛 間 一 帥1 醐 i~ Q : 略 、 糊 醐蜘"山"" . . 醐1 悶ー醐叩 〆 渇‘. ← 。,。. 2 順 Legnd M" L :: . '; : . 醐 岬 ー。 閣制・ ∼ " ' し ょ 前 二 o . 0 0 0 0 2 e n o . o c 皿s ・ " s " ・ , , Legend 相 れ ? . . 制 副 司 。 師 団4 , . - 一 〆 . 剛 副 噛 A [ い: ρa 醐”尚一目醐醐 ・ 隈 a即 刻 ト 醐 ?叩 v " . , 醐1 1 3 1 0 . ・畑 山 . . •··醐’" ・0岬"" ι\は ヂ , ~ 一 F 切 。 咽 醐 咽 」d jや 鼠 邸側 』 醐 ー 叩 " 諸 国鴎叩""ト山山 w A 三 ;γ∼ 、5 \""‘ i 戸 長 " . −・醐 ~/ )'~! ~-,.,...,、 .1 、 J u l . l ケ ニ a凪醐捌ー@刷剛?” . . . 〆 脇信 a 酬 明 e 醐刷“ a 聞 置 酬 由 柵ー 脚 叩 ?守句戸=司 J .,醐削←叩刷 N , L 暗 闇d " ‘ 、 f・ 〆 l•· a んa 一 向 .出掛 岨 宮ヤ 与 ’ ’ .〆 目 t . ≪ '・ .. − ・ 醐 凶 ”− 刷 .I o 蜘 訓 ー 叩蜘 − ・ 臨 . . 醐 おト 醐 剛2 F官、F 三留 i S I J-0 . 0 0 1悶 図 10 G o o g l eA n a l y t i c sの集 A A m ~--思a . . . . . .. 剛 健・ −叩" ”醐’’.. 。 a削 3 0 鴎 蹟棚 ’ 鈎2e 鵬 計データを用いた月単位のセ ッション数の都道府県ごとの 推移 ( 最上段左よ り 1月∼3月 , 2段 , 3段目左よ 目左より 4月∼6月 J覧 曹 り 7月∼9月,最下段左より 10月 ' " 母 − . 〆 . 時栂 "" . ‘ 。 I ot γ 附加醐 • O脚1哨 銭B •刷出-·醐醐1 . . 叩 醐 e醐 醐 銅闇 a 醐"'’酬瑚 ・ ・ ιJ 、 ‘ f 〆 tg nd i掛抑 制 川 −o 刷 一 @ 間 帯 Z山 の集計結果と 10ヶ月分の総計値 際 環醐 1 期 制 ー 醐t 醐M . . 刷 醐 ? ” − 。 闇0 1 27 ' 7 哨 −・醐"瑚 -60- ・O 刷" "・ " を示している) A i . ; r / } コ 、 長〈 ’ 、、 ‘ 6 2 , 入、 、 c ; 1 一 丸 岡 図1 1 Apacheのl o gデータを 用いたバーチャル京都 3Dマ ッ プ上のアクセス範囲の推移 (最上段左より 1月∼3月 , 2段目 左より 4月∼6月 , 3段 目左より 7 月∼9月,最下段左より 10月の集 計結果と 1 0ヶ月 分の総計値を示 している) -61- 4 .おわりに 6 .参考文献 本研究は, WebGISサイトへのアクセス動向を把握 [ l ]矢野桂司・中谷友樹・磯田弦編著:『バーチヤノレ京 する手段としてアクセスログデータを元に,ログデータ 都一過去・現在・未来への旅』,ナカニシヤ出版, 自体の収集方法の検討と,ユーザーの居住地やバー 2 0 0 7 . チヤル上の閲覧地域を具体例として,時空間的なユー [ 2]矢野桂司・中谷友樹・磯田弦・河角龍典・高瀬 ザー動向についても分析を試みた. 裕:都市 3次元 GIS/VRによる京都バーチャル時・ Webサイトを閲覧するユーザーは, WebGIS上に掲 載されてしも該当地域からのアクセスが一定数の割合 o l . 2 0 0 4 空間の構築,情報処理学会研究報告 V no. 6 ,p p . 9 7 1 0 4 ,2 0 0 4 . で常に占めていることが明らかとなった.さらにメデ、ィア [ 3 ] 8 .プリュー著:『インターネット GI S 』,古今書院, 等で、の紹介によって,爆発的に他地域からのアクセス 2 0 0 1 . が増えることが明らかとなった.閲覧対象となる表示範 ]矢野桂司: 『デ、ジタル地図を読む』 , ナカニシヤ出 [ 4 囲についても,概ね用意されているコンテンツに沿っ 版 ,2 0 0 6 . て閲覧されているが,関連のリンクを一切用意してい [ 5 ] T h eO f f i c i a lG o o g l eB l o g : ない嵐山地域や伏見区周辺が相対的に高い比率で 閲覧されていることや,他の WebGISサイトではほとん g o o g l e b l o g .b l o g s p o t . c o m /2005/02/mappin h t t p : /I ど見ることの出来ない「ウォークスルーモード」が閲覧さ g y o u r w a y . h t m l l u g i n等の関係から 30マップ れていなし、こと,さらに P ]平松薫・小林堅治・ BenB e n j a m i n ・ 石田亨・赤埴淳 [ 6 一:デ、ジタルシティにおける情報検索のための地 のページにアクセスする前に離脱するユーザーが多 いことなど,サイト運用上の改善事項として検討すべき 図インターフェース,情報処理学会論文誌,4 1 1 2 , 点も判明した.加えて,バーチャル空間の閲覧状況に p p . 3 3 1 4 3 3 2 2 ,2 0 0 0 . ついても,例えば閲覧開始から閲覧終了までの一連 [ 7]大塚真吾・喜連川優: Webアクセスログとその利活 1 4 ,p p . 4 1 0 4 1 5 ,2 0 0 6 . 用,人工知能学会誌, 2 のサイト操作の流れを,ユーザー特性に即して詳細に [ 8 ] R a c kThawonmas,MasayoshiK u r a s h i g eand 把握出来なかったことや, Web3D-GISの特徴であるユ ーザーの視点情報や高度設定などの実態を本研究で 一 TaChen:D e t e c t i o no fLandmarksf o r Kuan は分析対象とで、きなかった.このような分析は WebGIS i う e Cl us t e r i n go fO n l i n e -G ameP l a y e r s ,T におけるユーザーの 3次元的な操作実態を示す重要 ; ぅ6 ( 3 ) ,1 11 6 , j n t e r n a t j o n a lj o u r n a lo f v j r t u a lr e a J j t 2 0 0 7 . な手がかりとして,今後の研究課題といえるであろう. Web技術をはじめとして, WebGISを取り巻く環境は ]矢野桂司・磯田弦・河原大・河角龍典・井上学・中 [ 9 近年急速に変化しており, GIS機能を有する Webサイ 谷友樹・高瀬裕: 40-GIS によるバーチャル・シテ トとして求められる掲載データやインターフェースも ィーの構築一歴史京都のノ《ーチャル時・空間,人 刻々と変化している.これらのニーズ、を正確に把握す o l . 文科学とコンビューターシンポ、ジウム論文集, v るためには, Webサイトの動向が端的にわかるアクセス 2 0 0 4 n o . 1 7 ,p p . 1 72 4 ,2004. ]バーチャル京都 Webサイト , [ 1 0 ログなど閲覧状況のわかるデータを有することと同時 に,正確かっ手早くサイトのアクセス状況を分析できる h t t p ://www.g e o . l t . r i t s u m e i . a c . j p /w e b g i s / r i t s c o e. h ツールや分析のためのインターフェースについても同 t m l 様に求められる. [ 1 1]曽根教・畑中達也・銀木護・益見貴光・坂尾滋彦・ 河原大・高瀬裕: Web3D-GIS技術による 3次元都 市モデ、ルのインターネット配信,地理情報システム 5 .付記 o l . 1 4 ,pp. 5 3 9 5 4 5 ,2 0 0 5 . 学会講演論文集, v 本研究は,文部科学省グローパル COEプログラム ]高瀬裕: 3次元都市モデ、ル配信の多様な技術. [ 1 2 「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点J( 2 0 0 7 年度∼2011年度、拠点リーダー: )1嶋終生)の成果の 矢野桂司・中谷友樹・磯田弦編著:『バーチャル 一部である.バーチャル京都 30マップの構築におい 京都一過去・現在・未来への旅』,ナカニシヤ出版, p p . 1 5 4 -1 5 7 ,2 0 0 7 . ては,学内共同研究者の他,特に株式会社キャドセン . ,L e d f o r dandMaryE .T y l e r :Goog ゾ e [ 1 3 ]J e r r iL ターの高瀬裕先生(立命館大学 COE推進機構・特別 A n a l t y U c s2 .0 ,W i l l y ,2 0 0 7 . 招鴨教授),曽根敦氏,河原大氏(立命館大学 COE [ 1 4 ]総務省情報通信統計データベース, 推進機構・特別研究員)をはじめとする Webサイト構築 h t t p :// w w w . j o h o t s u s i n t o k e i . s o u m u . g o . j p / メンバーの皆さんのご尽力に深く感謝し、たします. 円ノU ρhu