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正義のための闘い:インド・グジャラートにおけるアスベスト被 災者の事例
目 次 WS-F-05 Raghunath Manavar and Mangabhai Patel (抄録のみ・英文のみ) 正義のための闘い:インド・グジャラートにおけるアスベスト被 災者の事例報告 ラグナス・カサルジ・マンバール1、マンガブハイ・ナサブハイ・パテル2 1 労働安全衛生協会[インド] 2 アスベスト肺患者(グジャラート州アヘンダバード)[インド] 抄録: この論文では、特にインド西部にあるグジャラート州の事例をあげ、インドにおけるアスベス ト被災者の闘いについて報告する。また特に、今、この会議に出席している被災者マンガブ ハイさんのことについて述べる。この報告書では、インドでは貧しく職のない人々がいかに危 険な産業で働かざるを得ない状況にあるかについて考察する。また、アスベストに関連する 病気の認定を得るための苦闘と被災者が補償を得るための闘いについても考察する。また適 切な診断を得られないために、したがって補償を得られない労働者の困難な状況についても 光をあてる。また、この報告書では、われわれの組織である労働安全衛生協会(OHSA)が実 施しているインドの他の州でのアスベスト関連疾患の広がりに関する調査の取り組み及びイン ドにおけるアスベストの完全禁止のための運動について焦点をあてる。 アスベスト肺患者であるマンガブハイさんは、1965年以来、アヘンダバード発電所のボイラ ー部門で働いた。彼はその発電所で臨時雇いの労働者として働いており、正式に雇用され たのは1980年のことであった。マンガブハイさんは、1990年代初期に呼吸に異常を感じるよう になり、その後、すぐに働くことが非常に困難な状況となった。会社は 2、3年に一度、労働者 の健康診断を行ってきたが、彼にはどこにも異常がないとした。彼は私のところにやって来て、 体の不調について訴えた。私はインド産業毒物研究センターを退職し、消費者教育研究セン ター(CERC)の仕事をしていた労働安全衛生問題の専門家クラーケ博士の助言を求めた。 われわれは、同じ病気を抱えている8人の労働者を見出し、CERCの弁護士、ラテ・ラニ・アド バニ氏がグジャラート高等裁判所に提訴した。同裁判所は、アヘンダバードにある国立職業 衛生研究所に労働者を調べるよう指示した。2人の労働者は調査を受ける前に死亡し、マン ガブハイさんを含む他の2人は、アスベスト肺であると診断された。マンガブハイさんは一時補 償金として、わずか10,000ルピー(約218米ドル、約24,000円)を得ただけであり、現在、最終 判決を待っている。 次⇒