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3 友人・知人との交流について
ろ、調査対象国すべての高齢者の過半数が「収 たい」と回答している。就労を希望する高齢者 入の伴う仕事をしたくない(辞めたい)」と回 に対して、多様なニーズに対応した就業機会の 答している。その一方で収入を伴う仕事をした 提供を図る必要がある。 い(続けたい)とする高齢者の割合は、日本が 44.9%と最も多く、次いでアメリカ 39.4%、ス 3 友人・知人との交流について ウェーデン 36.6%、ドイツ 22.7%と続いている。 (1)近所の人と「病気の時に助け合う」高齢者 (図 1 - 3 - 3)。 の割合は、日本が最も少ない (2)収入の伴う仕事をしたい主な理由は、日本 ふだん、近所の人とは、どのようなお付き合 とアメリカは「収入が欲しいから」、ドイ いをしているか尋ねたところ、日本、アメリ ツとスウェーデンは「仕事が面白いから」 カ、スウェーデンは「外でちょっと立ち話をす 収入を伴う仕事をしたい(続けたい)理由と る程度」 、ドイツは「お茶や食事を一緒にする」 して、日本とアメリカは「収入が欲しいから」 、 と回答する割合が最も多い(図 1 - 3 - 5) 。 「相 ドイツとスウェーデンは「仕事そのものが面白 談事があったとき、相談したり、相談されたり いから、自分の活力になるから」と回答する割 する」と回答する割合は、ドイツ 48.3%、ス 合が多く、仕事に求めるものの違いが表れてい ウ ェ ー デ ン 31.2%、 ア メ リ カ 28.3%、 日 本 る(図 1 - 3 - 4)。 18.6%となっており、また「病気の時に助け合 調査対象国すべての高齢者の半数以上が「収 う」と回答する割合は、ドイツ 31.9%、アメリ 入を伴う仕事はしたくない」と回答するなか、 カ 27.0%、スウェーデン 16.9%、日本 5.9%と 日本の高齢者の 44.9%は「収入の伴う仕事をし なっており、いずれも日本の割合が最も少な 図 1 - 3 - 4 就労の継続を希望する理由 (%) 60 54.4 52.7 50 48.9 49.0 40 31.9 30 20 10 28.1 24.8 20.8 16.9 14.9 7.1 2.2 2.8 1.5 0 日本 アメリカ 収入がほしいから 仕事を通じて友人や仲間を得られるから その他 資料:内閣府「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」 (平成 27 年) (注)対象は 60 歳以上の男女(施設入所者は除く) 62 16.9 14.8 0.9 ドイツ 3.1 0.4 3.0 4.9 スウェーデン 仕事そのものが面白いから、自分の活力になるから 働くのは体によいから、老化を防ぐから 無回答 第 章 い。 合が、調査対象国のなかで低い水準となってお 1 り、さらには家族以外の人で、相談や互いに世 (2)相談や互いに世話をする友人がいないと 回答する割合は、日本が最も多い 高齢化の状況 話をし合ったりする友人がいない割合は高い水 準となっている。高齢者が地域社会から孤立し 家族以外の人で相談し合ったり、世話をし ないよう、社会活動の参加を促す取組や支援が 合ったりする親しい友人がいるか尋ねたとこ 今後より求められる。 ろ、 「いずれもいない」と回答した高齢者の割 4 老後生活の満足度について 合は、調査対象国のなかで日本が 25.9%と最も 多く、次いでドイツ 17.1%、アメリカ 11.9%、 スウェーデン 8.9%と続いている(図 1 - 3 - 6) 。 (1)日本の高齢者の 77.5%は経済的に困って いない。 は単独世帯が増加傾向にあり、平成 26(2014) あるか尋ねたところ、経済的に困っていない高 年では約 25%を占めている。こうした状況の 齢者の割合( 「困っていない」と「あまり困っ なか、近所の人との付き合いについて、相談す ていない」の計)は、スウェーデンが 87.3%で る・される、病気の時に助け合うと回答する割 最も多く、日本 77.5%、ドイツ 77.0%、アメリ 図1-3-5 近所の人との付き合い方(複数回答) 0.6 9.7 日本 0.0 18.6 15.6 24.2 6.1 18.4 アメリカ 15.2 13.5 45.9 27.0 28.3 24.9 1.2 1.3 38.7 14.3 ドイツ 31.9 7.3 48.3 50.1 16.3 0.0 8.4 16.9 3.2 89.7 24.3 31.2 9.2 0 67.3 41.9 5.9 5.2 スウェーデン 3 節 国際比較調査に見る日本の高齢者の意識 経済的な意味で、日々の暮らしに困ることが 第 日本では高齢化が進み高齢者のいる世帯構成 10 35.9 20 30 40 無回答 外でちょっと立ち話をする程度 病気の時に助け合う 相談ごとがあった時、相談したり、相談されたりする お茶や食事を一緒にする 50 60 70 80 90 (%) その他 物をあげたりもらったりする 家事やちょっとした用事をしたり、してもらったりする 趣味をともにする 資料:内閣府「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」 (平成 27 年) (注)対象は 60 歳以上の男女(施設入所者は除く) 63