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会報第36号 - Biglobe
Fungus 第 36 号 2011.3.1 森ときのこを愛 ときのこを愛する会 する会 (Wild Forest Mushroomers Society of Kochi) 事務局:〒782-0078 高知県香美郡土佐山田町大平80 森林総合センター内 Tel 090-7621-0275 E-mail [email protected] http://www7a.biglobe.ne.jp/~kinrin/ (掲示板)http://dkrh51-fg.bbs.fc2.com/ 平成 22 年度の行事を振り返って 平成22年度の行事実績は8ページのとおりですが、その概要について、メーリングリストkinrinへの投稿な どにより、振り返りたいと思います。 花見 2010.4.3 高知駅から自転車でただいま帰宅しました。鈴木ご夫妻 恒例のごとく御好意に甘えっぱなしでありがとうございました。 皆さんの駅まで乗りませんか?を振り切って奴田原さんと歩きに決めました。 途中、さらに、乗りませんかと突然!佐竹夫人が見つけてくれました。結局、山田駅まで歩きましたが、願わくば手をつな いで歩きたかったですね!!! 残念ながら手提げ荷物が多すぎました。皆さん、ありがとうございました。鈴木邸の蜜蜂ありがとう。 庭の花ありがとう。きれいな景観ありがとう。今日は「ひとっつも酔うちゃあせん、まだ日があるけみともない」 鈴木ご夫妻大変お世話をおかけしました。参加の皆さん楽しいひと時を有難うございました。 お歳のせいなのか以前と比べるとお酒の量がずいぶん減りました。ミツバチの話で盛り上がり、最後は箱まで持ち帰って しまいました。本当に有難うございました。長居をして申し訳ありませんでした。 昨日は、絶好の花見日和で、楽しい一時を過ごすことができました。有難うございました。 缶ビール(350ml)2本と、白いお酒を少し飲んだだけでしたが、昨夜は、早々に寝てしまいました。 確かに、皆さん、飲む量が減ったように思いますね。 やはり、酒よりは・・・花、ミツバチ? きのこではないみたい。お世話になり、有難うございました。 昨日はちびっ子連れで参加させていただき鈴木さん、皆さん有難うございました。 確かにお酒の量は減りましたねぇ。 蜂さんの話で盛り上がり飲む口を忘れてしまったのでしょうか。 用意したお好み焼きを出すことが出来ませんでした。皆さんの持ち寄りが多く、満腹でした。 きのこの話はほとんど無し、飲む量も少なくなりました。 弾んだ話は養蜂。蜂箱の前で出入りの蜂たちの観察が主、83プロジェクトの話が圧倒的でした。 花見は、庭の水仙、花桃、などでした。 梅林のきのこ観察会 2010.4.18 11名で今年最初の観察会でした。(顧問の大起君5歳、弟の悠生君3歳参加) ターゲットのハルシメジは観察できませんでしたが、トガリアミガサタケ、コタマゴテングタケ、カワリハツ、ウラスジチャワン タケを観察しました。 藤川さんが、登山途中の松林でカキシメジを沢山採取していました。広葉樹ではカキシメジ、松林ではマツシメジとも言う ようですが形態的には同じです。図鑑では発生は秋に限定していますが、今の時期にも生えるのですね。中毒例が多い ので有名なキノコです。高知では鷹取山以来2度目です。 -1- 竹林のきのこ観察会 2010.7.4 参加者5名、井野さんご夫妻でしたが時間差あり。 昨日3本、今日9本。雨で、かつ発生場所の条件も悪く写真撮影不向き。 ここ数日の観察きのこ・・キイボガサタケ、シロイボガサタケ、フミズキタケ仲間、オオコゲチャイグチ、マルミノヒガサタケ、ア シグロホウライタケ、サカズキホウライタケ、ナギナタタケ、ツノマタタケ、ウマノケタケ仲間、など。 キャンプ 20010.7.31-8.1 会員5、神戸4、仕事仲間2の11人にサンちゃん(パパ井野)が愛車二輪を最高180キロでぶっ飛ばし急参加のキャンプ でした。人数比より料理が多く、メインの「カツオのタタキ」は処理しきれなくて持ち帰りとなった過調達は、会長のどんぶり 勘定によるものでした。 川崎さん、ハモのフルコースは流石です。「下ごしらえは魚屋まかせだったので、骨切りがいまいちだった。」は、納得の 一言でした。それにしても、次々と手際よく「美味つまみ」が誰彼となく出来上がっていきました。 差し入れも沢山! 横田さん、「極み逸品」2ケースが牧場に届いたのにはちっくとびっくりしました。朝の味噌汁で堪能 し、お土産用は神戸の皆さんに大満足してもらいました。tanaさん、サンちゃん、美酒をありがとう。松木さん、新米+土佐 ジローの「卵ご飯」で朝食が映えました。参加できなかった依光さん、やっぱり借りたスモーカーがバッチリでした。全てを 当夜一回でスモークできたので、翌朝は実にのんびりと皆さんで朝食準備に取り掛かることができました。 まっこと暑かった日のキャンプにもかかわらずエアコンなんか目じゃないよの快適さ、12名では広過ぎる牧場のピークの バンガローで養った英気を、よーし今年の夏も頑張ろうの記念撮影で締めました。 今宵の一人反省会はの「つまみ」は、牛、鶏、ホタテ、ウインナーの燻製。リッチに浸りつつ、むむっ!今宵もまた・・・ 鷹取山 2010.9.26 7時にいの合同庁舎、または8時30分に布施が坂に集合。 土佐きのこ会3名を含め21名の参加でしたが、体調不良のため2名がリタイアし19名での観察会となりました。 参加の皆様、お疲れ様でした。 今年は高温、雨不足で地表面も乾燥しており、多くのきのこを観察することは出来ませんでしたが、次のきのこを確認しま した。 フジウスタケ、ウラベニガサ、ウスタケ、モエギアミアシイグチ、タマアセタケ、キイロイグチ、シロオニタケ、シラタマタケ、ムサ サビタケ、ツヤウチワタケ、タマゴタケ、モミタケ、マンネンタ ケ、オニテングタケ、オシロイシメジ、ニセマツタケ、コウボウ フデ(順不同) 山は乾燥していて、落ち葉のカサコソという足音を聴きな がらの観察会。目をこらしても何もなし、やっとモミタケが 次々と現れて、みんな俄然元気百倍。あっちこっちで声が あがる。初めてもらって帰り。輪切りにし、藻塩を振りバター 焼き、美味しかったです。皆さんお疲れ様でした。キノコを 食べたら疲れも飛びました。 春分峠 2010.10.17 何時ものコースには入らず、尾根筋の松林に照準を絞りましたが予備知識なしのコースなので、予想通り徒労でした。 ただ、マツタケ採りらしき2組に出合ったので生えてはいるかもしれません。 したがって、観察キノコはありませんでした。雑木林も覗きましたが目に付くものはありませんでし た。帰途は津野町側に降り、鷹取山を30分はど歩きましたが、こちらも目ぼしいキノコはありませんで した。 今回はキノコ探しと言うより、秋の山の散策ドライブといったところでしょうか。 -2- きのこ祭り 2010.10.2-3 恒例のきのこ祭りは、森林総合センターの里山にきのこが沢山生えるのを期待して、例年よりは少し早めて10月2日~ 3日に開催しました。 初日はきのこ写真展の展示を行うとともに、きのこ夜なべ談議に向けての料理の準備も行われました。 きのこ夜なべ談議は、森林総合センターの食堂で、会員や情報交流館ネットワークの皆さんなど31名の参加で盛大に 行うことができ、荒尾シェフの美味しい料理と美酒に楽しい一時を過ごすことができました。 翌日は里山での観察会を予定していましたが、雨天のため中止となりまし た。 きのこ写真展は、きのこ祭り初日の10月2日から30日までの約1ヶ月間、情 報交流館のホールで開催され、日頃会員が撮影した野生キノコなど約40 点の写真が展示されました。写真の他、全国のきのこ会から送っていただい た会報やきのこTシャツなども展示しました。松木さんは北京のキノコ料理 専門店に行った時の写真の展示もありました。 剣山 2010.10.24 剣山の麓は紅葉の見ごろに入り、11月始め頃までは楽しめそうです。 陽光に映えた紅葉は鮮やかですが、秋雨に濡れた紅葉も風情ありです。 ヒラタケ、ウスヒラタケ、スギヒラタケ、チャヒラタケ、タヌキノチャブクロ、ホコリタケ、ナラタケ、シロナメツムタケ、チャナメツム タケ、キナメツムタケ、ツエタケ、クロサカズキシメジ、シイタケ、クリタケ、アカモミタケ、ナメコ、ブナハリタケ、ヌメリツバタ ケ、クヌギタケ、アシナガタケ、ヌメリスギタケ、ウスキブナノミタケ、モエギタケ、ブナシメジ、オオフクロタケ、ムキタケ、アケ ボノサクラシメジ、ウラベニガサ、ツキヨタケ、ニガクリタケ、他、ホコリタケ科、ベニタケ科。参加者各位・・不明2種は同定 出来ませんでした。 オオフクロタケ(初)、アケボノサクラシメジ(2度目)には感動しました。 ナメコ採取に精出す皆さんに声かけしても深山はやはり静寂・・・。「夢中になる」は無我の境地なんですねえ! 参加の皆さん、心軽やかな疲れに、キノコと霧雨に濡れた紅葉に酔い。大きく育ったナメコや色々なキノコ料理に舌づ つみに秋を満腹味わってるのでは?私は大きく開いたナメコをホイル焼きして、塩をパラリと振って食べたのが一番美味 しいと思いました。 昨日はお疲れ様でした。本年最後となる観察会にふさわしく沢山のきのこ達を観察することが出 来ました。 毎年の事ながら剣山はGOOD TIMESを与えてくれます。 パワースポット伝説を確信しました。痛風も治りそう! -3- 第 11 回西日本きのこ交流会 2010.7.102010.7.10-11 第11回西日本きのこ交流会は、広島きのこ同好会の皆 様のお世話により、平成22年7月10~11日に、当会のほか 南九州きのこ会、長崎きのこ会、福岡きのこ会、愛媛きのこ 観察会、山口なばの会、広島きのこ同好会から40名の参 加により、広島県庄原市西城町油木「県民の森」で開催さ れました。当会からは、島崎会長、武山さん、中西純一さん、 高野さん、今西の5名が参加しました。 当初の予定では、初日は、県民の森のきのこ紹介や代表 者会議などを室内で行い、2日目に観察会を行うこととなっ ていましたが、2日目は雨になることが予想されたため、急 遽、予定を変更して初日に観察会を行うこととなりました。 会場となった「ひろしま県民の森」は森林レクリエーション 基地として、森のホテル「公園センター」の他、キャンプ場や スキー場等を備え、登山や紅葉狩り、自然観察、四季の 花々、バードウォッチングなどを楽しむことができ、比婆山 山頂付近はブナの原生林に囲まれています。観察会はい くつかの班に分かれて行われ、私たちは比較的近くの森 林やキャンプ場周辺などを散策しました。林内ではあまり きのこを発見することができませんでしたが、芝生周辺の 木立の間で幾つか観察することができました。同定会には 沢山のきのこが並べられ、いつもの事ながら参加者の皆様 のきのこに対する熱意を感じさせられました。後日の報告 では92種のきのこがあったとの事でした。 翌日は、予想通りの雨天となり、室内で各会の紹介等を 行った後、記念撮影をして解散しました。 -4- 今西隆男 帰りは折角広島に来たので、お好み焼きを食べたいと、 お好み焼きの看板を探しながらの運転となりました。なん とか喫茶店兼お好み焼屋風の店を見つけることができ、 待望のお好み焼を食べて、帰路につきました。 【観察されたきのこ】 ウスヒラタケ、アカヤマタケ、トガリツキミタケ、カレバキツネタケ、 ナラタケ、ワサビカレバタケ、ヒロヒダタケ、ツエタケ、チシオタ ケ、ヒナノヒガサ、テングタケ、ツルタケ、オオツルタケ、カバイロ ツルタケ、タマゴテングタケモドキ、ガンタケ、ヒメコナカブリツル タ、ベニヒダタケ、ウスキモリノカサ、ナカグロモリノカサ、ニガク リタケ、センボンイチメガサ、アオアシアセタケ、シロイボカサタ ケ、アカイボカサタケ、クサウラベニタケ、ヒダハタケ、キヒダタ ケ、アワタケ、ヒメアワタケ、ヤマドリタケモドキ、ニセアシベニイ グチ、アメリカウラベニイロガワリ、コウジタケ、コゲチャイロガワ リ、アケボノアワタケ、フモトニガイグチ、ミドリニガイグチ、ウラグ ロニガイグチ、アイゾメクロイグチ、イロガワリヤマイグチ、スミゾ メヤマイグチ、アカヤマドリ、シワチャヤマイグチ、クロハツ、クロ ハツモドキ、ニオイコベニタケ、ドクベニダマシ、ヤブレベニタケ、 カワリハツ、ツギハギハツ、アカカバイロタケ、チチタケ、ヒロハウ スズミチチタケ、ヒロハシデチチタケ、フサヒメホウキタケ、ウスタ ケ、ハチノスタケ、タマチョレイタケ、マスタケ、シロカイメンタケ、 オシロイタケ、チリメンタケ、ツヤウチワタケ、ホウロクタケ、ニッ ケイタケ、サジタケ、ヒメカタショウロ、キホコリタケ、ナガエノチャ ワンタケ、クロノボリリュウタケ、クラガタノボリリュウタケ、カメム シタケ、タケリタケ、ホソツクシタケなど 2010 年度日本菌学会菌類観察会 今西隆男 2010年度日本菌学会観察会(愛媛フォーレ)が2010年 10月9~11日に、沖野実行委員長(愛媛きのこ観察会会 長)のもと愛媛県西条市周辺で開催され、私と島崎会長が 10月10日の観察会に日帰り参加してきました。 観察地はA~Gまで車で5分程度の公園から、ロープウェ イを使った石鎚成就社周辺のブナ林まで数多く設定され ており、参加者の希望の場所で観察できる準備がされて いました。 私たちは近くの武丈公園・八堂山に参加しましたが、残 念ながらきのこはあまりありませんでした。 観察を終えて会場である西条国際ホテルに帰ると、広い 会場には、同定をするための机や同定が終わったきのこを 並べる机、顕微鏡を並べたスペース等が用意されていまし 83(ハチミツ)プロジェクト た。現地から帰った参加者は、図鑑を見て長時間をかけ て熱心に名前を調べていました。さすが、菌学会の観察 会は違うな、と関心して会場を眺めていました。 島崎俊弘 2010年5月30日に83プロジェクトが約30名で発足した。 目的は、高知を少しでも元気にするために日本ミツバチ の養蜂家を増やし高知産の蜂蜜をブランド化して全国デ ビューをし、ミツバチが好む「花いっぱい運動」を推奨して 自然豊かな県作りを平行して進めて行こうという遠大な構 想なのである。発案者は根木さんで、旗振りは高知ファン クラブを立ち上げた坂本さん(高知ファンクラブで検索す ればプログの一番下に83プロジェクトの項目がある)僕は と言えば高知ファンクラブの自然・環境部門の代表に祭り 上げられている立場から「顧問」の名目で担ぎ出された次 第なのだ。顧問とは、相談を受けて意見を述べる立場の 人をさすのだが、僕は使い走りの役どころだから顧問はピ ンとこない。適当な名目がないから苦し紛れの顧問で、本 来なら「苦問」と言ったところだろうか。大きなプロジェクト なら鄭重にお断りするのだが、羅針盤なしの危なっかしい 船ながら乗りかかった船ならどこに着くかは知らないが、 ま、とりあえず乗ってみた。 立ち上げるとすぐに、RKCのラジオに出演してプロジェ クトの構想を話してもらいたいという。早速おいでなすった と思ったが、目鼻がついてないどころかのっぺらぼうの状 態で何を話すのかとんと見当もつかない。でも、ま、いい かと安請け合いで根木会長と2人で出演した。 根木さんは蜂蜜は江戸時代から「土佐の地蜜」として歴 史があることを訴えていたが、初耳の僕は感心して聞くば かりで話したことと言えば、興味があるのは蜂蜜よりむしろ 「蜂」のほうであり、昆虫そのものが好きだというようなことを 話したように思う。 今後このプロジェクトを進めていくにはそれぞれの意見 があると思うが、僕は極めて単純に考えている。お金や時 間の浪費をせずに、会員全員がまず蜜蜂を最低「一群は 確保」する。それにより少しでも蜜蜂の生態を知ることが第 一歩で、順次蜂群を増やしてゆき少なくても全員で数百 群を養蜂しないとブランド化などとは片腹痛い。そのあと は、「風が吹けば桶屋が儲かる」でよい。桶屋が自分なら、 一群飼えば上手くいくと「ハチミツ」数リットルが採れるので -5- 朝食のパンにつければ感激のトーンが2オクターブは 舞い上がる。自分で飼ってみないと解らなく本は参考資 料で必ずしも真実ではない。 動植物を問わず自然の営みに感動しながら63歳に なった。そのせいか、マムシ、ムカデ、スズメバチなど、 なんでもかんでも手掴みくらいはお茶の子さいさいであ る。が、単なる遊び道具にしただけで研究したことはな い。ゆえに、下町のファーブルにさえなれなかったのは いたしかたない。探求すれば何事も奥は深いもので、た かが「みつばち」と侮るなかれ、蜜蜂の行動を観察して ノーベル賞を受賞した学者もいる。 蜜蜂の仕事は分担制で、羽化したばかりの蜂は子育 て、つぎに門番や見回りを経て最後に外勤の働き蜂の 役につく。花から花へと訪花して花蜜と花粉を自分たち の食料と子育てのために集める。決して人間様のため に余分を集めるのではなく、おんちゃんたちが強引に 横取りしているのは言うまでもない。よく働く蜂は1~2キ ロの距離を一日15回ほど往復するらしいが、花の場所 を如何に見つけるのだろう?朝一番に偵察蜂が飛び立 ち花を見つけたら帰巣してミツバチダンスを始める。8の 字ダンスとも言うように、8の字を描くダンスで仲間に場 所を教える。踊るスピードや角度の中に太陽の位置、方 角、距離までのマニュアルが示されていると言うから素 晴らしい。このダンスを究明した欧州の学者がノーベル 賞を受賞した。真面目に取り組めば、一万匹の恋人は 今年中にも実現する。 きのこウォッチング(34 きのこウォッチング(34) 34) ヒカゲシビレタケ?? 島崎俊弘 が2度ある。最初の中毒はアセタケ属のキノコで、症状は、止 めどもなく出てくる唾液と首筋と手足の発汗で、約10時間後 に治まったがキノコの知識に無知のころだったので肝を冷や した。二度目の中毒が下記の症状で、特異だったために記 録をとった。命がけでも食べたいキノコなどある訳はないが、 野生キノコに入門すると、時には馬鹿げた暴挙に出て痛い 思いをすることもある。 マジックマッシュルーム 野生キノコと言えば一般的にはまず中毒を連想する が、軽い下痢から致命的な猛毒菌まで種類や摂取量に より症状は異なる。その内、幻覚症状が現れる特異なキ ノコを総称してマジックマッシュルームと呼ぶ。日本では 13種が知られているが、世界では100種以上が確認さ れており、日本でも実際にはもっと沢山の種類が発生し ていると思われる。また、マジックマッシュルームに似た キノコに猛毒のコレラタケもあり色々とややこしい。 過去25年間で200種ほどのキノコを試食したが中毒例 もう10年以上も前のことになるだろうか、ウスキキヌガサタケ 観察の途中で採取した小型で地味なキノコをすまし汁で5本 を試食した。 17:50 350ccのビールとともに摂取 18:05 身体がカッカッと熱くなる。 18:20 中毒症状が始まる。酒酔い状態、壁がもくもくと噴煙のようにうねりながら迫ってくる、差し込む夕日は青色、手の ふるえ、下痢、物のゆがみ、欠伸、げっぷ、ふくらはぎより下の痒み、足の冷え、瞳孔拡散、手のひらの発汗、少 し吐き気、ふらつき、膝が少しがくがくする、可笑しくないのにプッと吹き出しそうになる。(笑いは我慢できた) 18:50~19:30 何もしたくなくなる。何度も眠くなるが我慢する。途中無理に二回水を飲む(200cc×2)。瞳孔が開いたせ いか部屋が明かるく黄色っぽく見える。向かいの家が迫って見えたり傾いて見える。文字が書きにくい、本を読 む気もしない。 20:30 少し空腹感(夕食はまだ)、テレビは普通に見えるがやや明るく見える(歌謡ショー)、症状は僅かに軽くなる。 20:55 水割り飲み始める(焼酎100cc+水100cc )。 21:05 鰹のたたきの味は分かる。文字が少し書き易くなる。壁の僅かな窪みや周辺の僅かの汚れが顕著に見えるので 気になる。 21:20 壁のうねり具合が少しだけゆるやかになる。水割り半分まで飲む。 21:30 水割り全部飲む。 21:35 水割り2杯目。 21:45 少し酔いが回ってくる(症状との因果関係不明)。壁のうねりは少し有り。 21:50 プロ野球ニュースをほぼ平常心で見る。 22:00 水割り2杯目済み、壁のうねり僅かに有り。 22:15 瞳孔も正常にもどり、ほぼ全面回復(回復具合は、常に顕著に現れた壁のうねり具合で判断)。 22:30 やっと夕食。 その後、2002年に日本では麻薬原料植物に11種が指 定された。ヒカゲタケ属のヒカゲタケ、アオゾメヒカゲタケ、 ワライタケ、センボンサイギョウガサ。シビレタケ属のヤブシ ビレタケ、オオシビレタケ、アイセンボンタケ、ミナミシビレタ ケ(亜熱帯~熱帯)、ヒカゲシビレタケ、アイゾメシバフタ ケ、アイセンボンタケ。図鑑で調べてみるといずれも似通っ ていて個体により肉眼での判断は難しいものもある。さら に、不明種も存在するので「麻薬・向精神薬取締法」に触 れると言っても誰が判断するのかいささか疑問である。が、 罰則は厳しく、最高は実刑なら1年、罰金なら500万とな る。 興奮状態になると言われるキノコには他にオオワライタケ やベニテングタケなどがあるがこちらは法には触れない。 -6- 幻覚症状の毒成分のシロシビンやシロシンの含有量が 少ないということらしい。オオワライタケは大変苦くて食 べられたものではないが、ベニテングタケは極めて美味 という。仮にヒカゲシビレタケに毒成分がなかったにせよ まずいので食用価値はない。中毒例が多いために知名 度の高くなったツキヨタケは制癌作用があるのだが、そ の成分そのものが毒成分のため に使用できないというもどかしいキ ノコもある。 Start 山崎三郎さん 依光正隆さん 片岡規光さん 榎弘実さん 高野香代さん おしゃべりなきのこリレー 20 濱田真也子さん 松木昭二さん 橋詰昌明さん 鈴木朝夫・一枝さん 山下哲さん 鍵山桂子さん 今西隆男さん 中西英俊さん 中島久枝さん 入交惟英さん 中村幸生さん キノコ と 渓流釣り 自分が 森ときのこを愛する会 にお邪魔するようになっ て今年の年末で 2年になる。 もともと 田舎にいた頃から 母の里がキノコ採りをする所 だったので、 自分も多少の心得はあった。 高知へ出てきてから 登山を始めて いろいろな方達と 山 を歩いた。 その登山道で出会う キノコに反応し 食べられる茸を持 ち帰り 家庭で食べ始めたが しかし 自分のきのこの知識 などたかが知れている。 一度は 傘状になった ツキヨタケを 間違えて食べてしま い 一家で一晩入院という 前科も作った。 当然其れまでも 茸を採ってきては 調べて 喰っては居た のだが・・・ これに懲りて用心深くはなり それ以来 今のところキノコ 中毒は起こしていない。 この キノコの会に入会する少し前から 渓流釣りを始め た。もう35年以上つき合いのある 自分より17歳年上の方 だが この方に渓流釣りの手ほどきを受け 念願だった 渓 -7- 依光美代子さん 荒尾正剛さん 島崎俊弘さん 流釣りを始めた。 3月1日の解禁から 8月31日の禁漁まで 時間が許すかぎり渓 に通い 渓の魚に遊んでもらっている。 当然渓に入れば 倒木があり 時には その倒木にビッシリとキ ノコが着いていることもある。 まさに 自然の恵みを 大喜びで分けてもらい 渓の魚と キノ コの両方を 楽しんでいる。 近頃は 島崎会長の迷惑も顧みず 自分がこれはどうかなと 判断したキノコを 会長宅に持ち込み 鑑定して戴き 全てボツ も多々あるが これなら食べられる というキノコを少しづつ 覚えていくようにしている。 これからも キノコと アマゴ(あめご)を楽しみながら 事故の 無いように 自然の恵みを少し分けて戴き 人生を楽しみたい と思っています。 次は、武山聡 武山聡さん、お願いします。 武山聡 2010年11月 藤川廣行 平成22年度「森ときのこを愛する会」総会は、19名の参加に より平成22年11月27日(土)に高知市の葉山で開催されまし た。 主な議題は、「平成22年度事業実績と平成23年度事業計 画」と「平成22年度予算収支報告と平成23年度予算案」です。 行事計画については総会後に具体的に決定したため修正し ている箇所もありますが、総会資料を以下に示します。 平成22年度事業実績(H21年12月~H22年11月) 年月日 2010/1/30 2010/3/1 2010/4/3 新年会 会報発行(第35号) 花見 内 容 文蔵(土佐山田) 場 所 2010/4/18 2010/7/4 2010/7/10-11 梅林のきのこ観察会 竹林のきのこ観察会 西日本きのこ同好会交流会 南国市才谷 高知市 広島県庄原市西城町油木「県民の森」 2010/7/31-8/1 2009/9/6 2009/9/20 2010/9/26 キャンプ 行事案内(ハガキ) ブナ林のきのこ観察会 モミ・ツガ林のきのこ観察会 土佐町 2010/10/10 2010/10/17 2010/10/2-3 愛媛フォーレ 針・広混生天然林のきのこ観察会 第11回きのこ祭り 愛媛県西条市 春分峠 森林総合センター 2010/10/2-30 2010/10/24 2010/11/27 きのこ写真展 ブナ林のきのこ観察会 総会・忘年会 森林総合センター 剣山 葉山 鈴木邸 落合峠 鷹取山 平成23年度事業計画(H22年12月~H23年11月) [案] 年月日 2011/1/29 新年会 内 容 場 所 文蔵(土佐山田)17:30~ 2011/3/1 2011/3/6 2011/4/2 未定 会報発行(第36号) ショウロ観察会 花見 春山登山 琴が浜 鈴木邸 12:00~ 未定 2011/6/12 2011/7/3 2011/7/23-24 梅雨期のきのこ観察 竹林のきのこ観察会 キャンプ 五台山 高知市 土佐町 2011/9/1 2011/9/17-18 2011/9/25 2011/10/1-2 行事案内(ハガキ) 西日本きのこ同好会交流会(愛媛・高知合同) モミ・ツガ林のきのこ観察 第11回きのこ祭り 野村町小屋山(宿泊は天狗高原)の予定 鷹取山 森林総合センター 2011/10/1-29 2011/10/16 2011/10/23 きのこ写真展 針・広混生天然林のきのこ観察会 ブナ林のきのこ観察 森林総合センター 春分峠 剣山 2011/11/26 総会・忘年会 高知市 18:30~ 9月以降の行事については、改めて検討の上、9月初めにハガキでお知らせします。 ここ数年、きのこ鍋をするのは観察会最後の剣山だけとなっていますが、会の設立当時のように、もう少し食べる回数を 増やすとともに、もっとブナ林にも行きたいと考えています。 また、数年前から構想のあるベニテングタケの観察ツアーや、さらに海外への遠征もできればいいな~と考えています。 海外は行くとなれば準備に時間がかかると思いますが、ベニテングタケは是非、近いうちに実現したいものです。 行事に対する希望等があれば事務局までご連絡くさだい。 -8- -9- 春から夏の行事予定 年月日 内 容 場 所 集合場所・時間等 2011.4.2 (土) 花見 鈴木邸(香美市) 12:00 2011.5月頃 春山登山 未定 未定 2011.6.12 (日) 梅雨期のきのこ観察会 五台山 展望台付近の駐車場10:00、雨天中止 2011.7.3 (日)予定 竹林のきのこ観察会 高知市 未定 2011.7.23-24 (土日) キャンプ 土佐町 現地に16時頃までに 2011.9.17-18(土日) 西日本きのこ同好会交流会 津野町他 参加者に別途お知らせします ■「花見」:食べる物、飲む物を、各自、持参の上、ご参加下さい。当日の飛び入り参加もOKですが、参加でき る方はできるだけ3/26までに事務局まで、またはkinrinにご連絡下さい。鈴木さん、お世話になります! ■「春山登山」:日程等が決まりましたら、メーリングリスト等でお知らせします。 ■「梅雨期のきのこ観察会」は自由参加です。 ■「竹林のきのこ観察会」:日程等が決まりましたら、メーリングリスト等でお知らせします。 ■「キャンプ」:例年と同様ですが、準備の都合がありますので、参加者は7月8日までに事務局またはkinrin までご連絡下さい。(総会の資料とは日程が変わっていますのでご注意下さい!) ■「西日本きのこ同好会交流会」は上記日程により愛媛・高知の合同で開催の予定です。 ○宿泊場所:天狗荘の予定(未予約) ○観察会:野村町小屋山(ぶな原生林)の予定 *参加は宿泊参加と日帰り参加を考えています。宿泊参加を希望される方は3月20日までに事務局 またはkinrinまでご連絡下さい。 【受贈誌一覧】 全国のきのこの会様などから多くの会報等を送って頂いています。 ご恵贈くださいました皆様に、深くお礼申し上げます。 ・会報「きのこ・ながさきⅩ」長崎きのこ会様 ・「ムックきのこクラブ・5」ムックきのこクラブ様 ・「佐賀きのこ会年報」 佐賀きのこ会様 ・菌懇会通信157号~168号 菌類懇話会様 ・「石川こけとみみ」第27号 石川きのこ会様 ・ 会報 Fairy Ring No.22 広島きのこ同好会様 ・「大分と九州のきのこ」 大分きのこ会様 ・なばNo.15(2011会報) 山口なばの会様 ・「熊本きのこ会年報」 熊本きのこ会様 ・「会報大雪」 上川キノコ会様 ■会費は会の運営に不可欠です。会費を未納の方は定例会等の際に会計又は事務局までお支払い頂くか、下記の口座 に振り込んで下さるようお願いします。会費は1家族、年額 1,000円です。 ,000円 四国銀行 江の口支店、 普通 106 1 0552010 森ときのこを愛する会 水田ゆかり ※ 封筒の宛名シールに「H22」のような記載がある方は、会費が未納の年度を示しています。 なお、銀行の通帳未確認等により行き違い等あればご容赦ください。 不明な点があれば事務局までご連絡ください。 また、本会からの退会を希望する方は、お手数ですが、事務局までご連絡ください。 (重要) 会費を2年以上未納の方は、退会したものとみなしますのでご注意下さい!! 編集後記: 編集後記 会報の発行回数が年1回となり、発行直前に原稿を書こうとすると、忘れてしまったことが多く、思い出すのに 苦労します。というか、思い出せません。一つの行事が終わる度に整理しておいたら、と思っているのですが、なかなか実 行はできません。そんな時、kinrinへの皆さんの投稿は非常に助かります。これからも、何かあれば、投稿をよろしくお願い します。最近は、メーリングリストの他にも掲示板やブログ、Twitterなど様々なツールがありますが、メーリングリオストが使い やすいでしょうか?何れにしろ、皆様の多くのご意見をお願いします。今年は、「食」を大事にしたいと思っています。今年 も、きのこを通して、楽しい時間を過ごせたら良いと思います。 - 10 -