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3学期始業式 式辞
3学期始業式 式辞 平成28年1月8日(金) 3学期の始業式の開始にあたりまして、まずは皆さんにご報告をしなければならない ことがあります。それは、大変悲しいことですが、本校の河﨑豊次先生が、昨年末にご 逝去されたことです。先生は、体調が優れずしばらくお休みを取られていました。ご存 じの通り、皆さんの様々な思いに対応してくださった生徒思いの先生でした。常に「前 向きに生きる」ことを大切にされ、その姿から「人としての生き方」を教えて頂いた素 晴らしい先生だけに残念でなりません。先生は、日田の地を愛し、生徒の育成を心から 願っていましたので、皆さんが成長し、社会に貢献できる有用な人となることが、先生 のこれまでのご恩に報いることだと思います。 河崎先生は私達を見守ってくださっています。今後も、皆さんの充実した学校生活の 姿を先生に届けたいと考えています。そこで、先生のご冥福を祈り黙祷を捧げたいと思 います。 (黙 祷) それでは3学期の始業式に際しましてお話をしたいと思います。 いよいよ平成28年が始まりました。冬休みは如何だったでしょうか。充実できたでし ょうか。さて、今年は申年です。なぜ「猿」と書かずに「申」なのでしょう? これは、元々干支 子⇒丑⇒寅⇒卯・・・・・・・ に由来します。 干支は古代中国から伝わったもので、これは方角を表していました。そこで、北が子 (ね)、東が卯(う)、南が午(うま)、西が酉(とり)、となり、申は酉の一つ前なの で、南と西の間西寄りの方角を表します。この方角を表す十二支のそれぞれの文字に動 物を当てはめていったそうです。また、この十二支は時刻も表します。子は、23時か ら1時まで、丑は1時から3時まで・・・申は15時から17時までの2時間を表しま す。 そして、干支の9番目の「申(さる)」の意味ですが、本来「しん」と読み、「のび る(伸びる)」や「もうす」という意味があります。また、申年は、「申(サル)」から 「去る」を意味し、「悪いことが去る」や「病が去る」など 縁起のいい年であるとも いわれています。この、申年が意味する2つのこと「伸びる」、「悪いことが去る(サ ル)」はまさに、私達の今年の願いに繋がることです。この2つのことについて少し考 えます。 まず、「のびる(伸びる)」の意味においては、学校生活を通して伸びることを期待 します。学習活動は社会に出るための「教養」を身につけることになります。それは単 なる知識だけではありません。課題を解決する力も含まれます。学校での学びが、社会 での適応力に結びつきます。また、学校生活を通して、人として生きる力が育ちます。 特に行事は、皆さんが成長する大切な機会です。新しい自分の可能性を発見したり、精 神的に逞しくなった人も多いと思います。是非とも「伸びて欲しい」、このことが申年 の今年、皆さんに対する切なる願いです。特に3修制の3年生や4年生は、卒業まであ と僅かとなりました。高校生活の最後としていかに有終の美を飾れるか、真価が問われ ます。 また、「悪いことが去る」の意味においては、これまでの悩み、苦労がい良い方法に 進むことを期待します。現在、私達の取り巻く環境は変化し、社会に適応するのが難し い時代を迎えています。様々な困難にぶつかることもあるでしょう。そんななか、好ま しい人間関係を構築し、コミュニケーションを大切にしながら生活すると、様々な課題 を克服することができます。常に「悪いことが去る」という気持ちを持って、前向きに 皆と協力して取り組むことが、自分自身を成長に向かわせることとなります。 成長の予感がする「申年」、それぞれが飛躍できるよう、お互い声をかけながら頑張 りましょう。皆さんにとって素晴らしい年になることを期待して式辞とします。 -1-