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インドゴールデントライアングル3泊5日

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インドゴールデントライアングル3泊5日
インドゴールデントライアングル3泊5日
江崎友子
2015年の初旅はインドへ三泊五日の旅になった。12月に思い立ちビザ申請など慌ただしく
1月9日の出発。全日空のデリー直行便なのでゆったりとしていたが、着陸寸前にインド当局の要
請で機内検疫を行うのでハンカチなどご用意ください、とアナウンスがあり、CAがマスク姿でエ
アースプレーを噴射した。初めての経験で驚きました。デリーには深夜着。インディラー・ガーン
ディ国際空港に現地ガイドのスマンさんが迎えてくれる。旅仲間は私たち夫婦と同じ年頃のご夫婦
と若い女性二人の、三組6人というメンバーです。霧に包まれたデリーをホテルまで直行。観光日
は3日だけ。しかもゴールデントライアングルと呼ばれるデリー、アグラ、ジャイプールの3都市
を巡るので日程はきつい。毎朝8時出発。今日はデリー市内観光。
兵隊が沢山いる。首相が来るらしい。
世界遺産レッドフォート。地上の天国と謳われた赤い城、ラ
ールキラーとも呼ばれる。あのタージ・マハルを造ったムガル
帝国の5代皇帝シャー・ジャハーンが、アグラからデリーに遷
都した時に赤い砂岩の城壁に囲まれた城でデリー城とも呼ばれ
る。この時期は朝晩霧が多くかすんでいた。
(入場せず残念)
世界遺産フマユーン廟へ。
ムガル帝国2代皇帝フマユーンの死後、妻が建てたお墓。完成は1569年、どこから見ても見
事なシンメトリーのフォルムはムガル建築の傑作として世界遺産に登録されている。タージ・マハ
ルのお手本。
インドで一番高い石柱
世界遺産
クトウブ・ミナール
ヒンドウー教徒への勝利を記念した塔。72.5m。アザーンを知らせるためにも使用。
上まで379段。現在は立ち入り禁止。ミナールはミナレットのこと。奴隷王朝時代のもの。
鉄柱をぐるりと囲むモスクは27のヒンドウー寺を壊して造った。造りかけの石柱。
昼食はタンドリー料理。一路アグラへ5時間。
北インドは菜の花の季節でした。車窓からは想像以上に面白い風景が見られた。牛や、山羊、犬
さえが自由におとなしく鳴き声さえたてずに暮らしている。村や小さな町は人々があふれ、元気で
生命力いっぱい。活力が漲っている。なんだか羨ましい気分がした。物売りの少年たちが「だめ
よ、だめだめ~」などと最近の流行語で話しかけるのでびっくり。
今日と明日は名門タージ・グループのホテルに宿泊。その前にガイドのスマンさんが「インド一番
の劇場でタージ・マハールの物語を色々なダンスを交えてやりますから見に行きませんか?」と提
案。少々眠気や退屈もしたがムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンがふたりの妻に子供がな
く、3番目の妃ムムターズ・マハルを、戦場にまで同行し、会議でも妻の意見を聴くなど偏愛した
が14人目の出産がもとで亡くなった。妻への愛のしるしとして、17年の歳月と2万人の職人を
費やしてタージ・マハールを完成。その後息子に幽閉された。舞台のフイナーレで沢山の風船が客
席に落ちてきたが観客はそれを足で踏みつける、あちこちでバンバン音がした。風習なのか?
朝食!
タージホテルのゲートは棒の先に着けた鏡で車体の裏まで調べて開き、額に紅をつけてくれた。
今朝も霧が深く順序を替えてアグラ城へ先に行く。ムガル帝国3代目によって1565年から8年
かけて完成。その後も代々の皇帝が自分の美意識を競い合い、大理石や八角形のタワーもあり、ヤ
ムナー河越しにタージ・マハールが見えるのだが今朝は濃霧でみえない。
(左)皇帝の風呂桶を入れるところ。水路がある。(右)浴槽には、階段が内外にあり入れる。
透かし彫りも美しい。大理石の石柱は宝石が散りばめてある。イギリス統治時代の影響で車は左側通
行、宝物は大英博物館に運ばれた。
電気自動車に乗り換えてタージ・マハルへ
(駱駝も大活躍)
写真で見たイメージと全く違う
風景。そばに寄らないとタージ・
マハルは見えない。毎日新聞に大
気汚染で黄ばんできた白亜の殿
堂と報道された。
それにしても大きい。現在皇帝と
妃の棺は仲良く並んでいます。
世界遺産
ファンテープ・シクリ。
世継ぎに恵まれなかった第3代皇帝アクバルが予言者の言葉からアグラから40キロ離れたシクリ
を訪れ3人の息子を授かり、この地に都を移し、グリシャード地方も制圧して勝利の都とした。が
水不足で14年で首都機能を失いゴーストタウンとなる。
ディーワーニ・カー
ス
石造りなのに木彫り
のように細かい。
昼食はターリー料理。
スマンさんが注文したカレーが
一番おいしいとみんなで分けてもら
う。スマンさんはデリー大学卒の
インテリです。テーブルは大理石。
大理石のお店をみて一路ジャイプールへ5時間。車窓は相変わらず面白い。
(ラジャスタダンスを見ながら夕食)最後にみんなで輪になり踊る
長い時間ワゴン車に乗っていたのでよい運動でした。
今夜のホテルはジャイマハール・パレス。元首相の宮殿ということ
です。朝は鳥が沢山飛んでいました。
今日は観光最終日で、ピンクシティとも云われるジャイプール市内観光です。
城壁に囲まれた旧市街の建物はピンク色が多い。道路の両側の長い市場もピンク色。
風の宮殿
顔を見せられない後
宮の女性が涼みなが
ら街を眺めた。ステ
ンドグラスが美し
い。
世界遺産アンベール城にはジープに乗り換えて狭い道を上る。
アンベール城は砂漠の国の戦士・ラージプートのマハラジャが建てた。16世紀のアンベール王国
の首都。岩山に荘厳な外観。万里の長城のような城塞が続く。
インドは動物が人と共生していて猿も伸び伸びしている。最初リスを珍しいと写真を撮っていた
が、そのうち気にもかけないようになる。ナイチンゲールという鳥がしきりにさえずっていた。
「鏡の間」とも呼ばれるプライベートな謁見の間は鏡ではない。モザイクが美しくピカピカで中央
の写真の位置で撮影すると右の様な額縁に入れた写真(スマンさんと)のように撮れる。
世界遺産ジャンタル・マルタン天文台は凄い!
計測器を意味する「ヤントラ・マントラ」がなまった名前。1728年~34年にかけて天文学マ
ニアだった当時のマハラジャによって作られ、現在も計測が続けられている。2秒単位で時間が計
れる精密な日時計、春分と秋分、夏至と冬至を計測。真ん中の軸の陰でインドの標準時を計測など。
太陽の高さや経度や緯度を調べるもの、日の出、
日の入り、子午線の通過時間など様々な計測器が
置かれている。星座の位置を示すものがあり各自
自分の星座を探した。左の写真は、現在の時間を
知る日時計。
インドの人は頭脳明晰です。
最後にシティ・パレスへ。現在もマハラジャが暮らす宮殿で一部が博物館になっている。
武具や衣装などの展示があるが写真撮影禁止。
銀の壺はガンジス河からの聖なる水がいれてあります。ギネスブック承認の大きい壺らしい。
デリーへ6時間の移動。そして帰国。途中通勤時間のラッシュアワーになり、広い道路もぎゅうぎ
ゅう。車間距離もとらず、オートバイの三人、4人乗りや、こぼれそうに人を乗せているトラッ
ク。道路逆走する車(近所の人だそうだ)逞しさに感動する。短い旅ながら充足感があった。多
分、スマンさんの真面目な人柄もあった。彼は初めに「インドは広く様々な人間がいて言葉も宗教
も、衣装も食べ物も違うけれど北インドの3日間でもできる限りの案内をします」と。最後のあい
さつは「南もいいですよ。海がきれいです。また来てください」インドには32件の世界遺産があ
り今回8つを訪れた。ダンニャワード(ありがとう!)
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