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現代文B - 文部科学省

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現代文B - 文部科学省
平成29年度使用高等学校
(第1部)
教科書編集趣意書
国語(現代文B)編
目
次
ページ
002 東書 新編現代文B.........................................................1
002 東書 精選現代文B.........................................................3
015 三省堂 高等学校現代文B ..................................................5
015 三省堂 精選現代文B.......................................................7
015 三省堂 明解現代文B ......................................................9
017 教出 現代文B ...........................................................11
017 教出 新編
現代文B
言葉の世界へ........................................13
050 大修館 現代文 上巻・下巻................................................15
050 大修館 精選現代文........................................................17
050 大修館 新編現代文........................................................19
104 数研 現代文B ...........................................................21
117 明治 精選現代文B .......................................................23
117 明治 高等学校現代文B....................................................25
143 筑摩 精選現代文B........................................................27
143 筑摩 現代文B ...........................................................29
183 第一 高等学校 現代文B..................................................31
183 第一 高等学校 標準現代文B .............................................33
212 桐原 探求現代文B .......................................................35
212 桐原 現代文B ...........................................................37
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
2
東
書
現B
教
科 書
名
新編現代文B
301
代表者 三角洋一
◆編集の基本方針
1
近代以降の様々な文章を的確に理解し,適切に表現する能力を高める。
2
文章を読んで,ものの見方,感じ方,考え方を深め,内面を豊かに形成する。
3
進んで読書することによって,国語力の向上を図り人生を豊かにする態度を育てる。
◆編集上の留意点および特色
1〔全体〕2か年履修を想定した2部構成。生徒が学習意欲を持ち,興味・関心を示すような,身近
で親しみやすいテーマを持ち,なおかつ深く考える契機となるような教材を中心に掲載しました。
2〔評論〕生徒が無理なく読解力と論理的思考力を養えるよう,比較的短くまとまった,論理展開
が明確な文章を教材化しました。多様なテーマに触れさせるため,科学,心理,言語,人生,情
報,環境,社会,経済,国際などに関する 10 教材を採録しました。
「山月記」などの声価の定まった教材に加え,安部公房や太宰治など,この時
3〔小説〕「こころ」
期に触れさせたい作家たちの名作も豊富にそろえました。さらに,石田衣良や村上春樹などの現
代作家による作品も教材化し,新旧のバランスのとれた小説学習が行えるようにしました。
4〔随想〕人生や生き方について深く考えさせる随想4編を採録しました。
5〔詩歌〕近現代の代表的な詩人・歌人・俳人の代表的な作品を中心に取り上げました。
6〔コラム〕言葉の使い方について意識を促すコラム「言葉の扉」を設けたほか,教材に関連し,
小説を読む際の視野を広げるヒントや,自分の頭で考えることの大切さについて説く読み物コラ
ム「小説の楽しみ」「考える楽しみ」を用意しました。
◆学習指導要領との関連
1
言語活動に関する内容は,Ⅱ部の後に言語活動編としてまとめ,読み教材との関連を適宜図り,
「話すこと・聞くこと」
,
「書くこと」
,「読むこと」の密接な関連を図りました。
2
主体的に読書することの意義を生徒が認識できるよう,Ⅰ部の最後に「読書と人生」単元を設
け,人生を豊かにしてくれる読書について語る文章を教材化しました。また読書の幅を広げるた
め,
「読書案内」を設けました。
3
実用的な文章として言語活動編でポスター,ポップ,本の帯,新聞記事などを取り上げました。
また近代以降の文語文として「一つのメルヘン」
「竹」「永訣の朝」を採録しました。
-1-
◆教科書の構成・内容一覧◆
Ⅰ部
1
随想
いのちと自然
茂木健一郎
さくらさくらさくら
俵
もう一つの知性
姜尚中
小説1
万智
言葉は変わる
◆考える楽しみ③
つながる心
2
山月記
中島
ナイン
井上ひさし
カンガルー日和
村上春樹
ストーリーの「語られ方」
◆小説の楽しみ③
小説のオリジナリティー
評論1
考える手がかり
3
科学的であるために
森
「ふしぎ」ということ
河合隼雄
詩歌
博嗣
「ふしぎ」に驚く心
4
敦
新しい視点から
カフェの開店準備
小池昌代
なまけものコンプレックス
別役
詩歌
実
的確な表現のために
心のうた
一つのメルヘン
中原中也
竹
I was born
吉野
永訣の朝
宮澤賢治
ぶぅぶぅ紙を…
新川和江
一日の長さ
清岡卓行
弘
小説2
萩原朔太郎
春雷【俳句】
物語の中へ
5
評論2
現代を生きる
山椒魚
井伏鱒二
「環境史」から考える
石
旅する本
石田衣良
モードの論理
鷲田清一
評論2
小説は誰のものか
◆考える楽しみ④
言葉と思考
6
今井むつみ
安心について
廣淵升彦
◆考える楽しみ②
小説3
言葉なんていらない?
◆言葉の扉②
小説2
7
夏目漱石
漢字の解字
読書と人生
弘之
困難な時代に
虚構と真実
葉桜と魔笛
太宰
鞄
安部公房
◆小説の楽しみ④
心の奥へ
こころ
8
随想
◆言葉の扉③
イメージの世界
言葉と世界
7
生のかたち
吉本ばなな
◆小説の楽しみ②
6
小説1
いちばん大事なことは何?
みどりのゆび
信濃路【短歌】
5
時代をひらく
最初のペンギン
◆考える楽しみ①
4
評論1
松沢哲郎
◆小説の楽しみ①
3
1
心,言葉,きずな
◆言葉の扉①
2
Ⅱ部
評論3
不条理と文学
明日をみつめて
ホンモノのおカネの作り方
岩井克人
国際化の流れの中で
山崎正和
◆言葉の扉④
現代の敬語表現
塩一トンの読書
須賀敦子
楽に働くこと,楽しく働くこと
小関智弘
1
文学的文章を読んで話し合う
情景のなかの労働
内山 節
2
論理的文章を読んで意見文を書く
鉄,千年のいのち
白鷹幸伯
3
メディアの特色を生かして表現する
4
課題を設定して調べた成果をまとめる
■読書案内
-2-
治
言語活動編
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
2
東
書
現B
教 科 書
名
精選現代文B
302
代表者 三角洋一
◆編集の基本方針
1
近代以降の様々な文章を的確に理解し,適切に表現する能力を高める。
2
文章を読んで,ものの見方,感じ方,考え方を深め,内面を豊かに形成する。
3
進んで読書することによって,国語力の向上を図り人生を豊かにする態度を育てる。
◆編集上の留意点および特色
1〔全体〕2か年履修を想定した2部構成。授業で安心して使える,評価の定着した教材を数多く
掲載しました。
2〔評論〕読解力と論理的思考力を養うために,コミュニケーション,芸術,言語,科学,情報,
近代化,文化,環境・科学,風景,認識,言語・記号,他者,時間,身体,文学,文明,歴史,
社会,倫理など,さまざまなテーマや筆者の教材を精選し,20 教材採録しました。
3〔小説〕
「山月記」
「こころ」
「舞姫」を軸に,
「藤野先生」「檸檬」「赤い繭」「俘虜記」といった定
評ある教材を精選しました。また,教材化にあたり,さまざまな工夫をしました。例えば「舞姫」
では,本文を分かち書きにし,場面ごとのあらすじを示して読みやすくしました。
4〔随想〕人生や生き方について深く考えさせる随想2編を採録しました。
5〔コラム〕評論・小説教材の内容読解を手がかりに,学習を深化,発展することができるコラム
「思考への扉」
「文学への扉」を用意しました。
6〔附録〕読解する際にも自分で表現する際にも役立つ「評論用語概説」を設けました。掲載教材
からリンクを貼ったり,掲載教材に関連する課題を設けたりして,掲載教材と関連づけて使用で
きるようにしました。
◆学習指導要領との関連
1
言語活動に関する内容は,Ⅱ部の後に言語活動編としてまとめ,読み教材との関連を適宜図り,
「話すこと・聞くこと」
,
「書くこと」
,「読むこと」の密接な関連を図りました。
2
読書の幅を広げるため,掲載教材に関連する本を附録「読書案内」で紹介しました。
3
近代以降の文学の変遷について,附録「読書案内」(小説)で取り上げました。
4
実用的な文章として言語活動編でポスター,ポップ,本の帯,新聞記事などを取り上げました。
翻訳の文章として「藤野先生」
(魯迅)
,近代以降の文語文として「舞姫」を採録しました。
-3-
◆教科書の構成・内容一覧◆
Ⅰ部
1評論1
Ⅱ部
「身銭」を切るコミュニケーション
内田
ミロのヴィーナス
4詩歌
山月記
中島
6小説2
7評論4
茂木健一郎
言語と記号
丸山圭三郎
檸檬
梶井基次郎
赤い繭
安部公房
■文学への扉3
3評論2
変身ということ
鈴木孝夫
科学的「発見」とは
小川眞里子
見えない季節
牟礼慶子
未確認飛行物体
入沢康夫
竹
萩原朔太郎
永訣の朝
宮澤賢治
4随想
5評論3
記号も言語の一種
他者の声 実在の声
野矢茂樹
鏡の中の現代社会
見田宗介
■思考への扉4
言語論的転回
クレールという女
須賀敦子
猫のしあわせ
多和田葉子
垂直のファッション,水平のファッション
鷲田清一
宮澤賢治
牡丹花は―短歌抄
木下利玄ほか
プラタナス―俳句抄
石田波郷ほか
日本人の美意識
高階秀爾
情報社会のパラドックス
清水克雄
こころ
夏目漱石
■文学への扉2
現実と仮想
敦
相手依存の自己規定
◆参考
5評論3
2小説1
メタ・コミュニケーション
■文学への扉1
3評論2
樹
清岡卓行
■思考への扉1
2小説1
1評論1
6小説2
長谷川櫂
舞姫
森
■文学への扉4
7評論4
襖という建具
平気―正岡子規
小説の冒頭部
グローバル化のゆくえ
山崎正和
原始社会像の真実
新納 泉
8小説3
俘虜記
大岡昇平
9評論5
サッカーにおける「資本主義の精神」
大澤真幸
「である」ことと「する」こと
抗争する人間
丸山真男
消費されるスポーツ
■思考への扉2
8小説3
藤野先生
9評論5
環境問題と科学
景観とは何か
■思考への扉3
鷗外
多木浩二
■思考への扉6
今村仁司
刺激的考察
言語活動編
「社会」という概念
魯迅/竹内 好訳
1
文学的文章を読んで話し合う
村上陽一郎
2
論理的文章を読んで意見文を書く
若林幹夫
3
メディアの特色を生かして表現する
4
課題を設定して調べた成果をまとめる
「風景」の発見
附録
評論用語概説
読書案内(評論・小説)
日本 近代 現代 文学史年表
明治の終焉と夏目漱石
明治の留学生
-4-
発行者の
番号・略称
15
三省堂
教科書の
記号・番号
現B
教科書名
高等学校 現代文B
303
代表著作者 中洌正堯・岩﨑昇一
編集の基本方針
近代以降のさまざまな文章をとおして,
高度な国語力が身につくとともに,言語世界が豊かに広がる教科書
編集上の留意点と特色
◆全体の構成
全体を2部構成とし,生徒の発達段階に即した学習指導ができるよう配慮しました。
「1部」では,
高校生としての言語能力の発展・向上を目指して全8単元で構成し,評論・小説・詩歌を学習計画に
かなうよう適切に配置しています。「2部」では「1部」で身につけた能力の完成とさらなる発展を
目指し,評論,小説,詩歌をそれぞれ一つの単元にまとめた全3単元で構成しています。
◆評論
生徒たちの論理的認識能力の向上を目指すという観点から,評論教材には特に意を用い,全21本を
配置しています。定評ある教材を軸としながら,生徒たちの知的好奇心を喚起し,さまざまな角度か
ら,主体的に考え,理解を深めることができる教材を選びました。また,内容の読解をふまえて自ら
の考えを発信する「批評のまなざし」
,現代評論の読解に必須のテーマを概観し用語解説も付した「現
代評論を読むために」
,高度で現代的な評論文を読解する力を育む「現代評論を読む」を設けました。
◆小説
それぞれの時代に即して描き出された人間の普遍的な生き方や心情を情緒豊かに表現した文学作
品を教材化し,現代の高校生が自らの想像力や感受性を高め,人生や社会について思いを巡らすこと
のできる清新な作品10本を厳選しました。
◆詩歌
「詩」
「短歌」
「俳句」をまとめて配置し,一人一人の学習進度,興味,関心に準じて選択して学習
できるよう配慮しています。また,古典的な名作とともに現代の生徒の感性に直接働きかける作品を
選ぶことで,作品に対する関心と学習への意欲が高まることを目ざしました。
◆表現と実用の文章
言葉の実用性に注目し,日常の言語活動の場における実用的な言葉の働きについての理解が深まる
よう,現代人の言語生活の中で生きて働く言葉の力を着実に身につけさせるための実用的な文章につ
いての実践的・総合的な学習の場を設定しました。新聞やレポートなどの文章を読み,課題について
考えることで,情報の読解と発信についての理解を深めます。
-5-
教科書の構成・教材一覧
1部
一 評論
2部
木を伐る人/植える人
赤坂憲雄
「市民」のイメージ
日野啓三
一 評論
ぬくみ
鷲田清一
身体像の近代化
野村雅一
身体<の>疎外
黒崎政男
現代評論を読むために① 近代
現代評論を読むために⑤ 生命・身体
二 小説
三 評論
山月記
中島敦
少女
河野多惠子
ミロのヴィーナス
清岡卓行
ホンモノのおカネの作り方
岩井克人
人類による環境への影響
鷲谷いづみ
七 評論
ある<共生>の経験から
石原吉郎
陰翳礼讃
谷崎潤一郎
日本文化の雑種性
加藤周一
無常ということ
小林秀雄
帰途
田村隆一
現代日本の開化
夏目漱石
永訣の朝
宮沢賢治
現代評論を読むために⑦ 芸術・文化
擬似群衆の時代
港千尋
舞姫
森鷗外
病と科学
柳澤桂子
檸檬
梶井基次郎
ロゴスと言葉
丸山圭三郎
美神
三島由紀夫
鞄
安部公房
二 小説
涙の贈り物
レベッカ・ブラウン/柴田元幸 訳
夏の花
原民喜
ひよこの眼
山田詠美
南の貧困/北の貧困
見田宗介
鞦韆は――俳句十六句
戦争の〈不可能性〉
西谷修
◆広がる言葉の世界【翻訳】
「である」ことと「する」こと
丸山真男
三 詩歌
現代評論を読む
現代評論を読むために④ グローバリゼーション
八 小説
岡真理
吉原幸子
現代評論を読むために③ 言語
六 小説
虚ろなまなざし
パンの話
大きなる――短歌十六首
五 評論
今村仁司
現代評論を読むために⑥ メディア・情報
現代評論を読むために② 環境
四 詩歌
抗争する人間
こころ
ギリシア的抒情詩
西脇順三郎
湖水
金子光晴
時計
萩原朔太郎
累積的社会・停滞的社会
C・レヴィ=ストロース/川田順造・渡辺公三 訳
夏目漱石
批評のまなざし ネット上の発言の劣化について 内田樹
写真に何が可能か
多木浩二
コミュニケーションに未来はあるか
大澤真幸
表現と実用の文章 情報の読み方・扱い方
空白の意味
原研哉
報道の文章
科学の現在を問う
村上陽一郎
調査から発表へ
脚本の世界―創作
付録 読書の扉/生活調度/近現代史文学年表
◆広がる言葉の世界【名訳】
-6-
発行者の
番号・略称
15
三省堂
教科書の
記号・番号
現B
教科書名
精選 現代文B
304
代表著作者 中洌正堯・岩﨑昇一
編集の基本方針
精選された近代以降のさまざまな文章から日本の言語文化を享受し,
現代の複雑な言語生活に適応して,豊かに生きるための国語力を育成する教科書
編集上の留意点と特色
◆全体の構成
全体を「第一部」「第二部」の二部構成とし,生徒の発達段階に即した学習指導ができるよう配慮
しました。第一部では言語能力の基本の定着をめざし,第二部ではその向上・発展をめざしています。
第一部は8単元,第二部は7単元で構成し,複数の作品で構成された単元では作品どうしをあわせて
学習することで個々の教材がもつ主題が響き合い,学習活動のさらなる深化・活性化が期待できるよ
う,組合せには意を用いています。
◆随想・評論
現代社会において、生徒たちに主体的に生きてゆくための確かな言葉の力を身につけさせるべく、
特に随想・評論を重視して全20本を取りあげています。身近な問題を言葉によって抽象化して捉えた
教材を精選することで、生徒たちが事象を言葉によって表現することの意義を知り、自らの論理的思
考力を高められるようになることを企図しました。また,内容の読解をふまえて自らの考えを発信す
る「批評のまなざし」,現代評論の読解に必須のテーマを概観し用語解説も付した「現代評論を読む
ために」を設けました。
◆小説
日本の近現代文学が切り開いてきた多様な世界の中から、現代に生きる高校生が熟読玩味すること
のできる教材9本を精選しました。また、生徒が文学に対する興味・関心を持続して積極的に読書に
取り組み、自らの人生を豊かなものにすることができるよう、図版や注釈にも工夫を凝らしています。
◆詩歌
古典的な名作のみでなく、現代の生徒の感性に直接働きかける作品を精選し,意欲的に学習に取り
組むことができるよう配慮しました。
◆表現と実用の文章
言葉の実用性に注目し,日常の言語活動の場における実用的な言葉の働きについての理解が深まる
よう,現代人の言語生活の中で生きて働く言葉の力を着実に身につけさせるための実用的な文章につ
いての実践的・総合的な学習の場を設定しています。
-7-
教科書の構成・教材一覧
第一部
一 随想
第二部
最初のペンギン
茂木健一郎
わかりやすいはわかりにくい?
鷲田清一
一 評論(一) 「ブーボー」と「マンマ」の記号論
サワルとフレル
現代評論を読むために
二 小説(一) 山月記
一
4
言語
二 小説(一) 靴の話
一
角田光代
三 評論(一) ミロのヴィーナス
一
清岡卓行
未来世代への責任
岩井克人
恐怖とは何か
岸田秀
1
安部公房
三 評論(二) 身体<の>疎外
一
黒崎政男
環境
二十億光年の孤独
谷川俊太郎
パンの話
吉原幸子
永訣の朝
宮沢賢治
大岡昇平
鞄
判断停止の快感
大西赤人
病と科学
柳澤桂子
現代評論を読むために
四 詩歌
一
長嶋善郎
中島敦
ランドセル
現代評論を読むために
池上嘉彦
四 詩歌
一
木に花咲き―短歌十五首
5
生命・身体
樹下の二人
高村光太郎
死んだ男
鮎川信夫
小諸なる古城のほとり
島崎藤村
渡り鳥―俳句十五句
五 評論(二) メディアと歴史
5
一
木の葉と光
若林幹夫
日髙敏隆
コンクリートの時代
現代評論を読むために
2
隈研吾
五 評論(三) 「私」消え、止まらぬ連鎖
5
一
南の貧困/北の貧困
見田宗介
虚ろなまなざし
メディア・情報
現代評論を読むために
六 小説(二) 蠅
一
髙村薫
岡真理
6
グローバリゼーション
横光利一
レキシントンの幽霊
村上春樹
六 小説(二) 舞姫
一
森鷗外
飛行機で眠るのは難しい
七 評論(三) 戦争の〈不可能性〉
一
西谷修
「である」ことと「する」こと
現代評論を読むために
3
丸山真男
七 評論(四) 日本文化の雑種性
一
加藤周一
無常ということ
近代
現代評論を読むために
八 小説(三) こころ
一
小川洋子
小林秀雄
7
芸術・文化
夏目漱石
批評のまなざし ネット上の発言の劣化について
批評のまなざし 木を伐る人/植える人
赤坂憲雄
カタカナ語は享受すべきか
「選べる社会」の難しさ
松田美佐
科学の現在を問う
空白の意味
原研哉
表現と実用の文章 情報の読み方・扱い方/報道の文章/調査から発表へ/脚本の世界―創作
資料 読書の扉/近現代文学史年表
-8-
内田樹
川口良・角田史幸
村上陽一郎
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
15
現B
三省堂
教科書名
明解 現代文B
305
代表著作者 中洌正堯・三浦和尚
編集の基本方針
近代以降のさまざまな文章を通じて多様な価値にふれ,
広い視野で物事を考え,個性豊かで幅広い人間性を育てる教科書
編集上の留意点と特色
◎全体の構成
Ⅰ部,Ⅱ部,資料編という3部構成をとりました。Ⅰ・Ⅱ部は基礎的・基本的な内容がもれなく学
べるように精選された教材で構成し,資料編にはⅠ・Ⅱ部での学びをさらに豊かに展開することがで
きるよう多様な資料を掲載しています。年間カリキュラムの策定において,これらの教材を適切に組
み合わせることで,生徒の実態に応じた学習が適切に組めるよう配慮しました。
◎随想・評論
人生・生命・福祉・国際社会・勤労・自然環境・言語など幅広い話題について,生徒が自ら考えた
り思いを深めたりすることができる教材,計16本を選びました。また,課題を発展させたり読書活動
に展開したりすることで,思考を深めたり幅広い知識や教養を身につけたりすることができるよう,
学習課題を工夫しています。
◎小説・詩歌
日本の近現代文学が切り開いてきた多様な世界の中から,現代に生きる高校生が意欲的に読み進め
ることができる教材を計 20 本(小説9本,詩5本,短歌・俳句2本)選びました。また学習者が,
文学に対する興味・関心を持続して積極的に読書し,自らの人生を豊かなものにすることができるよ
う,学習の手引きは「考えを深める学習のねらい(価値目標)」と「言葉の力をつけることを目ざし
た目標(技能目標)
」の提示や,学習課題を学習の流れに沿って配置するなどの工夫をしました。
◎実用の文章,話す・聞く,書く
言葉の実用性に注目し,日常の言語活動の場における実用的な言葉のはたらきやについての理解を
深め,現代人の言語生活の中で,生きてはたらく言葉の力を着実に身につけることができるよう,実
用的な文章についての実践的,総合的な学習の場を設定しました。これまでの表現学習で身につけた
力が言語の能力として定着するよう学習活動を工夫し,さらにそれらの学習が理解の学習とも関連
し,話す・聞く,書く,読むの全ての能力が総合的に育成されるよう配慮しています。
◎資料編
学習活動を多様に展開したり,生徒が主体的に学習を広げたりするための資料を配列しました。各
教材と組み合わせることで,生徒の実態や発達段階に即した授業を組み立てることができます。
-9-
教科書の構成・教材一覧
Ⅰ部
1 随想
2 小説
3 評論
Ⅱ部
一
一
一
4 実用の文章
5
角田光代
春
内山節
水かまきり
川上弘美
神様捜索隊
大崎善生
コンコルドの誤り
長谷川眞理子
想像する力
松沢哲郎
2 小説
3 評論
汚れつちまつた悲しみに……
中原中也
耳の秋
新川和江
未確認飛行物体
入沢康夫
5
6
6
短歌
10 小説
二
二
二
前の駅出ました
佐藤雅彦
ズルい言葉「してあげる」
酒井順子
ナイン
井上ひさし
芋ようかん
内海隆一郎
持たないという豊かさ
原研哉
「自己」について考えること
竹田青嗣
さくらももこ
誰の目にもふれないところで
小川洋子
山椒魚
井伏鱒二
ピクニックの準備
恩田陸
「宇宙人」 地球以外に生命体は存在するか
渡部潤一
ホンモノのおカネの作り方
岩井克人
ユメカサゴ
吉原幸子
永訣の朝
宮澤賢治
ノートの先に海 俳句十二句
三
こころ
二
二
二
最初のペンギン
茂木健一郎
なまけものコンプレックス
別役実
山月記
中島敦
破船
吉村昭
「自由」のはき違え
鷲田清一
「知る」ということ
加藤周一
10 状況と人間 十五歳の東京大空襲
●ブックガイド 3 詩歌の世界
1
半藤一利
夏目漱石
11
11 実用の文章
春の小川の思い出
ただ一枚の絵葉書 短歌十二首
9 評論
9 評論
一
俳句
8 小説
8 小説
一
詩
7 随想
7 随想
一
4 話す・聞く 自己PRをしよう
1 手紙とメール
詩
1 随想
待つということ
書く
文集をまとめよう
2 本の広告を作ろう
日本語ストレッチ
日本語ストレッチ
1 主述の照応を整える/2 修飾語の係り受けを整える
1 可能を表す表現①/2 可能を表す表現②
3 長い文をわかりやすくする/4 さまざまな文を整える
3 使役を表す表現/4 副詞①/5 副詞②
5 敬語①/6 敬語②/7 敬語③/8 敬語④
6 接続の表現①/7 接続の表現②
9 敬語⑤/10 敬語⑥
8 助詞と文の意味/9 声で表現する
ブックガイド 1~3
ブックガイド 1~6
資料編
■手紙の書き方/情報の収集と発信/話し合いの方法/敬語のまとめ/近現代文学史年表
[巻末口絵]学校系統図/服装/生活調度品/文学を訪ねて/作品に登場する動植物
-10-
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
17
教 科 書 名
現B 306
教 出
代表著作者 井口時男
1.近現代の優れた文章遺産をはじめ,現代社会の状況と人間を深く洞察する学習価値の高い文章
を取り上げ,生徒のものの見方,感じ方,考え方を深めます。
2. 2∼3年次の2か年にわたる学習に対応した教材選定と配列を行い,2部構成としています。
1. 評 論
的確な理解力と論理的思考力を育成
文化論,教養論,文学論,芸術論,メディア論,経済論,社会論,科学技術論,脳科学論,生命
倫理論など多岐にわたる分野からバランスよく豊富に教材を選定しました。いずれも生徒の知的探
究心に訴える,今日的な鋭い問題提起に富んだ話題で,文章構成も論理性に優れています。質・量
ともに充実した評論文によって,生徒の主体的かつ柔軟な考察を促し,的確な理解力と論理的思考
力を確実に育成することができます。
2. 小 説
格調高い名作と新鮮な現代小説
定評ある近現代の作品を豊富に採録しました。Ⅰ部に「山月記」と「こころ」を配し,Ⅱ部に「舞
姫」を配しています。
「舞姫」には読解を助ける現代語訳を本文脇に適宜付しました。さらに,評価
の高い「山椒魚」
「美神」
「俘虜記」
,
今を生きる意味を鋭く問う短編「神様2011」
「バックストロー
ク」などを加え,読解力,想像力,鑑賞力を磨くとともに,他の小説への読書意欲を喚起します。
3. 随想・詩・俳句・短歌 言葉を通して思考する意義
随想単元はⅠ部では,言葉や想像力が人間の内面を豊かにする体験を取り上げ,Ⅱ部では,生命
の尊厳や人間の内奥を見つめる深い思索を促す教材を配し,言葉と想像力の意義を確認することが
できます。詩歌は代表的な近現代の名作を精選しました。
4. ステップアップ 読解を深化・発展
単元末に読解力,表現力の向上に役立つコラム「ステップアップ」を設けました。読解学習を踏
まえて,より高く広い視野をもって学習を振り返り,教材理解を深めます。また的確な読解を受け
て,情報を整理し,批判的な見方や,自分の意見を構築する力,根拠を示して的確に表現する力を
育成する意見文,小論文の執筆活動も設けました。国際的に通用する読解力,表現力の育成に向け
て活用できます。
5. 現代文読解のためのキーワード集 評論文読解の助けとなる解説
現代文を読解するうえで特に注意すべき語句について,各教材の初出箇所で*印を付し,脚注欄
に示すとともに,付録の「現代文読解のためのキーワード集」で端的に解説しました。
-11-
1.教育基本法・学校教育法への対応 主に教育基本法の第2条「教育の目標」
,第3条「生涯学
習の理念」および,学校教育法の第51条「高等学校における教育の目標」などを踏まえました。
2.カラーユニバーサルデザインに配慮した紙面 色覚特性を踏まえた,判読しやすい配色や表示
の工夫により,全ての生徒が学びやすい紙面づくりに配慮しています。
3.環境にやさしい教科書 教科書の印刷には再生紙と植物油インキを使用し,地球環境への影響
を少なくするよう配慮しています。
教科書の単元構成
教科書の単元構成
学習指導要領
学習指導要領
第Ⅱ部
第Ⅰ部
1 随想
後生の桜 石牟礼道子
同情トイフコト 大江健三郎
ステップアップ 随想と評論 3(1)アイウオ
1 随想
大人への丸太 たじろがず渡ってみよう
姜 尚中
想像への畏敬 リービ英雄
ステップアップ 日本文学と日本語文学
3(1)アイウ
4(2)(4)
2 小説 一
山月記 中島 敦
山椒魚 井伏 二
ステップアップ 小説の読み方はどのように
変わるのか?
3(1)イオ 3(2)ア 4(2)(3)
2 小説 一
アルプスの少女 石川 淳
美神 三島由紀夫
ステップアップ 作品から作品を作る
3(1)アウエ 3(1)アイウエ 3(2)イエ
3 評論 一
虚構のリアリズム 岡 真理
地図の想像力 若林幹夫
ステップアップ 〈表象〉と〈物語〉
3(1)イウ 3 評論 一
ミロのヴィーナス 清岡卓行
感性とは何か 桑子敏雄
ステップアップ 認識のレッスン
3(1)イオ
3(2)アウ
4(2)(3)(4)
4 詩
落葉 ヴェルレーヌ/上田 敏 訳
小諸なる古城のほとり 島崎藤村
小景異情 室生犀星
ステップアップ 近代詩の自覚の歩み
3(1)イウオ 4 詩歌
竹 萩原朔太郎
永訣の朝 宮沢賢治
のちのおもひに 立原道造
現代の俳句
現代の短歌
ステップアップ 短歌を作ろう
5 評論 二
問われる「身体」の生命 西谷 修
欲望と資本主義 佐伯啓思
ステップアップ 小論文を書く
3(1)アウエ 6 小説 二
俘虜記 大岡昇平
おどる男 中野重治
ステップアップ 時代背景を調べよう
3(1)アイウ
3(1)アウエ
5 評論 二
教養はなんのために 柏倉康夫 3(2)イウエ
脳と創造性 茂木健一郎
ステップアップ 「知の共和国の自由な市民」
となるために
3(1)イウ
6 小説 二
神様2011 川上弘美 3(2)ア
バックストローク 小川洋子 4(1)(2)
ステップアップ 「神様」と「神様2011」
7 評論 三
「である」ことと「する」こと 丸山真男
共生への冒険 井上達夫
ステップアップ 意見文を書く
3(1)アウエオ
3(2)イエ
4(1)(2)
8 小説 三
こころ 夏目漱石
ステップアップ 夏目漱石の個人主義
3(1)イウオ
3(2)ア
4(2)(3)(4)
9 評論 四
ソメイヨシノ革命 佐藤俊樹
文学のふるさと 坂口安吾
ステップアップ 逆説と矛盾 表現工房 紹介文を書こう
3(1)アウエオ
3(2)アイウエ
3(2)アイエ
4(2)
3(2)イウ
3(2)アウ 4(2)
3(2)ア 4(2)(3)(4)
3(2)イエ 4(2)
3(2)アエ
4(1)(2)(3)
3(1)アウオ 7 評論 三
〈私〉はどこへ行く? 黒崎政男 3(2)イエ 技術の変質と二十一世紀の課題 加藤尚武 4(1)
ステップアップ 文系と理系,
「二つの文化」
の溝を越えて
8 小説 三
舞姫 森 外
ステップアップ 豊太郎の真実
表現工房 レポートを書く
情報の探し方
付録 現代文読解のためのキーワード集/近
現代文学史年表/学校系統図/義務教育の変
遷/物価の推移
-12-
3(1)イウオ 3(2)ア
4(2)(3)(4)
発行者の
番号・略称
17
教 出
教科書の
記号・番号
教 科 書 名
現B 307
代表著作者 長沼行太郎
1.近代の優れた文章遺産をはじめ,多様な文章にふれることで読む能力を高め,さまざまな感受性
や思考に触発されるなかで,生徒が主体的に読書し表現する契機となるよう教材選定しました。
2.2∼3年次の2か年にわたる学習に対応した教材選定と配列を行い,2部構成としています。
1.各単元の教材構成 以下の4つのステップで,各単元は成り立っています。
①読むことのレッスン 学習目標を簡潔に掲げ,学習上の着眼点や方法を解説しました。
②教材本文 読解を支援するための小問を,本文脚注欄に,見やすく配置しました。
③学習の手引き ワークの指針となる「学習のポイント」を付した,上下段対応型の新構成です。
④ズームアップ 学習の補足・発展を図るコラムページを,各単元末に設けました。
2.評論 コミュニケーション論,歴史認識論,宇宙科学論,技術論,比較文化論,社会論,経済
論など,現代社会を深く洞察する,
今日的な問題提起に富んだ,
論理性に優れた教材を選定しました。
「山月記」
「こころ」など定評ある名作とともに,
「グレイの層」
「ラ
3.小説 「セメント の中の手紙」
ンドセル」など現代作家の作品を採録し,新旧のバランスに配慮しました。また,
「高瀬舟」には,
作者自身のコメントである「高瀬舟縁起」
,作品の材源となった「翁草」該当章を付し,各テキス
トを読み比べることで,作品のテーマについて,より深い思索ができるようにしました。
4.俳句・短歌・詩 「俳句・短歌」単元では,近代から現代に至る大きな流れをたどれるよう代
表作を配し,
「詩」単元では,大正から昭和へかけての口語自由詩を厳選して取り上げました。
5.表現への展開 読解で培った力が表現へ応用・発展的に展開できるよう,
「メディア・リテラシー」
「小論文」を取り上げ,単元化しました。
6.付録 学習の過程で適宜参照できるよう,巻末に「現代文読解のための思考の枠組み集」
「現
代文読解のためのキーワード集」
「近代文学史年表」を付しました。
1.教育基本法・学校教育法への対応 主に教育基本法の第2条「教育の目標」,第3条「生涯学
習の理念」および,学校教育法の第51条「高等学校における教育の目標」などをふまえました。
2.カラーユニバーサルデザインに配慮した紙面 色覚特性をふまえた,判読しやすい配色や表示
の工夫により,全ての生徒が学びやすい紙面づくりに配慮しています。
3.環境にやさしい教科書 教科書の印刷には再生紙と植物油インキを使用し,地球環境への影響
を少なくするよう配慮しています。
-13-
教科書の単元構成
教科書の単元構成
学習指導要領
学習指導要領
第Ⅱ部
第Ⅰ部
1 評論 一
(1)アウ
1 評論 一
(1)アウ
コミュニケーションとしきり 柏木 博
(2)イ
「間」の感覚 高階秀爾
(2)イ
ゲラダヒヒの平和社会 大井 玄
「である」ことと「する」こと 丸山真男
★ズームアップ① 聴くことの力──「傾聴」
★ズームアップ① 対比を読む
というコミュニケーション
2 小説 一
(1)アイウ
グレイの層 鷺沢 萠
(2)ア
2 小説 一
(1)イウ
菊 山川方夫
(2)ア
セメント の中の手紙 葉山嘉樹
土神と狐 宮沢賢治
★ズームアップ② 応答を求める小説
★ズームアップ② 恋愛と孤独
3 俳句・短歌
(1)イウオ
3 詩
(1)イウオ
現代の俳句
(2)アウ
樹下の二人 高村光太郎
(2)アウ
現代の短歌
のちのおもひに 立原道造
★ズームアップ③ 日本人の心に刻まれた定
歌 中野重治
型
4 評論 二
(1)アウ
〈害虫〉の誕生 瀬戸口明久
(2)イエ
鎮魂歌 木原孝一
表札 石垣りん
原始社会像の真実 新納 泉
★ズームアップ③ 世界を新しく見直すこと
★ズームアップ④ 〈歴史〉へのアプローチ
4 評論 二
(1)アウ
モード化する社会 鷲田清一
(2)イ
5 小説 二
(1)イウオ
山月記 中島 敦
(2)ア
欲望と資本主義 佐伯啓思
ランドセル 角田光代
★ズームアップ④ 欲望の三角形
★ズームアップ⑤ 主人公の人物像と作者の
まなざし
6 評論 三
(1)アウ
かんじんなことは,目に見えない?
(2)イ
5 小説 二
(1)イウ
高瀬舟 森 外
(2)アエ
高瀬舟縁起 森 外
池内 了
流人の話──『翁草』より 神沢貞幹
技術の正体 木田 元
★ズームアップ⑤ おもしろい話
★ズームアップ⑥ 人間の知的好奇心につい
6 評論 三
(1)アウ
ミロのヴィーナス 清岡卓行
(2)イ
て
7 小説 三
(1)イウ こころ 夏目漱石
(2)アエ
ピカソへの挑戦──権威破砕の弁証法
岡本太郎
★ズームアップ⑦ 鎌倉の海,上野の桜
8 表現への展開
(1)アイウエオ
★ズームアップ⑥ 「芸術は爆発だ!」
◇メディア・リテラシー
(2)イウエ
7 小説 三
(1)イウオ
①新聞記事を読み比べる
鞄 安部公房
(2)ア
②広告というメディアを読む
掟の門 カフカ/池内 紀[訳]
③情報を編集する
◇小論文
①要約の方法
②文章読解型小論文の書き方
★ズームアップ⑦ 「寓意」の効用について
◎付録
・現代文読解のための思考の枠組み集
③文章のリフォーム──推敲
・現代文読解のためのキーワード集
★ズームアップ⑧ 小論文テーマ例一覧
・近代文学史年表
-14-
発 行 者 の 教
番号・略称 記
科
号
書
・
番
の
教
書
名
号
50
大修館
科
現代文
現B308 309
上巻
代表著作者
下巻
北原保雄
●基本方針
・近代以降の様々な文章を的確に理解し、適切に表現する能力を高めるとともに、ものの見方、
感じ方、考え方を深め、総合的な国語力をはぐくむこと。
・思考力や想像力、認識力を伸ばし、感性や情緒をはぐくむことを重視し、進んで読書し、自ら
の読書生活を豊かにしていく態度を養うこと。
●構成
・
「上巻」と「下巻」の2分冊とし、各学校現場の実情にあわせて多様な授業形態に対応できるよ
う配慮した。
・「上巻」は全体を「評論」「小説」「詩」「さまざまな文章」の4章に分け、主に2年次での履修
を想定した教材を中心に収録した。
「下巻」は全体を「評論」
「小説」
「短歌・俳句」の3章に分け、
主に3年次での履修を想定した教材を中心に収録した。上下巻ともそれぞれのジャンルの特色を
とらえつつ、重点的学習、系統的学習が効果的に行えるようにした。
●教材選択にあたっての配慮
・近代から現代まで、さまざまな内容、ジャンルの教材を幅広く取り上げ、評価の定まっている
教材と、現代の高校生が読むに値するテーマを追求した教材とを組み合わせるように留意した。
・論理的思考力を育てるため評論教材に質・量ともに重点を置き、上下巻計 24 教材を収録した。
・小説教材は近代の名作を数多く収録し、多読の授業展開が可能となるよう配慮した。
●教材化の工夫
教材化にあたっては、生徒の興味・関心を喚起しつつ、言語活動を通して、生徒が主体的に学
習に取り組めるよう配慮し、以下のような工夫を施した。
1
語注、注意する語句、設問などを適切に付した。また、教材を学習する上での手がかりとし
て、「学習」を設け、その教材の学習を実践的に行うことができるよう配慮した。
2
各教材末に「読んでみよう」の項を設け、教材に関連した書籍を紹介し、解説を施すことで、
読書生活を豊かにし、生涯にわたって本に親しむ態度をはぐくめるよう配慮した。
3
「評論キーワード」の項を設け、評論教材を読解する上での重要語句をまとめて学習できる
よう配慮した。
4
学習内容に即した写真や図をカラー印刷とし、いっそう学習効果を高めることができるよう
配慮した。
-15-
単元・教材一覧
【上 巻】
小説(二)
巨人の接待
猿が島
小川洋子
太宰治
小説(三)
こころ
夏目漱石
〈一 評論〉
評論(一)
可能無限
ミロのヴィーナス
茂木健一郎
清岡卓行
〈三 詩〉
評論(二)
システムとしてのセルフサービ
ス
長谷川一
ホンモノのおカネの作り方
岩井克人
評論(三)
分かち合う社会
虫愛づる姫君
竹
蝉頃
樹下の二人
永訣の朝
I was born
萩原朔太郎
室生犀星
高村光太郎
宮沢賢治
吉野弘
評論(三)
猫は後悔するか
野矢茂樹
ネットワーク上のコミュニケ
ーション
江下雅之
評論(四)
風景はどのように立ち現れる
か
中村良夫
地図の言語と東西南北
樋口覚
評論(五)
こころは見える?
鷲田清一
姿――日本のレトリック
尼ヶ崎彬
評論(六)
〈四 さまざまな文章〉
日本文化の三つの時間
加藤周一
「お」と「ご」の使い分けについ 無常ということ
小林秀雄
評論(四)
北原保雄
*評論キーワード
生命情報・社会情報・機械情報 て
西垣通 世界の文化遺産及び自然遺産の
居住空間における日本的なもの 保護に関する条約(前文)
高階秀爾
こんな人を見た。
(地下鉄の乗車マナ 〈二 小説〉
山極寿一
中村桂子
ーを促すポスター)
評論(五)
たけくらべ
人を指す言葉――自称詞・対称 武蔵野
詞・他称詞
鈴木孝夫
敬語への自覚、他者への自覚
橋本治
樋口一葉
国木田独歩
【下 巻】
評論(六)
自然に学ぶ
養老孟司
〈一 評論〉
「である」ことと「する」こと
丸山真男 評論(一)
*評論キーワード
「贈り物」としてのノブレス・オ
ブリージュ
内田樹
文明と文化の教育
山崎正和
〈二 小説〉
評論(二)
生物多様性の恩恵
鷲谷いづみ
小説(一)
山月記
中島敦 からだで味わう動物と情報を味
伏木亨
蘭
竹西寛子 わう人間
-16-
小説(一)
離さない
檸檬
川上弘美
梶井基次郎
小説(二)
美神
伊豆の踊り子
三島由紀夫
川端康成
小説(三)
赤い繭
舞姫
安部公房
森鴎外
〈三 短歌・俳句〉
短歌 十三首
俳句 十五句
発 行 者 の 教
番号・略称 記
科
号
書
・
番
の
教
書
名
号
50
大修館
科
精選 現代文
現B310
代表著作者
北原保雄
●基本方針
・近代以降の様々な文章を的確に理解し、適切に表現する能力を高めるとともに、ものの見方、
感じ方、考え方を深め、総合的な国語力をはぐくむこと。
・思考力や想像力、認識力を伸ばし、感性や情緒をはぐくむことを重視し、進んで読書し、自ら
の読書生活を豊かにしていく態度を養うこと。
●構成
・全体を「Ⅰ」と「Ⅱ」の2部構成とした。また、単元構成はジャンル別とし、内容や難易度に
ついて学習進度に配慮した配列とした。
・「Ⅰ」は「随想」「評論」「小説」「詩」「さまざまな文章」の各ジャンルを 10 単元で構成し、主
に2年次での履修を想定した教材を中心に収録した。「Ⅱ」は「評論」
「小説」「短歌」「俳句」の
各ジャンルを9単元で構成し、主に3年次での履修を想定した教材を中心に収録した。
●教材選択にあたっての配慮
・近代から現代まで、さまざまな内容、ジャンルの教材を精選して取り上げ、評価の定まってい
る基本的な教材と、現代の高校生が読むに値するテーマを追求した教材とを組み合わせるように
留意した。
・論理的思考力を育てるため、評論教材を 19 編収録し、質・量ともに重点を置いた。あわせて小
説教材に近現代の名作を収録した。
●教材化の工夫
教材化にあたっては、生徒の興味・関心を喚起しつつ、言語活動を通して、生徒が主体的に学
習に取り組めるよう配慮し、以下のような工夫を施した。
1
語注、注意する語句、設問などを適切に付した。また、教材を学習する上での手がかりとし
て、「学習」を設け、その教材の学習を実践的に行うことができるよう配慮した。
2
各教材末に「読んでみよう」の項を設け、教材に関連した書籍を紹介し、解説を施すことで、
読書生活を豊かにし、生涯にわたって本に親しむ態度をはぐくめるよう配慮した。
3
「評論キーワード」の項を設け、評論教材を読解する上での重要語句をまとめて学習できる
よう配慮した。
4
学習内容に即した写真や図をカラー印刷とし、いっそう学習効果を高めることができるよう
配慮した。
-17-
単元・教材一覧
「お」と「ご」の使い分けについて 北原保雄
世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約
【Ⅰ】
一 随想・評論
可能無限
ミロのヴィーナス
二 小説(一)
山月記
待つ
三 評論(一)
家族化するペット
システムとしてのセルフサービス
(前文)
茂木健一郎
清岡卓行
中島敦
太宰治
山田昌弘
長谷川一
四 詩
竹
蝉頃
樹下の二人
永訣の朝
I was born
萩原朔太郎
室生犀星
高村光太郎
宮沢賢治
吉野弘
五 評論(二)
分かち合う社会
科学の現在を問う
山極寿一
村上陽一郎
六 小説(二)
巨人の接待
山椒魚
小川洋子
井伏鱒二
七 評論(三)
人を指す言葉――自称詞・対称詞・他称詞
鈴木孝夫
敬語への自覚、他者への自覚
橋本治
八 小説(三)
こころ
夏目漱石
九 評論(四)
「である」ことと「する」こと
丸山真男
世界は、いま――「多文化世界」の構築
青木保
十 さまざまな文章
(地下鉄の乗車マナーを促すポスター)
こんな人を見た。
たけくらべ
樋口一葉
武蔵野
国木田独歩
*評論キーワード
【Ⅱ】
一 評論(一)
「贈り物」としてのノブレス・オブリージュ
内田樹
心に「海」を持って
山崎正和
二 小説(一)
赤い繭
美神
安部公房
三島由紀夫
三 評論(二)
こころは見える?
鷲田清一
「あらわれ」と「消え去り」――日本のアート
椹木野衣
四 短歌・俳句
短歌 十三首・俳句 十五句
五 評論(三)
自然に学ぶ
自己演技と表情
養老孟司
野村雅一
六 小説(二)
檸檬
梶井基次郎
七 評論(四)
猫は後悔するか
地球システムの中の人間
野矢茂樹
竹内啓
八 小説(三)
舞姫
森鴎外
九 評論(五)
無常ということ
漫罵
小林秀雄
北村透谷
-18-
発 行 者 の 教
番号・略称 記
科
号
書
・
番
の
教
書
名
号
50
大修館
科
新編 現代文
現B311
代表著作者
北原保雄
●基本方針
・近代以降の様々な文章を的確に理解し、適切に表現する能力を高めるとともに、ものの見方、
感じ方、考え方を深め、総合的な国語力をはぐくむこと。
・思考力や想像力、認識力を伸ばし、感性や情緒をはぐくむことを重視し、進んで読書し、自ら
の読書生活を豊かにしていく態度を養うこと。
●構成
・全体を「Ⅰ」と「Ⅱ」の2部構成とした。単元構成はジャンルに配慮しつつ、各単元のねらい
に基づいたテーマ別に編成した。
・2、3年継続履修に配慮し、「Ⅰ」は主に2年次での履修を想定した教材を中心に収録し、「Ⅱ」
は主に3年次での履修を想定した教材を中心に収録した。単学年で前期、後期の履修なども可能
となるよう、内容や難易度について学習進度に配慮しつつ構成した。
●教材選択にあたっての配慮
・現代の高校生が読むに値するテーマを追求した新鮮で親しみやすい作品や、評価の定まってい
る基本的な作品をバランスよく配置した。
・巻末に「読書の広場」として、「星の王子さま」「鉄道員」を親しみやすい紙面で収録し、自発
的な読書生活への導入となるよう配慮した。
●教材化の工夫
教材化にあたっては、生徒の興味・関心を喚起しつつ、言語活動を通して、生徒が主体的に学
習に取り組めるよう配慮し、以下のような工夫を施した。
1
脚注の欄に、
「語注」
「設問」
「注意する語句」などを適切に付けるとともに、各教材末に「学
習のポイント」を設け、内容の理解と表現・言語事項の学習を実践的に行うことができるよう
配慮した。
2
特に漢字学習については、重要な漢字を抜き出し、脚注欄にまとめて掲げたり、各教材末に、
適宜、漢字の練習問題「漢字レベルアップ」を設けるなどの工夫をした。
3
適宜「読書の窓」の項を設け、教材に関連した書籍を紹介し、解説を施すことで、読書生活
を豊かにし、生涯にわたって本に親しむ態度をはぐくめるよう配慮した。
4
学習内容に即した写真や図をカラー印刷とし、イラストを多数収録するなどして、いっそう
学習効果を高めることができるよう配慮した。
-19-
単元・教材一覧
【Ⅰ】
1 明日をひらく
「迷う」力のすばらしさ
闇がなければ
2 小説を楽しむ(一)
パラグアイのオムライス
ナイン
*読書の窓1
【Ⅱ】
石田衣良
角田光代
村上龍
井上ひさし
3 暮らしの中のことば
言葉は変わるもの、されど伝承すべきもの
北原保雄
情報の力関係
佐藤雅彦
*社会生活と文章
4 ユーモアとゆとり
ももこのいきもの図鑑
さくらももこ
〈人生相談〉どうにかなる人生
町田康
空飛ぶ魔法のほうき
あわやのぶこ
*読書の窓2
5 詩を味わう
小諸なる古城のほとり
小景異情
六月
コスモス
島崎藤村
室生犀星
茨木のり子
吉田加南子
1 若い人たちへ
どんな人になりたかったか?
夢を建てる人々
大江健三郎
林望
2 小説を楽しむ(二)
待合室
おぼろ月
内海隆一郎
藤沢周平
3 伝統を受け継ぐ
ひかりのどけき春の日に――日本人と桜
森本哲郎
殺し文句は永遠に――恋する伊勢物語
俵万智
和の思想、間の文化
長谷川櫂
4 短歌・俳句に親しむ
短歌・俳句
5 社会に活きる
幸せの分量
稼ぐだけが目的か
鉄を削る
*読書の窓4
6 名作を読む(二)
こころ
立松和平
坂東眞理子
小関智弘
夏目漱石
6 「自然」を考える
ゴリラの思いやり
山極寿一
7 現代を考える
ウサギの耳はなぜ長い?
上田恵介
家族化するペット
山田昌弘
人工の自然――科学技術時代の今を生きるため 「検索」時代における読書
藤原智美
に
坂村健
*読書の窓3
〈読書の広場〉
星の王子さま
サン・テグジュペリ
7 名作を読む(一)
鉄道員
浅田次郎
山月記
中島敦
*読書の窓5
-20-
発行者の
番号・略称
104
数研
教科書の
記号・番号
現B
教 科 書 名
現代文B
312
代表著作者 坪内稔典
■編集の基本方針
(1) 全体の構成は、指導の実用を考慮して、第一章と第二章の二部構成とした。単元は、ジャンル
別単元にした。
(2) 近代以降のさまざまな文章を、幅広いテーマ・ジャンルでバランスよく取り上げた。豊富な文
章を読み批評することを通して、ものの見方や考え方に拡がりや深みをもたせることができるよ
う工夫した。
(3) 「話すこと・聞くこと」
「書くこと」の学習は、
「読むこと」の学習と関連づけながら学習でき
るよう配慮した。実用的な文章についても「表現編」を設けて、
「話すこと・聞くこと」
「書くこ
と」
「読むこと」の指導事項や言語活動を具体的に提示した。
■編集上の留意点及び特色
全体について
(1) 本文下段には、本文中の語句を解説した語注、読解する際に注意したい箇所を確認するために
有効な発問、語彙力の定着に役立つ注意する語句を掲載した。
(2)
各教材末には、「学習」
「発展」
「ことばと表現」の各設問を設け、「話すこと・聞くこと」「書
くこと」「読むこと」の指導事項を扱った。
(3) 教材の理解にとどまらず、教材に関連したテーマの理解を深めたり、読書活動につなげたりで
きる「ズームアップ」コーナーを設けた。
(4) 見返しや巻末「資料編」に参照用資料を掲載して、学習の手助けとなるように工夫した。特に
「近代」についての理解をうながす資料を充実した。
各ジャンルについて
(1) 評論は、論旨の読解に適した文章、近代を理解して現代の課題に目を向けることができる文章、
思考を鍛える文章を積極的に収録した。新しい評論を多めに収録しつつ、長年定評のある評論も
収録している。
(2) 小説は近代以降の評価の定まった作品と高校生が親しみやすい現代の作品を収録した。人物・
情景・心情をとらえたり、表現を味わうのに適する作品を選んだ。
(3) 「表現編」では、実用的な文章として高校生に身近な「広告」
「報告書」
「小論文」を扱い、現
代の社会生活で情報を使いこなす学習を言語活動を通して行うことができるようにした。
-21-
■教科書の構成
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第二章・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第一章・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
評論(一) 胆力について
手の変幻
小説(一) 山月記
内田 樹
評論(一) 「文化が違う」とは何を意味するの
清岡卓行
か?
岡 真理
中島 敦
日本語は非論理的か
野矢茂樹
舞姫
森 鴎外
評論(二) ホンモノのおカネの作り方
小説(一)
岩井克人
評論(二) 「である」ことと「する」こと
ヒトはなぜことばを使えるか
詩
丸山真男
山鳥 重
人はなぜ働かなくてはならないの
「内的成長」社会へ
上田紀行
か
小浜逸郎
発車
吉原幸子
赤い繭
安部公房
富士
金子光晴
朝のヨット
山川方夫
永訣の朝
宮澤賢治
小諸なる古城のほとり
島崎藤村
小説(二)
評論(三)
評論(三) 世代間倫理としての環境倫理学
加藤尚武
コピーの芸術
佐々木健一
メディアのテロル
山田登世子
小説(三)
檸檬
梶井基次郎
評論(四)
エコロジーのミューズを求めて
科学・技術の歴史の中での社会
今福龍太
村上陽一郎
小説(二)
擬似群衆の時代
港 千尋
三月の風
阿部 昭
果汁
小川洋子
評論(四) 消費されるスポーツ
多木浩二
越えてきた者の記録
リービ英雄
評論(五)
顔の所有
鷲田清一
中村雄二郎
《資料編》
近現代文学史年表
夏目漱石
評論(五) 虚構の知恵・
「ウソ」の効用
文学のふるさと
若林幹夫
仮面
短歌と俳句 短歌・俳句
小説(三) こころ
未来都市は今
これだけは覚えておきたい 近代・現代のキー
ワード
大浦康介
漱石が描いた日本の近代
坂口安吾
評論・小説教材一覧
《表現編》
表現1 広告
表現2 報告書
表現3 小論文
-22-
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
教 科 書 名
精選 現代文B
117
明治
現B 313
代表著作者 中島国彦 久保田淳 中村 明
黒井千次
Ⅰ 編集の基本方針と編集上の留意点及び特色
A 編集の基本方針
1 文章の的確な読解を通して、客観的に理解・認識する力、主体的に思考・判断する力を養
う。
2 文学作品を通して、日本語の美しさや表現の豊かさを味わい、その読解によって、自分自
身や他の世界に対する感受性や想像力を育む。
3 現代社会において求められる多様な言語能力を養うため、自身の考えを効果的に伝える表
現力・コミュニケーション力を高める。
4 生涯にわたり読書に親しむ習慣を身につける。
B 編集上の留意点及び特色
1 もっとも基本的で価値が高く、親しみやすい教材
各種の作品・文章の中から獲得すべき価値を多く有し、親しみやすいものを、生徒の心情
や発達の段階を考慮し、論理的な文章、文学的な文章、または実用的な文章を含めて幅広く
選びました。また、言語文化に対する関心や理解を深めるため、言語活動が十分行われるよ
う適切に選定しました。
2 ジャンル別、前編・後編の単元構成
単元の構成は、原則としてジャンル別単元構成としました。また、学習が系統的かつ具体
的に行われることを期待し、大きく「前編」と「後編」に分けました。
単元の配列は、易から難へと進むよう心がけました。また、年間を通じて学習が深められ、
さらに発展できるように配慮しました。
3 見やすいデザイン
生徒の想像力を豊かにし、教材に取り組みやすいよう、デザインに配慮しました。カラー
を多く使い、図版やイラストも適宜カラー化いたしました。
-23-
Ⅱ 教科書の編成
[前編]
[後編]
桜との出会い 馬場あき子 1 評論(1)
1 随想
本を積んだ小舟
―ファーブル『昆虫記』
グローバリゼーションの光と影 小熊英二
異文化理解 青木 保
宮本 輝
山月記 中島 敦
2 小説(1)
檸檬 梶井基次郎
2 小説(1)
兵隊宿 竹西寛子
3 評論(1)
この瞬間を歴史に刻む 金森 修
猫は後悔するか 野矢茂樹
3 評論(2)
脳のなかの古い水路 福岡伸一
「である」ことと「する」こと 丸山真男
小景異情 室生犀星
夏目漱石『現代日本の開化』から
4 詩
永訣の朝 宮沢賢治
およぐひと 萩原朔太郎
4 詩
高度 小池昌代
二十億光年の孤独 谷川俊太郎
石を蹴る 平田俊子
創作への導き 写真と言葉の響き合い
5 評論(2)
5 評論(3)
近代都市のレトリック
釣りのハイパー・セミオティクス 中沢新一
陣内秀信
文学史はなにを るのか 橋本 治
芸術を楽しむ 長谷川宏
群衆の顔 港 千尋
―スカイラインと塔状建築
ハキリアリ 小川洋子
6 小説(2)
6 小説(2)
舞姫 森 鷗外
バブーシュカ よしもとばなな 7 評論(4)
「名づけ」の精神史 市村弘正
〈読み〉の楽しみ 丸山圭三郎
科学と世界観 村上陽一郎
7 評論(3)
意味論的旅と越境 今福龍太
8 短歌・俳句
いのちのかたち 西谷 修
牡丹花は咲き定まりて(短歌 12 首)
吹きおこる秋風(俳句 12 句)
8 短歌・俳句
昼ながら幽かに光る(短歌 12 首) 9 評論(5)
私の個人主義 夏目漱石
金剛の露(俳句 12 句)
9 評論(4)
モードの視線 鷲田清一
付録
四字熟語一覧・小論文の書き方
身体という受動性 細見和之
10 小説(3)
11 実用的な文章
こころ 夏目漱石
日本近・現代文学史年表
見返し
夏目漱石・宮沢賢治・森鷗外参考図録
『桜との出会い』参考図録
報道文と判決文
企画書を書く
-24-
創作への導き
絵と言葉の響き合い
創作への導き
発見と言葉の響き合い
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
教 科 書 名
高等学校 現代文B
117
明治
現B 314
代表著作者 中島国彦 久保田淳 中村 明
黒井千次
Ⅰ 編集の基本方針と編集上の留意点及び特色
A 編集の基本方針
1 文章の的確な読解を通して、客観的に理解・認識する力、主体的に思考・判断する力を養
う。
2 文学作品を通して、日本語の美しさや表現の豊かさを味わい、その読解によって、自分自
身や他の世界に対する感受性や想像力を育む。
3 現代社会において求められる多様な言語能力を養うため、自身の考えを効果的に伝える表
現力・コミュニケーション力を高める。
4 生涯にわたり読書に親しむ習慣を身につける。
B 編集上の留意点及び特色
1 もっとも基本的で価値が高く、親しみやすい教材
各種の作品・文章の中から獲得すべき価値を多く有し、親しみやすいものを、生徒の心情
や発達の段階を考慮し、論理的な文章、文学的な文章、または実用的な文章を含めて幅広く
選びました。また、言語文化に対する関心や理解を深めるため、言語活動が十分行われるよ
う適切に選定しました。
2 ジャンル別、前編・後編の単元構成
単元の構成は、原則としてジャンル別単元構成としました。また、学習が系統的かつ具体
的に行われることを期待し、大きく「前編」と「後編」に分けました。
単元の配列は、易から難へと進むよう心がけました。また、年間を通じて学習が深められ、
さらに発展できるように配慮しました。
3 見やすいデザイン
生徒の想像力を豊かにし、教材に取り組みやすいよう、デザインに配慮しました。カラー
を多く使い、図版やイラストも適宜カラー化いたしました。
-25-
Ⅱ 教科書の編成
[前編]
[後編]
1 随想
1 随想(1)
はじめての失敗 平出 隆
おまえはどこに立っている 姜 尚中
月あかり雪あかり花あかり 青木 玉
マスク 干刈あがた
詩を翻訳する少年 リービ英雄 2 小説(1)
山月記 中島 敦
2 小説(1)
オデュッセイア 恩田 陸
夜中の汽笛について、 3 評論(1)
あるいは物語の効用について 村上春樹
小説とは何か 三島由紀夫
心の鉱脈 河合隼雄
3 評論(1)
言葉を理解する 長尾 真
4 詩
幸福について 見田宗介
わたしが一番きれいだったとき 茨木のり子
旅上 萩原朔太郎
4 詩
九月の風 黒田三郎
永訣の朝 宮沢賢治
弟に速達で
流星 小池昌代
征夫
創作への導き
5 評論(2)
5 小説(2)
写真と言葉の響き合い
博士の愛した数式 小川洋子
愛づる―時間を見つめる 中村桂子
怖れ
宇宙では「上」も「下」もない? 小浜逸郎
6 小説(2)
邦生
6 評論(2)
ナイン 井上ひさし
あるいは「風」について 橋本 治
白紙 高橋源一郎
物の見えたる光 中野孝次
「世間」とは何か 阿部謹也
7 評論(3)
多様性は人間だけのものか 福岡伸一
7 小説(3)
コンコルドの誤り 長谷川眞理子 8 随想(2)
通潤橋―橋と日本人 上田 篤
舞踏会 芥川龍之介
サフラン 森 鷗外
9 短歌・俳句
わが腕に涙ながして(短歌 10 首)
8 短歌・俳句
風が来てささやくやうに(短歌 10 首)
耕せばうごき(俳句 10 句)
いきいきとほそ目かがやく(俳句 10 句) 10 評論(3)
私の個人主義 夏目漱石
9 評論(4)
絵はすべての人の創るもの 岡本太郎
付録
四字熟語一覧・小論文の書き方
「間」の感覚 高階秀爾
10 小説(3)
11 実用的な文章
こころ 夏目漱石
日本近・現代文学史年表
見返し
夏目漱石・宮沢賢治・森鷗外参考図録
『月あかり雪あかり花あかり』参考図録
報道文と判決文
企画書を書く
-26-
創作への導き
絵と言葉の響き合い
創作への導き
発見と言葉の響き合い
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
143
現B315
教 科 書 名
精選現代文B
筑摩
代表著作者 安藤 宏
編集の基本方針と編集上の留意点および特色
学習指導要領「現代文B」に掲げられた目標を効果的に達成するために、特に以下の点に留意し
て編集しました。
1. 二部構成の編集 学習者の発達の段階と授業時間の割りふりを考慮して、全体の構成はⅠ部、
Ⅱ部に分けたうえでそれぞれ十二単元と十単元とし、各々の教材の内容と配置によって各分野の
有機的な関連付けを図りました。
2.ジャンル別の単元構成 単元構成については、「評論」
「小説」「詩歌」「随想」「実用の文章」と
し、
年間を通して現代文の学習の流れが円滑に進められるよう、単元の組織に意を用いました。
各単元のなかでは、時代や傾向を異にする教材を複数配置することを心がけ、全体に多様で重層
的なふくらみが生まれるよう意を用いました。
3.思考力を深める教材の精選 教材の選定に当たっては、文体、内容とも多種多様なものを取り
上げて、日本語の豊かな言語文化に触れることができるように工夫しました。とくに「国語総合」
との関連を考慮し、
そこでの学習を踏まえて発展的な学習が可能になるよう配慮しました。また、
論理的な文章と文学的な文章、その他様々な文章をかたよりなく組み合わせて構成し、目的や内
容に応じた読み方を通して文章を読解・鑑賞・表現する能力を高めることができるよう意を用い
ました。論理的な文章においては、論理的・科学的な見方や考え方を養うのに役立つような教材
を選び、 論理の展開や要旨を的確にとらえることができるよう、設問等を工夫しました。文学
的な文章においては、主題・構成・叙述などを確かめつつ、人物・情景・心情などを的確にとら
え、表現を味わうことができるよう意を用いました。その他、実用的な文章・翻訳の文章・文語
的な文章・詩歌など様々な文章を取り上げ、人間・社会・自然などについて自分の考えを深めた
り発展させたりすることができるようにしました。また、すべての教材の冒頭に、学習の際に注
意すべき点等を「視点」として掲げ、教材学習の目標が明確になるようにしました。
5.シャープなレイアウトとカラー図版 全体にシャープで美しい版面を心がけて、本文・注・手
引きなどのレイアウトに配慮しました。また、学習の効率化と活性化を図るため、ページによっ
ては多色刷りを用い、必要かつ十分な図版や地図などを適宜カラーで掲載しました。
6.手引き・脚問・語句のまとめなど 読解上注意すべき箇所に脚問を置き、手引き(予習・構成・
読解・表現)では、各教材への理解を深め、学習活動を充実させるためのポイントを示しました。
また、評論教材の「キーワード」を各教材の末尾で詳しく解説しました。
-27-
教科書の構成・目次一覧
◆第一部
◆第二部
情報の彫刻 原研哉
絵画の二十世紀
前田英樹
ラップトップを抱えた「石器人」
長谷川眞理子
虚ろなまなざし 藤野先生
アイオワの玉葱 長田弘
山月記 中島敦
岡真理
魯迅/竹内好 訳
思考バイアス 池内了
つながりと秩序 北田暁大
トースト絵画 大竹伸朗
道について
小池昌代
物語るという欲望 内田樹
Not I, not I...
中沢新一
声の諸相 辺見庸
貧の意地――新釈諸国噺――
太宰治
水かまきり 川上弘美
チャンピオンの定義 大江健三郎
陰翳礼讃 谷崎潤一郎
異時代人の目 若桑みどり
神話する身体 安田登
無常ということ
文学の仕事 加藤周一
小説とは何か
路地の奥の家 リービ英雄
三島由紀夫
(参考)遠野物語
空と風と星と詩 茨木のり子
ファンタジー・ワールドの誕生 小林秀雄
舞姫
柳田國男
森鷗外
〈羅針盤2〉
「舞姫」と近代小説の誕生
今福龍太
ことばへの問い 熊野純彦
ふわふわ 鷲田清一
死と向き合う
清水哲郎
科学・技術と生活空間 村上陽一郎
貨幣共同体
岩井克人
こころ 夏目漱石
表札 石垣りん
(参考)現代日本の開化 夏目漱石
夜がやって来る 石原吉郎
〈羅針盤1〉夏目漱石と「こころ」
俳句
ノスタルジアと「かわいい」
四方田犬彦
沈黙
村上春樹
ポストプライバシー
阪本俊生
日本文化私観 坂口安吾
リスク社会とその希望
言語が見せる世界 野矢茂樹
〈羅針盤3〉小論文の書き方
I was born 吉野弘
サーカス 中原中也
◆付録
永訣の朝 宮澤賢治
短歌
死にたまふ母
斎藤茂吉
手紙・報告
-28-
大澤真幸
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
教 科 書 名
現代文B
143
筑摩
現B316
代表著作者 紅野謙介
編集の基本方針と編集上の留意点および特色
学習指導要領「現代文B」に掲げられた目標を効果的に達成するために、特に以下の点に留意し
て編集しました。
1.領域別・ジャンル別の単元構成 近代以降の様々な文章を的確に理解するために、
「評論」
「小説」
「詩・短歌」「詩・俳句」
「記録」
「随想」
「実用の文章」の分野別の単元構成とし、各々の教材の
内容と配置によって各分野の有機的な関連付けを図りました。各単元内の教材の配列は変化 ・ 発
展の豊かな学習を意図し、年間を通して現代文の学習の流れが円滑に進められるよう、単元の組
織に意を用いたほか、二年間にわたる履修を想定して、全体を二部に分けました。すべての教材
の冒頭に、学習の際に注意すべき点等を「視点」として掲げ、教材学習の目標が明確になるよう
にしました。
2.発達段階に応じた教材の厳選 「国語総合」とのつながりを考慮しつつ、その発達段階での適
時性に配慮し、言語の教育としての立場を明確にしながら充実した学習が可能になるよう教材の
選定などに意を用いました。また、教材として適度な長さ、なおかつ奥行きのある文章を選りす
ぐり、適切な話題や題材を調和的に精選して、学習指導を進める上で支障を生ずる恐れのないよ
うに配慮しました。
3.教材の選定 ものの見方、感じ方、考え方を深め、進んで読書することによって、国語の向上
を図り人生を豊かにする態度を育てるために、近代以降のすぐれた文章から、言語文化の特質が
理解でき、豊かな人間性を養うことができる教材を精選し、さらに、文章の基本的諸形態にわた
るよう配慮するとともに、多様な作品に触れられるように教材を構成しました。また、適切に表
現する能力を高めるために、各教材に付した「学習の手引き」(特に「表現」)で表現する能力の
育成に資する課題を掲げました。さらに、コラムとして「小論文の書き方」を設け、まとまった
文章を書く能力が育成できるよう意を用いました。
4.シャープなレイアウトとカラー図版 全体にシャープで美しい版面を心がけて、本文・注・手
引きなどのレイアウトに配慮しました。また、学習の効率化と活性化を図るため、ページによっ
ては多色刷りを用い、必要かつ十分な図版や地図などを適宜カラーで掲載しました。
5.手引きや脚問、コラムなど 読解上注意すべき箇所に脚問を置き、手引き(理解・表現)では、
各教材への理解を深め、学習活動を充実させるためのポイントを示しました。また、教材の読解
に役立つ「読解の窓」
「キーワード」を各教材の手引きの下に示すことで、それぞれの教材を立
体的に理解できるよう意を用いました。
-29-
教科書の構成・目次一覧
◆ 第一部
◆ 第二部
【はじめに】
歩く人 長田弘
【評論一】 考える言葉 市村弘正
【評論一】 「生」の音楽という幻想 渡辺裕
模倣と「なぞり」
尼ヶ崎彬
地図の想像力 若林幹夫
変貌する聖女 川島慶子
【小説一】 山月記 中島敦
【小説一】 捨てない女 多和田葉子
ベル・エポック 絲山秋子
トカトントン 太宰治
【評論二】 ことばがつくる女と男 中村桃子
【随想】
鈴虫の間、ぼくの六畳間 科学者と頭 寺田寅彦
アーサー・ビナード
〈魂〉の考え方 池田晶子
【評論二】 絵画は紙幣に憧れる 椹木野衣
【詩・短歌】
邪宗門秘曲 北原白秋
メディアと倫理 和田伸一郎
小景異情 室生犀星
陰翳礼讃 谷崎潤一郎
永訣の朝 宮澤賢治
【詩・俳句】
祝婚歌 吉野弘
旅情 石垣りん
短歌 【評論三】 ラムネ氏のこと ブリキの宇宙ロケット 辻征夫
坂口安吾
俳句
白 原研哉
骨とまぼろし 真木悠介
【小説二】 鞄 安部公房
何のための「自由」か 仲正昌樹
濃紺 幸田文
科学/技術のゆくえ 加藤尚武
【評論四】 桜が創った「日本」
佐藤俊樹
【小説二】 舞姫 森鷗外
記憶の満天 西谷修
【評論四】 わたしのいない場所 細馬宏通
物語と歴史のあいだ 野家啓一
隠れん坊の精神史 藤田省三
【小説三】 こころ 夏目漱石
【記録】 竹田青嗣
清光館哀史 柳田國男
【評論五】
「である」ことと「する」こと 丸山眞男
【実用の文章】 手紙
報告
【小説三】 藤野先生 魯迅/竹内好 訳
海に住む少女 シュペルヴィエル/永田千奈 訳
【評論五】 [コラム]小論文の書き方
◆ 付録
【近現代文学史】
-30-
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
183
第一
現B 317
教科書名
高等学校 現代文B
代表著作者 東郷克美
■編集の基本方針と編集上の留意点および特色■
1ニ∼三年生の通年履修を想定──「国語総合」履修後の二∼三年次での使用を想定して,三年
間を見通した教材配当を行いました。生徒の発達段階に応じて柔軟に学習できるよう,全体を第
Ⅰ章と第Ⅱ章に分け,教育現場の実態に即応し,体系的に読解・鑑賞方法が修得できるよう,ジ
ャンル別の単元構成にしました。二年次での教材として評価の定まっている『山月記』『ここ
ろ』は第Ⅰ章に,三年次での教材として評価の定まっている『舞姫』は第Ⅱ章に採録しました。
『舞姫』には,本文内容の理解がスムーズにできるよう,必要に応じて現代語訳をつけました。
2教材の選定──文章が明晰で,できるだけ完結性のあるまとまった作品を取り上げました。ま
た,生徒の興味・関心を呼びおこし,自己の主体的問題として取り組めるような社会性のある作
品を取り上げました。人物・内容ともに幅広い分野にわたってバラエティーに富んだものとし,
やや高度な作品も交えて,ものの見方・考え方を深められるように,評論に重点を置いた編集を
しました。さらに「実用の文章」として,記事・記録文などの実用的な文章も取り上げました。
3創作的な活動,言語活動にも配慮──「創作の楽しみ」では,短歌と俳句を取り上げ,学習活
動が行いやすいように,テーマ別に作例を配し,解説を施しました。
「言語活動」では,生徒自
らが言語活動を行えるよう,情報の探し方や報告文(レポート)の書き方などについて,具体的
な手順と方法を示しました。
4学習課題・注・レイアウトの工夫──本文の理解を深めたり,学習の手がかりを示したりする
ため,学習課題や注などに工夫をこらしました。
●「学習」
「言葉と表現」の二項目に分けて学習課題を設定しました。
「学習」では,教材理解の
ための手がかり,学習活動のポイント,発展的な課題が得られるようにしました。「言葉と表
現」では,教材中に使われている表現を自分のものとできるような課題を設定し,また,言葉
や漢字を取り上げて,語彙力や,常用漢字を基本とした多角的な漢字の力が身につけられるよ
うにしました。ほか,
「注意すべき語句」として,本文に出てくる注意するべき語句や慣用表
現などをまとめて示しました。
●注の欄には,本文を読解するうえで注意すべき事柄を,
「問」の形で掲げました。
●巻頭に「読書のしるべ」を置き,採録した教材の原典書籍を紹介しました。
●本文や注の内容を視覚的にも理解できるように,脚注欄も含めて,写真で見せることができる
資料は,写真で見せることを原則としました。
-31-
教科書の構成
<第Ⅰ章>────────────────
<第Ⅱ章>────────────────
●評論(一)
●評論(一)
「美しい」を探す旅に出よう
田中真知
写真の持つ力
長倉洋海
手の変幻
清岡卓行
未来世代への責任
岩井克人
●小説(一)
●小説(一)
山月記
中島 敦
●評論(二)
歳時記について
山本健吉
日本語史の「当たり前」
小林 隆
ちがう人間ですよ
永訣の朝
三浦哲郎
言語が見せる世界
野矢茂樹
いのちのかたち
西谷 修
長谷川龍生
足と心
中桐雅夫
宮沢賢治
冬の日
以倉紘平
自然の背後に隠れて居る
日本人の「顔」
中西雅之
自己とは一つの物語である
榎本博明
萩原朔太郎
●評論(三)
身体の個別性
●小説(二)
浜田寿美男
目に見える制度と見えない制度 中村雄二郎
夏目漱石
●小説(二)
●評論(四)
働かないアリに意義がある
おおるり
●詩
●評論(三)
こころ
重松 清
●評論(二)
●詩
わたしが一番きれいだったとき 茨木のり子
タオル
舞姫
長谷川英祐
森 鷗外
●評論(四)
メディアの豊かさ
古郡廷治
定型があってこそおもしろい
高野公彦
反アート入門
椹木野衣
句を切る
長谷川櫂
言語活動
●小説(三)
創作の楽しみ・短歌と俳句
●評論(五)
動的平衡
福岡伸一
●小説(三)
恩田 陸
バグダッドの靴磨き
米原万里
芥川龍之介
檸檬
梶井基次郎
●評論(五)
トランス・サイエンスの時代 村上陽一郎
骰子の七の目
枯野抄
現代日本の開化
夏目漱石
「である」ことと「する」こと
丸山真男
言語活動
情報の探し方
●評論(六)
報告文(レポート)の書き方
「グローバル化」の中の異文化理解 住原則也
研究発表のしかた
連帯という言葉の意味
内山 節
意見文の書き方
●実用の文章
要約のしかた
注連縄―つつましく貧しく清楚な形 柳 宗理
東京タワー―揺れる天空で決死の塗装
田中哲男
ノーベル賞VS.イグ・ノーベル賞 竹内 薫
-32-
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
183
第一
現B 318
教科書名
高等学校 標準現代文B
代表著作者 東郷克美
■編集の基本方針と編集上の留意点および特色■
1二∼三年の通年履修を想定──「国語総合」履修後の二∼三年次での使用を想定して教材配当
を行いました。生徒の発達段階に応じて柔軟に学習できるよう,第Ⅰ章と第Ⅱ章とに分け,教
育現場の実態に即応し,体系的に読解・鑑賞方法が修得できるよう,ジャンル主体の単元構成
にしました。
2親しみやすい作品を多く選定──文章が明晰で,できるだけ完結性のあるまとまった作品を取
り上げました。また,生徒の興味・関心を呼び起こし,自己の主体的問題として取り組めるよう
な社会性のある作品を取り上げました。評論・随想教材は,生徒にとって身近な話題を扱った親
しみやすい作品を優先的に取り上げるよう留意しました。小説教材は,現代的な内容の作品と,
教育現場で評価の定まっている作品とをバランスよく採録しました。さらに「実用の文章」で
は,記録文や科学記事といった,現代の社会で必要となる実用的な文章を取り上げました。また,
巻頭には読書への興味づけとして「読書のしるべ」を置き,採録作家と出典とした書籍につい
ての紹介を掲載しました。
3言語活動への配慮──「言語活動」として,第Ⅰ章「創作の楽しみ」では短歌と俳句を取り上
げ,学習活動が行いやすいように,テーマ別に作例を配し,解説を施しました。また,第Ⅱ章
には,生徒自らが言語活動を行えるよう,情報の探し方や報告文(レポート)の書き方などに
ついて,具体的な手順と方法を示しました。
4学習課題・注などの工夫──本文の理解を深めたり,学習の手がかりを示したりするため,学
習課題や注などに工夫をこらしました。
●「学習」
「言葉と表現」
「漢字」の三項目に分けて学習課題を設定しました。
「学習」では,教
材理解のための手がかり,学習活動のポイント,発展的な課題が得られるようにしました。
「言葉と表現」では,教材中に使われている表現を自分のものとできるような課題を設定し
ました。
●「注意する語句」では,教材中で使用されている理解しておきたい語句,身につけておきた
い語句を抜粋して整理しました。
●本文や注の内容を視覚的にも理解できるように,脚注欄も含めて,写真で見せることができる
資料は,写真で見せることを原則としました。
-33-
●教科書の構成
<第Ⅰ章>――――――――――――――――― <第Ⅱ章>―――――――――――――――――
●世界を見つめる
●自己を見つめる
「私」という「自分」
鷺沢 萠
ワスレナグサ
星野道夫
耳を澄ませば世界は広がる
川畠成道
食と想像力
辺見 庸
●小説を読む(一)
●小説を読む(一)
調律師のるみ子さん
いしいしんじ
デューク
江國香織
山本文緒
ひよこの眼
山田詠美
●新しい視点
●新しい発見
新しい地球観
話を聞かせて
毛利 衛
イリュージョンなしに世界は見えない
思い込みの危険性
安斎育郎
物語を発現する力
佐藤雅彦
日高敏隆 ●詩を味わう
食事
●詩を味わう
高階杞一
そこにひとつの席が
黒田三郎
こころ
萩原朔太郎
この世
中江俊夫
日本海
草野心平
永訣の朝
宮沢賢治 ●生への思索
●言葉と生活
経験の教えについて
森本哲郎
〈私〉時代のデモクラシー
宇野重規
情けは人の…
俵 万智
「マジ?」
高山宗東 ●小説を読む(二)
●小説を読む(二)
卒業
魚住直子
バグダッドの靴磨き
米原万里
相棒
内海隆一郎
ナイン
井上ひさし ●短歌と俳句
言語活動
折々のうた
●現代と文化
創作の楽しみ・短歌と俳句
●科学と情報
個人研究と科学
森 博嗣
森 達也
●小説を読む(三)
こころ
八代京子
新しい博物学を
池内 了
山椒魚
井伏鱒二
山月記
中島 敦
芥川龍之介 言語活動
夏目漱石
●実用の文章
情報の探し方
報告文(レポート)の書き方
注連縄―つつましく貧しく清楚な形
研究発表のしかた
柳 宗理
東京タワー―揺れる天空で決死の塗装
意見文の書き方
要約のしかた
田中哲男
ノーベル賞 vs.イグ・ノーベル賞
文化とは何か
●小説を読む(三)
僕らの時代のメディア・リテラシー
鼻
大岡 信
竹内 薫
-34-
発 行 者 の 教
科
書
の
番号・略称 記 号 ・ 番 号
212
桐原
Ⅰ
現B319
教科書名
探求現代文B
代表著作者
亀井秀雄
編修の基本方針及び特色
①指導しやすい2部構成
多様な教育現場の学力レベルと指導形態に対応できるよう「Ⅰ部」
「Ⅱ部」の2部構成とし、
ジャンル別単元とした。
②教材の配置と学習の指針
各教材は、内容のまとまり・指導の時間数を考慮したうえで適切な分量の優れたものを精選
した。また、学習上・指導上の効果を考慮して、より易しいものから難しいものへと配列した。
各教材の末尾には、「読解」「表現」「発展」の問題から成る「学習の手引き」を設け、学習
の指針となるようにした。
③教材の理解と言語の学習
学習者の理解力養成のため、各教材の本文下段には内容理解を促す小問を付したほか、末尾
の「学習の手引き」には内容理解を深め、主題に迫るための「読解」問題を必ず設けた。
また、
〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕の学習に資するため、知っておきた
い重要語句や慣用句を各教材の本文下段にまとめた。
Ⅱ
教育基本法・学習指導要領との関連
教育基本法
「Ⅰ部」に「評論」4単元を設け、多彩な内容を持つ8教材を配した。
第2条第1号
「Ⅱ部」に「評論」5単元を設け、多彩な内容を持つ 10 教材を配した。
第2号
「Ⅰ部・Ⅱ部」に「随想」各1単元を設け、「Ⅰ部」には個人の生き方を考
える2教材を、
「Ⅱ部」には1教材を配した。
「Ⅰ部」の「表現」に実用的な
表現能力を高めるための4項目を、
「Ⅱ部」の「表現」に2項目を設けた。
第3号
「Ⅰ部・Ⅱ部」に「小説」各3単元を設け、自己と他者との関係を考える各
4教材を配した。社会を考える教材として「Ⅰ部」に「『である』ことと『す
る』こと」、
「Ⅱ部」に「市民社会化する家族」
「支配の役割」
「地図の想像力」
を配した。
第4号
「Ⅰ部」に環境を考える教材「鮪に鰯」
「木を伐る人/植える人」を配した。
第5号
平和を考える教材として「Ⅰ部」に「靴の話」
、
「Ⅱ部」に「沙魚」を配した。
-35-
個々の教材の採録にあたっては、全体として、学習指導要領の「2内容」の各事項に沿った指
導ができるよう、優れた表現と構成を持ち、主題や内容が明確で、適度な長さのものを厳選した。
Ⅲ
教科書の編成
〈Ⅰ部〉
1随想
…………………………中村雄二郎
2小説Ⅰ
自己とは何か(あるいはおいしい
牡蠣フライの食べ方)…………
愛のサーカス……………別役
3評論Ⅱ
……………………………村上春樹
檸檬……………………梶井基次郎
実
市民社会化する家族……今村仁司
偽りの答案………………吉田喜重
コペルニクスと神秘思想…………
2小説Ⅰ
山月記……………………中島
……………………………小山慶太
3評論Ⅰ
イスラム感覚……………藤原新也
4随想
沙魚………………………明川哲也
行動としての話し言葉…竹内敏晴
5評論Ⅲ
「普遍性」……………茂木健一郎
4詩
5評論Ⅱ
6小説Ⅱ
敦
天景・猫・死なない蛸・鮪に鰯・
ふと・永訣の朝…萩原朔太郎ほか
6小説Ⅱ
詩人の生涯………………安部公房
科学者とは何か………村上陽一郎
7評論Ⅳ
ファンタジー・ワールドの誕生…
暴力はどこからきたか…山極寿一
……………………………今福龍太
靴の話……………………大岡昇平
霧の風景…………………桑子敏雄
8短歌と俳句
バックストローク………小川洋子
7評論Ⅲ
詩人のふるさと………富岡多惠子
動物の信号と人間の言語…………
麦わら帽子のへこみ……穂村
……………………………大庭
健
短歌八首……………正岡子規ほか
ネットワークとコミュニケーショ
俳句八句……………飯田蛇笏ほか
ン…………………………江下雅之
9小説Ⅲ
木を伐る人/植える人…赤坂憲雄
10評論Ⅴ
舞姫………………………森
弘
鷗外
8小説Ⅲ
こころ……………………夏目漱石
支配の役割……………小坂井敏晶
9評論Ⅳ
「である」ことと「する」こと…
地図の想像力……………若林幹夫
……………………………丸山真男
〈表現〉
〈表現〉
表現1
テーマ型小論文を書く
表現2
短歌を作る
表現3
通信文を書く
表現4
調べて発表する
表現5
課題文型小論文を書く
表現6
文学作品を読んで話し合う
〈付録〉
日本近・現代文学史年表
四字熟語
〈Ⅱ部〉
1評論Ⅰ
常用漢字一覧表
オブジェとイマージュ…高階秀爾
言葉の〈意味〉と〈表徴〉………
-36-
発 行 者 の 教
科
書
の
番号・略称 記 号 ・ 番 号
212
桐原
Ⅰ
現B320
教科書名
現代文B
代表著作者
亀井秀雄
編修の基本方針及び特色
①指導しやすい2部構成
多様な教育現場の学力レベルと指導形態に対応できるよう「Ⅰ部」
「Ⅱ部」の2部構成とし、
ジャンル別単元とした。
②教材の配置と学習の指針
各教材は、内容のまとまり・指導の時間数を考慮したうえで適切な分量の優れたものを精選
した。また、学習上・指導上の効果を考慮して、より易しいものから難しいものへと配列した。
各教材の末尾には、「読解」「表現」「発展」の問題から成る「学習の手引き」を設け、学習
の指針となるようにした。
③教材の理解と言語の学習
学習者の理解力養成のため、各教材の本文下段には内容理解を促す小問を付したほか、末尾
の「学習の手引き」には内容理解を深め、主題に迫るための「読解」問題を必ず設けた。
また、
〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕の学習に資するため、知っておきた
い重要語句や慣用句を各教材の本文下段にまとめた。
Ⅱ
教育基本法・学習指導要領との関連
教育基本法
「Ⅰ部」に「評論」4単元を設け、多彩な内容を持つ8教材を配した。
第2条第1号
「Ⅱ部」に「評論」5単元を設け、多彩な内容を持つ8教材を配した。
第2号
「Ⅰ部・Ⅱ部」に「随想」各1単元を設け、「Ⅰ部」には個人の生き方を考
える2教材を、
「Ⅱ部」には1教材を配した。
「Ⅰ部」の「表現」に実用的な
表現能力を高めるための4項目を、
「Ⅱ部」の「表現」に2項目を設けた。
第3号
「Ⅰ部・Ⅱ部」に「小説」各3単元を設け、「Ⅰ部」には自己と他者との関
係を考える4教材を、「Ⅱ部」には5教材を配した。社会を考える教材とし
て「Ⅰ部」に「『大人になる』ことの曖昧化」、
「Ⅱ部」に「『である』ことと
『する』こと」「市民社会化する家族」を配した。
第4号
環境を考える教材として「Ⅰ部」に「鮪に鰯」
、
「Ⅱ部」に「木を伐る人/植
える人」を配した。
第5号
平和を考える教材として「Ⅰ部」に「靴の話」
、
「Ⅱ部」に「沙魚」を配した。
-37-
個々の教材の採録にあたっては、全体として、学習指導要領の「2内容」の各事項に沿った指
導ができるよう、優れた表現と構成を持ち、主題や内容が明確で、適度な長さのものを厳選した。
Ⅲ
教科書の編成
〈Ⅰ部〉
1随想
畜犬談……………………太宰
3評論Ⅱ
自己とは何か(あるいはおいしい
治
「である」ことと「する」こと…
……………………………丸山真男
牡蠣フライの食べ方)…………
……………………………村上春樹
4随想
沙魚………………………明川哲也
カフェの開店準備………小池昌代
5評論Ⅲ
日本文化私観……………坂口安吾
2小説Ⅰ
山月記……………………中島
敦
言葉の〈意味〉と〈表徴〉………
3評論Ⅰ
ミロのヴィーナス………清岡卓行
…………………………中村雄二郎
6小説Ⅱ
読む……………………外山滋比古
4詩
天景・猫・死なない蛸・鮪に鰯・
5評論Ⅱ
白…………………………原
7評論Ⅲ
市民社会化する家族……今村仁司
研哉
コペルニクスと神秘思想…………
言葉は「ものの名前」ではない…
……………………………小山慶太
……………………………内田
6小説Ⅱ
樹
8短歌と俳句
靴の話……………………大岡昇平
麦わら帽子のへこみ……穂村
バックストローク………小川洋子
短歌八首……………正岡子規ほか
イスラム感覚……………藤原新也
俳句八句……………飯田蛇笏ほか
行動としての話し言葉…竹内敏晴
9小説Ⅲ
8小説Ⅲ
こころ……………………夏目漱石
10評論Ⅴ
9評論Ⅳ
科学者とは何か………村上陽一郎
舞姫………………………森
……………………………小浜逸郎
〈表現〉
〈表現〉
表現1
テーマ型小論文を書く
表現2
短歌を作る
表現3
通信文を書く
表現4
調べて発表する
表現5
課題文型小論文を書く
表現6
文学作品を読んで話し合う
〈付録〉
日本近・現代文学史年表
四字熟語
〈Ⅱ部〉
故事成語
常用漢字一覧表
いのちは誰のものか?…鷲田清一
木を伐る人/植える人…赤坂憲雄
2小説Ⅰ
弘
鷗外
「普遍性」……………茂木健一郎
「大人になる」ことの曖昧化……
1評論Ⅰ
文
詩人の生涯………………安部公房
7評論Ⅳ
ふと・永訣の朝…萩原朔太郎ほか
濃紺………………………幸田
檸檬……………………梶井基次郎
-38-
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