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スタジアムを擁するサッカーの町
鹿島アントラーズのホームグラウンド 「鹿島サッカースタジアム」 。2002 年に 開催された日韓ワールドカップでは試合 会場にもなった。 けられており、地域での力 の入れようがわかる。 特 徴 的 な の は、 地 元 自 治体と地元企業が一体とな り、同チーム設立を町づく りの柱として進めてきたこ とだ。株主には、鹿島港に 立地する企業も何社か名を 連ねている。地域に根ざし てきたチームだけに、地元 ファンの応援熱はとりわけ 高いようである。 * 地元の雇用や経済発展に おいて、鹿島港が果たして いる役割は大きい。一方で自治体や住民の理解と受け入れ があってこそ、企業の工業活動が維持されているという側 面もあり、実は港と市民生活が密接に関わり合っている。 これまで工業港として発展してきた鹿島港も、首都圏の 物流拠点として、商業港の役割も求められるようになって きた。増大する一般公共貨物の取り扱いに対応するため、 南公共ふ頭(8バース)に加え、平成 14 年からは北公共 「鹿島アントラーズクラブハウス」内にあるショップでは、背 番号つきユニフォームや応援グッズなどが販売されている。 ■スタジアムを擁するサッカーの町 鹿島はJリーグ・鹿島アントラーズの本拠地である。住 友金属サッカー団を母体に、鹿嶋市、神栖町、波崎町を 中心とする近隣地域をホームタウンとするプロチームとし て、 平成3年 10 月に誕生した。鹿嶋市内には鹿島サッカー スタジアム、アントラーズクラブハウスなど関連施設が設 「茨城県栽培漁業センター」のアワビ屋外飼育水槽。採卵と採苗を経 て培養し、この水槽内で 22 ミリになるまで育成してから放流している。 ふ頭の一部供用が開始された。現在、北公共ふ頭では2バー 芝生内にも自由に立ち入りでき る港公園は、市民の憩いの場。 背後に見える食品サイロには、 大豆や小麦などを保存する。 スを建設中。将来的には、コンテナも取り扱える多目的バー スとして、ガントリークレーンが整備 される計画だ。 工業港といえば、なかなか身近には 感じにくいもの。しかし、実際に足を 向け、モノづくり工程の一端を垣間見 たり、海外からの貨物船を見ることに よって、新たな発見があるかもしれな い。港が産業の基盤を支えていること も改めて実感できる。 東国三社の一つ鹿島神宮は、事始め、起業、 開運などにご利益があるという。写真は重 要文化財の楼門。 (文/小野寺明子 写真/坂本政十賜) 22