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経営所得安定対策の概要

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経営所得安定対策の概要
はじめに
経営所得安定対策では、担い手農家の経営の
安定に資するよう、諸外国との生産条件の格差
から生ずる不利を補正する交付金(ゲタ対策)
と、農業者の拠出を前提とした農業経営のセー
フティネット対策(ナラシ対策)を実施してい
ます。
また、食料自給率・食料自給力の維持向上を
図るため、飼料用米、麦、大豆など戦略作物の
本作化を進め、水田のフル活用を図る水田活用
の直接支払交付金を実施しています。
米・麦・大豆等について、需要に応じた生産
の促進と水田農業全体としての所得の向上等に
より、農業経営の安定を図るため、本パンフレ
ットにより対策への理解を深め、対策に加入し
ましょう。
目
Ⅰ
次
経営所得安定対策等の概要
4
1
ゲタ・ナラシ対策の交付対象者
6
2
畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)
9
3
米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策) 12
4
米の直接支払交付金
17
5
水田活用の直接支払交付金
18
6
交付金の交付スケジュール
26
7
対策の加入申請・交付手続き
27
8
経営所得安定対策等の実施体制
32
9
農業経営基盤強化準備金制度
33
Ⅱ
米政策の見直し
35
Ⅲ
TPPの合意内容と対応
39
問い合わせ先一覧
参考
43
経営所得安定対策等の概要
Ⅰ
畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)
【認定農業者、集落営農、認定新規就農者が対象
【水田・畑地共通】 (1,948億円)
(いずれも規模要件はありません)】
※
数量払
対象作物
小麦
二条大麦
六条大麦
はだか麦
大豆
交付対象者の要件については、6~8ページを参照してください。
生産量と品質に応じて交付
対象作物
てん菜
平均交付単価
6,320円/60㎏
5,130円/50㎏
5,490円/50㎏
7,380円/60㎏
11,660円/60㎏
平均交付単価
でん粉原料用ばれいしょ
そば
なたね
7,260円 /t
12,840円 /t
13,030円/45㎏
9,640円/60㎏
注1:小麦は、パン・中華麺用品種を作付けた場合は、数量払に2,550円/60㎏を加算
注2:てん菜の基準糖度は、16.3度
注3:でん粉原料用ばれいしょの基準でん粉含有率は、19.5%
<畑作物の直接支払交付金のイメージ>
面積払(営農継続支払)
当年産の作付面積に応じて、
数量払の内金として交付
交
付
金
数量払
面積払
(営農継続支払)
2万円/10a (そばは、1.3万円/10a)
平均単収
収量
米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)
【認定農業者、集落営農、認定新規就農者が対象
(いずれも規模要件はありません)】
※ 交付対象者の要件については、6~8ページを
参照してください。
米、麦、大豆、てん菜、でん粉原料用
ばれいしょの当年産収入額の合計が
標準的収入額を下回った場合に、減収
額の9割を補てん。
(対策加入者と国が1対3の割合で拠出)
積立金は掛け捨てではありません。
4
(754億円)
水田活用の直接支払交付金
(3,078億円)
戦略作物助成
対象作物
麦、大豆、飼料作物
WCS用稲
加工用米
飼料用米・米粉用米
二毛作助成
耕畜連携助成
交付単価
35,000円/10a
80,000円/10a
20,000円/10a
収量に応じ、55,000円~105,000円/10a
15,000円/10a
13,000円/10a
<飼料用米、米粉用米の交付単価のイメージ>
助成額
(円/10a )
数量払いの単価(傾き):約167円/kg
10.5万
8.0万
産地交付金
地域の作物振興の設計図となる「水田フル
活用ビジョン」に基づき、地域の裁量で麦・
大豆を含む産地づくりに向けた取組を支援
5.5万
380※ 530※ 680※
(標準単収値)
単収(kg/10a)
注1:数量払いによる助成は、農産物検査機関による
数量確認を受けていることが条件
注2:※は全国平均の平年単収(標準単収値)に基づ
く数値であり、各地域への適用に当たっては、市町
村等が当該地域に応じて定めている単収(配分単
収)を適用します。なお、28年産からは、各地域に
おける標準単収値を当年産の作柄に応じて調整しま
す。
米の直接支払交付金
【米の生産数量目標に従って生産した販売農家又は集落営農が対象】
(723億円)
7,500円/10a
◇ 激変緩和のための経過措置として、26年産米から単価を7,500円/10aに削減した上で、
29年産までの時限措置として実施(30年産から廃止)
経営所得安定対策等推進事業
(81億円)
システム運営など経営所得安定対策等の運営に必要な経費を措置するとともに、対策の推進、作付面
積の確認等を行う都道府県、市町村等に対し必要な経費を助成します。
5
ゲタ・ナラシ対策の交付対象者
ゲタ・ナラシ対策の交付対象者は、27年産から認定農業者、集落営農に認定新規就農者を加え
るとともに、規模要件は廃止しました。また、交付対象となる集落営農の要件も2要件に緩和し、
担い手の方が幅広く参加できるようになりました。
また、米価等が下落した際に収入を補てんする保険的制度はナラシ対策のみです。まだ加入さ
れていない方は、28年産に向けて認定農業者等になって、ナラシ対策に加入することをご検討く
ださい。
(1)認定農業者になるには
認定農業者になりたい方は、自らの農業の5年後の目標やその達成に向けた取組等
を内容とする「農業経営改善計画」を作成し、市町村に申請します。市町村は、その
計画の内容が、市町村の設定した目標とすべき水準(基本構想)に照らして適切なも
のであるか等を審査し、認定します。
「農業経営改善計画」の書き方、
経営内容の分析などは、市町村、
農協、普及指導センター等が
サポートしてくれるよ!
~認定までの流れ~
農業者自らが
「農業経営改善計画」を作成
農林水産省のHPから「農業経営
指標」を活用して、自分の経営
状況などが簡単に
チェックできるんだ。
市町村へ申請
市町村が認定
認定農業者
自ら経営改善に取り組むやる気のある方であれば、
年齢や経営規模を問わず、認定を受けることができ
ます。
(2)認定新規就農者になるには
新たに農業経営を営もうとする青年等の方は、経営を開始してから5年後の目標や
その達成に向けた取組等を内容とする「青年等就農計画」を作成し、市町村に申請し
ます。市町村は、その計画の内容が、市町村の設定した目標とすべき水準(基本構
想)に照らして適切なものであるか、審査し、認定します。
~認定までの流れ~
新規就農者自らが
「青年等就農計画」を作成
市町村へ申請
市町村が認定
認定新規就農者
6
「青年等就農計画」の書き方、
経営内容の分析などは、市町村、
普及指導センター、青年農業者等
育成センター、農協等がサポート
してくれるんだ!
既に農業経営を開始している方でも、経営開始5年以
内であれば、青年等就農計画を作成し、認定を受けるこ
とができます。
注) 既に都道府県から認定就農者の認定を受けている方は、改
めて市町村の認定を受ける必要がありますが、手続きの簡素
化がなされていますので、市町村にお問い合わせください。
(3)こんな集落営農が対象になります
集落営農のゲタ・ナラシ対策の要件については、以下の2要件(「組織の規約の作成」、
「対象作物の共同販売経理の実施」)です。
また、「農業経営の法人化」及び「地域における農地利用の集積」については、各市町
村が確実に行われると判断するものとします。
組織の規約の作成
代表者、構成員、総会、農用地や農業用機械等の利用・管理に関する事項等
を定めた組織の規約を作成します。
対象作物の共同販売経理の実施
①集落営農の口座を設けて、②対象品目について組織名義で出荷し、③そ
の販売代金等を組織の口座で受け取り、費用控除後に生じた利益を販売や
出荷をしたすべての構成員に対して配分します。
法人化や農地利用の集積について市町村判断を受けるための流れ
集落営農(特定農業団体を
除く。)は、ゲタ・ナラシ
対策への加入申請前に市町
村へ申し出る。
必要に応じ
書類を提出
集落営農の組織化、法人化の
取組への助成や、法人経営に
必要となる労務・財務管理等
の研修が受けられるよ!
手続き等については、市町村
にお問い合わせください。
通知
市町村が判断
市町村の判断については、8ページの
Q&Aを参照してください。
※
市町村は、市町村の判断の通知を行った後に、ゲタ・ナラシ対策への加入を希望する
集落営農の一覧を作成し、地方農政局等に提出します。
ゲタ・ナラシ対策の加入申請期限は6月30日までとなりますので、それまで
に交付対象者になっていただくようお願いします。また、申請手続きについて
は、27~31ページを参照してください。
7
(4)交付対象者に関するQ&A
Q.
認定農業者になるには規模要件や年齢制限はあるの?
A.
Q.
認定新規就農者になると、どんなメリットがあるの?
A.
Q.
現在の年齢や経営規模で画一的に判断されることはありません。
小さな規模でも、経営の複合化や6次産業化等により所得向上の目
標に向けて取り組む人は認定を受けることができます。
認定新規就農者は、ゲタ・ナラシ対策の対象となるほかに、青
年就農給付金や、無利子の資金である青年等就農資金を活用する
ことができます。
どんな集落営農が市町村から法人化や農地利用の集積が確実と判断されるの?
A.
市町村の判断については、市町村における集落営農の育成方針、集落営農の代表
者や構成員の意識、具体的に行われる取組内容などを総合的に勘案して行われるこ
とになります。
Q.
集落営農の法人化や農地利用の集積については、何年以内に達成するという
計画を立てる必要はないの?
A.
8
法人化や農地利用の集積について、期限を設けた計画は必要はありません。
市町村から法人化や農地利用の集積が確実との判断を受けたら、市町村など
の指導を踏まえながら、それぞれの地域や組織の実情に応じて、着実に進め
てください。
畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)
(1,948億円)
諸外国との生産条件の格差により不利がある国産農産物(麦、大豆、てん菜、でん粉原料用
ばれいしょ、そば、なたね)の生産・販売を行う農業者に対して、「標準的な生産費」と
「標準的な販売価格」の差額分に相当する交付金を直接交付します。支払いは生産量と品質
に応じて交付する数量払を基本とし、営農を継続するために必要最低限の額を面積払(営農継
続支払)として、当年産の作付面積に応じて数量払の内金として先払いします。
【交付対象者】
支援の対象となる農業者は、認定農業者、集落営農、認定新規就農者です(いずれも規模要
件はありません)。交付対象者の要件については、6~8ページを参照してください。
(1)数量払
①
交付対象数量
麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょ、そば、なたねの当年産の出荷・
販売数量
注1:ビール用麦、黒大豆、種子用として生産されるものなどは対象となりません。
注2:てん菜、でん粉原料用ばれいしょは、北海道で生産されるものが対象です。
②
平均交付単価(全国一律)
全算入生産費をベースに算定した「標準的な生産費」と「標準的な販売価格」との差額
分を単位重量当たりの単価で直接交付します。
注1:面積払(営農継続支払)を受けた方は、その交付額を控除して支払います。
注2:実際の交付単価は品質に応じて増減します。10ページを参照してください。
対象作物
数量単価
(参考)
面積換算
小麦
6,320 円/60kg
39,800 円/10a
二条大麦
5,130 円/50kg
35,000 円/10a
六条大麦
5,490 円/50kg
31,700 円/10a
はだか麦
7,380 円/60kg
35,700 円/10a
大豆
11,660 円/60kg
38,100 円/10a
てん菜
7,260 円/t
43,600 円/10a
でん粉原料用
ばれいしょ
12,840 円/t
53,400 円/10a
そば
13,030 円/45kg
18,500 円/10a
なたね
9,640 円/60kg
28,000 円/10a
9
③ 品質に応じた交付単価
麦、大豆等の畑作物は、地域間、農業者間の品質の格差があるため、数量払の
交付単価は、品質に応じて設定しています。
小麦
(円/60kg)
1等
2等
品質区分
(等級/ランク)
A
B
C
D
A
B
C
D
小麦
6,410円
5,910円
5,760円
5,700円
5,250円
4,750円
4,600円
4,540円
等級:被害粒の割合や粒揃いの違いで区分。A~Dランク:たんぱく質の含有率等の違いで区分
※ パン・中華麺用品種については、上記の単価に 2,550円/60kgを加算。
大麦・はだか麦
(円/単位数量)
1等
品質区分
(等級/ランク)
2等
A
B
C
D
A
B
C
D
二条大麦
(50kg当たり)
5,190円
4,770円
4,650円
4,600円
4,330円
3,910円
3,780円
3,730円
六条大麦
(50kg当たり)
5,860円
5,440円
5,310円
5,260円
4,830円
4,410円
4,290円
4,240円
はだか麦
(60kg当たり)
7,650円
7,150円
7,000円
6,910円
6,080円
5,580円
5,430円
5,350円
等級:被害粒の割合や粒揃いの違いで区分。A~Dランク:白度やたんぱく質の含有率等の違いで区分
大豆
(円/60kg)
品質区分(等級)
1等
2等
3等
普通大豆
12,520円
11,830円
11,150円
特定加工用大豆
10,470円
等級:被害粒の割合や粒揃いの違いで区分
特定加工用:豆腐・油揚、しょうゆ、きなこ等製品の段階において、大豆の原形をとどめない用途に使用する大豆
てん菜
(円/t)
品質区分
(糖度)
(+0.1度ごと)
てん菜
+62円
品質区分
16.3度
(でん粉含有率)
(▲0.1度ごと)
7,260円
▲62円
糖度:てん菜の重量に対するショ糖の含有量
そば
でん粉原料用
ばれいしょ
(円/t)
19.5%
(+0.1%ごと)
+64円
(▲0.1%ごと)
12,840円
▲64円
でん粉含有率:ばれいしょの重量に対するでん粉の含有量
(円/45kg)
品質区分
(等級)
1等
2等
そば
14,700円
12,590円
等級:容積重の違いや被害粒の割合で区分
10
でん粉原料用ばれいしょ
なたね
(円/60kg)
品質区分
(品種)
キザキノナタネ
キラリボシ
ナナシキブ
その他の品種
なたね
9,850円
9,110円
(2)面積払(営農継続支払)
① 交付対象面積
麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょ、そば、なたねの当年産の作付面積
注:26年産までは前年産の生産面積に対して交付していましたが、27年産からは当年産に変更しています。
②
交付単価
農地を農地として保全し、営農を継続するために必要最低限の経費が賄える水準
2.0万円 / 10a (そばは1.3万円/10a)
※
③
面積払(営農継続支払)を受けない方には、当年産の出荷・販売数量の確定後に、
数量払の単価により算定した交付金が支払われます。
交付対象者
対象作物の当年産の作付けが確認でき、数量払の交付申請を行う農業者
数量払と面積払(営農継続支払)との関係
交
付
金
数量払
面積払(営農継続支払)
(数量払の際に控除されます。)
平均単収
収量
面積払(営農継続支払)の交付金を受けた農業者は、数量払の交付対象数量を、面積払の交付対象面積で計算し
た個人の単収が、市町村ごと等に設定された基準単収の2分の1に満たない場合には、その理由書を提出していた
だきます。
自然災害等の合理的な理由がない場合は、交付済みの面積払(営農継続支払)の交付金を返還していただきます。
11
米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)
(754億円)
米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)は、農家拠出を伴う経営に着目したセー
フティーネットであり、米及び畑作物の農業収入全体の減少による影響を緩和するための保険
的制度です。
【交付対象者】
支援の対象となる農業者は、認定農業者、集落営農、認定新規就農者です(いずれも規模要
件はありません)。交付対象者の要件については、6~8ページを参照してください。
【対象農産物】
米、麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょです。
※1
※2
ビール麦、黒大豆、種子用として生産されるものなどは対象となりません。
てん菜、でん粉原料用ばれいしょは、北海道で生産されるものが対象です。
(1)ナラシ対策の仕組み
◯
農業者の米、麦、大豆等の当年産の販売収入の合計(当年産収入額)が、
標準的収入額を下回った場合に、その差額の9割を補てんします。
補てん額 =(標準的収入額-当年産収入額)×0.9
◯ 補てんの財源は、農業者と国が1対3の割合で負担します。
◯ このため、補てんを受けるには、農業者からの積立金の拠出が必要となります。
◯ 補てん後の積立金の残額は、翌年産へ繰り越されるため、掛け捨てとはなりま
せん。
都道府県等ごとに算定
米の
差額
10a当たり
標準的
収入額
最近5年
のうち、
最高・最
低を除く
3年の平
均収入
10a当たり
当年産
収入額
麦の
差額
大豆の
差額
・
・
・
×
米の
生産
面積
×
麦の
生産
面積
×
大豆の
生産
面積
農業者1:国3の
割合で負担
品目ごと
の収入差
額を合算
補てん金
収入減
の9割
国
【3】
農業者
【1】
・
・
・
【10a当たり標準的収入額とは】
通常年に想定される収入額として、前年産以前5カ年の収入額のうち、最高年と最低年を除いた3カ年の平均収入額で、
品目ごと、地域ごとに計算しています。各年産の収入額は、米であれば、地域の産地品種銘柄のうち、数量の多い上位3
銘柄平均販売価格に、地域の実単収を乗じて算出します。
【10a当たり当年産収入額とは】
当年産の収入額として、品目ごと、地域ごとに計算しています。当年産の収入額は、米であれば、当年産の地域の産地
品種銘柄のうち、数量の多い上位3銘柄平均販売価格に、当年産の地域の実単収を乗じて算出します。
12
(2)28年産ナラシ対策の加入から補てん金支払までの流れ
①
加入申請(積立申出) 【平成28年4月1日~6月30日まで】
◯ 農業者は、様式第1号「経営所得安定対策等交付金交付申請書」の裏面(29
ページ参照)に、28年産の米、麦、大豆等の生産予定面積等を記入し、地域農業
再生協議会又は支局等に提出してください。
◯ 28年産標準的収入額の算定 【平成28年5月上旬告示予定】
・ 国において、品目ごと・地域ごとの10a当たり28年産標準的収入額を算定します。
②
積立金の拠出 【平成28年5月中旬~7月29日まで】
◯ 農業者の積立額(※)は、国が農業者ごとに算定し、通知します。
※ 加入申請時に申し出た生産予定面積と、毎年5月上旬に告示予定の10a当たり標準
的収入額に基づき算定されます。
◯ 農業者は、標準的収入額から10%減収分まで対応するコース又は20%減収分
まで対応するコースのいずれかを選んで積立金を拠出(※)してください。
※ 前年産からの繰越がある場合は、本来積立すべき額から繰越分を差し引いて拠出
します。
農業者の積立額(20%減収分まで対応するコース(「20%コース」という。)を選択した場合)
=標準的収入額 (品目ごとの「農業者ごとの生産予定面積×地域ごとの10a当たり
標準的収入額」の合計)×20% × 9割 × 1/4(注)
=標準的収入額 × 4.5%
(注) 農業者1:国3の割合で補てんするので、補てん原資の1/4が農業者の負担(積立額)となります。
<積立額(加入時)の算定例>
Aさん(生産予定面積が米6ha、大豆4ha)が20%コースを選択した場合
品目
Aさんの
Aさんの地域の10a Aさんの標準
生産予定面積 当たり標準的収入額 的収入額
①
②
(ha)
③=①×②
(円/10a)
(円)
米
6
125,000
7,500,000
大豆
4
20,000
800,000
合計
8,300,000
Aさんの
積立額
(加入時)
④=
③の合計×4.5%
(円)
373,500
ナラシ対策への加入手続
はこれで完了です!
13
③
補てん金の交付申請 【平成29年4月3日~5月1日まで】
◯ 補てん金は、収穫した翌年の3月31日までの出荷・販売実績(生産実績数量(※
1))に基づき、支払われます。
◯ 農業者は、5月1日までに、交付申請書とともに生産実績数量の証明書類 (※2)
を地域農業再生協議会又は支局等に提出してください。
※1
生産実績数量について
1 米
生産数量目標の範囲内で生産された、農産物検査3等以上のもの
(種子は除く)で、主食用として収穫した年度の3月31日までに
① JAや集荷業者に販売、又は販売を委託して出荷したもの
② 農業者又は農業者から委託を受けた者(JAや集荷業者以外)が、
消費者等に販売することとしたもの
が対象です。
2 麦、大豆等
畑作物の直接支払交付金(数量払)の交付対象数量となったもの
が対象です。
※2
生産実績数量の証明書類について
生産実績数量の証明書類は、
① 農産物検査結果証明書、② 出荷契約書又は出荷伝票
などです。
これらの証明書類は決して捨てずに、交付申請まで大切に保
管してください。
また、交付申請した年の翌年から数えて5年間は大切に保管
してください。
産地
○○
銘柄
県産
コシ
□□
ヒカ
県産
リ
あき
△△
たこ
県産
まち
あき
たこ
まち
等級
数量
1
2
3
1 ,2 0
900
300
0 kg
kg
kg
◯ 28年産収入額の算定 【平成29年5月上旬告示予定】
・ 国において、品目ごと・地域ごとの10a当たり28年産収入額を算定します。
次のページに続きます。
14
◯ 積立額の確定 【平成29年5月中旬~6月頃】
・
国において、出荷・販売実績(生産実績数量)から換算した面積(面積
換算値)に基づき、積立額を再計算し、額を確定します。
再計算した積立額が加入時の積立額より、
① 小さい場合 → 加入時の積立額との差額を返納します。
② 大きい場合 → 加入時の積立額が確定した積立額となります。
<積立額(確定)の算定例>
Aさん(生産実績数量 米25,000kg、大豆8,000kg)の場合
品目
Aさんの
Aさんの地域の Aさんの面積 Aさんの地域の10a
当たり標準的収入額
生産実績数量 28年産単収
換算値
①
②
(kg)
③=①÷②
(kg/10a)
④
(ha)
Aさんの
標準的収入額
Aさんの
積立額
(確定)
⑤=③×④
⑥=
⑤の合計×4.5%
(円/10a)
(円)
米
25,000
500
5
125,000
6,250,000
大豆
8,000
200
4
20,000
800,000
7,050,000
合計
(円)
317,250
Aさんの場合、確定した積立額(317,250円)が加入時の積立額(373,500
円 13ページ参照。)より小さいため、差額(56,250円)が返納されます。
④
補てん金の算定・支払 【平成29年5月中旬~6月頃】
◯ 補てん金の額は、国が農業者ごとの面積換算値に基づき算定し、5月中旬から
6月頃に支払います。
◯ 地域の28年産単収が平年単収の9割を下回った場合は、農業災害補償制度が
発動したとみなし、補てん金の額から共済金相当額を控除します。
補てん金の額
= 標準的収入額(品目ごとの「農業者の面積換算値× 地域の10a当たり標準的収入額」 の合計)
-当年産収入額 (品目ごとの「農業者の面積換算値× 地域の10a当たり当年産収入額」 の合計)
×9割-共済金相当額
次のページの「補てん金の額の算定例」をご覧ください。
15
<補てん金の額の算定例>
(※ 共済金相当額の控除はなかったものとして算定しています。)
① 標準的収入額と当年産収入額を算出します。
Aさんの
Aさんの地域の10a
Aさんの
Aさんの地域の10a
Aさんの
面積換算値 当たり標準的収入額 標準的収入額 当たり28年産収入額 28年産収入額
品目
①
②
③=①×②
(ha)
(円/10a)
④
(円)
⑤=①×④
(円/10a)
(円)
米
5
125,000
6,250,000
105,000
5,250,000
大豆
4
20,000
800,000
24,000
960,000
7,050,000
合計
6,210,000
② 標準的収入額と28年産収入額の差額の9割を算出します。
Aさんの
Aさんの
Aさんの
標準的収入額 28年産収入額 収入差額の9割
⑥=③の合計
(円)
7,050,000
⑦=⑤の合計
⑧=(⑥-⑦)×9割
(円)
6,210,000
(円)
756,000
③ 翌年産への繰越額も算定できます。
Aさんの
収入差額の9割
うち、国からの
補てん額
うち、農業者積立
金からの補てん額
⑨
⑩=⑨×0.75
⑪=⑩÷3
(円)
756,000
⑤
(円)
567,000
ナラシ補てん金として
Aさんに支払われます。
(円)
189,000
積立額(317,250円 15ペー
ジ参照)から、補てんに充てら
れた額(189,000円 ⑪)を差し
引いた額(128,250円)が、翌年
産に繰り越されます。
積立金は、掛け捨てに
はならないんだね。
積立金の翌年産への繰越
◯ 翌年産も引き続きナラシ対策に加入する場合の拠出金は、本来積立すべき額
から、前年産から繰り越された額を差し引いた額となります。
注) 仮に2年目に10%コースを希望する場合は、20%コースの積立額に達するまでは、10%コースの
積立額を納付します。
16
米の直接支払交付金(7,500円/10a)
(723億円)
米については、諸外国との生産条件格差から生じる不利はなく、構造改革にそぐわない
面があることから、26年産米から単価を7,500円/10aに削減した上で、平成29年産までの
時限措置として実施します(平成30年産から廃止します。)。
(1)交付対象者
支援の対象となる農業者は、米の生産数量目標(面積換算値)に従って、販売目的で生産
(耕作)する販売農家・集落営農です。
※
※
※
販売農家については、水稲共済加入者又は当然加入面積未満の者等は販売実績がある者
集落営農については、代表者を定めた規約を作成し、米について共同販売経理を行っているもの
調整水田等の不作付地を有している場合は「不作付地の改善計画(3年を目途に解消)」を作成し、
市町村の認定を受ける必要があります。ただし、前年度までに市町村の認定を受けた方は、新たに発生
した不作付地のみ作成してください。
(2)交付対象面積
交付対象面積は、主食用米の作付面積から、自家消費米相当分として一律10a控除して算定
(種子、醸造用玄米は10a控除の対象外)
※
集落営農は、農業共済資格団体として水稲共済に加入すれば、組織全体の主食用米の作付面積から10a控除
(3)交付単価(全国一律)
7,500円/10a
経営所得安定対策等に申請される方は、農業者年金に関し
て次のことに御注意ください。
農業者年金と経営所得安定対策等の重複申請の発生防止について
- すでに経営移譲をしている方と、これから経営移譲する方へ 農業経営を移譲し、農業者年金の経営移譲年金又は特例付加年金を受給している(受給する
こととなった)方は、原則経営所得安定対策等の申請はできませんので、移譲先の名義で申請す
る必要があります。
農業者年金に関することは、市町村農業委員会にお問い合わせください。
17
水田活用の直接支払交付金
5
(3,078億円)
水田で麦、大豆、飼料用米、米粉用米等の作物を生産する農業者に対して交付金を直接交
付することにより、水田のフル活用を推進し、食料自給率・自給力の向上を図ります。
(1)交付対象者
支援の対象となる農業者は、販売目的で対象作物を生産(耕作)する販売農家・集落営農
です。
※
米の生産数量目標の達成にかかわらず交付の対象となります。
(2)支援内容
①
戦略作物助成
対象作物
交付単価
麦、大豆、飼料作物
35,000円/10a
WCS用稲
80,000円/10a
加工用米
20,000円/10a
飼料用米、米粉用米
収量に応じ、
55,000円~105,000円/10a
<飼料用米、米粉用米の交付単価のイメージ>
助成額
(円/10a)
数量払いの単価(傾き):約167円/kg
10.5万
収量が上がるほど助成額が
増えるのかぁ・・・
努力が報われる仕組みだね!
8.0万
5.5万
380 ※
530 ※
680 ※
単収(kg/10a)
(標準単収値)
・ 数量払いによる助成については、農産物検査機関による数量確認を受けていることを条
件とします。
・ ※は全国平均の平年単収(標準単収値)に基づく数値であり、各地域への適用に当たっ
ては、市町村等が当該地域に応じて定めている単収(配分単収)を適用します。なお、28
年産からは、各地域における標準単収値を当年産の作柄に応じて調整します。
18
②
二毛作助成
 水田における主食用米と戦略作物助成の対象作物、又は戦略作物助成
の対象作物同士の組み合わせによる二毛作を支援します。
15,000円/10a
作付パターン(例)
主食用米 +
麦
+
飼料用米 +
麦
(米の直接支払)
+ 1.5万円
大豆
3.5万円
+ 1.5万円
麦
米粉用米 + 飼料用米
③
交付金額(10a当たり)
5.5~10.5万円 + 1.5万円
5.5~10.5万円 + 1.5万円
耕畜連携助成
 耕畜連携の取組(飼料用米のわら利用、水田放牧、資源循環)を支援します。
13,000円/10a
助成対象
①~③の取組に助成します。
(①~③の取組の同一ほ場での重複助成はできません)
① わら専用稲の生産及び
飼料用米生産ほ場の稲わら利用
② 粗飼料生産水田での
放牧
③ 粗飼料生産水田への
堆肥の散布
P
〈取組要件〉
○子実及び稲わらが飼料又は
飼料の種苗として利用される
こと 等
〈取組要件〉
○放牧頭数が成牛換算で
2頭以上(ha当たり)
○延べ放牧日数が180頭日以上
(例:2頭×90日=180頭日)
等
〈取組要件〉
○たい肥は水田粗飼料作物を給与
した家畜由来のものであること
○自己のたい肥でないこと
○自己の散布でないこと
○散布量が2㌧又は4立米/10a以上
であること 等
交付対象者
耕畜連携の取組を行う水田において、飼料作物等を生産する農業者(耕種農家)
が対象となります。
19
④
産地交付金
基本的運用
 地域で作成する「水田フル活用ビジョン」に基づく、①水田における麦、大
豆等の生産性向上等の取組、②地域振興作物や備蓄米の生産の取組等
を支援します。
 国から配分する資金枠の範囲内で、都道府県や地域農業再生協議会が
助成内容(交付対象作物・取組・単価等)を設定できます。
 また、地域の取組に応じた追加配分(下表参照)を行います。
対象作物
取組内容
追加配分単価
飼料用米
米粉用米
多収品種への取組
12,000円/10a
加工用米
複数年契約(3年間)の取組
12,000円/10a
備蓄米
そば
なたね
平成28年産政府備蓄米の買入
入札における落札
7,500円/10a
※ 平成23年度に県別優先枠として配分
した6万トンについては対象外。
作付の取組
20,000円/10a(基幹作)
15,000円/10a(二毛作)
なお、主食用米作付面積が生産数量目標の面積換算値を下回ることとなる
都道府県に対して追加配分(5,000円/10a)します。
助成内容の設定
 助成内容は以下のルールに即して設定します。
①
戦略作物助成の対象作物に対する助成については、生産性向上等の一定
の取組に対する助成とすること
②
経営所得安定対策等における趣旨を損なうような助成としないこと
(例:品位の低いもののみへの加算)
③
主食用米、輸出用米及び調整水田等の不作付地に対する助成は行わない
こと
④
畑地を対象とする場合の対象作物は、畑作物の直接支払交付金の対象
作物(麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょ、そば、なたね)及び
休閑緑肥とすること(ただし、畑作物の直接支払交付金の対象作物につい
ては、生産性向上等の一定の取組に対する助成とすること)
捨てづくりの防止
・
・
作付けや肥培管理等が不適切な場合(捨てづくり)には交付金は交付されません。
このうち、加工用米については当年産の出荷数量が当初契約数量の8割に満たない場合、
飼料用米、米粉用米については単収が標準単収値から150kg/10aを減じた値に満たない場合、
WCS用稲にあっては近隣ほ場の主食用米の生育状況等と比較して十分な収量が得られないと
判断される場合には、その理由書を提出していただきます。自然災害等の合理的な理由がな
20 いなど、捨てづくりが判明した場合には、交付金は交付されません。
(3)水田フル活用ビジョン
 「水田フル活用ビジョン」は、地域の特色のある魅力的な産品の産地を創造
するための地域の作物振興の設計図となるものです。
 産地交付金による支援は、「水田フル活用ビジョン」に基づく取組に対して
行われることになります。
※ 26年度から 「水田フル活用ビジョン」の作成が、産地交付金による支援の要件となっています。
<水田フル活用ビジョンの内容>
○ 取組方針
・ 作付の現状、地域が抱える課題
・ 作物ごとの生産の取組方針(非主食用米の作付面積の目標、生産拡大に
向けて導入する新しい技術、販売先との連携、活用施策など)
・ 作物ごとの作付予定面積
・ 平成28年度の目標(作付面積、生産量等)
○ 産地交付金の活用方針、活用方法の明細等
・ 支援対象となる品目、具体的な使途(取組内容)
・ 支援単価 等
都道府県段階及び地域段階の協議会での検討を経て作成の上、5月31日まで
に都道府県から国に提出
魅力ある産地づくりに向けて、
地域のみんなで目標を決めて
取り組んでいきましょう!!
大豆の生産拡大のために
ブロックローテーションの
取組を継続して支援しよう!
排水対策にも
取り組まなくちゃね!
地元の◇◇酒造と3年間の
加工用米販売契約を結んで、
安定した生産を続けたいなぁ!
産地交付金を有効に使って、
野菜の産地化も進めていこうよ!
21
参考
生産者の皆さまへ
新規需要米・加工用米の適正流通
飼料用米等は、定められた用途以外への使用、又は定められた用途以外に使
用する目的での出荷・販売はできません。
主食用米への横流れや交付金の不適正な受給を防止するため、定められた用
途に適正に流通してください。
取組みに当たっては、以下の点に留意してください。
1
計画申請時の留意事項
●
新規需要米等に取り組まれる方は、「取組計画申請書」に以下の書類等を添付
して最寄の農政局等に生産年の6月30日までに提出してください。
・
新規需要米や加工用米を買い受ける事業者との間で、販売数量などを記載した
「販売に関する契約書」等
・
新規需要米や加工用米を買い受ける事業者が作成した、買い受けた米を他の
用途に転用しないことを誓約した誓約書
・
上記以外にも、取組方法や用途に応じて作成・提出していただく書類がありま
す。詳しくは裏表紙に記載された問い合わせ先に問い合わせてください。
様式等はこちらから
⇒ http://www.maff.go.jp/j/seisan/jyukyu/komeseisaku/index.html
2
収穫~出荷時の留意事項
●
取組方法に応じて決められた数量を出荷してください。
・
『出来秋の出荷数量』は、『当初の出荷契約数量』を出荷することが原則です。
ただし、『当初の出荷契約数量』は作況変動による調整を行うことができます。
・
また、区分管理での取組の場合には、『出来秋の出荷数量』を新規需要米等を
生産した『ほ場からの全収穫量』とすることができます。
※ 変更後の契約数量は30㎏単位で調整することができます。
●
新規需要米や加工用米を集出荷した農業者や集荷業者は、国にその実績を報告
してください。
●
新規需要米、加工用米を含め、米、種もみを出荷、販売するときは、その記録
を作成し3年間保存してください。
記録事項 ⇒ 品名、産地、数量、年月日、取引先名、米穀の用途
22
等
3
保管時の留意事項
●
主食用米等、他の用途と区分して保管してください。
用途限定米穀を保管するときは、用途ごとに別棟、又は
別はいで保管し、その用途を明記した「票せん」を掲示し
てください。
4
●
は
い 票 せ
途 : ん
加工用
用
米
種 類
水稲うる 年 産
産 地
ち
21 ○
銘
○ コシ 柄 等 級
年月
ヒカリ
包 装
21.10.10日
摘 要
3 カミ 量 目
21.10.15 期首
受 入
30kg
◇◇◇
払 出
◇
在 庫
100
30
70
粉粉
粉粉
販売時の留意事項
用途限定米穀を販売する時は、包装等にその用途ごとに定められた用途を表示
してください。
具体的は表示内容は次ページの「遵守事項」を参照してください。
● 需要者の倒産や廃業でやむを得ず販売先を変更する場合や他の用途に仕向ける
(主食用は不可)場合は、国に申請を行ってください。
☆
こんな行為は違反です!
●
飼料用米として生産した米を主食用として販売
●
主食用米から発生した「ふるい下米」を寄せ集めて飼料用米として出荷
●
主食用米として生産した米を飼料用米に上積みして交付金を申請
☆ もし、横流し等の不適正な流通が行われたら、
不適正な流通が確認され、それが悪質と判断された場合は、
・ 当該取組の認定を取り消すとともに、一定期間、新規需要米や加工用米の取
組を認めない
・ 当年産の経営所得安定対策等に係る全ての交付金を返還させる
・ その名称及び違反事実を公表する
などの措置が講じられます。
また、不適正な流通が食糧法遵守事項や米トレーサビリティ法等に違反している
場合は、各々の法律に基づく罰則も適用されます。
23
食糧法に基づく措置
遵守
事項
チェック
□ 紙袋等の包装への用途
の表示
<罰則>
・遵守事項を遵守しなかった
場合には、事業者に対して
勧告・命令を行い、当該命令
に従わなかった場合には、
罰則注 が 適用されます。
不
正
転
用
に
よ
る
不
当
利
益
防
止
食糧法に基づき、新規需要米、加工用米などの用途限定
米穀の用途外使用に罰則が科されます。
用途限定米穀の保管、出荷・販売時の主な取り扱い
① 用途限定米穀を保管する場合には、用途が明らかとなる
よう、はい票箋による掲示を行うなど、他の米穀との明確
な区分管理を徹底する必要があります。
② 用途限定米穀を出荷・販売する場合には、
a.紙袋等の包装に用途を表示
米粉用米は 粉 、飼料用米は 飼 、加工用米は 加 、その他用途
は、その用途に即して輸出用などと表示
b.需要者(需要者団体)に直接販売する必要があります。
注:1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
米トレーサビリティ法に基づく措置
記 録
チェック
□ 出荷・販売の伝票を受領
(又は納品書を発行)
□ 受領した伝票、発行した
伝票の控えを保存
□ 用途限定米穀の場合
その用途を記録
<罰則>
・記録の虚偽記載等の義務
違 反が あった 場合 には、
罰則注 が 適用されます。
※
流
通
ル
ー
ト
の
特
定
米・種もみ を①出荷・販売、②入荷・購入、③事業
所間の移動、④廃棄した場合には、その記録を作成し、
3年間保存する必要があります。
※ 米、種もみ以外にも、米粉や米こうじ等、米飯類、もち、だんご、米菓、清酒、
単式蒸留しょうちゅう、みりんなども対象になります。
記録事項
※1
品名、産地、
数量、年月日、取引先名、米穀の用途
※2
等
※1
米の場合はその産地、米加工品の場合はその原料米の産地
※2
用途限定米穀については、「米粉用米」 、「飼料用米」、
「加工用米」、「輸出用米」などの用途を記載
注:50万円以下の罰金
(参考)米トレーサビリティ法のその他の内容
事業者間
※
における産地情報の伝達
※ 生産者だけでなく、集荷業者、加工業者、卸売業者にも課される義務です。
米を農協や業者等に出荷・販売した場合には、産地を伝票
等又は商品の容器・包装に記載することにより伝達する必要
があります。
一般消費者への産地情報の伝達
一般消費者に米・米加工品を直接販売・提供する場合にも、
産地を商品の容器・包装等に記載することにより伝達する必
要があります。
適
切
に
産
地
情
報
を
伝
達
伝 達
<罰則>
・事業者間における虚偽の伝達
等の義務違反があった場合には、
罰則が適用されます。
・一般消費者に対し伝達の義務
違反があった場合には、勧告・
命令を行い、当該命令に従わな
かった場合には、罰則が適用
されます。
米トレーサビリティ法についての情報は、右記のホームページをご覧ください。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/kome_toresa/index.html
米トレーサビリティ法
立入検査の実施
食糧法、米トレーサビリティ法の立入検査の権限に基づき、対象事業者が義務を遵守
しているか調査を実施します。ご協力をよろしくお願いします。
24
検索
(参考)水田における麦、大豆、非主食用米等の所得
(10アール当たりのイメージ)
(単位:千円/10a)
経営所得安定対策等の交付金
販売収入
①
②
うち
畑作物
うち
水田活用
収入合計 経営費 所得 労働時間
③=①+②
④
③-④ (時間/10a)
小麦
11
77
42
35
88
45
43
5
大豆
14
70
35
35
84
44
40
8
7
80
-
80
87
64
23
26
9
117
-
117
126
76
50
28
そば
17
40
20
20
58
25
33
4
なたね
16
46
26
20
62
34
28
7
主食用米
116
7.5
-
-
123.5
87
36.5
26
単収が
標準単収値と
なる場合
飼料用米
多収品種を用い
米粉用米
て単収が
標準単収値
+150kg/10a
となる場合
○ 主食用米以外の作物については、地域の実情に応じて産地交付金による追加支援が可能。
○ 飼料用米については、耕畜連携(わら利用)の取組により、1.3万円/10aの追加助成が可能。
注1)小麦、大豆及び主食用米は、平成23年産生産費統計(全階層平均、主産物)を用いて算定。
注2)飼料用米、米粉用米は、取組事例のデータを用いて算定。
注3)飼料用米、米粉用米の水田活用の交付金の単価は、標準単収値の収量が得られた際の単価を8万円/10a
として、収量に応じて下限5.5万円/10aから上限10.5万円/10aの範囲で変動。
注4)飼料用米、米粉用米の単収が標準単収値と同じとなる場合の経営費は、主食用米の機械を活用するため、
主食用米の経営費から農機具費及び自動車費の償却費を控除。
注5)飼料用米、米粉用米について、多収品種に取り組み、単収が標準単収値+150kg/10aになった場合、多収品
種での取組による1.2万円/10aの産地交付金の追加配分が加算され、戦略作物助成の収量に応じた上限単価
10.5万円/10aが適用されるとして算定。また、経営費及び労働時間は、標準単収値の経営費から、150kgあた
りの施肥及び収穫・調製等に係る費用及び労働時間を加えて算定。
注6)そば、なたねの経営費は、平成23年産生産費統計(販売収入は平成23年産の実勢価格)を用いて算定。
注7)そば、なたねの水田活用における交付金額は、産地交付金により地域の実情に応じて設定されるが、
平成25年度までの助成金額を用いて算定。
注8)主食用米の経営所得安定対策等の交付金は、「米の直接支払交付金」として生産調整に参加した者に対し
て7,500円/10aを交付。
25
交付金の交付スケジュール
(1)交付金に関するスケジュール(予定)
平成28年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
平成29年
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
対象作物の作付確認、数量払の数量確認
交付申請書、
営農計画書等
の受付
ゲタ対策の数量払の交付
ゲタ対策の
面積払の交付
申請手続
交付金の
交付
水田活用の直接支払交付金の交付
米の直接支払
交付金の交付
ナラシ対策の
積立申出
交付
申請
ナラシ対策の
交付金の交付
積立金の拠出
(2)交付申請書・営農計画書等の提出
農業者の方は、交付申請書及び営農計画書を作成し、生産年の6月30日までに、支局等
又は地域農業再生協議会に提出してください。
米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)に加入される方は、同時期までに
加入申請(積立申出)を行った上で、7月末日までに積立金を拠出することになります。
(3)交付金の交付時期(予定)
①
②
③
④
畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)
ア 面積払(営農継続支払)
:生産年 8月 ~
イ 数量払 うち 麦、そば、なたね
:生産年 7月 ~
うち 大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょ:生産年翌年1月~
米・畑作物の収入減少影響緩和対策(ナラシ対策)
:生産年翌年5月~
水田活用の直接支払交付金
:生産年 8月 ~
米の直接支払交付金(29年産まで)
:生産年 11月 ~
10月頃
12月頃
3月頃
6月頃
3月頃
1月頃
(4)交付金の交付に当たって確認する書類
交付金の交付を受けるためには、対象作物ごとの出荷・販売状況が分かる書類(当年産
の出荷・販売伝票の写し等)及び農産物検査の結果がわかる書類の提出が必要です。なお、
米の直接支払交付金については、当年産の水稲共済細目書異動申告票を共済組合等に提出
していれば、出荷・販売状況が分かる書類の提出を省略することができます。
注:農産物検査の結果がわかる書類については、ゲタ・ナラシ対策の対象作物、水田活用
の直接支払交付金のうち、飼料用米、米粉用米で必要となります。
26
対策の加入申請・交付手続き
(1)「交付申請書」と「営農計画書」を提出してください
交付金を受けるためには、「交付申請書」と「営農計画書」を、
6月30日までに提出する必要があるんだね。
書類はどこに提出すればいいのかな。
書類の提出先は、最寄りの地域農業再生協議会(市町村、JA等)
又は支局等(国)です。
また、27年産からナラシ対策の加入申請書は、経営所得安定対策等交付金交
付申請書に一体化されました。
提出先窓口
申請者
農業者
地域農業再生協議会 (市町村、JA等)又は
地方農政局、支局(国)
交付申請に関する誓約事項・個人情報の取扱いの確認
・ 交付申請を行う方は、立入調査、交付金の返還に関する事項を記載した「経営所得
安定対策等交付金の交付申請に関する誓約事項」を確認していただいた上で、交付申
請書を作成してください。
・ また、「個人情報の取扱い」についても確認していただき、交付申請書の「個人情
報の取扱い」欄の「同意する」に○を付けてください。これにより申請書等の内容を
皆様に確認していただく手間が減ります。
27
交付申請書の記載例
様式第1号(表面)
昨年も対策を申請し
ていた方は「継続」、
初めて申請される方
は「新規」に○印付
けて付けてください。
申請年月日を 記 入
し て く だ さい。
該当する経営形態、
認定状況に☑チェッ
クしてください。
氏名、住所を記入して
押印してください(認
印でも構いません)。
氏名、住所などが印字
されている方は、内容
を確認してください。
訂正が必要な場合は訂
正してください。
申請する交付金には
「する」に、しない
交付金には「しな
い」に○印を付けて
ください。
交付金を申請する交付
対象作物には「ある」
に、しない作物には
「ない」に○印を付け
てください。
共済の加入がある作物
には「ある」に、ない
作物には「ない」に○
印を付けてください。
該当する欄に○印
を付けてください。
28
次に続きます
様式第1号(裏面)
本年に生産を予定し
ている品目について
その生産予定面積を
記入してください。
また、本年の積立
コースのいずれかに
☑チェックして
ください。
確認事項に☑
チェックして
ください。
交付申請書に添付して提出する書類
①
・
交付対象者であることが確認できる書類
認定農業者は、農業経営改善計画認定書の写し
・ 特定農業法人又は特定農業団体は、特定農用地利用規程認定書の写し及び当該特定農用
地利用規程の写し
・
集落営農は、規約の写し、構成員名簿の写し、共同販売経理を確認できる書類(通帳の
写し等)、総会資料の写し(決算書類など)
・ 認定新規就農者は、青年等就農計画認定書の写し
注: 交付申請書の提出後に、交付申請者が死亡した場合や集落営農が法人化するなどの場合には、交付金の交付を受け
るための手続を承継するための書類を作成する必要がありますので、最寄りの支局等にお問い合わせください。
②
その他(以下に該当する方は、書類が必要です)
・
初めて経営所得安定対策等の交付金を申請する方や、これまでの交付金の振込口座を変
更される方は、「経営所得安定対策等交付金振込口座届出書」を提出してください。
・
ブロックローテーションなど、地域の営農上の理由で、交付金を本人名義以外の口座で
受領する必要がある方は、「口座名義人に対する委任状」を提出してください(ただし、
既に提出している方は、変更する必要がある場合のみ提出してください。)。
・
米の直接支払交付金の交付申請者のうち、当該交付金の交付対象農地において、調整水
田等の不作付地を有する方は、「調整水田等の不作付地の改善計画」を提出してください。
29
営農計画書の記載例
印字されている
氏名、住所などを
確認いただき、
押印してください
(認印でも構い
ません)。訂正が
必要な場合は訂正
してください。
【交付対象農地区分】
米及び水田活用の直接支払交付金の
対象農地について、交付対象水田
は「1」、交付対象外水田は
「2」です。畑地は「3」です。
畑作物の直接支払交付金を受ける方は、生産予定
面積を必ず記入してください。
【麦・大豆等の生産予定面積】
麦・大豆等は実際 の作付面積 (予定を含む)を記入してく
ださい。
【農業共済加入状況(加入予定)記入欄】
加入している又は加入予定の場合は「○」を記入
してください。
地域農業再生協議会に確認の上、
記入してください。
【作期】
二毛作の場合は「2」となりま
す。例えば、大豆を基幹作物と
し、小麦を二毛作とするとき
は、大豆の作期を「1」、小麦
の作期を「2」と記入してくだ
さい。
【多収品種】
米粉用米、飼料用米の作付にお
いて、多収品種を用いる場合は
「1」、それ以外の場合は
「2」と記入してください。
「1」の場合は「作物名」欄に
品種名も記入してください。
【耕畜連携助成】
耕畜連携助成に取り組む場合は、
その取組の種類(1わら利用、
2水田放牧、3資源循環)
を記入してください。
【自家消費該当】
出荷・販売を一切行っていない
場合は、○を記入してください。
【畑作物】
畑地で畑作物の直接支払交付金
のみの対象となる場合も記入し
てください。
ほ場ごとに作物別の作付面積等を記入してください(記入されている場合は
内容を確認していただき、訂正が必要な場合は訂正してください。)。
30
米の直接支払交付金を受ける方は、生産数量目標等を必ず記入してください。
【主食用水稲の生産数量目標】
主食用水稲は、平成27年産米と同様、生産調整方針作成者又は地域農業再生協議会(市町村、JA等)から通知された「生
産数量目標」、「単収」、作付面積(換算値)」を記入してください。「単収」が通知されていない場合は、認定方針
作成者等に確認の上、記入してください。ブロックローテーション等に合わせて、地域の農業者間で調整することができ
ますので、調整を希望する方は、地域農業再生協議会にご相談ください。
交付金の支払の前提となる作付面積の確認作業を円滑に進めるため、生産数量目標の調整は、6月15日までに終えて、農
業者ごとに目標を確定する必要があります。
新規需要米、加
工用米等に取り
組む方は記入し
てください。
【不作付地の改善計画】
「調整水田等の不作付地の改善計
画書」に記載している「達成予定
年」を記入してください。
「調整水田等の不作付地の改善計
画書」を提出している農地につい
ては、備考欄にその旨記入してく
ださい。
【転換畑該当年月等】
転換畑該当年月等は転畑○年○月、植栽造成は
植栽○年○月、新規開田は新田○年○月等必要
に応じて記載してください。
【再生利用交付金】
再生利用交付金に取り組んでいる場合は、開
始年度を記入してください。
31
経営所得安定対策等の実施体制
経営所得安定対策及び水田活用の直接支払交付金については、国が申請者に直接交付金を交付す
る仕組みですが、交付金の申請手続・支払事務等が円滑に進められるよう、都道府県・市町村等地
域段階において設置されている農業再生協議会と連携・協力した推進体制を構築し実施します。
国(地方農政局等)
・対策等の普及・推進活動
・交付金額の確認、支払決裁、交付金振込処理
等
経営所得安定対策等推進
事務費の申請・受付
都道府県農業再生協議会
都道府県
・水田フル活用ビジョンの作成
・対策の普及・推進活動 等
【県、県農業団体、実需者、農業会議等】
・都道府県への意見具申
・対策の普及・推進活動 等
交
付
金
交
付
市町村
営農計画書・交付
申請書・確認結果
データ等
地域農業再生協議会
【市町村、農協、共済組合、農業委員会、担い手農家等】
・水田フル活用ビジョンの検討・作成
・対策の普及・推進活動
・対象作物の作付面積の確認
・システム入力(申請者情報、面積情報)
国(支局等)
営農計画書・交付申請書等の受付、
内容の審査、生産実績数量情報等の
システム入力(交付金額の算定)、立
入調査 等
等
農業者の
指定口座
(※)
営農計画書・
交付申請書等
※
ブロックローテーション
等を行っている場合、その
代表者の代理受領も可
認定農業者・集落営農・認定新規就農者・販売農家
(参考)農業再生協議会
経営所得安定対策及び水田活用の直接支払交付金の実施に当たっては、各地域で農業再生
協議会を設立し、対策の普及・推進活動、対象作物の作付面積等の確認等を行います。
また、関係者が一丸となって地域農業の方向付けを行っていけるよう、戦略作物助成の対
象作物の需要に応じた生産振興をはじめ、担い手の問題、農地の問題を合わせて議論し、行
政と農業団体、担い手農家等が協力して推進する体制を整備しています。
32
農業経営基盤強化準備金制度
経営所得安定対策等の交付金を活用して、計画的に農業経営の基盤強化
(農用地、農業用の建物・機械等の取得)を図る取組を支援します。
(特例措置の内容)
○ 農業者が、経営所得安定対策などの交付金を農業経営改善計画などに従い、農業
経営基盤強化準備金として積み立てた場合、この積立額を個人は必要経費に、法人
は損金に算入できます。
○ さらに、農業経営改善計画などに従い、5年以内に積み立てた準備金を取り崩
したり、受領した交付金をそのまま用いて、農用地、農業用の建物・機械等の固定
資産を取得した場合、圧縮記帳 ※1できます。
注)この特例の適用を受けようとする場合には、一定の方法で記帳
申告(初年は税務署に事前に届出)をする必要があります。
※2し、青色申告により確定
※1
圧縮記帳とは、交付金により取得した農業用固定資産の帳簿価額を一定額まで減額し、その減額分を必要経費(損金)に算入する
ことにより、その年(事業年度)の課税事業所得(所得)を減額する方法です。
※2 一定の方法で記帳とは、複式簿記による記帳が原則ですが、個人の場合は、現金出納帳、売掛帳、買掛帳等を備え付けて簡易な記
帳をするだけでも特例が受けられます。
(例) 3年間積み立てて、4年目に
農地等を取得した場合
4
: 積み立てた準備金
1
2
1
1年目
2年目
3
2
1
3
2
1
3年目
4年目
準備金の積立て
交付金を準備金として積み立てた場合、
この積立額の範囲内で
① 個人は必要経費算入
② 法人は損金算入
(積立てない交付金は、課税対象)
交付金を準備金として積み
立てずにそのまま用いる
取り崩す
5
5年目
農業用固定資産の取得
農用地、農業用の建物・機械等の取得に
充てた、以下の金額の合計額の範囲内で
圧縮記帳
① 準備金取崩額
② その年に受領した交付金の額
注:積立てた翌年(度)から5年を経過した準備金は、順次、総収入金額(益金)に算入され、課税対象となります。ただし、算入された年(度)内に対象固
定資産を取得すれば、必要経費(損金)に算入できます。(H22年に積み立てた準備金は、H28年に5年を経過し、H28年の所得の計算上、総収入金
額に算入されます。このため、当該準備金を必要経費に算入するには、H28年末までに、農業経営改善計画に基づき、農用地や農業用機械等を取
得する必要があります。)
33
農業経営基盤強化準備金制度の適用を受けるための手続き
農業経営基盤強化準備金制度の適用を受けるためには、対象となる金額についての
農林水産大臣の証明書が必要です。
この証明・申告手続については、お気軽に農政局等にお問い合わせ下さい。
農業者
(認定農業者等)
申請はお早めに!
農林水産大臣
(農政局等)
N
①
証明書の申請をします。
※ 申請は、確定申告(2月16日~3月15日)
に 間に合うよう、確定申告の1ヶ月~2週
間前には 行なうようお願いします。
直前期は込み合うため、手続きに時間が
かかること が予想されますのでお気をつけ
下さい。
②
証明書の交付を
受けます。
③
証明書を確定申告書
に添付します。
申請書の審査
i
証明
R
税務署
積立時の証明の申請書類
㋐ 証明申請書
㋑ 準備金に関する計画書兼実績報告書
㋒ 交付金の交付決定通知書等の写し
(対象となる交付金に関する積立年(事業年度)のもの)
㋓ 農業経営改善計画等の写し
㋔ 貸借対照表等の財務諸表
(前年の確定申告書の控用の写し(2年目
以降の申請の場合に必要))
34
取得時の証明の申請書類
㋐ 証明申請書
㋑ 準備金に関する計画書兼実績報告書
㋒ 交付金の交付決定通知書等の写し
(対象となる交付金に関する積立年(事業年度)のもの)
㋓ 農業経営改善計画等の写し
㋔ 貸借対照表等の財務諸表
(固定資産の取得に準備金を充当する場合)
㋕ 取得した固定資産の領収書等
Ⅱ 米政策の見直し
生産者や集荷業者・団体が、需要に応じて、どのような米をいくら生産・
販売するかなどを自ら決められるようにすることで、経営の自由度の拡
大を目指します。
○ 需要に応じた生産を推進するため、水田活用の直接支払交付金による支援、中食・
外食等のニーズに応じた生産と播種前契約、複数年契約等による安定取引の一層
の推進、県産別、品種別等のきめ細かい需給・価格情報、販売進捗・在庫情報の提
供等の環境整備を推進します。
○ こうした中で、定着状況をみながら、平成30年産からを目途に、行政による生産数量
目標の配分に頼らずとも、国が策定する需給見通し等を踏まえつつ、生産者や集荷
業者・団体が中心となって円滑に需要に応じた生産が行える状況になるよう、行政、
生産者団体、現場が一体となって取り組みます。
○ また、それまでの間、行政による生産数量目標の配分の工夫等の必要な関連する
施策全般について、工程を明らかにしながら取り組みます。
※「食料・農業・農村基本計画」(平成27年3月閣議決定)より抜粋
■ 近年における水稲の作付状況
加工用米:2.7万ha
〔20年産〕 水稲作付面積:164万ha
大豆
13万ha
麦
17万ha
飼料用米等:1.8万ha
(0.4万ha)
大豆
12万ha
麦
17万ha
飼料用米等:3.7万ha
(1.5万ha)
大豆
12万ha
麦
17万ha
大豆
12万ha
麦
17万ha
大豆
11万ha
麦
17万ha
大豆
11万ha
麦
17万ha
大豆
11万ha
麦
17万ha
大豆
11万ha
麦
17万ha
飼料用米等:1.2万ha
(0.1万ha)
主食用米:160万ha
加工用米:2.6万ha
〔21年産〕 水稲作付面積:164万ha
主食用米:159万ha
加工用米:3.9万ha
〔22年産〕 水稲作付面積:166万ha
主食用米:158万ha
加工用米:2.8万ha
〔23年産〕 水稲作付面積:163万ha
主食用米:153万ha
飼料用米等:6.8万ha
(3.5万ha)
加工用米:3.3万ha
主食用米:152万ha
備蓄米:1.5万ha
加工用米:3.8万ha
〔25年産〕 水稲作付面積:165万ha
主食用米:152万ha
主食用米:141万ha
飼料用米等:5.4万ha
(2.2万ha)
備蓄米:3.3万ha
加工用米:4.9万ha
主食用米:147万ha
〔27年産〕 水稲作付面積:162万ha
飼料用米等:6.6万ha
(3.4万ha)
備蓄米:1.2万ha
〔24年産〕 水稲作付面積:164万ha
〔26年産〕 水稲作付面積:164万ha
※()内は飼料用米のみの面積
飼料用米等:7.1万ha
(3.4万ha)
備蓄米:4.5万ha
加工用米:4.7万ha
飼料用米等:12.5万ha
(8万ha)
備蓄米:4.5万ha
※ 平成20年以降、主食用米の需要減少分は、飼料用米等の拡大で対応されています。こう
した取組を進めることで、水田のフル活用と生産者等の主体的経営判断により需要に応じ
た米生産を進めていくことが必要です。
35
見直し後の生産のイメージ(平成30年産からを目途)
〈 現在 〉
主食用米
○ 行政ルートにより、生産数
量目標を個々の生産者に提
供しているが、現場に近づく
ほど一律的な配分とならざる
を得ないため、生産数量目標
と実際の販売実績・販売力と
のギャップが発生。
○ また、主食用米に比べ、飼
料用米等の作付へのインセ
ンティブが不十分なことから、
飼料用米等への作付転換に
抵抗感。
行 政
生産数量目標
の配分
非主食用米
(飼料用米、米粉用
米、加工用米等)
麦、大豆、
地域作物等
生産数量目標の
減少分を非主食
用米に転換
生産数量目標の
減少分を麦、大豆、
地域作物等に転換
非主食用米の
生産・出荷
麦、大豆、地
域作物等の
生産・出荷
生産者
主食用米の
生産・出荷
生産者と集荷業者
が相談
集荷業者
主食用米の
集荷・販売
非主食用米の
集荷・販売
麦、大豆、地
域作物等の
集荷・販売
〈 見直し後 の生産のイメージ(平成30年産からを目途)〉
主食用米
○ 国は、
① 全国ベースの需給見通しの
情報発信に加え、産地別にき
め細かく需要実績や販売進
捗・在庫などの情報を提供。
② 併せて、飼料用米等の作付
についてのインセンティブを
拡大。
国
よりきめ細かい都道
府県レベルでの販
売進捗や在庫情報、
価格情報を提供
○ 消費者ニーズに応じた麦、大
豆、地域作物等の魅力ある産地
づくりを推進。
36
麦、大豆、
地域作物等
飼料用米等
のインセン
ティブを拡大
生産者
米の生産・出荷
(水田のフル活用)
○ 都道府県・地域段階の協議会 集荷業者
では、作物ごとの作付ビジョン
主食用米の
(「水田フル活用ビジョン」)を策
集荷・販売
定し、適宜、非主食用米や麦、
大豆、地域作物等の作付を誘導。
○ 生産者や集荷業者は、これら
を踏まえて、経営判断や販売戦
略に基づきどのような作物をどれ
だけ生産・販売するかを決定。
非主食用米
(飼料用米、米粉用
米、加工用米等)
都道府県・地域
段階の協議会
麦、大豆、 作物ごとの
地域作物等の 作付ビジョ
生産・出荷 ンを策定
策定に参画
非主食用米の
集荷・販売
麦、大豆、
地域作物等の
集荷・販売
・年末から春先にかけて、
① 主食用米の需給見通しや自都道府県産の在庫量等
② 非主食用米の需要(ビジョン)
③ 麦、大豆、地域作物等の需要(ビジョン)
等を踏まえて、主食用米と非主食用米のどちらにどれだけ振り
向けるのか、また、麦、大豆、地域作物等をどれくらい作付ける
のか、生産者と集荷業者が相談。自ら販売している生産者は主
体的な経営判断に基づいて決定。
→ こうした仕組みにより、水田のフル活用を行いつつ、需要に応
じた主食用米の生産を円滑に行うことが可能となります。
米政策の見直しに向けた取組について
○ 米政策の見直しに向けた取組として、①27年産から生産数量目標に自主的取組参考値を付記
するなどの配分の工夫、②よりきめ細かな情報提供の充実、③戦略作物の取組強化に向けた
取組を実施したところです。
26年産
生産数量目標
(単一値)を
都道府県ごと
に配分
28年産
27年産
27年産の県別
シェアを固定して
配分
(事前にアナウンス)
生産数量目
標に自主的
取組参考値を
付記
○ 相対取引価格・数量
29年産
30年産
28年産の
実施状況
を踏まえ
つつ検討
な配行
い分政
にに
頼よ
らる
○ 民間在庫の推移(出荷業者・販売業者別)
・ 各産地の主要銘柄(平成26年3月末から100銘柄程度に拡大)
・ 情報の公表の迅速化(平成27年10月~)
・ 全国計 ・ 産地別(平成26年3月末から新たに毎月HPで公表)
○ 集荷、契約、販売状況(出荷業者)(平成26年3月末
から新たに毎月HPで公表)
○ 情報提供手法
・ プレスリリース、ホームページ、 「米に関するメールマガジン」(*)配信
・ 「米に関するマンスリーレポート」(*)発行
・ 産地別 ・主要銘柄別(114銘柄対象)
○ その他情報(マンスリーレポートに追加)
・ 飼料用米、麦、大豆、野菜の需要情報
(*) 「米に関するマンスリーレポート」は、以下のURLより入手できます(http://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/soukatu/mr.html)。
「米に関するメールマガジン」につきましては、是非、農林水産省ホームページからご登録ください。
【メールマガジン配信登録】: 農林水産省ホーム>報道・広報>メールマガジン
○ 昨年5月末に、「27年産飼料用米の中間的な取組状況」を都道府県別に公表。
○ 27年産米飼料用米の取組期限を6月末から7月末へ1ヶ月間後ろ倒し。
○ 上記を踏まえて、戦略作物の取組強化に向けた働きかけを実施。
○ 平成28/29年の需給見通しは、以下の通り策定され、平成28年の生産数量目標を743万トン、
自主的取組参考値を735万トンと設定されました。
平成28/29年の主食用米等の需給見通し
(単位:万トン)
平成28年6月民間在庫量
A
平成28年産主食用米等生産量
B
平成28/29年主食用米等供給量計
平成28/29年主食用米等需要量
平成29年6月末民間在庫量
207
207
743 注①
735 注②
(生産数量目標)
(自主的取組参考値)
950
942
762 注③
762 注③
188
180
C=A+B
D
E=C-D
注①: 全国の生産数量目標については、引き続き、需要に応じた生産を推進するため、予見可能性という観点にも留意し、
近年のトレンドとして需要が毎年概ね8万トン減少していることを勘案し、昨年の平成27年産米の生産数量目標751万
トンから8万トンを控除した743万トンと設定。
注②: 全国の自主的取組参考値については、仮に
これだけ生産すれば、平成29年6月末の民間
在庫量が近年では低位の水準になるものとし
て735万トンと設定。
(参考)6月末民間在庫量の推移
民間在庫量
21年
212
22年
216
(単位:万トン)
23年
181
24年
180
25年
224
26年
220
27年
226
注③: 平成8/9年から平成26/27年までの需要実績を用いて、トレンドで算出した762万トンと見通す。
37
政府備蓄米の運営について
国は、米穀の生産量の減少に備え、必要な数量の米穀を備蓄米として保有することとしています。
(1)備蓄運営の基本的な考え方(備蓄運営は平成23年度から棚上備蓄方式に移行)
① 適正備蓄水準は100万トン程度(毎年6月末時点)。
② 国内産米を一定期間(5年間程度)備蓄。
③ 備蓄米の買入れは、出来秋の市場価格に影響を与えないよう事前契約によることを基本に、公正
性・透明性を確保する観点から一般競争入札により実施。
④ 備蓄米は、一定期間保管後に飼料用、加工用等の非主食用としての用途に販売。
⑤ 米の不足時における備蓄米の放出等については、食料・農業・農村政策審議会食糧部会の議論を
踏まえ、農林水産大臣が決定 (災害等による緊急事態の場合は、農林水産大臣が必要と認めると
きに、備蓄米を代替供給できる)。
(2)平成27/28年の備蓄運営
平成27年産米の備蓄米としての買入契約数量は25万トンとなりました。
備蓄米の年産更新については、適正備蓄水準が100万トン程度(平成27年6月末)であることを踏
まえ、保有期間が一定の期間を経過している米については、必要に応じて品質確認を行い、17 〜25万
トンの範囲内で非主食用に販売することとします。
以上を踏まえた平成27/28年の備蓄運営
(単位:万トン)
平成27/28年の備蓄運営
は、表のとおりです。
なお、政府備蓄米の買入数量については、
毎年20万トンが基本であることから、2年間
かけて段階的に25万トンから20万トンへ戻
すこととし、平成28年産米の政府備蓄米の
買入予定数量は、22.5万トンとしました。
平成27年6月末備蓄量
A
91
平成27年産米買入契約数量
B
25
平成27/28年非主食用販売量
C
17~25
D=A+B-C
91~99
平成28年6月末備蓄量
米穀周年供給・需要拡大支援事業で産地の自主的な取組を支援します。
○ 産地の自主的な取組により、需要に応じた生産・販売が行われる環境整備を図る観点から、
気象の影響等により必要が生じた場合には、産地の判断により、主食用米を長期計画的に販
売する取組や、輸出用など他用途への販売を行う取組等を自主的に実施する体制を構築して
いくことが必要です。
○ このため、あらかじめ生産者等が積立てを行い、以下の4つの取組を実施する場合に、国も
一定の支援を行っています。
米穀周年供給・需要拡大支援事業のスキーム
産地自らの自主的な取組
集荷業者・団体
拠出
生産者等
拠出
生産者等
積立
定額、
1/2以内
(※)
拠出
生産者等
国
38
主食用米の
① 周年安定供給のための長期
計画的な販売
② 輸出用向けの販売促進等
③ 業務用向け等の販売促進等
④ 非主食用への販売
(※) 値引きや価格差補てんのための
費用は支援の対象外。
Ⅲ TPPの合意内容と対応(米)
米の輸入制度について
○ 米は、国民の主要食糧の一つであり、国
内における米の安定的な生産とその継続を
確保するため、WTO協定で約束したミニマ
ム・アクセスを超える数量については、高い
二次税率によりその輸入(枠外輸入)を抑
制しています。
○ ミニマム・アクセス米(枠内輸入)について
は、国家貿易を通じて国が輸入差益を徴収
しつつ、用途に応じた売渡し管理を行って
います。
価格
二次税率
341円/㎏(※)
政府売渡価格
※従価税換算値:778%(精米)
(注)WTO農業交渉(’00~)に
おいて、非従価税の関税削減
幅を決定するために、基準時
(’99-’01)の輸入価格及び国際
価格を基に算出された数値。
輸入差益
(292円/kgを上限)
輸入価格
(一次税率:0円/kg)
輸入数量
枠内輸入(MA米)
枠外輸入
(国家貿易(一元輸入)) (民間貿易)
約77万玄米トン/年
約0.1~0.2千トン/年
TPP合意の内容
○ 現行の国家貿易制度を維持するとともに、枠外税率(米の場合341円/kg)を維持した上で、米国、豪州にSBS方
式※の国別枠を設定することになりました。
※注:SBS方式とは、国家貿易の下で、輸入業者と国内の実需者との実質的な直接取引を可能とする売買方式。
既存のWTO枠(77万玄米トン)
既存の一般輸入
加工用に販売する他、飼
料用・援助用等に活用
既存のSBS枠 10万実トン
(品種・用途限定なし)
既存のWTO枠(77万玄米トン)
既存の一般輸入
加工用に販売する他、飼
料用・援助用等に活用
国別枠(SBS枠)
既存のSBS枠 10万実トン
(品種・用途限定なし)
米国枠:5万実トン(当初3年維持)
→ 7万実トン(13年目以降)
豪州枠:0.6万実トン(当初3年維持)
→ 0.84万実トン(13年目以降)
TPP合意への対応
総合的なTPP関連政策大綱(平成27年11月25日 TPP総合対策本部決定)(ポイント)
①米の経営安定・安定供給対策
○ 国別枠の輸入量の増加が国産の主食用米の需給及び価格に与
える影響を遮断するため、消費者により鮮度の高い備蓄米を供給す
る観点も踏まえ、毎年の政府備蓄米の運営を見直し(原則5年の保
管期間を3年程度に短縮)、国別枠の輸入量に相当する国産米を政
府が備蓄米として買い入れる。
②攻めの農林水産業への転換(体質強化対策)
○ 国際競争力のある産地イノベーションの促進
(産地パワーアップ事業の創設による地域の営農戦略に基づく農業
者等が行う高性能な機械・施設の導入や改植などによる高収益作
物・栽培体系への転換、水田の畑地化等)
○ 高品質な我が国農林水産物の輸出等需要フロンティアの開拓
(米などの重点品目毎の輸出促進対策、産地と外食・中食等が連携
した新商品開発等)
(イメージ)
国別枠の
輸入
市場に流通する主食用米
国別枠の輸入量
に相当する国産
米を政府備蓄米
として買入
国産主食用米
(国内生産への影響)
国別枠の輸入量に相当する国産米を政府が備蓄米とし
て買い入れることから、国産主食用米のこれまでの生産
量や農家所得に影響は見込み難い。
39
TPPの合意内容と対応(麦)
麦の輸入制度について
価格
○ 麦は、国民の主要食糧の一つであるととも
に、水田作地帯における転作作物、北関東・
北九州等の水田営農における裏作作物、北
海道の大規模畑作経営における輪作作物と
して、我が国の土地利用型農業の重要な作
物であり、一定の国内生産を確保する必要
があります。
【国境措置(小麦の場合)】
政府売渡価格
二次税率
55円/㎏
輸入差益
輸入価格
○ このため、高い二次税率により枠外輸入を (一次税率:0円/kg)
抑制するとともに、枠内輸入については国家
貿易を通じて国が輸入を一元的に行うことで、
外国産の無秩序な流入を防いでいます。
枠内輸入
(国家貿易(一元輸入))
枠外輸入
(民間貿易)
輸入数量
(2013年度)0.16万㌧
TPP合意の内容
○ 現行の国家貿易制度を維持するとともに、枠外税率(小麦:55円/kg、大麦:39円/kg)を維持しました。
○ 既存のWTO枠に加え、小麦について米国、豪州、カナダに国別枠を新設(国家貿易・SBS方式)するとともに、
大麦についてTPP枠を新設(国家貿易・SBS方式)することになりました。
○ 既存のWTO枠内のマークアップを9年目までに45%削減し、小麦に新設する国別枠内、大麦に新設するTPP枠
内のマークアップも同じ水準に設定することになりました。
枠数量(小麦の場合)
マークアップ(小麦の場合)
既存のWTO枠数量:574万t
発効時
米: 11.4万t
加: 4.0万t
豪: 3.8万t
米
国
▲45%
米
国
カ
ナ
ダ
豪
州
発効時
カ
ナ
ダ
7年目
7年目
米: 15万t
加: 5.3万t
豪: 5.0万t
(輸入価格)
豪
州
発効時
9年目
TPP合意への対応
総合的なTPP関連政策大綱(平成27年11月25日 TPP総合対策本部決定)(ポイント)
○経営安定・安定供給のための備え(重要5品目関連)(麦)
・ マークアップの引下げやそれに伴う国産麦価格が下落するおそれがある中で、国産麦の安定供給を図るため、引き
続き、経営所得安定対策を着実に実施する。
○攻めの農林水産業への転換(体質強化対策)
・ 国際競争力のある産地イノベーションの促進(産地パワーアップ事業の創設、製粉工場・製糖工場等の再編整備等)
・ 高品質な我が国農林水産物の輸出等需要フロンティアの開拓(産地と外食・中食等が連携した新商品開発等)
農林水産分野の対策の財源については、TPP協定が発効し関税削減プロセスが実施されていく中で将来的に麦の
マークアップや牛肉の関税が減少することにも鑑み、既存の農林水産予算に支障を来さないよう政府全体で責任を持
って毎年の予算編成過程で確保するものとする。
40
TPPの合意内容と対応(甘味資源作物)
糖価調整制度について(砂糖の場合)
国内の精製糖価格よりも高い水準になり、精
製糖の形で輸入されない。
○ 砂糖については、①高い関税率により精
製糖が輸入されないようにすることで、輸入
粗糖(原料糖)の精製業が成り立つようにす
るとともに、②粗糖の輸入者である精製糖企
業からは調整金を徴収し、これを財源として
農家や産地の製糖事業者に交付金を交付
することにより、輸入粗糖と国産粗糖の価格
調整を図り、沖縄県・鹿児島県のさとうきびや
北海道のてん菜の生産と、これらを原料とし
た製糖事業を存立させています。
輸入粗糖と国産粗糖との価格調整
国産品価格を下げ
国内で製造される
精製糖価格
精
製
糖
関
税
精
製
コ
ス
ト
国費
年間500億円程度
(独)農畜産業振興機
構(ALIC)から精製糖
企業への売戻価格
国内産糖
支援
沖縄県の
さとうきび
農家等
調整金徴収
輸
入
価
格
精
製
糖
の
輸入精製糖
価
格
粗調
糖整
価後
格の
精製糖企業
(輸入者)が負担
粗糖の平均
輸入価格
国産精製糖
国
産
粗
糖
の
製
造
コ
ス
ト
輸入品価格を上げ
輸入粗糖
国産粗糖
TPP合意の内容
品目/現在の関税率
砂
糖
粗糖・精製糖等
71.8円/kg(粗糖)
103.1円/kg(精製糖)
加糖調製品
29.8%(加糖ココア粉)
10.0%(チョコレート菓子)など
合意内容
•
現行の糖価調整制度を維持。
•
高糖度(糖度98.5度以上99.3度未満)の精製用原料糖に限り、関税を無税とし、調整金を少
額削減。
•
新商品開発用の試験輸入に限定して、既存の枠組みを活用した無税・無調整金での輸入
(粗糖・精製糖で500トン)を認める。
•
品目ごとにTPP枠を設定(計6.2万トン(当初)→9.6万トン(品目ごとに6~11年目以降))。
品目/現在の関税率
で
ん
粉
合意内容
でん粉等
枠内0~25%
枠外119円/Kg
•
糖価調整制度(調整金の徴収)、枠外税率(119円/Kg)は現行通り維持。
•
TPP参加国を対象とした7,500tの関税割当枠を設定(即時)。
コーンスターチ
ばれいしょでん粉
枠内0~25%
枠外119円/Kg
•
米国に対し無税の関税割当の設定。*
•
枠数量は、2,500tから6年目に3,250t。
イヌリン
枠内25%
枠外119円/Kg
•
米国とチリに対し、無税の関税割当の設定。
•
枠数量は、240tから11年目に300t。
*調整金対象用途については、引き続き調整金を徴収。
TPP合意への対応
総合的なTPP関連政策大綱(平成27年11月25日 TPP総合対策本部決定)(ポイント)
○経営安定・安定供給のための備え(重要5品目関連)(甘味資源作物)
・ 国産甘味資源作物の安定供給を図るため、加糖調製品を新たに糖価調整法に基づく調整金の対象とする。
○攻めの農林水産業への転換(体質強化対策)
・ 国際競争力のある産地イノベーションの促進(産地パワーアップ事業の創設、製粉工場・製糖工場等の再編整備等)
・ 高品質な我が国農林水産物の輸出等需要フロンティアの開拓(産地と外食・中食等が連携した新商品開発等)
41
(参考)4つの改革の概要
〈関連制度〉
農
地
中
間
管
理
機
構
農地中間管理機構関連
【H25補正予算:400億円】
〈制度見直しのポイントと26、27、28年度予算〉
農地流動化を進める画期的な手法として、都道府県段階に公的な機関として
農地中間管理機構を整備。
農地中間管理機構は、①農地を借り受け、②必要な場合には大区画化等の
条件整備も行った上で、③担い手に対して、その規模拡大や利用する農地の
集約化に配慮して転貸することにより、地域の農地利用を最適化。
【H26予算:305億円、補正予算:200億円】【H27予算:190億円】【H28予算:81億円】
畑作物の直接支払交付金
(ゲタ)
26年産は予算措置で、全ての販
売農家・集落営農を対象に実施
【H26予算: 2,093億円】
【H25予算:2,123億円】
経
営
所
得
安
定
対
策
の
見
直
し
米・畑作物の収入減少影響
緩和対策(ナラシ)
【H25予算: 724億円(H24年産分)】
米の直接支払交付金
(1.5万円/10a)
26年産は認定農業者及び集
落営農(規模要件あり)で実施
(別途、ナラシの非加入者に対する収入減
少影響緩和対策を実施)
【H25予算:84億円(H24年産分)】
水田活用の直接支払交付金
【H25予算:2,517億円】
新しい対象者要件で実施
(認定農業者、集落営農及び認定新規
就農者とし、規模要件は課さない)
【H27予算: 2,072億円】【H28予算:1,948億円】
新しい対象者要件で実施
(認定農業者、集落営農及び認定新規
就農者とし、規模要件は課さない)
【H26予算:751億円(H25年産分)】
・26年産米から単価を7,500円/10aに削減
・29年産米までの時限措置(30年産から廃止)
【H25予算:1,613億円】
米価変動補塡交付金
水
田
フ
ル
活
用
と
米
政
策
の
見
直
し
「農林水産業・地域の
活力創造プラン」
(平成25年12月)
【H27予算: 802億円(H26年産分)】
【H28予算: 754億円(H27年産分)】
【H26予算:806億円】
【H27予算:760億円】
【H28予算:723億円】
26年産から廃止
【H26予算:200億円(H25年産分)】
・26年産から飼料用米等への数量払いの導入(上限値10.5万円/10a)
・地域の裁量で活用可能な産地交付金の充実など全体の拡充
【H26予算:2,770億円】【H27予算:H26に同じ、補正予算:160億円】
【H28予算:3,078億円】
水田活用の直接支払交付金の充実等を進める中で、定着状況をみながら、
5年後を目途に、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも、国が策定
する需給見通し等を踏まえつつ生産者や集荷業者・団体が中心となって円
滑に需要に応じた生産が行える状況になるよう、行政・生産者団体・現場が
一体となって取り組む。
米政策
26年度は予算措置として実施し、27年度から法律に基づく措置として実施
日
本
型
直
接
支
払
制
度
の
創
設
42
農地・水保全管理支払
【H25予算:282億円】
・多面的機能支払
地域共同で行う、多面的機能を支える活動や、地域資源(農地、水路、農
道等)の質的向上を図る活動を支援。
①「農地維持支払」として、農地法面の草刈り、水路の泥上げ、農道の路
面維持など基礎的な共同活動を支援。
②「資源向上支払」として、水路、農道等の施設の補修、植栽やビオトープ
づくりなどの共同活動を支援。
【H26~H28予算:483億円】
中山間地域等直接支払
【H25予算:285億円】
環境保全型農業直接支援
【H25予算:26億円】
基本的枠組みを維持しつつ継続
・中山間地域等直接支払
【H26予算:285億円】【H27予算:290億円】【H28予算:263億円】
・環境保全型農業直接支払 【H26予算:26億円、H27予算:H26に同じ】【H28予算:24億円】
問い合わせ先一覧(農政局等)
都道府県
問い合わせ先
連絡先(電話番号)
北海道農政事務所生産経営産業部経営所得安定対策チーム(札幌地域担当)
011-330-8822
北海道農政事務所函館支局経営所得安定対策チーム
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北海道農政事務所旭川支局経営所得安定対策チーム
0166-76-1279
北海道農政事務所釧路支局経営所得安定対策チーム
0154-23-4401
北海道農政事務所帯広支局経営所得安定対策チーム
0155-24-2402
北海道農政事務所北見支局経営所得安定対策チーム
0157-23-4172
東北農政局青森支局経営所得安定対策チーム
017-777-3512
東北農政局青森支局八戸駐在所経営所得安定対策チーム
0178-29-2114
東北農政局岩手支局経営所得安定対策チーム
019-624-1129
東北農政局岩手支局奥州駐在所経営所得安定対策チーム
0197-25-3918
宮城県 東北農政局生産部経営所得安定対策チーム(宮城県担当)
022-221-1105
秋田県 東北農政局秋田支局経営所得安定対策チーム
018-862-5720
東北農政局山形支局経営所得安定対策チーム
023-622-7247
東北農政局山形支局酒田駐在所経営所得安定対策チーム
0234-33-7246
東北農政局福島支局経営所得安定対策チーム
024-534-4157
東北農政局福島支局会津若松庁舎経営所得安定対策チーム
0242-28-2700
北海道
青森県
岩手県
山形県
福島県 東北農政局福島支局郡山庁舎経営所得安定対策チーム
茨城県
栃木県
024-922-1614
東北農政局福島支局いわき駐在所経営所得安定対策チーム
0246-23-8517
東北農政局福島支局いわき駐在所白河庁舎経営所得安定対策チーム
0248-22-1241
関東農政局茨城支局経営所得安定対策チーム
029-221-2186
関東農政局茨城支局土浦駐在所経営所得安定対策チーム
029-843-6893
関東農政局栃木支局経営所得安定対策チーム
028-633-3315
関東農政局栃木支局大田原駐在所経営所得安定対策チーム
0287-23-5612
群馬県 関東農政局群馬支局経営所得安定対策チーム
027-221-2685
埼玉県 関東農政局生産部経営所得安定対策チーム(埼玉県担当)
048-740-0390
千葉県 関東農政局千葉支局経営所得安定対策チーム
043-224-5617
東京都 関東農政局東京支局経営所得安定対策チーム
03-5144-5258
神奈川県 関東農政局神奈川支局経営所得安定対策チーム
045-211-7176
山梨県 関東農政局山梨支局経営所得安定対策チーム
055-254-6016
関東農政局長野支局経営所得安定対策チーム
026-234-5575
関東農政局長野支局松本駐在所経営所得安定対策チーム
0263-47-2001
長野県
静岡県 関東農政局静岡支局経営所得安定対策チーム
054-200-5500
新潟県 北陸農政局新潟支局経営所得安定対策チーム
025-228-5290
富山県 北陸農政局富山支局経営所得安定対策チーム
076-441-9307
石川県 北陸農政局生産部経営所得安定対策チーム(石川県担当)
076-241-5246
福井県 北陸農政局福井支局経営所得安定対策チーム
0776-30-1619
裏面につづく
43
問い合わせ先
都道府県
連絡先(電話番号)
岐阜県 東海農政局岐阜支局経営所得安定対策チーム
058-271-4407
愛知県 東海農政局生産部経営所得安定対策チーム(愛知県担当)
052-746-1312
三重県 東海農政局三重支局経営所得安定対策チーム
059-228-3199
滋賀県 近畿農政局滋賀支局経営所得安定対策チーム
077-522-4274
京都府 近畿農政局生産部経営所得安定対策チーム(京都府担当)
075-414-9084
大阪府 近畿農政局大阪支局経営所得安定対策チーム
06-6941-9657
近畿農政局兵庫支局経営所得安定対策チーム
078-331-9951
近畿農政局兵庫支局豊岡駐在所経営所得安定対策チーム
0796-22-2179
兵庫県
奈良県 近畿農政局奈良支局経営所得安定対策チーム
0742-36-2981
和歌山県 近畿農政局和歌山支局経営所得安定対策チーム
073-436-3832
鳥取県 中国四国農政局鳥取支局経営所得安定対策チーム
0857-22-3256
島根県 中国四国農政局島根支局経営所得安定対策チーム
0852-25-4490
岡山県 中国四国農政局生産部経営所得安定対策チーム(岡山県担当)
086-233-1577
広島県 中国四国農政局広島支局経営所得安定対策チーム
082-228-9483
山口県 中国四国農政局山口支局経営所得安定対策チーム
083-922-5255
徳島県 中国四国農政局徳島支局経営所得安定対策チーム
088-622-6132
香川県 中国四国農政局香川支局経営所得安定対策チーム
087-831-8185
愛媛県 中国四国農政局愛媛支局経営所得安定対策チーム
089-932-6989
高知県 中国四国農政局高知支局経営所得安定対策チーム
088-875-2151
福岡県
九州農政局福岡支局経営所得安定対策チーム
092-281-8261
九州農政局福岡支局北九州駐在所経営所得安定対策チーム
093-561-1596
佐賀県 九州農政局佐賀支局経営所得安定対策チーム
0952-23-3136
長崎県 九州農政局長崎支局経営所得安定対策チーム
095-845-7123
熊本県
九州農政局生産部経営所得安定対策チーム(熊本県担当)
096-211-9336
九州農政局生産部(八代駐在所)経営所得安定対策チーム
0965-35-7311
大分県 九州農政局大分支局経営所得安定対策チーム
097-532-6134
九州農政局宮崎支局経営所得安定対策チーム
0985-22-3184
九州農政局宮崎支局延岡駐在所経営所得安定対策チーム
0982-33-0704
宮崎県
鹿児島県 九州農政局鹿児島支局経営所得安定対策チーム
099-222-7591
沖縄県 内閣府沖縄総合事務局農林水産部経営課
098-866-1628
■本パンフレットや経営所得安定対策に関するお問い合わせは、
●農林水産省政策統括官付総務・経営安定対策参事官付経営安定対策室 (Tel:03-6744-0502)
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左記以外にも、最寄りの農政局等(問い合わせ先一覧のとおり)、
地 域 農業 再生協 議会 (市町村、JA等)までお気軽にご連絡くだ
さい。
経営所得安定対策に関する詳しい情報は、ホームページでご覧になれます。
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