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Ai学会誌第10巻

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Ai学会誌第10巻
オートプシー・イメージング学会
TheJapanS
o
c
i
e
t
yo
fAutopsyimaging
第 10巻 第 1
号 2013年 2月
「
第 10回オートプシ-・イメージング学会学術総会」
一死因究明関連法への取り組み:A
iの果たすべき役割一
プログラム・講演抄録集
オートプシー・イメージング学会
eJ
apanS
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o
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magJng
Th
氏陣t
y~ Au
uto S Ima In
オートプシー・ イメ ージング学会
I
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i烹烹 1
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:
:三
円
芝
山 山山
i
E 理事長挨拶
オートプシー・イメージング学会趣旨
,趣旨書
治規約
沿
A
i
力イドライン
音l
肢はこれまで医 学の進歩に対する高い貢献│こより重視されてきたが、近年、音l
険率低下は世界的に顕著で、この傾向
は医療の質の低下に直結すると憂慮される。
I
否認定施設
『死亡時薗像病理52断~=rr オ ート ブシ ー イメ ージン クi (
Au
t
ops
yi
mag
ing=Ai
H 1草、こうした音l
険をめぐる諸問題解決の
港蟹問者名簿
ため提示しうる一つの試案である。オートプシー・イメージ'
ンタとは、死後画像 (Pos
t
mo
r
temI
magi
ng=PM!
)と
音J
I
検情報
2
断のスタンダ}
ドを構築し、医学的および社会的な死亡時患者情報の充実を図るための、新し
を組み合わせ、死亡時5
い検査概念である。
l
i
竺
三f
h
s学術総会
,症(JI
J
l
員討会
,町隆会
p
他団体主催、共催イベント
l
吉み物日目
>
>1
0
日日字提言
語発表
オー
ト ブシ ー イメージンタを、患者死亡時における検査の選択肢のひとつとして提示しうる医療環境を整備すれば、患者
J
検も増加すると考えられる。死亡時における客観
死亡時情報の取得が可能になると同時に、その情報を基!こ
した細密書1
l
l
検C
伊P
的画像が取得可能なため、司法関連情報としても有用性│
措 い
。 また、剖
智
音リ
にf
伴
半
い、研修医にとって吉I
J
検導入に有用である。
∞
オートブシー
・イ
メージンタを導入すると、従来の音 I
J
検が減少するのではないか、と危 倶する声も多い
。 しかしオートブシ
を従来の音1
J
検と併用し、病理t
Z
断・画像5
2
断の双方の貿を高めていこうとする考え方であり、
ー
・イ
メージンクとは、PMI
オ」ト
プシー
・イ
メ一ジンタ│
に
こ
より問題点力
J
検と競合するものではなく、協調的・相補的な検査であるといえる。
より、オ}トブシーイメージンタとは、従来の音1
f
,論文
B記 事
2書 籍
l
参加す予一一
,入会
オ}ト
ブシー イ
メ}ジンク成立のためには、病理医と放射線科医の聞にコンセンサスが必要である。加えで臨床医、コ
メディ力ルを含めたスタッフ聞の協力体制構築も必須である。この他、法医学の関与も必要とされるだろう。
i
こうした環境を整えるためには、オートブシー
・ イ〆」ジンタ に対する認知度をあげ、一般的な理解を求める必要があると
同時に、Ai
画像に対する基礎研究も必要になる。こうした知見に関しコンセンサスを得、現実に運用可能なシステムを構
築するため、【オート ブシ ーイメ」ジンタ学会】発足をここに企図したものである。
p 認定施設登録
http://plaza.umin.ac 担/~ai-ai/
第 10回 オートプシー・イメージング学会総会
プログラム・講演抄録集
メインテーマ
「死因究明関連法への取り組み:A
iの果たすべき役割」
日
時
総
会
平成 25年 2月 98 (
土)
1
3
∞-13:10
学術総会
0
9:1
0- 1
4:2
0
画像ワークショップ
1
4:2
0- 1
5:2
0
パネルディスカッシヨン
1
5:2
0- 1
7:2
0
場所
.0.
z:
千葉大学西千葉校舎構内「けやき会館大ホール」
住
千葉市稲毛区弥生町 1番地 3
3号
大会会長
阿部一之 (
純真学園大学側建医療学部
大会副会長
法木左近 (
福井大学医学部腫傷病理学縫教綬)
教授)
1 会費等(※学会ホームーJ 屯ージ
h
町
1
1
.
'副 田 i
n
.a
c
.j
p
ra
i噌 ゆ 川 柳 l
i
c
a
t
i
o
n
.向 )
-入会金 2
.
(別円
-年会費無料
-会場費
2
.(削円
2 専門医資格更新単位
① 日本病理学会病理専門医資格更新のための単位取得学術集会認定
(
参加 5単位・筆頭発表 2単 位)
@激射線専門医更新用学術集会認定
③ 日本法医学認定医認定更新のための単位取得学術集会認定
(
参加 3単 位 ・筆頭発表 3単 位)
3 ご注意
q
清宮内は禁煙です。喫煙は所定の場所でお願いいたします。
@冶場内では携帯電話などの奄7
車はお切りいただくかマナーモード
に切り替えてご使用ください。
l
o
一関口濃縮への訓
一般演題 (
口演) 発表 7分
質疑応答
3分
発表デ-?rは、 P
o
w
e
r
P
o
i
n
tで作成してください。
2
恒空
1
2
∞-13 ∞オートプシー・イメージング学会理事会
1
3
:00-13:1
0 オートプシー・イメージング学会総会
(
0
8:55-)
0
9
開会あいさつ第
1
0回 A
i学会大会会長阿部一之
∞-14:20 学術集会 (別紙プログラム参照)
1
4
:30-15:2
0 画像ワークショップ
1
5:
20-17:
2
0 パネルディスカッション
防E因究明関連法への取り組み Ai の果たすべき役~IJ~
基調講演
『死因究明法案への取り組み A
iの果たすべき役寄日
弁護土
1
7
:20-
木ノ元直樹先生
次期大会会長あいさつ
第 1回 A
i学 会 大 会 会 長 法 木 左 近 先 生
阿部一之
閉会の辞
1
8
∞
情報交換会
-3
オートプシー・イメージング学会理事長挨拶
山本正二 (
財団法人 A
i情報センヲ
)
i学会総会も第 1
0回を迎えることが出来ました 。
皆椋のおかげをもちまして、 A
0
0名にも満たないこじんまりした学会だったのですが、
設立当初は、会員数 1
2
0
1
2年 1
2月現在、会員数 6
9
3名という数多くの方が参加して くださる学術集団
i をキーワードに様々な分野の方々が集まり、
となりました。設立当初から、 A
熱い議論を戦わせるなかなか尖った学会だったのですが、今では少し安定飛行
に入り、大人の話も出来る成熟した学会になりつつあります 。今後は、さらに
多くの方が参加出来る、したくなる学会作りが出来ればと考えています 。理事
長の個人的な考えとしては、死後看護、グリーフケアなどで A
i巷活用していた
だくために、看護師の方々が参加したくなるような A
i学会となる様に努力して
いきたいと思います。
社会に目を向けると、 2
0
1
2年はいわゆる死因究明 2法が可決され、死因究明
iの重要性が我々医療従事者以
推進会議が開催されるなど、死因究明における A
外に、司法、 警察関連の人々にも認識されつつあります 。我々は、遺族にも情
報開示がされるような、より適切な形での A
iの社会導入をはかり、新世紀の社
iが活用される織に努力していきたいところです。
会基盤 としての A
i は万能な死因究明方法ではありません。ただし、解
皆犠がご存じの通り、 A
程度しか解剖が
剖率が 3%以下に落ち込み、 警察が扱う変死体についても 11%
ニは、現実問題として
実施できない『死因不明社会 日本 jをなんとかするため l
A
i を取り入れるしかありません。そして、社会の A
i導入の要求に応えるべく、
年々 A
iを実施する医療機関は増加し、 A
iセン告 も各地で稼働しています。も
A
i をすべきか否か」という議論は無く、「いかに A
i をスム
はや r
スに実施する
か」という議論に移行しています。今後は、特に、孤独死、在宅医療など、医療
が関連する分野で起こる病院外死亡事例に対する州、児童虐待、大規模災害時
iなどについて議論し制度を整えていく必要があるでしょう 。
のA
A
i をさらに普及させるためには、 A
i プリンシプルにある 3つの原則の遵守、
特に、実施費用について医療費外から支払われる制度を確立することが必要で
iに関しては、我々 A
i学会がイニシアチブをとり、制度を
す。死因究明、特に A
確立していくことが肝要です。今後も皆様の支援とご協力の程よろしくお願い
いたします。
4
第1
0回オートプシ一・イメージング学会大会長挨拶
『死因究明関連法への取り組み
大会テマ
阿部
A
iの果たすべき役割』
之 (
純真学園大学保健医療学部放射線技術科学科教授)
会員の皆様には、ますますご清栄のことと拝察いたします。
さて、第 10回オ
トプシー・イメージング学会学術総会を平成 2 5年 2月 9
日 (
土)、千葉大学西千葉校舎内「けやき会館大ホール」で開催いたします 。
法木副大会長、金山大会長補佐、梁川実行委員長はじめ、実行委員が一丸に
なり、準備しておりますので、皆椋にとって実りある学術大会となりますよう
お待ち申し上げます。
2003年 7月 12日) を経て、第 1回学
振り返れば、学会設立準備総会 (
2
0
0
4年 1月 2
4日)が開催されてから第 10回学術総会を迎えることに
術総会 (
なります。
i)を取り巻く昨今の状況として死因
オートプシー・イメージング (
以下、 A
究明 2法案の成立という法的環境の整備に伴い死因究明に対する社会的関心が
iの果たすべき役割が論じられています。
高まり、 A
このような状況を鑑み、「死因究明関連法への取り組み A
iの果たすべき役割 I
という大会テ
マを設定し、基調講演には弁護士の木ノ本直樹先生にご講演を
iに精通するそれぞれの分野から 7
いただき法曹界における最前線でのお話と A
名によるパネルディスカッシヨンを企画しましたのでご期待下さい。
さらに今回は特別企画として札幌医科大学法医学講座兵頭秀樹先生と新潟市
民病院放射線診断科高橋直也先生による「画像ワ
クショップ』を開催してい
ただきます。学会場で読影体験を Lてもらうことができますので積極的にトラ
イして下さい。
研究発表は 2 6題エントリ
していただき、従前とは異なり開始時間が 9 時
ニ。遠方よりご参加の方には大変と思いますが、幅広い、興味のあ
になりま Lt
る研究成果がうかがえます。是非ともご出席の上、明日からの A
iに反映してい
ただき、次なる研究テーマに遁進していただきたく思います 。
今回は情報交換会を企画しました 。学会場に隣接していますので会員同士の
親睦と情報交換に是非ともご利問いただければ幸いです。
i の新たな展
会員の皆桟におかれましては最新の知見が得られるとともに、 A
開に向けてどのように取り組むべきかを問いかける契機になることを期待して
います。
千葉でお会いできるのを楽しみにしています。
5
l
o
学術集会プログラム
8:
5
5-
開会の挨拶
大会長
9:
00-10:
1
0
阿部一之先生 (
純真学園大学保健医療学部放射線技術科学科)
第 1部
『新たな取り組み』
座長法木
左近先生 (
福井大学医学部纏傷病理学講座)
座長高野英行先生 (
干葉県がんセンヲー画像診断部)
A
l非造影 A
iC
T検査での体位変換による画像所見の変化
ー背臥位と腹臥位との比較による大動脈病変の鑑別の初期経験ー
長谷川
貴章 (
三重大学医学部附属病院
I
V
R科)
A
2P
os
tM
o
r
t
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mC
o
m
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u
t
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o
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o
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r
a
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y(
P
M
C
T)
を用いた外傷性 C
P
A患者における頚椎損傷の
横討
金丸明博 (
高知医療セン 9ー 整 形 外 科)
A
3 胸部 C
Tを用いた、胸部 X線単純写真との比較による個人特定法医画像診断法開発の初
期検討
新川
慶明 (
宮崎大学医学部附属病 院 放 射 線 科)
A
4 法医解剖前 C
Tにおける骨盤周辺部の性差について
安孫子絹太 (
東北大学医学系研究科放射線筏術科学コース)
A
5 法医解剖前 C
Tによる腐敗した脳評価
白井憲仁 (
東 北 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 保 健 学 専 攻)
A
6A
iC
Tを活用した推定肝重量計測の妥当性
稲井 邦博 (
福井大学医学部 A
iセン哲一)
A
7A
iC
Tによる腹腔肉出血量の推定が有用だ った症例
武井宏行 (
群 馬 大 学 医 学 部 附 属 病 院 放 射 線 部)
1
0:
10-11:
2
0
第 2部
『画像診断・解剖所見』
座長桂義久先生 (
社会保険横浜中央病院病理診断科)
座長兵頭秀樹先生 (
札幌医科大学医学部法医学講座)
8
1 胸水貯留を伴った肺水腫における鑑別診断
島田
一郎 (
福井大学医学部
A
iセン 9ー)
一6-
8
2 便秘性の巨大結腸症で紹介入院後 、急変した 7
0代男性
入院時および死亡直後の C
T画像と剖検所見の比較検討
藤原卓哉 (
東 葛 病 院 放 射 線 科)
8
3C
Tによる A
u
t
o
p
s
y imaglngと病理解剖所見を比較しえた胸部大動脈癌肺肉強裂の 1例
大原和人 (
浜 松 赤 十 字 病 院 循 環 器 科)
8
4A
i画像で多数の副鼻腔肉に液体貯留を認めた非溺死の 2剖検例 A
i画像による副鼻腔
内液体貯留の証明は溺死の補助診断となり得るかつ
第 2報ー
林敬人 (
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科社会・行動医学講座法医学分野)
8
5 死後画像診断にて司法解剖施行が可能であ った急性硬膜下血腫の一朝l
山本
琢磨 (
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻法医学分野)
8
6 死後 C
T歯科パノラマ再構築画像により身元が覆っ た焼損死体 2事例
藤本
秀子 (
大阪大学大学院医学系研究科法医学教室)
8
7 頭蓋底外科解剖における A
iシステムの有用性
小寺俊昭 (
福 井 大 学 医 学 部 脳 脊 髄 神 経 外 科)
1
1:
2
0
1
2:
1
0
第
3部
『画像惨断(造I
I
H
T
.M
RI
)J
座長塩谷
清司先生 (
筑波メディカルセンヲー病院放射線科)
座長高橋直也先生 (
新潟市民病院放射線診断科)
C
-1 入院後 2時間で急変した胸痛患者の 1例ー 当科での A
i症例総括を含めて
中島
伯 (
市 立 枚 方 市 民 病 院 循 環 器 科)
C
2 死後造影 C
Tにより破裂部位を特定しえた心筋梗塞の一例
吉田
原規 (
大阪大学大学院医学系研究科法医学教室)
C
3 死後の造影 C
Tでどこまで死因を推定で きるかー当院での死後造影 C
T
山村
英治 (
会 津 中 央 病 院 救 命 救 急 セ ン ヲ ー)
C
4 死因不明社会における心臓 C
Tの有用性
坂本
友偵 (
広島市 立 安 佐 市 民 病 院 放 射 線 科)
C
5 虚血性心疾患診断における心臓 M
R
Iの有用性
A
i画像と病理解剖の組織診断画像の対比一
西島昭彦 (
福井大学医学部 A
iセンヲ
1
2
:
1
0
1
3:
0
0
1
3
:
0
0
1
3:
1
0
)
休息
「オートプシー・イメージング学会総会』
7
1
310-14:
2
0
第4
部
座長
r
A
i実施施設からの報告』
兼児
敏浩先生 (
三重大学医学部附属病院医療安全 ・感染管理部)
座長飯野守男先生 (
大阪大学大学院医学系研究科法医学教室)
D
-1 東北大学 A
iセンヲーにおける現状と A
iに関する疑問点
細貝 良行 (
東北大学大学院医学系研究科画像解析学分野)
D
2 当院における A
u
t
o
p
s
yI
m
a
g
i
ngの現状について
尾形学 (
佐賀大学医学部附属病院放射線部)
D
3 アンケート調査から見た長野県における A
iの現状
宮林 干春 (干曲中央病院)
D
4 当院における外部施設からの A
i受け入れ状況
萩田智明 (
池 友 会 新 小 文 字 病 院 放 射 線 科)
D
5 当院における 警察依頼の死亡時画像診断の現状報告一診療放射線技師の役割ー
福岡 秀彦 (
医療法人豊田会 ~II 谷豊田総合病院放射線技術科 )
D
6 近隣警察署より依頼さ れた A
i
に対する当院の取り組みについて
伊原昇 (
社 会 医 療 法 人 蘇 西 厚 生 会 松 波 総 合 病 院 放 射 線 科)
D
7 熊本県の死体検案における A
iの現状
川口 英敏 (
川口病院)
1
4:20-14:
3
0 休想
1
4:30-15:
2
0 画像ワーヲショップ
講師札幌医科大学医学部法医学講座
兵頭秀樹先生
講師 新 潟 市 民 病 院 放 射 線診断科
高橋直哉先生
1
5:20-17:
2
0 パネルディスカッシヨン
大会子ーマ『死因究明関違法への取り組み
座長山本正二先生 (
理事長)
A
iの果たすベき役割』
座長阿部一之先生 (
大会長)
1 基聞講演
『死因究明法案への取り組み :A
iの果たすべき役割』
務師
木ノ元直樹先生(弁隆士)
2 パネリスト
1)画像診断医の立場から
塩谷清司先生(筑波メディカルセンヲー病院放射線科)
-8-
2)法医学の立場から
飯野守男先生 (
大阪大学大学院医学系研究科法医学教室)
3) 病理医の立場から
桂
義久先生 (
社会保険横浜中央病院病理診断科 1
4) 救急医の立場から
伊藤憲佐先生 (
亀田総合病院救急科)
5) 医療安全の立場から
長谷川剛先生 (
自治医科大学医療安全部)
6) 診療放射線技師の立場から
若松
修先生 (
N
T
T東日本関東病院)
7)第三者機関の立場から
i情報セン 9ー )
山本正二先生 (財団法人 A
1
7
:
2
0-
次期大会長挨拶
第1
1回大会長 法木左近先生 (
福井大学医学部腫甥病理学講座)
閉会の辞
第1
0回 大 会 長 阿 部 一 之
1
8:
00-
情報交告員会
千葉大学けやき会館内 1階
会費
レストラン「コルザ」
4
0
0
0円
※事前登録ですが、当 日の参加も 可能です。
9
第 1部 新 た な 取 り 組 み
A
) 非造影 A
i
CT検査での体位変換による画像所見の変化
ー背臥位と腹臥位との比較による大動脈病変の鑑別の初期経験一
墨釜血重宝 " 藤田牧子 "
鈴木千織 2,3)
中塚豊真 1
.
3
)
久保岡直哉 的
臼杵恵梨 "
那谷雅之 "
兼児敏浩 同
冨本 秀 和
井上裕匡 "
(
三重大学医学部附属病院
約中央放射線部
"I
V
R科 "放射線診断科
防法医法科学
3
)
3,7
1
Aiセンヲー
@医療安全・感染管理部
1
)神経内科)
[
背去と円 的 JAiの読影に際しては死因所見 と死後変化の緩別が重要である。血管内の肌
血管内 血紋凝悶を認めることがあるが
被には、死佳変化として血液就下や i
時に血管内血
液凝固と大動脈解離との鑑別が困難な場合があり 、注影検査が有用との報告がある。我 々
は背臥位と臨 臥何で非造影 Ai ~ C 'l' を 揃 影し 、 肺内の山t液就下町変化と血管内血椛成分の移
動の有無および大動脈解離と白鑑別診断における 有用性を検討した。
0
12年 3月から 2
01
2年 1
1月までに当院で船影した A
iCT8
5W
I
J
中 8例を
[
対象と方法 J2
対象とした a まず 背臥{立で通常の撮影を行い、放射線科医が腹臥枕での搬彬追加が望まし
いと判断した場合に引き続き追加線影を行った。上肢は体幹 につけた状態のまま腹臥依に
立と腹臥イ立での画像の変化について比較検討した。
して胸部から腹部を慌影し、背臥4
[
結県 JJ
肺内の血液就下が見られた 2 例ではともに体位変換により陰影の広がりが変化し
たが
l
肺炎および溺水による浸潤影やすりガラス影の陰影の広がりは変化しなかった。
血管内に特に異常所見を認めなかった 1I~I を除く 7 例は体位変換による血管内血液成分の
移動的有無により、血縦就 F (
4例)と血官内血液凝闘 (
2例)と大動脈 解離 (
1例)の鑑
別が可能であった@腹臥位への体位変換後、血液就 Fでは血管内の濃度差が全例で消失し、
血管内血液凝聞は背側から股側への血管内移動を秘的、大動脈解縦では(本位変換後も偽腔
は移動しなかった。
8伊l
中
、 I
U
l管内血液凝固と診断した l例では法医解剖が施行されており 、死凶は肺告で、 J
て
動脈解離は認められなかった。 血管内には粘側な血液を認めたが、主主由塊はみられなかっ
たa
[
結 論 1大動脈解離と血符内血液凝凶と E銭別が困難な症例に対しては、腹臥位での追 1
日
1
l
i
1
影が診断に有用と考えられた。
大動脈解離左背臥{立右!~臥{立
血管内1ln液凝悶左背臥位右胞臥位
-1
0
第 1部 新 た な 取 り 組 み
A
2 P
ostMortemComputedT
叩 o
gr
a
phy(
P
M
Cnを用いた外傷性 CP
A患者 における頚椎損
傷の検討
金主堕撞
土井 英 之 時 岡 孝 光
沼本邦彦
大 森 貴 夫 松 本 俊 之 福田昇司
( 高知医療セ ン~ ー
小松 原 将 阿 部 光 伸 筒 井 賞 彦
有蒜勧
整形外科 )
[はじめに 1頚髄抑協を伴う頚椎 f
日傷は趨短時間で心肺停止となる可能性がある外傷であ
る。 しかし多発外傷においては客観的所見に乏しく蛸椎損傷が見落とされることがある。
今回外傷により l
前送となるも 外来で死亡確認となった症例(
以下外傷性 c
p
A)に対 Lて行っ
た Po
stMo
r
t
em Comput
e
d'
l
b
mog
r
a
phy(
以下 PMC
T
)における頚椎般協の有無について検
討したので報告する。 I
対輩と方法]対卑は 2
005年 3月から 2012年 3月に経験した外傷
性 CPA
74例のうち PMCTを行った 68例 とした。性日J
I
は男性 51例、女性 1
7例であり、年
齢は平均 5
5.
8織であった。検討項目は、受傷機転、死亡原闘(死亡診断書記載のもの)
、頚
惟 CT町有無、茸i
椎 MP
百 円相品築の有無、lIi椎 I
J
H
話の有無とした g CTI
T
副理は整形外科医 3
名により 検討した。 また PMCTは死亡確認後家族に同意をいただき施行した。
I
結果 l
受傷原因は受通事故 38例、墜落転落 2
0例 、狭圧外傷 6例、落下物 3例、その他
1例であった e 死亡診断書から確認した死亡原因は外傷性ショックが 5
4例と最多であり、
その他には頭蓋内慣傷 8例、外傷ヨ控室息 4例、緊張性気胸および高位踊髄掛傷がそれぞれ 1
例であった。鎮雄 CTは MPR再構築ありが 3
7例であり、 a
x
i
a
Jのみは 15例、lI'i椎 CTが
徹影されていなし、症例は 1
6例であった o 1
1例に鎖株制($を認め、その主ち 7例において頚
椎損傷が死因として関与した可能性が考えられた。
I
考察 I多発外傷の急性J1l
J
における死亡原因は、頭蓋内損傷、胸腹部の臓器偵傷および大
血管損傷などが多い。 しかし今回の検討の結果では、約 10%の症例で預推凱傷が死亡原因
となり得t
:
.o 頻推については死亡原因として積極的に検索 されることが少ない。そのため
多発外傷の中には、見逃された頚椎十日傷が実際に診断されているよりも多く存在する可能
性がある。
Aでの頚推捌傷について検討した。外傷におけ
まとめ l当院において経験した外傷性 CP
I
る頚損死については、まだ十分に診断されていない可能性もあり今後さらなる検討が必要
と思われる。
-1
1
第
1部 新 た な 取 り 組 み
A
3
胸部 C
Tを用いた、胸部 X線 単 純 写 真 と の 比 較に よる個人特定法医画像診断法開発
の初期検討
艶l!J直盟"西井龍-" 田村 宏 樹 2 穂 高 一 条 " 鞠 困罫 一 郎 )
1 湯川修 弘 3
)
田村正三 "
(
1
)宮崎大学医学部附属病院放射線科、 2)宮崎大学工学部、 3)宮 崎 大 学 法 医 学)
I
背景 l
損傷や死後変化の強い身元不明遺体の個人特定は、 DNAや歯科 X線写真による鑑
定
照合が一般に用いられるが、対照試料の準備や時間的費用的な問題も存在する。 近
年 、生前画像と死後画像との比較が個人特定に有 I
I
Iであったという報告が散見される。
[目的 I我々は、個人特定のための怯医画像診断法の開発研究に着手しており 、今回はそ
の初期検討として
生体の胸部 X線単純写真と胸部
CT画像の比較による個人特定能検討
を報告する。
[
方法]宮崎大学 医学部附属踊院で 2
006年 5月 -2007年 4月に胸部 X線単純写真正而像
(以下胸部 X線)を撮影し、かっ 2
0
1
1年 1月 -2012年 7月に胸部 C
Tを蝦影した 20-40
CTの口陰影をもとに作成した v
o
l
u
m
e
以下 CT-VR像)を 作 成 し 画 像 診 断 医 3人にその CT-VR像 を提示し、胸
r
e
n
de
r
i
n
g正 面像(
歳代の 1
7人の患者画像を対象とした。胸 部
部 X線 1
7画像から視覚的に
君
主断補助のマ
致する画像を抽出させ個人特定率を算出した。また同時に
カーとなった画像所見も解析した。
[
結 果 l視覚診断にて、胸部 X線 3候補まで絞り込めたのは 7
58
8
%であり、 58-65
切で
個人を特定することが可能であった。 また 、視覚診断において診断補助のマーカーとなっ
た画悔所見は肋骨の形状や走行、胸郭の形状なと であった。
e
[
考察、まとめ l今回の初期検討では、廿の加齢変化が乏しく
バリ エーショ
J
が少ない
と盟、われる 2
0-40歳代を対象としたが、倶覚診断にて 5
8
-65%筏度の個人特定率が得ら
れた。 特に、肋骨の形状や走行が個人特定診断の補助所見として寄与する可能性が示唆さ
れた。今後、定量的診断マーカーの探索や画像工学的手法へ発展 ・応用により 、 より精度
の高い個人特定法医画像診断が可能になると考えている。
一12
第 1都 新 た な 取 り 組 み
A
-4 法 医 解 剖 前 CTにおける骨盤周辺部の性差につ いて
室盈壬鎧主三"白井章仁 " 細貝良行 。川住祐介 。 中島彩 "粛藤春夫 "
林崎義映 "
境純 "
舟山直人 "
(1)東北大学医学系研究科放射線技術科学コ ー ス
2
)
東 北 大 学 医 学 系 研 究 科 法 医 学 分 野)
[
序論]法医学において,個人の絞り込みの基本事項の一つに性別判定がある
これは形態
的特徴や人額学的計測により行われ,特に白骨死体の個人鑑別に有別である 一般的に男
性の "
?
'
j
!
立女性の骨と比較して突起や隆線,結節 Z
平方ミ大きく厚いといわれており, これ らの
特徴は骨維部や頭蓋骨で性差がよく現れる
しかし,これら形態的特徴は数値化が難しく,
習得には多くの経験と時間が必要とされている 一方,人類学的計測は,測定手技にある程
度の経験は必要であるが,正しい計測が行われれば,客観的評価が可能となる今回は,骨
盤部,特に恥 目下角の角度と 大坐骨切痕部について,法医解剖前 CT画像をIll¥、て験討した
j
(
;
J
J
l
l
i1既に性別が判明している 1
1医解剖前 CT症例 1
95例(
男性 1
26例,女性 69骨1
1)を用
t
erAll
e
n.THESUBPUBIC
いて,人類学的計測法と過去の報告(
E
.Pe
AN
GLEo
RADIOLOGI
CALAS
PECTS
.BJR1
943;
1
60279
-281
)
に基づき 恥骨下角の角度,
Z
io
st
a
t
i
on2
)
を用いて,
大坐骨切痕部の角度の計測を行った計測は,ワークステーション (
Vo
l
um
er
e
nde
r
i
ng,mul
廿p
lana
rr
e
c
o
ns
t
r
uc
t
i
o
n
(
多断面再構成)
の画像を組み合わせて行っ
た ま た,得られた測定結果について, J
MPp
r
o9.
0を用いた統計解析を行った
[
結 果 l恥骨下角の平均角度は,男性 6
7.
20,女性 82.
40であり ,t検定を行ったところ
Pく 0
.
00
01となり男女間で 有 意 差 が 且 ら れ た 大 坐 廿切浪部の平均角度は、男性 70.
60,女性
8
8
.
5
。
であり ,t
検定を行ったところ p<
O口)
01となり男女聞で有意差が見 られたまた,結果
C曲線を作成し Cuto
f
f値 を男女の境界角として分析したところ,恥甘下
からそれぞれ RO
角の角度では,誤判定は男性では 1
1
.1
%,
女性では 2
6
.
1%.
全体では 1
6.4%となり,大坐骨切
0
.
0
%,女性では 1
2.
0%,
全体では 1
0.
7%であった
痕部の角度では,誤判定は男性では 1
[
考察 l恥骨下角 の角度や大坐骨切浪部の角度において,男女間で有意差が見られた
,
し,問題は誤判定につながりかねない, 重なりであ る つま り
しか
f
女性的な恥骨下 f
'
J
,大坐骨
切痕削を持つ男性』や, ~男 性的 な恥官下 角,大 坐骨 切版 部を持つ女性』の存在である全
体に見られるこれ らの存在は,性別判定に大いに影響すると考え られ る 実 際 の 鑑 定 で は
懐数の箇所での総合判定ということになろうが,少なくとも破納骨などで恥廿下両の角度
のみ,大坐骨切坂部だけでの,男女の明確な線引きを行うべきでないと考える
ぜ
1
3ー
第 1部 新 た な 取 り 組 み
A
5
法医解剖前
C
Tによる腐敗した脳評価
ι"川 住 祐 介 "
旦査童
林 崎 義 映 の 猪狩由
D
(1)東北大学大学院
細貝良行 " 中 島 彩 n 安孫子絹太 " 驚藤春夫 "
舟山虞人 2
)
細谷直 2
)
医学系研究科
保健学専攻
2
)
東 北 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 法 医 学 分 野)
東北大学では 2009年から法医解剖前 CTを施行し、201
2年 1
1月の時点でおよそ 600例を
経験した。本年度現在における法医解剖l
症例中でその解剖前 CTの施行事は 6
-7剖を占め
るに至っており 、約 3年というまだ短い期 1
8
J
ではあるが、年ごとに増加の傾向にある。
これまでの症例中で、冬期間以外の温暖な春季から秋季にかけて、気温の ?
:
;
j~、夏季には特
に死体の腐敗進行の速度は大きく、自家融解 2
1
Fにより脳が半流動体となり 、解印l
では所見
採取が困難であることがあった。 このような場合に 、脳内血腫は関頭すれば、その存在確
認は容易である ことがあるが、 3次元的な範囲や所在位世に闘しては、脳の!
前披によって分
からなくなってしまうことがある。
これまでに我々が経験した法医解剖前 CTのし、くつかの症例から、腐敗した脳内に出血等を
雄認できた画像と解剖時の所見とを比較して 、その有用性について報告寸る。
61歳 、男性、遺体は 8月に車内で発見
左ノl
、脳上部(白矢頭)、右 視 床 内 (白矢印)に血腫がみられる。
1
4
第 1部 新 た な 取 り 組 み
A-6 A
iC
Tを活用した推定肝重量計測の妥当性
稲井邦樽 (
分 子 病 理 牢)、法木左近、木下
之、西島昭彦、寂井豊彦、大越忠和、
堀江直世、川崎公美恵、島田一郎、田中雅人、木村浩彦、内木宏延
(
福井大学医学部 A
iセ ン 告 ー)
I
緒言 ]病理解剖での臓器量量測定は、疾串や病態の推定に有月1
な手法であるが、生時j
f
の
重量計測はまず不可能なため、その知見が診療に生かさせることはない。 一方 、Ai'CTの
再構成画像から臓器体 積の推 定は可能なため、CT値に相当する臓部比重が明らかになれば、
臓器軍量の推 定が可能となり 、生体や Ai診断に応用できる可能 性がある。そこで摘出肝重
量 (
L
i
v
e
rwei
g
hじ LW)と、Aiから推定される推定肝重量 C
e
s
t
i
m
a
t
e
dLW:eLW
)
の相 関性を
検討した。
I
}
j
"
法l
福J
I
大学医学部附属病院で死 亡 し
、
Aiお よび病理 解剖が承諾された 1
8例を対皐に
した。搬像 された Ai画像は OS
Ir
i
XM D(
v
c
r
.1
.0
1)
で 3次元化して推 定肝体積を算出し、病
理解制では LW計測およびアノレキ メデス法で肝比重を測定した。次に Aiから 関心領域 (
ROI
I
干比
Reg
i
o
no
fI
n
t
e
r
e
s
t
)の CT値を求め肝比重との相関性を検討した。さらに推定肝体積と 1
重の積として cLWを算出し 、 LWとの相関世を検討した。
I
結果 1f
T比重 は 1
.0
5
4"
'0.
0
1g
/
ml
(
1
.02.1. 065) で死亡から Ai までの経過時 ~n との 関連
性はな く
、 脂肪肝 1例 U.
02
)を除き肝硬変、肝極でも 1
.05.1
.065に集積した。 C1
'値は脂
肪 肝 肝硬変ー
その他の順に噌加し 、比重と CT他 1
mに正相闘が認められた (
r
=
O
.
7
4,p<
O
.
ol
)
。
e
6
)と良好
推定肝体積が算出された 1
3例における eLWと LWの相関係数は r
=0
.
9
5(
p
<l
xl
0'
な正相関が得られた。一方 、生体肝移憾のドナー肝盛量推定に
u
mし、られる Yoshizumi,Denad、
ω
Chanらのノ例土でTt した e
LWでの相関係数は、それぞれ r='
0
.23(
p
=
0.
45
)、0
.
23(
0.
4 、
0.
2
9(
0
.38
)
であった。LW'e
LW差:t5%以内
:
tl
O
%以内 、土20
%以内で比較すると 、土品%
以内 (62%,8%,31
出
, 15%)、 土 1
0%
以内 (85%,1
5
%,3
1%
, 23
%)
、:
!
:20%以内 (92%,38%,
54%,46%)と、我々 の方法が最 も有用であった。 尚
、 l例で 20%
以上解離したが 、この症例
は大量に腹水が貯憎していた。
[
結論 1Aiと病理解剖データーを有効活用すると、従来は不可能であった様々な臨床用診
断ツーノレの開発も可能になると雌定された。
-1
5-
第 1部 新 た な 取 り 組 み
A
7
州CTによる腹腔内出血量 の推定が有用だった症例
丞差室主主1)島田健 裕 2
) 小湊慶彦 3
)
(1)群馬大字医学部附属病院放射線部
2)群馬大学大学院医学系研究科
臓器病態制御系病態腫癌制醐字放射韓診断桜医学
3) 群馬大学大学院医学系研究科環境病態制醐系生体防榔機構学法医学)
[
症例 1
76政男性、 1
1
9番通報を受け、救急隊員が死者宅に赴いたが、死者は心肺停止状態で、既
に死体硬直が出現していた。そのた め、心肺蘇生術は実施されなかった。 死者には死亡 9
目前に頭部外傷の既往があり、死因 を検索するために、翌日に Ai
-CT検 査と解剖検査が実
施された。
I
体表所見]
頭部や腹部を含む全身の処々に皮下出血が見られた。 また 、背面に発現していた死砲の程
度は低下していた。
I
CT所 見]
前頭部外傷治療後。
右佳頭葉クモ膜下出血 ・硬膜下血腕
多発頭部座下血腿。
能 腹 脱 出 血 牌 頭 部l
i
I
傷、十二指脇損傷など疑われる。
血 性 腹 水 貯 留 肝 損 傷 、 牌 損 傷 な ど。ボリュームメトリーにより、およそ 8
50mLと推定。
左肋背骨折。
町 聞
岨
晴 易 保F
関
.
L
A
掴.
,~.
腹部の推定出血量
。 850ml
(
図
u左
C'
I
'画像上の血液貯ft'{若 Lくは出血部位右 CTによるボリュ
ムメトリーの画憎
I
剖検所見 l
頭部には皮 F出血多数があり、右後頭葉に直徳 1
2ν
m のくも膜下出血が観察された。病埋組
織学的な検索から皮下出血は時 t
l
l
経過のあるものを古むが、くも膜下出血は時間1
経過が短
いものと推測された。胸部には庄下出血多数があり 、左第 8附y口側壁及び右第 8
,
9肋骨前壁
に骨折があった。腹部には皮下出血多数があり、協 1
m膜に出血を伴う破裂剖I(
約 12cm)が
あり、腹腔内に血液貯棺 8
00mL超があり 、腎臓弊の内臓器は貧血性であった。
-1
6ー
第
1部 新 た な 取 り 組 み
[
結果 I
腹部への打撃による腸附膜破裂から、腹腔内に多量の出血を生じ、循環血液晶I
の減少から
出血性ンョックに陥り死亡したと 推測 された。加害者は介護をしていた長男で、認知痕の
死者の失禁に苛立ち 、腹部をかかとで踏みつけるなどの暴行を加え 、その後 9時間以上放
置し死亡させたことが桂に判明した。
腸間線破裂部
(
図2
)剖検での腸間膜!n傷部依
[
:fiE例検討会での意見]
本l
i
t例では、外表検査の所見と解剖前 CTにより示された腹水町i
聞や腹膜出 J
1
I
l
から腸│制限破
裂が疑われ、解剖前 CTによる脱水貯騎士量の推定値が解剖での実測値と近似しており 、死亡
への機序や死因を考察する上で解剖 l
泊 CTが非市に役立った。 CTでの出 '
O
l
量推定は有用と
居、われるが、肝臓や牌臓と血性腹水附闘の就下部分のコン トラストが鮮明でないため、 MRI
などの利用がより有効であると思われる。
l
7
第 2部 画 像 診 断 ・ 解 剖 所 見
8
1 胸水貯留を伴った肺水腫における鑑別診断
皇国二盤、法木左近、稲井邦博、内木宏延、木下一之、坂井豊彦、西島昭彦、
田中雅人、木村浩彦、松木孝澄
(
福井大学
A
iセンター)
医学部
[
緒言}胸水貯留を伴った肺水腫 を有した 4剖検例において、 A i(死亡時画像診断)、プラ
ンク トン検査、生化学的検査などを併用し て鑑別診断を行った。
"
'
2日半、 40歳代男性、身長
【事例 1] 2月の事例で死後経過時間は 2日"
体重
65旬
、 死因は淡水 の吸引に基づく溺死、 肺重量は左
胸膜腔内の血色素性水溶液貯留が左
28ml、右
645g、右
172c
m、
840g、
54ml、肺において複数のプ ランクト
ンを検出し た
。
[
事例 2]3月の事例で死後経過時間は 1日前後、 60歳代女性、身長
15 1c
m、体重:
40kg、死因は海水の吸引に基づく溺死、肺重量は、 左 :485g、右
590g、胸膜
腔内の淡黄色透明水溶液貯留が左
45ml、右
55ml
、肺において複数のプランクトン
を検 出 した。
"
'
2日半、 70歳代男性、身長
【
事例 3] 6月の事例で死後経過時間は 2日"
体重
31k
g、死因は虚血性心疾患、肺重量は、左
14 8c
m、
310 g、右 28 5g、胸膜腔内 の
黄褐色透明水溶液貯留が左 (
健常者では右胸膜腔) 9ml 、右(健常者では左胸膜腔):8
5ml、陳旧性心筋梗塞、全内臓逆位症および牌臓の三分葉を認めた。
【事例 4] 2月の事例で死後経過時間は 4 日前後、 30歳代男性、身長
172c
m、体重:
94k
g、死因は多発性外傷に基づ く循環障害 、肺重量は、左 :480g、右
胸膜腔内 の黄褐色の混濁した水溶液貯留が左
510ml、右
660g、
80ml、肺において極少数
のプランクト ンを検出 したがコンタミネー ションと 考えられた。
左右の胸水の生化学的検査の平均値を、 下表 に纏めた。
事例
1 事例
2 事例
3 事例
4・
臨床参考範囲(血液)
Na(mEq
!
l
)
5
5
.
0ま
2
6
4
.
5千
102
!
l
)
K(mEq
32.
4
20.
3
37.
4
3.
4"
"
'
5.
0
C
l
(
m
E
q
l
l
)
45ま
286千
7
4
.
5
9
6
"
"
'
1
1
0
l
)
Ca(mg/d
4.
7
2
2
.
5千
9
.
2
9
.
0
"
"
'
1
1
.
0
P(mg/dl)
2
9
.
3
9
.
2
39.
8
2
.
5
"
"
'
4.
5
)
Mg(mg/dI
3.
5
58.
5千
5.
4
l
.7
"
"
'
2.
1
検査せず
135"
"
'145
[Ai (死亡時画像診断)および考察 ]
淡水およ び海水溺死、虚血性心疾患、多発性外傷に基づく循環障害の 4剖検例において 、
胸水貯留を伴った肺水腫を認めた。淡水お よび海水溺死で、は気管内に液体の貯留を認めた
が、肺野の Ai画像では、 4事例に類似点が存在した。
事例 4は、海の匂いを 味わいにドライ ブに来た某人が眼下の防波堤際で本屍を偶然に発
。 Aiのみでは、
見し、傷害致死・死体遺棄に対し懲役 14年で裁判員裁判が終了してい る
多発性外傷と 診断す るのが 困難で、あっ た。本事例以降、毎年、他県からの搬入による水辺
。
。
第 2部 画 像 診 断 ・ 解 剖 所 見
での死体遺棄事件が発生している。 J
tの後は、胸水の生化学的検査などから淡水 海水溺
死、死体遺棄の鑑別を行っている。
J
!
,
骨J
i4
事例 1
-1
9-
第
2部 画像 診断・解剖l
所見
B
-2 便秘性の巨大結腸症で紹介入院後、急変した 7
0代 男 性
入院時および死亡直後の CT画 像 と 剖 検 所 見 の 比 較 検 討
)、後藤慶太郎 4)
産屋皇室主1)、武田悟秋 2)、 柴 田 信 光 司 、 下 正 宗 3
安藤健
5)
(
東葛病院放射線科1)、内科 2)、病理診断科 3
)、救急科 4)、放射線部 5
))
[
症例 ]7
2歳男世
I
主訴 1腹部膨満、顔面蒼 白
I
既往歴 1高血圧、陳旧性心筋使塞、アル コール依有f
定、c
型肝炎
(
l
見病歴]施設入所中の方。入院当日の 1
2時頃、顔面蒼白となっているところを職員が発
8時頃当院に救急
見したが、様子をみていた。 その後腹部膨満を認め、叫吟しだしたため 1
服送された。来院時血圧 1
1
3
/71
剛 H
g、脈拍 7
2回/分 、S
p
0
21
00
活(
0
25L マスク)、著明な
Tで巨大結腸症を認め
腹部股満と腹部主体の圧痛を認めた。腹部単純写真および腹部造影 C
た。採血で代謝性アシドーシスを認めた ものの、その他の検査結果に絞痴を疑う所見を認
めなかったため巨大結腸症と便秘症の診断で入院となった。
[
入院後経過 ]入院 6時間l
後(翌朝 4時 t
J
j
) に病室のベッド上で CPA となっているところ
を看護師に発見された。モエター上は asystoleであり、印Rを施行したが反応せず、 5時
1
2分に死亡を確認した。
(
Ai所見 ]5時 2
8分(死亡確認 1
6分桂)より頭部、胸部、腹部
骨盤の単純 C
Tを施行し
た。頭部では脳動脈の石灰化
、 中等度の脳萎縮および右被殻の陳旧性脳血管障害を認めた。
胸部では冠動脈 3枝の石灰化がみられ、胸部大動脈内に少訟の }fスを認めた。 両肺野にび
まん性のすりガラス影を認めた。腹部では大腸の全般的な拡張がみられ(矢頭)、門脈
上腸間膜静脈内にガス像を認めた(黄色矢印
I
病理解剖所見 l
大腸の著明な拡張がみられ、
図 1&2) 。
5状結腸に著明な虚血性変化を認めた。下行
結腸にも虚血性変化が認められた。直腸には大量の糞使が貯慨していた。肝 S
4に直径 3
c
m
大の肝細胞純が認められた。 著明な動脈硬化がみられ、 左室佳 E
まに陳旧性心筋便塞を認め
た。病 理 診 断 虚 血 性 大 勝 英 ( 下 脱 出l
膜動脈領域)、陳旧性心筋梗寡肝細胞純
国 1 腹部
出 2 醐帥il:T棚9
制
骨盤単純口 冠状断科構成画像
大腸の位張がみられ(厳)
騰の鉱張がみ ら れ (織)
則的1
闘争脈内にガス像を "める (
矢印 I•
上1
門 脈 上脇町膜伶脈 内にガス像 を認め る (矢印)
-2
0ー
第 2部 画 像 診 断 ・ 解 剖 所 見
B
3 C
Tによる A
u
t
o
p
s
yi
m
a
gi
n
gと病理解剖所見を比較しえた胸部大動脈癌肺内破裂の
1例
大原和人 )
1
宮島佳祐
1
)
俵原敬 )
1
尾関真理子 )
1 浮海洋史 )
1 安見和彦
(1) 浜 松 赤 十 字 病 院 循 環 器 科
神田貴弘 )
1 田村純 )
1 待井将志 1
)
2)
黒淳良知
3)
2) 同 病 理 部
3) 同 放 射 線 科 )
[
症例 ]74歳 男性 [
主訴 ]略血
【
現病歴 】平成 20年 10月下咽頭癌の加療中近医で施行した胸部 CTでは異常は認められなか
った。 平成 22年 6月 中旬突然大量の略血を認めたため当 院救急外来緊急搬送。搬送 中心肺停止
状態となったため蘇生活動を行ったが反応せず同日死亡確認をした。 CTによる A
utopsy
imaging (A
I
) を施行したところ頭部 CTでは右脳に散在す る血管内ガスを認めた他、肝臓、 右
心房、右総頚動脈にも血管内ガスの貯留を認めた。胸部 CTでは左肺尖部に空洞を伴う腫癌性病
変が大動脈内に突出しており、大動脈内 にもガス貯留を認めた。肺尖部の腫癌性病変は肺癌や
肺結核などの空洞形成性病変の大血管浸潤、胸部大動脈癌の肺内破裂が疑われたが画像上では
確定までは至らず病理解剖を行った。CTで認められた左肺尖部腫癌は大動脈弓の嚢状動脈癌で
あった。動脈癌は 2cm大で左肺尖部胸腔に陥入、破裂 し癒着した左肺内に穿破していた。中葉、
下葉には血液が充満していた。以上所見より直接死因は大動脈嚢状動脈癌破裂による出血性 シ
ョックであると考えられた。
[
考察 】胸部大動脈癌の隣接臓器への破裂は心嚢内 (
31
.0%)、左胸腔内 (
14.
6%)、食道 (
9.
4%
)
、
7.
4%)、左気管支 (
7
.
1%)、気管 (6.2%) の順に多く左肺内は 3.3%と少ない。脳動
右胸腔内 (
脈系、大循環系へのガス貯留の多くは蘇生処置に伴う微小肺動静脈の損傷に伴う婁孔形成によ
るものと 報告 されている 。胸部大動脈癌肺内破裂の死亡後変化を CTによる A
utopsyimaging
と病理解剖所見で比較しえた貴重な症例を経験したので報告する。
フ
臼
第
2部 画 像 診 断 ・ 解 剖 所 見
B
4 A
i画像で多数の副鼻腔内に液体貯留を認めた非溺死の 2剖検例 A
i函像によるl¥
J
I
鼻腔肉液体貯留の証明は溺死の補助診断となり得るかつ
第 2報一
益盤)..吾郷一利 !吾郷美保子!小片守
(
鹿児島文学文学院医歯学総合研究科社会
行 動 医 学 講 座 法 医 学 分 野)
I
結宮 1
われわれは前 7回学術総会において樹先例でよくみられるとされる副鼻腔内液体貯留を Ai画像
にて検問し
剛易腔内液体貯留は瀕死倒だけではなく非楢死例でも認められるが
掛死帆の掛合は貯留す
6(
3'
"
'
'6)
。非楢死例 1
.8(
J
る間風腔数が有意に多いということを報告した(圭副ぬ腔数を 8 として嗣死例 4.
-3))。最近!多数の副興腔内に液体貯留を認めた非溺死 2倒を経験した。剛典腔内液体貯留が掛死の補助
的器断となり得るか否かを改めて考娯したので事倒とともに報告する.
p事例
1
) 40歳代後半の男性。遠洋漁業の視船員。出港翌日, ',1(鍬,全身俗 :~!:t惑を訴え,夕食後すぐ総合
感日華を服用した。 1時間半後に激しく幅吐し。その 25分後に突然の呼吸困難を起こしその 2時間後 に
死亡。死後 CTでは 5ヶ所の剛動腔内(左右蹄骨桐,左蝶形骨洞,左右上顎洞)に液体貯留気官気管
支内液体充満,同肺すりえf
ラス影,左右胸水貯留を臨める。,.,倹では左右前飾膨臨,末梢は気睡状 を皐 し
,
左
;
告 胸水貯惚をま忍める。気管
気管支内に開粒状薬物慌柱状物を泌じた禍赤色液を容れ肺断而では細気
管支の末梢に王るまで同様の給状物を認める。組織病理学的検査にて気管支
肺胞内に食物袋 1
をと思われ
検
る田形物貯惚.各踊擦はうっ血状を呈する他!前度の耐変を認めなし、。血液尿から総合感冒薬の成分1
出。死因は吐物吸引による窒息と判断した。
I
事例 2
1剖 歳代前半の女性。 自宅 "1の由一下の{剛 I
高内に腹臥位で鼻 口問が水没した状態で死亡しているの
を発見。死後 CTでは 7ヶ所の副鼻腔内(左前開桐以外全て)に液体貯留を認めるが!気管内液体貯街
肺すりガラス影 ー胸水貯留はいずれも認めない。剖験では溺死を 示唆する所見を器めず!プランクトン検
貧も肺のみ不均等に検出。顧問 i
こ錐創,右肩部
骨 ~r ,左膝蓋骨の粉砕状骨タ r ,頭織の権問絞離聞
左前勝部等に高度の皮下出血を箆め!内方では右上腕台
右府間節の脱 臼等を認めた。各臓器は貧血性@死閣は
全身打撲に基づく外出性ンヨツクと判断した。
を盟めた。事例 1は吐物が逆流して
[
考策 L非嗣死と判断した 2例のAi画像で多数の副ぬ腔内に液体貯官l
貯伺,事制 2は死後に側溝内の水が流入して貯留したと考えられる。特に事例 2は非樹死の水中死体とみ
なせることから!副6)腔内液体貯留の所見は,水中死体例における病死 。非樹死の鍵見 I
J
:t断として布JIlと
はいえないことが示腔された。
22
第 2部 画 像 診 断 ・ 解 剖 所 見
8-5 死後画像診断にて司法解剖施行が可能であった急性硬膜下血腫の 例
山杢塁塁1)、梅原敬弘1)、村上友則 2)、上谷雅幸 2
)、池松和哉1)
(1)長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻法医学分野、
2
)
放射線信断治療学)
I
はじめに l現在日本において、とくに監察医制度のない地域では、事件性が疑われない
症例の多くは解剖されずに検察のみで死因を判断する必要がある。しかし、験案は外表所
且のみで死因を推定せざるを得ない為に、 正し く死因を判断できないだけでなく、外国死
をも見落とす可能性も考えられる。今回我々は、検案時に画像検査を行ったことで、硬膜
下血胞による死亡症例を判断することができた。検索時の外去検査だけでは判断できなか
ったため、画像検査を行っていなければ、外国死を見落としていた可能性が考えられる。
(
h
l
'例 165歳労相 。既往歴は高血圧。 2週間ほど前から体調不良(めまい、頭痛、幅吐、
下痢など)の訴えがあったが、元来病院嫌いのため通院していなかった。某日、午前 6時
頃、同居の妻が布団内仰向けで冷たくなっている木屍を尭見、救急要訪するも死亡確認、
不慣送となったものという 。
I
検案所且 l外表に明らかな異常なし。直腸温は 3
8
.
5度(
午前 8時 1
5分、室温 1
8度)
。硯
直は全身強く 、 死斑は背而に強く見ら れ、 HM 験結 ß~ は蒼白で 溢血点は認められない。鼻腔
内に血性水線液が少量認められる。
I
死後画像検査 l指圧でかろっじて消退する。 急性硬膜下血腫を認め、 m
i
d
l
i
nes
h
i
f
tが認
められる。
I
考察 l当初、死亡前の症状や直腸嵐が高 I
I
Iであったことから 、,
)
j
議内疾患の可能性は完
全 には否 定できなかったが、外去に明らかな異常を認めなかったため病死が強く疑われ、
検視官、検案医ともに司法解剖の実施を強く進言することはできなかった。し かし、死後
画像検査によって急性使膜下血胞を検出したため、司法解剖を実施することができ、その
結巣、品格的に死因を 「
急性硬膜 f血腿による脳へノレニア j と判断した。硬膜下血腫はそ
の成傷時期によっては外表に明らかな異常を検出することが困難な場合も存在する。監察
医制度のない地域は言うまでもなく 、
¥
o
/
.
i
察医制度施行地域でも検索のみで誤った死因をつ
けてしまう恐れが一
1分に考えられる。 このような症例を回避する 1
ようにも、死体検案に死後
画像検査を積極的に導入することが望まれる。
- 23-
第 2部
画像診断・解剖所見
8
6 死後 C
T歯科パノラマ再構築画像により身元が覆った焼損死体 2事 例
藤本秀子 )
12)、吉田原規 )
1、 飯野守男 )
1
(
1)大阪大学大学院医学系研究科法医学教室、
2)藤本口腔外科医院
[
はじめに 】高度焼損事例では、歯科個人識別の重要性は極めて高いが 、その多くは、熱
凝固による開口制限、軟部組織の変性、歯牙の焼損等を伴 っており、所見を取る際に歯牙
の損壊 を生じやすい状態であることが多い。そのため歯科 口内法撮影ができない事例や 、
十分な所見が取れない事例 をし ば しば経験する 。今回我々は、あらかじめ身元が推定 され
ていた
2体の高度焼損死体について、
解剖前全身
CT撮影後 の読影と同時に 、CTパ ノラ マ
再構築画像 を用いた照合により、身元が覆った例を経験した。
[事例 の概要]木造 3階建住宅の火災現場の 1階と 3階でそれぞれ発見された 2体の高度
焼損死体の司法解剖例。火災発生時、2階に 50代女性、3階に 20代女性が居宅していたと
いう 。1階で発見された遺体を遺体 A、3階で発見された遺体を遺体 B とした。発見当初は、
遺体 A は 50代女性、遺体 Bは 20代女性と思われていた。
【目的と方法 ]身元確認のために、 50代女性の歯科診療録と生前パノラマ レントゲン写真
C
T
(
As
t
e
I
o
n4P
re
mium、東芝)を用いて、頭頭
Aq
u
a
r
i
us
部と体幹部に分けて、全身の CT撮影を行った。撮影後の CT画像を読影用ソフト (
NET、テラリコン)及び、同ソフトの歯科パノ ラマ再構築機能 (
De
n
t
a
l
CPR
)
を使用し 、死後
CTパノラマ画像を再構築した。 目撃者による最終目撃場所等の証言や状況証拠から遺体 A
を入手 した。解剖前に 4列マルチスライス
は 50代女性と思われていたため, 5
0代女性の生前パ ノラマレントゲン写真と、遺体 A の
死後
CTパノラマ再構築画像の照合検査を行った。
[
結果]50代女性と遺体 A の照合は一致しなかった。しかしながら、 50代女性の生前歯科
CTパ ノラ マ再構築画像を重ね合わせた ところ、所見が一致 した。
さら に、後 で入手した 20代女性の 生前歯科資料は遺体 A の死後 CTパノラマ再構築画像 と
資料に、 遺体 Bの死後
所見が一致した。
[
考察 】本症例は、いずれも着衣は焼失し、性別、 血液型 とも同じで、体格も似ていたた
め、これらが身元確認の根拠になり得なかったにもかかわらず、出火直後の目撃者の証言
により身元の推定が行われ、誤った方向性をもたらした。最終的に、解剖前の
び死後
CT撮影およ
CTパノラマ再構築両像により身元が判明し,身元が覆った。本例は、複数遺体の身
元確認を必要とする事例において,発見状況等の先入観にとらわれず、歯科所見や画像所
見等の科学的桜拠をもとに判断する という某本的姿勢を 忘れてはいけない と再認識させら
れた事例である。
aul
フ-
第 2部 画 像 診 断 ・ 解 剖 所 見
8
7 頭蓋底外科解剖における Aiシス テムの有用性
坐 宣 盆 旦 1 ) 、 菊 田 健 郎 1 ) . 飯 野 哲 2)、西島昭彦 3)、法木左近 3)
内木宏延 3)
(
福 井大学医学部1)脳替髄神経外科、
2
)人体解剖学、 3
)A
iセ ン骨 一)
I
目的 l福井大学 Aiセンターは、遺体専用の CTおよび M R装置の両方を備えた数5
かない
施設の一つである.本来は死因の究明を目的とする施設だが、教育目的である正常解剖体
に用いることも可能である。頭蓋底外科は脳神経外科の中でも特に高度な技術と知識を裂
する領域であり、その外科解剖における Aiの有用性について報告する。
[
方法 l正常解剖体 4 体 8 側に対して、頭蓋底アプロ
チの一つである t
r
a
n
s
c
o
nd
y
l
a
r
c
ramotomyを行った。解剖前に遺体の CT、MRlを栂影し、解剖を進めながら防時 CTを
u
si
onさせ、骨削除範囲と、それによ
搬影した。各段階の CT画像と解剖前の M R画像を f
り延髄周囲に得られる術野について検討した。
I
結果 )Oc
c
ip
i
t
a
lc
o
n
d
y
l
eの後方部を十分に削除することで、延髄外側の術野が広がるこ
u
g
ul
art
u
b
e
r
c
l
eを十分に削除することで、延髄前方にも術野
とが確認された。更に上方の j
a
rt
ub
er
c
l
eをある程度削除したと思っていても 、C
'
l
'を
が広がることが確認された。Jugul
搬影すると不十分とわかることがあった。
l
結論]頭菰底外科解剖において Ai-:/ステムを利用することで、頭薮底アプロ
チの優位
世を客観的に評価できると同時に、外科教育や新たな術式の開聾にも有用であると考えら
れた。
25
第 3部 画 像 診 断 ( 造 影 灯 、 M
RI
)
C
-l 入院後 2時間で急変した胸痛患者の 1例
宝島一
」皇、市原
当科での A
i症例総括を含めてー
登、田中宏治‘北野勝也
(
市立枚方市民病院
循環器科)
I
症例 ]7
8才、甲。 I
既 往 l高血圧、睡眠時恒呼吸 (CPAP使用)[
現病歴 ]5月中旬、 1
6
'3
0
に鼻を強くかんだ時から胸痛が出現し、 1
9'
3
8救急外来に独歩来院パ 身体所見]身長 1
4
7
c
m、
体重 49k
g
。
,血圧 9
8
/
64mmHg 脈拍 5
7
1
分、体温 3
6.
5'
C
。意識清明、貧血 ・蹟症 ・浮腰 ・
冷汗なし。胸腹部および神経学的所見異常なし。
I
検査 ]WBC増 多 UOO20/mm3)があった
が、心筋酵素上昇なく Tr
opT陰性。 ECGで有意な 8
1
'
T変化なく、心エコーで明らかな壁
運動低下や心嚢液貯留なし。胸部 XPで縦晴陰影拡大なし。 I
経過 1急性冠症候群除外のた
め緊急 CAGを行う意見もあったが 、冷汗 ・苦悶顔貌などの重篤感はなくあえて CAGは施
行せず。2
2
'
3
0症状は夕方の 1割程度で患者が帰宅を希望したが念のため経過観察入院を勧
め
、 2
3'
3
0病棟に独歩入室し、 2
4
'
0
0パンを自力摂取した。 2
4
'
5
0ナースコールがあり看護
帥が j
tIJ床すると、顔而蒼白で呼名に反応なく弓なりに建撃し間もなく呼吸停止。直ちに CPR
を開始したところ自己心波形は出現したが、頚動脈拍動は触れず、エコーでは心襲被と胸
水貯留を認めたが左室壁運動低下はなかった。 2
5
'
3
7死亡。 I
考察と Aj]受診時には軽症に
息われたが、提症後 9時 r
l
f
i、入院後 2時間で急変し死亡した。 h
ys
t
ande
rCPRを行い、自
己心波形は容易に出現したが動脈拍動は触れず大血管や心臓壁の破裂が疑われた。また
CPR中
、 1
2誘導 ECGや胸部 CT'XPは実施する余裕がなく病態確認のため Ajとして CT
を行った。 CTでは心嚢肢と左胸水の貯 w
iを伴う大動脈解離が確認され、 StanfordA型大動
脈解離の破裂と診断した。受診時の胸部 XPでは縦隔陰影拡大がなかったことから、進行が
停止した小解離があったものと思われる。当初から造影 CTを行えば大動脈解離の診断が可
能であったかも知れず悔やまれるが、帰宅を希望した患者を“念のため"経過観察入院とした
ことは結果的に判断が的確であったと持える。I
まとめ ]Aiで大動脈解離の破裂と診断しえ
た 1例を経験した。 当科では過去 4例のAj診断を行っており 、3例が大動脈解離の破裂、
1例が真性大動脈縮破裂であったので併せて報告する。
-2
6ー
第
3部 画像 診 断
C
2
(
造影 C
T、 M
RI
)
死後造影 C
Tに よ り 破 裂 部 位 を 特 定 Lえ た 心 筋 綬 塞 の 一 例
単並鎧林剛史飯野守男
(
大 阪 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 法 医 学 教 室)
I
はじめに l
也、死倒の死因究明手段の
っとして ,死桂造車
CTが有効であることが知られてお
り
, l~ 々 は第 9 岡本学術総会において ,肺動脈 血栓塞栓症による意死倒に正接造影 CT を応用 L
た事例 を報告した.今回,胸腔内出血が疑われる急死例におい て,出血源を同定する目的で死桂
遺Olを行い,良好な造影結果が得 られたので 報告する.
I
慨要 I6
0代男性.路上で 5
0代男性 と口論となり,その最中に意織楠失したもの.通行人によ
り AEDおよび胸 骨圧迫施行さ れ,教也、搬送先で P
CP
S施行桂心拍 が再開 した。冠動脈造lI&では
能に死亡確認された a病院で般t
草された A
iリ
旬開1
C
T
)で,
左回旋枝 の狭唱が 陪聴 され
, 約 i時間l
左血胸およ び少量の心積内出血を認めた。明らかな外協のない急死例で,心誕内出血lおよび左大
量血胸 を認めたことから ,急性大動脈解離 (
S
t
a
n
f
o
r
dA)の心嚢内お よび左胸腔内への穿破と診断
されたものの,口論の品中の意識梢央であったことから事件性が否定できず,司法解酬となったこ。
I
画像診断 ]
T(搬臨槽務 東 芝 A
s
胎i
o
n4
)で,左胸腔内に 血液貯闘が確認された .続 い
全身のJj;
造OlC
て,下記の条件で !死桂造影を行った.
・造単品剤
イオヘ キソール (300mg
!
mL)とポリエチレングリコール (
PEG3
0
0
) を 1,9で混合したもの
,
0 mL
.
合計 2
使用 ポンプ
WATSONMARLOW社製 5
2
0
S型チュ ー ピングポンプ)
工業用ポン プ (
ー遺影方法
∞
左胤筏部を切開し,大腿動静脈にそれ ぞれカテーテルを挿入し ,動脈血 l
から造臨押l
合計
2000mlをポンプで的 15分かけ注入。 静脈 酬は!用敗。
,j
j
l
j
j憧所 見
胸部左胸腔内に造影剤貯留(図 1,2)
。左室佳壁に心室から心嚢側への遺影剤l
流出陣(図 1
l。
心鎌内か ら左胸腔への遺影剤流出陣あり,大動脈破裂なし(図 2)0
以上から左童心筋の般裂が疑われたが,その原因および左胸腔内への流出機斤については不明
であった。
I
解剖所見 1
胸骨は骨折1.-,その下で心嚢が破裂。心鎌内に血腿少此.左 冠動脈回旋枝 は棋培1.-,
左 主催壁に破裂師あり,悶聞には出血および線維化を臨めた.左胸腔内に 出血血液 3
,
O
O
Om,
.
L
I
考然 ]回融所見および解剖所見から,冠動脈狭窄による心筋使車(荊死)による左童破裂と診
断した。官音量消失時は心破裂に よ り心タンポナーテ'
の状態 であった も の が 胸 骨 圧 迫 に よ り 心 禦
が破裂し。胸腔内出血 となったと 考 えた。単純 C
Tでは大動脈師献 と診 断されたが造影 CTによ
り出 血源が特定され,その桂の解剖で詳細な死因が判明した.解剖に造影
死因究明を行 うことが で きた事例である。
Cl
'を併用 1.-,詳細な
"
ゾ沿
'
(,
t
i
t
:
i
i
>
.
,
図 】 左胸腔内に遺影斉
j
J
I
J
t
.
I
'
留。左室後堕 l
こ心室か
ら£歳。制 への造影剤抗出.
-
、
.
'
,
"
.
1
1
国2 '
L
'
、鎌内か ら左胸腔への遺影刑流出像
27
第
3部 画 像 診 断 ( 造 影 C
T、M
R
I
)
C
3 死後の造影 C
Tでどこまで死因を推定できるか-当院での死後造影 C
T
ー
山宣茎塗高山泰広藤木悠秋山豪大村真理子土佐亮一
(会津中央病院救命救急センタ一)
[
背景 ]心肺停止で搬送となった患者は蘇生に反応なく死亡した場合には異状死体として
検視が必要となる。死因推定のために単純 CTを撮像する施設は少なくないが、死因推定に
苦慮、しているのが現状である。当院で施行している死後造影 CTについて報告する 。
[対象]平成 24年 1月 1日からの 1
0ヶ月間で死後 CTについ て同意を得た 63例。平均年
4
.
2歳、男女比 34:290 頭蓋内出血や外傷症例や施設入所中で DNR症例は除外した。
齢7
[方法] CTは東芝 Activion16を用い、 7mmスライス で胸腹部単純造影 CTを撮像した。
造影剤は蘇生時に使用した点滴ラ インか ら 1
.0
'
"
'
'1
.2
ml/
秒で、 8
0
'
"
'
'
9
0
m
l使用し、造影剤注入
から 3分間胸骨圧迫して CTを撮像する 。
{
結果 ]病着時モニタ 一波形で心静止 :PEA:Vf
ニ 4
5:15:3、 トロポニン T 陽性 29例
、
造影 CTでの推定死因は腹部大動脈癌破裂
2例、心筋梗塞
7例、姉塞栓症
2例、胸部大動脈解離 o
r癌破裂
4例、消化管穿孔
1例 、不明
1
0例、略血
37例で、あった。 解剖と
なった症例は 1
0例あった。
[
症例 1
] 79歳男性、肺癌で抗癌剤治療 中。 口から血を流して倒れていた。 CPAで搬送さ
れ、蘇生に反応せず永眠された。造影 CTで肺癌からの出血が左気管支内に造影剤漏出とし
て確認された。
I
症例
2
] 63歳男性、胸痛、呼吸苦で救急要請となり、救急車内収容後に CPAとなった。
ドクターカー要請となり接触時心静止。PCPSも活用したが永眠された。造影 CTで左冠動
脈造影効果減弱を認め、死因は心筋梗塞と推定した。解剖となり、急性心筋梗塞の診断と
なった。
【考察]造影 CTは死因推定 に有用であ ると考えられた。 しかし、 造影剤が静脈系 に流れて
しまい体循環 に造影剤が回らない症例や、解剖所見と画像所見が 一致しない症例もあ り
、
今後検討 が必要である 。解剖を積極的に勧め、 CT所見と解剖所見の相関性を明らかにして
いきたい。
症例 2
症例 1
。
。
勺 /﹄
第 3部 画 像 診 断 ( 造 影 灯 、 M
R
(
)
C
4
死因不明社会における心臓 C
Tの 有 用 性
坂本左禎
(
広島市立安佐市民病院放射線科)
I
背景 I現在、日本では死因不明社会という言葉が多用されている。
その理由として
死
因に対する情報不足などが挙げられる。 来院時心肺停止状態では、前駆症状に不明な点が
多く 、 遺体の表面の検視 ・検案では死因を正確に突き止めるには限界があり、解剖に頼る
必要がある。 しかし今の日本は、予算 ・医師不足
家族の受け入れなどの理由から解剖率
近年、それを補うために遺体を CTで画像解析し 、死
が低く、今佳の法整備が製まれる。
因を特定する取り組みが広がりつつあり、死因究明といった点で今まで得られなかった多
くの情報が得られている。
I
目的 l
当院でも 2
007年以降死因究明のための非造影 CTによる Al(A
u
t
o
ps
y Imaging
)
を行っている。
しかし、脳出血
呼吸器系 ・骨折の疾患は特定できても、
ての特定は難 しく、剖績が必要 とされるケースも少なくない。
心疾出につい
そこで、造影剤を用いて、
心 臓 CTを搬影することにより、心筋便塞 ・狭心症などの冠動脈疾患並びに、肺動脈塞栓 ・
大動脈解離な どの急性三大疾患の死因究明に対して有用であったことを報告する。
I
方 法 l内頚静脈に 2日G以上の静脈ノレー 卜確保後、頭部胸腹部単純保影を行い、脳出血 ・
呼吸器系
骨折な どの疾患を除外する。
その後、造影剤
生理食極水を投与 し、造影剤投
与開始から胸骨圧迫を行い
、 30秒後、 60秒後、 90秒後に撮影 する。
I
結 果 1院外心肺停止症例において 、パイスタンダーや救急隊から得られた病歴、既往な
どの情報や採血データなどから総合的に判断し、急性三大疾患などが疑われた場合、造影
CTを行うことで確定診断が可能であった。
家族に死因の説明を行う際に造影 CTの画像を用いることで、家族が視覚的に理解しやすく、
病状を理解し納得していただけた。
2
9
第3
部画像診断(造影C
T、 M
R
[
)
C
5 虚血性心疾患診断における心臓 M
R
Iの有用性 A
i画像と病理解剖の組織診断画像
の対比
西島昭彦 (
放射線部)、稲井邦情、法木左近、木下
之、板井豊彦、島田一郎、
大越忠和、飯野哲、松木孝澄、木村浩彦、肉木宏延
(
福井大学医学部 A
iセン告
)
I目的]近年 autopsyimaging仏 i
)の重要性が クローズアップされ、 A
iセンターを設立 ・
併設寸る施設が噌えつつあり、Ai画像の有効利用が議論されつつある。当センターでは、
剖検筆近傍に CT
、 M R撮影室が併設され、自検前に CT
、 M R撮影が可能であるが、剖検
摘出臓器の搬像も可能である。 そこで、締出後の心臓に注目して CT画像と MRI画像の比
較を行ったので報告する。
[
方法]当センター内には CT
、M R装置が設置されており、通常剖検前に CT
、M R栂影
された画像は、直ちに f
f
!
J
検室内のそニターにて観祭でき 、剖検時の肉眼的所見と対比され
る。 そこで、A
i-CT画像や病歴、並びに剖検嫡出心重量から虚血性心疾患の存在が推定さ
れる定例で、摘出直後に心臓を M R撮影した。搬影能固定された心臓は、 MR像を肱認し
なカら標本作製を行い
M R像 と組織像の比較検討を行った。
I
結果及び考察 1剖検肉眼観察では急性心筋使寒所見のない 2症例に 、M Rの T2並びに
STIRで虚血心筋の存在が疑われ、画像と 組 織を一致させて作成した綿織検査で 、同部位に
最小で幅 lmm程度からの凝固襲死や心筋収縮帯駿死が確認された。さらに、このうち 1例
では、隙 旧化梗塞巣周囲の残存心筋に新鮮凝固鍍死が散在性に認められたが 、こ(
T
;領域の
M Rはモザイク状の画像として抽出されていた。末期血者の場合、終末期に CTや M R検査
実施は少ない。 A
iは制検 r
I
I
iに患者の体内情報を把握できるほか、剖験後の原本作成時にも
画像との対比で、適切な臓器の切り出しゃ車悩草原本の作成を可能とする。まだ症例数が 4
少
なく症例の晋1
1
責が必要であるが、終末期に聾症した微小な急性 '
L
、筋使塞の診断や病理標本
作製補助に、M Ri
f
画像
特に T2, STIR画像が有用である 可能性が推定された。
-30ー
第 4部
A
i実施施設からの報告
日
一1 東北大学 Aiセンヲ
における現状と A
iに関する疑問点
組 旦 皐 丘"、臼井章仁 "、中島彩 久 我孫子絹太 1
¥粛藤春夫 1
¥川住祐介 1
2、
林崎義映 め、猪狩由 へ 細谷直 3
J、舟山真人 3
J
(1)東北大学大学院医学系研究科画像解析学分野
2
)
東北大学大学院医学系研究科画像診断学分野
3)東北大学大学院医学系研究科法医学分野)
C四 年 4月に Aiセンターが開設し、 2012年 10月現在で約 600症例の
東北大学では 2
Aiを行っており 、全ての症例は Ai実施後 法 医学教室にて法医解剖を行い画像の読影結果
FPDを使用した単純樹影と CT撮影の両方を
行っている。C
T栂t
揺を実施する のであれば F
PDの単純撮影は必要ないとの指摘もあるが 、
に対する客観的評価を得ている。Aiの撮影は
被爆の問題を考曲、する必要が無く 、欧米で散見される死後画像に闘する論文の多くは未だ
単純栂影が主体であり、論文記述時にこれらと比較する上でも
FPDでの撮影は継続してい
る 。全ての帝U{~ は専任の診療放射線技師が行い、画像の読影はその場で放射線科医が行っ
ている。撮必においては法医と警察が立ち会い、解剖時には診療放射線技師が立ち会い
、
必要であればそのJ:Jh.で情報を交換しながら実施している。現在のところ、警察 ・法医 ー放
射線部門が νステマティックに連航していることで、大変スムースに i
軍用がなされている。
本学における Aiの立場は法医解剖前
CTであり、
般的立場の Aiとは少々具なる可能性
iの撮影を実施することでわが国の警察検視体制の不足分を全て解
がある。少なくとも、 A
決するような状況を想定して行っているわけではない。臨床現場においては、疾患を診断
する場合の根艇として 、あるいは外科的治療前などにできる限り有用な情報を提供 Lょう
として、放射線技師、放射線科医が連機 し函像の作成 ・読影を行っている。本学における
Aiはその立場と同僚であり 、法医解剖古 i
j
にできる 限り有}jJな情報を提供し最終的死因判断
に役立ててもらう ことを目的としている。経験 t、単純
CT画像だけで死因(疾患)が解る
ような状況は非市にt
少ない。これらを踏まえ 、Aiに対する有用性と ともに問題点なども把
慌できるようになり、死桂
σr画像として多少の知見が得られ、法医学的に有用であるょっ
な情報も得られるようになった。
叶今、 Aiに関する報告が各積学会等で散見されるようになり 、関係する各分野の│詞心の
高さが窺える。それらの報告においては、非常に有用な報告が多い中 、Aiを行っている者
としていくつかの疑問点なども生じた。 本発表では本学の現状を報告しつつそれらについ
ても提示する。
-31-
第 4部
A
i実施施設からの報告
D
2 当院における A
u
t
o
p
s
yI
m
ag
i
n
gの現状について
)
.1 鷹木昭買J
I
・
1 入江裕之・2 後藤昌昭・3
塁塁主・ 1 北村茂和1
( .
,佐賀大学医学部附属病院放射線部
・
2 佐賀大学医学部附属病院放射線医学講座
・
3 佐賀大学医学部附属病院 A
iセンヲー長)
当院では,病院病理部の一室を改修し, 2010年 4月より Aj専用機として 1
6列マルチス
ライス CT装世を導入して A
iセンターを開設した
外部施設からの依頼を吉め
2
0
1
2年 1
1
月までに 7
8相を実施しており,近年,検査判数は増加傾向にある
A
i検査対応手町!としては時間内の場合と時間外の場合で異なるが,当院における Aj検査
の基本的な流れとして,まず救急救命,もしくは各診療科から Aiの依頼があった場合, Ai
検査中し込み用紙及び同意書を作成してもらう
末で閲覧 ・印刷可能である
Ai検査申し込み用紙及び同意書は HI
S端
Ai
検査は有料とし,項目によってそれぞれ料金体系を明示 し
ている
撮像は Ai専任の診療放射線技師が行い, 24時間体制 で対応を行って いる
あらかじめ忠者搬入前に,記入済の Aj申し込み用紙と同意書を救急救命医 ・もしくは各診
療科の医者に持参してもらい,診療放射線伎師が内容を確認のL,防入
撮像を行ってい
る 慣入の際,ご遺体は専用の搬入袋に収容され,搬入時には,ディスポエ プロン,マス
ク,キャップを装着し,感挺防止に努 め,ご遺体を傷つけないよう 細心の注意を払って い
る
撮影条件は. A
jガイドラインに準じており,基本的なプロトコルとしては頭頚部
部を搬像し,追加でj
j
J
U
J'j部を頭部船影条件で撮影 L,症例に応じて
骨盤
MPR,3
D画像を提供
している
AiC
Tの画像データは. DVDに記録して,桂 日検査結果報告書と ともに依頼者に渡してい
る 瓶入から搬像終了 ,.
I
J
J
者退出までの時間は 1
5-2
0分程度であり,その桂画像処理-
DVD作成などを合わせる と検査終了 まで計 9
0分程度である
当院では月に一度 ,Ai症例検討会を実施している
Aiを依頼した医師,救急救命医師,
放射線科医師,病理医師,法医学医師,診療放射線技師などで, Ai検査で死因が明らかに
なった例
1
有用な症例など検討 ・報告を行っている
-3
2-
第 4部
A
i実施施設からの報告
D
3 アンケート調査から見た長野県における A
iの現状
宣 塾 壬 査1
)、大西禎彦1)、東海康太郎1)、大西雅彦1)、窪田芳樹 1
)、 逸 見 一 之 1
)、
神山公希 1
)、 市 川 昭 道 1 ) 、 山 田 順 亮
1)、
大西雄太郎 1
)
、 上沢修
2)、
斉藤博
2)
(1)干曲中央病院、
2
)地方独立行政法人
長野県立病院機構
長野県立須坂病院)
[目的 ]長野県におけるAiの現状をアンケート調査により検討した。
1
3
1施設)
を対象とし、病院長(施設長) もしくは Ai担 当者宛に回
[
対象および方法 1長野県内の全病院 (
答 を依頼した。 設聞は原則として①自施設内で死亡 が 確 認 (心肺停止の救急事案を含む)さ れた遺体の場
合と ②自施設外で死亡 が確認さ れた遺体(他の 医療機関、警察等からの依頼)の場合と区別し、回答を得た。
) であ った。公立 48%(26/54)、私立 52%(26/54)で
、 50床以下
[
結果】アンケート回収率は 41% (54/131
15%(8154) 、 51~100 床 24 %(1 3/54) 、 101 ~200 床 15%(8/54) 、 200 床以上 46%(25/54) であった 。 Ai実施
状況は、①のみ実施が 28%(
15154)、@のみ未実施 9%(5154)、いずれも実施 35%(
19/54)、いずれも未実施
26(
14154)、未回答 2%C
l
!
54)で、
あった。 誰 が Ai受入れ指示を出すかは①では主治医 50%(24/48)、救急担当
18148)、所属科長 2%C
l
!
48)、院長 8%(
4
/
4
8
)、対応した医師 2%C
l
!
48)であり、②では自施設外Ai
医 38%(
2
/
2
6
)、救急担当医 27%(
7
/
2
6
)、日当直医 27%(7
/
2
6
)、所属科長 O、院長 23%(
6
/
2
6
)、その他
担当医師 8%(
15%(
4
/
2
6
)であった。年間の Ai実施総件数は① 748件、② 1
14件であった。Aiでの使用機器は CT95%(39/41)、
超音波 2.
5%(1141
)、MRI2.5%C
l
!
41
)であり、いずれの施設も造影 Aiは実施 していない。費用負担につい
6
/
3
8
)、保険請求 39%(
15/38)、病院負担 34%(
13/38)、その他 8%(3138)、
ては①では家族(遺族)負担 16%(
l
!
38)で、あった。②における 国費もし くは県費による Ai費用 の以外 の費用については、家族(遺
不明 3%C
族)負担 30%(7/23)、保険請求 0、病院負担 22%(5/23)、警察へ請求 35%(8/23)、依頼機関へ請求 9%(2123)、
1123)であ った。読影者は①では放射線科医が 41%(15/37)、担当医師(放射線科医以外)54%(20/37)、
不明 4%(
Ai認定診療放射線技師 0%、その他 5%(2/37)であり、 ②では放射線科医 30%(7/23)、担 当医 師(放射線科
11
1
2
3
)、Ai認定診療放射線技師 0%、その他 22%(5/23)
であっ た
。
医以外) 48%(
1
13
0
)、
②で は 0%で
ら
あ った。Ai情報センタ ーの設置を知 っている 56.5%(26/40)が
、
読影料支給は①で 3.3%(
知らない 43.5%(20/46)を上回っているが、センターへ読影依頼をしたことがある施設は 4%(2/46)で県全体
年間 4件で、あった。
[
考察および結論 ]今回の調査では施
設毎 に Aiに対する理解と対応が異な
長野県におけるAi対蕗施設
ることがわかった。Ai可能な施設を長
A
(2012
年9月現在〉
野県地図上にプロ ットしてみると、 対
- ⑦e
l
l
t
:a内死亡のみ 15施担
ロfZJ自陣後;t
・
死亡 (
1
血錨
応できない町村はあるものの全県下
岡 @:
①+φ 1
9
箱投
に存在していることがわかる 。警察の
管轄地固との重ね合わせ作業を進め
ているところであ り、ことに自施設外
で死亡が確認された遺体(他の医療機
関、警察等からの依頼)の対応に役立つ
ものと考えられる。
33-
a.
償提)
.
(
1
J
み
,
sl
邑忠
第 4部
D
4
A
i実施施設からの報告
当院における外部施設からの
A
i受 け 入 れ 状 況
韮
!
!
L
'
宣M 茂 日 田 幸
小笠原伸彦
(
池 友 会 新 小 文 字 病 院 放 射 線 科)
I
はじめに l当院は 2次教急先内悦であるが 、昨年より外師施世からのAi鍛影の受け入れの問い合わせがあ
り、現在、海上保安庁、警察からの Ai鉛影を受け入れている。まだ件教は少ないが、現状全線告寸る。
[
i
i
l
i絡 畳け入れまでの流れ 1
①連絡
連絡は病院の代表世話に入る。
②依頼内容の確認
電話を受けた'
.1<務職員は作成してある確認用紙に沿って依頼内容を確認 し 救急担当医もしくは当直上
級医に受け入れの是非を確認する。
依頼内容が以下の 3つに分かれるので必ず錐認する。
[
. Aiの蝦l¥iのみ(説影なし)
s
. Aiを鍛影 +検視念行し、死体検察 容 を作成
町 Aiを搬影+放射線科医による読影
死体検索警の作成はなし
@受け入れの連絡
丑入れが決まると放射線科、教念担 当者謹師に連絡。
④搬入
級入は一般血者 の闘に触れないよう 、 ER搬入 口より行う。記晶保存則に ID、カルテを作成する。
⑤搬影
まず
発見状況の情報を聞き取る。医師がついている場合は
医師により聞き取るが、医師が付し、てい
ない場合は政射線技師が専刈の記品用紙に記揖する。
搬影は一般患者の目に触れないよう 、救台、専畑町
CT装置で織影する。
感染防護の為、寝台にはディスポシーツを数く 。
搬影は岡部から骨盤まで鍛影固機影条件は通常検査の条件と問機で 5mmスライス、 MPR作成胤に
1
.25m mのデータを作成する。
骨画像デー タの取り鍛い
読影のため、 5m mのデータは画惚サーバーに、 1
.25m mのデータは AQNETへ転送してし、る。 1
.25m m
のデー タは、 1か月ほ どで消えてしまうため
CDRに保存して保管している。
⑦説影
般射線科医による醍影が必要な場合は当日もしくは後日に説影を行 九
嘩料金の町求
1{
j
Iあたり 5万円を間求している。
I
実施件数 )201
2ド
{ l年間で 2件実施(轡綴より
2件 海上保安庁よ り 0件)
l
現状の問題点 lまだ 2件と例数が少ないため すべての職員に手嗣が盟通して いなし、。 また、院内では
疑問の意見もあるのが現状である。
[
おわりに 1まだ例数が少なく 、問題点もあるが、我々 のような民間救急病院が Aiを搬影し、死因を可能
な限り究明することは刻常に意義のあることであると考えるため
- 34
今後 も畳け 入れを行っていきたい。
第 4部
A
i実施施設からの報告
D
5 当院における警 察 依 頼 の 死 亡 時 画 像 診 断 の 現 状 報 告 診 療 放 射 線 技 師 の 役 割
宣車歪重赤井亮太糟谷明大佐々木綾美深尾光佑桑山真紀玉木繁
佐野幹夫
(
医 療 法 人 豊 田 会 刈 谷 豊 田 総 合 病 院 放 射 線 技 術 科)
[
背 景]平成 2
4年 6月、 「警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法律J
Rび「死因究明等の推進に闘する法律」 が国舎にて成立した。これにより、死亡時画像診
断(
Ai)を古めた死因究明体制は急速に鞍備され、各医療機関は死因究明において守察と
の連携協力が義務化されることとなる。
I目的 IAiセJ ターを有していない愛知県の一 民間医療機関である当院において、警察か
iの実施状況について報告するとともに、 Aiに携わる診煉放射線技師の役
らの依頼による A
割について追求し、問題提起を行う。
I
方 法]
当院で実施してい る警察依頼の Aiにおいて 、響童話からの連絡方法、悔入から搬影まで
の流れ、料企
画像データの扱いについて整理した。
2009 年 4 月 ~2012 年 11 月、当院で実施された Ai401 件において、普祭依頼の Ai 実
施件数、 Ai
実施時間帯について調査した。
診療放射線技師として死因究明精度の質を姐保することを観点に、各事例を見直した。
[
結果]当院における警察依頼による Aiの総件数は 23判であり、 2
009
、2
010年度は 4
件であったのに対し、 2
0
1
1年度は 1
0件
、 2
0
12年度は 1
1月末現在 で ら件と、近年憎加傾
向にあることがわかった。そのうち診療時間内において実施された A
iは 1
1件 (
48%) で
あった。また、放射線科医師が不在である診療時間外において
血液就
死桂変化である頭蓋内の
Fをくも膜 F出血として結論づけた事例 を経験した。一方 、診療放射線技師による 3
次元画像処理により骨損傷の見逃しを防ぎ、事件性が明らかとなった事例を経験した。
;は社会的ニーズの高まりや近隣医控機関の A
i
[
考察 ー結 語]当院における嘗察依頼の A
受け入れ拒否などの影響から増加傾向にあり 、死因究明関連 2法の成立で今佳もさらなる
憎加が予想される。そのた め、当院のような一般的な医療機関では、他の診療に影響を及
ぼさないよう帯部署スタッフが連換して受け入れ態勢を整えることが重要である。 当院で
経験した事例より、診療放射線技師が撮影業務に加え、積極的に読影の補助や症例に対す
る的確な画像処理を行うことで、Aiによる死因究明精度の質を担保できることが示唆され
た。特に画像診断体制が整っていない環境では、診療放射線技師は重要な役割を担う可能
性があり 、操作する医除機器に精通するだけでなく、 Ai
特有の画像所見にも今桂、 一層習
熟していく必要があると考える。
-35
←
第 4部
A
i実施施設からの報告
D
-6 近隣警察署より依頼された Aiに対する当院の取り組みについて
畳屋
、福田干春、竹閏太郎、高杉美絵子1)、池田庸子 2
)
(社 会 医 療 法 人 蘇 西 厚 生 会 松 波 総 合 病 院 放 射 線 科 1 ) 、
中央検査セン '
;
1- 2)
)
当院では確認可能な範囲内ではあるが 2
0
03年より、死亡時画像診断を行ってきた。基本
的に院内で発生するすべての断層画像に対し、放射線科診断専門医による診断レポート作
成がされているためその業務の流れの中で放射線科医が Aiに関わりをもつこととなり現在
に至っている。社会的に A
iが認知されるに伴い現場でも A
iの依頼、施行件数に増大が且
られるが、当院施設長が警察嘱託医師に委嘱されたことに{料、近隣響聖書署より Ai施行に対
する打診があったことから 2
0
0
9'
T
三1
0月より笹察岩依頼の A
iを施行することとなった。当
院での現状を報告する。
当院事務、診療放射線技師、放射線科医師および所轄警察署姐当 官による打ち合わせの
上依頼方法、 A
i施行の日程制整、搬送手順、費用負担等を決定。その流れをマニュアノレ化
した上で現場では専任の担当を世かない形で施行することとした。詳細は学会にて明らか
に寸一
る。
全例で Aiには頭部より骨盤底部までの非造影 CTを施行。 1例で死体検索を行った医師
の判断で心エコーを追加した。A
i後剖検に付された症例はなかった。
2
0
0
9年 1
0月第 1例を施行 しその後 2
0
1
2年 7月までに 1
4例施行した。その中で死因の
*定が可能であったものは 5例で当初の死亡診断書と異なった結果となったものが 1例存
在していた。
すでに当院近隣地域の所轄笹察署ではAiが死因究明と事件性の有無の判断に使用される
状況が日常となっている。 A
i画像の死因究明に対する信想性やその取り扱い、自検との関
係世など傑々な問題を抱えながらも I
A
例が日々蓄積されている現状では我々も 走 りながら
考えるといった状態であるが体制の整備とともに Ai
使用を推進することは社会的嬰詣であ
ろうと思われる。
-3
6-
第 4部
A
i実施施設からの報告
D
7 熊本県の死体検案における A
iの現状
川口 英 敏
υ
11
口痛院)
日本では院察 E制度を持たない多くの地地でいわゆる警察医と呼ばれている一般臨床医
が警察の斐 ~n を受けて具状死体の死体検案を行っています一。 死体検案によって死閥、死亡
時刻、死因。〉種額を明らかにして E確な死体検察苔を作成することは死者の権利を守るた
めに極めて重要です。特察院は法医学を専門としている訳ではあり主せんが、異状死体を
肢有J
に診る医師として大きな社会的責任を担っています白 このような観点から、当院では
正確な死体験案を行うための手段として、当院に心肺停止で救急傾送された事例を中心に
1998年より Aiを開始しました。 当院および熊本県全体での死体検案における Aiの現状に
ついてご紹介します。
以前から、心肺停止で救急搬送された場合には多〈の事例で蘇生治療の過程で C
T撮影が
行わ札、その後、蘇生 Lなかった場合には鍛影 L
tcC
Tなどを則いて病院内で検索が行なわ
れていますa 一方、院外での死亡望見された事例では死体発見現場や所轄警察箸で検規が
行われ、 A
iはあまり芙値されていませんでした. しか し、2
007年の時 I
I
t
風部屋の力士等の
誤認検視が問題となり、警棋は死因究明の手段として A
iに積極的となり、 2
007年より国
費で
1体
25,
0
∞ 円を死旋の
CT等にチ算をつけてから 、院外での死者への Aiも増加して
います.
当院で実施した検索の
CT検査教の割合は、
Aiを開始した 199
8年は 1
5.
4怖でしたが、
2007年頃より約 50% となり、 2011年は 6
6
.7%、2012年 は 1
0月までで 84
.
2% と上昇して
います。 この 2
-3'1
三
の CT検1t串の上界は、以前から実施していた、院内での CPAOA事
例での CT損協に加えて 、警察より 依頼があって遺体を嘗祭が当院に搬送し、 Cl
'j
最彬桂に
w
険業を行ラ症例。')1"自加によるものと考えられますa また、熊本 、電子が取り扱う異状死体全
体でも死佳
CT検査率は 2007年では 14.
9
私でしたが、今年は 1
0月までで 55.
3%に上昇 L
ています。
このよ
5に最近 5年間で熊本における死体検実は大きく変化してきています。監察医制
度が設け られていない地域の大部分では異状死の法医解剖率は 5.
.
.
.10%程度であり、低い法
医解剖率を補う手段として警察が積極的に A
iを取り入れている結集と思われます。検索後
に法 I ~ 解剖が実施される、されないを問わず、 Ai で得られる情報は死 体検案にとって極め
て有用であり、今桂とも異状死体的検査方法として定着していくものと思われます.
一37
画像ワークショップ
講師兵頭秀樹先生 (
札幌医科大学医学部法医学講座)
高橋
直也先生 (
新潟市民病院放射線診断科)
続肉院外死亡に対する死後画像撮影はすでに広く実施されている 。しか L、
その系統的な読影や検案・解剖への有効活用についてまとまった研修の機会は
少なく、各施設・各医師が努力して実施しているのが現状である 。厚労省班研
究の調査結果からは、 f
量像が行われている施設でも読影は実施していないとの
報告があり、読影トレーニングの機会を要望する意見は多い。
本セッションは、院内および院外死亡事例で婦像された死後画像を提示し、
会場に参加した会員に実際の読影を体験してもらい、画像解剖・特徴的所見・
死後変化による画像修飾・鑑別するべき病態/異常について提示/解説を行う読
影ワーヴショッブである 。限られた時間であるが、日常業務の一助となること
を期待している 。
※本セッシヨンの一部は、 厚生労働省班研究「医療機関外死亡における死後
画像診断の実施に関する研究』の助成による 。
3
8
パネルディスカッション
「死因究明関連法への取り組み
A
iの果たすべき役害I
J
J
基調講演『死因究明法案への取り組み:A
iの果たすべき役割』
弁護土木ノ元直樹
平成 2 4年 6月 15日に死因究明関連 2法案が害議院本会議で可決、成立した。
r
死因
究明白推進等に関する法律 j と「警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する
法律』である。 このうち、
「死因究明白推進等に関する法律 j は、自民党ー公明党の議連
での提言から法案化され国会に提出され三党協議に諮られ修正の上で成立したが、 2年間
で死因究明制度そのものを見直し再構築するための「死因究明等推進会議』を向悶府に設
けることが主な内容である 。一方、
f警察等が取り扱う死体の死因又は身元白調査等に関
する法律」は、 警察庁の研究会報告をもとに警察庁が当初政府提出法案として用意した法
案をベースに民主党が議員立法として作成し、 警察が取り扱う死体について死因究明白た
めの検査や解自l
等を必要な場合は遺族の承諾なく行える制度を創鼓することが主主内容と
なっている。それにしても上記 2法案は瞬〈聞に成立してしまったというのが正直な感想
である。
その内容については、短い法律故に、その具体的内容、特に射程範囲についてこれを確
定することは灘しい。何故この時期にこんなにまで早急に死因究明に関する法律を 1本で
はなく 2本立てで成立させなければならなかったのか。そこは推測の岐を出ないが、実は
今後こ由 2つの法律をいかに正しく運用していくかのヒントが隠されているように思う 。
最近の死因究明の議論の中には、時津風部屋リンチ死亡事件等田純粋な刑事犯罪の問題
と.福島県立大野病院事件等の診療行為関連死亡の問題という、 2つの方向を異にする大
問題が存在していた。 しかしながら、
「摘発すべき事件は正しく摘発 L、防ぐべき賓罪は
E しく防ぐ』という命題の下ではこの 2つの問題は重立り合う 。時津風部屋事件のような
悪質主刑事犯罪が正しく嫡発されるべきなのは当然である。
方で、現時点で活用可能な
客観的合理性のある科学的方法を駆使して菟罪を防止する努力を怠ってはならない。 この
点は診療行為関連死亡の場面でも同織で晶る 。医療は刑事犯罪から全て免れるべきとの説
もあるが、現行法秩序白下では医療も刑事犯罪から遊離してはいない。業務上過長致死傷
罪での立件可能性は常に存在する。 したが って悪質なケースは刑事法で裁かれ、これは正
し〈裁かれなければならない。他方、医療寛罪白防止は重要である。医療という専門領域
であるが故に、正しい摘発と菟罪防止のために専門能力の正しい活用は必須なのだ。
実は、
「
正しい摘発と寛罪防止をより客観的合理的に進めるため由科学的方法をいかに
進めるべきか」というのが.現在直面する死因究明問題と言えるのである 。
上位死因究明 2法的成立は、 警察や法医学会主導で進められたとの噂が専らだが、解剖
数巷増やせば科学的な死因究明が増えるというようなものでは決してない.わが国を震揺
させた菟罪事件はその全てが司法解剖された事件である。「菟罪白歴史は司法解剖の歴史 J
とも評されるくらいである 。そのような歴史が形成されてきた重要なポイントに.解剖情
報がディスヲローズされてこなかった歴呈がある。司法解剖が捜査機関依頼の鑑定手続で
あるため解剖結果を記載した鑑定書は『訴訟に関する書類 j となり原則非開示 (
刑事訴訟
法 4 7条)との運用がなされてきたからである 。つまり司法解剖は基本的に第三者からの
-39-
パネルディスカッション
「死因究明関連法への取り組み
A
iの果たすべき役割 J
チエッヲを免れるアンヲッチャブルだったということだ。そのよう主運用のもとで、いく
つかの著名な寛罪事件を残してきたといえる 。
こう考えると、正しい死因究明に必要なことは、
「摘発すべき事件は正しく摘発L-.防
ぐべき寛罪は正しく防ぐ』努力が司法解剖の場で正L-<行われ、また正し〈行われている
か否かを第三者が正L-<チエツヴし、より正しい死因究明の道があればそれを素直に受け
入れる努力を怠らないこと 。これに敢えて余計な説明は不要であろう 。死因究明に関する
新法には、本来かような視点が必要だったのである。
ところが、死因究明 2法案策定段階でこれらの考慮がなされた形跡はない。むしろ、死
因究明上有用な A を司法解剖の中に取り込み、従前と同様に訴訟関係書類として級って、
原則非開示の中に封じ込めるための立法ではないかとすら疑われる。
死因究明 2~:圭は.いずれも影療行為関連死亡の問題に頭を突っ込むと議論百出によって
法案そのものが成立しない恐れがあるので、そこから
歩退き、手っ取り阜〈司法解剖を
中心とした死因究明制度目構築に先鞭をつけるための法室成立に動いたことの産物ではな
いか。また、 Ai(J)客観的有用性、合理性を早い段階でマスヲするために、診療行為関連
死亡以外の領峨で、司法解剖に A を取り込んでしまう形での法制度確立を急いだのでは
ないかとも言える田ではないか。法案成立段階で、急謹衆議院で白書議院の付帯決議がつ
けられたり、国家公安委員長が讐察庁に情報公聞を指示するとの口頭答弁を行ったとして
も、法律そのものに死因究明情報に関するディスウロ
ズの規定はないのだ。捜査当局お
よび法医学会が簡単に今までの運用を変更するとは考えられない。 A
を非開示の中に取
り込もラとしている点で後戻りですらある 。
上記のとおり、早期に 2法が成立した経過を読み取れば. 警察、法医学会主導で成立し
たであろう死因究明 2法の運用には、より厳しい監視の目を向けなければならないという
ことになる。そ田ためには、国民全体による司法解剖情報のより幅広い検証作業の策定、
実行が望まれる。まずは裁判に畳場した司法解剖の結果を全件検置できるシステムの構築
である 。診療行為関連死亡に関する第三者機関による調査の手法を司法解剖に取り入れる
システムの構築である 。それと同時に、 A の有用性・合理性について、より聞かれた手
続による国民に向けたインフォメーシヨン制度目早期構築が京められているのではないか。
幸い、死因究明 2法には「死亡時画像診断」が死因究明に必要である旨の拍車的規定は置
かれているので、この具体的運用についての詳細を規定したあらた立法律の策定を早急に
始めるべきで あろう 。その際、司法解剖と A を切り離し、 A は法医学の医師ではなく、
その道の専門家が専門的諮断を行うシステムとし、司法解剖と A とをディスヲローズさ
れた中で併用し得るより柔軟な運用を可能とするようなものにしたらいかがか。そもそも、
反論 ・批判に耐えない死因究明方法であるならば、それは正し く死因究明がなさ れていな
いことの証である。む Lろ正しい死因究明は、積極的な情報公聞から始まるという基本的
な発想の展開が必要である 。
-40ー
パネルディス力ッション
「死因究明関連法への取り組み:A
iの果たすべき役割 J
画像診断医の立場から
筑波メデイカルセンター放射線科
塩谷清司
公益財団法人筑波メデイカルセンターは、救命救急センタ一、がんセンタ一、剖検セン
iの読影と各診療科への助言を
ターを併設している 。放射線科は、以下のような状況で、 A
~~っている 。
-救命救急センター ;来院時心肺停止状態で搬送された後に死亡した患者(異状死)に A
i
を施行する。最終的には、警察の検視、担当医師の検案、死後 C
Tで死因の特定、推定と解
剖要否を決定する 。
iを施行する 。
-がんセンタ一:病棟で死亡した患者に、医療安全、質の評価を目的として A
Tを施行し、その結果を遺族に説明してから、解剖要否を
特に急変の場合には全例に死後 C
Tが依頼されるが、それに積極的な診療科とそうでない科の差
決定する 。 自然死にも死後 C
がある 。 自然死でも終末期にはさまざまな変化が起きていることがわかる 。
-剖検センター
病理医と法医学医が共同で病理、法医解剖を施行している 。解剖のガイ
T、M
R
Iをできるだけ施行する 。A
i と解剖の組み合わせば、研修医の
ドとするために死後 C
A
i症例集、 eラ一二ング)に役立つ。
臨床病理検討会発表、論文執筆、全国的な症例集積 (
2
0
1
2年 1
0、1
1月、剖検センターと放射線部は、 警察庁と内閣府から視察を受けた 。これ
は、大学法医学教室とは別の死因究明を行う専門的機関(大学で養成した人材を社会へ輩
出、教育・研究面で緊密に連携という魅力的なキャリアパスの形成)の全国的な整備(第 2
回死因究明等推進計画検討会文科省配布資料)の一環である。
T:撮影後、検視官、法医学医、放射線科医が読影室に集合し、検視、
-警察依頼の死後 C
検案所見、画像所見を総合的に判断して、死因や解制要否を決定する 。
0
1
2年、筑波大学は、体系的なプログラムに基づいて法医学医を養
・法医学後期研修医 :2
成する全国初の研修プログラムを新設した 。放射線科は既に法医学レジヂントの研修を受
け入れた 。
-41-
パネルディスカッション
「死因究明関連法への取り組み:A
iの果たすべき役割 J
法医学の立場から
大阪大学大学院医学系研究科法医学教室飯野守男
【海外死因究明制度調査 (
オーストラリア)の成果】
時津風部屋事件 (
平成 1
9年) を機に r
犯罪死の見逃し防止に資する死因究明制度の在
り方に関する研究会 J(
警察庁)が設置され )
1 検討会議が重ねられる中で ,海外の制度調
査等も実施され最終報告書が提出された 。昨年成立した死因・身元調査法は,その内容を
踏まえて作成されたものである 。海外 6か国の死因究明制度の調査では.世界で最も進ん
だ制度を持つとされるオーストラリア・ビクトリア州のコロナー制度も対象となった。演
者は同調査に同行し. 1週間にわたり研究所,コロナーの案内・調査等を行った 。調査時期
が,ビクトリア州の新コロナ一法が施行された時期であったこともあり ,旧法から改正さ
れた点などを詳しく調査することができた 。そして,この調査結果は我が国の新法法案作
成に大いに参考にされた 。
なかでも,死因・身元調査法第五条の「死因を明らかにするために薬物・死亡時画像診
断を行う Jことや,第六条の「解自l
の実施に関して法医学者の意見を聴いた上で実施する』
ことについては, ビクトリア州のコロナ一法新法における「予備検査 (
外表検査・薬物検
査・画像診断からなる)の結果をもとに法医学者の意見を聴き解剖実施の判断をする 1 と
いうシステムと類似している 。従来ビクトリア州ではコロナ一(法律家)が,日本では捜
査機関が行っていた解剖実施の決定に関して ,新法下では両国とも法医学者が関与すると
いう点が共通している 。すなわち ,解剖決定の判断には,法医学的判断が不可欠であるこ
とを両国の政府が認めた内容となっている 。
【日本法医学会からの提言】
新法の成立を受けて ,日本法医学会は「死因究明ニ法に関する提言」を発表した に 同学
会は,新法の成立をわが国の死因究明制度充実の第一歩として評価しながらも ,新法で定
められた多くの解剖を実施し多数の検査を実施するなど精度の高い死因究明の実現には
解決すべき課題が多いとした 。具体的には,大学法医学教室に依存する現在の制度は,本
来大学が行うべき研究や教育を考えると十分な人員・設備等が整備されているとは言えず,
増加する死因究明の要望に対応しきれないとする 。 これらの問題の解決策として,同学会
1年に提言した「死因究明医療センター」のような死因究明を担う新たな機関の必
は平成 2
要性を訴えている 。
Ai
)との関連】
【死亡時画像診断 (
新法には,二法いずれにも「死亡時画像診断」の文字があり ,今後の死因究明制度に A
i
が欠かせないツールであることを意味する 。 しかしながら,解剖 ,薬物検査 .A
iのいずれ
も単独で死因が確定できるものではなく ,実施可能な複数の検査を組み合わせて最終的
な死因および死因の種類を判断することが求められる 3)。
i施行の目的は「死因を明らかにする』ことであり ,それ
また ,二法に述べられている A
以外の有用性については触れられていない 。演者は海外での大規模災害 (
森林火災 )時に,
Tを使用した経験を持ち .A
iが個人識別に有用であることを訴えており
個人識別を目的に C
4),
5) とくに大規模災害時には必須のツールであると考えている 。そのほかにも A
iの有用
性は多岐にわたり ,その反面,限界もあることから,それらについても十分心得た上で実
施すべきである 。
(参考文献)
1村瀬遼.死因究明等をめぐる法整備.法律のひろば ;6
5(
1
2
)
4
1
3.2
0
1
2.
2日本法医学会『法医学将来構想委員会・同ワーキンググループJ
.死因究明二法に関する
0
1
2.
提言. 2
3
.岩瀬博太郎,法医学からみた日本の死因究明制度の問題点と死因究明等推進会議への期
待.法律のひろば;6
5(
1
2
)2
9
3
9
.2
0
1
2
.
4
.飯野守男,藤本秀子ー大規模災害時個人識別における A
iの位置づけと方向性.インナー
ビジョン;2
8(
1
)3
3
3
6
.2
0
1
3
.
5飯野守男 ,大規模火災における災害犠牲者身元確認作業(DVI)に C
Tを使用した経験ー
オートプシーイメージング学会 1
0
0
0字提言;第 7
8回. 2
0
1
0
.
A UZ
2
パネルディスカッション
「死因究明関違法への取り組み
A
iの果たすべき役割 J
病理医の立場から
社会保険横浜中央病院病理診断科桂義久
病理医、特に大学や一般病院に勤務している病理医にとって病理解剖は日常の業務として
当たり前のように行っている 。病理解制を行った際、肉眼的な所見をまとめて解剖後に主
治医に説明を行っているが、その診断はあくまでも肉眼的所見における暫定診断でり、実
際は解剖し摘出した臓器は後日ホルマリンに固定した後、詳細に肉眼観察苦行い、病変部
品、ら組織標本を作製するためのサンプリンゲを行い、そ白後組織所見を加え、正式な解剖
報告書が作成される。正確な病理診断がなされるためには病査部を正確に見分ける能力や
m
間隔で割を入れ検索するとなるとかなりの
手段が必要になって〈る。すべての臓器を 5m
労力が必要となる 。その際‘死後画像診断がなされていると正確な病査を検索することが
容易になってくる。また病理解剖ではご遺族の承話解剖であり承諾されていない部位の解
剖は許されない。そのため中枢神経系に病変があるのに槍索できない場合や四肢、鼻腔,
副鼻腔、体幹 (
J
)軟部組織などの検索ができないことは多々見られる 。骨病査でも外見から
では正確に病査を指摘することができない場合も多々見られる。このような病変に関して
死後画像診断がなされていると最終報告の手助けとなる。
また病院でお亡くなりになった患者きんでは生前、 C
T.
M
R
Iを施行しており病変部はある程
-2か月前の期間ではこれらの画
度推測されていることが多い。 しかしお亡くなりになる 1
像を取 っていない場合が多〈、また予期しない転機をたどった場合、過去の病変 (
画像所
見)と異なった病変の生じている場合が見受けられる。そのため生前画像稔断がしっかり
ついているからと言って安易に考えていたら死因となった病査を見落とす可能性が考えら
れる 。これらの予期していなかった病査を死後画像診断および病理解剖にて解明させるこ
P
Cなどで検討 Lて臨床医にフィードパッつすること
とは非常に大切なことであり、病院 C
は有用なことと考える 。
C
A
P(
T
h
ec
o
l
l
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g
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fA
m
e
r
i
c
a
nP
a
t
h
ol
o
g
i
s
t
s)
によると病理解剖の目的として 8項目、病理
解剖を行うことが望ましい症例として 1
2項目を挙げている。
今後、病理診断のために病理解剖を合わせ施行する必要のある症例なのか.死後画像診断
だけでよいのかを厳密に判定 L、必要のある症例は病理解剖を依額するような姿勢が削に
かかわる従事者にとって必要になってくるものと思われる
-43-
パネルディス力ッション
「死因究明関連法への取り組み
A
iの果たすべき役割」
救急医の立場から
亀回総合病院救命救急科伊藤憲佐
1救急医療と死亡時画像診断 (
A
i
)
救急医療での死亡時画像診断 (
Ai
)の最大の利点は、病態ー治療の評価の
助となる点で
あると思われる。また、時に致死的所見、新しい知見が得られる場合もある。
実際の救急医療の現場では、不幸にも死亡された症例においても診断を付ける必要があ
る。
これは医師法第二十
条にある『異状死体等の届出義務」を法的根拠としている 。
その症例が、「診療に係る傷病」いわゆる内因死であり死亡診断書立のか、 「
異状がある
と認められる Jいわゆる外国死であり死体検案書となるかの違いとなる。 さらに病態を調
ベるために、解剖を必要とした場合、前者は病理ー行政解剖に相当し、桂者は司法解剖に
相当する。
診断には‘その正確性を期するために、多〈の情報から総合的に行なわれる必要がある 。
これら情報には、家族
救急隊ー 警察という症例周辺から聴取される情報、院内に記録
があれば.病歴既往歴治療歴という過去情報、血液・生理学画像および臨床所見
体表観察という医療で得られた情報が含まれる .
しかし.急病などにより情報が不十分であり、診断に難渋する場合もある 。
このような場合に、
A
iを行なう事により追加的に得られる情報が、診断の一助となる事
もある。
2死因究明二法
死因究明二法止は
下
r
警察等が取り扱う死体の死因又は身元白調査等に関する法律 J (
以
r
警察関連死因法』と略す)および、「死因究明等の推進に関する法律J (
以下、
f
死因究
明推進法」と略す)の二つの事である 。
これらの適応の遣いは、『警察関連死因法」が外国死
異状死に相当し、『死因究明推進
法』が向因死に相当すると思われる。
3救急医療と死因究明二法
したがって、死因究明二法は、現在行なわれている肉因究、外国死
異状死を判別する
診断由延長にある。
4結 E
E
死因究明二法は、死亡例が内因死か、外国死ー異状死かの判断により適応が変る 。 これ
は現在白内因死・死亡診断・病理行政解剖.外因死・死体検案・司法解剖の枠組みに
する 。従って、死亡時画像診断 (
A
i)
はこれらの判別の一助となると思われる 。
44
致
パネルディスカッション
「死因究明関連法への取り組み A
iの果たすべき役割」
医療安全の立場から
自治医科大学医療安全対策部長笹川剛
医療に限らず安全推進の立場からは、安全文化由醸造が重要だと指摘されている。いわ
ゆる「懲罰の文化』から 「
学習の文化』への移行が推奨されている。死因究明法案をはじ
めとする法的あるいは司法的な立場からの Aiの推進については、歓迎すべき点と 警戒すべ
き点在明確にすべきであるというのが私の立場である。
医療関連死亡に関する削は、当然刑事事件化する方向への加担を避けなく てはならない
し、通常の損害賠償請求の柾拠利用としても回避される二とが望ましい。一方でプロフェ
ッションとしての医療者聞でのピアレビューには積極的に用いられるべきである。その際
に診療経過を経時的に考察する際の重要な害考資料となるが、画像単独での評価はしばし
ば誤っ た結論を引き出すことにも留意すべきである。
iの使用は困難であ
現実の日本の現状を考慮すれば上述由学習文化「のみ」に依拠した A
ることも事実である。そのため安全や適切な事後対応を配慮 しながら現状白州由利用のさ
れ方についてその都度検証し、今後白方向性を見いだしていくことが重要である。
-4
5ー
パネルディスカッション
「死因究明関連法への取り組み A
iの果たすべき役割」
診療放射線技師の立場から
日本診療放射線妓師会の認定技師制度の概要と方向性について
N
T
T東 日 本 関 東 病 院 若 松 修
日本診療放射線技師会 (
以下、放射線技師会)は 2
0
0
6年頃から Aiの必要性の指摘に呼応
0
0
8年度に Ai活用検討委員会を設けて検討を始めました。この委員会の垂員長は今学
し
、 2
会の大会会長である阿部
之先生が努められ.2年間の任期中に書くの実績を残されました。
まず、 Ai実態調査のアンケ
ト調査を行い、多〈の施設で A
iが行われている実態が明らか
にされま した。そして 、A
i普及のために、 2
0
0
9年 3月
、 7月. 1
2月に A
iに関する講演会
0
1
0年 6月には医師と診療放射線技師を対象とした初めての
を放射線技師会で開催され、 2
iの C
T撮像白バイブルと言うべきガイドライ
研修舎が札幌 で開催されています。さらに、 A
ンを策定され、これを基に 2
0
1
0年 1
0月に『診療放射線技師のための A
i検査マニュアル」
が刊行されています。
2
0
1
0年度下半期からは第 2次回 A
i活用検討委員会が発足し検討を開始しました。当初は日
Gや A
i学会主催の研修会に協力する形で Aiの方向性の見極めを行っていまし
本医師会の W
たが、厚生労働省の「死因究明仁資する死亡時画像診断の活用に関する検討会 J (
放射線技
師会の北村善明理事が検討会委員) 報告書 の“診療放射線住師個人による技術や知識の研
鎖に向けた努力に加え、日本放射線技師会等が主催する研修会等を終了した診療放射線技
師が死後函像の縁影を行うことが望ましい"を受け、 2
0
1
1年 1
1月仁放射線技師会主催の初
めての州認定講習会を開催しました。 また、報告書の“死後画像の蝿影に関する知識や技
術の向上のためには、認定技師や専門技師について、日本放射線技師会の認定制度の中で
検討すべきである"を受け、 2
0
1
2年 1
0月に“日本診療放射線技師会
副認定診療放射線
技師"規則自運用を開始し、現在までに要件を満たした診療放射線抜師 5
1名が認定を受け、
0名に至っています。
認定 申請中が約 2
今後、放射線銭師会は A
iIJ)必要性に鑑み、これまでと同様に削に関する知識を有した診
療放射線按師を輩 出するために定期的な講習会を開催すると tもに、関連学会等と由連携
も密に行って行きたいと考えます。
将来的には、 Aiに関する専門家の育成は各職域団体で行うと同時に、第三者機関としての
機構を構築して医師・診療放射線技師の認定を行っていく必要性があるものと考えます。
そのことで、事件や医療事故に係わる耐の実施と画像お断に透明性が持て、社会的にも信
頼できる技術になってい〈も田と考えます。
46
パネルディスカッション
「死因究明関連法への取り組み
A
iの果たすべき役割」
第三者機関の立場から
財団法人 A
i情報センタ一
Ai(
オ
トプシ
・イメ
山本正二
ジンゲ=死亡時画像診断)とは、 C
Tや M
RI等の画像診断装置
を用いて遺体を検査し、死因究明等に役立てる験査手法であり、死因情報について遺族や
社舎の「知る権利 j を具現化するために必要不可究なものである 。
A
iは、死因究明だけでなく、小児医療の向上、児童虐待の防止、在宅医療等高齢者医療
の向上.犯罪の見逃し防止.被災者の身元確認など織々な社会的課題への対応にも有効な
方策として今後さらに書くに施設で実施されることにむるだろう 。
A
iは検査の実施と読影という大きく 2つのパートに分かれるが.検査の実施は績査装置
に熟知した診療放射線技師に担ってもらわなければならない。検査を担当する妓師が、 A
i
の現状や、読影に関する知識を持った上で検査を行うことは、 A
i巷よりよいものとして社
会的に認知されるためにとても重要なことだと思う 。
今回は特に、『納得Jを k
e
y
w
o
r
dとして、第三者機関としての立場から A
iの役割について
も述べてみたい。
A
iの読影に関しては、通常の生体読影と異なり、各施設での読艇の他に、公平公正中立
的な立場である第三者機聞による読影が今後社会的にも必要となり、注目されるだろう 。
現時点ではこの役割を果たしている A
i情報センターの活動について説明する 。削情報セン
告ーは第三者機関として 2
0
1
0年に設立された読影専門の機関である。常勤は山本ー名であ
るが、読影害加者として、筑波メディ力 jレセンターの塩谷先生を始めとして 1
0名 目 削 に
ついての優れた知識を持つ医師が畳録されている。遺族からの依頼の他、各医療施設で起
こった医療関連死の A
iや
、 警察からの依頼、裁判所からの依頼などを畳け付けている 。A
i
情報センターの特長は、透明性を高めるため、複数の医師が一つの報告書(鑑定書)を作
成するシステムを取っている点にある 。また、こういった輩務が可能になっているのは、
各施設からの、 A
i情報および画像の d
i
c
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md
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aを圧縮転送するシステムを採用 Lているか
らである。
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剛 w
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0
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も参照にして欲 Lい
。
時間があるようなら、実際の事例をあげて第三者機関としての役割を具体的に解説したい。
47
「
第9
6回 1
0
∞字提言』
2
0
1
2年 1
1月 2
6日
死因究明 2法について A
i学会としてなすべきこと
千葉県がんセンター
画像診断部
高野英行先生
死因究明 2法とは、
死因究明
2法とは、平成 2
4年度第 180回国会にて、衆参議院を通過し、平成 2
4年 6月
2
2日交付された「死因究明等の推進に関する法律 J (r死因究明推進法 J と略す)
h
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州w
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1
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1
2
1
8
0
0.
p
d
f
『
警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法律 J (r警察関連死因法j と略
す)
h
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.
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0
5
1
8
0
0
1
3
1
8
0
0.
p
d
f
の二つのことである 。
「死因究明推進法 Jの要旨は、 「我が国において死因究明及び身元確認の実施に係る体制の
充実強化が喫緊の課題となっていることに鑑み、
死因究明等の推進に関する施策についてそ
の在り方を横断的かつ包括的に検討し及びその実施を推進するため、死因究明等の推進につ
いて、基本理念、
国及び地方公共団体の責務並びに施策の基本となる事項を定めるとともに、
必要な体制を整備することにより、死因究明等を総合的かつ計画的に推進しようとするもの
である。」
「警察関連死因法」の要旨は、「警察等が取り扱う死体について死因文は身元を明らかにす
ることを通じて、死因が災害、事故、犯罪その他市民生活に危害を及ぼすものであることが
明らかとなった場合にその被害の拡大及び再発の防止その他適切な措置の実施に寄与する
とともに 、遺族等の不安の緩和文は解消及び公衆衛生の向上に資し、もって市民生活の安全
と平穏を確保するため、当該死体について、調査、検査、解剖その他死因文は身元を明らか
にするための措置に関し必要な事項を定めようとするものである 。J
両者の遣いは行政解剖か司法解剖かの遣いに似る。
両者の違いは、 警察取り扱うかどうか決まっていない死因究明であり、後者は警察が取り扱
うことが決まっている死因究明である 。行政解剖と司法解剖の関係に似ている 。
後者の場合は、 警察が扱う、つまり、事件性のある死因究明であるため、それ自体にあまり
論点が無いため、法律として『平成二十五年四月一日から施行する 。」とある 。しかも、「警
察署長は、死亡時画像診断その他の検査を実施することができる 。当該検査は 、医師に行わ
iを含めた死因究明制度を追認するものである。
せるものとする 。」とある 。現況の A
r
政
府は、実施体制の充実その他必要な体制の整備を図るものとする。」とあるが、費用負担に
ついては、記述がない。
48-
『死 因 究明等 の推進に関する法律 』は、 実 はまだ何も決ま っていない 2年間の時眼立法
一方、
f
死因究明推進法 Jは、医療関連死などを吉むため、論点が数多〈含まれるため、決
まったことは、「内閣府に、特別の機関として、死因究明等推進計画の案を作成すること等
の事務をつかさどる死因究明等推 進 会議 を置く
o
Jだけである 。つまり、これから、死因
究明のための法律を作るための会識を作りましようと決めただけである。しかも、 2年間で
生効する時限立法である。
この死因究明等推進会議の中で、死亡時画像診断 (
A
i)に関して、診療放射線技師が掻影 L‘
放射線科診断医が議影 L‘適切な菅用量坦存するこ t参訴えていかねばならない。そうしな
いと、現状由行政解剖の様に、やることは決まっているが、費用が出ないという状況が待っ
ている。
これを機会仁、病理学会も A
i学会‘放射線学会と連型車し‘費用負担を訴えるべきであるが‘
その声は聞こえてこ主い。
2つの法律 に対する附帯決議
平成二+四年六月+四白書議院内閣委員会にて、上記 2法案に附帯決議がなされた。
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「園連盗璽l
笠塁亘Lを吉めた幅広い検討を行うこと 。J r
法律に規定された調査等の件数等
の。J r
遺接等に対 し死因その他の説明容行うとともに、遺族等から(J)記録等賞料提供の要
請に応えること 。』
これは、医師法 2
1条改正や司法解剖結果の開示の遅れによる医療裁判等を踏まえた日本医
師会の働きカけと言われている。日本医師会が、お療関連死を含めた死因究明に積極的に関
わっていく姿勢が見える。
A
i学 会 は、 日本医師会と 連携し‘死因究明等推進会議 に積極 的 に関わるべ きである .
日本医師会の平成 2
5年度概算要求によれば、
の実現」の中で、
r2 良質かつ安全、安定 した医療提供体制
r(2)死亡時画像診断 (
A
i
)にかかわる予算措置の拡充 [継続】 (
医政局・
総務省 ) r
死亡時画像診断システム整備事聾」補助金在、小児や心肺停止状態で救急搬送後
の死亡例等の死因究明における解剖前スヴリ
ニンゲとして、死亡時函像診断を実施しよう
とするすべての医療機関が利用できるよう拡充する 。さらに、 f
1>なくとも小児の不慮の死亡
例すべてについては、 A
i の撮影、読影にかかる費用を国庫負担とし、特に児童虐待事例の
発固と防止 多めざす内』 としている 。
死因究明等推進会議における、発言力を考えれば、日本医師会と連接 L.積極的に協力して
い くことが重要である。
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ジンゲ学会事務局発信
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オートプシー・イメージング学会
役員名簿 (
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2年・ 2
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1
3年度)
理事長
山本 正 二
財団法人 A
i情報セン哲 一
大会長
阿部一之
純真学園大学保健医療学部放射線技術科学科
次期大会長
法本左近
福井大学医学部腫蕩病理学講座
飯野守男
大阪大学大学院医学研究科法医学教室
伊藤憲佐
亀田総合病院救命救急科
桂
社会保験績浜中央病院病理診断科
義'^
兼児敏浩
=重大学医学部附属病院医療安全
塩谷清司
筑波メデイカルセンヲー病院放射線科
高橋 直 也
新潟市民病院放射線診断科
高野菜行
千葉県立がんセン告ー画像診断部
中島
孝
静岡県立静岡癌セン告 ー病理診断科
長谷川
剛
自治医科大学医療安全対策部
兵頭秀樹
札幌医科大学法医学講座
七戸
北海道医療セ ンヲー救命救急セ ンヲ
靖夫
感染管理部
救急科
オートプシー ・イメージング学会学術総会歴代大会長
第 1回
辻井博彦
放射線医学総合研究所重粒子医科学センヲー
第 2回
水口国雄
帝京大学医学部附属溝口病院臨床病理部
第 3困
大橋教良
筑波メディ力ル救命救急センヲ ー長
第 4固
板本則道
日本大学医学部病理学教室
第 5回
中島
第 6回
張ヶ谷健
千葉大学腫蕩病理学教室
第 7回
内 ケ崎西作
日本大学社会医学系法医学分野
第 B固
山本 正 二
財団法人 A
i情報セン聖 一
第 9回
長谷川剛
自治医科大学医療安全対策部
孝
群馬大学大学院医学系研究科・応用腫傷病理学
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高野英行(
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樋 口 清 孝 (副担虫館復調祉大学保健医療色鮮
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目
筒 賀 企 .(50音順)
橡式会鮭 A
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エーザイ様式会社
シーメンス・ジャパン練式会祉
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式会社
ベヲトル・コア
ミドリ安全株式会祉
繍河医憲ソリューシヨンズ橡式会社
オートプシー・イメージンタ学会民
館 104
島第 1号
2
0
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3年 2月 9日発行
第 10回オートプシー・イメージング学会学術プログラム・爾漬抄録集
編集
阿 部 一 之 (大会長)
金 山 勇 利 ( 大 会 長 補 佐)
暴川穂幸(実行嚢員長)
発行
オートプシー・イメージン子学会
オートプシー・イメージング学会
TheJapanS
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Fly UP