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今、学校は・・ 「
NO.2 平成27年度 赤穂市立赤穂中学校 「学校だより」 平成27年5月21日発行 文責 校長(平井 正彦) 教育目標『すべての生徒が安心して学習できる学校づくり』 校訓『明けく・浄く・直く』 今、学校は・・ 「相手にいやな思いをさせない」という集団生活の基本的なルール についての意識を高めようとしています。 始業式以降、学校全体の雰囲気や学校生活全般については、授業エスケープ、徘徊(はいかい)、喫 煙などの問題行動はなく、生徒たちは落ち着いてまじめに授業や諸活動に取り組んでおります。 しかし、進級による周囲の環境や人間関係の変化など、さまざまな理由によって、気持ちに落ち着き が見られず、ストレスやイライラを人や物にぶつけるなどの問題行動やトラブルを起こしたり、いじめ につながる言動で相手にいやな思いをさせるなどの事案が発生しています。 それぞれのケースで、原因や状況は異なりますが、共通しているのは、「腹が立ったから」「イライラ していた」「そんなつもりはなかった」など、自分の気持ちばかり主張して、相手の気持ちを考えよう としない傾向が見られることです。相手の気持ちを教師が説明すれば何となく分かるようですが、自分 で感じたり、気づいたりする力が不足しているようです。 また、いろいろな人が集まる公的な場所(学校など)に、私的な習慣や価値観を持ち込まないという 集団生活の基本的ルールへの意識も不足しているように感じます。 学校は、今後も集団活動や仲間づくりを通して、指導を継続しますが、 各ご家庭でも子どもと話す機会をつくり、「相手の気持ちを考えた言動」 について、ご指導いただきますようお願いいたします。 ※生徒への注意と指導を次のように実施していますので、参考にして下さい。 □5月12日(火) ・全校生徒集会で「校長から」※1 ・学級指導、生活アンケート(各学級1時間) □5月18日(月) 「校長から」※1 ・全校生徒集会で「生徒会長から」※2 新しい伝統をつくる 赤穂中学校の歴史は、昭和22年に創立して以 来68年になります。多くの先輩がこの赤穂中学 校で学び、仲間とのきずなを大切にしながら、 学校の歴史と伝統を創りあげてきました。 校長室にある古いアルバムや記録から、貧し くても、学校で勉強できること、仲間と会える こと、そして、生きていることを大切にしてい ると感じました。 68年の年月の中で、そ の時々の中学生の願いや 思い、気持ちが何重にも 積み重なり、今の赤穂中 学校があります。後輩たちに少しでも良い環境 を残していきたいという先輩たちの「こころ」 が、 「伝統」という言葉とともに残っています。 しかし、この数年間、赤穂中学校は「いじめ」 と「暴力」で、仲間がつらい思いや痛い思いを してきました。大きな社会問題となった「いじ 〔生徒集会 5/12 校長講話より抜粋〕 め動画事件」をはじめとして、校内や校外での 暴力などによって、安全で安心できる場所であ るはずの学校が、安心して生活できない環境に 変わってしまったのです。 赤穂中学校は、JRC( 青少年赤十字 )活動など、 これまでの取組に加えて、平成24年に「生徒会 憲章」をつくり 、「過ごしやすい学校 」、「本音 で語りあえる仲間」、「見て見ぬふりをしない仲 間」といった 、「いじめ・暴力」追放と「安心 できる学校」を実現させたいという強い願いを 込めて、全校生徒で取組を始めました 。『相手 にいやな思いをさせない』という集団生活の基 本に戻って、自分を振り返り 、「気づき・考え ・行動する」集団になろうと取り組んでいます。 どんな理由があっても、一部の生徒のわがま まやその時の気分や感情に振り回されて、多く の生徒ががまんし、迷惑を受け、特定の人がい やな思いをすることは間違っています。 学校は、相手に不安を与えたり、いやな思い をさせる行為や言動の全てを認めません。先生 から注意されても改善が見られない場合は、こ れまでと同じように、集団行動や活動から外し てでも、本人の反省を求め、学校の安心を確保 していきます。 ところが、新 学期が始まって から、相手を無 視する、聞こえるように悪口を言う 、「死ね」 とLINEに書き込む、いやがっていることを 知りながら相手をからかう、じゃれ合いと言い ながら一方的に複数で個人に手を出す、注意さ れて腹が立ったから殴る、悪ふざけで相手がケ ガをした、けんかになったなど、いじめや暴力 によるトラブルや問題行動が絶えません。 自分にそのつもりがあっても、なくても、相 手がいやがることは絶対にしてはいけません。 中には 、「いやだ、やめろ」と言えない人もい ます。でも、相手が喜んでいるか、いやがって いるかぐらいは分かります。自分の気持ちばか り主張しないで、常に相手の気持ちを考え、い 「生徒会長から」※2 やな思いをさせていないか、自分にも原因がな かったかを考えて行動することが大切です。 自分の気持ちを分かってもらおうと思うのな ら、自分も相手の気持ちを分かろうと努力しな ければいけません。 また、気になることやいやな思いをしている ときは、先生や保護者、家族、友人などに相談 してください。多くの人の力を合わせて解決し ていきます。 だれだって、学校で楽しく生活したいのです。 これは理想ではなく、当たり前のことであり、 それを実現するのは学校の主人公である生徒の みなさんです。 多くの先輩たちが、永い年月をかけて、後輩 たちに残してくれた赤穂中学校の伝統に、これ からは、いじめや暴力を『しない、させない、 見逃さない、気付いたら知らせる』という新し い伝統を付け加えていくのです。 すべての人が、 「学校で勉強できること」、 「仲 間と会えること」、「生きて いること」に感謝し、それ を大切にできる中学生に なってくれることを期待 します。 生徒会憲章としっかり向き合う〔生徒集会 先日、校長先生や担任の先生から話しを聞い て、みなさんはどう思いましたか。僕は、今の 赤穂中学校にいじめや言葉などで、互いに傷つ ける暴力があることにショックを受けました。 3年前、この赤穂中学校で「生徒会憲章」が つくられました。この憲章は、当時の生徒会幹 事を中心に、とても長い時間をかけ 、「一人一 人が、明るく笑顔で楽しい学校生活 が送れるように」という強い思い を込めてつくられました。 しかし、今の赤穂中学校では、 明るく笑顔で楽しい学校生活を 送れるどころか、安心して学校 へ来られない人がいるという状態です。 せっかく、この赤穂中学校に生徒会憲章がある にも関わらず、今ではただ教室に飾られてある だけになっています。 生徒会憲章の第3項目「正義を貫く心をつく 5/18 生徒会長〕 る」の中に 、「いじめを見て見ぬふりをせず、 勇気を出して本音で語り合える仲間とともに、 いじめと闘います。」また、「自分たちがおかし いと感じたら、だれに対しても注意します 。」 などが書かれています。 みなさんは、この言葉を目にし、しっかりと 向き合い考えたことがあるでしょうか。互いに 認め合い、互いに助け合える関係をつくってい くためにも、もう一度、じっくりと読み、生徒 会憲章に込められた思いと向き合ってくださ い。そして、みんなでいじめのない、本当の意 味で安心して楽しいといえる赤穂中学校を築い ていきましょう。 いじめを受けたときは、勇気を出して助けを 求めて下さい。見て見ぬふりをしている人は、 勇気を出して、困っている友だちに手をさしの べて下さい。 全校生徒でいじめと闘い、全員が笑顔で楽し く安心して通える赤穂中学校にしましょう。