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研究開発

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研究開発
事業概況
研究開発
資源・素材・エネルギーを扱う新日鉱グループは、技術・開発ビジョンを「地球の
研究開発費
資源・エネルギー・素材の持続可能性に貢献し、競争力を強化しつつ、当社グルー
(百万円)
プの持続可能な成長に資する 」と定め、グループ全体の技術力および開発力の強
15,000
化に努めています。
11,759
技術開発競争が一段と厳しくなる中、当社グループの将来の成長を図っていく
ためには、グループ全体の技術・開発基盤の強化・充実が必要です。当社グループ
10,000
は、グループ各社の技術開発体制に加えて、グループ内の横断的な技術・開発基盤
の整備を鋭意推進しており、すでに事業展開している分野に加え、グループ事業
と関わりが深く、大きなシナジーが期待できる「 分散エネルギー」
「 環境・リサイ
5,000
クル」
「自動車関連」などの分野において、将来の成長・発展に資する技術・事業開
発への取り組みを強化しています。
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(3 月期)
石油事業
ジャパンエナジーグループでは、
「エネルギー」と「環境」を重点領域として、石油
精製技術、石油製品・石油化学製品に関する研究開発および新規事業開発に取り
組んでいます。
石油精製技術の分野では、精製プロセスの合理化・効率化・革新、設備保全技術
や監視技術の革新、石油化学基礎原料や潤滑油などの生産プロセスの効率化に関
する研究開発に取り組んでいます。
製品開発分野では、バイオエタノールを ETBE(エチル・ターシャリー・ブチル・
エーテル)の形でガソリンに利用するための研究など環境配慮型燃料の品質設計・
生産技術などの研究を進めているほか、廃プラスチック分解油の再処理技術を水
島製油所で実証化しています。
新規事業開発では、燃料電池や水素エネルギーなどのクリーンエネルギーおよ
び環境関連技術に関する研究開発を行っています。
LP ガス改質型の家庭用燃料電池システムについては、国の進める定置用燃料電
池実証事業に参画し、燃料電池の技術開発や実用化の促進を図っています。また、
2007 年 7 月より千葉県船橋市において、燃料電池自動車向けの移動式水素ステー
ションの運営を開始しました。
灯油改質型の燃料電池システムに関しては、灯油を脱硫するための新方式の低
温脱硫システム、灯油から水素を製造するための改質触媒および効率的な改質器
の開発を進めています。さらに、有機ハイドライドを利用した水素の貯蔵・輸送・
供給技術の開発や水素を高純度化するための膜分離技術の開発を行っています。
微生物由来の界面活性剤で生分解性に優れ環境に優しい油洗浄作用をもつバイ
オサーファクタントによる油汚染土壌浄化技術や流出油処理剤としての活用の研
究を進めるとともに、成長ステージに入りつつある培地事業(細胞培養関連製品)
の収益拡大に努めています。
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事業概況
研究開発
金属事業
日鉱金属グループでは、経営の基本理念である「資源・素材の生産性革新 」に基づ
き、鉱山から製錬、電子材料まで、幅広い分野において、資源の有効活用や地球温
暖化防止など、環境負荷低減を図るための技術開発に取り組んでいます。
資源開発、銅製錬事業では、引き続き、独自の日鉱式塩化法をベースとした湿式
製錬プロセスの実用化に取り組むとともに、バクテリアを利用したバイオ・マイ
ニングについて、チリ国営公社(コデルコ)との合弁会社バイオシグマ社(チリ法
人 )と日鉱金属の技術開発本部とが協力して、鉱業分野に適用可能なバイオ技術
の開発と低品位初生硫化銅鉱を主体としたヒープ・ダンプリーチングにおけるバ
イオ浸出技術の開発を進めています。2008 年 1 月には、バイオ・テクノロジーに
関する研究開発を拡充強化するため、慶應義塾大学先端生命科学研究所と共同研
究契約を締結し、同技術の早期実用化を目指しています。
環境リサイクル事業では、廃 OA 機器などのリサイクル原料からの有価物回収
や、銅製錬工程からの銅・白金族以外の有価金属回収に関する技術開発を実施し
ています。
電材加工事業では、高純度化技術・材料組織制御技術をベースに、ハイエンド用
途向け高機能めっき材料、プリント基板向け配線材用途向け銅合金圧延箔やファ
インピッチ対応の電解銅箔などの開発を進めています。また、次世代半導体用ター
ゲット、高密度垂直磁気記録媒体用ターゲットなどのスパッタリング用の各種
ターゲットの開発、結晶技術をベースにした化合物半導体材料の開発など、次世
代の電子材料に求められる製品・技術の開発に取り組んでいます。
さらに、精緻な組成制御、独自の圧延加工プロセスおよびユーザーニーズに適
合した評価技術を用いて、強度・曲げ加工性・導電性に優れた高機能銅合金の開発
に取り組んでいます。
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