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では受動喫煙は防げない -健康を守るためには「全面禁煙」であるべき

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では受動喫煙は防げない -健康を守るためには「全面禁煙」であるべき
タバコ煙は典型的な PM2.5:「分煙」では受動喫煙は防げない
〜健康を守るためには「全面禁煙」であるべき〜
産業医科大学 産業生態科学研究所 健康開発科学研究室 教授 大和
浩
はじめに
2012 年 7 月、健康日本 21 の改正が厚生労働大臣により告示され、2013 年か
ら健康日本 21(第 2 次)として開始された。その中で、日本では能動喫煙によ
って年間約 13 万人が死亡しており、全死亡者数の約 1 割に相当することが示さ
れた。能動喫煙による死亡の内訳はがんによる死亡が 7.7 万人、循環器疾患が
3.3 万人、呼吸器疾患が 1.8 万人であると推測されている。また、他人・家族の
タバコ煙を吸わされる受動喫煙によっても毎年 6,800 人が早死にしていること
が示されている(2010 年、国立がんセンター)。これらのデータは、わが国で初
めて喫煙率の減少と受動喫煙機会の減少に関する目標値が定められた健康日本
21(第 2 次)の根拠となっている。
タバコ煙は典型的な PM2.5
2013 年冬、中国からの越境汚染物質「PM2.5(ピー・エム・ニイテンゴ)」が
大問題となった。PM2.5 は直径 2.5 マイクロメートル以下の非常に小さい粒子
(Particulate Matter:PM)の総称である。草や木、石炭や石油などの化石燃
料の燃焼により発生する。まず、タバコ煙は典型的な PM2.5 であることを身近な
現象から解説する。光や音など空気中を通過する波動は、その波長よりも大き
な(厚い)物体があると乱反射する(通過できない)性質がある。タバコの先
端から発生する副流煙が青紫に見えるのは、光の中で青い波長の光(0.4μm)
を乱反射しているからである(空が青く見えるのと同じ減少。黄昏や夕焼けも
同じ要因)。一旦、肺に入って膨張したタバコ煙が吐き出されると白く見えるの
は、赤い波長(0.7μm)を含むすべての波長を乱反射するからである(雲が白
1
く見えるのと同じ現象)。つまり、タバコ煙の大きさは 0.1〜1μm であり、PM2.5
の中でも特に小さい粒子であるため、肺の最深部にまで浸入していくことが身
近な自然減少から理解できる。
能動喫煙のリスク
肺の最深部に吸入されたタバコ煙は人体にとって異物であるため、まず、肺
で炎症を起こして喘息や COPD などの呼吸器疾患の原因となる。さらに、炎症は
全身に及ぶため白血球の増加、全身の血管の炎症による動脈硬化を起こし、心
筋梗塞や脳卒中を引き起こす。
PM2.5 はサイズの問題であるが、タバコ煙はその成分が特に有害であることも
知っておかねばならない。まず、有機物が低い温度で不完全燃焼した時に発生
する発がん性物質として知られている多環芳香族炭化水素(焦げの成分)大量
に含まれる。さらに、タバコはその製造過程で防腐剤や保湿剤、メンソールな
どの香料、肺でのニコチン吸収を高めるためのアンモニアなど約 600 種類の添
加物が使用されているため、WHO の研究組織である国際がん研究機関は、タバコ
から発生する粒子とガスには約 4000 種類の化学物質が含まれており、そのうち
約 200 種類は人体に有害で、先に述べた多環芳香族炭化水素以外にも放射性物
質(ポロニウム)を含む 64 種類の発がん性物質が含まれていることを発表して
いる。アメリカ環境保護局は、タバコ煙にポロニウムが含まれている理由を、
土壌に含まれている放射性物質がタバコ葉の表面の繊毛に付着し、それを洗わ
ずに乾燥、熟成、紙巻、吸引するため、とホームページで解説している。タバ
コ煙という有害性の高い PM2.5 を 10,000μg/m3 以上の超高濃度で直接肺に吸引
すれば、がんや各種の炎症性疾患になるのは当たり前である。喫煙者が自分自
身の健康のためにまず行うべきことは、食事のバランスに気を遣うことや運動
をすることではなく、禁煙外来でニコチンパッチや内服薬を用いた禁煙治療を
受け、タバコという PM2.5 を吸い込むのをやめることである。そして、非喫煙者
が取るべき行動は、わずかでもタバコの臭いがする場所には近づかないことで
ある。
日常生活で曝露されるタバコ煙の濃度とそのリスク
世界保健機関(WHO)の大気に関する基準値が 2005 年に改訂され、
「人体に影
響がみられない」と推定される PM2.5 の濃度を年平均で 10μg/m3 以下、24 時間
の短期曝露で 25μg/m3 以下、としている。わが国でも 2009 年、環境省が PM2.5
の基準値を WHO とほぼ同じレベル、つまり、「年平均で 15μg/m3 以下、かつ、1
日平均で 35μg/m3 以下」に設定した。さらに、越境汚染が社会問題となった 2013
年、環境省が設置した専門家会合は、都道府県などが外出を自粛するなどの注
意喚起を行う目安を「1 日平均値が環境基準の 2 倍である 70μg/m3」と設定した。
左のグラフは北京の日本大使館のホームページで公開されている 2013 年 1 月
の北京市内の PM2.5 濃度である。WHO や日本が採用している環境基準値よりも大
幅に高く、危険な状態であったことがわかる。右のグラフは日本の喫茶店で測
2
定した PM2.5 濃度である。壁と自動ドアで仕切られた喫煙席は、北京の最悪の日
に相当する 700〜800μg/m3 に達していた。また、喫煙者が出入りする際に禁煙
席に漏れ出たタバコ煙の濃度は 70μg/m3、つまり、環境省が示した外出自粛レ
ベルに達しており「喫煙室の設置や空気清浄機の使用では受動喫煙を防止でき
ない」という WHO の見解を裏付ける結果であった。非喫煙者は喫煙室や喫煙席
のある店舗を避ければ受動喫煙に曝露されずに済むが、このような場所で働い
ている人は喫煙席にも立ち入って接客せねばならない。労働安全衛生法の改正、
もしくは、受動喫煙防止法を成立させ、非常に高い濃度の PM2.5 に長時間、かつ、
長期間にわたって職業的に曝露されている人達を救わねばならない。
1000
微小粒子
禁煙席
外出自粛(70μg/m3)
800
環
物
状
質(PM2.5)(μg/m3)
壁と自動ドアで仕切られた喫煙席
境省基準24h(35μg/m3)
600
400
200
16:10
16:05
16:00
15:55
0
左は北京(2013 年 1 月 1〜31 日)、右は日本の喫茶店(喫煙席:黒、禁煙席:灰)の PM2.5 濃度
法律による屋内全面禁煙化(受動喫煙防止法)の効果
海外では、「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」第 8 条「受動喫煙
からの保護」に沿って、飲食店等のサービス産業を含めて屋内を全面禁煙とする
法律が成立しており、屋内の高濃度の受動喫煙が解消され、下のグラフのように
国民全体の心筋梗塞や気管支喘息
が減り始めた。喫茶店や居酒屋も全
面禁煙となることによる喫煙関連
疾患の効果は海外で立証済みであ
る。そして、このような病気の減少
効果は、非喫煙者の患者数の減少の
方が大きかったことまで分かって
いる。
喫煙者の健康のために喫煙室廃止
2000 年代に受動喫煙によって発生する健康影響への社会的関心の高まったこ
と、また、健康増進法(2003 年)で受動喫煙対策が施設管理者の努力義務とな
ったこと、厚生労働省から公共的な施設(2002 年)や職場(2003 年)で喫煙室
前提とした受動喫煙対策が推奨されたことにより、多くの施設に喫煙室が設置
された。次頁に某製造業の食堂棟に設置された喫煙室内の PM2.5 の濃度を示す。
昼休みに喫煙が集中するため、内部は 3000μg/m3 に達していた。北京の一番ひ
3
微小粒子
質(PM2.5)濃度(μg/m3)
どい日のさらに 3 倍超という環境であった。新幹線の駅ホームや町中で見かけ
る混み合った喫煙室もこれと同じ状況になっている。自分と他人が吐き出した
煙が籠もる劣悪な喫煙室を利用させられることは、喫煙者本人にとって気の毒
なことである。たとえ猛暑であろうと、雪が降ろうと、屋外の開放空間の方が
まだマシである。屋内で吸えなくなることにより、禁煙を決意する人も増える
ことも期待される。喫煙者の健康のために
3000
こそ、屋内の全面禁煙化を推進するべきで
2800
ある。その副産物として、非喫煙者の受動
2600
喫煙も解消される、と考える順番を変える
2400
ことも全面禁煙化の推進の一案である。
2200
また、このような喫煙室を掃除する人達
2000
も職業的な受動喫煙に曝露されることを
1800
忘れてはならない。下図は隔階フロアにあ
1600
る喫煙場所の灰皿を掃除する担当者の受
1400
物
動喫煙を示す。非喫煙者は喫煙場所に近寄
状
1200
らないため、見落とされがちな問題点であ
1000
る。
800
600
400
200
12:58
12:48
12:38
12:28
12:18
12:08
11:58
11:48
11:38
0
おわりに
わが国でも 2010 年に厚生労働省健康局長による公共的な施設の全面禁煙化が
推奨され、道府県庁などの地方自治体の全面禁煙化が急速に進み出した。屋内
に喫煙できる場所がある限り、その周囲の受動喫煙、特に、そこで働く人達は
職業的な受動喫煙はなくならない。「その環境で自分の身内を働かせられます
か?」という観点からと、屋内の全面禁煙化は喫煙者の健康にも貢献するとい
う観点から今後の方針を決定せねばならない。
4
タバコの煙は典型的なPM2.5:「分煙」では受動喫煙は防げない
〜健康を守るためには「全面禁煙」であるべき〜
①「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」
②厚労省健康局長通知「受動喫煙防止対策の徹底について」
③建物周囲、ベランダ、台所の禁煙化
④飲食店等のサービス産業における受動喫煙防止対策
吸いにくい環境 くり
吸いにくい環境づくり
・環境モニタリング
・社会的な啓発
・禁煙推進学術ネットワークによる介入
禁煙治療に誘導 好循環を
官公庁が率先垂範
疾病予防
喫煙率低下
産業医科大学(北九州市八幡西区)
 設立目的
産業医学の振興
優れた産業医、
産業保健従事者の養成
産業医学(予防医学)のポイント
●職業病予防:じん肺、有機溶剤中毒
●受動喫煙の防止:建物内・敷地内禁煙
●生活習慣病予防:禁煙サポート
肥満防止、有酸素運動の習慣
先行研究:粉じん濃度測定による交通機関の禁煙化
■産業医科大、
産業医科大、1986
1986年卒
年卒
喫煙車両内
■昭和
昭和62
62年、中国労災病院
年、中国労災病院で
で研修
隣接する禁煙車両
■呼吸器内科
呼吸器内科で
で6年
→労働衛生工学
労働衛生工学→
→健康開発科学
(粉じん・有機溶剤対策)
じん・有機溶剤対策)
る健康増進)
アスベスト研究、喫煙対策)
アスベスト
研究、喫煙対策)
(運動によ
(運動によ
■嘱託産業医:鋳物業=粉
嘱託産業医:鋳物業=粉じん
じん職場
職場
粉じん計
柴田科学:LD-3K
(メモリ内臓、連続測定)
喫煙車両内は粉じん計設置後、
時々チェック
停車時にドア開放、減加速による流れ込み
乗車
名古屋
ホ
|
ム
扉が開放状態となる途中駅での
停車時には大量の煙が
進行方向の禁煙車に流入
新横浜
停車
東京
降車
JRの
禁煙化
東京新聞
2004年
11月13日
日本公衆衛生学会
の発表が報道
JR車両の禁煙化に
貢献
先行研究の成果:タクシー乗務員が受ける受動喫煙濃度の測定
結果を訴訟の意見書として提出
→裁判長「全面禁煙化を早期に実現することが望ましい」
→タクシーの禁煙化に貢献
世界保健機関(WHO)の見解
「喫煙は、予防可能な、単一で、
最大の病気の原因」と紹介
タバコは疫病
(Tobacco Epidemic)
1979年頃のポスター
蚊によってマラリアが伝染するように
喫煙は広告や親の行動を媒体として、
次世代に伝染する疫病と定義
疫病の元は、アメリカ原住民の風習
戦国時代に栽培が始まり、江戸時代に普及
1492年、コロンブスのアメリカ大陸再発見、
大航海時代、1543年、戦国時代後期に鉄砲とと
もに伝来。
参考:芥川龍之介の短編
「悪魔の贈り物」
「たばこ塩博物館」(渋谷)より
明治37(1904)年、日露戦争などの戦費調達、天皇名で「煙草専売法」
政府の後押しで爆発的に普及。
第一 條
煙草ノ製造ハ政府二専属
ス
しばしば、喫煙者から
「タバコが有害なら売らなければ良い」
と言われますが、日本には特有の事情が・・・
国が推奨・社会に定着した物の有害性が後に判明
、後追いの規制が大変なのは原発と同じ
 おまけに、JTの株の50.02%は、これまで、財務省
が保有。社長も2000年までは、代々、財務省から
の天下り(2013年に一部放出、33%に)
 海外のタバコメーカー(フィリップモリスなど)
は、
私的な企業であるため、いくらでも規制ができる
 2013年、一気にタバコ対策を進める出来事が発生

戦艦三笠と東郷提督
2013年、越境汚染、10〜32μg/m3
北京からの越境汚染:PM2.5
2013年2月、沖縄県HPより転載
PM2.5:石炭、石油などの化石燃料、草や木の燃焼から発生
在中国日本国大使館HPより転載
米国環境基準
35μg/m3
左の写真が曇っているのは、浮遊粉じんが光を乱反射しているため。
工業の発展による工場排煙の増加、急増する自家用車の排気ガス
家庭の暖房、調理に使用される石炭から粉じんが発生。
在中国日本国大使館HPより転載
1960年代の
日本も同じであった
暗いところや森の中で光の筋が見えるのは、
空中の粉じんが光を乱反射しているから
北九州市の同じ場所の比較:
右の写真に見える山が
1960年代には見えなかった程の大気汚染
当時、四日市喘息などの社会問題に。
1960年
現在
PM2.5が高いほど死亡率が高い:ハーバード6都市研究
米国東部の6都市、前向きコホート研究
登録時年齢25~74 歳の白人8,111 人、成人の死亡を検討
Dockery ら (1993)によるオリジナル研究は、1974~1977 年に登録開始、1991 年まで追跡。
Laden ら (2006)による拡張研究、観察期間を1998 年まで延長、
1974~1989年をピリオド1、1990~1998 年をピリオド2 として解析を行った。
P: ウィスコンシン州ポーテジ
T: カンザス州トペカ
W: マサチューセッツ州
ウォータータウン
L: ミズーリ州セントルイス
H: テネシー州ハリマン
S: オハイオ州
スチューベンビル
PM2.5濃度の25μg/m3
あたりの相対リスクの増加
全死亡で1.36 倍
WHO空気環境基準(Air Quality Guidelines. Global update 2005)
年間曝露で人体に影響のない濃度:PM2.5として10μg/m3以下
年平均
PM10
(μg/m3)
PM2.5
(μg/m3)
暫定目標1
70
35
PM2.5として35μg/m3以下:
住民の死亡率が指針値
(10μg/m3以下)より15%上昇
暫定目標2
50
25
PM2.5として25μg/m
/ 3以下:
住民の死亡率が暫定目標1よりも
6%減少する
暫定目標3
30
15
PM2.5として15μg/m3以下:
住民の死亡率が暫定目標2よりも
6%減少する
指針値
20
10
PM2.5として10μg/m3以下:
心臓・呼吸器系疾患、肺癌による
住民の死亡率が上昇しない
住民への健康影響
(95%CI:1.11,
1.68)
肺がん死亡で1.51倍
(95%CI: 0.75,
3.09)
心肺疾患死亡で1.51 倍
(95%CI: 1.16,
2.00)
WHO Air Quality Guidelines. Global update 2005
24時間曝露で人体に影響のない濃度:PM2.5として25μg/m3以下
PM10
PM2.5
(μg/m3)
(μg/m3)
暫定目標1
150
75
住民の死亡率が5%上昇する
暫定目標2
75
50
住民の死亡率が2.5%上昇する
暫定目標3
50
37.5
住民の死亡率が1.2%上昇する
指針値
20
25
24時間平均
住民への健康影響
住民の死亡率が上昇しない年平均値
と24時間平均値の関係に基づく濃度
環境省 2009年「健康の適切な保護のために望ましい水準」
微小粒子状物質(PM2.5)に関する基準値
 1年平均値が
アメリカ環境保護庁 EPA は毎日の測定結果を
色分けして公表
15μg/m3 以下であり、かつ
PM2.5は越境汚染だけではない
PM2.5:石炭、石油などの化石燃料、草や木の燃焼から発生
、
1日平均値が 35μg/m3 以下であること。
2013年3月、専門家会合で暫定基準
外出自粛レベル: 70μg/m3
在中国日本国大使館HPより転載
PM2.5は越境汚染だけではない
PM2.5は越境汚染だけではない
PM2.5:石炭、石油などの化石燃料、草や木の燃焼から発生
PM2.5:石炭、石油などの化石燃料、草や木の燃焼から発生
横にすると、
横にすると
何かに似ている
在中国日本国大使館HPより転載
在中国日本国大使館HPより転載
大きな土石粒子は鼻腔や気管支で除去される、しかし、
PM2.5は空気の流れに乗って肺の最深部=肺胞まで浸入
=肺の表面まで黒くなる
ガガーリン「地球は青かった」
い?
PM10:土埃など粒径約10μm以下
RSP:浮遊粉じん、約7μm以下
(数ミクロン:じん肺の原
因)
PM2.5:粒径2.5μm以下
タバコ煙:1.0μm以下
砂粒:100μm
毛髪:
70μ
70μm
なぜ地球は青
海が青く見えるから
花粉
30μm
タバコ煙は、肺の奥=肺胞に
到達する
非喫煙者の肺
ガガーリン「地球は青かった」
い?
ヘビースモーカー
なぜ地球は青
大気圏には青く光る
「何か」が浮かんでいる
月には大気がない=白黒
自然現象からPM2.5を考える
太陽光線は虹の7色の合成色=白・無色
宇宙空間は
真っ黒
空中の水分がプリズムの役割をする
光の成分を分けるもう一つの方法
青い光が海に映るため
地球(海)が青く見える
月には大気がない=白黒
波動は、その波長よりも大きな物を通過できない、
光の波長と同じサイズの粒子があれば、色調を分けられる。
空が青いのは0.4μmの
微小粒子状物質があるから
光
の
三
原
色 B
0.4μm
太陽光線
産業医科大学 名誉教授
東敏昭先生より提供
R
色
の
三
原
色
G
0.5μm
0.6μm
0.7
高空の微粒子(約0.4μm)が、
青い波長の光の一部を乱反射するため、
空は青く見える。
波長の長い緑〜赤の光はすり抜ける。
雲の粒子は赤の波長よりも大きいので、
全ての波長の光を乱反射=白く見える。
黄昏、夕焼けも
微小粒子状物質があるから
青空と白い雲を見る度にPM2.5を想起





毎年5月31日
毎年5
31日 :WHO
WHO世界禁煙
世界禁煙デー
デー
毎年66月1〜7日:厚労省 禁煙週間(自販機停止)
毎年
毎年55月9日
毎年
:日本呼吸器学会 呼吸の
呼吸の日
毎年88月1日
毎年
:日本呼吸器学会 肺の日
毎月22
毎月
22日
日
:禁煙推進学術
:禁煙推進学術ネットワーク
ネットワーク
「スワンスワン
スワンスワン」
」で禁煙の
禁煙の日
光
の
三
原
色 B
0.4μm
太陽光線
赤+緑=黄昏
赤のみ通過
夕焼け
青の一部が
上空で乱反射
色
の
三
原
色
G
0.5μm
0.6μm
0.7
午後、大気を通過する距離が長く
午後
大気を通過する距離が長く
たそがれ
なると青い波長はすべて乱反射
し、
残りの波長が届く=赤と緑の混色
=黄色になる(黄昏)。
地表の大きな粒子を含む空気を通
過すると、緑の波長も届かなくな
り、赤い波長のみが通過して夕焼
けとなる
青空
R
副流煙が紫〜青に見えるのは光
の
三
粒子径が0.4μmだから
空中に浮遊する直径0.4μmの粒子
これは何でしょう?
R
原
色 B
副流煙
0.4μm
色
の
三
原
色
G
0.5μm
0.6μm
0.7
副流煙の直径は
0 1~0 4
0.1~0.4μm
青い波長の光を反射
↑
100nm=0.1μm
産業医科大学 名誉教授
東敏昭先生より提供
R
副流煙が紫〜青に見えるのは光
の
三
粒子径が0.4μmだから
副流煙
原
色 B
0.4μm
色
の
三
原
色
G
0.5μm
0.6μm
0.7
副流煙の直径は
0 1~0 4
0.1~0.4μm
青い波長の光を反射
吐出煙は肺内で
水分を吸収、
約2倍に膨張、
全波長を反射
吐出煙は白くなるのは
1μmに膨張するから
↑
100nm=0.1μm
↑
1μm
タバコ由来のPM2.5は中身も有害性が高い:
タバコ煙には4000種類の化学物質、200種類の有害物質、
64種類の発がん性物質(WHO国際がん研究機関:IARC)
ベンゾピレン
ニトロソアミン
ポロニウム
など
(2004)
日本産業衛生学会は「許容濃度等の勧告」の改訂で
タバコ煙を「人体に明らかな発がん性」=第1群に追加収載
「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」
(Framework
第6条
(2010年)
Convention on Tobacco Control;
FCTC,2005年02月27日発効)
タバコの課税及び価格政策の実施(1箱1000円)
第8条 受動喫煙からの保護(喫煙室を設けず、屋内を100%禁煙化)
第9条
タバコ製品の含有物の規制
第10条 タバコ製品の情報開示
第11条
第
条 タ
タバコ製品の包装とラベルにリスクを明記
製品 包装 ラ ル リ クを明記
第12条 教育、情報の伝達、訓練、啓発
第13条 タバコ広告、販売促進、スポンサーシップの禁止
タバコ煙
第14条 禁煙治療の普及

第1群には「石綿(アスベスト)」「ベンゼン」も
第15条 タバコの不法取引防止
「許容濃度等の勧告」
第16条 未成年への販売と未成年者による販売禁止
受動喫煙対策に関する結論:
屋内を全面禁煙とする以外の対策はあり得ない
第17条 経済的に実行可能な代替活動支援の提供
転作・転業支援
FCTC第8条「受動喫煙からの保護」履行のためのガイドライン
健康増進法 第25条
“Guidelines for implementation Article Article 5.3, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14” (2011)
2003年5月1日
 学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集
●喫煙室や空気清浄機の工学的な対策では
受動喫煙を防止できない
会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁
施設、飲食店、その他の多数の者が利用
する施設を管理する者は、これらを利用
する者について 受動喫煙を防止するた
する者について、受動喫煙を防止するた
めに必要な措置を講ずるように努めなけ
ればならない
Approaches other than 100% smoke free environments, including ventilation, air filtration and
the use of designated smoking areas (whether with separate
ventilation systems or not), have repeatedly been shown to be ineffective and there is
conclusive evidence, scientific and otherwise, that engineering approaches do not protect
against exposure to tobacco smoke.
●
●100%完全禁煙以外に手段はない
完 禁煙以外 手段 な
FCTC発効から5年以内(2010年2月27日)に
建物内を100%完全禁煙とする
受動喫煙防止法の成立と施行を求めている。
世界中では飲食店のなどサービス産業も 2007年、第2回締約国会議で採択
2011年、ガイドラインとして発表
含め全面禁煙化。
関東の私鉄、郵便局や銀行の窓口が全面禁煙化
Each Party should strive to provide universal protection within five years of the
WHO FCTC’s entry into force for that Party.
http://www.who.int/fctc/protocol/guidelines/adopted/guidel_2011/en/index.html
職場における喫煙対策のための新ガイドライン(2003)
「一定の要件を満たす喫煙室」の基準が決められたが・・
非喫煙場所
喫煙室
粉じん濃度
0.15mg/m3
以下
「一定の要件を満たす喫煙室」:換気扇3台でも漏れ

漏れの原因①
 ドアのフイゴ作
用

この報告書がT県医
師会から県庁に届
き、11ヵ所の喫煙
室
全て廃止
排気装置
厚生労働省
2003年5月
●境界部分の空気の流れ0.2m/sがあっても漏れる
問題点:
●煙が漏れない=不可能(歩行速度:0.7m/s)
●喫煙室内の粉じん濃度は劣悪
(喫煙室内を0.15mg/m3以下に維持する排気風量の設置は困難)
「職場における喫煙対策のための新ガイドライン」
(2003)で推奨された喫煙室
漏れる原因②:
換気扇2台
「職場における喫煙対策のための新ガイドライン」
(2003)で推奨された喫煙室
それでも漏れる原因②:退出する喫煙者の身体の後ろにできる
空気の渦に巻き込まれて煙が持ち出される。
開口部分の
風速0.2 m/sのよりも、
喫煙者の歩く速度
0.7m/sの方が速い。
開口部分の
風速0.2 m/sのよりも、
喫煙者の歩く速度
0 7m/sの方が速い
0.7m/sの方が速い。
退出する喫煙者の
身体の後ろにできる
空気の渦に巻き込まれて
煙が持ち出される。
H金属食堂
喫煙室から漏れの原因③
肺に充満したタバコ煙が禁煙区域で吐出(約3分間)
台所の換気扇の下で喫煙しても、
全部吸い込まれるわけではない
台所の換気扇の下で喫煙しても、
全部吸い込まれるわけではない
ベランダで喫煙、
サッシの隙間から
室内に大量に浸入
煙の浸入経路は
レールの隙間
ベランダも喫煙不可
サッシの隙間から
室内に大量に浸入
レーザー光で
可視可
玄関先で喫煙したら・・・・
ドア外で喫煙
→ドアの隙間から屋内へ
粉じん計
玄関外で喫煙→ドアの隙間からキッチンへ
わが国の受動喫煙対策の流れ
1992年
1996年
2002年
2003年
労働省 「快適職場指針」
労働省 「職場における喫煙対策のためのガイドライン」
厚労省 分煙効果判定基準策定検討会報告書(旧厚生省)
厚労省 職場における喫煙対策のためのガイドライン
人事院 職場における喫煙対策に関する指針
健康増進法 第25条 受動喫煙防止対策の努力義務
2010年2月25日 厚労省 健康局長通知「受動喫煙防止対策について」
少なくとも官公庁、病院は全面禁煙
2010年5月26日 厚労省 環境改善室
「職場における受動喫煙防止対策に関する検討会 報告書」
2010年6月18日 閣議決定 新成長戦略
2020年までに受動喫煙の無い職場の実現
2010年12月22日 厚労省 労働政策審議会
「今後の職場における安全衛生対策について(建議)」
2011年12月2日 閣議決定 労働安全衛生法の改正案
健康面、安全配慮義務、受動喫煙対策の義務化
1990年代
喫煙コーナー
2000年代
喫煙室
全面禁煙
または
一定の要
件を
満たす喫
煙室
問題点1=WHO FCTCで否定された「喫煙室」を容認
2012年6月2日 閣議決定 がん対策基本計画、7月厚生労働省
健康日本21(第2次)
喫煙率を12%に、官公庁での受動喫煙をゼロ、飲食店の受動喫煙を15%に
「受動喫煙防止対策について」(健発0225第2号、平成22年2月25日)
2010年2月25日
WHOが定めた期限の2日前
今後の受動喫煙防止対策の基本的な方向性
 多数の者が利用する公共的な空間については、原
則として全面禁煙であるべきである。
旧厚生省による
公共的な空間の指針

一方で、全面禁煙が極めて困難な場合等においては、
当面、施設の態様や利用者のニーズに応じた適切な受
動喫煙防止対策を進めることとする。
動喫煙防止対策を進めることとする
国及び地方公共団体は、多数の者が利用する施設・区
域のうち、その施設を利用することが不可避である、
医療機関、保健センター等の住民の健康維持・増進を目的
に利用される施設、
官公庁、公共交通機関等が考えられる。
すべての官公庁は、1日も早く喫煙室を廃止して禁煙化を。
「受動喫煙防止対策について」(健発0225第2号、平成22年2月25日)
3 今後の受動喫煙防止対策の基本的な方向性
 多数の者が利用する公共的な空間については、原則とし
て全面禁煙であるべきである。
がん対策推進基本計画 閣議決定(2012.6.8)
健康日本21(第2次) 厚労大臣告示(2012.7.10)
 「少なくとも官公庁と医療施設において
は、全面禁煙とすることが望ましい」
全 禁煙とする とが望ま
通知の効果を検証する調査
官公庁は、全面禁煙を率先垂範すべきことが
厚生労働省から示された
健康局長通知(2010年2月)による県庁禁煙化「効果あり」
通知前:北海道、山形、茨城、栃木、埼玉、神奈川、富山、福井、山梨、長野、京都、大阪、兵庫、
高知、佐賀、沖縄の17道府県のみであったが
通知1年後(2011年度):宮城、秋田、奈良、岡山、香川、徳島、福岡、秋田、千葉、
和歌山、島根、愛媛の12県が建
通知2年後(2012年度):岩手、鳥取、青森の3県が禁煙化され、32道府県が建物内禁煙。
県庁所在市は今ひとつだが、敷地内禁煙が3市
優秀=敷地内全面禁煙は福島市、大阪市、神戸市
建物内禁煙は、山形市、宇都宮市、千葉市、甲府市、京都市、奈良市、松江市、
広島市、山口市、熊本市、大分市、宮崎市
受動喫煙防止対策に関する事務連絡(平成22年7月30日)
2012年
厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室長
都道府県、保健所設置市、特別区長 衛生主管部(局)長殿
「施設の出入口付近にある喫煙場所
の取扱について」
 健康増進法第25条の「受動喫煙」には、施設
の出入口付近に喫煙場所を設けることで、屋
外から施設内に流れ込んだ他人のたばこの煙
を吸わされることも含むため、
喫煙場所を施設の出入口から極力離すなど、
必要な措置を講ずるよう努めなければならな
いところである。
建物からどれぐらい離せば良い?
 17m
17m離れても
離れても
10m
3m
17m
受動喫煙あり(不十
喫煙コーナー
分)
 数十
数十m
mは離さねば
 ベストは敷地内禁煙
敷地内禁煙
3m
10m
厚生労働省、かつてあった喫煙室
17m
厚生労働省、全館禁煙、出入口に喫煙コーナー
厚生労働省、喫煙コーナーは衝立の奥へ移動
厚労省、喫煙コーナー、軒の天井のヤニ汚染
厚生労働省、現在の喫煙コーナー(1ヵ所のみ)
厚生労働省、現在の喫煙コーナー(1ヵ所のみ)
職場の全面禁煙化で喫煙率3.8%低下



26研究
26研究のレビュー
のレビュー、
、
職場
職場の
の禁煙化
禁煙化による
による喫煙
喫煙
率低減
率低減の
の評価
喫煙率は
は有意
有意に
に減少
(-3.8%))
喫煙
喫煙を
を続けた
けた場合
場合でも
でも
喫煙本数は
は有意
有意に
に減少
(-3.1本/日)
/日)
(BMJ. 2002年)
産業医大の敷地内禁煙(産業医大2008年4月)
男性教職員の喫煙率が敷地内禁煙で減少
(2008年度)19.2%
→
K市も路上喫煙禁止区域にあったため、
建物内禁煙の導入=敷地内禁煙
15.9%→13.9%(2010年度)
15:18
大学病院
中庭に公認の喫煙所があると
喫煙率は下がらない
門外の喫煙も自粛するように個別に
呼びかけ、敷地外喫煙の問題も解消
禁煙治療へ誘導中、喫煙率11%に。
場所が遠いほど、勤務時間中の喫煙は
しにくくなる。
ベスト:敷地内禁煙+勤務中喫煙禁止をルール化
昼間はバッグを持った
市民がちらほら
大阪市役所
健康局長通知:
残留タバコ成分
=3次喫煙(サードハンド・スモーク)
「受動喫煙防止対策について」(健発0225第2号、平成22年2月25日)
 「残留タバコ成分」:新しい概念、健康影響の
周知
三次喫煙による一般人への実害は明確ではない
(迷惑であることは明確)
 気管支喘息や化学物質過敏症の患者では発作を誘発
するため退職を余儀なくされた事例あり
 健康弱者が安心して働くことが出来る環境整備が企
業に求められている
堂島川

勤務中の市職員の喫煙はゼロ。17時30分過ぎ、大勢の市役所職員が。
呼気に含まれるガス状物質(サードハンド・スモーク:3次喫煙)
目的:喫煙後の呼気のガス状物質を評価するために、
シックハウス症候群の原因物質として測定される総揮発
性有機化合物(Total Volatile Organic Compounds: TVOC)
の測定
実験1:喫煙後の呼気を直接測定
実験2:喫煙者3名が入室時の室内空気の測定
喫煙後の呼気に含まれるガス状物質(TVOC):
喫煙後の呼気はタバコ臭い、戻るまでに45分必要。
実験1:喫煙する前の呼気、および、屋外で喫煙して室内に戻った時の呼気に
含まれるTVOCの濃度のリアルタイムモニタリングを行った。
喫煙後
1625
喫煙前
5分後
959
350
10分後
915
15分後
583
営業職はお客様に不快な思いをさせないために禁煙を
喫煙後の呼気に含まれるガス状物質(TVOC)により
室内の空気が濁る
実験2:喫煙していない状態で3名が入室した時、および、屋外で喫煙後すぐ
に室内に戻った時の室内のTVOC濃度のリアルタイムモニタリング
喫煙前
354
喫煙者の吐息、衣服は職場の汚染源
喫煙後
397
喫煙室内は、3000μg/m3(北京の4倍)。
最も不健康・気の毒な状況。屋外の方がマシ。
喫煙者の健康のためにも建物内禁煙を。
1000μg/m3
北京
全面禁煙とすべき、もう一つの根拠=
清掃担当者の職業的受動喫煙
F市役所、喫煙室の掃除による職業的な受動喫煙
皆さんは、こんな環境で身内を働かせられますか?
5階
10階
13階
8階
残留タバコ成分(サードハンド・スモ
ーク)の対策は?
7階
3階
受動喫煙防止条例の必要性について
勤務
勤務の
の前、勤務
前、勤務の
の合間
合間の
の喫煙
喫煙は
は禁止
休憩時間
休憩時間に
に喫煙
喫煙した
した場合、歯磨
場合、歯磨き・
き・洗面
洗面・
・手洗
手洗い
い
を義務
義務づける
づける(休憩時間
ける
ける(休憩時間
(休憩時間も
も喫煙禁止
喫煙禁止がベスト
喫煙禁止が
が
がベスト)
スト)
スト)
 特に、喫煙室を
、喫煙室を使用
使用しないこと
しないこと
(=高濃度のタバコ
(=高濃度
のタバコ煙
煙→毛髪、衣服
毛髪、衣服に
に大量
大量にタバ
にタバ
コ粒子
粒子が
が付着
付着するから
するから)
)
 組織
組織として
として、喫煙者
、喫煙者の
の禁煙
禁煙を
を支援
支援すること
すること


わが国のサービス産業のPM2.5
全席喫煙の喫茶店
最高値 :550μg/m3
平均濃度:371μg/m3
WHO基準の15~20倍
壁とエアカーテンで、形だけ分けても全く効果なし
天井から床方向に
エアカーテン
喫煙席
店内
屋外
屋外
禁煙席
ガラス壁で喫煙席を分離、
出入口にはエアカーテン
喫煙席を壁とドアで仕切った喫茶
店:
排気不足&自動ドアで煙がこもる
ため最高885μg/m3=北京並み
禁煙席も外出自粛レベルに。
北京市内のPM2.5
喫煙席平均:441μg/m3
自動ドア
喫煙席
環境省 2009年 微小粒子状物質(PM2.5)に関する基準値
 1年平均値が 15μg/m3 以下であり、かつ、
1日平均値が 35μg/m3 以下であること。
 2013年、外出を自粛する暫定基準=70μg/m3
喫煙席の
PM2.5最高:
885 μg/m3
禁煙席
喫煙席のPM2.5平均濃度:
441μg/m3
禁煙席も68μg/m3に
ファミレス禁煙区域の受動喫煙
禁煙区域もタバコ煙で汚染
サービス産業のPM2.5の問題
パネルと換気扇で分けても、
喫煙区域で接客する従業員の
職業的な受動喫煙を防止出来ない
喫煙席
換気扇4台で排気
喫煙席
禁煙席
禁煙席
厨房
厨房
天井から見おろした時の空気の流れ
とタバコ煙の分布。


グラフ
の見方
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
全面禁煙
煙前

イギリスの衛生法(2007年)
“Insofar, it is a place of work”
=一人でも働く場所である限り全面禁煙
×「禁煙条例」
○ 受動喫煙防 条例」
○「受動喫煙防止条例」
従業員が居る=禁煙化は必要
除外して良いのは、
個人の居住空間
全面禁煙
煙後

スコットランド、サービス産業も含む全ての
職場を全面禁煙とする「受動喫煙防止法」の翌年、
心筋梗塞による入院が17%減少
心筋梗塞
塞の入院患者数
世界各国で、飲食店等のサービス産業を
全面禁煙とする法律が成立
本人の喫煙だけでなく、受動喫煙についても
「曝露で病気のリスクが上昇、曝露解消でリスクが低下」が証明
このパブも今は禁煙
スコットランドの9病院、500万人のうち300万人の医療圏
前向き研究、喫煙歴を確認、尿中コチニン検査あり、同一の季節
結果:急性冠症候群による入院患者数3235人→ 2684人で17%減少。
喫煙者14%減(1176→ 1016=160人)、元喫煙者19%減(953→ 769=184人)、
非喫煙者21%減(677→ 537=140人)。
元+非喫煙者によるACSの入院減少は66.9% =(184+140人)÷(160+184+140人)
Smoke-free Legislation and Hospitalizations
for Acute Coronary Syndrome
Jill P. Pell et al., N Engl J Med. 2008; 359:
482-91.
小児喘息の入院患
患者数(1日あたり)
受動喫煙防止法で小児喘息の入院数が減少
マサチューセッツ州受動喫煙防止法の
施行前後で宿泊業の雇用変化なし
宿泊業(右軸
)
受動喫煙防止法
全サービス産業(左軸)
Smoke-free Legislation and Hospitalizations for Childhood Asthma.
Mackay D, et al. N Engl J Med 2010;363:1139-45.
カリフォルニア州受動喫煙防止法(1995年)の前後で売り上げ上昇
ファミレスの営業収入、夏休みは多く、冬は少ない。経済不況でじり貧
115%
110%
受動喫煙防止法
アルコール
販売あり
レストラン アルコール
販売なし
全サービス産業(左軸)
105%
営 業 収 入 (2007年 1月 度 比 )
宿泊業(右軸
)
100%
95%
90%
85%
80%
75%
前
後
前
後
前
後
70%
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
65%
【2007年】
【2008年】
【2009年】
【2010年】
【2011年】
Is nonsmoking dangerous to the health of restaurants? The effect of California’s indoor smoking ban on restaurant revenues.
Stolzenberg L, et al. Evaluation Review. Vol.31, No.1, 75-92, 2007
某ファミレス
全席禁煙化・分煙化改装は集客アップ
ただし、席で喫煙可・不可は影響せず
日本人全体の受動喫煙で6800人が死亡。
他者危害が発生する健康リスクはタバコだけ。
2010年
片野田先生
比較:交通事故死
年間4611人(2011年)
すべての日本人の健康を守るのは
防毒マスク? 受動喫煙防止法・条例
すべての日本人の健康を守るのは
防毒マスク? 受動喫煙防止法・条例
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