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授業科目名 アカウンティング基礎 担当者名 諸藤 裕美 講義概要 会計の
授業科目名 アカウンティング基礎 担当者名 諸藤 裕美 講義概要 会計の目的は,企業などの経済活動を貨幣ベースで把握して,一定期間ごとにその結果を報告するこ とにより,会計情報の利用者による経済的な意思決定に有用な情報を提供することである。本講義では, ①財務諸表の仕組み・原則,②財務諸表から問題を発見するための分析手法,②財務諸表作成までの一 連のプロセス(簿記一巡)について扱う。 講義日程 1. オリエンテーション(授業の概要説明と受講者への簡単なアンケート) 2. 会計の種類、財務会計の機能と制度 3. 利益計算の種類、簿記一巡 4. 会計基準、損益計算書(構成、基本原則) 5. 損益計算書(構成、基本原則) 6. 〃 7. 貸借対照表(構成、基本原則) 8. 〃 9. 中間試験 10.経営分析(収益性分析、安全性分析など) 11. 〃 12. 〃 13. 〃 14. 〃 (CVP分析など) (キャッシュ・フロー計算書の構成と分析) 15.期末試験 1∼15回の基本文献 桜井久勝『財務会計・入門 第4版』有斐閣アルマ、2006年。 小林哲夫他編著『まなびの入門会計学第 2 版』中央経済社、2006 年。 10∼15 回の基本文献 岡本清・廣本敏郎・尾畑裕・挽文子『管理会計』中央経済社、2003 年。 * その他、参考文献、問題等は開講時やその後の授業にて指示する。 * 扱う順番・内容は、第 1 回のアンケートも踏まえ、若干変更する可能性あり。 * 成績評価は、中間試験、期末試験を基本とし、その他、課題を加点要素とする場合がある。 * 授業中の私語・メールその他、教員や他の受講生に迷惑をかける行為は減点の対象とする。 * アポイントメントを取る際は、学生番号と氏名を明記のこと。 授業科目名 経営学基礎論 担当者名 藤井 大児 講義概要 この講義は、経営学分野で扱われるいくつかのトピック(組織論および戦略論に関する)について概 略的に述べることを目的としています。また教科書やリーディングスを読むことを大変重視します。講 義に出ただけでは不十分ということです。レポート提出を求める場合があります。 講義日程 第 1 回 ガイダンス 第 2 回 意思決定の理論 第 3 回 『12 人の怒れる男』 第 4 回 『12 人の怒れる男』 第 5 回 グループによるプレゼンテーション、集団の意思決定に関する補論 第 6 回 組織設計と環境適合 第 7 回 『踊る捜査線:レインボーブリッジを封鎖せよ』 第 8 回 『踊る捜査線:レインボーブリッジを封鎖せよ』 第 9 回 グループによるプレゼンテーション、情報処理パラダイムに関する補論 第 10 回 中間試験 第 11 回 競争戦略論における資源依存視座 第 12 回 組織文化論 第 13 回 ビデオ『テルモのカテーテル事業の躍進』 第 14 回 グループによるプレゼンテーション、イノベーションに関する補論 第 15 回 期末試験 その他 テキスト ①印南一路『すぐれた意思決定』中央公論新社 ②加護野忠男『経営組織の環境適応』千倉書房 ③バーニー,J.『企業戦略論(上) 』ダイヤモンド社 ④クンダ,G.『洗脳するマネジメント』日経 BP 社 評価方法 中間試験(50%,試験範囲はテキスト①および②)と期末試験(50%,試験範囲はテキスト③およ び④)は事前に問題を公表する。出席点は,レポート提出をもって替える。試験や提出物は以下のサイ トで管理するので,受講者は各自で登録手続きを行ってください。 https://i-sys.fitsite.ne.jp/student/ 授業科目名 企業経済学 担当者名 春名 章二 講義概要 授業は講義形式でテキストを用いて行なう。市場及び企業行動を理論的に説明する。産業構造及び市 場構造について説明を行ない,次に簡単なモデルを用いて競争企業の短期行動・長期行動や独占企業の 行動を分析すると共に,独占が資源配分に与える効果を明らかにする。途中題レポート提出を課す。 講義日程 1.産業組織論と公共政策と市場構造の分類 2.市場構造の分類市場構造の分類 3.競争企業モデル 4. 〃 5.市場均衡と厚生 6.産業均衡と産業均衡 7.独占の成立 8.独占企業の産出量決定 9.市場と厚生への独占の効果 10.数量決定型クールノー・モデル 11. 〃 12.数量カルテル 13.共有地の悲劇 14.予備日 15.期末試験 テキスト等:拙著『産業組織論』中央経済社 到達目標:現実の産業構造の特性,独占企業と寡占企業の行動特性及びこれらの企業が社会・消費者に与え る影響を理解すること 成績評価:課題テスト,期末試験,そして出席回数等を総合的に判断して成績を評価する コメント:講義の内容をより理解するために,日本経済新聞や一般紙の経済欄及び経済誌(例えば,週刊東 洋経済誌,日経ビジネス,週刊ダイヤモンド誌)に眼を通すことを強く勧める. 授業科目名 リーダーシップ論 担当者名 山下 京 講義概要 企業組織で経営や管理に携わる者にとっては,どのようなリーダーシップをとるべきかという問題は 普遍的な関心事である。企業を取り巻く環境の変化は激しく,組織は絶えざる変革を迫られている。本 授業では、このような状況下でどのようなリーダーが組織に変革をもたらし,成功へと導くのか、そし て部下の意欲を高めるリーダーシップとは、といったトピックを取り上げ、集団・組織やリーダーシッ プに関する基礎的な知識から実践的な知見の獲得までを目指す。具体的には講義形式による授業の他 に、リーダーシップに関するエクササイズやグループ・ディスカッション、リーダーシップ・タイプの 診断なども取り入れ、全ての受講者自らが属する組織・集団の階層において効果的なリーダーシップを 考え、実践できる力を身につけることを目的とする。 <講義日程> 第 1 回目:テーマ名 オリエンテーション 授業の目的,運営の方法,評価方法などについてのオリエンテーション,および簡単なエクサ サイズを行う。 (*受講者はこれまで読んで役に立った,あるいは感銘を受けたリーダーシップに関する書籍・記事を挙げてください) 第 2 回目:テーマ名 職場の集団力学 集団概念であるリーダーシップを理解するために,集団力学の基礎として,集団の定義、集団 凝集性、同調行動と集団圧力、ホーソン実験,集団思考・集団浅慮などのトピックスを解説する。 関連文献 ・S.P.ロビンス『組織行動のマネジメント』ダイヤモンド社 1997 年 ・金井壽宏『変革型ミドルの探求』白桃書房 1991 年 第 3 回目:テーマ名 初期のリーダーシップ研究と 2 次元論 リーダーシップに関する初期ミシガン研究,オハイオ研究,PM 理論などについて解説し, それらの理論の社会への応用を議論する。 関連文献 ・金井壽宏『変革型ミドルの探求』白桃書房 1991 年 ・金井壽宏『リーダーシップ入門』日本経済新聞社 2005 年 第 4 回目:状況適合理論およびリーダーシップの測定 状況適合理論,SL 理論などを解説し,さらに自分のリーダーシップスタイルを知るための 実習を行う。 関連文献 ・金井壽宏『変革型ミドルの探求』白桃書房 1991 年 ・淵上克義『リーダーシップの社会心理学』ナカニシヤ出版 2002 年 第 5 回目:テーマ名 相互影響関係のプロセスとしてのリーダーシップ リーダーシップはフォロワーとの関係で成立する。ファロワーによるリーダー認知を相互影響 関係の点から考える。 関連文献 ・淵上克義『リーダーシップの社会心理学』ナカニシヤ出版 2002 年 ・J.M.クーゼス・B.Z.ポスナー『信頼のリーダーシップ』生産性出版 1995 年 第 6 回目:テーマ名 少数者影響と変革的リーダーシップ 組織変革をもたらす少数者影響と変革的リーダーシップについて解説する。 関連文献 ・古川久敬『基軸づくり―創造と変革を生むリーダーシップ』 日本能率協会マネジメントセンター 2003 年 ・M.M.チェマーズ『リーダーシップの統合理論』北大路書房 1999 年 ・金井壽宏『組織変革のビジョン』光文社 2004 年 第 7 回目:テーマ名 グループ・プロセスⅠ 個人課題と集団課題の遂行を通じて,集団討議にかかわるグループ・プロセスを体験する。 関連文献 第 8 回目:テーマ名 ・金井壽宏『リーダーシップ入門』日本経済新聞社 2005 年 グループ・プロセスⅡ グループ・プロセスと集団内の影響力について各グループに分かれて討議を行う。 関連文献 第 9 回目:テーマ名 ・金井壽宏『リーダーシップ入門』日本経済新聞社 2005 年 キャリア発達とメンター キャリア発達の理論,およびシェインのキャリア・アンカーを学び,自分のキャリア・アンカー を知る(実習)。 関連文献 ・小野公一『キャリア発達におけるメンターの役割』白桃書房 2003 年 ・E.H.シェイン『キャリア・ダイナミクス』白桃書房 1991 年 ・E.H.シェイン『キャリア・アンカー』白桃書房 2003 年 第 10 回目:テーマ名 影響力とソーシャル・スキル リーダーシップに関わる社会的影響力とパワー,ソーシャル・スキルなどについて解説する。 関連文献 ・R.B.チャルディーニ『影響力の武器』誠信書房 1991 年 ・S.P.ロビンス『組織行動のマネジメント』ダイヤモンド社 1997 年 第 11 回目:テーマ名 リーダーシップとコーチング コーチングについて解説し,リーダーシップへの生かし方を考え,簡単な実習を行う。 関連文献 ・本間正人・松瀬理保『コーチング入門』日本経済新聞社 2006 年 ・R.N.ジョーンズ『思いやりの人間関係スキル』誠心書房 1994 年 第 12 回目:テーマ名 リーダーシップの事例研究 メーカーにおける変革的リーダーシップの事例を紹介し,組織変革とリーダーシップについて 議論を行う。 関連文献 ・古川久敬『基軸づくり―創造と変革を生むリーダーシップ』 日本能率協会マネジメントセンター 2003 年 第 13 回目:テーマ名 リーダーシップの事例研究 流通業における現場実験の事例を通じて,モチベーションとリーダーシップについて議論を 行う。 第 14 回目:テーマ名 総括 これまでの講義のまとめを行う。 第 15 回目:試験あるいはレポート <その他> <リーダーシップを理解するのに役立つ参考文献> ・金井壽宏『リーダーシップ入門』日本経済新聞社 2005 年 ・金井壽宏『変革型ミドルの探求』白桃書房 1991 年 ・淵上克義『リーダーシップの社会心理学』ナカニシヤ出版 2002 年 他のテキスト等 参考文献,論文,資料などは授業時に随時紹介します。 教員からの一方的な講義を行う授業ではなく,討論や報告,実習を交えた受講者参加型の授業を考えて います。組織での実体験を反映した授業への積極的な発言を望みます。 □ 成績評価は,試験,課題・レポートの内容,授業への参加状況などを総合的して行います。 授業科目名 ビジネス統計解析 担当者名 長畑 秀和 講義概要 経営・経済等で扱われるデータを解析するための基本的な処理手法である記述統計と確率的な考えに 基づく検定・推定を含む推測統計の基礎について解説する。インターネット等から実際のデータをダウ ンロードして例として取り上げ,ヒストグラム等を描き視覚的な処理を行う。またそのデータに関連し た,地域間等での比較について検定・推定を行い実際的な適応能力を養う。そして営業や経営にも統計 的手法が活かせることを紹介する。 講義日程 第1回目:テーマ名 オリエンテーション データについての客観的な判断をするための統計的な基本的な考え方について説明する。 事前学習文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 関連文献 統計関係の入門書 第2回目:テーマ名 統計と情報 データをとり解析することの意味を情報を得てアクションをとることととらえて解釈 することなど、統計を情報の関わりから解説する。 事前学習文献 関連文献 第 3 回目:テーマ名 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・統計関係の入門書 視覚的なデータのまとめ方 データの予備解析としての視覚的なまとめ方について解説する。各種グラフ等につい てその用途を説明する。同時に表計算ソフトの導入も行う。 事前学習文献 関連文献 第 4 回目:テーマ名 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) 数量的なデータのまとめ方 数量的なデータのまとめ方としての平均、中央値、分散などの計算とその解釈につい て解説する。同時にフリーソフトRの導入も行う。 事前学習文献 関連文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) ・Rの解説書(プリント冊子) 第 5 回目:テーマ名 事象と確率 統計の数理的な側面である確率についての導入を行う。 事前学習文献 関連文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) ・Rの解説書(プリント冊子) 第 6 回目:テーマ名 確率変数,確率分布と期待値 数理的側面の基礎である確率変数の概念と確率分布、期待値の解説を行う。 事前学習文献 関連文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) ・Rの解説書(プリント冊子) 第 7 回目:テーマ名 正規分布について 統計的推測の基礎となる正規分布についてその性質、数値表の見方等も含めて解説す る。 事前学習文献 関連文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) ・Rの解説書(プリント冊子) 第 8 回目:テーマ名 二項分布とポアソン分布について 離散分布の代表的な分布である二項分布とポアソン分布についてその性質と確率計 算等と適用について説明する。 事前学習文献 関連文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) ・Rの解説書(プリント冊子) 第 9 回目:テーマ名 いくつかの統計量の分布 平均、中央値、範囲などの分布について解説する。更に、カイ二乗分布、t 分布、F 分布についても数値表の見方も含めて解説する。 事前学習文献 関連文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) ・Rの解説書(プリント冊子) 第 10 回目:テーマ名 検定と推定の考え方 命題の真偽を判定する基本的な考え方である検定と推定の仕方とその評価法につい て解説する。 事前学習文献 関連文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) ・Rの解説書(プリント冊子) 第 11 回目:テーマ名 連続なデータに関連した検定Ⅰ データが連続分布である正規分布に従う場合の母分散に関する検定と推定について 解説する。 事前学習文献 第 12 回目:テーマ名 拙著「統計学へのステップ」共立出版 連続なデータに関連した検定Ⅱ データが連続分布である正規分布に従う場合の母平均に関する検定と推定について 解説する。 事前学習文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 関連文献 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) ・Rの解説書(プリント冊子) 第 13 回目:テーマ名 離散型のデータに関連した検定Ⅰ データが二項分布に従うときの母比率に関する検定と推定について解説する。 事前学習文献 関連文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) ・Rの解説書(プリント冊子) 第 14 回目:テーマ名 離散型のデータに関連した検定Ⅱ データがポアソン分布に従うときの母欠点数に関する検定と推定について解説する。 事前学習文献 関連文献 拙著「統計学へのステップ」共立出版 ・表計算ソフトエクセルの解説書(プリント冊子) ・Rの解説書(プリント冊子) 第 15 回目:期末試験 その他 ・表計算ソフト Excel を使用 ・フリーソフト R を利用 ・レポート(数回)と期末試験で評価。 注意事項など コンピュータによる実習もありますので、操作に慣れてください。 授業科目名 経営組織論 担当者名 藤井 大児 講義概要 この講義は、組織理論(マクロ組織論、組織設計論などの別称もあり)で扱われるいくつかのトピッ クについて概略的に述べます。また教科書やリーディングスを読むことを大変重視します。講義に出た だけでは不十分ということです。 レポート提出を求める場合があります。 第 1 回 ガイダンス 第 2 回 経営組織の研究方法 参考図書 今田高俊編著『リアリティの捉え方』有斐閣 第 3 回 分業と統合に対する経済学的アプローチ 1 第 4 回 分業と統合に対する経済学的アプローチ 2 参考図書 西村和雄『入門ミクロ経済学』岩波書店 青木昌彦・伊丹敬之『企業の経済学』岩波書店 第 5 回 さまざまな分業パターン 第 6 回 組織設計の基礎 参考図書 沼上 幹『組織デザイン』日本経済新聞社 第 7 回 チャンドラーの歴史観 参考図書 チャンドラー,A.『組織は戦略に従う』ダイヤモンド社 第 8 回 コンティンジェンシー理論 第 9 回 情報処理パラダイム 参考図書 加護野忠男『経営組織の環境適応』千倉書房 第 10 回 中間試験 第 11 回 組織の成長 第 12 回 組織文化 参考図書 クンダ,G.『洗脳するマネジメント』日経 BP 社 第 13 回 新製品開発の戦略と組織 第 14 回 新製品開発の戦略と組織 参考図書 延岡健太郎『マルチプロジェクト戦略』有斐閣 延岡健太郎『MOT 技術経営入門』日本経済新聞社 第 15 回 期末試験 その他 評価方法 テキスト 特に指定しない。 中間試験(50%,試験範囲はテキスト①および②)と期末試験(50%,試験範囲はテキスト③およ び④)は事前に問題を公表するので,準備しておくこと。出席点は,レポート提出をもって替える。試 験や提出物は以下のサイトで管理するので,受講者は各自で登録手続きを行ってください。 https://i-sys.fitsite.ne.jp/student/ 授業科目名 マーケティング論 担当者名 矢吹 雄平 講義概要 マーケティングとは、企業が様々な活動により顧客との関係の創造と維持を実現していくことです。 それら手段の体系を示すのがマーケティング論ですが、本授業では現代マーケティングの中核を構成す るとされるミドル・マネジメント型の「マーケティング・マネジメント」に焦点を当てます。 そして、その体系・基本概念等を学び、設定したターゲット・コンセプト・ポジショニングに沿った 「マーケティング・ミックス」:“4P”(製品政策 / 価格政策 / プロモーション政策 / 流通チャネル政策の 各専門オペレーション)をいかに統合的に展開すべきかについて、「ケース」を交えて議論します。 講義日程 第1回目:テーマ名 オリエンテーションと「マーケティング」概念 ・授業の進め方(ケースメソッド教授法や成績評価など)を説明した上で、「マーケティング」の 定義の変遷、3つの次元、パラダイム転換などを概説します。 ◎事前学習文献 後述する基本文献(特に 12 章前半) / 参考文献の該当箇所 ◎関連文献 嶋口充輝『マーケティング・パラダイム』有斐閣 プロローグ 井原久光『ケースで学ぶマーケティング』ミネルヴァ書房 2章 第2回目:テーマ名 マーケティング志向の経営とマーケティングの基本概念 ・「マーケティング志向の経営」を「技術志向の経営」と対比した上で、マーケティング・ マネジメントの基本であるマーケティング・ミックス(“4P”)について概説します。 ◎事前学習文献 後述する基本文献 / 参考文献の該当箇所 ◎関連文献 廣田 / 石井『1からのマーケティング』中央経済社 第 3 回目:テーマ名 2章 「ケース・ディスカッション」① ・ケースの議論を通して、 「マーケティング・マネジメント」とは何かを学びます。 ◎事前学習文献 *慶応ビジネススクール・ケース『株式会社マグネットリング』 (※基本文献:『ビジネススクール・テキスト マーケティング戦略』の第 12 章に掲載=購入不要) (※各自分析を行い、発言要旨をまとめたレポートを当日授業開始前に要提出) 第 4 回目:テーマ名 製品ライフサイクル & 製品政策 ・“4P”の一つである製品(Product)政策と関連した製品ライフサイクルを概説します。 ◎事前学習文献 後述する基本文献 / 参考文献の該当箇所 ◎関連文献 延岡健太郎『製品開発の知識』日経文庫 第5回目:テーマ名 「ケース・ディスカッション」② ・ケースの議論を通して、 「製品(Product)政策」を学びます。 ◎事前学習文献 *慶応ビジネススクール・ケース『スズキ・サムライ』 (※各自分析を行い、発言要旨をまとめたレポートを当日授業開始前に要提出) 第6回目:テーマ名 セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング & 価格政策 ・セグメンテーション/ターゲティング/ポジショニングと価格(Price)政策を概説します。 ◎事前学習文献 後述する基本文献 / 参考文献の該当箇所 ◎関連文献 上田隆穂『マーケティング価格戦略』有斐閣 第7回目:テーマ名 「ケース・ディスカッション」③ ・ケースの議論を通して、 「価格(Price)政策」を学びます。 ◎事前学習文献 *慶応ビジネススクール・ケース『富士写真フィルム株式会社』 (※各自分析を行い、発言要旨をまとめたレポートを当日授業開始前に要提出) 第8回目:PPM(Product Portfolio Management) & 中間試験 第9回目:テーマ名 ブランド & プロモーション政策 ・ブランドに関する議論と“4P”の一つであるプロモーション(Promotion)政策、および それに関連した IMC(Integrated Marketing Communication)論を概説します。 ◎事前学習文献 後述する基本文献 / 参考文献の該当箇所 ◎関連文献 小林/疋田/和田/亀井『新価値創造の広告コミュニケーション』ダイヤモンド社 石井淳蔵『ブランド』岩波新書 第 10 回目:テーマ名 「ケース・ディスカッション」④ ・ケースの議論を通して、 「プロモーション(Promotion)政策」を学びます。 ◎事前学習文献 *慶応ビジネススクール・ケース『レッグス・プロダクツ株式会社』 (※各自分析を行い、発言要旨をまとめたレポートを当日授業開始前に要提出) 第 11 回目:テーマ名 市場地位別マーケティング戦略 & 流通チャネル政策 ・市場地位別マーケティング戦略と“4P”の一つの流通チャネル(Place)政策を概説します。 ◎事前学習文献 後述する基本文献 / 参考文献の該当箇所 ◎関連文献 田島義博 / 原田英生『ゼミナール 流通入門』日本経済新聞社 第 12 回目:テーマ名 「ケース・ディスカッション」⑤ ・ケースの議論を通して、 「流通チャネル(Place)政策」を学びます。 ◎事前学習文献 *慶応ビジネススクール・ケース『株式会社 栄進楽器』 (※各自分析を行い、発言要旨をまとめたレポートを当日授業開始前に要提出) 第 13 回目:テーマ名 特定分野のマーケティング(産業財&サービスと顧客満足) ・特定分野である産業財とサービスのマーケティングを概説します。 ◎事前学習文献 後述する基本文献 / 参考文献の該当箇所 ◎関連文献 余田拓郎『カスタマーリレーションの戦略論理』白桃書房 第 14 回目:テーマ名 「ケース・ディスカッション」⑥ ・ケースの議論を通して、サービス業における顧客ロイヤルティの獲得等を学びます。 ◎事前学習文献 *慶応ビジネススクール・ケース『オートバイテル・ドット・コム』 (※各自分析を行い、発言要旨をまとめたレポートを当日授業開始前に要提出) 第15回目:期末試験 <文 献> 『ビジネススクール・テキスト マーケティング戦略』有斐閣 * 基本文献:慶応大学ビジネススクール編(嶋口/和田/池尾/余田著) * 参考文献①:石井 / 栗木 / 嶋口 / 余田『ゼミナール マーケティング入門』日本経済新聞社 * 参考文献②:和田 / 恩蔵 / 三浦『マーケティング戦略 第 3 版』有斐閣アルマ <成績評価> * 下記の構成で、厳密な評価が行われます(ディスカッションでの発言点の割合が高いことに要注意) ①中間試験(15 点)+期末試験(25 点)→(計 40 点) ③出席&ケース分析レポート点(20 点) ②ケース・ディスカッションでの発言点(40 点) ①②③の合計 100 点 <注意事項など> * 本授業は、昨年度から MOT 副専攻科目として位置づけられ、MOT コースの方(全員社会人)が 20 名前後参加されます。受講要件は特にありませんが、成績評価基準からも明らかなように積極的 な授業への参加が強く求められますので、熟慮の上で履修して下さい。 * 初回から本題に入りますので、履修者は必ず出席して下さい。また、ケースの内容に合わせて講義 内容が組んでありますので、基本文献の項目順には進みません。 * 2回/4回/6回の各授業は、e-learningとして試験配信される予定です。4回/6回を自宅等で受信 希望の方は(初回授業時募集)、説明会を兼ねて第2回授業を総合研究塔3階PC教室で受講します。 * オリエンテーション・中間試験・期末試験を除く 12 回について、 「講義方式」と「ケース・メソッド」 (組織が直面する問題が事例として記述された を交互に用います。 「ケース・メソッド」とは、 「ケース」 冊子=1冊当たり 368 円∼1418 円 5冊計 5100 円=共同購入のため初回講義時に徴収します)を使用し、 講師も受講者も一緒になり、問題について様々な角度からディスカッションを行う授業方式です。 * 「ケースメソッド」は、①各自ケースを読み込み自分で分析する、②グループディスカッションを 行う、③クラス全員でディスカッションを行う、という3段階で通常は学習が構成されます(②を 割愛する場合あり)。①の準備(読解と分析)には、通常1ケースにつき最低 3∼4時間以上必要です (綿密に準備しなければ学習効果が上がりません)。また、留学生の方の場合は、日本語に関する相当 な語学力(読解力とディスカッション力)が要求されますので、履修の際は注意して下さい。 授業科目名 モチベーション論 担当者名 山下 京 講義概要 この授業では、組織における人間行動の中でも「やる気」や「意欲」にあたるモチベーションに焦点 を当てる。激しく変動する社会の中で組織を存続させ業績をあげていくためには、組織を動かす「ヒト」 の意欲をどう引き出すのかということが重要な課題になってくる。モチベーションは元来、心理学的な 概念であり、心理学をベースとした理論が多様に存在する。授業では、まず、これらに関する基本的知 識を学び、次に組織場面へと理論を展開して、モチベーションの基礎的な理論的枠組みを理解するとと もに,実際の組織場面や仕事の場で理論がどのように機能し,応用されているかを検討する。これに加 えて、事例報告やディスカッション、モチベーションの測定なども取り入れ、理論的知識と実践的な知 見双方とが融合的に高められるように展開したいと考えている。 <講義日程> 第 1 回目:テーマ名 オリエンテーション 授業の目的,運営の方法,評価方法などについてのオリエンテーションを行う。 第 2 回目:テーマ名 ワーク・モチベーション理解のための基本的視点 モチベーションに関する基礎的な知識,社会的動機,内発-外初的動機づけなどについて 解説する。 関連文献 第 3 回目:テーマ名 ・佐々木土師二編『産業心理学への招待』有斐閣 1996 年 モチベーションの理論Ⅰ モチベーションに関する内容理論(欲求階層説,動機づけ-衛生要因理論など)について 解説し,それらの理論の社会への応用を議論する。 関連文献 第 4 回目:テーマ名 ・田尾雅夫編『組織行動の社会心理学』北大路書房 2001 年 モチベーションの理論Ⅱ モチベーションに関する過程理論(期待理論,公平理論,目標設定理論)について解説し, 実際の組織場面での適用を考える。 関連文献 第 5 回目:テーマ名 ・田尾雅夫編『組織行動の社会心理学』北大路書房 2001 年 内発的動機づけと有能性・自律性 「やる気」の本質ともいえる内発的動機づけの理論と研究を解説し,実際の組織場面における 効果的な適用例を考察する。 関連文献 ・E.L.デシ 他 ・E.L.デシ 『内発的動機づけ』誠信書房 1980 年 『人を伸ばす力―内発と自律のすすめ』新曜社 1999 年 第 6 回目:テーマ名 満足と動機づけ モチベーションと職務満足,生産性,個人特性や生活満足度との関係などを解説する。 関連文献 ・金井壽宏・高橋潔『組織行動の考え方』東洋経済新報社 2004 年 ・田尾雅夫編『組織行動の社会心理学』北大路書房 2001 年 第 7 回目:テーマ名 組織コミットメントと企業帰属意識 組織や会社に対する帰属意識や愛着である組織コミットメントについて概説し,モチベーション や生産性との関係を考察する。 ・田尾雅夫編『組織行動の社会心理学』北大路書房 2001 年 関連文献 ・高木浩人『組織の心理的側面―組織コミットメントの探求』白桃書房 2003 年 第 8 回目:テーマ名 視聴予定 人を動機づける力:ビデオ視聴とディスカッション NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 「“信じる力”が人を動かす」 経営に行き詰まったリゾート施設や旅館を再生させるプロフェッショナルの活動を通じて, 人を動機づける極意をこれまで学習した理論から考え,議論を行う。 第 9 回目:テーマ名 組織ストレスとコーピング モチベーションを阻害するストレスやバーンアウトが起こるメカニズムとその対処行動を学 ぶ。 関連文献 ・田尾雅夫・久保真人『バーンアウトの理論と実際―心理学的アプローチ』 誠信書房 1996 年 ・外島裕・田中堅一郎(編)『産業・組織心理学エッセンシャルズ』 ナカニシヤ出版 2004 年 第 10 回目:テーマ名 日本の組織労働者のワーク・モチベーションの構造 大規模サンプルを用いた日本の組織労働者の働きがい調査結果から,ワーク・モチベーショ ン の構造を解説し,議論する。 関連文献 ・社団法人国際経済労働研究所編『ONION2:参加関与型組織としての 労働 組合の再生』社団法人国際経済労働研究所 1996 年 第 11 回目:テーマ名 モチベーションの測定 調査法の基礎を学び,組織調査におけるモチベーションの測定方法について考察する。 関連文献 ・鎌原雅彦 他『心理学マニュアル 質問紙法』北大路書房 1998 年 ・田尾雅夫・若林直樹『組織調査ガイドブック』有斐閣 2001 年 第 12 回目:テーマ名 企業文化とワーク・モチベーションⅠ 日本型企業文化とモチベーションとの関係を実証データから検討し,議論を行う。 関連文献 ・金井壽宏・高橋潔『組織行動の考え方』東洋経済新報社 2004 年 ・高橋伸夫『虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメ』日経 BP 社 2004 年 第 13 回目:テーマ名 企業文化とワーク・モチベーションⅡ 日本型企業文化とモチベーションとの関係を実証データから検討し,議論を行う。 第 14 回目:テーマ名 総括 これまでの講義のまとめを行う。 第 15 回目:試験あるいはレポート <その他> <ワーク・モチベーションを網羅的に学ぶのに役立つ参考文献> ・田尾雅夫編『組織行動の社会心理学』北大路書房 2001 年 ・田尾雅夫『モチベーション入門』日本経済新聞社 1998 年 ・佐々木土師二編『産業心理学への招待』有斐閣 1996 年 ・ その他の参考文献,論文,資料などは授業時に随時紹介します。 教員からの一方的な講義を行う授業ではなく,討論や報告,実習を交えた受講者参加型の授業を考え ています。組織での実体験を反映した授業への積極的な発言を望みます。 □ 成績評価は,試験,課題・レポートの内容,授業への参加状況などを総合的して行います。 授業科目名:人的資源管理論 担当者名:松田陽一 Ⅰ.講義概要 1.講義内容 本授業においては、経営学における人的資源管理論の基礎を学びます。人的資源管理論とは、従来、 「労務管理論」あるいは「人事労務管理論」と呼ばれる分野を包括したものと考えてください。よって、 授業で取りあげるトピックスは、前期の組織行動論を基に、職務設計、雇用管理、キャリア開発、賃金 制度、専門職制度、中高年・女性労働、福利厚生制度、技術者などです。かなり、現実に近いテ−マを 扱うことになります。 本授業では、テキストを基に上記のテ−マについて理解を深めるようにします。 2.授業の進め方 本授業では、基本的なテキスト・論文等を中心に行います。授業は、講義形式を中心にして、履修者 の報告および討議をも含めた形式にて行います。履修者には、事前課題を提示しますので、レポート(A 4×1∼2枚程度:ワープロ化したもの)を作成のうえ提出してください。 3.使用文献等 奥林康司編『入門 人的資源管理』中央経済社,2003 年(要購入) 。 参考書 奥林康司編『成果と公平の報酬制度』中央経済社,2003 年。 奥林康司・平野光俊編『フラット型組織の人事制度』中央経済社,2004 年刊行予定。 松田陽一『企業の組織変革行動』千倉書房,2000 年。 その他、随時、文献・論文・資料等を配布、紹介します。各自でも探してみてください。 Ⅱ.講義日程 第1回:ガイダンス . 1.内容:人的資源管理論の概要について説明します。授業の進め方、使用するテキスト、評価等につ いて説明します。 2.事前課題:なし。 第2回:人的資源管理の生成・ 企業経営と人的資源管理 . (テキスト第 1・2章) 1.内容:人的資源管理の生成と機能について説明します。 2.事前課題:次の2つの課題について説明しなさい。(1) 経営労務、人事管理、労務管理、人的資源 管理の関係について説明しなさい、(2) 企業、経営、組織、および人的資源管理の3機能について説明 しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①奥林康司『増補 労働の人間化』有斐閣,1991 年,序章・第 11 章。 ②奥林康司他『労務管理入門 有斐閣新書』有斐閣,1978 年,第1・5章。 第3回:働く動機づけ . (テキスト3章) 1.内容:モチベーションの基礎理論等について説明します。 2.事前課題:日常、身の周りで「モチベ−ション」という用語を使った(聞いた)場面を提示しなさ い。次に、モチベ−ションを考える意義について説明しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①坂下昭宣『経営学への招待 改訂版』白桃書房,2000 年,第6章。 ②坂下昭宣『組織行動研究』白桃書房,1985 年,第2・3章。 第4回:ヒトを動かす(リ−ダ−シップ) . (テキスト4章) 1.内容:リーダーシップの基礎理論等について説明します。 2.事前課題:自分の身の周りで、「この人にはリーダーシップがある」と思う人を思い浮かべて、あ なたがなぜそう思うのかについて提示しなさい。次に、「この人にはリーダーシップがない」と思う人 を思い浮かべて、あなたがなぜそう思うのかについて提示しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①坂下昭宣『経営学への招待 改訂版』白桃書房,2000 年,第7章。 ②金井壽宏『変革型ミドルの探求』白桃書房,1991 年,第2・3章。 第5回:職務設計 . (テキスト5章) 1.内容:職務設計の内容と変遷について説明します。 2.事前課題:今日のホワイト・カラ−における職務設計上の問題点を3つ以上提示しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①奥林康司他『労務管理入門 有斐閣新書』有斐閣,1978 年,第2・3・4章。 ②スペンサ−他『コンピテンシ−・マネジメントの展開』生産性出版,2001 年,第2・3章。 第6回:組織設計 . (テキスト6章) 1.内容: 組織設計の基礎と沿革について説明します。 2.事前課題:自らが所属している、あるいは見聞きしてよく知っている組織における組織設計の(1) 意図と(2)あなたが思う課題について提示しなさい 3.参考文献:以下のとおりです。 ①赤岡功『作業組織再編成の新理論』千倉書房,1989 年,第1・2章。 ②各自が「これは皆にオススメ」という文献・論文等を発表してもらいます。 第7回:雇用管理 . (テキスト7章) 1.内容:終身雇用と雇用の流動化について説明します。 2.事前課題:終身雇用、およびエンプロイヤビリティについて説明しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①奥林康司他『新訂 経営学(放送大学教材) 』放送大学教育振興会,2003 年,第 2 章。 ②キャペリ『雇用の未来』日本経済新聞社,2001 年,第1章。 第8回:キャリア開発 . (テキスト8章) 1.内容:キャリア開発の内容と今後のあり方について説明し、討議します。 2.事前課題:キャリアの定義について説明しなさい。次に、キャリア開発における企業の施策事例を 2つ以上提示しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①奥林康司編『変革期の人的資源管理』中央経済社,1995 年,第6章。 ②シャイン『キャリア・ダイナミクス』白桃書房,1991 年,第1章。 第9回:人事考課制度 . (テキスト9章) 1.内容:人事考課制度の仕組み・歴史および目標管理制度について説明します。 2.事前課題:目標管理制度、およびコンピテンシ−概念について説明しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①奥林康司編『成果と公平の報酬制度』中央経済社,2003 年,第2・3章 第10回:専門職制度 . (テキスト 10 章) 1.内容:今日的な専門職制度について説明します。 2.事前課題:専門職制度を行っている企業を1つ取り上げ、①その内容、②(中間的な)成果の状況 について提示しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①各自が「これは皆にオススメ」という文献・論文等を発表してもらいます。 第11回:賃金制度 . (テキスト 10 章) 1.内容:賃金制度における体系の変遷および今日的な動向について説明します。 2.事前課題:奇数月生まれの人は(1)を、偶数月生まれの人は(2)を説明しなさい。(1)明治時代以降、 日本の企業における賃金制度の変遷について説明しなさい、(2)「これはユニークな賃金制度のある会 社を1社とりあげて、その企業概要と制度の内容を説明しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①奥林康司他『新訂 経営学(放送大学教材) 』放送大学教育振興会,2003 年,第3・10 章。 ②奥林康司編『成果と公平の報酬制度』中央経済社,2003 年,第1章。 第12回:福利厚生制度 . (テキスト 12 章) 1.内容:福利厚生制度の概要とベネッセコーポレーションのカフェテリア・プランについて説明しま す。 2.事前課題:日本企業にカフェテリア・プランが普及しにくい理由について、あなたの考えを提示し なさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①奥林康司編『成果と公平の報酬制度』中央経済社,2003 年,第7章。 ②奥林康司他編『フラット型組織の人事制度』中央経済社,2004 年,第8章。 第13回:女性労働者 . (テキスト 14 章) 1.内容:女性労働者の現状とダイバーシティ・マネジメントについて説明し、討議します。 2.事前課題:製造業と小売業に属する日本企業をそれぞれ一つ取り上げ、その企業が女性労働者に対 して行っている施策について提示しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①奥林康司他編『フラット型組織の人事制度』中央経済社,2004 年,第2章。 ②奥林康司編『変革期の人的資源管理』中央経済社,1995 年,第 10 章。 第14回:高年齢労働者 . (テキスト 15 章) 1.内容:企業の今日における高齢化問題について考えてみます。 2.事前課題: 今日的な高年齢労働者における問題を説明し、その実践的な解決事例を提示しなさい。 3.参考文献:以下のとおりです。 ①各自が「これは皆にオススメ」という文献・論文等を発表してもらいます。 第15回:総括 . この授業の総括を行います。当日、資料等を配布します。 Ⅲ.評価 出席、毎回のレポートの内容・提出状況、発言・報告内容等を総合して評価します。 Ⅳ.その他 本授業では、巷にあふれている情報に惑わされず、問題の本質を把握して「自分なら本当にどうする か」、 「現実的にどう解決するか」という言葉と真正面から格闘できる方の履修を歓迎します。なお、今 年の本授業のテーマは、「仕事をしながら勉強・研究する意味を考える」です。なお、予定等があえばビデオ 視聴、ゲストスピーカーの報告等も予定しています。 授業科目名 公経営論 担当者名 矢吹 雄平 講義概要 「公経営」とは、民間企業を対象として発展してきた「経営」という視角を地方自治体等の公的組織 に積極的に取り込み、そこに投入された資源(ヒト / モノ / カネ / 情報)の有効活用を目指すものです。 具体的には、自治体経営の最適化は公共部門全体の最適化とは一致しないため、自治体経営と同時に、 公共的な財/サービス供給の役割分担とその手法など、自治体以外のより広い領域(非営利組織の経営ほか) を一体として扱うことになります。地方財政の危機などを背景に自治体が地域経営の主導的な主体から “撤退”する状況下にあって、官民が一体となって政策形成と執行の質的改善などに取り組み、 「地域」 の価値を高めるマネジメントの方法を探索します。 {講義日程} 第1回目:テーマ名 オリエンテーション(※非常に重要ですので、必ず参加して下さい) ・本授業の対象 / 問題意識 / 目的 / 方法(「ケース・メソッド」)や成績評価法等を説明します。 ◎事前学習文献 夏休みから下記の課題図書を読み始めて下さい ◎関連文献 スペース等の関係上、授業時に指示します(以下同様) 第2回目:テーマ名 既存理論①と公経営の特性①(ミニケース・ディスカッション①) ・行政学的アプローチの既存研究を概観すると共に、「地域経営とは何か」を理解するための 手助けとして、ミニ・ケースを議論します。 ◎事前学習文献 1) 宮脇 淳『公共経営論』PHP 第1回(第1∼3章) 2) ミニ・ケース“F市 バラ公園の池埋立て事件” 第 3 回目:テーマ名 既存理論②と公経営の特性②(ミニケース・ディスカッション②) ・行政学的アプローチの既存研究を概観すると共に、前回のミニ・ケースと併せ、地域経営の 特性について、ミニ・ケースの議論を通して考察します。 ◎事前学習文献 1) 宮脇 淳『公共経営論』PHP 第2回(第4∼7章) 2) ミニ・ケース“O市 公募市民が事業選別” 第 4 回目:テーマ名 既存理論③と地方分権(ミニ・ディスカッション③) ・経営学的アプローチの既存研究を概観すると共に、地域経営の原点たる「地方分権」の意 義を「識者の意見に対する反論」という形式で考察します。 ◎事前学習文献 1) 海野 進『これからの地域経営』同友館 第1回(第1∼3章) 2) ミニ・ケース“地方分権で大丈夫か” 第 5 回目:テーマ名 既存理論④と「企業経営」vs「地域経営」(ミニ・ディスカッション④) ・経営学的アプローチの既存研究を概観すると共に、地域経営と企業経営の相違を考察し、 地域経営の特性と経営学的アプローチの有効性を整理します。 ◎事前学習文献 1) 海野 進『これからの地域経営』同友館 第2回(第4∼7章) 2) ミニ・ケース“地域経営と企業経営の相違 / 地域経営の成果 / 経営学的アプローチの有効性” 第 6 回目:テーマ名 既存理論⑤と担当者の研究アプローチ ・マーケティング論的アプローチの既存研究を概観すると共に、「マーケティング」の定義 / 概念拡張 / パラダイム転換を解説し、担当者の問題意識と視角を提示します。 ◎事前学習文献 1) 井関・藤江『ソーシャルマネジメントの時代』第一法規 (全章) 2) 拙著「地域/自治体運営における“マーケティング”の意義/位置づけ/課題」 3) 拙著「自治体マーケティングの新視点」日本商業学会誌 第 7 回目:テーマ名 「ケース・ディスカッション」① ・自治体と NPO との「協働」の一形態として指定管理者制度を取り上げ、その運用上の課題を ケースを通じて議論します。 ◎事前学習文献 1) 2006 年度履修者作成ケース①『M市 指定管理者制度運用上の課題』 第 8 回目:テーマ名 “マーケティング・ネットワークの地域<基本>&<包括>モデル” ・マーケティング概念を援用した“地域経営<基本>モデル(中山間地版 / 都市部版)”と “<包括>モデル”を提示し、その理論的 / 現実的可能性を議論します。 ◎事前学習文献 1) 拙著「NPO・中間支援組織の参画が拓く地域運営の今後」NPO 学会誌 2) 拙著「地域運営の仕組み革新」嶋口編『仕組み革新の時代』有斐閣 3) 拙著「マーケティング・ネットワークの地域モデル」陶山他『マーケティング・ネットワーク論』〃 第 9 回目:テーマ名 「ケース・ディスカッション」② ・ “<包括>モデル”内の一主体にミクロ的に焦点を当て、地域経営における位置づけを考察し、 運営形態のあるべき姿に関して、ケースを通じて議論します。 ◎事前学習文献 1) 2006 年度履修者作成ケース②『F市 消費生活センターの運営形態』 2) 拙著「『生活者』と地域運営」生活経済学会誌 第 10 回目:テーマ名 “マーケティング・ネットワーク”の構築法 ・各地域経営主体による“マーケティング・ネットワーク”をどのように構築するかについて、 「地域通貨」や“地域コミュニティ協働事業推進貯金”など、議論の題材を提供します。 ◎事前学習文献 1) 拙著「地縁型住民組織と NPO の“媒介”」日本 NPO 学会誌 2) 拙著「地域運営における地域通貨」生活経済学会誌 第 11 回目:テーマ名 「ケース・ディスカッション」③ ・商店街活性化に関しケースを通じて議論し、 「地域マーケティング」の考え方を解説します。 ◎事前学習文献 1) 2006 年度履修者作成ケース③『Z市 門前町商店街の活性化』 第 12 回目:テーマ名 地域ブランドの構築 ・昨今大きな関心を呼び、地域経営の総合的な成果とも考えられる「地域ブランド」の意義と その構造を検討します。 ◎事前学習文献 1) 拙著「地域ブランドの構造」 --------------------------(冬休み中:各自で問題意識を持って、それぞれ「ケース」を作成)-------------------------第 13 回目:テーマ名 受講者作成の「ケース・ディスカッション」④ ・冬休みに受講者が作成したケースについて、議論を行います。 ◎事前学習文献 第 14 回目:テーマ名 2007 年度履修者作成ケース 受講者作成の「ケース・ディスカッション」⑤ ・冬休みに受講者が作成したケースについて、議論を行います。 ◎事前学習文献 第 15 回目:テーマ名 2007 年度履修者作成ケース 「ケース・ディスカッション」⑥ ・冬休みに受講者が作成したケースについて、議論を行います。 ◎事前学習文献 2007 年度履修者作成ケース <成績評価> * ①出席&ミニ文献レポート(30%)、クラスでの発言(20%)、「ケース」の作成&分析(50%)で構成 <注意事項など> * 本授業では、 (岡山大学という地方国立大学での授業という性格等から) 「公経営」の範囲を市町村レベルの 「地域」に設定しますので、事実上「地域経営論」を議論することになります。そして、本分野が、 理論的には未だ発展途上にある点を考慮し、授業は次の4つの要素を組合せる形式で構成されます。 ①文献を通した既存理論(ex. NPMなど)の概観 ②担当者が研究の途上にある地域経営モデルの提示とその議論 ③担当者が用意した「ミニケース」&前年度受講者が作成した「ケース」の議論と分析 ④受講者各自が(冬休みまでに)作成する「ケース」の議論と分析 特に④については、(例えば環境問題から高齢者福祉まで)幅広い分野を扱う「地域経営」の特性に鑑み、 各受講者が持つ問題意識や抱える課題を持ち寄り、参加者全員の知恵を絞って解決の糸口を探ること を目的としています。スケジュール的には、冬休み終了後までに各々の問題意識から各自「ケース」 を作成 / 分析し、1月に入ってからクラスで議論を行います(作成方法は、授業の中で詳細に説明します). ※「ケース・メソッド」とは、事例が記述された冊子(ケース)を使用し、講師も受講者も一緒に、直面する問題に ついて様々な角度から議論を行う授業方式で,①各自ケースを読み込み自分なりに分析する、②クラスで議論を行う、 という2段階で学習が構成されています。学習効果を上げるためには、①の準備を綿密にする必要があります。 * 履修予定の皆さんは、夏休みから課題図書を読み始めて下さい * 受講者の人数等により内容 / 順序などは多少変更になる場合があります(詳細は第1回授業時に説明)。 * 「地域をより住み易くするためには、各組織や個人はどうしたら良いのか」という基本的な問題意識 さえ共有できれば、受講要件はありません(ケースを作成することも比較的容易です)。その意味で、 MBA コース(組織経営専攻)以外の受講者も歓迎します。 授業科目名:組織開発論 担当者名:松田陽一 Ⅰ.講義概要 1.講義内容 本授業においては、経営学における組織開発論の基礎を学びます。ここで、組織開発とは、簡単に言 えば、 「組織の中の人における意識や行動に焦点をあてて、それを計画的あるいは意図的に変革させて、 組織の能力や活力の向上につなげようとする企業マネジメントの体系」であると考えます。よって、研 究の対象は、主に組織内の人や集団になります。 組織開発は、1950 年代以降、アメリカで盛んに議論されるようになり、理論開発よりもむしろ従業 員を対象にした実践的な教育・研修の応用技法の開発からスタートしました。今日では、従業員の意識・ 行動変革、そのための(とくにトップ経営者層の)管理者行動、および組織文化等が研究の主要テーマ になっています。また、組織全体への操作を考慮した組織変革ということも重要視されています。よっ て、本授業で取り上げるトピックスは、社会心理学や組織行動論の基礎理論や基本的なテーマと関連し ながら、多岐にわたります。そして、具体的には、職務設計、評価・報酬システム、組織文化の変革な どのマネジメント施策について理解を深めるようにします。 2.授業の進め方 本授業では、基本的なテキスト・論文等を中心に進めます。授業は、講義を中心にして、履修者の報 告および討議をも含めた形式にて行います。履修者には、事前課題を提示しますので、レポート(A4 ×1∼2枚程度:ワープロ化したもの)を作成のうえ提出してください。 3.使用文献 テキストは、二村敏子編『現代ミクロ組織論』有斐閣,2004 年,を使用する(要購入)。 その他、随時文献・論文・資料等を配布、あるいは紹介します。 Ⅱ.講義日程 第1回:ガイダンス( . ) 担当( ) 開講時間・場所、報告順を決める→終了後、懇親会です(予定)。 第2回:ミクロ組織論とは何か( . )(テキスト序章)担当( ) 事前課題 :(1)ミクロ組織論とマクロ組織論の相違と、(2)組織行動論の展開について説明しなさい 参考文献 ①金井壽宏他『組織行動の考え方』東洋経済新報社,2004 年,第1章。 ②北野利信訳『現代組織学説の偉人たち』有斐内,2003 年,第6章。 (参考:ニ村敏子編『組織の中の人間行動』有斐閣,1982,第1章) 第3回:組織均衡とミクロ組織論( . )(テキスト第1章)担当( ) 課題 :(1)奇数月生まれの人はサイモンの提示する組織均衡を、(2)偶数月生まれの人はバーナードの提示す る組織均衡について説明しなさい(両方について報告することを私は望みます) 。 参考文献: ①サイモン『新版 経営行動』ダイヤモンド社,1989 年,第1・6章。 ②バーナード『新訳 経営者の役割』ダイヤモンド社,1968 年,第1・2・7章。 第4回:モチベーションの内容論( . )(テキスト第2章)担当( ) 課題 :(1)モチベーションを議論する現実的な意味と(2)本章の自己実現について、あなたの考えを提示しな さい。 参考文献 ①坂下昭宣『経営学への招待 改訂版』白桃書房,2000 年,第6章。※ ②金井壽宏監訳『完全なる経営』日本経済新聞社,2001 年,本文1−27 頁。 第5回:モチベーションの過程論( . )(テキスト第3章)担当( ) 課題 :ローラーの期待理論について(1)その内容を説明しなさい。次に、(2)本章の 70 頁の「4.2 測定上の問 題」について、その現実的な解決策を提示しなさい。 参考文献 ①ローラー三世『給与と組織効率』ダイヤモンド社,1972 年,第5・6章。 ②坂下昭宣『組織行動研究』白桃書房,第2章。 (測定に興味ある人は、坂下昭宣,同上書,第3∼7章を参照) 第6回:組織のなかの内発的動機づけ( . )(テキスト第4章)担当( ) 課題 :本章の 80 頁から提示されている内発的動機づけ理論を説明しなさい。 参考文献 報告者が「本章の理解を進めるにはこれだ」と思うものを配布しなさい。 補足:第8回の授業「組織とコミットメント」について、各自に「第8回の授業における課題はこれだ」 というものを発表し、決定します(参考文献を含み)。 第7回:経済的報酬の影響力( . )(テキスト第5章)担当( ) 課題 :本章の記述内容を基に説明できると思われる企業の事例について報告しなさい。 参考文献 ①マグレガー『新版 企業の人間的側面』産業能率大学出版部,1970 年,第3・4章。 ②アージリス『新訳 組織とパーソナリティ』日本能率協会,1970 年,第4章。 第8回:組織とコミットメント( . )(テキスト第6章)担当( ) 課題 :事前(第6回終了時)に各自に「この回の授業における課題はこれだ」というものを発表してもらい ます(参考文献を含み) 。 第9回:組織とストレス( . )(テキスト第7章)担当( ) 課題 :本章の記述を基に、現実に体感した事例を報告しなさい。併せて、それを解決するためには、どのよ うな研究を行えばよいかについて、できるだけ具体的に説明しなさい。 参考文献 報告者が「本章をもっと理解するにはこれだ」と思うものを配布しなさい。 第 10 回:組織のリーダーシップ( . )(テキスト第 10 章)担当( ) 課題 :今日、「リーダーシップ」に関する研究で、一番、実践的にもとめられているものは何だと思うかに ついて、あなたの考えを(1)その理由と(2)その研究の方向性を提示しなさい。 参考文献 とくになし。報告者が「本章の記述になく、リーダーシップに関して、これがこれからリーダーシップ を研究してみたいと考えている社会人に、私のお薦め文献2冊だ」と思うものを配布しなさい。 第 11 回:組織とラーニング( . )(テキスト第 11 章)担当( ) 課題 :(1)組織学習とは何かについて説明し、次に(2)それをうまく行っている企業の事例について理由を付 してできるだけ細かく報告しなさい。 参考文献 ①安藤史江『組織学習と組織内地図』白桃書房,2001 年,第1・2章。 ②野中郁次郎他『知識創造企業』日本経済新聞社,1996 年,第2章。 第 12 回:組織と女性( . )(テキスト第 13 章)担当( ) 課題 :(1)本章で使用されているメンター・プロテジェ関係について説明しなさい。次に(2)施策としてワー ク・ファミリィ・バランスのよい企業の事例を報告しなさい。 参考文献 ①奥林康司他編『フラット型組織の人事制度』中央経済社,2004 年,第2章。 ②奥林康司編『入門 人的資源管理』中央経済社,2003 年,第 14 章。 第 13 回:自律的キャリア開発と支援システム( . )(テキスト第 14 章)担当( ) 課題 :本章 265∼268 頁のシャインの理論を読んで、自己の(1)キャリア・ステージと(2)キャリア・アンカ ーについて、報告しなさい。なお、参考文献については、上記の課題を記述するに際して、各自、自由 に選択してください。3冊以上をレポートの最終頁に記述しておいてください。 第 14 回:予備日( . )担当( ) 課題: :企業の組織変革行動における事例を報告しなさい。 参考文献: ①松田陽一『企業の組織変革行動』千倉書房,2000 年,第1・2・4章 ②バーク『組織開発教科書』プレジデント社,1987 年,第2・3章 第 15 回:総括( . )担当( ) :14 回の授業までに指示します。 Ⅲ.評価 出席、毎回のレポートの内容・提出状況、発言・報告内容等を総合して評価します。 Ⅳ.その他 本授業では、巷にあふれている情報に惑わされず、問題の本質を把握して「自分なら本当にどうする か」、 「現実的にどう解決するか」という言葉と真正面から格闘できる方の履修を歓迎します。なお、今 年の本授業のテーマは、「理論と実践の融合を考える」です。 授業科目名 国際経営論 担当者名 戸前壽夫 講義概要 国際経営論は多国籍企業を対象にした経営学である。本授業では,基本的で重要な論点を講義し,国 際経営戦略,国際戦略提携,国際経営組織という順に進んでゆく。余裕があれば,授業時間内に関連す る視点を含んだ資料を適宜配付し,それに関しても説明する。各授業時間内の後半部分は,前半部分の 講義をもとに議論を行う場合もある。またケース教材による討議を7回予定している。授業準備と毎回 の出席が必要である。 講義日程 第1回目:テーマ名 イントロダクション 国際経営論の基本的な考え方を説明する。また本授業の進め方および数回行うケース メッソド授業の方法を説明する。授業で用いる文献等についても指示する。 事前学習文献 第2回目:テーマ名 なし 国の競争優位 事前学習文献 M.E.ポーター「第 1 章 国の競争優位(p.3-p.64)」『競争戦略論Ⅱ』 (竹内弘高訳,1999)ダイヤモンド社。 M.E.ポーター『国の競争優位 関連文献 上・下』 (土岐他訳,1990)ダイヤモ ンド社 第 3 回目:テーマ名 国際経営戦略(1) ---多国籍企業とクラスター--M.E.ポーター「第 2 章 事前学習文献 クラスターと競争(p.65-p.204)」『競争戦略 論Ⅱ』(竹内弘高訳,1999)ダイヤモンド社 M.E.ポーター「第 4 章 多くの立地にまたがる競争(p.239−p.302) 」 『競争戦略論Ⅱ』(竹内弘高訳,1999)ダイヤモンド社。 M.E.ポーター『国の競争優位 関連文献 上・下』 (土岐他訳,1990)ダイヤモ ンド社 第 4 回目:テーマ名 国際経営戦略(2) 事前学習文献 ①M.E.ポーター「第 3 章 グローバル企業に学ぶ勝ち方(p.205− p.237)」『競争戦略論Ⅱ』(竹内弘高訳,1999)ダイヤモンド社, ②C.A.バートレット・S.ゴシャール 「第 2 章 矛盾する要求への対応−環境から生じるチャレンジ(p.25 −p.50)」 「第 3 章 戦略推進能力を築く−競争上のチャレンジ(p.51−p.84)」 『MBA のグローバル経営』 (梅津祐良訳,1998)日本能率協会マネジ メントセンター。 ③岡田正大「ポーターvs.バーニー論争の構図−RBV の可能性(p.88 −p.92)」 『ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビュー』(2001,5)。 関連文献 ヘンリー・ミンツバーグ他『戦略サファリ−戦略マネジメント・ガイド ブック』(齊藤嘉則監訳,1999)東洋経済新報社。 第 5 回目:テーマ ケース討議(1) 事前学習文献 「実話 4:ゴードン・モーリス」 『ミーズ日本支社の駐在員』(慶應義塾大学ビジネス・スクール) ディスカッション・ポイント ケースに提示のものを使用する。 第6回目:テーマ名 国際戦略提携 事前学習文献 ①C.A.バートレット・S.ゴシャール 「第 4 章 垣根を越えた経営−協力関係を築く挑戦(p.85−p.109)」 『MBA のグローバル経営』 (梅津祐良訳,1998)日本能率協会マネジ メントセンター。 関連文献 ②G,ハメル・Y,ドーズ『競争優位のアライアンス戦略−スピード と価値創造のパートナーシップ』ダイヤモンド社。 第7回目:テーマ名 ケース討議(2) 事前学習文献 『そーせい(B):研究開発のグローバルアライアンス』 (慶應義塾大学ビ ジネス・スクール) ディスカッション・ポイント 「そーせい」の課題について 第8回目:テーマ名 国際経営組織と海外子会社 C.A.バートレット・S.ゴシャール 事前学習文献 「第 5 章 調整とコントロールのための組織を築く−組織上のチャレン ジ(p.110−p.140)」&「第 6 章 活動とタスクをマネジする−経営上 のチャレンジ(p.141−p.170)」『MBA のグローバル経営』(梅津祐良 訳,1998)日本能率協会マネジメントセンター。 第9回目:テーマ名 ケース討議(3) 事前学習文献 INSEAD ケース『資生堂フランス1998年』 (慶應義塾大学ビジネ ス・スクール) ディスカッション・ポイント 「BPI の経験をどのように資生堂全体に利用できるのか,あるいはできないのか」 第 10 回目:テーマ名 事前学習文献 「第 7 章 トランスナショナル経営とマネジャー ①C.A.バートレット・S.ゴシャール トランスナショナル能力を築く−経営に対するチャレンジ(p.171−p.193)」& 「第 8 章 将来に備える−トランスナショナル企業の革新(p.194−p.228)」 『MBA のグローバル経営』(梅津祐良訳,1998)日本能率協会マネジメントセンター。 ②C.A. バートレット・S.ゴシャール 「多国籍から超国籍へ−NEC,P&G,エレクトロラックス社にみるグローバル・マネジャーの 条件(p.38−p.47)」『ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス』(1993,12/1)。 第 11回目:テーマ名 ケース討議(4) 事前学習文献 実話 3:中村耕治,実話2:吉田真紀 『ミーズ日本支社の日本人』 (慶應義塾大学ビジネス・スクール) ディスカッション・ポイント ケースに提示のものを使用する。 第 12回目:テーマ名 ケース討議(5) 事前学習文献 実話1:ミーズ日本支社への人員削減要求,実話4:ユニークなジョ イント・プロジェクト 『ミーズ日本支社の日本人』 (慶應義塾大学ビジネス・スクール) ディスカッション・ポイント ケースに提示のものを使用する。 第 13回目:テーマ名 ケース討議(6) 事前学習文献 実話3:板挟み,実話5:ジョイント販売促進 『ミーズ日本支社の駐在員』 (慶應義塾大学ビジネス・スクール) ディスカッション・ポイント 各自で準備 第 14回目: テーマ名 事前学習文献 ケース討議(7) HBS ケース『ヒューレット・パッカードの人的資源(A)』(慶應 義塾大学ビジネス・スクール) ディスカッション・ポイント 「ルー・プラットは HP ウエイを再活性化すべきか,それとも HP ウエイを構成す る一連の目標,価値,慣行に対する経営取組を断念すべきか」 第 15 回目: 試験 その他 注意事項など 講義には必ず出席すること。 授業科目名 地域企業論 担当者名 戸前壽夫 講義概要 この授業は,地域企業に関連するケース教材を取り上げ,ケース討議を中心に行う。ケース討議は 9 回予定している。理論面の講義においては,地域企業を産業集積との関連から焦点を当てる。産業集積 は学際的な研究が進行し,経済地理学,地域経済論などでも取り扱われているが,本授業では経営学的 アプローチをとる文献を中心に講義を行うが,いずれも重要な論点である。社会人の受講生が多いとは 思うが,授業準備と毎回の出席が必要である。 講義日程 第1回目:テーマ名 イントロダクション 地域企業論の基本的な考え方を説明する。また本授業の進め方および数回行うケース メッソド授業の方法を説明する。また授業で用いる文献等についても指示する。 事前学習文献 第2回目:テーマ名 「第 1 章 なし ケース討議(1) 今治のタオル産業の展開」 板倉宏昭編著(2005)『ケースブック地方発企業の挑戦―四国出身企業のグローバル 戦略』税務経理協会 第 3 回目:産業集積と地域企業 事前学習文献 (1)友澤和夫「第 2 章 学習・知識とクラスター(p.31-p.52)」山崎朗編『クラスタ ー戦略』有斐閣選書。 (2)金井一頼「第 2 章 クラスター理論の検討と再構成−経営学の視座から (pp.43-73)」石倉洋子・藤田昌久・前田昇・金井一頼・山埼朗『日本の産業クラ スター戦略』有斐閣。 (3)松島克守他「第 1 章 地域経済の苦悩と挑戦(pp.14-58)」『クラスター形成によ る「地域新生のデザイン」』東大総研。 第4回目:テーマ名 ケース討議(2) 事前学習文献 ケース『佐賀 Business Matching Place』(慶應義塾大学ビジネス・ スクール) 第5回目:テーマ名 日本の産業集積 事前学習文献 (1)額田春華「第 3 章 産業集積における分業の柔軟さ(p.49-p.93)」伊丹敬之・松 島茂・橘川武郎編『産業集積の本質−柔軟な分業・集積の条件』(1998)有斐閣。 (2)立見淳哉「第 5 章 岡山県児島アパレル産地の発展メカニズム−産地の集合表 象を中心に(pp.127-151)」『「縮小」時代の産業集積』創風社。 (3)竹内宏編著(2002),『「浜松企業」強さの秘密』東洋経済新報社。 第6回目:テーマ名 ケース討議(3) 「第2章 通信販売ビジネス∼シムリー∼」 板倉宏昭編著(2005)『ケースブック地方発企業の挑戦―四国出身企業のグローバル 戦略』税務経理協会 第7回目:テーマ名 企業城下町と系列取引 事前学習文献 (1)関満博(2001), 「第2章 グローバル化と地域産業(pp.35−66)」 『地域産業の 未来−二一世紀型中小企業の戦略』 (2)浅沼萬里「第4章 日本におけるメーカーとサプライヤーとの関係−関係の諸 類型とサプライヤーの発展を促すメカニズム−(pp.61-78)」『日本の中小企業』 東京大学出版会。 (3)伊丹敬之「第 6 章 見える手による競争:部品供給体制の効率性(pp.144-172)」 『競争と革新−自動車産業の企業成長』東洋経済新報社。 第8回目:テーマ名 ケース討議(4) 「第3章 人材戦略とリーダーシップ∼ビッグ・エス∼」 板倉宏昭編著(2005)『ケースブック地方発企業の挑戦―四国出身企業のグローバル 戦略』税務経理協会 第9回目:テーマ名 モジュール化と地域企業 事前学習文献 (1)青木昌彦「第 1 章 産業アーキテクチャのモジュール化−理論的イントロダク ション(pp.3-32)」『モジュール化−新しい産業アーキテクチャの本質』東洋経 済新報社。 (2)末松千尋『京様式経営−モジュール化戦略』(2002) 日本経済新聞社。 第 10 回目:テーマ名 ケース討議(5) 事前学習文献 第 11回目:テーマ名 ケース『シマノ』(一橋ビジネスレビュー) ケース討議(6) 事前学習文献 「第4章 スーパーマーケットの未来∼マルナカ∼」 板倉宏昭編著(2005)『ケースブック地方発企業の挑戦―四国出身企業のグローバル 戦略』税務経理協会 第 12回目:テーマ名 ケース討議(7) 事前学習文献 「第5章 地域発企業のグローバル化∼加ト吉∼」 板倉宏昭編著(2005)『ケースブック地方発企業の挑戦―四国出身企業のグローバル 戦略』税務経理協会 第 13回目:テーマ名 ケース討議(8) 事前学習文献 「第6章 うどんチェーンのマーケット創出∼はなまるうどん∼」 板倉宏昭編著(2005)『ケースブック地方発企業の挑戦―四国出身企業のグローバル 戦略』税務経理協会 第 14回目:テーマ名 ケース討議(9) 事前学習文献 「第7章 地域発マンション業の独自戦略∼穴吹工務店∼」 板倉宏昭編著(2005)『ケースブック地方発企業の挑戦―四国出身企業のグローバル 戦略』税務経理協会 第 15 回目:テーマ名 試験 その他 注意事項など 講義には必ず出席すること。 授業科目名 ファイナンスⅠ 担当者名 高 橋 大 志 講義概要 金融市場において株式や債券などの金融資産の取引を行うためには,不確実性を伴う将来の事象を適 切に評価し,意思決定を行うことが必要となる.本講義においては,このような資産価格理論について 理解を深めることを目的とする.はじめに,資産評価において重要な役割を果たす現在価値の概念,お よび金利の期間構造について説明を行った後,ファイナンス分野において最も広く知られたモデルの一 つである資本資産価格評価モデル(CAPM),およびポートフォリオ理論について取り扱う. 講義日程 第 1 回目:テーマ名 オリエンテーション 内容:株式や債券などの資産評価方法を理解するための基本的な考え方を説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),今野浩,鈴木賢一, 枇々木規雄(訳),「金融工学入門」1 章,日本経済新聞社. 関連文献: 第 2 回目:テーマ名 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社. 基本的な金利理論(1):現在価値 内容:資産評価において重要な役割を果たす現在価値の概念について説明する. 教科書: 関連文献: 第 3 回目:テーマ名 デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第2章 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社. 基本的な金利理論(2):内部収益率 内容:投資期間中の投資収益率を示す内部収益率(IRR)の概念について説明する. 教科書: 関連文献: 第 4 回目:テーマ名 デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第2章 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社. 基本的な金利理論(3):プロジェクト評価への応用 内容:金利理論を用いたプロジェクト評価方法について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第2章 関連文献: 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著), 「証券投資論」,日本経済新聞社. 第 5 回目:テーマ名 固定利付債券(1):確定利付証券の種類 内容:確定利付証券の概略について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 3 章 関連文献: 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著), 「証券投資論」,日本経済新聞社. 第 6 回目:テーマ名 固定利付債券(2):確定利付証券の利回り 内容:確定利付証券に関する様々な利回りについて説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 3 章 関連文献: 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著), 「証券投資論」,日本経済新聞社. 第 7 回目:テーマ名 固定利付債券(3):投資手法への応用 内容:債券分析において必要とされるデュレーションなどの概念について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著), 「金融工学入門」第 3 章 関連文献: 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社. 第 8 回目:テーマ名 金利の期間構造 内容:金利分析の応用事例について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第4章 関連文献: 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社 第 9 回目:テーマ名 応用金利分析 内容:金利分析の応用事例について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第4・5章 関連文献: Ingersoll, J.E., “Theory of Financial Decision Making”, Rowman & Littlefield. 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社. 第 10 回目:テーマ名 平均−分散ポートフォリオ理論(1):リスクとリターン 内容:個別収益の期待値および分散,資産相互の共分散の概念について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第6章 関連文献: Ingersoll, J.E., “Theory of Financial Decision Making”, Rowman & Littlefield. 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社. 第 11 回目:テーマ名 平均−分散ポートフォリオ理論(2):ポートフォリオ分析 内容:ポートフォリオの収益率および分散の概念および算出方法について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第6章 関連文献: Ingersoll, J.E., “Theory of Financial Decision Making”, Rowman & Littlefield. 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社. 第 12 回目:テーマ名 平均−分散ポートフォリオ理論(3):効率的フロンティア 内容:無リスク資産が存在する場合の平均分散ポートフォリオについて説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第6章 関連文献: Ingersoll, J.E., “Theory of Financial Decision Making”, Rowman & Littlefield. 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社. 第 13 回目:テーマ名 資本資産価格評価モデル(CAPM)(1):資本市場線 内容:市場均衡および資本市場線の概念について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第7・8・9章 関連文献: Ingersoll, J.E., “Theory of Financial Decision Making”, Rowman & Littlefield. 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社. 第 14 回目:テーマ名 資本資産価格評価モデル(CAPM) (2):CAPM の応用 内容:証券市場線およびシステマティックリスクなどの概念について説明する. 教科書: 関連文献: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第7・8・9章 Ingersoll, J.E., “Theory of Financial Decision Making”, Rowman & Littlefield. 榊原茂樹,青山護,浅野幸弘(著),「証券投資論」,日本経済新聞社. 第 15 回目:期末試験 その他 1.教科書: David G. Luenberger(著),今野浩,鈴木賢一,枇々木規雄(訳),「金融工学入門」 , 日本経済新聞社,2002. 2.成績評価: 小テスト(30%),レポート課題(20%),期末試験(50%)により評価. 3.注意事項など: 前回の講義の内容を前提に授業を進めるため,講義には必ず出席すること. 講義においては,微積分や行列など数学的な知識を必要とする. 授業科目名 ファイナンスⅡ 担当者名 高 橋 大 志 講義概要 本講義においては,派生証券理論について理解を深めることを目的とする.講義の前半において,最 も基本的な派生証券である,先物,スワップなどについて説明を行ったのち,確率過程,二項モデルな どについて説明を行う.講義の後半においては,オプション価格式および,行動ファイナンスにおける 研究成果について説明を行う. 講義日程 第 1 回目:テーマ名 イントロダクション:派生証券の概略 内容:本講義においてとりあげる派生証券価格理論の考え方について概観する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),今野浩,鈴木賢一, 枇々木規雄(訳),「金融工学入門」10 章,日本経済新聞社. 第 2 回目:テーマ名 先渡取引のしくみ 内容:最も基本的な派生商品の一つである先渡取引について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著) ,「金融工学入門」第 10 章 関連文献: John. C. Hull (著),「フィナンシャルエンジニアリング」, 金融財政事情研究会. 第 3 回目:テーマ名 スワップ取引 内容:派生証券のひとつであるスワップ取引について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 10 章 関連文献: John. C. Hull (著),「フィナンシャルエンジニアリング」, 金融財政事情研究会. S.N. Neftci, “An Introduction to the Mathematics of Financial Derivatives”, Academic Press. 第 4 回目:テーマ名 先物価格の評価 内容:先物価格の評価方法について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 10 章 関連文献: John. C. Hull (著),「フィナンシャルエンジニアリング」, 金融財政事情研究会. S.N. Neftci, “An Introduction to the Mathematics of Financial Derivatives”, Academic Press. 第 5 回目:テーマ名 基本的なオプション理論(その 1) 内容:オプションの概念およびオプション価格の性質について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著) ,「金融工学入門」第 11 章 関連文献: John. C. Hull (著),「フィナンシャルエンジニアリング」, 金融財政事情研究会. S.N. Neftci, “An Introduction to the Mathematics of Financial Derivatives”, Academic Press. 第 6 回目:テーマ名 資産ダイナミクスのモデル(1):2 項モデル 内容:2 項モデルについて説明を行う. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 11 章 関連文献: John. C. Hull (著),「フィナンシャルエンジニアリング」, 金融財政事情研究会. S.N. Neftci, “An Introduction to the Mathematics of Financial Derivatives”, Academic Press. 第 7 回目:テーマ名 資産ダイナミクスのモデル(2):対数正規分布 内容:株価変動のモデル化において広く用いられる対数正規分布について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 11 章 関連文献: John. C. Hull (著),「フィナンシャルエンジニアリング」, 金融財政事情研究会. S.N. Neftci, “An Introduction to the Mathematics of Financial Derivatives”, Academic Press. 第 8 回目:テーマ名 資産ダイナミクスのモデル(3):連続モデル 内容:ブラウン運動,伊藤の定理について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 11 章 関連文献: John. C. Hull (著),「フィナンシャルエンジニアリング」, 金融財政事情研究会. S.N. Neftci, “An Introduction to the Mathematics of Financial Derivatives”, Academic Press. 第 9 回目:テーマ名 基本的なオプション理論(1):コールオプション,プットオプション 内容:オプションの概略について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 12 章 関連文献: John. C. Hull (著),「フィナンシャルエンジニアリング」, 金融財政事情研究会. S.N. Neftci, “An Introduction to the Mathematics of Financial Derivatives”, Academic Press. 第 10 回目:テーマ名 基本的なオプション理論(2):オプションの組み合わせ 内容:オプションを組み合わせた場合の評価方法について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 12 章 関連文献: John. C. Hull (著),「フィナンシャルエンジニアリング」, 金融財政事情研究会. S.N. Neftci, “An Introduction to the Mathematics of Financial Derivatives”, Academic Press. 第 11 回目:テーマ名 基本的なオプション理論(3):多期間のオプションの評価 内容:多期間 2 項モデルによる評価方法について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 12 章 関連文献: John. C. Hull (著),「フィナンシャルエンジニアリング」 , 金融財政事情研究会. S.N. Neftci, “An Introduction to the Mathematics of Financial Derivatives”, Academic Press. 第 12 回目:テーマ名 ブラックショールズ方程式 (1):ブラックショールズ式 内容:ブラックショールズ方程式の概略について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 13 章 第 13 回目:テーマ名 ブラックショールズ方程式(2):オプション理論の応用 内容:オプション理論を応用したリスクヘッジ手法について説明する. 教科書: デービット・G・ルーエンバーガー(著),「金融工学入門」第 13 章 第 14 回目:テーマ名 行動ファイナンスの議論 内容:行動ファイナンスの議論について説明する. 教科書: 加藤英明,「行動ファイナンス」朝倉書店,第 1 章,第 2 章 第 15 回目:期末試験 その他 1.教科書: David G. Luenberger(著),今野浩,鈴木賢一,枇々木規雄(訳),「金融工学入門」 , 日本経済新聞社,2002. 2.参考書: 加藤英明,「行動ファイナンス」,朝倉書店,2003. 3.成績評価: 小テスト(30%),レポート課題(20%),期末試験(50%)により評価. 4.注意事項など ファイナンスⅠを受講していることがのぞましい. 前回の講義の内容を前提に授業を進めるため,講義には必ず出席すること. 講義においては,微積分や行列など数学的な知識を必要とする. 授業科目名 ビジネス・ロジスティクス 担当者名 津守 貴行 講義概要 現代の企業経営にとってのビジネス・ロジスティクスの重要性を確認する。また現実に日本におい てビジネス・ロジスティクス活動がどのように展開しているのかを、複数のビジネス・ロジスティク ス関係の業界を事例として検討する。その上でビジネス・ロジスティクス活動に対する政策的アプロ ーチのあり方を考察する。 講義日程 第 1 回目:テーマ名 オリエンテーション 授業の進め方の説明とビジネス・ロジスティクス研究の意義 事前学習文献 ・水嶋康雅編著『「価値発現」のロジスティクス』白桃書房 ・森田道也『サプライチェーンの原理と経営』新世社 第2回目:テーマ名 ビジネス・ロジスティクスとは何か ビジネス・ロジスティクス活動の範囲と機能を解説する。 事前学習文献 ・水嶋康雅編著『「価値発現」のロジスティクス』白桃書房 ・森田道也『サプライチェーンの原理と経営』新世社 第3回目:テーマ名 流通活動とビジネス・ロジスティクス ビジネス・ロジスティクスと流通活動の間の関係とその変化を解説する。 事前学習文献 ・水嶋康雅編著『「価値発現」のロジスティクス』白桃書房 ・森田道也『サプライチェーンの原理と経営』新世社 第4回目:テーマ名 生産活動とビジネス・ロジスティクス 生産活動の中でのビジネス・ロジスティクスの意義と重要性を解説する。 事前学習文献 ・水嶋康雅編著『「価値発現」のロジスティクス』白桃書房 ・森田道也『サプライチェーンの原理と経営』新世社 第5回目:テーマ名 ビジネス・ロジスティクスの基本形 ビジネス・ロジスティクスの具体的な諸業務・作業およびパターンを解説する。 事前学習文献 ・水嶋康雅編著『「価値発現」のロジスティクス』白桃書房 ・森田道也『サプライチェーンの原理と経営』新世社 第6回目:テーマ名 ビジネス・ロジスティクス活動のボーダーレス化 ビジネス・ロジスティクス活動のボーダーレスな展開の現状とその背景を解説す る。 事前学習文献 ・水嶋康雅編著『「価値発現」のロジスティクス』白桃書房 ・森田道也『サプライチェーンの原理と経営』新世社 第7回目:テーマ名 ビジネス・ロジスティクスの重要性 前半のまとめと中間試験 第8回目:テーマ名 日本のビジネス・ロジスティクス業界①陸運業界 日本の陸運業界の現状と課題を解説する。 事前学習文献 第9回目:テーマ名 ・本授業開講時に指示する。 日本のビジネス・ロジスティクス業界②海運業界 日本および世界の海運業界の現状と課題を解説する。 事前学習文献 第 10 回目:テーマ名 ・本授業開講時に指示する。 日本のビジネス・ロジスティクス業界③港運業界 日本の港運業界の現状と課題を解説する。 事前学習文献 第 11 回目:テーマ名 ・本授業開講時に指示する。 日本の物流政策・行政①陸運政策・行政 日本の中央官庁および地方自治体の陸運政策・行政の現状と課題を解説する。 事前学習文献 第 12 回目:テーマ名 ・本授業開講時に指示する。 日本の物流政策・行政②海運政策・行政 日本の中央官庁および地方自治体の海運政策・行政の現状と課題を解説する。 事前学習文献 第 13 回目:テーマ名 ・本授業開講時に指示する。 日本の物流政策・行政③港運政策・行政 日本の中央官庁および地方自治体の港運政策・行政の現状と課題を解説する。 事前学習文献 第 14 回目:テーマ名 ・本授業開講時に指示する。 日本のビジネス・ロジスティクス・システム 日本のビジネス・ロジスティクス・システムの全体像をまとめるとともに中間試 験を行う。 第 15 回目:期末試験 その他 ・成績評価:中間試験(2回)および期末試験はそれぞれ20点、出席点は40点 注意事項など ・事前学習文献については大学院係の掲示板に追加的に指示するので、注意しておくこと。 ・授業には必ず出席すること。 授業科目名 財務分析 担当者名 小山 泰宏 講義概要 企業の資金調達と資金運用を対象分野とし、企業価値向上を図る経営者の意思決定に資するための、財務 分析の枠組み・概念・理論・手法について考える。例えば、伝統的財務分析の手法である財務比率分析や損 益分岐点分析等の手法、最近の財務管理や経営財務理論を踏まえたキャッシュフロー分析、現在価値法、内 部利益率法、収益性指標法、資本回収期間法等の Discounted Cash Flow 系の評価方法、債券や株式の評価、 資産・事業・企業の評価、資本予算、不確実性下での意思決定の手法、ポートフォリオ理論および CAPM、 資本コスト、資本構成等を取り扱う。 第 1 回: ガイダンス 財務分析の目的、範囲、基本的考え方について解説する。 第 2 回: 財務諸表とキャッシュフロー 損益計算書、貸借対照表とキャッシュフローの関連について学ぶ。 教材:第 2 章 第 3 回: 財務比率分析 財務比率による経営分析手法について学ぶ。 参考資料:別途配布予定 第 4 回: 現在価値と将来価値 複利計算によるキャッシュフロー評価である現在価値、将来価値につき学ぶ。 教材:第 3 章、第 4 章 参考文献:第 2 章 第 5 回: 債券の評価 社債の評価について学ぶ。 教材:第 5 章 第 6 回: 株式の評価 株式の評価について学ぶ。 教材:第 5 章 参考資料:別途配布予定 第 7 回: 正味現在価値法、内部利益率、収益性指標、資本回収期間法等 DCF 系の各手法について学ぶ。 教材:第 6 章 参考文献:第 4 章 第 8 回: 資本予算 実物投資の評価、資本予算について学ぶ。 教材:第 7 章 参考文献:第 6 章、第 7 章、第 11 章 第 9 回: リスクとリターン ポートフォリオ(分散投資)による市場リスクと個別リスクの評価について学ぶ。 教材:第 9 章および 10 章 第 10 回: 資本資産価格モデル(CAPM)等 個別投資に対する投資家の期待利回りについての考え方について学ぶ。 教材:第 10 章 第 11 回: 資本コスト 自己資本コスト、負債コストおよび加重平均資本コストについて学ぶ。 教材:第 12 章 参考文献:第 5 章 第 12 回: 長期資金調達 教材:第 14 章 第 13 回: 資本構成 企業価値との関連で最適資本構成に関する伝統的考え方、MM 理論について学ぶ。 教材:第 15 章 参考文献:第 8 章、第 14 章 第 14 回: 負債活用の限度 負債導入のメリットと限界につき学ぶ。 教材:16 章 第 15 回: 期末テスト その他 ・ 基本文献 教材:「コーポレートファイナンスの原理」(邦訳) 著者 Stephen A. Ross、Randolf W. Westerfield、 Jeffrey F. Jaffe (社団法人金融財政事情研究会) 参考文献:「DCF 企業評価」、拙著、(中央経済社) ・ その他補足資料は、必要に応じて適宜配布する。 ・ 成績評価は、ミニテスト、期末テスト、クラス参画度等で総合的に評価する。 ・ 初歩的な会計、簿記の知識があること、または並行的にそれらの科目を履修していることが望ま しい。 ・ 授業計画は目安であり、進捗状況次第で修正もあり得る。 授業科目名 会計分析ケーススタディー 担当者名 小山 泰宏 講義概要 実際の企業の損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書等の財務諸表をケース(事例)とし て取り上げ、財務諸表分析の考え方や方法について勉強する。 会計原則の国際化の流れも踏まえ、ケースとしては、日米の代表的企業を取り上げ、また教科書とし ては、米国の財務諸表分析に関する代表的な教材を使用することとする。 講義日程 第 1 回目:オリエンテーション 授業の概要、狙い、方法等について説明する。 第 2 回目:「損益計算書」 事前学習文献 教材 CH2&3 第 3 回目:「貸借対照表およびキャッシュフロー計算表」 事前学習文献 教材CH4 第 4 回目:「財務諸表の分析(比率分析 1)」 事前学習文献 教材CH5 第 5 回目:「財務諸表の分析(比率分析 2)」 事前学習文献 教材CH5 第 6 回目:「財務諸表の分析(企業価値評価 1) 」 事前学習文献 教材 CH6 第 7 回目:「財務諸表の分析(企業価値評価 2) 」 事前学習文献 教材CH6 第 8 回目:「在庫、売掛金等」 事前学習文献 教材CH8 およびCH9 第 9 回目:「固定資産」 事前学習文献 教材 CH10 第 10 回目:「負債」 事前学習文献 教材CH11 第 11 回目:「リース」 事前学習文献 教材CH12 第 12回目:「年金」 事前学習文献 教材CH14 第 13回目:「株主資本」 事前学習文献 教材CH15 第 14回目:「関連企業」 事前学習文献 教材CH16 第15回目:「キャッシュフロー計算書の分析」 事前学習文献 教材CH17 なお、関連する文献については、必要に応じて、都度配布する予定である。 その他 ・ 基本文献(教材) 「Financial Reporting and Analysis」(third edition)、著者:Lawrence Revsine, Daniel W. Collins, W. Bruce Johnson、出版社:Pearson Education。 ・ 成績評価は、演習問題、クラス討議、レポート等の授業参画度で総合的に評価する。 ・ 受講生は、会計学の基礎知識があることが好ましく、また、英文の教材や米国企業の財務諸 表等の教材を用いるので、英語で学習する意欲および能力があること。 ・ 上記の講義スケジュールや内容は目安である。授業の進捗や学生の理解の進捗の度合いに応 じて、スケジュールは適宜変更することもあり得る。 注意事項 ・ 講義には必ず出席すること。 授業科目名 財務会計論Ⅰ 担当者名 小西 範幸 講義概要 財務会計の概念フレームワークは,貸借対照表,損益計算書,キャッシュ・フロー計算書,株主資本 等変動計算書等の財務諸表の作成と表示の基本的枠組みを意味する。本講義では,財務報告の基本目的 を設定し,これらの目的に適合する会計情報の特性を導出し,次いでそこから財務諸表の構成要素であ る資産,負債,資本,費用,収益等を説明する。加えて,期間損益計算に関わる資産負債アプローチと 費用収益アプローチについても言及する。 講義日程 第1回目∼4 回目:テーマ名「財務会計の概念フレームワーク」 以下の文献を利用して,演繹的アプローチから導出した財務会計の概念フレームワークを,帰納的ア プローチから導出した GAAP や企業会計原則との対比で説明していく。 事前学習文献: Harry I. Wolk, Jere R. Francis, Michael G. Tearney, Accounting theory−A Conceptual and Institutional Approach − 第 5 回目∼11 回目:テーマ名「日本の財務会計概念フレームワーク」 2006 年の 12 月に日本の企業会計基準委員会が公表した討議資料「財務会計の概念フレームワーク」 を利用して,財務報告の目的,会計情報の質的特性,財務諸表の構成要素について説明していく。 事前学習文献: 企業会計基準委員会,討議資料「財務会計の概念フレームワーク」(2006,12) 関連文献: 企業会計基準委員会ワーキン・グループ,討議資料「財務会計の概念フレームワーク」(2004,9) 齋藤静樹『討議資料 財務会計の概念フレームワーク』中央経済社(2005) 第 12 回∼14 回目: テーマ名「米国の財務会計概念フレームワーク」 米国の財務会計基準審議会(FASB)が公表した財務会計の概念フレームワークの第 1 号,第 2 号及び 第 6 号を利用して,財務報告の基本的目的,会計情報の質的特質,財務諸表の構成要素について説明し ていく。ここでは,日本の財務会計概念フレームワークとの対比を行いながら説明をすすめる。 事前学習文献: ① FASB, Statements of Financial Accounting Concepts No.1, “Objectives of Financial Reporting by Business Enterprises,”(1978,11). ② FASB, Statements of Financial Accounting Concepts No.2, “Qualitative Characteristics of Accounting Information,”(1980,5). ③ FASB, Statements of Financial Accounting Concepts No.6, “Elements of Financial Statements,”(1985,12). 第 15 回目:期末試験 (1)受講要件: ①日本商工会議所簿記検定試験 1 級試験レベルをクリアーしている者 又は公認会計士試験,税理士試験の合格を目指している者 ②英語の文献を読むことが可能な者 (2)成績評価: 筆記試験,レポート試験,プレゼンテーションから総合的に評価 授業科目名 財務会計論Ⅱ 担当者名 小西 範幸 講義概要 財務会計の概念フレームワークは,貸借対照表,損益計算書,キャッシュ・フロー計算書,株主資本 等変動計算書等の財務諸表の作成と表示の基本的枠組みを意味する。本講義では,財務諸表の構成要素 の認識基準と測定基準を検討し,それらを開示する主要な財務諸表の表示について検討する。特に,① 公正価値測定の概念と基準,②包括利益及びキャッシュ・フロー情報の開示を行なう業績報告書につい ての検討を行う。 講義日程 第1回目∼4 回目:テーマ名「財務諸表における認識と測定」 以下の文献を利用して,日米の財務会計の概念フレームワークにおける財務諸表の認識基準と測定属 性(歴史的原価,現在原価,現在市場価値,正味実現可能価額,将来キャッシュ・フローの現在価値) について学んでいく。加えて,公正価値を測定する期待キャッシュフロー・アプローチと伝統的アプロ ーチについても学んでいく。 事前学習文献: 企業会計基準委員会,討議資料「財務会計の概念フレームワーク」(2006,12) FASB,Statements of Financial Accounting Concepts No.5, “Recognition and Measurements in Financial Statements of Business Enterprises,”(1984,12). FASB,Statements of Financial Accounting Concepts No.7,“Using Cash Flow Information and Present Value in Accounting Measurements,”(2000,2). 第 5 回目∼9 回目:テーマ名「公正価値測定」 以下の文献を利用して,公正価値の概念と公正価値評価技法について学んでいく。特に,①マーケッ トアプローチ,インカムアプローチ及びコストアプローチの3つの公正価値見積技法と,②公正価値の 見積りにあたって設定している 3 つの階層(公正価値ヒエラルキー)に焦点をあてる。 事前学習文献: FASB,Statement of Financial Accounting Standards No157 , “ Fair Value Measurements,”(2006,9 ). 第 10 回∼14 回目:テーマ名「財務諸表の表示」 以下の文献を利用して,財務諸表における包括利益の表示方法について学んでいく。 事前学習文献: IASB,Exposure Draft of Proposed Amendments to IAS 1, ”Presentation of Financial Statements: A Revised Presentation,”(2006,3). 第 15 回目:期末試験 (1)受講要件: ①財務会計論Ⅰを履修済の者 ②日本商工会議所簿記検定試験 1 級レベルをクリアーしている者 又は公認会計士試験,税理士試験の合格を目指している者 ③英語の文献を読むことが可能な者 (2)成績評価: 筆記試験,レポート試験,プレゼンテーションから総合的に評価 授業科目名 制度会計論Ⅰ 担当者名 中川 豊隆 講義概要 日本の制度会計の変革が続いている。この動向は、日本の制度会計とそれを取り巻く環境との相互作 用やグローバル化や会計基準のコンバージェンスなどによって生じている。この講義では、企業結合会 計や金融商品会計やキャッシュ・フロー会計など、日本の新しい会計制度の概略を説明しながら、日本 会計をとりまく国際的な環境について考察する。また、これと合わせて、グローバル企業にとって重要 なテーマである外貨換算会計についても取り上げる。 講義日程 第 1 回目−第 4 回目:テーマ名 キャッシュ・フロー計算書 キャッシュ・フロー計算書について説明する。特に、営業活動によるキャッシュ・フ ローと当期純利益の役割の違いに焦点を当てて解説する。 事前学習文献 企業会計審議会「連結財務諸表原則・同注解」1997 年 6 月。 同上「連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準」1998 年 3 月。 第 5 回目−第 8 回目:テーマ名 金融商品の会計 金融商品の会計について説明する。特に、複合金融商品やストックオプションについ て説明する。 事前学習文献 企業会計審議会「金融商品に係る会計基準」1999 年 1 月。 ASBJ「金融商品に関する会計基準」2006 年 8 月。 第 9 回目−第 12 回目:テーマ名 外貨換算の会計 外貨換算会計について説明する。特に、外貨換算調整勘定の有用性について説明する。 事前学習文献 企業会計審議会「外貨建取引等会計処理基準」1999 年 10 月。 Saudagaran, S. M., International Accounting: A User Perspective (2e), Thomson Learning, 2004, chap.2. 第 13 回目−第 14 回目:テーマ名 企業結合の会計 企業結合会計について説明する。特に、株式交換・株式移転などの取得に係る会計処 理について説明する。 事前学習文献 企業会計審議会「企業結合に係る会計基準」2003 年 10 月。 第 14 回目:テーマ名 本講義のポイント これまでの講義内容の要点を説明する。 事前学習文献 企業会計審議会「連結財務諸表原則・同注解」1997 年 6 月。 同上「連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準」1998 年 3 月。 同上「金融商品に係る会計基準」1999 年 1 月。 同上「外貨建取引等会計処理基準」1999 年 10 月。 同上「企業結合に係る会計基準」2003 年 10 月。 ASBJ「金融商品に関する会計基準」2006 年 8 月。 Saudagaran, S. M., International Accounting: A User Perspective (2e), Thomson Learning, 2004, chap.2. 第 15 回目:期末試験 その他 ・基本文献 Saudagaran, S. M., International Accounting: A User Perspective (2e), Thomson Learning, 2004. 中央経済社編『会計法規集〔第 25 版〕』2006 年 9 月。 ・成績は中間レポートと期末試験で評価する。 注意事項など 日商簿記検定 1 級程度の知識があることが望ましい。 授業科目名 制度会計論Ⅱ 担当者名 中川 豊隆 講義概要 グローバル化や会計基準のコンバージェンスなど、会計の国際的動向の影響により日本の会計制度の 改革が進んでいる。この講義では、税効果会計や退職給付会計などの日本の新しい会計制度の概略を説 明する。また、財務情報の有用性についてレリバンスと信頼性の観点から解説を行うことで、日本の制 度改革の意義について考察する。 講義日程 第1回目−第 4 回目:テーマ名 税効果会計 税効果会計について説明する。特に、繰延法と資産負債法の考え方の違いや会計処理 方法の違いについて説明する。 事前学習文献 企業会計審議会「税効果会計に係る会計基準」1998 年 10 月。 第 5 回目−第 8 回目:テーマ名 退職給付会計 退職給付会計について説明する。特に、最小年金負債調整額について扱う。 事前学習文献 企業会計審議会「退職給付に係る会計基準」1998 年 6 月。 第 9 回目−第 12 回:テーマ名 財務情報のレリバンス 財務情報の有用性についてレリバンスの視点から説明する。特に、情報内容及び価値 関連性の観点からの検討を行う。 事前学習文献 FASB、Statements of Financial Accounting Concepts、第 2 号 第 13 回目−第 14 回目:テーマ名 財務情報の信頼性 財務情報の有用性について信頼性の視点から説明する。特に、利益操作の観点からの 検討を行う。 事前学習文献 第 14 回目:テーマ名 FASB、Statements of Financial Accounting Concepts、第 2 号 本講義のポイント これまでの講義内容の要点を説明する。 事前学習文献 企業会計審議会「税効果会計に係る会計基準」1998 年 10 月。 企業会計審議会「退職給付に係る会計基準」1998 年 6 月。 FASB、Statements of Financial Accounting Concepts、第 2 号 第 15 回目:期末試験 その他 ・基本文献 中央経済社編『会計法規集〔第 25 版〕』2006 年 9 月。 FASB、Statements of Financial Accounting Concepts、第 2 号 ・成績は中間レポートと期末試験で評価する。 注意事項など 日商簿記検定 1 級程度の知識があることが望ましい。 授業科目名 管理会計論 Ⅰ 担当者名 和田 淳三 講義概要 現代管理会計のフレームワークと基礎理論について,特に経営意思決定と業績評価に適合的な会計情 報の構造と測定手法について講義する。今日の管理会計は,いわゆる資本と利益に関わる視角からの みでなく,産業組織的・個別組織的行動に関わる会計的概念と測定理論の知見がその理解に求められ ている。本講義を当該知見獲得の出発点となる下記諸領域についてすすめていく。 講義日程 第1回目:テーマ名 オリエンテーション 現代管理会計の構成領域について各々が依拠する基礎理論を説明する。 第2回目∼第4回目 :テーマ名 会計情報と組織行動 経営意思決定および業績管理に関わる原価情報と組織形態および組織行動の特徴を 基盤にした類型化を概説する。 第5回目∼第8回目 :テーマ名 経営意思決定と管理会計情報 戦略的意思決定と組織的実行の連続的プロセスを分析しながら,当該プロセスに関わ る会計情報の適合性を検討する。 第9回目∼12回目 :テーマ名 業績管理と管理会計情報 組織行動におけるセグメントおよび人的資源の目標組成とその執行に伴う業績に関 わる評価システムについて,そこで利用される会計情報の適合性を検討する。 第13回目∼14回目 :テーマ名 組織競争力と管理会計情報 現代管理会計が付加価値創造のマネジメント・システムとしてその革新を要求されて いる領域について概説する。具体的には企業価値,価値連鎖,組織能力,および知的 資産等のマネジメント手法である。 第15回目:総括 講義テーマに関する質疑応答 その他 ・ 基本文献: 「業績評価マネジメント」 ハーバード・ビジネス・レビュー・ブックス,ダイヤモンド社 Anthony ,R .N. Management Control Systems,12th ed., McGraw・Hill 「戦略的管理会計」 浅田孝幸,有斐閣,2002 「次世代管理会計の構想」 上總康行編,中央経済社,2006 等 なお,テーマごとに邦文・欧文資料を追加指示する。 ・ 成績評価:試験は各講義時の課題レポート(40 点)および期末レポート(60 点)で評価。 注意事項など ・ 講義には必ず出席すること。 ・ 少なくとも企業会計の基礎知識として,日商2級程度を前提とするので予め習得のこと。 例えば財務諸表の構造と製品原価計算プロセス等については既知とする。 授業科目名 管理会計論Ⅱ 担当者名 和田 淳三 講義概要 現代管理会計における最も論争的かつ重要な領域である無形資産(知的資産)関して,特に組織能 力(キャパシティ)の視角からその経営資源としての管理可能性および測定可能性について議論す る。当該領域は歴史的には間接費および固定費として議論されてきたが,経営環境の変化は経営資 源としての統一的な把握およびその管理可能性の実現を要求している。このことについて種々の財 務・会計的管理手法を講義する。 講義日程 第1回目:テーマ名 オリエンテーション 現代管理会計における知的資産の位置付け類型化について概説する。 第2回目∼第4回目 :テーマ名 固定費管理における諸問題 伝統的管理会計における固定費の認識理論と測定・管理手法について議論する。 第5回目∼第7回目 :テーマ名 組織能力と経営資源 種々の資産について組織能力を維持・発展する経営資源として統一的に再構成する と,そこには従来の会計的評価手法として限界が存在する。因果関係を前提とする伝 統的測定理論と利益(付加価値)創造から帰結される資源評価理論を講義する。 第8回目∼第11回目 :テーマ名 各種の資産評価手法と管理可能性 企業価値の類型化と,その増大を帰結する各種経営資源についてタイムパースペクティ ブを考慮した測定・管理可能性および手法について概説する。 第12回目∼第14回目 :テーマ名 戦略的業績評価とケーススタディ 様々な評価手法が依拠する理論と,対象とする経営資源の価値創造に対する貢献(戦略 的資源配分と組織行動)についてケーススタディを通じてその実行可能性を講義する。 第15回目:テーマ名 総括 総括 講義テーマに関する質疑応答 その他 ・ 基本文献: 「間接費の管理」 櫻井通晴,中央経済社,1998 「固定費の管理」 吉川武男,中央経済社,1996 「ブランドの経営と会計」 バルーク・レブ,東洋経済,2002 「業績評価の理論と実務」 アンディ・ニーリー,東洋経済,2004 Sullivan,P.H. Value Driven Intellectual Capital,Wiley,2000 「知的財産と無形資産の価値評価」 ゴードン・スミス,中央経済社,1996 等 なお,テーマごとに邦文・欧文資料を追加指示する。 ・ 成績評価:試験は各講義時の課題レポート(40 点)および期末レポート(60 点)で評価。 注意事項など ・管理会計論Ⅰを受講していること。 ・講義には必ず出席すること。 ・少なくとも企業会計の基礎知識として,日商2級程度を前提とするので予め習得のこと。 例えば財務諸表の構造と製品原価計算プロセス等については既知とする 授業科目名 ビジネス・アカウンティング 担当者名 諸藤 裕美 講義概要 1)伝統的な原価管理手法たる標準原価管理がどのような経緯で生成され、どのように発展して行ったか、 そしてその手法は昨今の環境の変化によりどのように有用性が低下してしまったのか、現在における当該 手法の役立ちは何か、について確認する。2)近年生成された、或いは着目された手法について、その生 成の経緯、発展のプロセス、環境、組織文化その他の要素との適合性について学ぶ。 講義日程 1.オリエンテーション(授業の概要説明と受講者への簡単なアンケート) 2.∼4.伝統的な原価管理手法 基本文献の一例 岡本清.2006.『原価計算 六訂版』国元書房. 廣本敏郎.1997.『原価計算論』中央経済社. 岡本清.1969.『米国標準原価計算発達史』白桃書房. 小林哲夫.1993.『現代原価計算論』中央経済社. その他、課された課題に対して自ら文献収集することが求められる。 3.∼15. 新たな原価計算・原価管理手法その他(原価企画、原価改善、マトリックス経営、アメーバ 経営、ABC/ABM、LCCなど。) 基本文献の一例 Hiromoto, T. 1988. “Another Hidden Edge: Japanese Management Accounting,” Harvard Business Review, Jul./Aug., 22-26. Cooper, R. and R. Slagmulder, 1997. Target Costing and Value Engineering, Productivity Press. Fujimoto, T. 1999. The Evolution of a Manufacturing System at Toyota, Oxford University Press. 三矢裕.2003.『アメーバ経営論』東洋経済新報社. * その他、参考文献、授業の進め方等は開講時やその後の授業にて指示する。Web のシラバスもあわせ て参照のこと。 * 受講する場合は、10 月の開講時までに、英語の文献も読めるよう、読解力を付けておくこと。 * 成績評価は、提出課題、レジュメの質、発表、試験の総合評価。各要素に対するウェイト付けは、受 講生の人数を考慮して決定する。 * アポイントメントを取る際は、学生番号と氏名を明記のこと。 授業科目名 ビジネスデータ解析 担当者名 長畑 秀和 講義概要 現代の企業等で扱われるデータは多変量であり,かつ大量である。それらの多変量データを処理する 上で統計分析の基礎的な考え方に加え,多変量解析法の考え方を理解し,その適用方法を知ることは大 変有用である。ここではインターネット等で公表されている実際の企業データについて,表計算ソフト, 統計関係のフリーソフト等を利用して重回帰分析,分散分析,主成分分析,因子分析,判別分析,正準 相関分析,数量化等からいくつかの手法にしぼって解説と演習を行い,その適用能力を身につける。 講義日程 第1回目:テーマ名 オリエンテーション 多次元のデータを解析し理解するための基本的な考え方について説明する。 事前学習文献 ・拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 関連文献 ・多変量解析法の入門書 ・インターネットで公開されている企業情報 第2回目:テーマ名 多変量解析とは データが多次元の場合にその情報できるだけ損失することなく縮約する多変量解析 のさまざまな手法の紹介とその適用について概説する。 事前学習文献 第 3 回目:テーマ名 拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 データのまとめ方 多変量のデータのまとめ方に平均ベクトル、分散行列、相関行列を求めたり、多変量 連関図を描くことなどがある。その仕方と解釈について解説する。Rを利用する。 事前学習文献 ・拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 関連文献 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 第 4 回目:テーマ名 相関分析 変数間の関係を調べる方法である相関分析について解説する。 事前学習文献 ・拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 関連文献 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 第 5 回目:テーマ名 単回帰分析 1つの説明変数による目的変数の回帰モデルである単回帰分析について、家計データ 等を例として解説する。 事前学習文献 ・拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 関連文献 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 第 6 回目:テーマ名 重回帰分析 1 各県の家計データを例として説明する。 事前学習文献 ・拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 関連文献 第 7 回目:テーマ名 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 重回帰分析 2 回帰診断、多重共線性等について概説する。 事前学習文献 ・拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 関連文献 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 第 8 回目:テーマ名 主成分分析1 全体のデータのばらつきをできるだけ説明する主成分を求め解釈する考え方につい て解説する。 事前学習文献 ・拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 関連文献 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 第 9 回目:テーマ名 主成分分析2 都市データの解析を例として主成分分析の手法・解釈について説明する。主成分得点 によるサンプルの分類についても説明する。 事前学習文献 ・拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 関連文献 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 第 10 回目:テーマ名 判別分析1 得られたデータがどの群に属すかを判別する判別分析の考え方とその評価について 身近な例を取り上げながら説明する。 事前学習文献 ・拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 関連文献 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 第 11 回目:テーマ名 判別分析2 次元が上がった場合の判別分析について具体的な例で計算と解釈を行う。 事前学習文献 ・拙著「多変量解析へのステップ」共立出版 関連文献 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 第 12 回目:テーマ名 因子分析 データのばらつきの背後に隠れた共通の因子を見つけ出す因子分析の考え方につい て解説し、例を用いて具体的な計算と解釈を行う。 事前学習文献 第 13 回目:テーマ名 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 正準相関分析 2つの総合的な変数同士の相関関係を調べる正準相関分析の考え方を説明し、具体的 な例による計算と解釈を行う。 事前学習文献 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 第 14 回目:テーマ名 クラスター分析 サンプル(または変数)の分類方法であるクラスター分析を階層的な場合に、例を取り 上げながら説明する。 事前学習文献 ・Rによる多変量解析の解説書(プリント冊子) 第 15 回目:期末試験 その他 ・表計算ソフト Excel を使用 ・フリーソフト R を利用 ・レポート(数回)と期末試験で評価。 注意事項など 「ビジネス統計解析」を受講していることが望ましい。 コンピュータによる実習がありますので、操作に慣れてください。 タイトル:データの予備解析について 最初にとられたデータについて、まず基本的な解析として① 基本統計量(平均、分散、歪み度など)の 計算 ② 分散行列・相関行列の計算(変数間の関わり具合を数量的にみる)③多変量連関図の作成(各変 数ごとの分布、変数間の連関をみる)④時系列プロット 等がある。それらの計算の仕方と作成および解釈について説明する。具体的な企業の決算データを例とし て計算と解釈を行う。 授業科目名 地方財政論Ⅰ 担当者名 平野 正樹 講義概要 わが国の地方行財政制度は、巨額に達している債務残高を縮減するだけでなく、地方分権を推進する 上でも、大胆な改革が必要不可欠となっている。とりわけ、行財政改革のためには、中央政府(国家) と地方政府(地方公共団体)の行財政構造をニュー・パブリック・マネジメント(いわゆるNPM)の 観点から見直すことが必要である。具体的には、政府間財政関係論やPFIとエイジェンシー化への取 り組み、などをNPMの視点で取り扱う。 講義日程 第1回目:テーマ名 オリエンテーション 地方行財政改革の経済的意味を理解するための基本的な考え方を説明する。 事前学習文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 関連文献 本間正明など「地方財政改革」有斐閣 Joseph E.Stiglitz「Economics of the Public Sector」 第2回目:テーマ名 地方財政の意義と役割 財政の三機能のうち、地方財政が果たすべき役割について概説する。 事前学習文献 関連文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・井堀利宏「財政学」新世社 ・井堀利宏「公共経済の理論」有斐閣 第 3 回目:テーマ名 地方分権とその理論的意味(1) 地方分権の意味を中央集権と対比することによって、その意味を説明する。 事前学習文献 関連文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・井堀利宏「財政学」新世社 ・井堀利宏「公共経済の理論」有斐閣 第 4 回目:テーマ名 地方分権とその理論的意味(2) 地方分権の代表的な理論であるティボーの「足による投票仮設」を中心に 地方分権の経済的意味を説明する。 事前学習文献 関連文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・井堀利宏「財政学」新世社 ・井堀利宏「公共経済の理論」有斐閣 第 5 回目:テーマ名 地方財政の現状と問題の所在 受益と負担をキーワードにして、地方財政問題の本質を概説する。 事前学習文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 関連文献 総務省「地方財政白書」財務省印刷局 第 6 回目:テーマ名 財政危機の本質と公債負担の考え方 将来世代への公債負担の転嫁問題を説明する。 事前学習文献 関連文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・井堀利宏「財政学」新世社 ・井堀利宏「公共経済の理論」有斐閣 第 7 回目:テーマ名 地方行財政制度の仕組みと課題 政府間財政関係論の概要を財政トランスファーの観点から概説する。 事前学習文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 関連文献 林 第 8 回目:テーマ名 宜嗣「地方財政」有斐閣 地方税原則と地方税体系 応益原則と応能原則に基づいて、地方税の租税原則を説明する。 事前学習文献 関連文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・井堀利宏「財政学」新世社 ・井堀利宏「公共経済の理論」有斐閣 第 9 回目:テーマ名 地方交付税制度の仕組みと問題点 地方交付税制度の意義と制度の仕組みを概説する。 事前学習文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 関連文献 赤井伸郎など「地方交付税の経済学」有斐閣 第 10 回目:テーマ名 国庫支出金の仕組みと問題点 地方交付税制度と対比して、国庫支出金制度の仕組みと問題点を概説する。 事前学習文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 関連文献 赤井伸郎など「地方交付税の経済学」有斐閣 第 11 回目:テーマ名 地方債制度の仕組みと問題点 地方債制度の意義と制度の仕組みを概説する。 事前学習文献 第 12 回目:テーマ名 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 PFI とエイジェンシー化への取組み 自治体の事務事業の改革の動向を概観する。 事前学習文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 関連文献 本間正明など「地方財政改革」有斐閣 第 13 回目:テーマ名 政策評価 費用便益分析などの政府の業績評価の手法を概説する。 事前学習文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 関連文献 本間正明など「地方財政改革」有斐閣 第 14 回目:テーマ名 地方行財政改革のポイント これまでの講義のまとめを行う。 事前学習文献 拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 第 15 回目:期末試験 その他 ・基本文献:拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会(生協扱い) ・成績評価:試験は小テスト(二回、各 20 点)、期末試験(60 点)で評価。 ・講義ごとに、NPM の視点を取り入れる。 注意事項など ・講義には必ず出席すること。 授業科目名 地方財政論Ⅱ 担当者名 平野 正樹 講義概要 今後の経済社会は、少子高齢化の進展による社会保障関係費の急増と財政再建のための増税をどのよ うな形で調達するかが重要な課題である。この点を理解するためには、租税理論や租税原則だけでなく、 所得税、法人税、消費税、固定資産税など個別税制が抱える問題点を整理することが必要である。そし て、これらの問題点を踏まえたうえで、21 世紀のあるべき税制についての議論を展開する。 講義日程 第1回目:テーマ名 オリエンテーション 税制改革の経済的意味を理解するための基本的な考え方を説明する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 日本の税制」財経詳報社 ・井堀利宏「課税の経済理論」岩波書店 ・宮島 洋「租税論の展開と日本の税制」日本評論社 ・Joseph E.Stiglitz「Economics of the Public Sector」 第2回目:テーマ名 租税の機能と役割 財政の三機能に関連づけながら、租税が果たすべき役割について説明する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 第 3 回目:テーマ名 日本の税制」財経詳報社 租税の理論(1) ミクロ経済学による超過負担の考え方を概説する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 第 4 回目:テーマ名 日本の税制」財経詳報社 井堀利宏「課税の経済理論」岩波書店 租税の理論(2) ミクロ経済学による超過負担の考え方を概説する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 第 5 回目:テーマ名 日本の税制」財経詳報社 井堀利宏「課税の経済理論」岩波書店 租税の理論(3) 受益と負担をキーワードにして、地方財政問題の本質を概説する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 日本の税制」財経詳報社 井堀利宏「課税の経済理論」岩波書店 第 6 回目:テーマ名 租税原則と税体系(1) 応益原則と応能原則に基づいて、租税原則を説明する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 第 7 回目:テーマ名 日本の税制」財経詳報社 井堀利宏「課税の経済理論」岩波書店 租税原則と税体系(2) 普遍性や安定性の租税原則を中心に概説する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 第 8 回目:テーマ名 日本の税制」財経詳報社 井堀利宏「課税の経済理論」岩波書店 所得課税 所得課税の仕組みと問題点を説明する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 第 9 回目:テーマ名 金子 日本の税制」財経詳報社 宏編著「所得税の理論と課題」税務経理協会 法人課税 法人課税の仕組みと問題点を説明する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 第 10 回目:テーマ名 日本の税制」財経詳報社 武田昌輔編著「企業課税の理論と課題」税務経理協会 消費課税 消費課税の仕組みと問題点を説明する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 第 11 回目:テーマ名 宮島 日本の税制」財経詳報社 洋編著「消費課税の理論と課題」税務経理協会 資産課税 資産課税の仕組みと問題点を説明する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 日本の税制」財経詳報社 水野正一編著「資産課税の理論と課題」税務経理協会 第 12 回目:テーマ名 固定資産税 固定資産課税の仕組みと問題点を説明する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 関連文献 第 13 回目:テーマ名 橋本 日本の税制」財経詳報社 徹編著「地方税の理論と課題」税務経理協会 三位一体改革の意義 自主財源としての地方税の重要性を指摘する。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 第 14 回目:テーマ名 日本の税制」財経詳報社 税制改革の方向性 これまでの講義のまとめを行う。 事前学習文献 ・拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会 ・財務省主税局調査課長編「図説 日本の税制」財経詳報社 第 15 回目:期末試験 その他 ・本文献は、拙著「地方財政論」慶応義塾大学出版会及び 財務省主税局調査課長編「図説 ・成績評価:期末試験(60 点)で評価。 注意事項など ・地方財政Ⅰを受講していることが望ましい。 ・講義には必ず出席すること。 日本の税制」財経詳報社(いずれも生協扱い)